歩き遍路3巡目 11番藤井寺~23番薬王寺

歩き遍路3巡目
11番藤井寺~23番薬王寺

人との出会いは縁やなあああ。

土日のほかに、月火と4連休を取ることができた。
こここれはお遍路に行くしかない!
職場では「また行くの?」と言われつつ、いそいそと準備にかかる。

5月30日(土)
昨夜は2400まで勤務だったので、今日は朝立ちです。
0400起きで身支度を整え、
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地元の駅を出たのは5時前で、0630なんば発の高速バスで徳島へ向かう。
寝不足でバス内では盛大に寝るだろうと思っていたら、
意外に目が冴えている。
今回の行程を考え、少し気が高ぶっているかな?

0930徳島駅に到着、
そこから池田行きに乗り換え、
0948「徳島駅」~1001「府中(こう)駅」で降りる。
焼山寺行動は明日の予定なので、手近な札所をこなしておきます。
車中には定年後のお遍路さんがいました。
同じ駅で降りたので、そこから歩くのかと思いきや、
駅に杖を忘れてきたので取りに戻ったそうです。
旅の大切な相棒、取りに戻る気持ちは痛いほどわかります。

今日の気温は28℃
盛大に汗をかくことを覚悟しつつ、14番常楽寺を目指して歩く。
まずは駅から近くの16番観音寺へ行く。

1030
16番札所 観音寺着
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逆の方向から眺める風景はまた新鮮でいいね。
ここの納経所では、光明真言の判を襟に押してもらえるのですが
恵峰さん作の白衣には右袖に光明真言が刻まれている。
あまりゴチャゴチャしないほうがいいやろうね。やめておきます。

ここからバスかヒッチハイクで行こうか・・・という気持ちが一瞬浮かんだが
今日は時間はたっぷりある。
歩いて行こうよ。
ジャネーの法則どおり、逆ながら知っている道程は遠く感じない。
向こうから二人連れのお遍路さんが歩いてくる。
「逆打ちだ・・・」
こんな呟きが聞こえてきた。
そうか、今日のわしは部分的に逆打ちに見えるんやね。

お寺の大屋根が見えてきた。やはり逆の方向から見ると新鮮ですねえ。

1120
15番札所 阿波国分寺着
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お寺の屋根が大きいのは、村人からお寺がすぐわかるようにという理由からだそうな。
でも今はお寺よりも大きい建物が多く、時として隠れてしまう。
今回の旅の重点項目は札所の絵を描くための写真撮りです。
絵にしたとき、見栄えのする構図を意識して写真を撮るように心がけているのですが
なかなか難しい。
自分の目で見た風景とファインダーから見える風景とは違うからです。

14番常楽寺までは20分くらいで行ける。
しかし暑いなあ。
自動販売機がオアシスのように見えてくる。
炭酸飲料をがぶ飲みしてから、今度は向かいのお店でアイスを買う。
ガリガリかじりながら歩いていたら、向かいから女性の独り歩き遍路さんが来た。
アイスを咥えたまま挨拶をする。

歩き一周目の時、常楽寺門前に素敵な茶店があった。
浴衣姿の店員さんもさることながら
和三盆をかけたかき氷が美味かったので、今日も出ていないか?
と期待していたが、残念!

1150
14番札所 常楽寺着
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ここの境内も構図を決めるのが難しい。
岩盤がメインなんですが、糖尿病に薬効ありとのイチイの木も入れなくては。
主題をはっきりさせておかなくては絵が描けない。

ここから17番井戸寺まで一気に北上する。
まだまだ時間はたっぷりあるので気分的に楽です。

1334
17番札所 井戸寺着
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ここでも構図に悩む。どれを主題にしようか?
井戸を描くという手もあるが、やはりお寺を描きたい。

