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お遍路さん(その15)37岩本寺

37岩本寺

区切り遍路土佐の国 第3回 3日目

10月27日(日)
なんか熟睡できなかったなあああ、と思うのですが
実は結構寝ているものです。
わしは横になっていてまだ起きているのに家内に鼻をつままれたことがあります。
何すんだ!と言ったんですが、ゴーゴー鼾をかいて寝ていたじゃない!
と言われて、眠りに落ちている境界線では半覚醒状態なんだってことを悟りました。
ですから「一睡も出来なかった」なんてのは思い込みで
結構寝ているんです。
このことが判ってから、寝不足と言うのは気のせいの部分もあるなあ、ということです。
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0530ビジネスホテルを出発
部屋の鍵を入れておくボックスに鍵と一緒に昨夜の顛末を記したメモを入れておく。
電灯を直しておいてね!
まだ外は暗い。ひんやりとした空気が秋の深まりを感じさせてくれる。
もう一枚服を着ようかと思ったけれども、歩き始めたら身体が温かくなってきた。
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安和の海岸のあたりで海岸線が明るくなってくる。
水平線から昇る朝日は御来光といった雰囲気があり、思わず手をあわせてしまう。
日本人の持つ原始信仰感がこういったとこで惹起されるんでしょうか。

0742本日の最初の難所、焼坂峠への道です。
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山の高さを見るとちょっとうんざりするが、まだ朝早いので気力はある。
がんばるぞ。
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山道までの集落にはへんろ道の案内板が多い。
そう思いながら歩いていたら、おじいさんから挨拶をされた。
ちょっと話をしたら、この看板はすべておじいさんの手作りだそうだ。
前にお遍路さんがこの集落で道に迷っていたから作ったそうです。
まったく四国の人たちの無償の好意はありがたい。

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朝の山道はエネルギーを余分に分けてもらえる気がして好きです。
それに山に登るときは、何も頭に浮かばず、ただ歩く行為に徹するため、
一種の禅定でしょうか、無心になれます。
勝手に自分ではそう考えています。
0850焼坂峠
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安和の海が展望できる。風がさわやかです。
こんなときがお遍路に来てよかったなあと思うのです。
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降り道はまだ台風の影響があるのだろうか、
沢の水が所々あふれていて道が歩きづらい。
水を飲んでみたかったが若干濁っているような気がするのでやめた。
向かいから登山を楽しむおじさんが登ってきた。
山登りは気持ちいいですね。
山道を降ると高速道路の脇の道を黙々と歩く。

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それにしてもススキの穂がきれいです。
別の種類かなあ?やたら大きい穂です。
いつも思うのですが、デジカメでなくてもう少しいいカメラを持ってきたら
思うような写真がもっと撮れたろうになあ。
でも重いのでやめ!
道端にはアケビや栗がボトボト落ちているが、この辺には動物がいないのだろうか
食べられずに結構落ちているので拾って食べる。
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アケビを食べたのは何年ぶりだろろうか。ほのかな甘さが懐かしい。
やがて人里に入る。そろそろ休憩したいなと思っていたら、
あったよ。
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念入りに作ってくれている休息所
漫画や週刊誌、百科事典も置いてある。
パンを食べて糖分の補給をする。
ずっとここにいたいと思うが先を急ぐので、よっこらしょとリュックを背負って立ち上がる。

1022土佐久礼に入る。
そう。ここは漫画の「土佐の一本釣り」の舞台です。
土佐の国に入ってから、この街を通るのを楽しみにしていたのです。
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地元の酒造が「純平」というお酒を作っている。
お土産に買いたいなあ・・・と思えども荷物になるので買わない。
雰囲気を味わうだけで我慢する。
この街に滞在すればもっと雰囲気に浸ったり
名物カツオのたたきを賞味できるんですが、いかんせん予定に縛られる
区切り遍路の宿命で、先を急ぐ。
実はこの先の七子峠へ至る道は二つあって、
久礼の街の手前から山に入る「そえみず遍路道」と、
街中を通って「大坂越え」がある。
最初の道のほうが楽らしいが、久礼の街を通りたかったので後者を選んだのです。
国道に沿ってなだらかな昇り勾配の道を歩くと、やがて道が途切れ、
山道になる。
小川と平行して歩くが、足が蒸れて熱くなってきたので川の水で足を冷やしたい。
どこか適当なところはないか。
あったよ。
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早速靴と靴下を脱ぎ捨てて素足を水に浸す。
冷たくて気持ちいい~!
でも2分くらい漬けていたら足が冷えすぎてジンジンしてきた。
足に元気が戻ったところで先に進む。
この峠道はやっぱりキツい。
つづら折りの山道をあえぎながら登る。
この季節だからまだいいが、夏の真っ盛りに登ると体力を消耗するやろうなあ。

