おきらく歩き遍路(通算6巡目)54番延命寺~64番前神寺

平成28年9月24日(土)、25日(日)

仙遊寺の山門をくぐると遊戯観音さまが出迎えてくれます。
ゆうげ、ゆうぎ、とも読まれ、
右手で身体を支え、飛雲上に坐す姿をされています。
遊戯とは、仏菩薩が自由自在に人を導き、
それによって自ら楽しむこと。
『観音経』に「あるいは悪人に逐われて金剛山より墜落するも、
かの観音の力を念ずれば一毛をも損することあたわず」
とあります。
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そのうぬぼれが須弥山となる
その頑固さが金剛山となる
己を高くすれば落とされる




今回は今治市内の6箇寺を歩き、翌日西条に移動して横峰寺をやる予定です。

9月23日(金)
高速バスの「石鎚ライナー」は、
2250にハービス大阪を出発します。

今回も夜行バスで、周りの方々に鼾で迷惑をかけぬように
一睡もするもんか!と固い決意でバスに乗るが、
気が付いてみたら翌朝になっていましたがな。
横の席のお嬢さんすいません。
後ろの席のお遍路のおじさんすいません。

9月24日(土)
0630「今治駅前バス停」着
お遍路さんの姿もちらほら見えます。
駅のコンビニでコーヒーとお握りを買って一息入れ、
今日の計画をおさらいしましょうかね。
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計画では「今治駅」から「大西駅」まで列車で移動し、
そこから54番延命寺まで歩こうと思っていたんですが
地図をよく見ると「今治駅」から直に延命寺まで行ったほうが距離も近いし
時間も短縮できる。
路線バスで行こうか?
いやしかし、
どのバスに乗ればいいか事前に調べておかなかったので
どこの乗り場で何時に出発するのかもわからん。
こういう所がわしの短所です。

迷うのも嫌だしなあ・・・タクシーで行くか!
「ヘイ!タクシー!」
1200円くらいで着きました。
これくらい、まあいいでしょう。

0706
54番延命寺着
早朝ながら参拝者の車が沢山来ていますね。
秋遍路の季節になってきたのでしょうか。
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さて今回は奥ノ院納経帳を持ってきました。
比較的行きやすい奥ノ院探訪をしてみたいと思います。
ここにある奥ノ院は、
山門から入ってすぐ左手にある薬師堂です。
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54番奥ノ院 近見山圓明寺
本尊は薬師如来です。
圓明寺というのは延命寺の旧称だそうな。
海の見える見晴らしのいい所にあったそうです。

民俗学者の五来重氏によると
開基となる修行者が海の傍の辺地で修行したところが
奥ノ院となったといいます。
そこは岩窟である事が多いが、元の場所が岩窟かどうかは確認できません。
奥ノ院発生の意味には色々ありますが
「海の傍(見えるところ)で修行した」がポイントですね。

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納経所で54番と奥ノ院の御朱印をいただき、
さて次に行こう。

いつもならここからバス停まで歩いていき、
市役所行きに乗るのですが、
このまま今治市街まで歩いて行ってもいいんじゃない?
と迷いが生じました。
どうしようか・・・

えい!迷ったら進めだ!

たった3.5kmの道程です。
納経所脇の遍路道を歩み、広い墓地の中を通り抜けて歩きます。
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沿道の田圃には稲穂がたわわに実っていて、
ああ、秋なんだなあ。
でも暑い。いいかげん涼しくなってこないかなあ。

今治市街に入ると制服や体操服姿の高校生が沢山高校に吸い込まれていく。
今日は土曜日なんですが、部活や補習なのでしょうか。
学生の半分は女子です。思わぬ目の保養をしつつ、
ラジオを聴きながら自動車の多い市街を歩く。

NHK「ラジオ文芸館」の短編小説を聴きながら歩くのが楽しみなのですが
物語の佳境で南光坊に着いてしまいました。
どうしよう・・・立ち止まって物語を最後まで聴こうか聴こまいか。
さほど物語りに没入していなかったので聴くのはやめ!


