歩き遍路3巡目 43番明石寺~45番岩屋寺

歩き遍路3巡目 43番明石寺~45番岩屋寺


お大師様の御縁により、先日
真言宗の阿闍梨様にお目にかかる機会を得ました。
苦行を詰まれ、とても力の強いお方で、
お話をさせていただいているうちに
自分の足りないところ、間違っているところ、伸ばすところなどについて
多くの御教示を賜りました。
これからの自分の成すべきことの片鱗が垣間見えたような気がします。
自分の得意分野である絵を描くことを通して
益々精進を重ねます。


今回は、久万高原への旅です。
その中で、有難い納め札を頂戴する機会を得ました。
大宝寺門前で頂いた巡拝200回を越す方の錦札
先の阿闍梨様から頂いた、他に例を見ないような有難いお札
岩屋寺で出会った方から頂いた金札、赤札
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現代は車であっという間に50回、100回と巡拝を重ねる事ができ、
従って錦のお札には中務茂兵衛さんのように歩いて廻られた人のような
功徳はないのではなかろうか?
そう考えてきました。
でも、阿闍梨様によると、
錦札を貰った人の幸せを考えなさい。
車で廻って得た錦札であっても、貰った人は幸せなのだから功徳はある。
と言われ、それもありかな、と思うようになりました。

でも、自分の威を示すために錦札を得ようとして、
車で散々廻って回数を稼いでいるような人の心根は
お大師様はちゃあああんと見ておられると思います。

車は便利です。
楽して廻れます。
歩きでも車でも本人の心がけ次第とは思いますが、
先達になるための資格を得るためには、
錦札を得るためには、
やっぱり歩いて廻りましょうよ。
そう思います。

その意味で、今わしがやっている「コラボ遍路」は
どこまで遍路の心に沿っているんでしょう。
これも悩みです。



8月15日(土)
今日は終戦記念日です。そしてお盆の中日です。
こんな日にお遍路をしているわしは、どうなんかな?
そう思うのですが、祈りはどこにいてもできる。
その気持ちが大切なのではないかと考えます。

難波OCATを高速バスは0720に出発します。
お盆で高速は渋滞している・・・と
思いきや、意外と空いています。移動日ではなかったんですね。

バスはスイスイと鳴門を渡り、四国の道をこれまたスイスイと走り
定刻よりも少し早く1230に「松山駅前バス停」に着きました。

JR「松山駅」から「卯之町駅」まで
1324発の特急宇和海15号に乗って卯之町まで行きます。
車内も空いています。
お盆の移動は、案外正解だったかな??
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1427「卯之町駅」着
そこから43番明石寺までは約3km
わしの足では1時間くらいか?
古い街並みを歩くと、山に入る。
あれ?どの道だったかなあ?卯之町駅から明石寺を目指すと
逆打ちの経路になるから分かりにくい。

まあ、こっちでいいやろうと登った山道には
「新四国」の標識と石仏群が並んでいる。
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「よし、この道でいいやろう」
山道をくねくね登る。
(あれ?この道は通ったことないなあ・・・)
迷いが生じたが、道に立っている新四国のお大師様や御本尊様の石仏を
信じてひたすら登る・・・登る。
次第に道に生えている雑草が増えてきて・・・
道がなくなった。
あう~
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でも新四国の石仏は立っている。
そこに道はあるはずである。
元気出して歩こう!



思っても、草むらに潜む生き物
目に見えない物におびえながら杖で闇雲に草むらをつつきながら進むこと
数十分
やっと整備された、見慣れた山道に出た。
おお、ここぞ間違うかたなき明石寺への山道である!
結構時間をロスしたような気がするが、気にしない。


1530
第43番札所 明石寺着
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さてここで、引敷に使っている菅笠入れを座布団にする。
膝にあたる部分に畳んだ手ぬぐいを入れて・・・
縁側の段差を利用して、低くなっているところに靴を履いたまま座る。
おお、こおりゃ、按配ええわい。
あくまで正座しているから足は痛いが、足首は楽です。
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お盆の真っ最中なので参拝者は、わし一人
誰に気兼ねすることなく縁側を使ってお勤めできました。

松山に行く帰りの便は1622発特急宇和海20号
ギリギリかな?と思ったが
思いのほか足がスイスイ進んで
かなり早く駅に着きました。
天狗様が助けてくれたかな??

