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お遍路さん(その31)伊予西条~伊予土居~伊予三島

伊予西条~伊予土居~伊予三島

歩き遍路伊予の国 第4回 2日目 伊予西条~伊予土居

3月22日(土)
今日は西条から土居までの25kmを、ただひたすら歩く日です。
この単調さに耐えられないわしは、最初のころに使っていた手段、
ラジオを聴きながら気を紛らわすことにしました。
遍路本で読んだんですが、
通し遍路さんでラジオを聴きながら歩いていた若者が、
寂しくなって途中で家に帰ってしまった、と書いてあった。
わしは区切り遍路なのでその心配なない。

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今日は快晴で気温も上がるそうです。
朝の日差しを浴びて昨日拝んだ雪を冠した石鎚山が緒麗に見えています。
朝のラジオは宗教番組を連続して放送している。
家で聴く宗教番組と違ってお遍路さんをやりながら聴くと、
また違った趣がある。

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突然煉瓦積みの塀が見える。
西洋建築でもなく、塀が煉瓦積みっていうのも面白いね。
屋敷の規模も大きく、分限者の家のようですね。
そしてこの辺りは造り酒屋が多いようです。
売り酒屋も多い。今回はお土産のお酒はどうしようか?
あまり買う気がしない…。何故買う気がしないかは、内緒です。

果物屋の前を通りかかったら、
「ちょっと、これ持っていきんさい!」
と、おばさんから伊予かん(ポンかんか?)を貰った。
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どうやって食べようか?
ポケットに入れておこう。

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またしても煉瓦積みの塀に出会った。
ここはこういった煉瓦積みの文化があるのでしょうか?
明治のころの別子銅山の影響があるのでしょうか??

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遍路道は商店街の中を貫いている。
地方の商店街なので、半分はシャッターが下りている。
アーケードで日が当たらないため、肌寒く感じる。
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商店街の真ん中あたりに大きな絵が飾ってありました。
地元の絵描きさんが描いた、往年の商店街の風景でしょうか。
旧道を通る遍路道は、時々国道と交わっている。
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道路の向こう側には、不安定な形の喫茶店が建っていた。
店の中の床はどうなっているんでしょうね?

道路沿いのコンビニで肉まんとあんまんを買って食べていたら、
駐車場にいたあんちゃんから
「これ、少ないですけど」
といって1000円お接待を頂きました。
彼は車遍路の経験者だそうです。
「いつか僕も歩きで廻りたいと思っているんです」
「わしは仕事があるんで区切りしかできないんですよ」
「僕も区切りでやってみたいっす」
車であれバスであれ、
お遍路縄験のある人からは、
気持ちがこもったお接待を受けることが多い。

ラジオを聴きながらアップダウンの国道沿いを歩いていると、
やがてお昼になった。
いつもパンを食べているので、
今日はどこかの店できちんと食べることにしよう。
峠道のふもとにコロッケ定食のお店がある。
魚フライと牛肉コロッケの定食で550円なり。
揚げたてはおいしいね。
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このあたりは植木の産地だそうで、
見越しの松が植わっている家が多い。
庭木もきちんと手入れされている庭が多い。
やはり沈丁花のいい香りがしてくる。
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ここらへんから、遍路標識の石碑が多いね。
中務茂兵衛の建てた遍路標識が多い。
次の札所と、金毘羅さんまでの距離が記されている。
地元の人によって遍路標識が大事にされているね。

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「遍路小屋あります」の案内板に誘われて
旧道から国道へちょいと足を延ばして
国道沿いにある遍路休息所へ行ってみた。
そこも泊まろうと思えぱ泊まることのできる休息所です。


ここでハングルの遍路ステッカーについて述べたいと思います。
お遍路を始めてから、道程を示してくれるお遍路シールの中に
ハングルのシールが眼に着いた。'
これは、さる韓国の女性がお遍路をする中で、
お接待を通した四国の人たちの優しさに感動し、
自分で遍路案内シールを作り、
遍路をする韓国人のために道に貼って歩いているそうです。
もう四周廻っているので、先達さんの申請もしているそうです。
このシールの存在については何やかやと言われていますが、
わしもこのシールに助けられたことがあります。
あちこちでこのシールが剥がされているのも見かけました。
東予に入ってから、特に横峰への東屋から「韓国人のシールを剥がそう!」の
張り紙が眼に着くようになりました。
伊予は阿波、土佐に比べてくだんのシールが剥がされている確率が高い。
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この間題について考えました。
例えば、日本人が韓国の歴史的な場所や街道に
日本語のシールを貼ると、韓国の人はどう思うか、どうするか。
彼女はこういった事について考えたことはあるんかいな?
日本人と韓国人では物の捉え方、考え方、文化が違う。
勝手に貼る方も無残に剥がす方も、お互いの認識・理解不足なのだろうか。
せめて彼女に願う事は、日本と韓国の棉互理解の懸け橋になってもらいたい。