0824
55番南光坊着
久々に山門から入るなあ。
ふと見たら、山門の前に「今治市戦災の碑」が建っています。
迂闊にもこの碑の存在には気がつかなかった。
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
墓碑銘によると、
昭和20年、今治市は4月・5月・8月の3度にわたり空襲を受け、
市民をはじめ県内外からの動員学徒など、
愛媛県下で最も多くの人たちが犠牲となった。
この記憶を風化させないために
平成20年に建立されたと記されています。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

心配していた膝と股関節の古傷の調子もよく、
テクテクと歩くことが出来ます。
季節の変わり目になると柔道で痛めた傷が痛むのですよ。
でもお四国病院に来るとさほど痛くもなし、ありがたし。

今治の街を南西の方向に3km歩くと
0940
56番泰山寺着
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いい風が吹いて来ますね。
鐘楼脇のベンチに荷物を降ろして鐘を撞かせて頂きました。
今日は納経所にはワンちゃんがいません。
「モモ 10歳」と張り紙がしてありました。
結構歳なんですねえ。今日はお休み?

階段を降りて右手の道を行くと5分くらいで
56番奥ノ院石鉄山龍泉寺
に着きます。
ここは本堂の上に掲げられているコテ絵が有名なんですね。
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本堂脇に「納経所」と掲示してありますが人の気配なし。
脇に家があるので
「すいませ~ん」

老婦人が出てきたので
「すいません、お納経はいずこで?」
「はい、はい。やりますよ」
彼女がここのお寺の住職様でした。

本堂まで行ってご朱印を貰う際に、
ふと壁を見ていたらなにやら模様があります。
墨絵のように見えますが、いまいち意匠がはっきりわからない。
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「あの~、この壁の模様は何かの絵ですか?」
「ああ、これはね、戦争中に白いと目立つから塗り潰しなさいと言われたのですよ」
「ほほ~、そうなんですか。では梵鐘も出征されたのですか?」
「そうなんですよ。でも無事に復員してきました」
「そうなんですかああ」
先の南光坊門前の碑といい、戦争とは人を愚かにするものですね。
特に負け戦というのは心の余裕も奪ってしまいます。

ご朱印を頂いたら、
「お時間があるならコーヒーの接待をしますよ」
おおっ!ありがとうございます!
小さな喫茶室があり、
そこは地元の人達の憩いの場になっているようです。
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龍泉寺はその山号にもあるように
修験道信仰により成り立っているそうで、
本尊の十一面観音のほかに弘法大師、役行者、
醍醐派の修験道を始めた聖法理源大師、石鎚大神
などをまつっています。

住職は、最初はお寺から離れていたんですが
祖霊の方々からお寺を守るように言われ、
お寺に戻ってきたそうです。
こういったお話は
池口恵観さんのお話と通じるものがあると思いました。

お接待のチョコレートを沢山頂き、元気に出発しましょう!
蒼社川に向かって歩くと、小さな遍路墓や道標がたくさんあり
遍路道を歩いている風情を楽しむことができます。
途中の名古屋ラーメンの店、いつも気になる。
入りたい・・・でも開店前なんですよね~。
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栄福寺に至る堤防には綺麗な彼岸花が咲いています。
この花を嫌う人もいますが、わしは好きだなあ。

おじいちゃんと孫娘2人が犬の散歩で向こうから歩いてきます。
お姉ちゃんがわしに気づき、
「こんにちは!」
「こんにちは!」
お姉ちゃんは妹に、
「ほら、お遍路さんよ!」
と挨拶をさせようとします。
四国の遍路道沿いの子供たちのこういった姿は
昔から引き継がれてきて、
そしてこの先も引き継いでいくのでしょうね。

