歩き遍路3巡目 38番金剛福寺~42番仏木寺

歩き遍路3巡目 38番金剛福寺~42番仏木寺

7月31日(金)
久しぶりに夜行バスを使います。
なんばOCATを2230に出発なんですが
連日の猛暑で疲れ気味なので、かなり眠い。
夜空にはブルームーンが見送ってくれます。
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8月1日(土)
夜行バスは0600窪川の「道の駅あぐり」で休憩する。
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早朝ですが、もう暑いです。
秋の日にここで食べた肉まんが美味しかったなあ。

0655中村駅前バス停に到着
足摺岬行のバスは0820なので、しばらく時間がある。
乾パンとお茶の朝食を食べながら、本を読んで時間を潰す。
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読むのは最近お気に入りの「神様の御用人」
ライトノベルっぽいけども、神様のあり方について考えさせられる
いい本だと思うよ。

やがてやってきた清水経由足摺岬行のバスに乗る。
お遍路さんらしき若者も乗り込んでいる。
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路線バスは半島の西側を海岸沿いにうねうねした道を進む。
もともと狭い道だったのでしょうね。
車一台しか通れないような道の部分もある。
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走ること1時間45分、

1005
38番札所金剛福寺着
今日もお大師様が出迎えてくれる。
「ようきたな」
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土佐を弁天様と廻った時、
本堂大師堂のお勤めの際に、座布団に正座してお勤めされていた。
その姿に感銘を受けたわしは、
早速真似しようと思いました。
しかし、余計な荷物は持ちたくない。
そこで、菅笠入れと引敷(ひしき)、座布団兼用のものを作りました。
なんば千日前の布地店に行って買ってきた布で
自分でミシンを踏んで作ったのです。
出来上がって独り悦に浸っていました。

実際に座ってお勤めをしました。

足首が痛い・・・

なぜ?
登山靴を履いたまま正座をしたからです。
クッションの入っていない布を石畳の上に敷いて
座ったので、実際には石畳の上に直接座ったと同じ事なんです。
(こおりゃ、キツいぞおおおお)
でもこれも修行と思い、痛さに我慢しながらお勤めをしました。
幸い夏の暑い盛り、他の参拝者もあまりいない。
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納経所の脇には
ジョン万次郎の物語を大河ドラマにしよう!
との署名帳が置いてあったのでわしも一口乗らせてもらいました。
この物語、大河ドラマになったら面白そうやもんね。
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正座第1回目の札所を打ち終えて、

ちょっと早いが昼食にしよう。
バス停前の食堂に入り、ミックスフライ定食を頼む。
1103発のバスの時間が気になるなあ・・・・
1055に出来上がった定食を4分で食べて、バス停に向かう。
朝一緒だった若者もバス停にやってきた。
彼も食事をダッシュで食べたようです。

「どちらまで?」
「今日は宿毛で泊まる予定です」

バスがやってきて、車中でいろいろ話をしました。
彼は司法書士を受験中で、勉強にダレてきた自分に
活を入れるためにお遍路さんに来たそうです。
なるほど。自分に活を入れる。
真似のできないことやねええええええ。

彼は歩き遍路のバイブル「四国遍路ひとり歩き同行二人」を持たずに
歩いているようです。
早速購入を強く勧めました。
宿泊するのもホテルが多く、他のお遍路さんとの交流がなく、
従って情報交換もできていないようです。
歩き遍路の醍醐味は、食後のお遍路さん同士の交流なんですよね。
宿坊にも泊まったことはあるらしいんですが、
交流はしていないみたいでした。

今後のお宿と見所を若干紹介しました。
久万高原では桃李庵を強くおすすめしておきました。
ここで色々なアドバイスをいただけるはずです。

中村駅から同じバスで宿毛まで直結なので、そのまま乗っている。
三原村あたりから話が途切れ、お互いに居眠りを始めました・・・・

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「寺山口バス停」で降りて500mくらい並んで歩く。
お連れで歩くのは久しぶりです。
ついつい、色々なお世話を焼きたくなるのですが
あまりあれこれ言うとくどいと思われるので、やめ。

後継者がいなくて廃業した民宿「へんくつ屋」跡地に
草がぼうぼう生えていました。
一度泊まってみたかったなあ。


1400
39番延光寺着
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独りで遍路を始めると、自己流になってしまい、
誰にも教わらないとそのままになってしまう。

これは、うるさいと思われても、きちんと教えるのが義務だと思います。
手水の使い方
口を漱ぐ際には直接口をつけないこと。
最後には柄を流すこと。
丁寧に伝えました。

また、蝋燭の火を、
他人の灯してあるものから点けようとしていたので

「他人の業を貰ってしまいますよ」
「ええっ!そうだったんですか!」

いちいちお作法とか、タブーについては
縁起を担ぐことも多く、「なぜ?」と思うのもあるが
せっかくお四国を廻っているので、廻る以上
その中のお作法は守るべきだと思います。

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何度も言いましたが
バスツアー遍路は先達さんや、よく勉強している添乗員さんが
きちんとお作法を教えてくれるのでいいのではないかと思います。

逆に車遍路を自分たちだけで始めたような人達は
自分で勉強するならいいのですが
自分たちの持つ「常識(非常識?)」でやっている人達は
眉をひそめるような振る舞いをする人達が多いような気がします。

歩き遍路さんは、時間をかけて歩いて行くうちに
周りのやり方を真似てみたり、
民宿の同宿者に教えてもらったり、人と接する機会が多いので
その中から学んでいって欲しいと願います。

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「目洗いの井戸ってどこですか?」
「本堂の横に・・ほら、あれです」
「洗ったら目がよくなりますかね?」
「信じるものには効果ありですがな」
「あ・・・濁っている。これじゃだめだ。やめようかな」
「閉じた瞼のうえから洗ってみれば?」
「やってみます。目よ、よくなれ!」

参拝が終わり、
わしは平田駅まで1km歩いてそこから宿毛駅まで行く。
彼は目的地まで20km以上ある場所の場合は、
交通機関を使うルールを作っているので
ここから宿毛まで8km、門前脇からの遍路路を行きました。

「では、ありがとうございました」
「お道、よろしゅう」

一期一会の出会いを楽しみました。

「JR平田駅」から宿毛行きは1558です。
じっとしていても肌が焼け付くような日差し。
40℃くらいあるんやなかろうか。
どこで涼もうか・・・駅傍のコンビニでアイスを買って
「お遍路さん休憩用」と書いた椅子に座ると、
上から冷風が出ている。ありがたやああああ、と思うが
さえぎるのもののない日差しの方が強すぎて、あまり冷風の恩恵がない。
アイスの棒を捨てに行ったら、
お遍路さんらしき女の子が
「コッチノアズマヤノホウガスズシイデスヨ」
と声をかけてきてくれた。

その声に、荷物を持ってふらふらとついていった。
確かに、道路の向かい側に東屋があり、日陰になっている。
顔立ちが日本人ではない。
中国人?韓国人?マレーシア??
「どこからきたのですか?」
「タイワンデス」
22歳の大学生、チャンさんだそうです。
夏休みを使って野宿で歩いているそうです。
う~~ん、オヂサンは心配だなあ。
「どんなところでキャンプするの?」
「アズマヤトカデス」
「危険ではない?」
「テントヲハッテイルノデ、ダイジョウブデスヨ」
四国ならではの安心感でしょうね。
「写真を撮っていいですか?」
「ハイ、ドウゾ」
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彼女から氷の入った袋を貰いました。
この中にアイスを入れたのをお接待に貰ったそうです。
「では、お元気で気をつけて!」
「アリガトウゴザイマス」

今回もいい出会いができました。
お大師様のお引き合わせか。

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氷の入った袋を首筋に当てながら駅のホームで列車を待っていました。
やがてやってきたローカル列車に乗り、

1607「宿毛駅」に到着
今日は愛南町にある観自在寺宿坊に泊まります。
この宿坊は素泊まりのみのところなので、
駅前のレストランでちょっと早いが夕食を食べておく。
素麺がコシがあってとてもおいしい。
鰻丼の小鉢もあるよ。
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宇和島行きのバスは1645に出るのですが、
勘違いして一本乗り遅れてしまいましたがな。
次は1750です・・・宿坊に遅れて到着する旨伝えておきましたがな。

1時間のロスタイムを有効に使おう!
宿毛駅には地元の特産品を売るコーナーがあり
見たら三原村のどぶろくも売っているじゃありませんか。
それぞれの小さな蔵元がそれぞれの味のどぶろくを作っている。
どれにしようか・・・迷うなあ。
なんでもいいや。
2本買って宅急便で送ってもらいました。

明日の朝食のパンも買い込み、
本を読んでバスを待つ。
やがてやってきたバスに乗り込み、愛南町へ。
「平城札所前バス停」で降りてすぐ

1830
40番札所観自在寺着 
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絵に挿入されている言葉は、わしの想いを込めた言葉で
札所とその出来事とは全く関係ありません。

日の長い今の季節だからいいが、
冬にきたらとっぷり日が暮れていたでしょうね。
山門をくぐり、まずご本尊様とお大師様に一夜の宿の挨拶をする。
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今夜の宿坊の宿泊者は、わし一人かと思いきや、
歩きのおじさんがひとり先客でいました。
宿泊料4000円を前払いする。
ここは先にも触れたとおり宿泊のみなので
食事は門前町の食堂で摂ることになる。
従って門限は2030だそうです。
わしは食事は済ませていたので、まず入浴洗濯をする。
お遍路さんは、宿に着いたらまずそれですね。
浴衣100円、乾燥機200円、・・・・ビール200円

今日は暑かったなあああああ。汗もたくさんかいたなあああああ。
仕方ない、ビールを飲むか!
不飲酒戒は、有婆塞のわしには該当しないことにしておこう。

プシュッ!
ぐびぐびぐび
う~~~~、五臓六腑にしみるなあ。

というわけで洗濯・乾燥が終わる8時前に寝ました。
おやすみなさい。


8月2日(日)
0400に目が覚めてしまいました。
まだ外は暗い。しばらく布団の中でゴロゴロしていたら
夜が白々と明けてきました。
スケッチブック持ってくるの忘れた。
でも、リュックに入れたまま洗ってしまい、
ベコベコになってしまったので
買い直さにゃならんなあ。

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0630に身支度をすべて整えて宿坊を出る。
同宿のおじさんは、既に出発していていない。

本堂、大師堂で念入りにお勤めする。
今朝は靴を脱いで座ってみたら、かなり楽に座れました。これでいこう!
朝も早くから地元の人達が参拝に来ている。

「おはようございます!」

自分の挨拶の声が妙に力強いのに気がつく。
札所のパワーを分けてもらったのでしょうか。
0655に納経所のO塚さんがやってくる。
「おはようございます!」
「・・・?はてどこかで見たような・・・?」
「お久しぶりでございます」
「あなた、ちょっと痩せたんとちゃう?」
そうかな?自分ではあまり感じないが
去年の秋に会ったとき以来なので、そのときに比べたら
痩せたのかな?

ちょっと世間話を交わして、バスの時間があったので
札所を出る。

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「平城札所前バス停」を0711発、と計画していたが
実は日祝日はこの便は運休だって!
ああ~。
では次の0747まで待つか・・・
すでに日差しが暑いので、観自在寺に戻り、境内の椅子で本を読む。
ふと思い出したのは、納経所横の売店には
「陀羅尼介丸」が売ってあったなあ。
役の行者が作られたお腹の薬です。

おみやげに買おうかなあ、と思い納経所に行ってみたが
席をはずしていていなかったので、引き返しました。
今度、金剛山に登山に行く計画なので、その時に買おう。

バスに乗って宇和島まで行く。
0905「宇和島駅前バス停」到着する。
駅舎にはおおきな笹飾りが飾ってあり、子供たちの願いを書いた短冊が揺れていました。
本来今の旧暦七夕の方が梅雨も明けているし、天の川も見れるんですよね。