1726
「松山駅」着
今日のお宿は駅前の「松山スカイホテル」
ここにはランドリーの設備はなく、
少し離れたところのランドリーを紹介された。
お遍路さんやビジネスマン達にとって、
ホテル内にランドリーがあると便利なんですけどもね・・・・
洗濯は風呂場ですることにして、
まだ明るいので、ちょこっと路面電車に乗って道後温泉に行ってみる。
今日はお盆の土曜日
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道後温泉本館界隈は、すごい人出でした。
おそらく温泉も芋の子を洗うような混雑だろうなあ・・・
温泉に入るのをやめにしてに
土産物屋で「雪雀」の濁り酒を買って家内に送りました。


8月16日(日)
今日は朝早くからバスに乗って久万高原にいきます。
0630「松山駅前バス停」から久万高原行きに乗る。
途中、お遍路さんらしき人が二人乗り込んできた。

0740「久万中学校前バス停」に着いて、
そこから約1km歩いて大宝寺に行く。
待合室のトイレを使っていると、先ほどのバスで一緒だった人も来た。
山歩きのスタイルですね。
「今日は、どこまで行くの?」
「は、はあ。岩屋寺まで。バスの便がいいので大宝寺からバスで行きます」
それはいかん!山を歩かねば!」
(え?)
「私、四周目なんで最近はバス電車歩きのコラボなんですよ・・・
失礼ですが何周も廻っておられるんですか?」
「松山に住んでいて、市内は歩いて廻っている」
「ずいぶん前から歩いておられるのですか」
「い、いや・・・むにゃむにゃ」
山道を初めて歩きに来た人の自慢らしいので、
それ以上突っ込むのをやめました。

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御久万大師堂に朝のご挨拶をして・・・

0800
第44番札所 大宝寺着

山門にいたる道の森閑とした雰囲気が好きです。
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ここでも座るときに、縁側の段差を利用して正座する。
しかし大師堂では段差がないので
靴を脱いで板の間に座りました。

帰りに、門前のお土産やさん「すごうさん」に寄る。
ここ、朝早すぎたり夕方遅くに通りかかり
お店に入ったことはないのです。
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念願の店内をあれこれ物色して、名物「やいと饅頭」を買いました。
なぜにやいとか?
蓬の葉を皮に練りこんであるからです。
すると
お店のお母さんから、
「先達さんですか?」
「い、いえ違います」
「お坊さんですか?」
「い、いえ只の優婆塞です」
「ええ?お寺の方かと思いましたよ」
へえええええええ、自分ではそんな気持ちは微塵もなかったっす。
雰囲気でそう見えたそうです。

巡礼者が多く訪れる門前の店の方にそういわれて
自分自身の修行が進んできたのかなあ?とも
思いますが、ここで得意になるような狭量な心根はない。
むしろ、阿闍梨様から示された教えを守り
優婆塞としての修行を更に進めなくてはならない。
なにしろ、まだとっかかりにたどり着いたに過ぎないから。

おかあさんから有難い錦の納め札を分けていただきました。
200回以上のベテラン遍路さんがいつもこの店に寄るので
錦札がたくさんあるそうです。
阿闍梨様から錦札についての教えを賜っていた後なので、
有難く頂戴しました。


ついでに関節の痛みによく効く「ゆずっ粉」を買いました。
ゆずの種を炒って粉にした薬だそうで、かなり苦い。
良薬、口に苦し!
膝の痛みにも効くかな?


バス営業所まで戻って
さて、次の岩屋寺行きの便は・・・
0930に出るとあるが、
「あの~、次の便は岩屋寺に行きますか?」
「行かないよ。次は1100だよ」

「それはいかん!」

ここで2時間待つか、途中まで歩くか
悩むまでもない。
歩いていこう。

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久万高原は下界よりも2℃くらい気温が低いのではなかろうか。
それに爽やかな風も吹いてくる。
高原の道を楽しんで歩く。気持ちいいなあ~。
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おお、高野口かああああああ。
ありがたい地名です。
気分よく歩いて行く・・・・
と、

道の端に何かいる!
「キャ~ッ!」
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動かない。
死んでいる。
つくづく心臓に悪いなあ。

