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お遍路さん(その39)  おへんろ交流サロン~88大窪寺

おへんろ交流サロン~88大窪寺

歩き遍路讃岐の国 結願への道程 8日目 おへんろ交流サロン~88大窪寺

5月3日(土)
今朝の朝食は6時半と聞いていたが、6時に用意できましたとアナウンスがあった。
望むところです。
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今朝はみんな口数も少なく、黙々と食事を口に運んでいる。
今日の結願に向けて気合が入っているのかな?

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出かけることにする。
「若い人たちは早いねえ」
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わしと、30歳の会杜員、そのお連れのオヤジが女将さんに見送られて出発
それぞれ別のぺ一スで歩くことは言うまでもない。
朝の空気は冷たくて気持ちがいいが、今日も暑くなりそうです。
道に沿って南に歩けぱ前山ダムがある。

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道標が結願近いということを実感させてくれます。
同宿の人達はさっさと先を歩いて行きます。
わしは意識的にゆっくり歩く。
ゆっくり歩いてもお昼過ぎに大窪寺に着くからです。
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さっきから道の左側が騒がしい。何の音かな?
農家のおかみさんに
「すいません、あの聞こえてくる音は何でしょうか?」
「え?ウグイスやろ?」
「いえ、ちがうんです。あっちの方から聞こえてくる・・・」
「ああ、あれはニワトリ」
ああああ、養鶏場かあああ。

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途中石像群の並ぶ蔵がある。
ヒンズーとかギリシャとか古今東西のあやしげな石像が見送ってくれます。

道は傾斜を増して山の中に入って行く。
するとダムが見えてきました。
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めざす「おへんろ交流サロン」はダム湖のほとりにある。
ネットで調べたら9時開館だそうですが、実際には8時には歩き遍路さんたちの
ために開けてくれているそうです。なるほど、開いていた。
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サロンには先行していた昨夜の同宿者たちがテーブルで
お接待を受けつつアンケート用紙に記入していました。
さらに必要事項を記入した用紙を提出したら
「四国八十八ヶ所遍路大使任命書」と、お遍路バッチを頂くことができます。
この七宝バッチ、歩き遍路さんにしかくれない貴重なものだそうです。
ここ数年予算不足で授与されていなかったのですが、霊場開創1200年記念で
復活したそうです。

どうして歩きとそうでないかを見分けるかは、
これまでもたびたび言われてきた事なんですが、発するオーラから、
というような大層なもんじゃなく、背負っている荷物の大きさと
着ている装束のヨレ具合と汗などだそうです。
ここの施設の維持は、市の予算とロータリークラブなどの篤志団体だそうです。
先の人達は、大窪寺からバスに乗って志度まで帰るので、
先を急ぐと言ってさっさと出発していきましたが
時間のあるわしは、交流サロン内に展示してあるお遍路さんの資料を
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興味深く見学する事ができました。

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なかでもわしが心惹かれたのは、88枚の水彩画です。アマチュアの絵描きお遍路さんが
描いた札所の絵だそうで、わしもこういった絵を描くような余裕を持って
札所を巡りたいなあ、と思うのです。
トイレを使わせていただき、さあ行こうかね。


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国道の脇から遍路道に入る。
女体山越えのルートを選択する。
八十八番へは4つのルートがあるのですが、
どうせなら一番険しい女体山(763m)越えルートを選ぶ人が多い。
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今日は天気もいいし、最高の山越え日和になるでしょう。
山道では、路傍の花が出迎えてくれる。
この花の名前ってなんだっけなあ?
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ゆるやかな勾配が続き、やがて本格的山道の雰囲気になってくる。
先行した人たちは、とっくに先を進んでいるのでしょう
山道はわし一人しかいない。
今日もラジオを聴きながら歩く。今日は祝日なので特番をやっていた。
「未希、あなたの声が。亡き娘と生きる両親の3年」
3年前、津波に襲われた宮城県南三陸町で、最後まで防災無線で避難を呼びかけ続け
24歳の命を散らした遠藤未希さん、今でも残るその声と向き合い生きてきた
両親の3年間の物語です。
それを聴きながら号泣しながら山道を歩いていました。
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あたりには誰もいなかったので、誰はばかることなく涙で頬をぬらしながら
歩いていたんですが、結願の山を歩いているんだ、という気持ちが
どこかに飛んで行ってしまいました。

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女体山の岩肌を危なっかしい足取りでよじ登りながらも、

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山頂からの絶景を眺めながらも

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奥の院を訪ねても、大窪寺方面から登ってくるハイカーたちを挨拶を交わしても
心そこにはあらず、感動も特に湧いてこなかった。
岩肌のむき出しになった急な坂道を降り、やがて終点に。