0939「宇和島駅」~0954「務田駅」のローカル線に乗る。
乗る列車は「ホビートレイン」
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車内には模型がショーケースの中に展示されています。
鉄っちゃん&模型好きのわしは、大喜びですがな。
ここの路線は、色々頑張っていますね。
前に来たときは新幹線形の列車があったり、
畳まず自転車ごと乗れる「サイクルトレイン」の実験もやっていたなあ。
乗客は盛んに写真を撮りまくっていました。

「務田駅」から田圃の中の道を1.8km歩く。
むせ返る様な暑さの中、それも追い風なので全然涼しくない。
早くも汗が滝のように流れて落ちる。

1030
42番札所 龍光寺着
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暑い中、車遍路さんが2~3組いました。
本堂、大師堂前はガラガラで空いていたが、邪魔にならないように
階の脇に陣取ってお勤めしました。
大師堂では砂利の上に敷物を敷いて正座したら
次第に小石が足の甲に食い込んできて困りました。

納経所では住職様に小言を言われないように
服装容疑、態度を厳正に守って入室したら
またしても優しそうな奥様でした。

張り詰めた気持ちが拍子抜けしたんですが
どこの札所でも緊張感を持って礼儀正しくお勤めするのは
当たり前のことなんですよね。
ちゃああああんとお大師様は見ておられます。

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参拝を終えて石段を降りる門前の家の庭では
梅干を土用干ししているよ。
ああ、今年は梅干を漬けなかったなあ。
単身赴任しているから漬けられない、というのは言い訳にしかすぎない。
来年はきちんと堺でも漬けよう、と誓いました。

ここから次の仏木寺までは、たったの3.8km
歩き遍路を楽しむことにしよう。
でも暑いなあ。
旧遍路路ならば緑や土があって温度も違うが
ここは車の行きかう道路です。
ひたすら暑い。
汗をかきつつ歩くと、やがてかなたに宝珠が光って見える。
心に曇りがあるときは、宝珠が光って見えないような気がするのは
気のせいか?

1130
42番札所 仏木寺着
ここの大師堂脇は土です。
敷物を敷いて座ってみれば、おお、按配ええやんけ。
石>砂利>板>土の順番で痛さが違うね。
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なお、挿入されている言葉は札所とは全く関係ありません。

今回の旅は、ここまでです。
宇和島行きのバスを待つ間、汗まみれの白衣とシャツを東屋に干す。
温かいが風が吹いてきてくれるので
すぐに乾く。
「恵峰白衣&シャツ」は、すぐれものですよ!
お勧めします。
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今の季節の歩き遍路は
暑い暑い夏の盛りは熱中症に十分注意が必要です。
無理せず、自分の体調と折り合いをつけながら歩く必要があります。
途中で倒れて救急搬送なんて、地元の人達に迷惑がかかります。
「これもお接待!」なんて考えるのは間違いです。

次回はお盆の真っ最中に帰省もしないで
久万高原へ行きます。
ご先祖様ごめんなさい。
札所から供養させていただきます。



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結願

本日、結願しました。流石に感慨深いものがあります。
思い返すと、暑さと虫との戦いでしたね。

蝋燭の火を、他人の灯してあるものから点けたらダメなのは、知りませんでした、教えて頂いて助かりました。
なお、その後も道中で同じようなことをしている人を結構見かけましたので、知らないとついやってしまうのかも知れません。

ごめんなさい。桃李庵行く予定でしたが、岩屋寺が終わって大宝寺を過ぎた所で、丁度良くバスが来たので、思わず乗って次の浄瑠璃寺まで行ってしまいました。

No title

結願おめでとうございます。
これだけの事を独りでやり遂げたのだから、この先どんな困難も乗り越える力がついたと信じます。
桃李庵は、また次のご縁ができたら行けますよ。まだまだお四国には魅力がたっぷりです。
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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