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おきらく遍路旅9巡目(番外)先達昇補依頼

おきらく遍路旅9巡目(番外)先達昇補依頼
平成30年5月18日

無我夢中でお遍路修行をしていたら、いつの間にか先達になっていました。
そして、お先達にも位があって、次の階級に進む資格を得ました。
すなわち、先達⇒権中先達へ進むには、
2年間の間に2周以上巡拝し、札所寺院の住職からの推薦を受ける、
ということ。
先達同期の皆々様も、頑張って修行されています。
わしも負けじと・・・という意識はありませんでしたが
自分のペースでおきらくに修行をしていたら、資格を得たというだけ。

しかし
親寺である13番大日寺に先日訪れたときに昇補のお願いをしたら、
副住職から
「なんで昇任したいの?そのままでいいやんか」
と核心を突かれたような質問をされ、しどろもどろになりました。
「自分の修行の進み具合を現実として確認したかったから」
という、俗心丸出しの答えをしてしまいました。

いったい自分は何故先達昇任をしたいのか?
何者になりたいのか?
見栄を張っているだけなのか?
おもいがけない指摘に、自問自答を繰り返し、結局

目の前にある分りやすい目標を追っているだけ。
ということに落ち着きました。
まあいいや、前向いて歩いていけばそのうち解ってくるでしょう。


閑話休題

5月18日(金)
今日明日と休みなので
朝早くから大坂梅田阪急バスターミナルに行き、
0700発の徳島行きに乗ります。
平日の道路は空いていて、順調に進む。
「高速鳴門バス停」で降りて、路線バスに乗り換え、
「大塚国際美術館前バス停」で降ります。
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今日はお遍路抜きの予定なのですよ。
かねてから来てみたかった「大塚国際美術館」
世界中の名画を陶板で原寸大に再現した珍しい美術館です。
古代壁画から現代絵画まで1000余点を展示してあります。
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展示スペースは5階あって、それぞれ歴史ごとに展示してあります。
今までどこかで見た作品が次々現れて
レプリカとはいえども原寸大の色と迫力が迫ってきます。
特に最初の展示の「システィマ礼拝堂」は圧巻で
あちこちからため息が聞こえてきます。
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こりゃ全部見るまでに何時間かかるんかいなあ?
脚が棒になるなあ。
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お大師さまもおられますが、ここでの扱いはオブジェか・・・。
古代壁画は、遺跡の部屋をそのまま再現してあるので
異空間に迷い込んだような気がします。

最初の階の古代展示だけでも1時間くらいかけてしまい、
お腹がすいてきたので
目に付いたカフェで食事をしましょう。
まだ昼食には早いので席はガラガラです。
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ここは「Cafe' Vincent」といって、ゴッホの住んでいた南仏の料理を出します。
「プロヴァンス風ハーブチキン」を注文しました。
いや、なかなかですねえ。
クックパッドで調べてみたら自分でも作れそうなので
今度作ってみよう。
ワインも頼みたかったが、酔っ払ってこの後の館内鑑賞ができなくなるので我慢

ルネッサンス、バロック、近代、現代と階に分かれていて、
自分の知っている作品を確認しつつ鑑賞するといった感じです。
本やテレビで見ていた物をレプリカとはいえ
原寸で見られるだけでも眼福です。

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来館者は平日なので年配の方が多かったが、
中学生が2~3校団体で見学に来ていました。
スタンプラリーのようにチェックしながら作品を観ています。
彼らにとって、これら芸術品はどう受け止められたのでしょうね。
単なる授業の一環か、それとも芸術鑑賞か。