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今日のゴールの伊予土居に到着した。
ここには番外札所の延命寺がある。番外なんですが、人気のあるお寺で
団体さんの読経の声が大師堂の中から聞こえてくる。
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杖立てには、とても心惹かれるお杖が立てられています。
わしもこういった杖が欲しいなあああああ。
自分で作っているんでしょうか。

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1415
本日のお宿の蔦廼(つたの)屋に到着!
まままだ時間があるな。よし、三島まで行こう!
関行男大尉のお墓参りに行こう!
旅館に荷物を預かってもらい、
伊予土居駅から列車に乗って伊予三島駅まで行く。
駅前にはタクシーが沢山います。
「すいません!乗せてもらえますか?」
「はいはい、三角寺ですか?」
「い、いや、村松大師さんに行きたいのです」
「あ、村松さんね。オーケーオーケー!」
車は大規模な製紙工場の方面に向かって進む。
工場と川に挟まれたような狭いところに村松大師堂と墓地がある。
タクシーの運ちゃんは、関大尉の墓の存在について知らなかった。
大師堂でお参りを済ませ、
さてお墓の位置は・・・
墓石の林をあちこち歩き回ったけど見つからない。
お墓参りに来ているお婆さんに尋ねたら、
「ああ、戦争で亡くなった関さんのお墓ね。ほら、そこじゃ」
と教えてくれた。
ちょっと判りにくかったが、墓の管理人さんも来て教えてくれた。

ありました。

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死後昇任して中佐になっていました。
墓前で長いことお参りしていました。
今度は本当の特攻一号の久納中尉(学徒出身)の
墓参もしておきたいと考えました。
確か関東にあったはず。

とにもかくにも
目的を果たすことが出来て満足です。
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帰りの伊予土居駅では、貨物車の連結を見る事ができました。
子供の頃、鉄っちゃんだったわしは、嬉しい。

1430に旅館に戻り、時間が沢山あるので洗濯をしました。
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1800に夕食、ここの食事は料理屋だけあって味付けがお上品です。
刺身もおいしい。

区切りのお遍路オヤジさんと同宿でした。
大坂からの人で、仕事の都合で区切り遍路は現在の位置まで
3年くらいかかっているそうです。
彼もわしと同じ日程で今回の旅を楽しんでいるそうです。
やはり区切り遍路さんもたくさんいるんやなあ。
仕事をしながらでも、やる気さえあればお遍路さんはできます。

今日は昨日と比べてそれほど疲れていない。
なので、9時頃眠りにつくことができましたがな。



3日目 伊予土居~伊予三島
3月23日(日)
今日はお昼までの予定です。
旅館の朝食は7時からだそうで、早立ちのお遍路さんにとっては遅い。
なので、前の日にお握りを作ってもらった。

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0630に出かけようかね、と窓の外を見たら
同宿のオヤジ遍路さんが玄関から出てきた。
「おはようございます!」
わしも出発しよう。
相変わらずラジオがお供です。
先に出発したオヤジさんを追い越す。
わしのほうが僅かにペースが速いようだ。

歩き始めて10分くらいしたか、
道行く軽トラが停まり、中から出てきたおばさんから
200円のお接待を頂いた。
「子供の頃からな、お寺さんを廻るお遍路さんを見かけたら、
大切にしなさいと教えられてきたんじゃ」

南無大師遍照金剛

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道すがら、面白い家がある。彫刻家のギャラリーみたいですが
今は無住のようです。しばらく覗き込んでいました。
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遍路墓とお地蔵様が祭られている。
わしは、お地蔵様があると合掌し、神社があるとお辞儀をして前を
通らせてもらっている。
その姿を後ろを歩くオヤジさんが見ていたのか、
わしが神社の境内で休んでいるときに神社の前を通りかかり、
合掌して通り過ぎて行った。
別に、その人も最初から神社や仏閣の前を通り過ぎる時には
きちんと挨拶をされていたのかもしれん。
自分だけがきちんとしていると思うのは思い込みでしょうね。

