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区切り歩き遍路2周目 第7回 49番浄土寺~63番吉祥寺

区切り歩き遍路2周目
第7回 49番浄土寺~63番吉祥寺

わしの歩き・バス・列車・ヒッチハイクお遍路も、折り返し点を過ぎました。
順調すぎて、こんなんでいいの?と思うくらいですがな。

2月14日(土)
おおっ今日はバレンタインデーなんやね。
ま、そんなことはお大師様の知ったこっちゃないんですけど。

0600に高速バスは松山に到着する。
まだ夜が明けておらず、月が出迎えてくれる。
さすがに2月はまだ寒い。
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ここでしばらく朝食を食べたり洗面をしたり、
次回の久万高原行バス停の確認をしながら時間をつぶす。

0730
約束の時間ピッタリに門前の小僧さん
(以下、「小僧さん」と表現する)がベンツでやってきた。
今日の松山札所めぐりは小僧さんにすべて帰依することにする。

実は来月の3月には、久万高原から下りの三坂峠のふもとにある
お接待所「坂本屋」訪問をすることになっていて、
そこに半日逗留して、帰りに46~48番と文殊院を参拝するので、
今回は49番からなのです。

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0745
第49番札所 浄土寺着
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門前の駐車場で装束を整えて・・・いざお遍路へ!
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小僧さんは日頃から般若心経の写経をされていて、
参拝の時には写経入れの中に持参した物を入れている。
本来の「納経」なんでしょうね、これは。
で、その場合の仏前勤行次第はどうやればいいんかいなあ?
というわしの疑問に対しては、小僧さんが歩き遍路された際の先達さん曰く、
「形式にこだわる必要はない」そうです。
う~~む、易しいようで難しい公案です。
わしも写経を納めてみたいと思うのですが、それが自分には出来るのか?

次の札所に向かう途中、小僧さんの忘れ物を取りに行くため、
「遍路橋」のほとりの小僧さん宅に向かう。
そそそこで、奥様からチョコを頂きましたがな!
カンゲキー
まさかお遍路に出てチョコを頂けるとは思いませんでしたがな。
今年はいいことあるかな?

0825
第50番札所 繁多寺着
ここは松山市街を一望のもとに望むことができるFBなロケーションです。
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鐘楼の天井には極彩色の天井画が描かれています。
小僧さんに教えてもらうまで、全然気が付いていませんでした。
この天井画、あらかじめ描かれた板を嵌め込んだんでしょうね。
でなければ首が凝って仕方がない。
この題材は何なんでしょう?
答えは「門前の小僧遍路日記」にて。
ミケランジェロがシスティナ礼拝堂のフレスコ画を描いた時のぼやき・・
「わが筆は常に頭上にあり 絵の具は床に滴りて豪華な模様を成す
わが足は腰を貫き、尻でようやく釣り合えり
足下は目に入らず、そろそろと歩むのみ
わが面の皮は引き張られ、後方に折られて結ばれる
われ反りかえるはシリア人の弓のごとし」
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0900
第51番札所 石手寺着
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ずっと気になっていた門前の土産物屋さん前のこの女性の像
縁起を聞いてみたら、神仏様の像ではないらしい。
でも詳しいことは忘れてしまいましたがな。

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鐘楼には住職の反戦平和への
熱いメッセージが掲げられております。

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次の太山寺へ至る遍路道は、本堂を左に行ったところにありました。
全然気づかなかったなあ。
大体、山門の方に戻り、道後温泉の方向に行ってしまうよ。

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納経所で納経してもらっていたら、やたら美人のツアー添乗員さんに尋ねられた。
「人間のホンノウ(煩悩)は、ヒャクハチなのに、なぜ88か所なんデスか?」
「う、うう~ん、それはね、これとは別に別格20番あって、これらを足すと、
丁度煩悩の数の百八つになるのです」
「そうデすかあ、アリガトございます」
苦しい言い逃れをしてしまいました。

彼女、韓国人のようです。そういえば韓国人の団体さんが来ていたなあ。
勉強熱心の方のようで、いずれお遍路を始めるかもしれません。
韓国人の先達さんもおられることですし、
この機会に日本の文化を深く知っていただきたい。
わしもしっかり勉強しておきます。