1245七子峠着 スタートから18km
眺望絶佳。自分の登ってきた道程を俯瞰できるのは爽快です。
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こんなところを歩いてきたんだなあ。
峠の自動販売機にオヤジお遍路さんがいる。
彼はそえみず遍路道を登ってきたそうです。やはり、楽だったそうです。
次回はそっちの道を登ろう。しかし、次回とはいつか?

ここからは国道と鉄道に沿って延々と山間の道を歩く。
こういった単調な道程は気分的に疲れるね。
スマホにナビのアプリがあるので、ついつい現在地を確認してしまう。
地図と付き合わせてみて、まだこんな所かああああとガックリくる。

事前に歩行距離と時間を綿密に計算してきて計画を立ててしまっているので
ややもするとその計画に振り回されてしまう。
自由気ままな旅がしてみたいが、自分の性格ではそれも不安だ。因果なもんです。

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所々にある三十七番まであと○○kmという標識が元気付けてくれます。
あと少し!
というところに道の駅があったのでトイレに行って
ついでに店をひやかしていたら肉まんが美味しそうだったので食べましたがな。

窪川の町に入る。
街に入ると目標物が沢山あるし、町並みを眺めながら歩くのは楽しい。
1600 三十七番 岩本寺到着 スタートから34.5km
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いや~、よく歩いたなあ。足よお疲れさま。
門前にはちょうど団体さんが到着して、チリンチリンという持鈴の音が
札所の雰囲気を盛り上げてくれる。
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このお寺の本堂は昭和四十年代の建築だそうで、天井の絵画が有名です。
全国からよせてもらった老人から子供までの絵が楽しい。
マリリンモンローの絵もあるそうです。どれか見つけられなかった。

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本日は宿坊に泊まります。
第六番安楽寺宿坊以来です。
民宿もいいけども、宿坊の雰囲気も何か清浄な気が漂っていて好きです。
本日は団体さんが二組、小規模なのが一組、歩きがわしと七子峠で出会ったおじさんです。

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料理はやはりおいしい。
何が美味しいかって、お米がもちもちしていて香りもいい。
宿坊の人に聞いたら、ここ窪川の地は標高が500mあるので
寒暖の差が大きく、お米に独特の風味を持たせてくれるということです。
だから売店にお米を置くとあっという間に売り切れてしまうそうです。
団体さんはそれはそれは賑やかです。
団体のお遍路さんは婦人が大半で、それと髪型が皆同じです。
そう、パーマネントが多いのです。
男性は2~3人で、婦人の中でおとなしくしています。
食事は先達さんの導きで食前の挨拶をきちんとしています。
「一滴の水にも大地の恵みを感じ、一粒の米にも万人の労苦を思い、ありがたくいただきます」
わしも最初に宿坊でこれ教わってから常に唱えてから食べます。
ゆっくりお湯につかり、洗濯機に汚れものを放り込んでから
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門前で買っておいた般若湯をいただく。
宿坊で不謹慎!かな?
でも今回の最終日なんで許して。
気持ちよく寝られました。

