歩き遍路3巡目 46番浄瑠璃寺~64番前神寺

he3-7a-01.jpg

歩き遍路3巡目 46番浄瑠璃寺~64番前神寺

今回は突撃車遍路です。
坂本屋の会員で、松山市内在住の「門前の小僧さん」と一緒に
2日間二人で廻りました。
各方面で活躍されている「門前の小僧さん(以下『小僧さん』と呼称)」と
スケジュールを合わせた結果、今回の日程になりました。
前回と順序が前後するが、それもいいでしょう。


10月17日(土)
「なんばOCAT」を0725に出て
「松山駅前バス停」に1255に到着する。
すでに小僧さんは国産のキャデラックで迎えに来てくれていました。
2日間よろしくお願いします。

ここからまず一番近い51番石手寺に向かう。
小僧さんは今回の車遍路にあたって
札所間の距離と時間の綿密な予定表を作成していました。
わしも同じ事をやるなあ。
性格なんでしょうね。
でも、あてどのない旅にもあこがれます。
駐車場で装束を改めます。
今日は靴を脱いで藁草履を履いたままにしよう。

he3-7a-02.jpg
51番札所石手寺の山門は閉鎖されていました。
安保法改正に反対する住職の意思を示したそうですが、
参拝に来る人達の不便を考えた末のことでしょうか。
一休禅師の説く大道無門、お寺の門はいつも開け放たれている、
そういったもんだと思います。
お寺と政は時として重なってしまうのでしょうか。

ここの納経所のお目当ては小銭の両替です。
八十八箇所分の五円玉を両替してもらいました。
ずっしり重いねえ。帰って磨こう。

he3-7a-03.jpg
50番繁多寺の駐車場前にあるアイスクリン屋のおじさん、
今日も駐車場の交通整理と秩序の維持に貢献されていました。
いつもながらここの境内からの松山市内の眺望は格別です。

he3-7a-04.jpg
今回も小僧さんのお宅にお世話になります。
くどいようですが、ここは善根宿ではありません。
「たかのこ温泉」というのもあり、一度泊まってみたい所です。

he3-7a-05.jpg
48番西林寺は伊予の関所寺、
業深きわしは、
今回も無事に山門をくぐる事ができるでしょうか・・・
白衣に押してもらう判を、各関所寺で押してもらうのもいいかもしれません。
he3-7a-06.jpg
外人遍路さんたちにも人気の通夜堂、ここでも泊まってみたいっす。

he3-7a-07.jpg
47番八坂寺
小さな門の下には今日もネコがいて迎えてくれます。
子供がさわりに来ても泰然としています。
お寺にネコはよく似合いますねえええええ。

さて計画よりもかなり早く廻ることができたので、
ちょっと寄り道・・・
浄瑠璃寺門前の看板を見て左折、「生目(いきめ)神社」に行きます。
ここは眼病に霊験あらたかな神様だそうです。
急な山道を駐車場まで登り、そこから更に歩く。
he3-7a-08.jpg

-由緒高札より-    
屋島の合戦で敗れて日向へ落ち延びた平家の侍大将・平影清は
源氏の繁栄を見るのが口惜しくて、ついには自分の目をくりぬいて
岩に投げつけて盲目になりました。
岩にくっついた目玉はいつまでもぎらぎらと光っていましたが、
そのうちに岩に眼の跡が残り、人々は恐れ拝みました。
ところが不思議なことに眼を患っていた人の眼病が治ったのです。
それ以後、生目神社として祀りました、 
この話しを聞いた当地の庄屋さんが、日向からご神体(景清の
短刀と云われる)を勧請して当地に祀ったのが、ここ生目神社の
はじまりということです。

小僧さんが自分の薬種園で育成していた「メグスリノ木」がここの御神木として
迎えられたということです。
http://jh5swz.exblog.jp/23903766/ (相互リンク)

he3-7a-09.jpg
神社の山からは松山市内が一望できます。
小僧さんの後姿

46番浄瑠璃寺で、今日の予定は終了です。
今日も本堂・大師堂では正座してお勤めをしていたので
膝が少し痛くなってきました・・・
まだまだ修行が足りないなあ。
he3-7a-10.jpg
(小僧さんから貰った写真です)

そのあと裏の公園へ行き、地元戦没者の「鎮魂の皿」に
詣でました。詳しくは門前の小僧さんのブログにて・・・
http://jh5swz.exblog.jp/24222472/(相互リンク)
私たちは先の大戦に散った人達を忘れてはいけない。
いかなる死者をも冒涜してはならないのです。
he3-7a-11.jpg
(これも小僧さんから貰った写真です)


