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お遍路さん(其の4)12焼山寺

連休のときに11番藤井寺で引き返したことが心残りでした。
で、せめて梅雨入りまえまでに行きたかった。
毎日長期予報と天気図をにらめっこ。
決行は24日(金)から27日(月)にしました。実質2日間
最後の27日は、帰りのためのバックアップで一日だけ休みをもらいました。
申請に行ったら「お遍路に行くんでしょ?」と言われましたがな。


5月24日(金)

夜7時に裏京都市から高速バスで神戸三宮に。
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そこから乗り換えて徳島駅に着いたのは夜中の11時
前回泊まった駅前のホテルにチェックインして、ホテルの天然温泉にまだ入れるか聞いたら
12時までオッケー!ラッキー!


5月25日(土)

早起きして0608発のJRに乗って鴨島駅まで約30分
鴨島駅から本日スタートの藤井寺まで約30分歩かにゃならんと覚悟していたが
駅前には朝早いのにタクシーがいたよ。
時間の節約のため、タクシーに乗る。
「もうそろそろ歩き遍路は少なくなる季節やねえ」
「ははー、そうですか・・・」
暑くなってくるとお遍路さんも減ってくるんやねえ。やはり季節のいい春・秋に集中するんでしょう。

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藤井寺では、綺麗な藤色の手ぬぐいを買う。
実はこれ、家田荘子さんが本でお勧めしていたやつです。
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なるほど、きれいやなああ。

藤井寺のご本尊様とお大師様に今回の旅の開始を報告する。
都合のいいお願いはせずに、ただ自分の気力が続く手助けをお願いした。

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0715 いよいよ登り口に。
山道を12.6km
健脚5時間
平均6時間
弱足8時間
と書いてある。萩原健一は4時間ちょっとで登ったらしい。
そこまではいかないが、せめてなんとか5時間台で登りたいなあ・・・と願う。
四国の遍路道最初で最大の「へんろころがし」の難所だそうな。
ここでお遍路さんは発心の覚悟を試されるらしい。

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最初のへんろころがし1/6は、そうきつくないと思いながら
フンフンフ~ンと鼻歌気分で登る。
山歩きが楽しくて、自然に顔がニヤついているのがわかる。
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ミニ八十八箇所と西国三十三箇所が道なりにある。全部拝んでいきたいんですが、
時間がない・・・と思う心がゆとりを奪うんやろうなああああ。
優しいお顔の地蔵様がいるよ。
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やがて道路に出る。
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鯖街道のときもそうだったんですが、何百年の歴史ある古道をせいぜい数十年の自動車道が分断しているのは残念です。
見晴らしのいい所に出る。徳島平野と讃岐山脈が一望の下に望める。
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これだから山登りはやめられない。
道の途中ではお地蔵様が見守ってくれている。
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このお地蔵様の存在は、歩いてみてはじめてわかる。なんか安心するんですよね。
「水大師」とあるが、水不足のせいか、チョロチョロとしか水はでていない。
それでも飲む。
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0825 長戸庵に到着する。だいたい1時間やね。標高440m
雰囲気のいい庵です。
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女性専用のトイレが設置してある。
聞こえるのはウグイスの声
「ホーホケキョ」は、法華経のことか?とつい考えてしまった一瞬です。

ここから柳水庵までまた登り
しばらく尾根伝いに歩く。道が盛り上がっていて面白いね。
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道のところどころにお遍路の途中倒れた人たちの墓が残っている。
しかし、なぜか暗い雰囲気に見えない。
それは多分、行き倒れたお遍路さんをお大師さんが手を引いて成仏させてあげたからかなあ、と考えていました。
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急な下り坂になる。
へんろころがしは、下り道のことも言うらしい。
確かに降り道のほうが膝や靴先に負担がかかる。
膝用サポーターを用意してきたが、うかつにもまだ装着していない。
きついよ~。
なんかお香のにおいが山中に漂ってきたので、建物も近いと感じました。
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0945 柳水庵着 標高500m
水場があると聞いていたが、水が出ていない!