1458「府中駅」から池田行に乗り1515「鴨島駅」で降りる。
駅に降りたとたん、雨が降ってきた。
ここから11番藤井寺までは約2km、タクシーで行こう。

1527
11番札所 藤井寺着
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ここの藤の花をまだ見ていないのが残念です。
花の季節はすでに終わり、青々とした葉が茂っている。
またこれも一興かと。
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あすの焼山寺越えの無事を祈り、今日のお宿へ行く。

本日のお宿は藤井寺ふもとにある「吉野家」
割と新しい建物です。
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今日はお遍路さんで満杯のようです。
まず汗まみれの服をまとめて脱ぎ、全裸の上に浴衣を羽織る。
お風呂は二つあり、どちらか空いている方に入れるので効率がいい。

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夕食は豪華です。
今日の同宿者は、定年後のオヤジ遍路さん4人、
夫婦の車遍路2組、車先達、それにわし。
どうしても民宿では歩き遍路のオヤジさん達の話が中心になり、
車遍路とは話がかみ合わない。

年配夫婦連車遍路の奥さんは、自分が話の中心になりたい人らしいが、
話題について行けず、強引に自分達の話に持って行こうとするが、いまいち。
車先達さんも、歩きの人たちに何くれと教えてやりたいみたいですが、
話が微妙にかみ合わない。

わしは黙って彼らの話を聞きながら大飯食っていたんですが
話のきっかけで4周目がばれて色々聞かれました。
お酒が入っているオヤジさんの尻が長くなりそうなので、
明日の焼山寺越えに備えて今夜は早々に寝ました。


5月31日(日)
さすがにここのお宿は朝食が0600と早い。
焼山寺越えを考慮してくれているんでしょうね。
それでも0530に出発した人もいました。

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大飯3杯をかきこみ、昼食のお握りを頂いて0610に出発!
実際に焼山寺越えをきちんとするのは2回目なんです。
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前回は6時間かかりました。
でも年齢と体力に合わせて自分の調子で楽しく登ろうと思います。
昨夜降った雨もあがり、気温はまだ高くないが、湿気が多い。
熱中症に注意しなくては。

初夏の山は新緑が美しい。
思わず鼻歌も飛び出てくるが、
草むらから「例の生き物」が飛び出てくる可能性におびえつつ歩く。
向こうから年配のハイカーが歩いてくる。
「おはようございます」
前と後ろ

0738
長戸庵着
看板が新しく建っていますね。一人休んでいる人がいる。
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「こんにちは」
「こんにちは」
静岡から来た42歳、派遣切りの人だそうです。
父親を2年前に亡くし、その供養のためと言っていました。

わしはまだ体力が消耗していないので早めに休憩を終わり出発すると
彼も一緒に来た。
盛んに話しかけてくる。話し相手が欲しかったのでしょうか。
別にこちらから聞いたわけでもないのですが、
自分の身の上を色々喋ってくる。

通しで歩く予定で、色々お遍路の要領を訪ねてくる。
わしも知っている限りの経験を伝えてあげました。
1~2日目が快調に歩けたので今日も絶好調と言っていますが、それが気になる。

本当はもう少しゆっくり歩いて行きたいんですが、
喋りながらだと気がまぎれて
思いがけず早く進むことができるのも事実です。
彼は汗っかきだそうで、盛んにペットボトルの水を飲んでいる。

汗も出るが、今日は湿気が高く蒸発熱が発生しないので注意を要する。
話の中で、彼は心房細動の持病があるそうで、
しかし今すぐ悪さをするという程度の物ではないらしい。
わしの在職中にも同じ所見の人はいた。

「ここから遍路ころがし1/6です」
「あと5つもあるんですね!」
「まあ、半分は下りなんですけどもね」
「へ~っそうなんですか」
快調に柳水庵までやって来た。
ここでも彼は水をガブガブ飲んでいますよ。

道路を横切り、一本杉庵へ登る登り道の途中から、休む頻度が多くなってきた。
呼吸が荒くなり、手がしびれると言い出した。
最後には道の真ん中に座り込んで動かなくなってしまう。