さて、このあと小僧さんにお願いして、是非訪ねてみたい宝巌寺へ行く。
ちょうど道後温泉の近くです。

0926
宝厳寺着
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ここはお遍路とは関係のない時宗のお寺だが、一遍上人ゆかりの古刹です。
しかし昨年の火災で本堂を全焼し、一遍上人の木像も焼失してしまいました。
本堂再建の目途が立ち、現在その作業中です。
小僧さんにお願いをして仮寺務所に行き、
「もういっぺん 起き上がりこぼし」を買わせていただきました。
その際に、小銭入れに入れておいた有り金を全部寄進してしまい、
あとで慌てることに・・・・

次はロシア兵墓地へ・・・
日露戦争の際のロシア兵捕虜収容所が松山にあり、
そこで亡くなった兵士の墓があるところです。
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墓は故郷ロシアの方向を向いている。
「ロシア人墓地」と最初書かれていたのだが、ロシア以外からも徴兵されてきた人たちもいたため
「ロシア兵墓地」と改称されたそうです。
なるほど確かに墓碑銘にはギリシア正教の十字架、見慣れた十字架、新月、ダビデの星
様々な宗教のシンボルが刻まれています。
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徳島のドイツ兵捕虜収容所といい、
四国の人たちの寛容さが滲み出ているような話です。

途中、坊ちゃんで有名な「ターナー島」を見物しつつ、次の札所に行く。

1036
第52番札所 太山寺着
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ここの門前町で見たかったのは、「ねじれ竹」
参道脇の旧遍路宿の庭にある、先端や根本がねじれ絡み合って生える竹で、
この宿に泊まった不義の男女が金剛杖に使っていた青竹が突然ねじれ合い、
それを植えたところ自生したという話が伝わっています。
ダイサンチクという熱帯性の竹の一種とも言われているそうです。

そういえば、また余計な知識・・・
竹は日本古来の植物と考えられていますが、実は中国から持ち帰って植えた植物で
天敵がないため、現在竹害というものがあるそうです。
昔はきちんと竹林は手入れされていたんですが、最近手入れをされなくなったため
どんどん広がっていき、保水力が低いため土砂災害の原因ともなるそうです。
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ここの納経所で、財布がカラなのに気づいた。
宝厳寺で有り金すべて寄進してしまっていたがな。
リュックの中にお金があるが、駐車場は遠い。
「すすすんません、お金貸して・・・」
小僧さんから納経代借りました。


1048
第53番札所 圓明寺着
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ここの山門脇の石柱に記されていた寄進者の名前・・・
「誰だかわかる?」
「い、いえ。わかりませんのや」
「青色発光ダイオードの会社の社長夫人です」
ほほ~、生き金を使う人やねえええええ。凡人にはでけん。

さてここで本日の先達様とはお別れ。
某協会の会長職の小僧様は、翌日の会議資料準備のため急いで帰宅
多忙な予定を割いてわしに付き合ってくれました。
まことに申し訳ないっす。

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「伊予和気駅」から予讃線の上りで「大西駅」まで行く。
1135、ちょうど今治行の列車があった!
列車に飛び乗り、小僧さんのお見送りを受けて松山を後にしました。

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予讃線の車窓からは、美しい瀬戸内海の風景が見える。
去年の今頃、風に吹かれながらこの道を歩いたなあ・・・と感慨しきりです。
暖かな車内でボ~ッとしていると、
昨夜のバスでの寝不足が響いてついウトウト・・

1217
なんとか寝過ごさずに「大西駅」に到着しました。
「大西駅前バス停」は、駅からすぐ、
と書いてあったんですが、どこにもないよ。
近所のおじさんに聞いたら、200mくらい細い間道を通り抜けて、
国道まで出たところにある。
バス停の正面には「土岐氏の墓所」があった。
わし、美濃の出なので土岐氏と聞いたら早速参拝せにゃ・・・・まだ時間はある。

1236に来たバスに乗り、一路延命寺へ。
「阿方バス停」で降りようとしたら、
「次の桜ヶ丘団地前バス停のほうが近いよ」と教えてもらい、そこで降りる。
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確かにこっちの方が近い。
今回はバスの運転手さんにお世話になることが多い。
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1250
第54番札所 延命寺着
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駐車場には不吉な大型車が駐車している。
そう、「団体さん」だ・・・・。
彼らは暖かくなるとどこからともなく現れ、
札所と札所の間を脇目も振らず走り抜け
騒々しい持鈴の音と共に札所に現れると漣のごとくお経をあげ、
終わると次の札所目指して去ってゆく。疾きこと風の如し。
しかして彼らは決して納経所に現れることはなし。
「テンジョウイン」と呼ばれる旅行請負人が山ほどの納経帳あるいはお軸を
うず高く積み揚げる様はバベルの塔、また百尺の山の如し。
不幸にしてその場に行き当たった遍路は、その間修行に耐えねばならない。
極稀に心ある者は歩き遍路に対し順番を分け与えてくれるが、
大部分は知らぬ存ぜぬ顔で、
じっと順番を待つ歩き遍路には目もくれない。

今回も、ああっ・・・納経所には天高く納経帳の塔が建っている。

ここから南光坊まで4km、歩いて1時間
どうしようか・・・今回の旅はバス、列車の道程開拓を行うことである、
と自分に言い聞かせ、バス停の方向に向かって歩く。
「そっちは逆の方向だよ!」
門前を掃除中のお爺さんから声がかかる。
「い、いえ。疲れたのでバスで行こうかと思い・・・」
(これ、嘘はいかんぞ)

1346に今治営業所行の便がある。
まだ少し時間があるので近所のショッピングセンターにある「大阪王将」で昼食を摂る。
どうでもいいことかもしれんけど、「餃子の王将」と「大阪王将」はどう違うのだろうか。
どこかでケンカ別れして別々になったのでしょうかね?
カラアゲ丼と豚骨ラーメンのセットを食べた。
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1358
第55番札所 南光坊着
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山門を入ったら、目の前に紐が垂れ下がっている。
なにかな?と思い上を見上げたら釣鐘だった。
滑車があって、滑らかに突き棒が動くようになっていますがな。
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今日はこの辺で終了の予定だったんですが、まだまだ時間がある。
よし今日は行けるところまで行こう!

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「今治市役所前バス停」から1431発の木地口行きに乗り、
「小泉バス停」で降りる。220円
そこから約500m歩いたら、

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第56番札所 泰山寺着
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納経所のワンちゃんは今日はお留守です。
今日は休日なので家族連れの車遍路が多い。
思春期くらいの男の子も、親に連れられて参拝しています。
こういった機会に神仏に触れる機会があるといいですね。

わしは中学校のころ、創価学会の友達から折伏されて癪だったので
宗教について勉強をしていた頃だったので、
「神頼みなんてするもんじゃない!」と生意気言っていました。
でも、実はそうで、神様には頼む対象ではなく、
満願成就とか、無事息災のお礼をしにいくものなのです。
「今日一日ありがとうございました」

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こんなことを考えている自分の姿が大師堂に映っている。
どんな表情をしているんやろうねえ。
お大師様は「ごちゃごちゃ言っとらんでええんじゃ」
と言われているかもね。

さて、次のバスは・・・ない。
ここから次の栄福寺までは3.9km、歩けば1時間ちょいです。
もう3時過ぎだし・・・58仙遊寺まで行きたいという欲が出てきた。

奥の手を使おう。
駐車場で若い夫婦連れが車に乗り込むところを襲ってみた。
「もし、次の札所までいきなさるか?」
「行きますよ」
「すまんが・・・わしをそこまで乗せていってくださらんか?」
「いいですよ」
「おお、ありがたや。南無大師遍照金剛」

善男善女の集う札所の駐車場では50%の高確率でヒッチハイクが成功する。
車遍路のことを時には否定するくせに、
わしって勝手な人間やねえ・・・・
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1520
第56番札所 栄福寺着
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徳さんのお遍路さんでもここの建物が出ていましたね。
乗せてもらった車の奥さんが
「変わった建物!何かしら?」
「お寺の情報を発信する基地ですって・・・」
わしも喋っていて、わかったようなわからんような答えになっちまった。
つくづく、勉強不足です。

栄福寺まで車を御馳走してもらえたので時間がたっぷりあるよ。
この時間なら次の57番仙遊寺までの3kmを余裕を持って歩ける。

いざ!

山道を歩くのは楽しいね。
足の裏が気持ちいい。
それにまだ冬なので蛇が出ないのが何よりいい。
歩き遍路は冬に限る!

去年、写真を撮ろうと思ったらシャッターがおりなかった
「犬塚」
おそるおそる写真を撮ってみたら、撮れたよ。
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単に電池がなくなっていただけなのか?
それともわしの運気の違いか?

山道は鳥の声しか聞こえてこない。

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おお、今年も梅の花が迎えてくれました。
一本だけ凛として咲いているこの木、好きですね。
梅の花の精がいるのかもしれん。
この梅ノ木に呼ばれてここまで来たような気がする。
気のせいか。

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内海源介の墓を過ぎて・・・アスファルトの道路に合流する。
確かに勾配は急じゃなくて登り易いのですが
自動車道は趣がないなあ。

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57番札所 仙遊寺着
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ここの山門をくぐるとわしの好きな「瀧観観音」がある。
この憂いを帯びた表情がたまらん。
本堂へ至るまでの長い階段で息があがってくる。
汗もどんどん出てくる。冷えると寒いやろうなあ。

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修行大師様の背中が出迎えてくれる。
山の上だけあって空気が冷たい。
ここには素敵な宿坊があるそうです。泊まってみたいなあ。
納経所で
「すいません、ここには通夜堂はありますか?」
「はい、ありますよ」
「そうですか!次の機会に是非お願いします!」
次は寝袋持ってこよう

さて参拝も済んだ。
ここから今治市内南光坊近くの旅館を予約している。
どうやってそこまで行こうか・・・・
駐車場の車にご馳走してもらおうかな?
ふと見るとテレビで見た「お砂踏み巡礼」のワゴン車がある!
なるほど、これがそうなのか。
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さて車遍路は二組いる。
老夫婦二組が一台の軽自動車で来ている。これは無理やなあ。
もう一台は、30台のあんちゃん、これだ!
「あ、あの~いまからどこに行かれるかのう?」
「あ、今日はここの宿坊に泊まるんっすよ。あはははは」
「そ、そうですか。ここの宿坊はいいところらしいですね。ではごゆっくり」
「あはははは」


腹を決めて歩いて里まで下ろう。
登りと違ってペースは速いが膝と爪先にこたえる。
確か永福寺の先の川を渡ったところにバス停があるなあ。
1721に今治駅行きのバスがある。
とりあえずそこまで行こうぞ。

黙々と日の暮れかかった山道を下って行くと、後ろの方で
ワイワイガヤガヤ声がする。
若い男女4人がふもとから仙遊寺まで行って帰る途中のようです。
ピクニックかな?
楽しそうにお喋りしながら、それでも足どりは軽そう。
いいねえ、わしも混ぜてもらいたい。

栄福寺までたどりつき、さて目指す川向こうは・・・意外と遠い。
もはや1715・・・
ああっバスには間に合わない。
仕方ないなあ、奥の手のタクシーを使うか。
「栄福寺まで一台!」
「あいよっ!」
すぐに来てくれました。
「南光坊まで」
「あいよっ」
「ところで、笑福ビジネスホテルって知ってます?できたらそこに・・・」
「今治駅前の?」
「いえ、そこは廃業したらしいんです。で、息子さんが南光坊近くで
同じ名前のビジネスホテルされているそうです」
「知らないなあ~。お遍路さんも使わないのでは?」
「そうなんかもしれませんね。では南光坊でお願いします」

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南光坊の納経所前のベンチでホテルに電話を入れて待っていると、
迎えに来てくれました。
今回のお宿は「笑福ビジネスホテル」南光坊南数分
ここは、今治駅前の遍路道沿いにあった「笑福旅館」が廃業し、
息子さんがこちらで開いている宿泊施設です。

聞いてみると奥さんが管理栄養士、ご主人は司法書士、宅建も持っておられる。
あ、それから調理師とふぐ調理師も・・・
なぜにそんな人たちがビジネスホテル?
謎は深まるが、まあいいか。

冬場のお遍路は洗濯しなくてもいいかと思ったが
結構汗だくになってしまい、山のような洗濯物になってしまい、
部屋に干したのですが
部屋に染み付いたタバコの匂いが移ってしまい、
後日全部洗濯しなおすことになりました。





2月15日(日)
今日の予定は、59番国分寺と別格10番興隆寺、11番生木地蔵です。
本当は昨日55番南光坊までとしていたんで、
今日の予定が大分余裕があるよ。どこまで行けるかな?

0630朝食を食べ終えて0700ご主人に今治駅まで送ってもらいます。
その際に、奥さんとご主人の持つ資格についてお話を聞くことができました。

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0720「今治駅」発
多度津行き普通列車で、「伊予富田駅」まで行く。
朝のローカル線はガラガラです。
それよりもこの駅の発車メロディーは「瀬戸の花嫁」です。
わしが小学生高学年の頃流行っていて、好きだったなあこの曲
いつのまにか口ずさんでいましたがな。
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0723「伊予富田駅」着
ここから2km弱国道に沿って歩く。
ここは前回歩いたはずなのに、不思議と記憶にない。なぜなんだろうか。
単にわしの記憶力が落ちてきただけなんやろうか。

0814
第59番札所 伊予国分寺着
早朝の札所は人がいない。しかしお線香立てには既に何本か立っている。
3本セットではないお線香なんで、お遍路さんではなく
地元の方が参拝されて行ったんでしょうね。

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握手修行大師様のお背中も、まだ早朝モードで、
のんびりされているようです。
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その横にある「大師の壷」頭・足・腰・目・・・あちこち触れて真言を唱えました。
どこまでご利益があるか?

さてそこからまた道なりに「伊予桜井駅」まで約2km歩いて再び列車に乗る。
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道の途中、小学校の校庭脇に、遍路標識が倒れていた。
教育委員会さん、どうかもとどおり建ててやってください。
これは四国の文化財なんですから・・・

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「伊予桜井駅」は無人で、駅前のさびれた食料品店で切符を売っている。
「ごめんくださ~い」
「は~い、はい・・・」
お婆さんが出てきた。
商店の向かい側の自転車預かり所には山ほどの自転車が預けられていたので
利用客は多いようだ。
だから、切符や定期の販売委託でなんとかこの商店はやっていけるんでしょうね。
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0911「伊予桜井駅」発
0924 2つ先の「壬生川駅」着
「丹生(にゅう)」と「壬生川(にゅうがわ)」は、読みが同じで、
途中文字が変わったのでしょうかね。

ここら一帯の「丹生」という地名は、
辰砂の採れる鉱脈があったことを裏付けるのでしょうね。
日本のあちこちに「丹生」のつく地名が点在している。
たしか高野山も辰砂の鉱脈の上だったと思う。
神社仏閣の造営や、塗金のための水銀は、昔から大量に必要だった。
弘法大師の足跡と辰砂の鉱脈は必然的に一致しています。
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さて今日は時間がたっぷりある。
ここから別格11番生木地蔵までは4kmほどあり、
さらに10番興隆寺まで4km
歩いていこうかバスを使おうか・・・
駅前の路線バス停の標識とにらめっこしていたら、
バス停にバスがちょうどやってくる。
運転手さんに
「このバスは、『なまきじぞう』に行きますか?」
「ええ、『いきじぞう』すぐ前に行きますよ」
ああ、生木とは、「いき」と読むのだったか・・・・
しかしなんというグッドタイミング
お大師様のお導きか(考えすぎ)

0931発「壬生川駅前」周桑バス湯谷口行き
乗客はわしひとり。バスの運転手さんと世間話をしながら目的地まで向かう。
なんとのどかなローカルバスであろうか。
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0947
「はい、生木前バス停に着きましたよ。次の興隆寺へは、そこの信号を右ですよ!」
「お世話になりましたあっ」

0949
別格11番札所 生木地蔵(正善寺)着
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わしの好きなこじんまりとしたお寺です。
隣には神社がある。
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ここの売りは楠の立ち木に彫られた地蔵尊なんですが
昭和29年の台風で倒壊し、しかし地蔵尊は無事であったため、
本堂の中に安置されている。
中を覗いてみたが、袈裟がかけられていて木目が見えなかったよ。

ここからは4kmほど歩いて10番興隆寺へ行く。
初春の伊予路は日差しが暖かく、風もそれほど吹いていない。
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田んぼからは枯れ草を焼く香りが渡って来る。
「どこまで行きなさるか」
「はい、興隆寺まで」
「西山さんかあ。主人もお遍路が好きでよく行っていたよ」
「そおですかああああ」
このへんでは西山さんと言われて親しまれているのですね。
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ため池の堤防かなあ、首のないお地蔵さんが鎮座ましましている。
なんとかならんもんかねえ。

やがて路は山の斜面に沿って勾配が緩やかになってくる。
広い墓地を通っていると、道の向こうをサルが横切っていく!
「サルものは、追わず・・・」
獣よけに金剛杖に鈴をつける。
最近金剛杖に鈴をつけることなかったから、久しぶりの登場やね。
鈴さん、お待ちかねでした。

さらに参堂は山道になっていく。
いかにも札所に近づきつつあるといった風情です。
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それに、おお、
「西山四国八十八箇所巡り」があるじゃあないですか。
わしの大好物です。
一番札所の建物は結構立派なお堂になっている。
このほかの札所もこんな感じかなあ?
この先に行ってみたいが、やめておく。

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赤く塗られた「御由流宣橋(みゆるぎばし)」

-看板原文のまま-
弘法大師が青年の頃この橋のたもとで
「み仏の法のみ山の法の水 流れも清くみゆるぎの橋」
と詠まれた。
この橋は橋板の裏側に経文が書かれてあるところから無明から
光明へのかけはしとなっている。心して渡られよ。

はい。心して渡らせていただきます。

山門について、やれやれと思いきや、まだまだ石段は続く。
今日は気温が高いのと、厚着をしているために汗が流れ落ちてくる。

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「牛石」
-看板原文のまま-
源頼朝公が本堂再建の時材料を運搬し続けた牛がこの地にたおれ、
人々は牛に似た石でこれを葬った。
参詣する人々は口のところに草をさしこんではその労をねぎらうのである。

なるほど、牛の形をしているが
口に差し込まれているのは草ではない。
杉の葉である。
牛さんは杉の葉は食べられないでしょうに・・・独り突っ込む。

途中で何かの気配を感じる。
さては山の獣が出来したか?と思い振り返ると犬だ。
首輪の紐が途中で切れている。
もももしやこれが四国で名高い「へんろ犬」か!
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犬ちゃんと一緒に本堂まで登っていく。
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本堂は、立派な石垣の上に建てられている。
たぶんこれは、城塞の役割も持っているんでしょうね。
昔の大寺院は堀をめぐらしたり、砦としても使えるような建物が多い。
有名なのは石山本願寺
後に秀吉が大阪城を築いたほどの場所です。

小さい子連れの若夫婦がお参りに来ている。
4歳くらいのお姉ちゃんと2歳くらいの弟です。
ちょうどわしの子供もこういった感じでした。
お父さんはちゃんと子供たち用の納経帖も持ってきています。
小さいうちからこうして神仏に手を合わせることを教えるのはいいことだと思います。

境内には先ほどの犬と、もう一匹プードルっぽい小型犬がいて、
子供たちはそっちに夢中で追いかけている。
犬たちは、あんまりしつこくかまわれたくないらしく、
うなり声を出していますがな。

納経所ではピンバッチも買う。
「歩きですか?」
「はははい」
歩きはお接待でミルキーを3つ貰いました。
子供たちと目が合ったので、ひとつずつお遍路さんからお接待をあげました。
「ようお参りでした!」
「ありがとー!」
「ママ、食べていい?」

ここのお寺は山奥の別格ですし、駐車場から長い距離を階段で登らなくてはいけないのですが
何組かお遍路さん以外にも参詣者が次々と登ってくる。
親しまれているお寺なんでしょうね。

別格では念珠をひとつずつ買い、それを20集めて数珠にするのですが
最初から集めていなかったので
今回は買うのをやめておきます。また次回・・・楽しみ。

帰りはまたのどかな田園風景を眺めながら緩やかな降り道です。
一度来た道は、最初よりも時間が短く感じる。
「ジャネーの法則」の通りで、
初めての経験は時間が長く感じ、
経験済みのことは時間が短く感じる。
これは若い頃は新しい経験ばかりなので一年が長く感じ、
年とっていくと経験したことばかりなんで一年はあっという間
ということです。
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生木地蔵前まで戻ってきました。
ここからバスに乗ればあっという間に壬生川駅まで戻れる。
距離にして約5km
この時間にバスで壬生川駅まで戻り、そこから香園寺まで行けるな・・・・
思いは千々に乱れつつ、結局バス停に足が向く。
ここのバス停、上りと下りの場所が大きく離れている。
バスの運ちゃんが来る時教えてくれました。
下りのバス停目指して国道を進むが、バス停そのものが見当たらない。
「????」
さらに20分くらい歩くが、次のバス停もないし、見たことのない風景だ。

ああ、バス路線は旧道だ!
ここで旧道に行くか、このまま歩いて駅まで行くか
またもや心は千々に乱れる。
しかし、自然と足は旧道に向かっている。
旧道に入ったとわかるのは、前回横峰寺に向かって歩いた道で、鮮明に覚えているからだ。

バス停があった。
「丹原下町バス停」1321発
今は・・・1320
おおっなんと!
またしてもお大師様のお導きか!(考えすぎだってば)
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バスは旧道を順調に進み、1332壬生川駅に到着!
いいねえ、順調ですがな!

こうなったら61番香園寺まで行きたい。
でもね・・・列車の便がなくて1時間後しかない。
仕方ない、タクシーで行こう。
駅前にたむろしているタクシーに
「あ、あの~、番香園寺までいくらくらいでしょうか・・・」
「1800円くらいやね」
そのくらいなら大丈夫だ!

1340
第61番札所 香園寺着
駐車場には
「日本1週自転車旅行中 寄付求む」のボードをつけた自転車と
あんちゃんが座り込んでなにやらタブレットで書き込みをしていた。
若い頃に苦労しなはれよ・・・
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この大聖堂(?)は、初めて訪れる人には少々戸惑うところでしょうね。
まず、どこにどうして行けばいいのか、大概うろうろしている。
階段を上がり、入り口で中を覗き込んで
(ここでいいの?)
のような感じの善男善女が多くいる。
「すいません、タイシ堂は、ここでいいんでしょうか?」
「え?太子堂ですか?さて、太子堂はわかりませんねえ・・・」
「え?でも必ずタイシ堂はあるはずなんですけども」
(あなたお遍路さんなんでしょ?タイシ堂もしらないの?)
「もしかしたら、ダイシ堂ですか?弘法大師様の」
「え、ええ。(タイシって言うじゃないの?)そう・・」
「それならばご本尊の大日如来様の、ほら、その奥にあります」
「ああ、そうですか」
「それから外には子安大師様もおられますから、そちらもお参りされてください」

彼女ら、一番から回ってきたんでしょうか?
「タイシ堂」を拝みながら・・・

車遍路さんたちは、お互いの情報交換とか、
先達さんによる教えを受けることがないので基本的なことを間違ったまま
巡礼されている方が多いように感じます。
なにか釈然としない婦人たちを残し、わしは納経所に行く。

わしはお遍路始めるに当たって、
最初だけバスツアーに参加してみてお勉強をしておいてよかった、
と思います。
わしの参加したツアーの先達さんは年配の僧侶の方で、
ほかのオバハン先達さんからは「先生!」と呼ばれておられました。
ツアーに参加される善男善女(ほとんどが婦人)は、素直に先達さんの
言われる作法を一生懸命なぞっていました。
これはこれでいいのではないかと思います。
ただ、時間の都合でせかされるようにお参りしたり、
納経帳は添乗員さんが(山ほど)持っていくので、納経を知らないまま終わったり
さらにバス遍路だけで先達さんになった人なんかは、
遍路道の事を知らなかったり・・・

わし、バス・歩き・車の遍路をやってみたんですが
なんでもいろいろ経験しておくのが大事じゃないかと思いますよ。
he-7-aa.jpg


納経所には「62番さんの記念御影をここでお渡しします」と表示されていた。
前は63番さんでそれをもらった。
61番と63番が、補完してあげておられるんやねえええええ。


ここから次の宝寿寺までは1.5km
フンフンフ~ンと楽しく歩いていく。

1410
第62番札所 宝寿寺着
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あいかわらず本堂は工事中で近づけない。
納経所で御影を1枚頂き・・・
ちょっとおトイレに行こうかね。

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これ、ナイスな注意書きですね。ベスト注意書きです。
子供の頃、学校の遠足で観光地に行った時
男子トイレで着物姿のお婆さんが朝顔にお尻を向けて用足ししていたのを見て
カルチャーショックを受けた思い出が蘇りました。
he2-7b-19.jpg

