FC2ブログ

熊野古道巡り

家内がめずらしく海の日の後に2日ほど休みを取った。
「どこか行きたいところはないか?」
「う~~ん」
「四国とか・・・」
「絶対いや!」
「じゃ、熊野古道は?」
「あ、そこ行きたい!」
う~ん、四国も熊野も歩きなんやけどもなあ・・・
定年を控え、久々の夫婦旅行も兼ねて
ご婦人のための
熊野古道歩き&温泉&食いしん坊プランを練る事にしました。

7月22日(日)
この日は移動の日です。
5時間かけて移動し、南紀白浜温泉で宿泊します。
ku-1-01.jpg
おお、あれが円月島か!
観光写真通りの眺めですなあ。
しかし暑いね。
今日は海の日の連休中日、おまけに夏休みが始まった。
白浜シーサイドホテル」は楽しそうな家族連れで一杯です。
ku-1-02.jpg

この日の食事は海鮮料理がメインのバイキングです。
牛肉とビールのおいしいこと!
展望風呂も堪能しました。
もうここだけで満足の雰囲気になってしまいました。


7月23日(月)
さて本番の熊野古道
中辺路を14km歩きます。
このコースは初心者向けに優しい(といわれている)
歩きやすい(はずの)路です。
ku-2-01.jpg
熊野古道館には一人歩きの金髪美人さんがいて、
職員さん達は流暢な英語で案内していました。

そういえば近畿地方の梅雨が明けた、と報道されていました。
暑さには覚悟しなくては。

ku-2-02.jpg
まず最初は「滝尻王子」が目の前に見える。
この「王子社」は、熊野権現の子社で、
その昔京都から歩いて参詣してきた貴人の
休憩所とも補給基地とも、宿泊所とも解釈されていたみたいです。
京都から九十九あるそうなんですが、
明治になって廃れてしまい、跡だけ残っている所も多い。
(「九十九」とは、数が多いという比喩だそうだ)

ku-2-03.jpg
日差しが木の枝で遮られて暑くはないのですが
湿気が多少あり、おまけに登り坂のせいで汗が滝のように流れる。
初心者向けとはいっても、ある程度の覚悟と装備がいるでしょうねええええ。

ku-2-04.jpg
途中「胎内くぐり」なんかもあったが、
家内には狭くて潜れなかったようです。
安産のご利益があるそうですが
「わたしにはもう関係ないもんね!」

500m結構急な坂を登ったところに
「不寝(ねず)王子跡」がありました。
ku-2-05.jpg
こういったところにはスタンプ台が設置してあり
それぞれのポイントのスタンプがある。
スタンプラリー好きの家内は嬉々として押しています。
「ほんっとにスタンプラリー好きやねえ・・・」
「お父さんのお遍路の納経帳も、スタンプラリーやん」
「・・・・ま、まあ、そうやなあ」

ku-2-06.jpg
鬱蒼とした山道は、人の気配もない。
このあたりの山々は人の住むような場所ではないのでしょうか。
道が二股に分かれている。
「左の急坂を登れば展望台だって・・・」
「いこう!」
「え?フーフー言って登っているのに、急な方を登るの??」
「ええやん、行ってみような!」
(なんか積極的やなあ。日常のお散歩にも来ないのに)
急な階段をフーフー登ってみたら
展望のない展望台でした。おまけに木の葉で日差しが遮られていないので
めったやたらに暑い。

NTTの電波塔を目指して急な上り坂が続く。
金剛杖で家内のリュックを押しながら歩く。
人体の重心は尾骨のあたりにあるので、このあたりを押すと
押す方も押される方も、効率がいい。

梅雨が明けた途端セミがやかましく泣き始めた。
しかし、山一つ超えたらセミの声が聞こえず、
カッコウの声がのどかに聞こえてくる。
ku-2-07.jpg
途中の「針地蔵尊」
何が針なのか、由来が書いてあったかなあ?
見落としたか。

ずっと山の中を歩くと思いきや、
突然集落が見えてきた。
こんな山奥に人が住んでいるんやなあ。
いったい何で生計をたてているのかなあ??

