歩き遍路4周目(通算5周)54番延命寺~70番本山寺

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歩き遍路4周目(通算5周)54番延命寺~70番本山寺


今回は連休中に5日間の休みを頂き、
たっぷりと遍路旅をすることができました。
その中で出会った人たちのキーワードは
「55歳」
なかなかに意義深い年代のようです。


平成28年4月28日(木)
仕事が終わってから、
大阪駅前ハービス大阪バス乗り場に行き、
2250発の今治行の夜行バスに乗りました。
自分のイビキがどれほど周りに
迷惑をかけているかは、知るよしもない。
なぜ知るよしもないかは、知るよしもない。

4月29日(金)
0700「今治駅前バス停」に着きました。
同じバスには老夫婦のお遍路さんが乗っていましたが、
今日は何処まで行くのかな?

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0719「今治駅」発の
JR予讃線松山行きに乗って
0731「大西駅」に移動します。
最初「大西バス停」からバスで延命寺近くまで行こうと思いましたが、
0918発のバスを待つよりも
延命寺まで歩いたほうが断然早い。

よし歩いて行こう!
連休初日の空は青く、吹く風も気持ちがいい。
いつもこんな気候だといいんですけどもね。

今回から、さんや袋を廃止して、
大きいウエストバッグを腰の前に吊るして歩きます。
納経用具一式を入れると重いので
カラビナを使ってリュックの甥紐に吊るします。
それに財布や携帯も用途別に分けて格納できて便利です。

連休だけあって
歩き遍路さんの姿がちらほら見えます。
今年流行の逆打ちとすれ違ったり、
巡打ちを追い越したり、追い越されたり。


0824
54番 延命寺着
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おおおお、最初の計画よりも1時間近く早く着いたよ。
山門のツツジが綺麗に咲き誇っています。
駐車場には車遍路さんたちが沢山来ています。

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本堂の賽銭箱の横には畳が一畳敷かれていて、
そこに上がらせてもらい、お勤めをしました。
どこもこんな感じで座ることができたらいいなあ。
贅沢でしょうか。

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納経所が改修中で、仮のプレハブが建っていました。
ここの札所の改修工事計画は順調に進んでいるようですね。

「桜ヶ丘団地前バス停」からバスで南光坊方面に行ったのですが
今治駅方向に行ってしまい、
結局歩いてもバスに乗っても時間的には同じような感じでした。


1010
55番 南光坊着
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ここも車遍路さんが多くいたのですが、
納経所はさほど混雑もしていません。
小規模な大型タクシー遍路さんのダンタイさんもいましたが
時間的にブッキングしませんでした。やれやれ。
ここの奥之院は、大三島の東光坊というらしいです。

計画よりも早く進んでいるので
ここからは歩いて行こうかね。
もともと1時間3キロのゆったりペースで計画していましたが
天気がいいのでサクサク歩けるような気がします。


1053
56番 泰山寺着
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本堂の前では、
朗々と節をつけてお経をあげているお年寄りたちがいました。
真言宗の檀家の人たちなのかな?
大師堂でお勤めしている時に、風向きの加減で
線香のいい香りが自分の方にやってきて
ゆったりとした気分になります。

お経を「観て」「読んで」「聴いて」「感じる」といった
四つの功徳に加えて「香ぐ」功徳もあるような気分になります。

さて前から気になっていた
奥ノ院龍泉寺に行ってみることにしました。
すぐ近くなので行こうと思えばいつでも行けたんですが
縁がなかったのかな?
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いい雰囲気の小規模なお寺です。こういうの好きやなあ。
本堂正面のコテ絵の十一面観音菩薩が有名だそうです。
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田園地帯の遍路道を進みます。
最近はラジオを聴きながら歩いているので
退屈しません。
「修行中だ!けしからん!」
と言われるのかもしれませんが、
NHKばかり聴いているので結構勉強になるんですよ・・・
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蒼社川手前の休息所で昼食のパンをいただきました。
甘いアンパンとホットケーキパンだったので、
お腹は膨れたが、なんか物足りない気がしました。

