おきらく歩き遍路 第3回 20番鶴林寺~22番平等寺 かも道コース

おきらく歩き遍路 第3回
20番鶴林寺~22番平等寺 かも道コース




熱い(?)要請を受けて、おきらく歩き遍路も3回目を迎えました。
今回は無謀にも暑い盛りに遍路ころがしの鶴林寺と太龍寺を
登りました。
これはもはや「おきらく」とは言えない行でした。
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平成28年7月30日(土)
この日は「南海なんばバス停」0700発に乗り
1000に「徳島駅前バスターミナル」到着

すでに熱い。
どうしてみても熱い。どこに行っても熱い。

少しだけ後悔の念が打ち寄せています。
なんでこんなツアーを企画しちまったんでしょう。
前に停まったバスからは参加者のAさんが降りてきました。
「おはようございます!」
「おはようございます!」
「暑いね~~~~~」
「暑い・・・」

コンビニで昼食を買い込んで、勝浦線5番乗り場でたたずんでいると
今回の先達さんのYさんが来ました。
皆、遠くから来ているので遍路装束の用意は
それぞれ工夫をこらしています。
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1120
やってきたバスに乗って出発!
鶴林寺までの車窓にいつもは歩き遍路さんの姿が見えるのですが
今日は見えませんねええええ。

1216
「生名バス停」着
県道から脇道に入ってくるバス停は、
鶴林寺登りのためのバス停でしょうね。
記念撮影してから出発
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すでに汗が滴り落ちてきました。
前を行く2人はわしよりも一回り若い。
しかしそんなこと言い訳にもならん。
わしよりも年取っていて健脚のお遍路さんはあまたいる。

鶴林寺道の前半は急坂で、さすがに遍路ころがしです。
途中のわらぶき屋根の休憩所には仮設トイレがありますが
この暑さ、扉を開けたらどんなだろうか・・・

今回は写真を撮る必要はなさそうです。
皆がカメラを持ってきているから。
でもわしの見苦しい写真が増えるのは少しく問題です。

歩幅にあわせた勾配の石段を登りきると
名水が湧き出しています。
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水分を充分に用意してきていますが
ここはこのお水をたらふく頂戴して元気を補充しましょう。

やがて自動車の音が聞こえ始め
自動車道を横切る遍路道になります。
あと少しです。
石畳の道を更に登っていくと

1400
20番鶴林寺
今夜のお宿を提供してくれるIさんが山門下で待っていました。
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4人で記念撮影をしましょう。
三脚がない?
いえいえ、杖が3本あればできますよ。
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本堂までの長い階段は、不思議と辛くありません。
なぜか?
ここはパワースポットだからかもしれませんね。
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本堂にはまだ紫陽花が綺麗な花を咲かせていますね。
荷物を全部おろしたら身が軽いこと。

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白衣まで汗でびっしょり染み渡り、
それでも余った雫が垂れてきます。
背中のお大師様も濡れて張り付いています。
なんて暑苦しいんだ。

今回のY先達様の朗々とした読経が響き渡り
それにあわせて男共の声も気持ちよくハモります。

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大師堂隣の納経所ではIさんが私たちのお勤めの様子を
宣伝をしてくれているので、少し恥ずかしいね。

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かも道への案内(?)板の横で記念撮影
ここで贅沢を言うと
鶴林寺の境内には自動販売機がないんですよね~。
ちょっとがっかりします。
ここに自販機を置いたら結構買う人がいるんじゃないでしょうか・・・


今日の山登りはここまで。
Iさんの車に乗って下界に向かいます。
みんな下着まで汗べったりなので
新聞紙を座席に敷いて乗ることにしましょう。

加茂谷集落にあるIさんの家でまず汗を流して
濡れた衣服を洗濯機に放り込み
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車で15分くらいの店に買出しに出かけます。
食材はもちろんのことですが
今夜の般若湯を選ぶのにも真剣そのものです。
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食事は自炊なのです。
五合炊き炊飯器のリミット一杯にお米を放り込み
スイッチ投入
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今夜のメニューはカレーです。
調理は不肖このわし。
なんかキャンプみたいで楽しいね。
「鯖街道キャンプウオーク」以来です。

「一滴の水にも大地の恵みを感じ、
   一粒の米にも万民の労苦を思い、
        ありがたくいただきます」

「かんぱ~い」
「お疲れさま!」
「いただきま~す」
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般若湯をいただきながらカレーをがっつく。
Iさん手作りの胡瓜の漬物もよくあいます。
この晩はみんなで熱くお遍路や加茂谷プロジェクトなどについて
熱く語り合いましたがな。

野郎共3人は2階の部屋で雑魚寝
窓からは涼しい風が入ってきて寝苦しくなく
昼間の疲れもあって
あっという間に爆睡してしまいました。


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ここで注意してもらいたいのは
Iさんの家は、善根宿でも民宿でもありません。
友達の家に泊まらせていただいている、
ただそれだけです。
この記事を読んで「善根宿だ!」と連絡を取らないでいただきたい。
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7月31日(日)
朝5時前に目が覚めてしまいました。
窓の外はすでに明るい。
草履をつっかけて朝の散歩としゃれこみましょうか。
庭で水やりしていたIさんに、近所を案内してもらいました。
印象的だったのは「皇子神社」
祀られているのが安徳天皇だそうです。
安徳天皇にまつわる伝承はあちこちにありますね。
ここもそのひとつです。

それに安徳天皇は実は女性で、18歳になったときに
名乗った十八女(さかり)といい、行宮のあった所が
ここの地名になっているそうです。

なるほど、興味深いですね。
地域に親しみ、伝承に思いを馳せ、次に伝える。
いいですね、大切な事です。

お宿に帰るとご飯の炊けている香りがしてきました。
今朝のご飯は炊き込みご飯です。
食器を使う手間を省いてお握りにします。
「あっちっち」
炊きたてのご飯を握るのは大変ですね。
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山盛りのお握りと地元産のトマト、茹でウインナー、
それに漬物の豪華朝食です。

昼食用のお握りも作っておきましょうかね。

0730
支度ができた所で出発しましょう。
今日はかも道のガイドをIさんがしてくれます。
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このかも道、昔は太龍寺へのメインルートであり、
隆盛を極めていたのですが、
鶴林寺から水井橋を渡って太龍寺に行く
最短ルートが開かれてから衰退していたのが
最近地元の有志たちの尽力で復活しました。

南北朝時代の町石あり、三十三観音を祀った石室ありの、
大変歴史的にも貴重な遍路道であります。
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しかし水井橋より3km余計に歩かねばならず、
時間的余裕があり、かも道に興味のある歩き遍路さんたちしか
歩いてもらえないのが難点です。

たくさんの人達にかも道の楽しさを知ってもらえるために
地元の人達が努力しております。
これ読んで興味を持たれた方、ぜひ登ってみてください。

最初の急坂を越えるとあとは
なだらかな尾根道伝いに太龍寺に至ります。
鼻歌も飛び出すくらいの楽しい道ですよ。

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十八女橋からは30分歩いて登り道の一宿寺までは
自動販売機が一台だけあり
今日の水分補給はここで行うといいでしょう。
太龍寺納経所には自販機があるので
そこまで持つだけの量を買います。
さて、何を買うか
麦茶でしょうね~。

一宿寺は、
太龍寺で修行をする修行者たちが泊まってから、
かも道を登って行ったため、この名があるそうです。
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境内にはかも道に置かれていた
西国三十三観音の石仏が移設されています。
ですからかも道沿いには安置されていた石室だけが
空しく残されています。
なんとか石室を修理して石仏を元の所に戻してもらえんでしょうかね?

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綺麗な竹やぶの急坂をえっちらおちら登ります。
まだ朝早く、暑くもないので昨日ほど辛くはない。

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途中に見所がたくさんあり
その都度ツアーの歩みが止まるので幸いです。
ここの石室はほぼ完全な状態で残っております。

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しかし、だんだんとわしは遅れがちになる。
「もっとゆっくり登っておくれんかな、もし」
などとは口が裂けても言えません。
ガイドのIさんもゆっくり登ってくれているからです。

休憩ポイントでも

一旦座り込むと、立ち上がるのが困難になってきますんで
立ったまま休むのが理にかなっています。


リュックに入っているボトルを
取り出す元気もなくなってきました。
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眺望絶佳の景色を充分に楽しむ余裕もなくなってきましたがな。
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ガレ場を注意しながら進むと
「こぶし石」や「にじり石」が現れ、それぞれの由来を
ガイドのIさんが自分の想いを混ぜながら語ってくれます。

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そこが終わると馬の背を越え、あとはなだらかな稜線を辿る
ルートになりますんで、
わしも皆になんとかついていくことができますよ。
つい鼻歌もでる・・・ことはない。

1000
21番太龍寺
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駐車場から500mの急坂を登ってこなくてはいけないので
車の方々もあえぎあえぎ登ってきます。

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山門をくぐってすぐの経堂が開いていました。
今日は掃除の日で、めったに中を見られないのでラッキーです。
一切経が収められているそうです。

納経所の脇に自動販売機が置かれています。
お勤めをした後に頂こうと誓っていましたが
喉の調子を整えるべく、命の水を頂く事にしました。

みんなコーラが大好きなことがわかりました。
赤いのや、黒いのを美味しそうに一気飲みする。

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喉の調子も絶好調
本堂では朗々と真言宗勤行次第が響き渡ります。
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その勢いのまま大師堂に行きました。
回廊を廻って奥のほうに行き、高野山と同じ造りの
大師堂前でお勤めしました。
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納経所には副住職さんがおられて
一緒に記念撮影をさせていただきました。
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わしの好きな太龍寺の龍の手ぬぐい、製造中止になったそうで
実に残念であります。
また復活させてもらえんでしょうか・・・
お遍路の最中、太龍寺手ぬぐいを被っている人同士
話が弾むんですよ。

ここで

ロープウェー下山組といわや道下山組に分かれます。
ツアーを時間通りに導くために、
自分が通った事のない道は冒険できないのです。
わしとY先達はロープウェー駅に行きます。
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ここの売店で、太龍寺手ぬぐいを発見!早速購入しました。

ガイドのIさんとAさんは舎心ヶ嶽を越えていわや道を下ります。
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わしらは1100発のロープウェーに乗って下界の駅まで行き
そこから「和喰東バス停」まで20分歩きます。
次のバスまで1時間あるので
近くの喫茶店に行きコーヒーでも飲んで休憩しましょう。
ここはカレーの名店で
隣の人が美味しそうに食べているのを横目で見る・・・

更に隣のコンビニで飲み物を買います。
アイスキャンデーを買ったら当たりがでたよ!
なんて縁起がいいんでしょうか。
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バス停では朝作ってきた炊き込みご飯のお握りを食べます。
歩いていると昼食をあまり食べる事がないのですが
待ち時間があるときには食べる事にしています。

1120に来たバスに乗り、
1130「阿瀬比バス停」で降ります。
近くの遍路小屋では、いわや道グループが待っていて、
ここでツアーが合流しました。
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なるほど、
いわや道を辿ると1時間半以内で阿瀬比まで降りてくることが
出来るのですね。
次回はこの道を歩くとしましょう。

道沿いの自動販売機で、またまたコーラを補充して
大根峠目指して進みます。
たいした標高ではないのですが
丸太の階段道なので結構辛くなってきます。
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またしてもわしだけ遅れがちになる。
せっかく乾き始めた衣装が濡れてきました。