急いで観てしまった気がするが、それでも3時間経ってしまいました。
もっと時間をかけてもいいのかもしれませんね。

でも今日はこれから徳島のほうに行かねばなりません。

バスに乗ってJR「鳴門駅」まで行き、そこから「府中(こう)駅」で降りて
13番大日寺まで行くのですが・・・バス便がないよ。
仕方なく近くのタクシー屋さんに行ったら、
わしがお遍路さんだというので、
お接待価格で送ってくださいました。
ありがとうございます。
ここの店舗には善根宿があり、野宿遍路さんの間では有名な所です。
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13番大日寺に着いて本堂と大師堂に挨拶し、
納経所でチェックインをして、宿坊に通されました。
金住職は徳島のカルチャーセンターに行っていて今不在なので
本堂に行ってご本尊さまに持ってきたお供えをし、お勤めをさせて頂きました。
しばらくして金住職がから帰ってきて、
息子の弘昴さんと一緒に部屋に来てくださいましたので
早速先達昇補の書類を提出しました。
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そのあと、弘昴さんに仏前勤行次第などについて
疑問に思っている点などについて質問しました。、
さすが高野山専修学院を出たばかりだけあって
わかり易く教えていただきました。

たとえば、
光明真言の際などに結ぶ印は伝法勧請を受けた僧しかできない。
よく先達さんで形だけしている人がいますよね。
わしも真似して印行を結んでいた事がありました。

お遍路さんはともかく、先達さんは僧侶をお手本にし、
近づきたいと願うためにともすれば余計な作法、解釈をしているように感じます。

在家なので、僧侶ではない。
また得度はしていても、加行ののち伝法灌頂を受けていないと
出来ない作法もある。

僧と俗の区別をきちんとしなくては、ね。
いい勉強になりました。
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さて廊下の向こうの部屋が賑やかになってきました。
4人連れの歩き遍路女性グループが到着したようです。
楽しそうですね。

食事の時間になって、挨拶を交わしました。
東京から来た仲良し女性グループだそうです。2泊3日で年2回歩くのだそうな。
それぞれ職場が違うので、予定を合わすのが大変なんですって。
でも1年の最初にこの予定を決めて、みんなでやってくるらしい。
「女性だけで旅をするのは楽しいでしょうね」
「そうなんですよ」
「旦那さんは連れてこないほうが楽しいですよね」
「私達、一度も結婚していないのよ」
「ええっ?そそそうなんですか」

今日は17番から逆に歩いてきたそうです。
今日は暑かったのでビールをグイグイやっていて、本当においしそう。
金住職もやってきて、わしも住職と一杯やりました。
わしが話を振り、金住職がご婦人方に金昴先と弘昴親子の話をしてくださると
彼女達の箸が止まり、熱心に聞き入ってくれていました。
金住職の著書「がまんの先には、いいことが待っている」をお勧めしようと思ったのですが
既に売り切れでした。残念!

いい気分で部屋に戻り、さてさっさと寝ましょうかね。
おやすみなさい。


5月19日(土)
朝早く目が覚めたので、ちょっとお散歩に。
近くには真言宗醍醐派持正院があり、そこには歓喜天様がおられる。
歓喜天様に甘いものを持って参拝してきました。
大日時の十一面観音様にはお願いできないような世俗的なお願いなんです。

大日寺宿坊に戻り、お下がりの甘いものをつまみながら
朝のお勤めの時間を待つ。
0545になり、そろそろ行こうかね。
誰もいない本堂で椅子を人数分並べて
五体投地礼で大日如来さま、十一面観音さま、弘法大師さまにご挨拶をしていたら
4人の婦人達が入堂されました。

皆揃ったので少し早めにお勤めが始まりました。
住職、副住職、息子の弘昴さんの三人です。
参篭者を交えての勤めは、お遍路の唱える在家勤行次第に沿って行われ、
馴染みやすく、皆で唱える事ができる。
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その後の法話は、弘昴さんがしてくださいました。
彼の話を聞くのは初めてです。
彼の今までの人生、苦難とそれに向かう道程について
自己紹介を兼ねて語ってくださいました。
まだ20歳になったばかりなのに、立派な態度です。
今までの苦労が彼の人格形成に大きな役割を果たのでしょう。

それになにより、息子の姿を見つめる母の金住職の後姿を
ちらりちらりと拝ませていただきました。
立派に成長した息子の姿を見守る母のそれでした。
その姿を見るだけでも胸がいっぱいになってきます。
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お勤めが終わり、恒例記念撮影会です。
「カメラに向かって『こうぼうだいし~』」
「今度は『だいにちじ~』」
いい笑顔の写真が撮れました。
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撮影会の後、朝食の膳を皆で囲む。
「せっかくなので、食前の言葉を唱えましょう」
わしが提案して、皆で唱和してから頂きました。

