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お遍路さん(其の5)13大日寺~17井戸寺

5月26日(日)

足が痛くて起きられない・・・と思ったら意外とすんなり起きることができた。
朝食は0630から。
食べてからすぐに出発できるように荷物は用意しておく。
ゆっくり食べたいが、いつものように10分で食べ終わる。でもご飯のお代わりはしっかりした。
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玉が峠越えで行く。ヘビがでないかとビクビクしつつ山道を歩く。
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早朝の山は森閑としていて、自分の掛け声が山にこだまして響く。
もしかして天狗様が出てくるんではないか?と思ってしまうほど。
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登りは結構辛い。昨日の疲れが残っているのだろうか。
頂上に近づくにつれ、空が間近に感じられてくる。
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峠に着いたら休息所がある。水とトイレまで!
ちょうどお腹がおかしくなってきたので、大のほうを使わせてもらいましたがな。
ウエットティッシュはこんなとき便利やね。
あとはひたすら下り坂を降りる。
降りるときのほうが足にくる。膝にサポーターを巻いておいてので、少しは楽だ。
はるか下には鮎食川が蛇行している。今年は鮎はあまり捕れないそうだ。

0850 鏡石大師が途中にある。
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行くには・・・ちょっと道から降らなければいけない。
降ったら登る・・・・やだなあ。
ええい!弱気の虫め!
南無大師遍照金剛!
鏡石は、昔は人の顔を映していたらしいんですが、今はただの岩でした。
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道の途中、遍路道の案内をしてくれるお遍路人形さん。
地元の人のお遍路さんに対する思いが表れているなあ。
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阿波の国は田植えを終えたばかり。
オタマジャクシが水田を泳ぎ回る。子供の頃よく見た懐かしい風景です。
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鮎食川に架かる潜水橋を渡る。
この種の橋は四国特有のものだろうか、他の地方にもあるのだろうか。
今日も暑い。
川に入って足を冷やしたい衝動に駆られるが、道を急ぐのでそれもあきらめる。
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途中、立派な遍路小屋がある。
風力発電で電気を得ている。
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中にお邪魔すると冷蔵庫があり、夏みかんと井戸水が冷やしてある。
夏みかんは基本好きじゃなかったが、ひとつもらって食べた夏みかんは別物ですな。
すっぱいんですが心地よいすっぱさと、ほのかな甘みが疲れを癒してくれる。
ここは本当にいいところだ。

1230 十三番札所 大日寺に到着
ほぼ予定通りついた。
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バス遍路さんの団体さんの読経が低く高く聞こえてくる。
境内には綺麗な「しあわせ観音様」がいる。幸せになれますように。
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道の端には小さなお地蔵さんが並んでいる。he-2-45.jpg

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次の札所の案内なんですが、ごみ収集用の入れ物にも案内が書かれているよ。
ほんと、四国はお遍路さんと縁が深いんですねえ。

途中の石屋さんの庭に置いてあったメッセージ
そうなんだよね。いましかできないんだよねええええええ。
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1400 十四番札所 常楽寺に到着
ここは岩盤の上に建てられたお寺です。
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今回、初めて鐘を撞かせていただきました。
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ここの札所で何が気になったかというと・・・
門前の茶店
浴衣の綺麗なお姉さんがいたこと。
納経が終わって速攻このお店に飛び込みました。
和三盆のかかったカキ氷
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これですよ。うまいなああああああああ。
店の前の毛氈に座って食べていたらバスの団体さんがいっぱいやってきて
うまそうにカキ氷を食べる歩き遍路のわしを見ていく。
「おいしいよ!」
宣伝したんですが、スケジュールに追われる団体さんにはそんな時間はなさそうだ。
車遍路のおじさんがソフトクリームを買いに来た。

1415 十五番札所 国分寺
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なんか先ほどの団体さんと縁があるようだ。
先達さんのお導きで読経が始まった。
団体さんが去った後、ロウソクに火を灯そうとしたら、
オヤジ遍路が二人、
「風が強くてなかなか火ィつけへんなあ」
「そんなときはな、『オントロトロ オントロトロ』って言ってつけたらええねん!」
なかなかつかんなあ・・・・。
こんな呪文あったんやろうか?お不動様もびっくりや。
こんどからやってみよ。

納経を終えたら、駐車場のほうからおじさんが来て
「歩きかね?今日はえらく暑いね」
「今日は暑くって汗ばっかりかいておしっこに一度も行ってないんですよ」
「そう。じゃあ、ポカリスエットがいいかな」
と言ってスポーツドリンクを車から出してきてくれた。
お接待かな?
納め札を手渡そうとしたら、
「本当はこっちのほうが接待なんやよ」
お菓子の詰め合わせをくれた。
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「今日は歩き遍路さんに会うのは初めてやなあ。歩き遍路さんの減ってくる季節やな」
へえ~、そうなんだ。
ちょうど昼食を食べていなかったので甘いものはありがたい。

1500 十六番札所 観音寺着
この調子だと納経所の閉まる1700までには十七番まで廻れそうだな。
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またまた同じ団体さんと一緒になる。
こちらは歩き、あちらはバスなのに到着する時間は同じ・・・
お年寄りが多いので集合とか移動に時間がかかるのかな?
納経所に行ったらツアーのガイドさん3人が30人分はあろうか、
納経帳・判衣・掛け軸をどっさり持って狭い納経所を占拠している。
どれだけの時間がかかあるかなあ・・・・・
「どっひゃ~・・・」と
つい小声でつぶやいてしまう。
バス遍路さんは納経はツアコンさんがまとめてやってくれるので、納経所の雰囲気はわからんのやろうね。
しかし納経所の人も歩き遍路さんを見ると
「歩きの方、どうぞこちらへ」
と導いてくださる。ありがたや、ありがたや。

田んぼや住宅地の中をへんろシールを頼りにとぼとぼ歩く。

1600 十七番札所 井戸寺着
今回の最終目的地です。この時間に着くことができてよかったあああああ。
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お大師様が掘られた「面影の井戸」の底に自分の顔が写れば無病息災だそうな。
わしは・・・写りました。
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本堂には色々なグッズが売ってあるので、ついつい見に行ってしまう。
もうこの時点では欲しい・必要なものがないのですが、冷やかしでも見るのは楽しい。
南無大師遍照金剛Tシャツは欲しいと思った。

さてこれで今回の阿波くぎり打ちはおしまい。
徳島駅前のホテルが今夜のお宿なんで、JR府中駅から徳島駅まで帰ってもいいんですが
次回の出発点を徳島駅にしたかったんで6km弱を歩いていくことにする。
だんだん気温が下がってくる。
街中に入ると食堂やお惣菜やさんからいい香りがしてくる。
そういえばお昼ご飯をたべていない。お腹すいたなああああああ。
でもホテルに着くまでのがまんがまん。
飴をなめてしのぐ。
それから退屈をしのぐために今回用意した携帯ラジオ!
これは役に立ってくれました。徳島のラジオ番組を沢山聞かせていただきました。

1830徳島駅着
いや~歩いた歩いた。今日は合計30km歩いた。
でも靴の選択がよかったのか、足は痛くない。
ショック吸収素材のきいたランニングシューズです。
山登りもこれで十分だと思ったよ。

今回二回目なんですが、
歩きお遍路さんの気持ちがちょっとわかったような気がしました。
自分だけの足で黙々歩む。
歩いていると色々な景色が目に入る。香りがする。声が聞こえる。息吹が感じられる。
そんな五感が刺激される。
ああ、癖になりそうだ。

道中歩きながら、休息場で、民宿で、お寺で、いろんな場所で
わしの人間観察の癖がつい出てしまう。
男性のお遍路さんは若いか、年寄りのどちらかに偏っている。
20台の「自分探し」の人たちは何かしらの悩みを持って、「何か見つかるかと思って」という動機で廻る。
結構純粋なんですが、その純粋さが枷になって世の中でうまくいかないのかもしれない。
何かみつかるといいですね。

次にオヤジ遍路、いわゆる団塊の世代
定年になって念願のお遍路さんを始めた人たち。
彼らは用意周到に計画を立てて、予習もしてきて装束もきちんとしている。実に真面目に参拝をしている。
なぜそれがわかるかというと、装束が新しいからだ。

それ以上の年齢を重ねたいわゆるベテラン遍路さん、2周以上廻っている人たちは、
なぜか長いあごひげを蓄えている。それも白髪なので皆同じような雰囲気になっている。
彼らは寡黙か、饒舌のどちらかです。
お遍路は基本独りで廻るので人恋しいのか、
休息所やお宿では必要以上に語りかけてくる。
若い女性のお遍路さんに対しては特に(こいつ、からんでるのじゃね?)と思ってしまう。

巡礼を重ねていくうちに目が澄んでくる、と家田荘子さんは言っていた。
彼らも、わしも変わっていくんだろうか。

わしはどんな雰囲気で見られているのかしらん?
まだお遍路始めたばっかりなんで自分のスタイルは出来ていないんですが、
若い人に「お寺の方ですか?」
と言われた。
う~~~ん、僧侶と間違えられてこれは喜ばしいことなのか、迷惑なことなのか?

これで阿波の国区切り打ち第二回目終わり
合掌


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おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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