無事に今日の予定をこなすことができました。
やはり車遍路は早いなあ。

小僧さん宅に着き、
一風呂浴びて汗を流した後
近くの居酒屋に行き地酒を飲みながら
歩き遍路研究会を開催しました。

今回車遍路に徹したのは道中小僧さんと積もる話をしたかったから。
お遍路と、それに付随して生じてしまう人間関係とかの
お互いの愚痴を聞いてもらうことです。



10月11日(日)

0550に朝食を食べて早めに出かける。
明け方に驟雨があり、激しく屋根をたたく音が聞こえました。
昨日に引き続き、今日も草履で歩きたいが、大丈夫かな?

he3-7b-01.jpg
52番太山寺には0700以前に到着できました。
日曜の早朝ながら境内にはちらほら参拝者が見える。
ジョギング姿の人や、白衣を着た人たち・・・

ここから53番円明寺まではすぐです。
境内にはススキの穂が揺れていて
秋の風情が漂ってきます。
he3-7b-02a.jpg

北条から今治までの海岸沿いの道を快調に進む。
菊間の鬼瓦を横目で見つつ、
海には豪華客船が浮かぶ。中華爆買いツアークルーズでしょうか。

途中小僧さんのリクエストで
海岸沿いを歩く姿の写真撮影をしましたがな。
he3-7b-02b.jpg
ここの海岸線の道が大好きなんで、わずかの距離でしたが楽しかったっす。

今治市へ入り、
54番延命寺へ。車は早いね~。
小僧さんも歩き遍路なので、車遍路のハイペースには驚いていました。
これなら8日間で八十八箇所廻れるなあ。
he3-7b-03.jpg
本堂は改修中のようで、すっぽりとブルーシートに囲われており
仮本堂が納経所横に設置されていました。

今日は連休の中日で、
ダンタイさんとは幸いにかち合わなかったのですが、
家族連れの車遍路を多く見かけます。
小さい子供さんも負摺を着ています。
こうやって子供の頃からお寺さんに親しむのはいいことだと思います。
それにしても四国の人は羨ましいなあ。
行こうと思えばいつでも札所にいける。

55番南光坊でいつも思うのですが、大山祇神社に一度行ってみたいです。
しまなみ街道沿いに行くか、今治からフェリーで行くか、
いずれも楽しそうです。

納経を終えた時点から雲行きが怪しくなり
ポツポツ雨が降り出し、やがて激しくなってきました。

あっしまった。
南光坊の写真を撮るのを忘れた・・・・

he3-7b-04.jpg
56番泰山寺に着いた頃には運よくやんだのですが
出来た水たまりで、履いていた草履がぐっしょり濡れてしまい
靴下も同じ運命になってしまいました・・・・
足元が濡れるということは、気分も落ち込むねええ。
これが歩きだったら、
次の札所へ向かう気力を振り絞らなければなりません。
地面が濡れているので失礼して立ったままお勤めさせていただきます。

小僧さんは土地勘はあるものの、
車で札所を廻ったことがなく、
わしは突撃車遍路の時にはカーナビ頼りだったので、
次の札所への道のりが危なっかしい。
でも、四国の道には車遍路用の立て看板がきちんと札所への道のりを
示してくれています。
それ以外の道は・・・遍路標識シールを目を皿のようにして探します。

he3-7b-05.jpg
57番永福寺には柿の木があり、たわわに実っています。
秋の風情ですねええええ。
ここは映画「僕は坊さん」のロケ地であり、
住職の書かれた同名の小説が販売されています。
小僧さんも一冊買われたようです。
わしもそのうち買おうかな?

ここの地面は濡れていなかったので座ってお勤めしたのですが
靴下が濡れているのでお尻にあたる部分が濡れてしまいます。

58番仙遊寺の仁王門の門前で
「ここから階段登って御加持水を飲んで行きますか?」
「い、いえ。今日はそんな気分じゃないっす」
he3-7b-06.jpg
どうも足元が濡れているとダウナー気味になります。
それにそろそろ鼻緒に当たる部分が痛くなってきました。
普段から草履を履きなれていないからなあ。
指の間に貼ってあるテーピングも濡れています。

he3-7b-07.jpg
59番国分寺に至ると
空はすっかり晴れて青空さえ見えています。
さっきの雨はなんだったんだろうね?
また龍神様を呼んでしまったんかなあ?
隣の春日神社では、秋のお祭りの準備をしていました。
この季節はキンモクセイの香りと秋祭り。

あっ、握手修行大師様と握手するのを忘れた・・・

he3-7b-08.jpg
丹原町には番外札所の「臼井御来迎」があり、
実はわしはいつも見落としてしまっていて訪れていないんです。
なので、小僧さんがわざわざ立ち寄ってくれたのです。
こんこんと清水のあふれ出る所に仏の御来迎が拝されるそうです。
虹のことかな?