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石床大師堂がある。ひよけ大師とも呼ばれているそうですが、
由来はわかりません。

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実に、このあたりには遍路石が多い。
中務茂兵衛や、真念の建てた石碑が見られる。
いつか、この石碑の拓本を取ってみたいと思うのです。

三島川之江ICに高速バス停留所がある。
今日はここから昼過ぎにバスに乗って帰ります。
高速道路の手前の民家の前を通り過ぎようとしたら、
お婆さんから声をかけられた。
「お茶でものんでいかんか!」
彼女も歩き遍路の経験があるそうです。
自分も歩いたとき、辛かったときにお接待を受けた嬉しさが
お接待につながっていると言っていました。
出してくれたお茶はよく冷えているドクダミ茶です。
お話好きなお婆さんで、つい長居をしてしまいました。
「お昼を食べていきんさい!」
「いや、バスの時間があるので、またこの次お願いします!」

南無大師遍照金剛

まだまだバスの発車までには3時間以上ある。
次回に備えてICから三角寺までの登り口を調べておこう。
なにしろ、バスは0450頃にここに着く。
暗闇の中、道を間違えたくない。
ICから登る道は遍路道ではない。途中から合流する。
地図を見ながら、ナビをにらみながら山道のとっかかりで
腰を下ろしていたら、
車が上がってきてクラクションを鳴らして停車する。
「どうしたん?道に迷ったんか?」
おじさんが降りてきた。
山のふもとに住んでいる人で、遍路道でない坂の途中で
お遍路さんがうろうろしていたので道に迷ったか!
と思い、わざわざ車で来てくれたのです。

南無大師遍照金剛
彼も歩き遍路や車遍路を数回されているそうです。
今いる道から三角寺に至る安全で早く登れるルートを伝授して
もらいました。
これでもう安心ですがな。

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1118
三島川之江IC着
1432にバスが出る。
あと3時間、何して過ごそうかなあ。
この辺は農地と住宅地なので店もない。
非常食の乾パンを、おばあさんのとこで分けてもらったドクダミ茶で
流し込む。
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バスの待ち時間をつぶすために持ってきた本を読んで時間を過ごす。
今日は本当にいい天気です。気温も高い。
芝生にねそべって本を読む。
眠りこけないように気をつけて・・・・

やがてバスが来るが、20分遅れで来る。
この遅れが気になる。神戸三宮では乗り継ぎ時間が20分しかない。
気にしても仕方ないか。

しかし

やはり神戸三宮には25分の遅れで1705に到着した。

ああっ

裏京都市行きは1700ですよ・・・
もう出発してしまった。
チケット売り場で事情を説明しても
「規則ですから」
埒が明かない。
つぎの2000発の便に振り替えてもらおうと交渉したが
満席だそうです。
ああっ
気分の悪さとともに
JRで帰ることにした。

しかし

今日は3連休の最終日
行楽帰りの家族連れで列車は混雑していましたがな。
我慢、我慢
修行の足りないわしには辛い帰り道でしたがな。

次回はGWを使って65番から88番まで結願に向けての旅です。

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西条から伊予三島まで

おやっさん、ブログ拝見しました。
25キロの長旅、お疲れ様でした。
自分たちも、秋でしたが新居浜市から四国中央市まで25キロ歩きましたが、後半はヘトヘトでした。
いろいろな方との出会いが会ったようですね。
某ステッカーへのいたずらのこと、愛媛が多いとのご感想は大変ショックでした・・・、どうしてみんな仲良くできないのでしょうかね~、寂しいことです。

20分のバスの遅れ、大変でしたね。
島外からのお遍路さんのご苦労がよく解りました。

明日は坂本屋のひな祭りで、170年前の坂本屋ゆかりの古式雛をご披露します、お接待メニューはぜんざいです。

No title

お尋ね?
写真が大変きれいですね~ カメラは何をお使いですか?

カメラは・・・

カメラは安物のコンパクトデジカメです。
一眼レフがいいんですが、重くて・・・。
お遍路紀行雑誌の綺麗な写真を見て、こんな風に撮れたらいいなあ、
と思いながらシャッターを切っていますが、なかなかうまくいきません。
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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