1113
88番札所 大窪寺着
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ついに結願の札所に到達しました。
女体山越えコースは本堂と大師堂の間から境内に入るので、
いったん山門に出てから再度境内に入る。
大きなお大師様に出迎えられ、境内へ。
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徳光さんがは遍路番組で感涙にむせびながら納経していましたが、
わしは淡々とお経をあげていました。
納経所で白衣の背に印形をもらい、結願証の申請をしたとき、
納経所の人の態度が実にそっけなく、不親切で
わしの隣の車遍路のおばあさんが納経所の態度にプンプン怒っていたのですが
わしは不思議と腹も立たず、どうでもいい気分でした。


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境内のベンチに座って結願証を眺めながら考えていました。
きっとお大師様が、結願したからといって慢心するなかれ。
もっと広い心、広い目をもってこの先、人のためになる事をしなさい、
と言われているような気がしました。
結願の日に、山越えの時にああいった番組を聴いたことは
やはり何か意味があったのだろう。

今日はGWの祭日なので、もっと混んでいるのだろうと
思っていたら、それほどでもない。
参詣客はいるが納経する人はその中の半分以下だ。
混んでいないおかげで境内を楽しむ事ができる。藤の花が満開で緒麗です。

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お杖が沢山奉納してある所には、たくさんの杖、杖、杖がある。
よくみると緒麗な杖が圧倒的に多い。
バスや車遍路の物でしょうね。
歩いてここまで来た人にとって、お杖はお大師様の分身であり、
苦楽を共に歩いてきたお杖を手放すことはできないやろうなあああああ。
わしも勿体なくて手放す気にはならない。

「お、たくさんの杖が納めてあるぞ!」
「杖を奉納するところかあ、これは是非奉納せにゃ!」

後ろでは車遍路さんたちの声がする。



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門前には「味噌煮込みうどん」の店がある。
これがあの有名な味噌煮込みうどんかあ、よし、昼食はここだ。
お店のご主人にも勧められたので、さっそく注文する。
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出たきたよ。おや、白味噌仕立てです。
わし、味噌煮込みうどんというと、赤味噌の濃厚な味を思っていました。
甘い。わしにとって、全く新しい味わいでした。
「どうです!これが名物味噌煮込みうどんです!おいしいでしょう」
「は、はあ。ものごっつう美味いっす」
食堂は坂の途中の2階になっていて、下に降りると土産物屋さんになっている。
家に土産をまだ送っていなかった。
ここで買い込んでおくか。

「いらっしゃい!宅急便で発送できますよ!」
「コテコテの結願土産はどれでしょうね?」
「それなら『結願饅頭』はどうですか?」
おお、コテコテやあああ。職場と御近所にしこたま買い込む。
そして宅急便で送る。先に到着しでいたお仲間も、
わしの買い物を見ていて、やはり職場にしこたま買い込みはじめました。

バス停留所には、志度行きバス待ちのお遍路さんたちが沢山たむろしていましたがな。
早いとは思いつつ、本日のお宿の「八十窪」に入る。
わしが一番乗りのようで、早速お洗濯と入浴を早めに済ませる。
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洗濯の時、白衣に押してもらった結願寺の印をしみじみ眺める。
やっと結願の気分が出てきましたがな。今度は高野山へのお礼参りです。
まだまだ午後の時間があるので、洗濯物が乾くまで旅行の記録を書いて時間を
過ごす。ジャージ上下も洗ってしまったので、部屋にいるしかない。
洗濯が乾いたところで、ちょっと門前街に出かけてきます。
やはり休日だけあって、お店の中は参詣客は多い。

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門前には、額装の店がある。覗いてみると他の場所で見た額装よりも安い。
コーヒーを飲みながら店のご主人と話した。
ここの店で、お寺とか他の土産物屋さんで扱っている額装、表装を
請け負っているから安いそうです。なるほど。
わしも御姿の額装を頼もう。
どうするって?多分、自分の親にあげるでしょう。

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6時から夕食です。
夕食には八十窪名物お赤飯がついています。白飯もあるが、ほとんど皆赤飯を
食べていますがな。そうでしょうねえええええええええ。
同じテーブルには区切りで歩いている中年夫婦です。羨ましいなあ。
わしのカーチャンは、いくら誘っても頑として乗ってきません。
ここで初めて民宿で、白分からビールを頼みました。
中瓶1本を一人で飲んでしまうのは久しぶりです。
五臓六腋に染み渡る美味さというのはこのことでしょうか。

明日は切幡寺に向けて歩きます。
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結願寺

 結願 \(^o^)/ !!!
 長旅 お疲れ様でした。
 夜な夜なじっくり読んで、自分のあの日を思い出すことでしょう。  

 >苦楽を共に歩いてきたお杖、勿体なくてなくて手放す気にはならない。
  まったく同感です。



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色々貴重なご指摘ありがとうございました。
まだ打戻りの記録がダラダラ続きます・・・・・・
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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