ku-2-08.jpg
「高原熊野神社」
手水場の水道水は不味かったが、近くの湧水が美味しかった。
「高原霧の里休憩所」があり、トイレと自動販売機があるので休憩する。
昔は旅籠が軒を連ねていたそうです。

ku-2-09.jpg
ここからは、なんか不気味な看板が建てられていて
心して歩きなさい、と言われているようです。
初心者にはちょっとキツい忠告のように見えます。

ku-2-10.jpg
よく整備された石畳の道があるんですが
苔が濡れていると滑りやすいですね。
草鞋掛けの旅人ならば滑らずに歩けたのでしょうか?
父親が昔、鮎釣りをするのに草鞋を履いて滑りやすい川に入っていっていたなあ。

馬の背のような道を歩いていくと
「大門王子跡」に着く。
ku-2-11.jpg
かつては大鳥居があったのでこの名前がつけられたとか・・・。
若い娘さんが二人やってきた。
今日会うのは外人さんばっかりやなあ。
熊野古道は有名なんですね。さすが世界遺産!
「May I Take A picture?」
「Oh,Year!」
ku-2-12.jpg

1320
お腹がすいていない。
実は今朝ホテルのバイキングで食べ過ぎたのです。
家内はわしよりもたくさん食べていたので、更にお腹が張っている。
ですから非常食のカンパンやチョコレートの出番もなし。

歩きのペースも順調になってきて、最初に比べたら歩みも軽快です。
ku-2-13.jpg
「十丈王子跡」
数件の茶屋があった所だそうです。
それにしてもこんな山の上に茶屋を建てようと思ったら、
井戸がなくてはならんやろうねえ。

つづら折れの坂を登ると、今日の最高峰780m地点の上多話茶屋跡に着く。
ここでも茶屋の井戸はどこか?
探してみたがそれらしい跡もなし。
ここから路は下り主体になる。
ku-2-14.jpg
梅雨の名残かキノコがあちこちに出ている。
これは毒か?三体のキノコが色を競っている。

ku-2-15.jpg
「大阪本王子跡」
昔は「蟻の熊野詣で」と言われたほど沢山の人の参詣があったが
今は王子社の跡を示す石碑が残るのみ。

それにしても今日の中辺路は人の姿が見えない。
世界遺産に登録された頃は多くの観光客がこの路を歩いたんでしょうね。
ku-2-16.jpg

車の音が聞こえ始めてきた。
道路が近くにあるよ。
大きな駐車場のある「牛馬童子ふれあいパーキング」がある。
そおおかあ。ここに車を停めて有名な「牛馬童子」のみを見に来るんやね。
でも、ハイヒールでは1kmの山道を歩けはしないやろう。

先達さんらしき人に率いられた年配の婦人たちが危なっかしい足取りで
山道を歩いている。
多分牛馬童子まで行くのでしょう。
道を開けてくれたので先に行かせてもらう。
みんなかなり辛そうに歩いているよ。

1440
ku-2-17.jpg
「牛馬童子」
花山法皇が修行している姿を刻んだものともいう。
実はわしもこれを見たかったんです。
でも路を歩いてたどり着く・・・これがいいんですよねえええ。
思いがけず小さいのに少し驚く。
これだけ小さかったら
頭を取って持ち去るような不心得者もいるのかしらん。
下手に世界遺産に登録されると、物見遊山の観光客がどっと押し寄せ
貴重な史跡にイタズラする愚かな行為が行われることを考えると
世界遺産登録の指定もどうかなあああああ、と思うよ。
四国巡礼路も世界遺産登録を目指しているみたいですが
やみくもに我も我もと登録を目指すのはどうかな?と思う。

1500
本日のゴールの「近露王子」着
ku-2-18.jpg
山道歩いて13.2kmの6時間の行程でした。
実は熊野古道館から近露王子まで車を回送してくれるサービスがあるのです。
6000円と少し高いかな?
と思うのですが日帰り歩きの人にはいいサービスですね。