さらに吉祥寺まで1.5km
これも楽しい楽しい歩きです。

he2-7b-20.jpg
吉祥寺の塀の外にレモンの木があって、黄色いレモンがたわわになっている。
わし、柑橘系はミカン以外は苦手で、特にレモンは考えただけで唾が湧いてきます。
普段は絶対に手を出さないのですが、なぜかこのレモンを食べたくなった。
木になっている物は「不誅盗」の戒めにそむくので
例によって地面に落ちているやつはないかな・・・と杖で草むらをあたってみたら

あったよ。

まだ腐ってもいないし、傷もない。
南無大師遍照金剛
いただきます。
無意識にガブリ
he2-7b-21.jpg

レモンを美味しいと思ったことは生まれて初めてです。
すっぱく感じなかった。むしろ爽やかな酸味に感じました。
そういえば今日は朝食を0630に食べてから何も食べていない。
飲み物も飲んでいない。
汗もかいていた。
疲れきった身体がレモンを欲していたのでしょうか。
五臓六腑にレモンの果汁が染み渡る。
「フレッシュレモンになりたいの!」
なんのこっちゃ。

1447
第63番札所 吉祥寺着
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先ほどのレモンの感動が大きすぎて、
いまいち吉祥寺の印象が薄くなってしまった。
すまんこってす。

さてここで今回の予定を終えることにします。
調子こいて次の64番前神寺まで行けない事はないが
今日は壬生川駅に戻り、1540の高速バスで帰らねばいけない。
万が一乗り遅れたら悲惨なので
歩いて3分の「伊予氷見駅」から「壬生川駅」まで戻る。
列車を待つ間に遅い昼食を食べることにしました。

1534「伊予氷見駅」発、1543「壬生川駅」着
まだバスの時間まで2時間あるので、
駅の売店で聞いた「トウヨウ温泉」に行く。
地元の人は知っているので、「ああ、あそこを右に曲がってもひとつ右に曲がってすぐ」
こともなげに言うんですが、わしは始めてなので道のりが長く感じる。
ここでもジャネーの法則です。
艱難辛苦の上着いたら「東予温泉」でした。「トウヨウ」ではないのね・・・
ともかく、汗を流すことができてさっぱりしました。

伊予、讃岐に入ってくると帰り便は翌朝ではなく
当日の夜に大阪に到着できるので便利です。
それにわしのイビキの被害者が少なくて済む・・・。

旅を進めるうちに記念バッチがたくさん集まってきました。
わし、バッチマニアなんですよ。
アメリカ旅行の時も帽子一杯にバッチつけて喜んでいました。
そんな虫が「1200年記念」バッチがあちこちで販売されていますがな。
思わず買ってしまいます。ああ~、お金減る。
さてそれをどこにつけようか・・・そういえば見かけた大先達さんの輪袈裟には
ピンバッチがキラキラついていたなあ・・・
だったら輪袈裟につけてもいいのではない?
チョーシに乗ってつけたら、重くなってしまいました。
でもまだまだ札所は続き、この先バッチはどんどん増えていきます。

次回は3月7日、8日に久万高原大宝寺、岩屋寺、それにそれに
坂本屋訪問です。
楽しみ~。
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非公開コメント

No title

いつも楽しく読ませていただいてます。
今回も盛りだくさんですね。四国と言うところは独特の風土がありますね。

神様に感謝しお礼する、わたしもその通りだと思います。
どんな高邁な知識より、平穏無事であることの奇跡さを感じることが大切だと日々思う今日この頃です。

ちなみにどーでもいいはなしですが、王将は親族ドロドロ愛憎劇です(笑

No title

ようこそ当道場へ!早速のコメント有難うございます。
お気楽お間抜けお遍路記です。
難しく考えすぎると頭がパンクしてしまうので、テキトーに生きていきたいもんですね。
これからもよろしく!

No title

 ロシア兵墓標のシンボルマーク、 コピーして
今度お参りするとき、じっくり合掌できます。
 ありがとうございました。

 お線香あげてもいいんでしょうか?

No title

さて、どうなんでしょうか?
そこいらへんは大・先達様の教えを乞うてみたらいかがでしょうか・・・いかなる解釈と返答が得られますやら。
わし思うに宗教の根源は突き詰めたらみな同じで、枝葉末節が細々と分かれている。ですから祈りの気持ちがあれば作法はどうだっていいような気がします。
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おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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