彼女らは今日、焼山寺へ行くそうです。
わしがよく利用する神山までバスで行き、そこから登る・・・というコースを
提案させていただきました。
コミュニティバスの便がよければ「すだち館」まで行けます。
これならば、へんろころがしを幾つも越えることなく
焼山寺登山が出来るいいコースだと思うのです。

大日寺を後にし、「一宮札所前バス停」に行く。
今日は時間があるので、せっかくなのであそこの札所に行こうか、廻れるだけ廻ろうか・・・
な~んて考えてしまいます。
でも、今日は「板東駅」駅前のおへんろ接待所の大将をたずねよう。
「一宮札所前バス停」から「徳島駅前バス停」に移動し
駅前コンビニで彼へのお供え物(?)を買い、高松行き列車に乗ります。

「板東駅」で降りてすぐのお接待所に行き
「おはようございます~・・・?」
留守みたい。テレビはつけっぱなしやね。
すぐに戻るのかな?
しばらく座って待つ。
近所の女将さんが何かの会費徴収に来ました。
「大将は?」
「い、いや、いないっすね」
「また来ます」
しばらくテレビを眺めて待っていたら先ほどの女将さんが来て
「大将はお遍路さんを案内して1番さんに行ったみたい」
「そうっすか」
ここで待っていても仕方ないのでわしも1番霊山寺に行こう。

今日は札所には行かないつもりやったんですが
1番に呼ばれたのかな?
霊山寺門前で装束を改め、境内に行くと大師堂に大将が居ました。
女の子2人の世話を焼いています。
「大将!おはようございます!」
「お、おお」
「お店に寄ったら1番さんに居ると聞いて来ました」
彼女ら、参拝用品を何も持っていないようです。
「大将、彼女らの経頭をしましょうか?」
「・・・いや、いいよ・・・」
「?・・・そうっすか。ではわしもお参りしてきます」

1番での参拝を終えて来た道を戻って大将のお接待所に行きました。
「こんにちは!」
お供え物を渡しました。
じつはタバコなのです。年金生活者にとってタバコの値上げはこたえるらしい。
じゃ、タバコやめればいいじゃん!となりますが
独り暮らしの老人の楽しみを奪うのは酷ではない?
誰にも迷惑かけている訳ではないし。

先ほどの女の子、小説家を目指しているそうな。
それで、1番~11番まで歩いて短編を書くそうな・・・
「? なにそれ?」
「そうなんや。経本も輪袈裟も白衣もいらんのやと」
「はあ」
「お経もほとんどしていない」
「それで四国遍路について書くと?」
「何考えているかわからん」
(それでお勤めの時の経頭はいらんと言ったんやね)

ふ~~~ん。
彼女らの事はさておき、今日はたっぷり時間があるので
大将と色々話ができました。
もっぱらわしは聞き役です。

彼は、わしが初めてお遍路を始めて早朝の板東駅から降り立ったときに
声がかかったのです。
それ以来機会があれば毎回訪れています。

話の内容は、意外とスピリチュアルな話が多い。彼はそういった方やったんやね。
でもそういう話は人を選ぶのだそうな。
話の核心に入ったとき、開けっ放しの入り口から見える空に龍神さまがおられた。
それも2度ほど。
その間、表の道路を外人、日本人のお遍路初心の方々が歩いていきます。
気がつけば3時間くらい大将の話を聞いていましたがな。


そろそろおいとましましょう。
大将が駅まで送ってくれました。

徳島駅で大坂行きのバスチケットを購入し、
待ち時間の間に「徳島ラーメン」を食べに行き、
餃子、ライスのセットを頼みました。
濃厚スープとライスの取り合わせは絶妙で、ライスのお替りをしてしまい、
お腹いっぱいになりました。

そのおかげで帰りのバスではずっと眠りこけていましたがな。


今回は無事に
先達昇補の願書も提出できました。
周りを支えてくださる皆様のご縁に支えられてここまで来ました。
更なる成長を目指して精進していきたいと考えています。
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Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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