10月28日(月)
0600に朝のお勤めがあり、その後0630から朝食、団体さんのひとつは
0700に出発という強行軍だそうで、
0500頃から洗面所とかトイレ方面が騒々しくなってくる。
団体さんはこういったところが大変ですね。
それに婦人は身づくろいに時間がかかる。
一人でも遅れるとみんなに迷惑がかかる。結構気疲れするんじゃない?
朝のお勤めはいい雰囲気です。
一日の始まりのこういった行事はリフレッシュできます。
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厳かな朝のお勤めも終わり、朝食をいただく。やはりお米がおいしい。三杯いただいた。
味噌汁は煮立ってしまい熱かったがそれでも二杯いただいた。
卵があったので卵かけご飯をしようと思ったら、ゆで卵でした。残念!
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今回の旅の帰りは、窪川駅からJRで高知まで出て、
そこから高速バスで帰る予定を立てていました。
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朝霧の立ち込める町をいい気分で歩く。
駅についてしばらく待合室で待っていたら特急「あしずり号」がホームに入る。
早めに入ったなあ、と思いながら早速乗り込んで落ち着く。
0743発だけども0736に発車したよ。あれ?
アナウンスから、この列車は反対方向の宿毛行のあしずり51号だった!
わお~。どどどうしよう。
検札に来た車掌さんに事情を話したが、もう一回窪駅に戻ってやりなおすしかない。
あ~あ。高知からのバスは1000に出る。
いまからやり直しても1100くらいに高知に着くので
間に合わないよ。チケットはすべてパーです。
スマホの路線ナビで一生懸命やり直しの計画を立てる。
今日中に家に帰るには・・・JRを乗り継いで帰るしかないなあ。
行動計画をきっちり決めすぎると、何かアクシデントが起きるとすべて計画が崩れてしまう。
これって、わしの弱みやろうね。
まあ、このアクシデントも楽しむようにしたいものです。
土佐佐賀まで行ってしまった。ここは次回の旅の目的地近くです。
そこから窪川まで戻り、そこから各駅停車に乗って約2時間で高知です。
のんきな二両編成のローカル電車の旅を楽しんでいたら途中の須崎で、
ねんりんピックのジャージ軍団が大挙して乗ってきたよ!
あっという間にガラガラの車内が身動きできないほど混み合ってきた。
車内の平均年齢は軽く60歳以上でしよう。
みなさん、いかに自分が元気で生きているかを自慢しあうように話している。
いつまでも元気でスポーツをするのはいいことでしょうね。
それに気づいたことがある。ねんりんに出場する60歳以上の夫人の髪型は、
パーマネント率がゼロだ。
団体お遍路さんの夫人たちとは明らかに人種が違う。
同じなのはよく喋り、よく笑うことです。これを「姦しい」というのでしょうか。
高知駅でJRのチケットを買うつもりなんですが、ねんりん達も大挙して買うんかなあ…
時間あるかなあ…席はあるかなあ…
そんな心配ぱっかりしていました。
高知駅について、乗車券売場に行ったら、やはりねんりん達が大挙して居る。
しかしよく見たら先頭の人がまとめて買ってい下、残りの人たちは只後ろでわやわや
たむろしているだけらしかった。
「すいません、前を開けてもらえますか?」
つい言ってしまう。
艱難辛苦の上、チケットは入手できた。わしは特急に乗るとき必ず指定席を買う。
そんなに高いわけではなし、席があるかないかでやきもきするのは好きじゃないのです。
高知から特急南風号で岡山まで、そこから新幹線で京都まで、そして山陰線で裏京都市まで
無事帰ることができました。この分の列車代が余分に要ったんですが、まあいいか。
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1時間ほど時間があったので「はりまや橋」を見てきましたがな。
こんな橋だったかあなあ??
新しそうですね。

高速バスが窪川から出ているのでそれを使う計画を立てておけばよかったんやね。
今度から気を付けます。
次回は、同じ週の金曜日から。
我ながらのめりこみすぎていると思うが、休みをくれる職場にも感謝です。
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窪川駅事件

 おやっさんの四国遍路記を初めからじっくり読ませていただいております。
 
 窪川駅事件、大変でしたね~

 息子が広島の大学を受験したときのこと。
 息子と悪友は、アマ無線局のお世話で東広島のキャンパスまえの木賃宿へ前泊させました。
 一番優秀な子は、受験ママが同行して広島駅前の一流ホテルへ前泊しました。
 試験当日、その親子は博多行きの新幹線に乗車してしまい受験ができませんでした・・・
 息子が「アイツ可哀想に」と、しばらく落ち込んでいました。

 そんな昔のアクシデントを思い出しました。

 マリリンモンローさんの天井絵、後日メールで送ります。

No title

わしはトラベルはできるけど、ジャーニーは苦手なんですよ。
しかし、今日のお宿も定かでないような気ままな旅をやってみたいなあと思うのです。
岩本寺の宿坊は綺麗だし、料理も美味しかったし、また泊まりたいなあと思います。
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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