he3-7b-09.jpg
向かいには東屋があり、ここで宿泊できそうです。
また、少し先に行った「光明寺」にも通夜堂があるそうです。

ちょうどお昼なので、お勧めのカレーショップに行く。
行列ができるほどの人気店だそうで、
あらかじめ予約の電話をいれてみたら、幸いに空席がありました。

なぜここに?
と思うような田舎のど真ん中にあるお店です。
リピーターの確保が成功の秘訣なんでしょうね。
印象的な器と、初めて見た盛り付けのカレーです。
食後のコーヒーは、古代の器で飲んでいるみたいな気分です。
he3-7b-10.jpg


突撃車遍路を再開
行動予定を大幅に上回る速度で快調に進む。
60番横峰寺は前回廻っているので、61番香園寺へ行きます。
横峰登山口麓にある妙雲寺は、「六十番前札旧跡」というややこしい由来です。
由来を記すと大変面倒なので割愛します。

he3-7b-11.jpg
61番香園寺の境内は桜の木に覆われていて
春に来ると綺麗なんでしょうね。
絵の素材としては桜の花を是非入れたいです。
濡れた草履と靴下を脱いで大聖堂の中に入る。
意外と人はいなくて、自分の読経の声がホールに響き渡る。

he3-7b-12.jpg
62番宝珠寺は、すぐです。
相変わらず本堂は工事中ですね。早く復興しないかな。
正座してお勤めする際に、
意外と楽に座れるのは細かい砂利が敷き詰めてある所です。
いい具合に砂利が足の形に窪んでくれるからです。

反対に硬く締まった地面に砂利が半分くらい埋まっている所では、
砂利が膝や足の甲に食い込んで痛いのなんの。

he3-7b-13.jpg
香炉にはダンタイサンが去った痕跡があります。

63番吉祥寺は、申し訳ないけども写真を撮り忘れてしまいました。
「成就石」に通す杖は、車の中に置いてあるので通すこともできず・・・。

石鎚神社の大鳥居を右に見ながら
64番前神寺へ到着
かなり時間が余りましたよ。
絵に描く写真を撮りながら本堂まで進む。
ここの本堂は石鎚山を御神体にした神社みたいな雰囲気ですね。
he3-7b-14.jpg

さて今回の突撃遍路はここまで!
門前の小僧様ありがとうございました。
「伊予氷見駅」から「伊予三島駅」まで列車で移動するのですが
1500発の岡山行きが3分前に出てしまっていました。
次は1630
どうしようか。
国道に出てバス停の時刻表を見たら、新居浜行きが1509にあるよ。

南無大師遍照金剛

バスを待てども・・来ない。
1515になっても来ないので、バス停の前でヒッチハイクのポーズを取り始めたら
おお、バスが来たよ。
早速乗り込み、やれやれ。
お客がわしだけなので、バスの運ちゃんと世間話をしながら走っていたら
西条市手前の橋にあるバス停で、
お遍路風体のおばさんが「ちょっと、聞きたいんですが」
と運ちゃんに話しかけてきました。
he3-7b-15.jpg

結局彼女は何をしたかったんでしょうか?
あくまで「自分は歩き」にこだわり、他者にもそれを言いたいみたいです。
わしも一巡目は歩きにこだわっていたなあ。
でも、歩きにこだわりすぎると、
かえって気持ちが頑なになってしまうような気がします。

新居浜駅に着いて、そこからJRで三島を目指します。
1640発の岡山行き特急列車に乗ることになりました。
特急料金も要ります。
まあいいか。
15分くらいの列車の旅を楽しみましたがな。

「伊予三島駅」から歩いて5~6分で
本日のお宿「つるや旅館」着
he3-7b-16.jpg
日曜日は夕食は出ないそうです。
「?」と思って聞いてみたら、一人しかいない板前さんの休みのために
日曜日は食事がないのだそうです。
なるほどねえ。それも一理ある。
でもここの料理はいい!という評判だったので少し残念です。
今度また来よう。

旅館の界隈には食事ができる所が沢山あって困りません。
「ここから下に行ったらすぐ中華の店があってね」
(ん?「下」?・・・地下にあるのかな?)
疑問を感じながら海の方に向かって50m行ったら中華料理の店がありました。
カウンター越しに親父さんと話していたら、
「下」「上」という言葉が出てきたので
疑問に思っていたことを聞いてみたら
この辺では山と海に挟まれた土地なので
山側を「上」、海側を「下」と言うのだそうな。
東予はこういう地形なので、どこもこの言い方なのかな?