まずいな、脱水状態みたいですね。
鼻呼吸をさせてみてもすぐに口呼吸に戻る。
幸い不整脈は出ていないが、持病の心房細動が気になる。
「引き返しましょう」
「でも、もう少しなんでしょう?」
「四国は逃げはしない。引き返す勇気も必要です」

少し下ると柳水庵近くの道路に出る。
わしのスマホは圏外だが、彼のガラケーは1本立っている。
地元のタクシー会社に連絡して迎えに来てもらうことにした。
立って歩けるようになった彼は、下りだけなので一人で行けるようです。
(いっしょに行けばいいかなあ・・・でも自分の予定もあるしなあ・・・)
心が千々に乱れる。
結局自分で降りられるという彼を残して先へ進む。
果たして自分の取った行動は正しいのだろうか。

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お大師様、わしの取った行動はどうなんでしょうか?
最後の登り坂を終えたら

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12番札所 焼山寺着
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なんやかんやあったが6時間で登り終えたなあ。
おや?本堂の前に見覚えのある人がいるよ・・・
「○○さん!」
「いやあ、治ったのでタクシーで焼山寺駐車場まで送ってもらいました」
「ええっ!無茶したらあきまへんでええええ」
「もう大丈夫!あとは下りでしょ」
心配だからバス停のある「すだち館」まで一緒に降りることにしました。

わしは神山町営バスで寄居中まで行き、そこから徳島バスで13番まで行く。
彼もその予定に巻き込もうとしたが、
歩いて今夜の宿の神山温泉に行くと言う。
まあ、人里なんでいいかな?それに神山温泉にに2泊するそうです。

なぜそういう日程になったかというと、
前の日焼山寺越えに備えて、
自分の荷物の大半を旅館から神山温泉に送っのだそうです。
まだ荷物が届いていない可能性があるそうです。
へえええ~、でもそんなこと繰り返していたら旅が続くかなあ?

ま、なにはともあれ焼山寺口バス停までの2kmを一緒に歩く。
体調は元に戻っているようですが、これからの行程、無事でありますように。
これから来る神山町営バスの運転手さんは、
彼を柳水庵まで迎えに来たタクシーの運転手さんだそうです。
運転手さんの話によると、焼山寺登山では、
少なからず途中でタクシーのお世話になる人がいるそうです。
特別料金だそうで、結構割高です。
でもね、携帯電話の電波が届かないところだったり、
車道から離れた山中で動けなくなったらどうするか?
自分の体調と相談して無理をしないでほしいですね。

さてわしはバスの乗り継ぎが円滑に進み、
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13番札所 大日寺着
ここでも札所の絵を描く際の構図が悩ましい所です。
道路に沿うように伽藍が並んでいるために、俯瞰しにくい。
いっそ向かいの一ノ宮神社から眺めてみたらどうか?
切り絵画家が描く所の大日寺は、一ノ宮の鳥居越しに望む斬新な構図だった。
よし、この構図をパクろう。
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今日はここの宿坊にお世話になります。
今日は宿泊客が少なく、本館の方に案内されました。
広い部屋にわし一人。こんな広い部屋でいいの?ちょっと恐縮です。
金住職は昼間は出張中で不在だそうで、ちょっと残念

今日の同宿は
車遍路の夫婦と、先達兼運転手、それにわしの4人です。
もうひとりいたそうなんですが、
食事時間直前にキャンセルを入れてきたそうで、
宿坊のおばさんが嘆いていました。

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綺麗な赤い膳椀に盛られた料理と、おいしいお米で今夜も大飯を食べました。
金住職のテレビ放映番組のビデオ録画を流してくれていました。
それに著書も並べられている。買おうかな?どうしようかな?
夕食後は、まだ明るいのでスケッチブック持って外へ出る

一ノ宮境内で大日寺を望む構図でスケッチしていましたが、
「プ~~~ン」とやってくる蚊に悩まされました。
そして境内に戻り、わしの大好きな「しあわせ観音」様の絵も描く。
(後日談:帰って汗だらけのリュックを洗ったら、スケッチブック入っているのを忘れてグショクショ)


6月1日(月)
0400頃目が覚めてしまいました。
隣の部屋とは襖一枚で隔てられているだけなので、あまりゴソゴソガサガサできない。
しばらく布団でゴロゴロして、0530に起き上がって外に出る。
早朝の境内は空気が澄んでいて気持ちがいい。

0600
朝のお勤めに参加する。
少し早めに本堂へ行ったら、先達さんが先に来ていて、
色々話ができました。
彼は関東の人で、歩きがメインで、今回は車で最後まで通しで連れていくのですが
やはり自分は歩きの方がいい、と言っていました。

時間がきて、住職が入場された。
おお、金住職や!
凛とした立ち姿や、読経の際の横顔に見とれていました。
そして法話の自分の舞と人生の話、亡くなった前住職、そして息子さんの話では
つい目頭が熱くなってきてしまいました。
ここの宿坊に泊まってよかった。
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朝食の時間には金住職も横に座って色々とお話をしてくれる。
ずっとずっと聞いていたかったが、今日の予定がある。
後ろ髪引かれる思いで出発する。
あ、本を買うのを忘れた・・・・
ss-金住職法衣

「大日寺前バス停」で徳島駅行きを待っていたら
老遍路がやってきた。
名古屋から来ている72歳だそうです。名古屋弁のイントネーションが懐かしい。
0718バスがきて二人で乗り込む。
彼は次の14番常楽寺に行く予定だそうで、
「遍路地図には13番から14番まで20kmとある!」
え?実際は2kmなんですが・・・
見せてもらったら、焼山寺から20km地点の表示を見間違えているようだ。
それでも一応バスに乗り、
「おとうさん、次の常楽寺前バス停で降りるんですよ」
「うん、うん」
「ほら、着きました。220円ですよ」
「うん、うん」
「お気をつけて~」
この先大丈夫やろうか・・・

わしはこのまま徳島駅前バス停まで行き、
そこから立江行きに乗る。
「小松島市バス」の乗り場がない。
聞いてみたら、徳島バスに吸収されたんですって。
確かに、去年乗った同じ乗り場でした。会社名が変わっているだけで
時刻表もそのまま。
0925発に乗り、「恩山寺前バス停」で降りる。

1018
18番札所 恩山寺着
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最近、ここの朽ちかけた山門が気に入ってきました。
瓦の間から生えている草もいい!絵になるなあ。

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次の札所まで誰かご馳走してくれる人はいないかなあ。
駐車場でしばしたたずむ。
福岡ナンバーの赤いポロに乗った御婦人に声をかけてみる。
「あの~、のせてもらえんかのう?」
「荷物で一杯なんですよ」
「あ、そうですか。すまんこってす」

黒塗りの営業ナンバーの車がやってきた。
大日寺宿坊で一緒だった人達でした。
少し立ち話をして、
歩き出そうとしたら、先ほどのご婦人が声をかけてきた。
「よかったら乗っていきません?断るのもなんだし・・・」
「えっいいんですか?ありがとうございます」
「後部席が窮屈ですいませんが」
わざわざ荷物をどけて座るスペースを作ってくれました。
やれ、ありがたや。

彼女らは福岡から来た友達二人連れで
ワイワイ言いながら珍道中をしているそうです。
「次までこの道を行ったらいいんですよね?」
「は、はあ。多分。自動車道は自信ないんですが」
「お京塚が見えますよ」
「え?なにそれ?」
「次の立江寺に関わりのある人の墓です」
「へえええ、そういうの全然知らないのよ」
幸い立江寺までは一本道で到着する。
有料駐車場に車を入れて

1054
19番札所 立江寺着
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「境内にお京の髪が絡まったのがあるから、見てみてください」
今日はお大師様と多宝塔の写真はうまく撮れただろうか。
このアングルしかないでしょう。