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永福寺に向かう道沿いには春の花が咲き乱れて
いい香りがしてきます。
この写真の紫蘭には香りはないのですが・・・

1245
57番 栄福寺着
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映画「僕は坊さん」の舞台なのは、
お遍路さんの間ではあまりにも有名ですよね。
映画のシーンを追体験しつつ、境内を歩きます。
おお、これが黄色のカブか。
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門前の土産物屋を覗いたら、
「お遍路うどん」「田舎そば」があるよ。
う~~ん、どっちにしようかな。
しばらく悩みましたが、田舎そばにしました。
わし、そばのほうが好きなんですよ。
牛蒡と人参が入った素朴な温かいそばが美味しいなあ。

ここのお土産屋さんは札所の駐車場の近くではないので
車遍路さんはあまり覗いていかないらしいです。
ダンタイサンは近くのバス駐車場から歩いて通り過ぎるのですが
時間にせかされていると、お店を覗くこともできないらしいです。
「いっそ、店の前に駐車場を作ったら?」
無理かなぁ

身体が温まりました。
さて、出かけるとしますかね。
かなりゆっくり歩いても大丈夫です。

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犬塚です。
以前、ここでカメラのシャッターがおりなかったんですが
最近は大丈夫です。

春の早い時期にここを通ると、
古い梅の木が花で迎えてくれますが、
今の時期は葉が茂っています。

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ため池を左に見ながら歩く山道は、
遍路気分を盛り上げてくれます。

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内海源介の墓は、草で覆われようとしていますが
地元の人達が整備してくれているのでしょうか。

眼下に今治の街を望みながら坂道を登ると
山門が見えてきました。
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わしの好きな瀧見観音様がおいでになる。

急な参道を手すりを頼りに登ると
大師の御加持水があります。
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甘露の御水を1杯・・・2杯いただき
元気が出ましたがな。

最後の階段を登りきると、
八十八箇所のご本尊に囲まれたお大師さまの後姿が
出迎えてくれます。
「ようきたな」


1410
58番 仙遊寺着

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本堂前の藤棚は5部咲きといったところでしょうかね。
11番藤井寺の藤の花の開花状況ばかりが気になります。
連休最後の5月7日におきらく歩き遍路2の目玉なのです・・・

今夜はここの宿坊にお世話になります。
ちょっと早いかな?と思ったのですが
1430に宿坊の玄関に立ちました。

「ちょっと早いですが、いいでしょうか?」
「はい、どうぞどうぞ」
「ありがとうございます」

通されたお部屋の名前は・・・
なんと有難い。

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300円払って作務衣を借りました。
お風呂の時間にはまだ早いので、
それまで洗濯をして、乾燥機が終わるまでの時間
スケッチブック持って境内に出ました。
鐘楼にもたれてお大師様を描いていたら
チビッ子2人が絵を覗き込んできました。

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小1と、保育園(年中かな?)の子供さんたちで
このあと
「君たちも何か絵を描くかい?」
「うん」
「せっかくだからお地蔵様を描いたら?」
お兄ちゃんは「お地蔵様の後姿」を描きました。
つまり、光背の輪郭ですね。
弟君は、お母さんの顔を描いていました。

1600に、洗濯の乾燥が終わり、お風呂も用意できたので
天然温泉に入りに行きました。
窓の外は眺望絶佳、でも眼鏡を外していたので
絶景は堪能できませんでした・・・・。

宿坊なので、部屋にはテレビはありません。
食事まではまだ時間があるので
食堂に置かれた本や雑誌を見ていました。
その中で特に心惹かれたのは、
「絵手紙四国八十八ヶ所筆墨巡礼」です。
うまく描こうとせずに、心のままに描く気持ちが
大切ですと繰り返し述べられていました。

1800夕食です。
この日の宿泊者は20人で、大半は車遍路さんたちです。
歩きのオヤジ4人はひとつのテーブルで食べます。
なんと3人が55歳で、残りは72歳です。
車遍路をしていたのが、
歩きたくて歩き遍路始めた人達ばかりです。
当節流行の逆打ちの人もいる。
歩きの最初が逆打ちとは、さぞ大変でしょうね。
55歳なので当然仕事があるので、
休みを使って廻っている人達です。