食事を終えて汚れ物を洗濯機に放り込んでひとっ風呂
ここで災難にあいましたがな。
he3-7b-17.jpg

おばさんのところに行って背中に絆創膏を貼ってもらいました。
これ書いている今も背中が痛い・・・



10月12日(月)
0415に目覚め、テレビをつけたら丁度
ラグビーワールドカップの日本対アメリカ戦をやっていました。
食事の時間までちょうどいい。
トライの瞬間には一人騒ぎ、
五郎丸選手のキックの時には同じように印を作って応援していました。

三島のお宿は、65番三角寺登山があるので
それに備えて朝食が早い。0550に電話が鳴りました。

食堂では同じ年代の車遍路夫婦と一緒になりました。
大阪から来ているそうで、
旦那のほうがわしの話を聞いて、
自分も歩きをやりたいと言い出していましたが、
奥さんのほうは「あなた一人でやって」と
つれない風情でした。

今日は1158のバスで帰るんですが、
時間があるので「村松大師堂」に行きます。
0700にお宿を出て「三島バス停」まで歩き、
0725のバスに乗り10分、
「大師前バス停」で降りて、さてどっちの方角に行くのかな?

この辺一体は製紙工場が立ち並び、高い煙突からは煙が盛んに出ています。
その中に村松大師堂は、ひっそりとある。
庭木に水をやっていたおじさんに聞いてみたら
「ああ、この道を下に行ったら庚申塚があるので、それを左や」
なるほど、下ね。
下に行って橋を渡ったら唐突に現れました。

ここは「のぎよけ大師さん」と親しまれ、
喉に小骨が刺さったときにおまじないをすると取れるそうな。
「のぎ」というのは、
のどに刺さる小さい魚の骨の意味だそうです。
he3-7b-18.jpg

大師堂の横には墓地があり
大東亜戦争の神風特別攻撃隊敷島隊の関行男さんの墓があります。
時間があった時にはいつも参拝しています。
今回はコンビニでお酒を買ってきてお供えしました。

特攻の是非はともかく、
戦争で亡くなった有意の人材のなんと多いことか。
平和論争もいいのですが、亡くなった人達を犬死だとか
悪く言う人が多いのは許せません。
いかなる死者をも冒涜してはいけないのです。

また来年来させていただきますとの気持ちで村松大師を後にして
三島川之江ICバス停を目指します。

日が高くなり気温も上がると暑くなってきて
昨夜の背中の傷に汗が染みて痛くなってきましたが、
これしきの痛みで音をあげていてるわけにはいきません。

0900に高速バス停に着きましたが
まだ3時間余もあります。
でもこのために、時間つぶしの本を持ってきているのです。
読みかけの「座敷童の代理人」と、昨日買った「バケモノの子」を
読んでいました。映画を見て見たいなあ。

帰りのバスでは寝るかと思ったけれども
今回は歩くことはなかったので疲れておらず、
ひたすら本を読んで過ごしていました。


今回は門前の小僧さんを巻き込み、
2日間で18箇寺を高速車遍路しました。
小僧さんも初めての体験で、
車遍路の気持ち、味気無さがわかったと言っていました。
確かに車遍路は早いが、
人との出会い、触れ合いがまったくない、ということが結論です。

時間と効率を重視した結果
旅の醍醐味が抜け落ちてしまうのです。
こう書くと車遍路の方々からは「そんなことない!」と
猛反発を食らうのは必定と思いつつも、書きました。

一度歩いて御覧なさいよ。
そしてビジネスホテルじゃなくって
ひなびた遍路宿に泊まってみてよ。
遍路路で、遍路宿で出会った人達との会話を楽しんでくださいよ。
そう思いますよ。

次回はいよいよ結願に向けて77番長尾寺から女体山を越えて88番大窪寺へ
向かいます。

そのまた次には九度山から高野山登山をしようと計画中です。
もちろん宿坊も予約できています。
秋の高野山登山が楽しみです。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

 旅は道連れと申しますが、本当にお世話になりました。
 
 夜半と今朝、二度じっくり読ませてもらいました。

 伊予氷見駅の3分の乗り遅れ・・・
 だったら、前神寺さん前の石鎚山駅で待ち構えればよかったと
後悔先に立たず、添乗員反省しています。

 88番から高野山への仕上げのお遍路楽しみですね。

No title

こちらこそお忙しい身を引きずり回してしまい、申し訳ありませんでした。
列車やバスの時間を気にしないように・・・心がけるようにしています。
気持ちはゆったり、時間に間に合わなかったらそれでもいいじゃない、
という気分になったのは4周目からです。
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード