おきらく遍路旅通算7巡目結願 87番長尾寺、88番大窪寺

おきらく遍路旅通算7巡目結願
87番長尾寺、88番大窪寺
29年6月24日(土)

7巡目は、先達を頂いてから初めてのお遍路でした。
気持ちも新たに赤錫杖をシャクシャク突いて歩いてみて
色々考えました。
気づいた事もありました。

「先達さん」にはお遍路さんからは、あまり声がかからない事。
本当に本当に微妙な感覚なんですが、わしは感じました。
何か薄い結界のようなものがあります。
ですからお宿では
「わしは先達でな!」
とは決して言いませんでした。
なぜって、カミングアウトする前と後では空気が微妙に変わるんです。

わしは観光気分や、自己顕示欲を満たすために
先達をいただいたわけではないので
これも仕方がない事なのかなあ?と
せめて後ろ指を指されないように精進していきたいと考えます。



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それから趣味で描いている絵について

画境の変化・・・といったらおこがましいのですが
仏さまの絵が描けるようになってきました。
以前は仏画などは、恐れ多くて描く事ができませんでした。
でも最近は、気になった仏さまを
ごく自然に描く事ができるようになりました。

これは修行の上での成り行きか?
肩肘張らずに描いていこうと考えます。


今まではペイントソフトでCGで札所の絵を描いていましたが
「水彩色鉛筆」というのを知りました。
これはプロのイラストレーターさんから教えていただいたのです。
奮発して画材を買い込んできて
描いてみたらこれが楽しいですね~!

柔らかい表現ができるようになりました。
心に飛び込んでくる風景を、
自分の感じるままに表現できるのは嬉しいですね。

惜しむらくは絵の基礎を学んでこなかった事。
せめていいものを沢山観て心の引き出しを増やしていき、
自分の絵の肥やしにしていきたいと考えます。


前置きが長くなってしまいました。

6月24日(土)
今日は結願です。日帰りなのです。
何故日帰りかというと、88番門前の民宿「八十窪」さんが
この日は宿泊者を受けていなかったから。
名物女将さんが最近身体の調子が悪く、
切り盛りを娘さんに任せているのです。
で、この日は娘さんの用事があり、民宿はお休み。

しゃ~~ないなあ。では日帰りにするか!

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今日も今日とて0508の南海始発で新大阪へ。
岡山からしおかぜ1号に乗換え、
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更に宇多津でサンポート号に乗り換えて高松へ。
琴電「高松築港駅」から長尾行きに乗り、「長尾駅」で降りる。
0926です。
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駅前を左に進んで
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0930
87番 長尾寺着
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梅雨時期の境内には参拝者の姿はまばらです。
ベンチには歩き遍路さんらしきおじさんが休んでいます。

今日の空模様は・・・なんとか夕方まで持ちそうな予報です。
でも湿度が高くて蒸し暑いですね。

ここからおへんろ交流館までは3kmとちょっと。
歩いていると汗がたらたら出てきて白衣がビチョビチョになってきました。
旧遍路道への分かれ道の前にはおじさん遍路さんが
道順を確かめています。
教えてやろうかなと思ったんですが、
わしを避けるように視線を逸らしたので
お節介はやめておいて、旧遍路道をすたすた歩いていきます。
道端の仏さまにご挨拶したとき、横目で後ろを見たら
おじさんの姿が見えます。

前山ダムまでの道沿いにはビワの実が多く見られますが、
自然に生えた木なので実が小さい。
それに熟れすぎて落ちる時期でしなびている。
でも甘みが凝縮されていています。
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1100
お遍路交流サロンに到着
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今日はここからバスに乗ってみようかと考えています。
大窪寺行きの便は1146
それまでサロンで休憩しましょうかね。

訪れたときはわしひとり。
館員の人としばらく雑談していたら
さきほどのおじさんも到着

独りの歩き遍路さんは、やはりシャイでストイックですね。
わしたちの座っているところには来ず、奥の展示室に行ってしまい
かなり長い時間出てきませんでした。
出てきたら、入り口近くに行って展示を見ているので
「こちらでお茶でも飲みませんか?」
と声かけさせていただきました。

おじさんしばらく逡巡していましたが、
やってきて端っこに座りました。
館員の方からお遍路大使認定書とバッチをいただき、ニッコリ
わしは純粋な歩き遍路ではないので遠慮しておきましょう。
嘘ついてもらって貰っても、お大師様にはお見通しですから・・・

そろそろバスの時間なのでおいとましましょうかね。
おじさんは今日は大窪寺目前の多和のお宿に泊まるそうです。
明日は結願、という計画なのですね。
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6分遅れてさぬき市コミュニティバスが来ました。
乗客はお爺さんが1人
曲がりくねった山道をバスがぐんぐん走るので
スマホを見ていたら酔いそうになってしまいました。
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お爺さんは多和で降り、
1215
「大窪寺バス停」で降ります。
ああ~、なんかあっけないなあ。
帰りのバス便は1330と、1550です。
これならば1330のに乗れるのですが、
帰りのバスの切符は高速志度から1732発の便を買っているのですよ。

ゆるゆると、いくぞなもし。

88番 大窪寺着
大窪寺境内は、この時期やはり人は少ない。
本堂前広場のベンチには大きな荷物が3つ。
ああ、通しの野宿の人達かなぁ。

大師堂では7巡目の無事結願の報告と御礼をし、
次回8巡目の決意を聞いていただきました。

納経所には若者が3人、もじゃもじゃの頭の人もいます。
髭面の人もいます。
汚れた衣服に彼らの旅の思い出が染み込んでいるような気がしますね。

わしも納経を終えてベンチに戻って荷物を整理していたら
「あの納経所の人、そっけないよな~」
「せめて『お疲れさま』くらいあってもいいよな~」
の会話が聞こえてきました。
なるほど、実はわしも同感です。
せっかく結願した人が来ているのですから、
それくらいの言葉を口にしても減るわけでもなし。
ビジネスになってしまっているのですかね。

さて、大窪寺門前といったら、打ち込みうどん!
門前正面の店にGO!
三人の若者達にもお勧めしておきました。
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蒸し暑い日なので熱いうどんはどうかな?と
思ったのですが、うまい。
熱いがうまいので夢中で食べてしまいました。

すっかり満足して店を出ると、
浴衣を着た美人さんと、彼氏がいます。
二天門の前で撮影会をしていて、ついついわしはその様子を
撮ってしまいました。ごめんなさい。
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ちょっと民宿「八十窪」に寄って行こう。
今日は泊まらないけども、女将さんがいたらご挨拶を・・・
いましたよ。
一人で留守番をしていました。
「こんにちは!おげんきですか?」
「ああ、ああ。なんとかね」
昭和7年産まれの女将さんの健康を祈り
伊予西条の大先達さんから預かっている錦札を貰ってもらいました。

さてさて、いま1300
帰ろうと思えば1330のバスに乗れるのですが、
高速バスは志度を1732発
時間が持たないよ。
仕方ない、ここで時間をつぶすか・・・

バス停奥の東屋で本を開いたら、先ほどの3人がうどんを食べ終えて
やって来ました。
「どう?うどん美味しかった?」
「うまかったっす!」
愛媛、神戸、東京から来ていて、
道中意気投合して歩いてきたそうな。
「なにか変わった事ありましたか?」
「もののありがたさ」
「感謝の気持ち」
おお~、いいっすねえええええ。
ちゃんと掴んできたねえ。

訳知り顔の団塊の世代は
「自分探し?逃げてるだけだ!」
「甘えるんじゃない!俺の若いころは・・・」
すぐにこう言う。

あんたどれだけの人間なんだね。
古い事も、新しい事も出来ないじゃないか。
パソコンできないし、着物も着付けられないじゃん・・・

お遍路をして
自分が見つけられる人は残念ながら殆どいない。
でも野宿を繰り返し、自分の足で歩く事で
いかに今まで恵まれた環境で居たことを体感し
そこから物のありがたさ、人の優しさを知る。

得がたい体験です。

彼らいい顔をしていました。
わしも話の中に加えてもらいたかったが
彼らはいままでの旅の思い出の総括に浸っている最中です。
その邪魔をするのは野暮です。

やがて1330のバスが来ました。
彼らの背中に

「お疲れさま!またいつか四国に来てくださいね!」
「はい!」

爽やかに彼らは去って行きました。


まだまだ時間のあるわしは
仁王門門前のお土産屋さん「飛猿閣」に行こうかね。
ここの女将さんも八十窪の女将さんと同級生です。
女将さんの健康を祈り、錦札を貰ってもらいました。
きょうは娘さんも居て、三人でお茶を頂きながら
いろんなお話をさせていただきました。
それから新作の絵も貰ってもらいました。

その間、車遍路さんたちが店を覗きに来る。
そのたびに
「結願おめでとうございます」
一声かけて接客をしています。

これですよ。

この声かけによって、
訪れたお遍路さんの気持ちが和み、
結願の気分も噛み締めることができるのです。
まったく納経所の人にも見習ってもらいたいです。

閑話休題

バス停で待つこと2時間50分
本もたっぷり読めましたああああぁぁぁ。
こういう時間も貴重で必要です。
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1550にバスに乗り込み「志度バスストップ」まで。
さぬきコミュニティバスは土日祝は一律500円です。
平日はいったいいくらなんだ?
でもワンコインと思えば、気にもならない。
バスに揺られていたら、いつの間にか寝ていました。
「志度バスストップ」で降りて高速道路への階段を登る。

高速バス停で30分待つが、その間に雨が降り始めました。
ああ、お遍路が終わってから雨が降り始めました。
ありがたやありがたや。

バスに乗りこみ、眠りこけてしまうだろうと思ったら
さきほど寝たせいか、眠れない。
本を眺めて時間を潰す。
列車の旅は退屈しないんですが、バス旅は退屈なんですよね。

2018
なんばOCATに到着
降りるとき、お遍路さんがいるのに気づきました。
あれ?
若者のひとりじゃん。
「おお、このバスに乗ったの?」
「高松まで出て、バスチケットを買ったんです」
「今夜はどこまで?」
「大阪に祖母がいるんです」
「おばあさん、たくましくなった孫の姿を見て喜ぶよ」
「そうっすか?自分では何も変わっていないんですよ」
「自分では気づかないもんやよ」
27歳、これからの人生に期待します。
いつの日かまた2周目のために四国に来てください。

最後の結願の日に若者達に会えたことに感謝します。
そして来月からは8周目が始まります。
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コミュニティバスですが。

こちらにコメントさせていただくのは初めてとなります。

今回の記事に関して、以前に Facebook に書かれた
記事に、長尾寺付近でお姿を拝見したことで
返信(コメント)をさせていただきました。

今回は、こちらの記事に関して返信させていただきます。

さぬき市コミュニティバスの、志度多和線。
平日の運賃は、200円です。
実は私、長尾寺参拝ののち、志度寺までバスに乗りました。
500円払いました。
その時バスドライバーの方からの情報なので、間違いないです。


今後は、いつの日か長尾寺→大窪寺を
歩きで踏破したいと思ってます。

No title

コメントありがとうございます。
平日と休日の料金が倍以上違うのはこれいかに?
いつもは長尾寺からは歩くのですが今回は途中からバスに乗りました。乗ってみて初めてわかる事もありますよね。
大窪寺へ至るルートは大まかに3つあります。
それぞれに味わい深い道ですよ。
秋の紅葉の季節にでも、どうぞ。
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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