「いつか歩きで廻りたい」
と車遍路さんたちは必ず言いますが
実際に行動に移すことのできる人は少ない。
「気力」「体力」「財力」「家族の協力」
が揃わないとできないんですね。
今回そういう55歳の人達と宿坊で出会いました。

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食事は精進料理で、ここの名物だそうです。
軟らかく炊いた玄米ご飯と、薄味の山菜を主体とした料理です。
大飯喰らいのわしとしては、
玄米飯を3杯お替りしても、少し物足りない気持ちがしました。

食事が終わったら何もすることはない。
さっさと寝てしまうことにしました。


4月30日(土)
朝早く目が覚めると、まだ外は暗い。
今朝は0600から朝のお勤めがあります。
それまで荷物とかの整理や身づくろいをしながら待機します。
0545に、ちょっと早いかな?と思いつつ
本堂に行ってみたら、既に1組の夫婦が来ていました。

やがで続々と宿泊者が集まってきて、最後に
赤ちゃんを抱いた副住職さんが入ってこられました。
お勤めの間中、赤ちゃんはむずかることもなく、
大人しくしていましたねえ。
小さい頃からこういった環境になじむことが
大事なんでしょうかね。

住職さんの法話も面白い。
四国遍路に対する並々ならぬ情熱を持ったお方ですね。
お勤めのあと、わしは先日遊んでもらった坊やたちのことを
お爺さんである住職さんに話したところ
とても喜んでおられました。

さて今朝の朝食は
玄米おかゆです。
ああああああ、足りないなあと思いつつも、
早く出発したいので、お替りもせずにさっさと食べ終わり、
0705に宿坊を後にしました。

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朝の気持ちのいい空気に包まれながら山道を下ります。
すると、後ろから人の気配がしてきました。
見ると、同宿の歩き最年長72歳のお父さんが
風のような速さで追いついてきて、
あっという間に過ぎ去っていきました。
天狗様の化身ではないのだろうか?


下界に降りて家並みが増えてきた頃、
香ばしい香りがしてきました。
パン屋さんです。
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パン屋さんは朝が早いので、既に開店しています。
今日の昼食を買っていこうかね。
おお、カレーパンもあるよ。


0852
59番 伊予国分寺着

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さっそくお大師様と握手させていただきます。
境内には先の天狗様がいて、
参拝を終えて次に行くところでした。

ここから西条までは「伊予桜井駅」からJRで移動します。
当初の予定よりも1時間くらい早めに着いているので
さぞかし次に早く行けるだろうなああああ、と
皮算用していました。
0911発の列車に乗れるかな?



歩いている目の前を、列車が走り去って行きました。
あああああああ、
うまくいかんなあ。
まあいいや。
次の0946発に乗ればええやんけ。

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ローカル線の無人駅で、ボ~~~ッと列車を待つのって
いいと思いません?
わし、こういう旅の空気が大好きです。
バス・列車の旅と歩き遍路の旅が同時にできるなんて
幸せですねええええ。

1015に「伊予西条駅」に着きました。
駅前のバス停から、西之川行きに乗ります。
石鎚山登山者のよく利用する便なのですが、
本数が少ない・・・・
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運よく1027の便に乗ることができました。27分610円

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「石鎚山登山口バス停」で降りて「上の原乗換え所バス停」から
マイクロバス30分往復1750円です。
今の季節はダンタイサンが少ないらしく、
わし独りの貸切でマイクロバスは発車します。

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1120横峰寺山頂駐車場に到着しました。
「帰りもバスを乗り継いで帰るのなら、
ここに1210までに帰ってきてね」
「は、はははい!」
駐車場から60番まで歩いて片道10分で行くことができますが
時間を切られると、わしは気が気ではない。
天狗様のように参道を駆け下りていく。


1128
60番 横峰寺着
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シャクナゲの花が咲いていますが、満開ではないようですね。
もう少し時間が必要のようです。
花の満開の時期に札所を訪れるのは難しいですね。

本堂の左に手水鉢・・・らしきものがあり
水をたたえています(雨水かな?)
お大師さま、大日如来さま、ごめんなさい。
これで手水を使わせていただきました。
ああそうや、塗香を持って来ていたんだっけ。

あわただしいのはいかんなあああああ。

帰りの坂道も飛ぶように登りました。
すれ違った老夫婦に
「もし、あとどのくらいあるのかのう?」
「そうですねえ、半分くらいでしょうか」
「ええっまだそんなにあるんかいな」
「わたしゃ、もう行けんよ・・・」
このくらいの坂道、どうってことないけども車の人にとっては
大変な難行苦行のようです。
ダンタイサンの中にもこの参道の坂道に根を上げたり
毒づいている人がいますね。

1150
山頂駐車場に戻りました。
「ただいま!」
「えっ、もう帰ってきたんかいな!」
運転手さんは昼食中でした。わしが早すぎたのか。
それじゃあ、というので
休息所のアイスクリンでも食べようとしたら、
店の人が電話中で中々終わりそうにないので
アイスクリンはあきらめてベンチで休んでいました。

1200
10分早くバスは出発しました。
順調に山道を下り、
1215「上の原乗換え所バス停」に着きました。
ここから伊予西条駅行きは、
1229を逃すと1544まで便はありません。
今回は順調やなああああ。
前はここから歩いて下界まで降りたっけなあ。
それもまた楽しかった。

バスの待ち時間に、朝買い込んできたパンを食べました。

今日の予定は西条の街まででしたが、
まだまだ時間がある。
よし!次に行こう。逆打ちコースです。

1300に「伊予西条駅前バス停」に着いたら、
丁度松山行き特急バスが来ました。
「あの~、石鎚神社前バス停には停まりますか?」
「停まりますよ」
「おおっ」
5分ほど乗ったら、すぐに「石鎚神社前バス停」到着しました。
ここから300mくらい歩いて


64番 前神寺着
いつもこの札所は、日程の最終場所だったので、
あわただしく廻っていたような気がします。
今日はゆっくりとした気分で楽しみましょう。

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鐘楼には石鎚神社の提灯も吊ってありますね。
ここは本当に石鎚山と関係深いお寺なんですね。
本堂も山を背負った神社という雰囲気です。

ここからは、国道に沿って逆に進みます。
逆打ちの気分ですね。
しかし今日は暑い。汗が顔をつたってきます。
自販機を見つけると、つい買って飲んでしまいます。
でもおしっこは出ない。


1426
63番 吉祥寺着
連休の期間というのはダンタイサンは来ないのでしょうか。
いるのは車遍路さんばかり。
春に始まった逆打ちツアーは今頃土佐を廻っているのでしょうか。
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1500
62番 宝寿寺着
おおっ本堂が工事中ですよ。
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ここからどうやって香園寺まで行けばいいのかな?
逆打ちは難しいねえ。
リュックにしまい込んでいた遍路地図を引っ張り出して眺める。
遍路標識が見えないと分りにくいね。

道路際で町内の立札修理をしているおじいさんがふたり。
「もし、香園寺へはこの先へいったらいいんですか?」
「ああ?行き過ぎておるぞ」
「ええっ」
「いや、ちがうよ。このさきじゃよ」
「そうですか」
「ああ、あっちかと思ったんじゃがのう」

目の前に森が見えてきました。
多分それが目的地なのでしょう。


1531
61番 香園寺着
おおおお、ここまで来ることができました。
今日は調子がいいなあ。
大聖堂にはわし独り。
読経の声が堂内に響いて心地よいね。

納経所では絵を奉納させていただきました。
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各札所で奉納する絵は、文字の入っていないやつです。

境内にはお土産やさんが1軒あり、
アイスクリンを買って食べました。
ああああああ、美味しいねえ。
アイスクリンは後口がべたつかなくっていいですね。

国道に出たらバス停があり、西条方面行きを見てみたら
あと3分で来ます。おおおお、いいねえ。
2分遅れで来たバスに乗ったら運転手さんが
「西条駅まで行くのかね?」
「はい」
「これは大回りで西条駅に行くので、この後すぐ来るのに乗ったほうがいい」
「は、はははい」
待つこと数分、やってきた「新居浜行き」に乗り
西条駅前で降ります。

喉が渇いていたので駅前のコンビニに飲み物を買いに行ったら
無意識にビールを籠に入れていました。


1635
今日のお宿は駅前近くの「にぎたつ屋」旅館です。
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ここに泊まるのは3度目ですが、
食事がなく、素泊まりのみでした。
今回は二食付きです。
初めて知ったのですが日曜日は夕食がないそうです。

今日は同宿者は3人です。
お風呂は順番待ちです。
その間、部屋においてある漫画の本を読んで時間を潰します。
当然ビールもすきっ腹に飲んでしまったので酔いも回ります。

洗濯機も順番待ちなので、
汚れ物を持参のネットに入れて洗濯機の横に置いておいたら
女将さんが洗っておいてくれました。

お風呂が空いたので汗を流して疲れを取ります。
やっぱり汗をかいた日は入浴は必要ですねええええええ。
精神衛生上いいと思います。
風呂なしの野宿遍路が疲れる原因はこのへんにもあるのではと思います。

1800に夕食です。
ここで夕食を食べるのは初めてですねえ。
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今日の同宿者は
おそろしく勢いのいい中年女性と、初老の男性
何か話が微妙に噛み合わないなあ。
相性の問題でしょうか。
話も弾まないまま、食事を終えて寝ることにしました。


5月1日(日)
0600に朝食を食べて、
0644「伊予西条駅」~0704「伊予三島駅」と移動します。
バス便もないし、三角寺まで歩いていこうかね。

遍路標識を見つけてそれに沿って歩き、
街並みを抜けたら、山裾に公園があります。
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そうか、ここが戸川公園ですか。
野宿ポイントにもなっている所ですね。

遍路標識に沿って歩いて行くと、山道に入ります。
あれ?こんな道を歩いて登ったっけ?
険しい山道で、顎が上がります。
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旧遍路道のようですね。
途中3人の初老のお遍路さんたちと出会い、追い越しました。

いつもは自動車道を上がって三角寺まで来ていたんだなあ。
どちらかというと、山道の方が疲れるけれども楽しいね。


0930
65番 三角寺着
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三角寺駐車場は自家用車で満杯です。
もももしかしたら、
次の雲辺寺までご馳走してもらえるかな?
なんて浅ましい考えを持っていたのですが、
逆打ちの車ばっかり。

よし、歩いていくかね。
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三島の街を眼下に眺めながら高台の道を歩く。
気持ちいいねえええええええ。

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途中に休憩所兼善根宿があったのですが、
寝るところがなくなっています。
何か問題があって撤去されたのでしょうか。
残念なことです。

1115
椿堂に着きました。
ここも心和む別格霊場です。
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リュックを降ろしてしばし休ませていただきました。
今日の昼食は、カロリーメイトです。

国道に降りて、農協前のバス停の時刻表を見てみたら・・・
平日は夕方1本のみ、日祝日運休
あ~あ。
では歩こうかね。

登り勾配の道が延々と続くのはきついね。
それに汗がダラダラ流れてきます。
今日は出来たら雲辺寺まで行きたいのですが、
だんだんと気持ちが萎えてきましたよ。

1330
バス善根宿を越えてトンネルをくぐったあたりで
力尽きました。
走る車に親指を出してにっこり笑っても
走り去ってしまうばかり。
いよいよ歩いての雲辺寺行きを覚悟した瞬間
お大師様が現れました。
一台の車が停まってくれました。
中にはおじさんが一人。
「すすすいません。雲辺寺まで行きたいのですが」
「いいですよ」
おおっ南無大師遍照金剛

伊予は大島の方で、島四国巡りとは馴染みが深いそうです。
四国八十八箇所は、今日から始めるそうです。
それも逆打ちの88番から。
年齢を聞いてみると、なんとわしと同じ55歳
今回は55歳の人と出会うなあ。

会社員の方で、55歳で給料カットされ、
職務内容はそんなに変わらず。
しかしその反面残業が減ったり、休みが取りやすくなったりで、
念願のお遍路に来られたという訳です。

今までに出会った55歳の方たちも同じような環境なのかなぁ。
職務内容が変わらないのに給与が減るのは
勤労意欲が減退するんじゃあないのかなあ。
わしも54歳で定年になって再就職したのですが
国の政策の恩恵で給与に関しては恵まれています。

彼はお遍路に出る前にネットで色々勉強されていて
遍路の基礎知識については色々とご存知です。
それに実家が真言宗だそうで、勤行次第についても自然と
身についているようです。
細かな疑問点を持っている所については、
わしの知っている限りの範囲で話しながら解決しました。

そうこうしているうちに・・・
「88番に行かれるんですよね?」
「えっ!・・・66番雲辺寺です。左側の山の上・・・」
「あ、そうでしたか。すいません。よく知らないもので」
「すいません(恐縮)もし何でしたら観音寺市内の駅まででも結構ですが」
「いや、大丈夫です。送っていきますよ」
「真に申し訳ありません」
来た道を25km引き返し、
「山麓ロープウエー駅」まで送ってもらえました。
この方は、わしにとって本当にお大師さまです。

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おかげをもちまして
無事にロープウエーに乗って雲辺寺山頂までひとっ跳び!
中には20人近い老若男女のお遍路さんで賑やかであります。
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1408
66番 雲辺寺着
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今のわしの体力で歩いて登ったら、
きっと1600頃だったんでしょうね。
雲辺寺の登りは、決して無理をしないようにしています。

わしの守り本尊様である千手観音様に見とれながら拝んでいたら
わしの目の前に御本尊様と繋がる紐があり、
御刀自様たちが次から次へとわしの前にやってきて
紐を握りしめに来る。あんまり次から次へと来るので
もももしかしたらダンタイサンか?

確かにダンタイサンだった。

そして納経所にはテンジョウインさんが大仕事をしていた。

ああっ

と思ったら、隣が個人様用納経所になっていました。やれやれ。
日本遺産認定記念散華ピンバッチもあったので、
ついつい買ってしまいます。
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帰りのロープウエー山上駅で、
タクシーを呼んでおいてもらいました。
今日のお宿は伊予西条の「にぎたつ旅館」に連泊なのです。
予定以上に行程が進んでしまったので戻らねばならないのです。
山頂駅から山麓駅に戻る間にタクシーが来てくれて、
最寄りの「豊浜駅」に行きます。

ここの駅前で今日イベントがあったらしく、後片付けをしていましたね。
駅を満開のツツジの花が囲んでいて、綺麗ですね。
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ここは普通しか停まらない駅で、松山方面の列車を待つと1時間くらいある。
では逆の「観音寺駅」まで行き、そこから特急で「伊予西条」まで行けば
お金はかかるが余裕を持って早くお宿に着くことができますよ。

1618
「伊予西条駅」に到着し、駅前のコンビニで夕食を買い込みます。
今日は日曜なので食事はないそうです。

「ただいま~」
にぎたつ旅館に着いたら、
お風呂もすぐに入れるとのこと、
「お湯が熱いので水でぬるくして入ってください」
「はい」
さっそく入りに行きましたが、本当にお湯が熱い。
どうみても50℃以上あるよ。
溢れるほど水を入れたがまだ熱い。
我慢して入りました。ハードな修行ですね。

風呂上りのほてった身体のまま洗濯をします。
洗濯機は全自動と二槽式があり、わしは二槽式を使います。
こっちの方が自分の好みで出来るし、時間も短縮できます。
10分くらいで終わりましたよ。

若い人たちは二槽式は見たことないし、
亭主関白のオヤジさんは洗濯機を使ったことないので猶更使えない。
わしは昔から二槽式で自分でやっていたからむしろ望ましい。

洗濯干してすべて終えて、さてビールを頂きましょうかね。
この頃お宿でビールを飲むようになってしまいました。
不飲酒戒は、特に課していないので、まあいいでしょう。
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酔っ払って早く寝ようと思ったが、大河ドラマを見ていたら
眠気が失せてしまい、なかなか寝付けなくて困りました。


5月2日(月)
今日はプライベートで高知県「いの町」に行きます。
別にお遍路とは関係なくて、知り合いに用事があり、
終日「いの町」の予定です。

0800伊予西条駅前に迎えの車が来てくれます。
それまでコーヒーでも飲もうとパン屋さんに入ったら、
「しこく88パン」があったので、
朝食を食べたばかりなのに、つい買いました。
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高知県とはいっても、伊予西条から車で30分です。
近年石鎚山系の寒風山に長いトンネルが開通したので、
大変便利になったそうです。

大川村とかいの町は、村おこし町おこしに力を入れていて
特産品の開発とか一生懸命になっている人達がいます。
わしがこの日会いに行った人も、55歳
55歳頑張っていますねえ。
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道の駅では山菜ごはんとかイタドリの煮付なんかを
食べました。
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わしも岐阜県の日照時間5時間の山奥生まれ育ちで
こういうところは親近感があります。
わし個人的には山奥に住みたいのですが
家族が絶対に着いてきてくれないので、無理なんですよね~。

用事が予定より早く済み、
12時に西条に戻ってくることができました。
さて、どうしようかな?
迷うことはない。次の札所にGO!

「伊予西条駅」から「観音寺駅」まで特急に乗りましょう。
観音寺市内の大興寺~本山寺~観音寺・神恵院のコースで行こうか。
完全に次回の遍路の予定でした。
効率を考え、必要に応じてタクシーを使うことにします。

まずは大興寺までタクシーで行きます。
運転手さんは、
翌日からダンタイサンの納経取り係りの仕事だそうです。
40人分の納経帳・お軸・判衣を抱えて
バスとは離れて車で先行するんですって。
交通事情とか納経所の混雑具合などで、昼食の暇もないほど忙しいそうです。
重い荷物を抱えて駐車場から納経所まで走るので
ぶっ倒れそうになる、と言っていました。
こういった人たちに支えられてバスツアーは成り立っているのですね。


1335
67番 大興寺着
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本堂では白人の女の子2人が英語らしき言葉で
お経をあげています。
般若心経の英訳かな??

納経を終えて山門に下ってきたら
先程の女の子2人がオジサン遍路達に何か尋ねていましたが
「わしゃ、わからんわからん」という感じであしらわれていました。

山門外のお地蔵様の傍で、荷物を整えていたら
先程の女の子が寄ってきました。
雲辺寺に行きたいのですって。
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う~~ん、彼女ら、今夜のお宿はどこにするのでしょうね。
まさか、雲辺寺の通夜堂?

ここからバイパスを経て
本山寺まで歩いて行き、そのあと観音寺・神恵院に行きます。
わしは、この道程をいつも使います。
いつもと違うのは、今日は晴れていること。
いつも雨なんですよねえええええ。

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90分歩いて、見えてきたのは工事中の五重塔
シートにすっぽり包まれています。
何年後に新しい姿を見ることができるのでしょうか。


1530
70番 本山寺着
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馬頭観音御前立の特別拝観があるそうです。
五重塔修理のための喜捨を集めるためなんでしょうね。
次を急ぐので拝観は遠慮させていただきました。

門前の駐車場には職業遍路の老人が座っていました。
いつもは無視するんですが、何故か今日は
残っていた食料を全部あげてきました。
乾パン1袋、カロリーメイト2箱、キャラメル1箱
「こんなに沢山・・・ありがとうございます」
なぜそんな気持ちになったのかな?
よくわかりません。

ここから観音寺まで歩くと納経所の時間に間に合わないので
またしてもタクシーを呼ぶ。
贅沢なことをしてしまいました。


1610
68番 観音寺
69番 神恵院着

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時間を気にするわしは、果たして間に合うのかどうか
いっそ納経だけ先にしようかしまいか、
煩悩の塊になりつつお勤めしていたら、
余裕で間に合いました。
どうも時間に追われると焦る性格は直りそうにありません。

無事に納経済ませて「観音寺駅」まで戻り
特急に乗って「伊予三島駅」に帰ってきました。
今夜のお宿は駅近くの「大成(おおなる)」旅館です。
駅に着いたのが1700過ぎになり、
わしの携帯に心配した女将さんから電話が入りました。
「いま、駅前からそっちに向かって歩いているところです」

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旅館に着いたのは1730過ぎでした。
部屋数3つのこじんまりしたお宿で、
今日は満杯の3人様
既に先客2名は宿に着いていて
わしの入浴洗濯もすんなり済み、
1800の食事時間に間に合いました。

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女将さんの作る料理は美味しい家庭料理で、
味も量も大満足のいいお宿です。
煮魚のタレをご飯にかけて食べたら最高!
またしても今夜もビールをいただいてしまいました。
普段はこんなに飲まないんですけどもねえ・・・・

同宿者2人は60歳以上のおじさん、
ひとりは初めて、もう1人は
「わしは2回目でな!」
と自慢そうに喋るので黙って聞いていましたがな。

日が暮れて、女将さんが部屋の雨戸を閉めに来ました。
このあたりは3月から9月は、時々強い風の吹く地方だそうで、
「やまじ風」というそうです。
夏暑く、冬寒い四国でも特異的な地形だそうです。

夜半にふと目覚めたら、雨戸をたたいて突風が吹く音が
聞こえていました。


5月3日(火)
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今日は「三島川之江IC高速バス停」1157発のバスで帰ります。
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朝食もたっぷりです。厚いだし巻き卵が美味しいねえ。

午前中時間があるので、
恒例の村松大師に参詣に行きます。
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隣の墓地には関行男さんのお墓があり
時間が許す限り墓参をするようにしています。
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途中のコンビニで買い求めたお酒を供え、
今の日本の礎を築いた彼に感謝の念を示しました。
墓標には花や供物が供えられており、
墓参者の多さを物語っていました。

村松大師から高速バス停までは2kmほどで、
あっという間に着いてしまいます。
バスの時間まで3時間以上あります。
本を読んだり、旅のイラストを描きながら時間を潰していると
なにやら高速道路のほうが騒々しい。
事故があったらしい。
東行きの車線が通行止めになっているらしい。
こここれはまずいなああああ。
バスは下道を走るでしょうが、予定が変わるだろうなあ。
後で知ったんですが、
やまじ風の影響で車が横転したらしい。
すさまじいね。

もももしかしたら明石大橋と鳴門大橋も通行止めになったら・・・
そんな心配事が頭をよぎります。

心配をよそに、事故が復旧したらしく
交通規制も解除されました。
やれやれ一安心です。
バスも15分遅れでやってきました。
風は強いが大橋二つも無事に渡り切ることができ、
無事になんばOCATに帰ってくることができました。

今年の連休は、幸いに5日の休みをいただき、
あちこち廻ることができました。
今回の旅のキーワードは「55歳」です。
世の中の55歳よ、守護仏の千手観音様の御加護を頂き、
色々なことに挑戦しましょう!


息つく間もなく、5月7・8日は
おきらく歩き遍路ツアー2です。
11番藤井寺の藤の花、まだ咲いているかなあ・・・



















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No title

 文字通り、四国四県を駆け巡る旅でしたね~
 「おかあさんにアイスクリームを買ってあげる人になりたい」と答えた子供に敬礼!!!
 
 さあ~次は藤の花ですね。

No title

ああ、そういえば四国四県廻ったんですねえ。
自分では気がつきませんでした。
調子に乗って長々と旅行記を書いてしまいました。

11番藤井寺の藤の開花状態ばかりが気になって仕方がありません。
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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