と思ったら、
本当の水場はこっちだった。
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冷たい水が美味しい! と書こうと思ったが
あんまり冷たくなかった。でも渇いたのどに優しい水でした。

さて次のへんろころがしへ。
4/6とある。いままでの2~3はどこだったんだろうかな??
結構キツくなってきた。
体力なくなったなあ・・・・・。
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おまけに爆弾をかかえている左股関節周囲が痛くなってきた。
まずいなああああ。
で、そんなとき掛け声をかけながら登る。
「ざ~んげざんげ、ろっこんしょうじょう(懺悔懺悔 六根清浄)」
「南無大師 遍照金剛!」
これ唱えると結構下腹に気合が入る。
お大師様が一緒に歩いてくださると思う。
途中若い女性の二人連れがダウンしそうになっている。
大きい荷物が辛そうだ。
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ふ~、ふ~。と登ると
石段が現れその先に杉の巨木を背負ったお大師様が・・・・
ああ、くじけそうなところでお大師様に出会えるように心憎い演出やああああ。
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1100 一本杉庵(浄蓮庵)到着 標高745m
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う~~む。ここまで4時間
ショーケンの超・健脚には及びもつかないなあ。
ここで84歳と70台の老姉妹に出会った。ひょいひょいと自分のペースで登ってきている。
すごいなあ。
またまた登った分を降りて集落へ出た。標高400mまで降りる。せっかく登ったのになあ・・・
こんな山深い所にあるのは平家の落人集落やろうか。
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この山の緑は
種田山頭火の「分け入っても 分け入っても 青い山」の世界やね。
どこまでも碧く澄んだ流れ
泳いだら気持ちいいやろうね。
でも竜神様がいるかな?
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ああ、ここから最後のへんろころがしか・・・
そろそろ足が言うことを聞かなくなってきましたがな。
あまりの辛さに写真も撮れず・・・休み休みあえぎながら急な坂道を登る。
そうしている間に、12時を回り、スタートから5時間を過ぎる。
ああ、健脚でもなくなってしまった。
いや、別に早く登ることに意義を見出すわけではないが、普通の人よりは早く登りたいものです。
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道のあちこちに休憩用の丸太の椅子が設置してある。
靴も靴下も脱いで開放感に浸って休憩した。
隣で休んでいる若いお遍路さんと話をした。
二十台かなあ、埼玉からきたそうだ。全部回ると言っていた。
わしも若い頃に廻っていたら人生観がかわっていたかなあ。

さてもうひといき。足の疲れも麻痺したのかな?慣れたのかな?あまり苦痛に感じなくなった。
するとおお、そこには12番札所焼山寺の山道に出る。カンゲキー。
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歩き遍路でなければ味わえないこの達成感
仁王門までの山道が300mくらい続く。
バス遍路の団体さんがぞろぞろと歩いている。
1250 焼山寺到着 標高700m
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太い杉の木に囲まれた森閑とした境内を進む。
自販機が置いてあってうまそうな飲み物が見える・・・納経を終わったら飲むぞおおおおお。
今日は特に暑い。脱水症状がひどい。
まだ朝起きてから一度しかおしっこに行っていないよ。
結局登り口から6時間、普通の人の速度でした。

さきほどの老姉妹も無事登ってきた。
その人に、おいしい水を汲める場所を教えてもらった。
そこは・・・トイレの奥
そっとトイレの奥を通り抜けると、そこは宿坊の生活圏でした。
「お寺の人にみつかったら、ごめんなさいね」
「いや、ごめんしてちょ、と謝りますからええです」
「そうよね」
納経所で、途中の長戸庵、柳水庵、一本杉庵の御朱印も押していただけました。
その分のお金もいるけどもね。

あとは降るだけ。
延々降る。アスファルトの道と草道を・・・・
団体さんのバスが停まっている。多分ここが杖杉庵かな?
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四国遍路の開祖と呼ばれる衛門三郎終焉の地だそうな。
彼の由来については、ちょっと気の毒な面もある・・・と思う。
ちょっとお大師さん、厳しくない?
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1445 本日の宿泊所の「なべいわ荘」到着
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綺麗な部屋に布団がすでにひいてある。寝たいよおおおおおお。
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何が嬉しいかというと、お菓子がいっぱい!
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お茶を立て続けに4~5杯飲んだが、まだ足りない。おしっこもでない。
かなり脱水状態になっているなあ。

1530頃に「お風呂がわきましたよ」おお、ありがたい。
先客が一名、寡黙なオヤジ遍路さん。
二人でヒノキの香りがいいお風呂を貸切り状態ですがな。

夕食は1800からなのでそれまでしばらく寝る。
泥のように眠る・・・かと思ったら疲れすぎていてうたた寝しかできなかった。
夕食はわし好みの味付けです。
汗を沢山かいていたから味付けを濃くしてくれていたのかな?
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お腹が一杯になったらカエルの鳴き声を聞きながら自然と眠りにつけました。


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Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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