大根峠に着いたときには汗だく・・・
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でもね、もうここからは下り道のみです。
日差しは厳しくなってきましたが
幸いに向かい風が吹いています。
無駄話に加わる余裕も出てきましたよ。
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下界に下りてきたところに遍路小屋がありました。
相変わらずアバンギャルドな建物ですねええええ。
遍路小屋に来たならば、そこで休まねばなりませんね。
すっかりぬるくなったお茶で喉を潤します。
朝飲んだ水分が汗で全部出てしまったのではないでしょうか。
これはデトックスではないでしょうか。
心と身体にいいデトックスですね。
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風を受けながら稲穂の実る田圃の中の道を歩きます。
いちばん暑い時間帯なんですが、
この旅のクライマックスが近づいているので
皆の足取りも軽い。

はや、次のおきらく歩き遍路のプランが飛び出してきます。
おお~、みんなやる気満点ですね。

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田圃の真ん中にお遍路さんのための給水所があります。
冷たい水が出てくる事を期待していたのですが
ややぬるい水でした。
しばらく出しっぱなしにしても、ややぬるい水


1400
22番平等寺
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予定表どおりです。
五色の旗が山門まで伸びてきています。
早速握ってご本尊さまのご利益にあずかれますように・・・
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ここのご本尊さまはオープンで撮影可なんで
お勤めの姿と一緒に写真に納まっていただきました。

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ここの大師堂もまたオープンな雰囲気で
好きな場所のひとつです。

最後のお勤めをさせてただき、
お大師様に今回の旅の無事終了の御礼をしました。

山門を出た所に現代の霊泉がありました。
またしてもここでコーラ軍団がご利益を頂戴しましたがな。
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余談ですが、
「コーラを飲むと骨が溶ける」
のは都市伝説です。
in vitro(イン・ビトロ)と
in vivo(イン・ビボ)の違いを理解していれば
納得いく話です。

in vitroとは「試験管内反応」の事を言い、
試験管にコーラと骨を入れたら炭酸の作用で溶けます。

in vivoは「生体内反応」で、
身体に取り込まれたコーラの炭酸は唾液や胆汁で中和されてしまい、
骨が溶ける事はありません。

でもね、自分の信じ込んでいた事が間違いだって事を
認めるのは柔軟な思考を持っていないと
なかなか出来ませんね。


閑話休題


ここからJR「新野(あらたの)駅」まで20分歩き
そこで解散です。
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1549発の徳島行きに乗って
「阿南駅」で降りる人、「徳島駅」まで行く人
三々五々別れていきます。
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かも道ガイドのIさん、道中の写真を沢山撮っていただき
ありがとうございました。
撮った写真は刻々とネットにUPしてくれていました。
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AさんとIさんは「阿南駅」で降りて、
Aさんは明日も薬王寺まで歩くそうです。

わしとY先達は「徳島駅」まで行き、駅前の「びざんの湯」で
汗を流し、濡れた衣服を着替え、
そこから高速バスで、あるいはJRでそれぞれ帰りました。

お疲れさまでした!

今回、計画の段階でこの季節にこのコースは無謀だなあと
考えていました。
歩きだけをやりたい人達にとっては
少々敷居の高い設定になってしまった事は
反省すべき事項です。

また、自分自身体力の低下を嫌というほど実感しました。
こういったコースは自分のペースで登る事が大切やなあ、
と反省すべき事項は山ほどありました。

行動中、次回のおきらく歩き遍路に対する要望が
結構出ました。
第1回から今回まで通して参加者の調整やドタキャンの頻発、
お宿との調整などなど、疲れる事が多かったので
当分開催は控えたいなあと弱気になっていたのが本音です。

でも、次回開催の熱い要望に応えるべく、
秋に三坂峠下りを計画しようかなぁ
とも考え始めています。

開催するかどうかは、知る由もない。
なぜ知る由もないかは、
知る由もない。
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おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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