次の鶴林寺まで行くには、歩くと3時間以上かかる。
一旦徳島まで帰り、バスで「生名バス停」まで行く予定なんですが、
連絡が悪く、このままでは今日中に今夜のお宿に着くことが難しい。

またご馳走してもらおうかとも思ったが、
駐車場には車が少なく、さっきの人にまた乗せてもらうのは気が引ける。
仕方ない、タクシーで鶴林寺登山口まで行くか!
最初の誓いではタクシーは使はない、と決めていたんですが
どうでもいいや、という気になってきました。
心はニュートラル! ということにしておこう。

道の駅で昼食のトンカツ定食を食べて、
さあいこう。
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今日は気温は高いが湿度は低いので木陰が気持ちいい。
マムシに恐れつつ、緩やかな山道を登る・・・・と、

おおっ!

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ママママムシだ!今年初見参
それもムカデを食事中で、半分くらい飲み込んでいる。
と、いうことはわしには安全っちゅーことで
写真を撮る余裕もありますがな。

木々に囲まれて涼しい山道を登ると、「水呑み大師」が現れた。
寒露の水を楽しんでいたら、おや?
水の中に何かある・・・
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ミミズです
うっひゃ~!
ミミズのエキスを頂戴してしまいました。
でも、ミミズは漢方の熱さましにもあるし、まあいいか。
ミミズパワーをもらい、元気で歩き始めました。

1353
20番札所 鶴林寺着
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駐車場を見たら、あれ?
前の立江寺で見た外人の兄さんが居るよ。
そういえば恩山寺でも見たような気がする。
山を登ってきたにしてはTシャツが濡れていなくて、爽やかです。
どこでもドアを持っているのでしょうか?

納経所でその訳がわかりました。
彼はヒッチハイクで札所めぐりをしているそうです。
札所の人と少し話しました。
最近というか、スタンプラリーの車遍路さんが多い。
せめて本堂くらいは行ってもらいたいと願っているそうです。
たしかにそうですね。
いい歳をしたおじさんおばさんが、駐車場で車を降りると納経所にまっしぐら!
そんな姿をよく見かけます。
「今の若い者は・・・」
よく聞きますが、わしにしたら
「いまどきの歳よりは!」
です。

手水場で休んでいたら先ほどの外人さんが来たので挨拶をかわしました。
「こんにちは」
「コンニチハ」
「Where are you from?」
「France and you?」
「Je suis venu d'Osaka」(あってたかなあ?)
「Oh,Osaka! My name is △□%# What's Your name?」
「あだち」
「A$\*i・・」
どこでヒッチハイクできるか聞いてきたが、
わしは鶴林寺の駐車場でしたらええんとちゃう?
と言いました。でも彼は山降りをして、麓でしたいらしい。
それはちょっと難しいんとちゃうかな?

彼の目が「ご一緒に・・・」と言っていたが、
今夜のお宿までご一緒されたらお宿に迷惑がかかるので
「Sorry,I have Lunch」
「Ok! good luck!」
「You too!」
ごめんね、ご無事でね~!

里に出るとそこは大井の集落です。
大井小学校跡地に行ってみました。
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ここは、
野宿お遍路さんたちのために地区が保存してくれている場所なんだそうです。
建物内には入れないけれども、軒下は十分な広さがあるし、水道もある。

実は今回、この大井小学校跡で野宿する予定でした。
でも、「碧」の女将さんからfacebookでメールが来て、
宿泊可能になりましたよ、と連絡をくれました。
おお、なんとありがたいことか。

いつかここで星を見ながら寝てみたい。
「鯖街道キャンプウオーク」でも、廃小学校を拠点にして野宿したり
食事をしたりしました。懐かしい思い出が蘇ります。
http://www.geocities.jp/mint0790/saba2009/saba2009top.htm
http://www.geocities.jp/mint0790/saba2010/saba2010top.htm

水井(すいい)橋のたもとに自販機があるのでそこに座り込み
「碧」に連絡を入れると、しばらくして車が迎えに来てくれました。
本当はここからお宿まで歩いて行くべきなんですが、
つい好意に甘えてしまいました。
すまんこってす。

碧の原さん
車中、女将さんから太龍寺へ至る「かも道」について
その歴史的意義についての説明を聞きました。
そのことについて書き始めるとキリがないので省略させていただきます。

車が着いたのは山すそにあるペンション風の綺麗な建物です。
果樹園体験もできるお宿だそうです。

この晩の仲間は、「公認先達・歩き遍路の会」の先達さん2人と
今回の歩き遍路ツアーの参加者2人
最初碧に電話で予約を入れたのですが生憎満員、あきらめて先の廃校での野宿計画を
立てていたのですが、彼らが部屋をひとつ相部屋にして空けてくださった、とのこと
ありがたいことです。

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夕食は囲炉裏の五徳の上にお鍋が置かれ
おいしそうな味噌の匂いが漂ってくる。
米粉の団子が入ったトン汁です。

食前の言葉も先達さんの合図できっちりと唱える。
いいなあ、久しぶりやなあ、この感じ。
豚汁が美味しくって、美味しくって・・・
4杯もお代わりしてしまいました。
それにお米も絶品で、何もつけずに食べられます。

彼らは歩きの先達さんで
きちんとお遍路さんを導いて歩き、お遍路の魅力を伝え続けておられる。
話を聞かせていただく中で、
自分の心に巣食っていた「先達らしからぬ先達」たちへの嫌悪感が
すべての先達に向けられていたことに気づき、意識が変わりました。

何でもそうなんですが、きちんとした人達と付き合うことが大切で、
その人達から正しいありようを学ぶことができます。
そういった意味で縁は大切にしたいです。

また、グループには参加者で昭和5年の方がおられ、
facebookの八十八ヶ所グループの方でした。
出会うと同時にわしの名前、出身地、生年月日、現在居住地などを
スラスラ言われ、二度びっくり。

「碧」の女将さんも評判どおりの気さくな方で、美人
先達さんからビールのお相伴にもあずかり、
お遍路談義に囲炉裏端の夜は賑やかに更けていきました。


6月2日(火)
朝4時に目が覚めてしまいました。
でもゴソゴソしているとうるさいので、しばらくベッドでスマホをいじっていると
夜が明けてきました。
明るくなったところで外に出て山里の空気を胸に吸い込む。
食堂が開いていたので朝の光で備え付けの雑誌や新聞の切抜きを読む。
四国の新聞はお遍路に関する記事が多く、
読んでいても勉強になります。

窓の外をご主人かな?が山に向かって歩いていき、しばらくして
「パーン」
という音が立て続けに起き、火薬の匂いがしてきました。
敵の攻撃が始まったか!
と、わしも現役時代の習慣で手早く戦闘準備を整えたのですが
果樹を荒らすサル除けの打ち上げ花火のようでした。

朝食は0630、
0700に、わしは「かも道」の入り口まで送ってもらい
彼らは鶴林寺登り口まで。
いいなあ、わしもできたらこういった歩きツアーに参加してみたい。
別れ際にふと見たら、彼らは「赤錫杖」を持って歩いていない。
普通の金剛杖を持っている。
こういった人達もいるんやねえ。

0720
「一宿寺」から「かも道」が始まる。
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太龍寺へ参詣する僧侶たちがこの寺で宿泊したためこの名があるとか。
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境内には「かも道」に安置されていた西国三十三ヶ所の観音様の石仏が移管されている。
元の位置には戻らないんやろうかね。

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この道は、南北朝の頃の丁石が建てられており、
遍路路でも最古のものだそうです。
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石仏が祭られていた主の居ない石積みは、
ぽっかり空いたままになっていたり、崩れてしまって
時代の流れを感じる。
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道はきれいに整備されていて、前の札所で見た
「かも道は危険です」の案内板の真意を確かめたくなります。
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「こぶし岩」や「にじり岩」など、
見所満点の道で、すっかり気に入ってしまいました。
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最初は急勾配なんですが、後半は尾根道を気持ちよく歩く。
「レリホ~!」
思わずわけのわからない掛け声をかけながら歩いてしまいます。
もはや「かもラー」のわし。
これから「かも道」をもっともっと紹介しましょう!
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0919
21番札所 太龍寺着
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西の高野山と言われた境内には人影もなく静まり返っています。
誰もいない境内の写真を撮ろうとカメラを構えたら、
お寺の軽トラがやってきたので、写真はやめ。
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下りも歩きたかったが、今日は23番まで行きたい。
よって、ケーブルカーで降ることにしました。
シーズンオフの平日、ゴンドラ内の客はわし一人。
一人とはいえガイドさんも乗り込み、
下界までの数分間、世間話をして楽しく過ごしました。
太龍寺ロープウエイ

麓の「和喰東バス停」から、
平等寺へ至る「大根(おおね)峠」の入り口までバスに乗る。
乗客は、わし一人
本当は「阿瀬比バス停」で降りるのですが、バスの運転手さんが
「ここで降りたらへんろ道に近いんと違う?」
と、かなり手前で降ろしてくれました。ありがとうございます。

鶴林寺、太龍寺の二つを越えてきた旅人には
200mと比較的低い大根峠も辛いと感じるのでしょうね。
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ここは先日保存会や歩き先達の皆さん、平等寺さんたちが
草刈や枝払いをしてくれて、綺麗に整備されています。
ありがとうございます。
こちらの方向から平等寺に入るのは初めてです。

1223
22番札所 平等寺着
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ここはいつも手水鉢の綺麗なところですね。
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この後に、紫陽花も飾られていたそうです。
納経所の脇にある休憩所には、両替用の小銭が用意されていて
五円玉の補充ができるのが嬉しいです。

2km離れた「新野駅」まで歩き、
1351分発、1413「日和佐駅」着
日和佐の駅から歩いて10分、

1420
23番札所 薬王寺着
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今回は23番まで来られたなあ。
実はこれ、計画通りなんです。
今までは細かな計画を立てすぎて、それに縛られる自分が嫌だったんですが、
今度はそれを逆手に取り、かなりゆるい時間設定で計画を立てたのです。
それがうまくいきました。

今回帰りのバスは1900徳島駅前発です。
なので、薬王寺の温泉に浸かって汗を流すことができます。
ああ~極楽、極楽
食堂で冷やしうどんも食べてしまいました。
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1623「日和佐駅」発 1819「徳島駅」着

徳島駅前のいつもの店で骨付き鶏をビールで食べたかったのですが、
注文してから出来上がりまでに時間がかかり、
バスの発車時間ぎりぎりになると嫌なので、
「餃子の王将」に入り、レバニラと餃子、ビールで疲れを癒して
いい気分でバスに乗り帰りました。

今回の旅は焼山寺、鶴林寺、太龍寺のへんろころがしを三つこなすことができました。
それに大日寺の金住職と、民宿碧の女将さん、
歩き先達の皆さんたちと交流を持つことが出来て
とても内容の濃い満足できた旅になりました。









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No title

おやっさん、
 読ませてもらいました。
 バスあり列車あり駕籠?あり、
 ハリー先生お勤めして、絵も書かれて、いい旅されましたね~

移管された古い観音様は元へ戻してあげたい・・・
 やはり野に座せ 石ぼとけ っていいますから Hi

No title

見てくださる方たちの期待に沿って絵を載せなくては!
と、勝手に思い込んでいたら絵を描くのに思いがけず時間がとられてしまいました。
札所の絵はまだ手つかず・・・

小僧様も是非「かも道」を歩いてください。
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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