わしがお四国を好きなのも、こういった所かもしれません。

3km歩いて
1105
57番栄福寺着
やはり駐車場にはたくさんの車が来ていて、
子供さんを連れての車遍路さんもいます。
お寺の境内ではしゃぎ回っている子供たち。
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お寺は楽しい所、という気持ちを持ってもらえたら
煩く言う必要はないと思うのですよ。
お線香の香りとお寺の景色が記憶に結びついてくれたらいいのです。

脳内で匂いを感じる所と記憶を司る所は近接していて
匂いと記憶は密接に結びついています。(プルースト効果)

わしも子供の頃、
初詣は毎年西国三十三ヶ所結願寺の谷汲山華厳寺で、
線香の香りと初詣というハレの場所の厳かで楽しい記憶が刷り込まれていて
お寺に行くと線香の香りが初詣の思い出を蘇らせてくれます。

お腹が空いてきたので
門前のお店でうどんでも食べましょうかね。
前回もここで「おへんろうどん」を食べたのです。
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とろろ昆布とわかめが入っていて、
なぜおへんろの名がついているのでしょうね?
店の人に聞いてみたんですが
まあ、食べやすいものに「おへんろ」の名をつけてみた・・・
という答えでした。

うどん食べていたら野宿の逆打ちの若者が入ってきました。
いかにも野宿遍路といったパワフルさが
身体全体から滲み出てくる風貌で、
アイスクリンを美味しそうに食べて颯爽と次に行きました。

わしも次に行こう!
犬塚を通り過ぎ、溜池脇の道を通り
山道を登っていきます。
この遍路道はよく整備されていて気持ちいいですね。

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内海源助の墓を通り過ぎて自動車道に出ると
道脇に彼岸花がずらりと咲き誇っています。
彼岸花に寄ってくるのか、アゲハチョウがひらひら
わしの前を舞っていくのが見えました。
もももしかしてお寺さんがわしのことを歓迎してくれているのかな?
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ママチャリ夫婦連れ遍路さんも坂道は自転車を押しながら、
それでもわしの歩みよりは早く坂道を登っていきます。


2.5km歩いて
1213
58番仙遊寺着
山門には白い仁王様が出迎えてくれます。
ママチャリも山門脇に置かれていましたがな。
遊戯観音さま、滝観観音さまは
相変わらずいいお顔をされていますねえ。
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汗をかきかき登って来たので途中の御加持水をかけつけ3杯、
水筒にもいただきました。
でもこの辺、蚊が多いですね~。
殺生をするわけにはいかないので追い払うが、数が半端じゃない。

艱難辛苦の上本堂まで登って来たら
お大師様の後姿が出迎えてくれました。
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先日の台風の大雨で崩れた土砂によって
無残に足だけになってしまったお大師様
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藤棚の脇には土砂から掘り出された残骸が置かれていました。
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それ見た後なので、納経所で僅かながら復興のための
喜捨をさせていただきました。

次の国分寺まで降りの山道から始まります。
家田荘子さんは「蛇が出そう・・・」と怖がる道なのですが、
道は綺麗に整備されていて本当に気持ちがいい。
ここ一帯の遍路道は作礼山ウオーキングコースになっていて
常に整備がされているのでしょうね。
岩山の道から臨む今治の景色は絶景です。

山道を降りて広大な墓地へ入ります。
「大谷霊園」と名がついているので浄土真宗系でしょうか。
墓石にも「南無阿弥陀仏」と刻まれています。

また、軍人墓の区画は別になっていて
先が尖っている特徴的な墓石が立ち並んでいます。
戦死後、階級が特進したのでしょうね、
陸軍二等兵や海軍三等水兵の墓碑銘はありません。
この墓の形は一般的に「神道型」と呼ばれるそうです。

住宅地に入ると、あまり面白くないですね。
家の中にある遍路道を淡々と進むのみです。
やはりこんなときはラジオがお供です。

6.2km歩いて
1430
59番伊予国分寺着
おおおおお、最初の予定ではここに1645に到着の予定でした。
やはり今治駅から直接延命寺に移動して歩き始めたのがよかったのか?
久しぶりのガチの歩きで気分が高揚していたのかな?
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握手大師さまにお願い事をひとつだけして本堂へ。
何をお願いしたのかは秘密

ここに集う人達は皆大きな声で勤行をしているので
声が重なってしまい、大変です。
なので彼らの終わる頃を見計らい、お勤めしました。

その中の年配の夫婦連れが、
せっかく朗々と勤行しているのに、
お賽銭を投げ込んでいるのが残念ですね。

国分寺から「伊予桜井駅」まで歩き、
列車に乗って「伊予西条駅」まで移動して民宿に泊まります。

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明日の運動会の準備万端ってところでしょうか。

今日歩いた距離は20km弱でした。
これくらいの距離ならば歩き遍路の1日としては
楽に歩ける範囲でしょうね。

当初の計画ではこの駅では1754発に乗る予定で
発券所である駅前の商店がもし閉まっていたらどうしよう、
というので事前に大阪のJR緑の窓口で「伊予桜井→伊予西条」の
切符を買っておいたのです・・・

そんな杞憂も無駄でした。
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1555発の伊予西条行きに乗り、1627に無事着きました。
今日のお宿は「にぎたつ旅館」
西条での定宿になっていて、
女将さんにも顔を覚えてもらっています。

ここは、日曜日に宿泊すると夕食は出ないので予約の際には注意が必要です。
でも今日は土曜日、安心です。
「夕食にビール1本つけてください!」

勝手知ったるお宿で早速洗濯、入浴を済ませ1800の夕食を待ちます。
ちょうど相撲中継がやっているので退屈しませんね。
明日の千秋楽を待たずして大関豪栄道の優勝が決まりました。
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夕食には餃子がついていました。
今日の宿泊者はわしのほかにワゴン車のダンタイサンと歩き1人
でも食事はわしひとりだけでした。
いつもの自分にはビール中瓶1本は多いのですが
今日は五臓六腑に染み渡るような美味しさでグイグイいけました。

すっかりいい気持ちで部屋に帰り、
お遍路は早寝早立ちが基本と、布団を延べていい気持ちで
寝ていたらいきなり扉が開かれて
ダンタイサンの御刀自さまが入ってきて夢が破られました。

「・・・んあ、あぁ・・・・?」
「あら、部屋が違うのね!」

ドアを半開きのままで出て行きました。
隣の部屋の男性のセンダツサンの部屋に用があったみたいです。
壁越しに聞こえる喋り声が気になって眠れない・・・
と思ったんですが、あとは意識がない。
わしの鼾も向こうの部屋に聞こえていたでしょうね、きっと。




9月25日(日)
0530に目が覚めました。

今朝は0630に朝食をお願いしていたので、それまでに
洗濯物を取り込んで、身支度を素早く済ませます。
トイレに行こうと思ったらダンタイサンの御刀自さまが
30分近く戸を半開きにしたままトイレで粘っているので
階下に降りていって別のトイレを探しました。

0620頃階下が騒がしくなったので
窓から下を見たら大型ワゴンに御刀自様たちの御一行が
笈摺を着て乗り込んでいました。
ナンバープレートが白だったので
何かの講なのかな?

わしもそのうちこういった小規模の団体を連れて行きたいと
考えているんですけどもね・・・

0630に朝食を頂いて、
「伊予西条駅前バス停」から0747発の石鎚山ロープウエィ行きバスに
乗る予定なんですが、もう1人の宿泊者が、
0720発のバスに乗るので急ぎます!
と言って早立ちしたよ、と女将さんが言うので

そんなバスあったかなあ?
と思いながらも、もしそれに乗る事ができたらラッキー!と
思い、ちょっと早いんですがお宿を出ました。

「伊予西条駅前バス停」に着いて、
横峰寺登山口~石鎚山ロープウエイに行く西之川行き路線の時刻表を見てみても
0747発が始発ですよ・・・

まあいいや。コーヒーでも飲んで待とう。
待合室にいた登山姿の女性が会釈してくるので
登山の人かな?
行ってみたかった石鎚山登山について聞いてみようと

「すいません、石鎚山に登るのですか?」
「明日です。今日は横峰寺までです」

それをきっかけに少しお話しました。ナンパじゃないよ~!
40歳代くらいか、彼女はバスツアー遍路に参加しているが、
今治には知り合いがいるので、
ここ周辺は自分ひとりで廻ってみたかったそうです。

「ひとりで歩いて廻ると、病み付きになりますよ」

色々とお遍路とか石鎚山登山の話を聞いていたら、
定刻にバスがやってきました。
ほかにもお遍路装束の老婦人とか登山スタイルに杖と傘を持った親子連れ
それから石鎚山登山の若者たち。
30分のバスの車内は登山者とお遍路さんたちで満員です。

0814
「横峰寺参拝口バス停」着
お遍路さんたちは610円払って、
参拝マイクロバスの乗り場に移動します。
往復1750円、何人かは帰りは横峰寺からは歩いて香園寺まで降ります。

マイクロバスの運転手さんは陽気なおっちゃんで、
バスの所要時間、帰りの発車時間
乗り継ぎのバスの時間を大きな声で案内してくれます。

わしの後ろに座った老婦人は
62番宝寿寺近くの民宿「鈴」の女将さん。
82歳の大先達さんです。
横峰寺登山の際には、
このお宿に荷物を預けて登山するのに便利だそうです。

0850に山頂駐車場に着いたのですが、
帰り便は0910に出るんですって・・・
こおりゃ大変だぁ。
なぜそんなに急ぐかというと、
「横峰寺登山口バス停」から0939に
「伊予西条駅前バス停」行きが通るのです。
それを逃すと1229までバスがない。
それにあわせるために参拝客を急がせるのだそうですが
ちょっとこれはキツいね。

停留所でお話をした女性は星が森遥拝所まで行くので
帰りは歩いて下ろうかな?と言っていました。
親子連れは最初から下りは歩きです。
わしは彼女と二人で急いで坂道を下る。
彼女はそんなに急ぐ必要もないのですが、なぜか付き合ってくれます。

0855
60番横峰寺着
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横峰寺境内に駐車場から進入した参詣者は手水を使うために
納経所まで降りなくてはいけません。
わしはチョンボのために塗香を持って来ていました、が
彼女も抜かりなく持って来ていました。
さすがバス遍路さんやね。
「私の使ってみます?」
「はい。お願いします」
甘い香りがしてきました。バニラかなあ?
これ、彼女のこだわりの一品だそうな。
わしも甘い香りのやつを探してみようかなあ。

仕方なく(?)塗香を使わなくてはならない場合は
使ったらいいのですが、
高速遍路をするために塗香で手水を省いたり、
灯明や線香も塗香で省いてしまう人達がいると聞きました。
これって、どうだろうねええええ?

お勤めも彼女と一緒になり、
ちょっと早めですがきっちりと勤行しました。
星が森に行く彼女と別れ、駐車場に戻る。

でも、バスは0915発なのでもう行ってしまったかなあ。
と思ったら、
丁度駐車場から出てくる所でしたがな。ラッキー!
車中の人になるが、すでに2人乗っていました。
山ガールみたいな格好をした2人連れでしたが
お勤めの時間が早かったんやなあ・・・。

運転手さんは0939までに下に降りようと一生懸命
「いや、間に合わなかったら、間に合わないまでのこと」
「いや、間に合わせてみせます!」
今日は日曜日なので車も多い。
この山道での離合に慣れていないドライバーさんたちばかりです。
無理しないように・・・・・

努力(?)の甲斐あって、
0935に「上の原乗換え所」に着きました!
そして、わざわざ「横峰寺登山口バス停」まで
マイクロバスを廻してくれました。

無事にやってきたバスの車中の人になりました。
折り返し運転してきたバスの運転手さんが
「帰りは1人だけ?」
「は、はい。そうです」
1006に「伊予西条駅前バス停」に戻ってきました。

さて、今日は1405発の高速バスで帰る予定なのです。
4時間もあるなあ・・・。
温泉で汗を流すのもよし、もう少し札所を廻るのもよし

う~~ん

札所廻りしよう!
時間を有効に使うために
ちょっと奮発してタクシーを使おう。
「香園寺まで!」
「あいよっ」
伊予氷見、伊予小松の道をスイスイと走り、

1030
61番香園寺着
ここは安産祈願の子安大師をおまつりしてある所で
赤ちゃんを抱いた人とか、少しお腹の出た妊婦さんが多いですね。
今日26日は「戌の日」なので、うなずける。
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それとなぜか
犬連れの人がやたら多くて、これも関係あるのだろうか。
小型犬がリードいっぱい走り回り、
砂利の上に糞をするので飼い主があわてて拾い
小さな子供にじゃれ付いて大泣きされたり、
境内はそれは賑やかであります。

それに反して大聖堂の中はあまり人もおらず、
境内の賑わいはお遍路さん以外の参詣者なんですね。

伊予小松の町を歩いていると、中学校の運動会の声が聞こえてきました。
この辺の地域の人にとっては、
小学校中学校の運動会は大きなイベントなんでしょうね。

1.5km歩いて
1106
62番宝寿寺着
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前回工事中だったのは、
本堂の前に新しく納経所を設けたのですね。
ここは灯明と線香を立てるところが一箇所なので
お勤めもサクサクいきます。

国道に沿って1.5kmで
1149
63番吉祥寺着
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ここの塀の外に植えてあるレモンの実、
去年の10月頃熟れて下に落ちていたやつを
皮ごと全部食べてしまいました。
今の時期はまだ青いなあ。
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お寺を出たら雨がぱらついてきました。
今日は曇りの天気予報のはずだったんだけどもなあ・・・
でも雨具を着るまでもない。

さて次の札所まで行く余裕があるでしょうか。
ギリギリの予定であせりたくない。
帰りの高速バスの時間1405だけが気になる。

まあいいや、間に合わなかったらタクシーで伊予西条まで行こう。
そう開き直ると足取りも軽い。

3.3km歩いて
1230
64番前神寺着
雨のせいか、参詣者はひとりもなく、
雨のそぼ降る本堂で独りお勤めしましたがな。
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歩いて500mの所に「石鎚山駅」があり、
1307発の列車に乗りたい。
そんなに焦らなくても1250に駅に着くことができました。
焦っても焦らなくても結果は同じなんですね。

駅には夫婦のお遍路さん、
通し逆打ちの威勢のいいおじさんがいました。
やって来た列車に乗り「伊予西条駅」に
1311着
予定通りやねえ。

バスの待合室で濡れた上着を着替えてリュックの中に押し込み
杖と菅笠を袋にいれて帰り支度が出来ました。

1405発のバスに乗り、ハービス大阪1900着の
5時間のバスの旅は、ほとんど寝ていました。
多分鼾がうるさかったのかなあ・・・
すいません。

これで次回は三角寺から始められます。
実は、大阪から三角寺日帰りというのを企画しています。
予定では実施可能なんですが、
やってみないとわからない。
he6-8b-09.jpg


◇お知らせ◇
お気楽歩き遍路ツアー4 三坂峠下り
希望者があれば実施したいと思います。
興味のある方はご一報ください。

s-2016お気楽歩き遍路4

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Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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