更に歩く。
「ふるさと旅行村バス停」に来た時点で1100
ここでバスが来るのを待つか。
ちょうど半分くらいの地点です。
やいと饅頭を食べながら待つ。

やがて来たバスには、
朝一緒だったお遍路さんが乗っていた。
彼は2時間バス停で待っていたんですね。
「それはいかん!」のおじさんは山道を歩いているんでしょうか。

1124「岩屋寺口バス停」に到着
ここから参道を皆歩く。
高度が上がるに従い、更に涼しくなるよ。


1140
第45番札所 岩屋寺着
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山門は、山道を降りてきた所にあるため、一旦門の外に出てから
再び入りなおす。
こだわるなあ、おい。

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ここって大師堂の方が本堂よりも立派ですよね。
わかっているはずなのに
大師堂の方で間違えてお不動様の真言を唱えてしまいました。

本堂の横にある法華仙人堂跡への梯子・・・
過去来た時には、膝が痛かったり
せり割り禅定のところで体力を使い果たしていたり
濡れていたり・・・・
結局登りませんでした。
色々言い訳したけども、高いところ怖いんですよ。

でも今回は言い訳なし。
荷物と杖・菅笠をベンチにおいて、登ろうかね。
ああっ
でも怖いなあ。
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梯子の段が握るには太すぎる。
それにガタガタいっているよ。
下を見ないように、見ないようにしているがチラ見してしまう。
ああっ怖い
早くてっぺんに着かないかなあ。
でも降りる時どうしよう・・・
次から次へと雑念が湧いてくる。
やっとてっぺんまで着いて欄干を握ったら
ギシギシいう。

やっと登って撮った写真が、これ。
高いところ怖い、という気持ちが写真に現れてしまいました。
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降りるときには更にへっぴり腰で。

ドッと疲れたなああああああ。
こう書くと、「わしは全然怖くなかったよ!」と
得意げに言う人がいるが、それは言わせておこう。

だれでも人よりも優位に立ちたいものです。
でも自分の弱さをさらけ出せる人になりたい。

納経を終えて休憩所で休んでいると
汗をかきながら参道を登ってきたご婦人と挨拶を交わした。
「こんにちは。歩きですか?」
「いえ、バス・電車・歩きの区切りです。どちらから?」
「そうですか。松山からです」
「今日は松山からの人によく出会いますが、何かあるんでしょうかね?」
「今日はお盆の送りの日なんですよ。だからここに来たのです」
「なるほどおおおおおお」

帰りのバスは1310に「岩屋寺口バス停」発なので
バス停に座り込んで本を読んで待っていたら
目の前にお大師様の車が停まった。
「下まで行くの?乗って行かない?」
「いいんですか?お願いします!」
70がらみの大柄なおじさんで、車の中にお遍路道具一式が積まれている。
松山の人で、久万高原に墓参りに来たそうです。
お遍路さんを見かけると車の接待をしていると言っていました。

この人の赤札と、親類の人の金札を頂きました。

松山市駅まで送ってくれました。
これにより大幅に時間が出来ましたがな。
この勢いで浄瑠璃寺まで・・・・と思ったのですが
次回は松山市内の善根宿のご主人と松山市内巡礼をしなくてはいかん。
楽しみはとっておこう。

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坊ちゃん列車を横目で見ながら
本日のお宿、「ホテルサンルート松山」に行く。
やはりランドリーが整備されていないお宿です。
あああ、こんなんだったら民宿を予約すればよかったなあ。
駅前の便利さに目がくらんで、かえって不便な思いをしてしまう。

ランドリーは500mくらい歩いたところにあり
「キスケの湯」の正面です。
こりゃいいや。温泉に入っていこうかね。
道後温泉は多分混んでいるでしょうから、ここで十分です。

翌17日(月)は、0620発のバスで帰りました。
すでにお盆のUターンラッシュは過ぎており
すこぶる快調にバスは走り、予定よりも早く大阪に帰りつくことが出来ました。

今回の旅もいい出会いにめぐり合えて
貴重な納め札も頂くことができ、
充実した旅でした。

次回は9月のシルバーウイークに6日間の長期休暇を取ることができたので
一気に廻りたいと考えております。
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No title

「ゆずっ粉」、ここで売っていましたか、
そろそろ膝が気になる歳ですから、今度お参りしたときには(笑)。

No title

岩屋寺門前のお店が製造元のようですが、わしとしては大宝寺門前のお店がお気に入りなのですよ。
長年無理してきた膝を冬の久万高原で壊してしまい、その久万高原で「ゆずっ粉」に出会えたのもお大師様のお導きでしょうか。
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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