新西国霊場巡拝(その2)

新西国霊場巡拝(その2)
新西国11 14 客3

平成二十八年二月十七日

【写佛編】

新西国十一番 當麻寺

奈良県葛城市の二上山を望む麓にある當麻寺は
すでに参拝を済ませているが、
山門を入った左にある「中之坊」は
中将姫の物語とともに、写佛、写経の道場となっています。
最初にここを訪れたとき、
写佛に心惹かれたのですが、
安易に仏様の姿を描く事への畏れがあり
いつかまた・・・という気持ちを残したのです。

仏様の眷属である飛天の絵は散々描いてきて、
ある程度自分の気持ちも込められるようになってきた頃、
写佛への重いがだんだん強くなり、
ついにやって来てしまいました。
ほんと、急に行きたくなったのです。

2月の平日、それも朝早いので参詣者はほとんどいません。
まず、本堂にある中将姫による當麻曼荼羅を拝み、
中之坊に行き、受付で写佛体験の申し込みをする。
11當麻寺写佛01
拝観料込みで2000円也
弥勒如来、阿弥陀如来、勢至菩薩、導き観音、観音菩薩から
一枚選ぶ。わしは観音菩薩様を選びました。
わし一人、奥の部屋まで案内され、写佛道場へ。
11當麻寺写佛02

天井画が美しい部屋の中に机が並んでいる。
有難いことに椅子席もあった。
正座の姿勢だと、足がやられて描くところではないもんね。

渡されたのは二枚の和紙
ひとつは練習用の紙で、仏様の色々なパーツが描かれてあり、
そこで筆運びの練習をする。
もう一枚は本番用で、わしの選んだ観音菩薩様が薄い線で
描かれています。これをなぞるのです。
早速練習を描いてみるが、腕が小刻みに震えてくる。
「あ、ああ・・難しいですね」
「最初からこれだけ描けていたら、もう本番に入ってもいいでしょう」
「え?そそそうですか。でもキンチョーしてうまく描けません」
「心静かに・・・・」
「はい」
「ではごゆっくり」
11當麻寺写佛03

部屋にはわし独り。静寂があたりを流れ、
ときおり鳥のさえずりや、風の音が聴こえてくる。

ひととおり練習用を描き終えたころ、
筆遣いがなんとか様になってきました。
最初は余計な力が腕にこもっていていましたが、
それは雑念のせいでしょうね。
11當麻寺写佛04

お手本の佛画の線は、迷いのない綺麗な細線です。
なぞるうちに、自分の線の拙さばかりが目に付く。
うまく描こう描こうとすればするほど
うまくいかんもんです。

今の自分で描くことが必要なんでしょうね。

刻の経つのもわすれて筆を動かしていたら
一時間以上経っていました。

11當麻寺写佛05
今の自分じゃ、こんなもんかな?
しかし気持ちが落ち着いていました。
写経もいいが、自分には写佛が合っているのかも知れません。

写佛ができたものが、正面に重ねて置いてあります。
ここで奉納していくのですが、
わしはお四国に持って行き、
写経の替わりに奉納しようと考えています。

蛇足ですが、女優の松下奈緒さんもここで写佛体験をされたようで
サイン入りの佛画が飾ってありました。

僅かの時間でしたが、心の静寂を得られたような気がします。
また来よう。

今日の予定はここまででしたが、
他の札所にも行きたい気持ちが湧いてきました。
幸い納経帳は持ってきています。
今、1230です。

行くか!

そうと決めたら迷わず駅に向かって歩きます。

近鉄當麻寺駅には、登山服姿の婦人がいました。
多分二上山に登ってきたんやろうなああああ。
軽登山で、2時間あれば行って帰れるとか。
大津皇子の物語を読んだときから行きたかった。
是非行きたい。


【高槻編】

新西国第十四番 神峯山寺

近鉄で大阪阿部野橋まで出てきて、そこから地下鉄・阪急線に乗り
一気に高槻市まで行きます。
「阪急高槻駅」で降りました。
朝から食事を摂っていないのに気がつき、
駅でパンを買い込みました。

「上峯山寺口バス停」に行くには、
高槻市営バス「原大橋行き」に乗るのですが、
乗り場はJR高槻駅北口にあるのがわかって
JRの駅まで約700m歩く。風が冷たいね~。
バスは20分おきくらいに出ているので、帰りも順調やろうね。

市営バス料金は一律220円なので、便利です。
20分くらい乗っていると、田舎の村といった風情の風景になる。
「上峯山寺口バス停」で降りて
小高い山の方角に1.3kmくらい山道を歩きます。
途中にどぶろくの店があるよ。帰りに買っていこう!

自動車一台通れるだけの山道を登ると、
さすがに汗ばんできました。
途中近道がある。迷わず選びます。
14神峯山寺01

14神峯山寺02
結界のような門と注連縄が見えてきました。
シキミの葉が枯れていますね。
お正月か、節分に飾られたものでしょうか。

14神峯山寺03
やがて赤く塗られた山門が見えてきました。
我が国初めての毘沙門天が祀られたことで有名な寺院だそうです。
役小角が、この地で霊気を感得されて、
四体の毘沙門天像を作られたそうです。
その一体がここです。
京都の鞍馬寺にもあるそうで、
そこも新西国十九番なので、今度行きましょう。

境内は紅葉の木が立ち並んでいます。
紅葉の季節には、さぞかし美しいんやろうなああああ。

14神峯山寺04
風が少し寒いが、
山内の境内には霊気が満ちているような気がします。

元気を分けてもらって札所を後にし、
いざどぶろくの店に!

思ったら「本日の営業は終わり」
ああ~。
ご縁がなかったか・・・・


新西国客番 安岡寺

気を取り直して「JR高槻駅北口行き」バスに乗り、
途中の「浦堂バス停」で降ります。
ガイドブックの略地図を見ながら表参道を目指すのですが、
1993年発行なので、
このあたりは住宅地なので様相が一変しています。
新しい道は縦横無尽に走っています。
目印となる建物はないし、池もない・・・

スマホの位置確認も、住宅街では心もとない。
たぶん小高い山の上にところにあるのでしょう、と思い
そちらの方角に行くと
「安岡寺表参道」の看板があった!

客番03安岡寺01
ここもシキミの葉が飾られていますよ。

1630
納経時間になんとか間に合いそうです。
第四十九代光仁天皇の御子開成皇子がここを霊地と感得されて
観音像を自ら刻まれて宝亀6年(775年)建立した寺だそうです。
天台宗独立寺院で、
新西国客番
近畿三十六不動尊十二番
摂津西国二十五番

客番03安岡寺02
夕闇のせまる境内にはわしひとり。

境内には弘紹不動明王様があり、
節分会に大護摩供がその前で行われた跡があり、
お不動様の真言をあげていると
二羽の鳩が大きな羽音を立てて舞い降りてきました。

裏口参道近くにある「叶観音堂」があり
人々の諸々の願いを叶えてくれるそうです。
わしも密かにお願いをしました。

帰りのバスに乗る頃、
空が暗くなりはじめてきました。

写佛の功徳にすがっての
急に思いついての旅でしたが、なんとかうまくいきました。

次回は京都市内方面です。



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Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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