ここから那智まで移動し、「ホテル浦島」に宿泊する。
ここは半島のような山の上に建っているホテルで、
付近に駐車場はなく、
少し離れたところからシャトルバスで移動し、
更に更に連絡船でホテルに上陸するところです。
やはり団体さんが山盛りで、台湾語も聞こえてくる。

ここのホテルの売りは、6つの大浴場です。
露天風呂や洞窟風呂廻りができる、大規模なホテルです。
それに館内のあちこちにお土産屋さんや食べ物屋さんがあり、
テーマパークのようなところですね。
夏休みの子供たちはこのホテルにエヒャエヒャ喜んで走り回っていました。
風呂巡りをしてスタンプを集めると景品がもらえるとのこと、
家内は張り切って巡っていました。
わしは・・・・汗をかいた二人分の服の洗濯の待ち時間を利用して・・・
6つ全部廻りました。


7月24日(火)
「さあ、今日も歩くかい?」
「うう~~~ん」
普段歩いていない人が急に毎日歩くと体調を壊すよ。
ですから今日はお寺巡りをしましょう。

ku-3-01.jpg
ホテルから連絡船に乗って帰るとき、
ホテルの従業員さんたちが手を振ってくれている。
家内はその光景にいたく感激していました。

今日はまず、熊野那智大社と青岸渡寺に行こう。
車で行ってもいいのですが、ちょっと歩こう。
大門坂の階段を登るコースを選びました。
ku-3-02.jpg


ku-3-03.jpg
ふもとには、昔の装束で参詣できる貸衣装店があるのですが
この暑さ、借りた衣装が汗だらけになったら大変でしょうに・・・

ku-3-04.jpg
ガイドさんに案内してもらいながら登っていく人たちもいる。
漏れ聞こえてくる話では、ここの石段は世界遺産登録される前までは
苔むして誰も通らない状態だったらしい。

標高が高いし、朝なのでさほど熱くは感じないが、やはり汗は吹き出てくる。
1時間ほど登ったら門前の山道に着きました。お土産屋さんが立ち並んでいる。
ここは那智黒石の産地だそうで、碁石の黒石を売っている。
ku-3-05.jpg
熊野本宮大社は日程の都合上参詣できなかったが
熊野那智大社は無事参詣できましたがな。

ku-3-06.jpg
隣には那智青岸渡寺がある。
ここは西国三十三箇所観音霊場の第一番です。
遍路修行者の血がザワザワと蠢き始めた。
ku-3-07.jpg
ここまで来たら納経しないわけにはいかない!
ご本尊にご挨拶をして、納経所で西国用の納経帳を買ってしまいました。
ああ、この瞬間から西国三十三箇所廻りが始まってしまいました。

ku-3-08.jpg
そういえば那智の滝もここから眺望できるんやね。
記念写真スポットでは写真屋さんが待機していました。
暑い中ご苦労様です。

大門坂の昇り降りで結構汗をかいて疲れましたがな。
今朝も朝食のバイキングをたらふく食べたのでお昼の食欲は湧かず・・・
このまま本日の宿泊地である鳥羽まで一気に行く。

途中伊勢熊野高速道路が開通していて思ったよりもスムーズに鳥羽まで行くことができました。
今回のお宿は、ネット友達の「す~さん」が支配人をしている
「ホテル高砂」です。
ku-3-09.jpg

す~さんは地元の柔道連盟の偉い方で、
ホテル業と柔道の指導とを大車輪でこなすタフマンです。
今日の宿泊者は平日なのでわしたちのみ。
お風呂も貸切状態です。
ku-3-10.jpg
食堂も貸切状態で、伊勢志摩の海の幸のご馳走のお接待をたらふく受けました。
まだこのあとから次々に料理も出てきて、大満足です。
なぜかホテル内には柔道場もあるので、
柔道教室の合宿にはもってこいのホテルです。


7月25日(水)
今日は帰り道なんですが、
「伊勢神宮に行こうなああああ!」
と家内がねだるので、では行くことにしようかね。
ちょうど帰り道の途中なんで都合がいいですがな。

ku-4-01.jpg
新宮には、熊野速玉大社があるので寄ってみる。
セミの声が暑さを増幅しているような気がします。

さて伊勢に入った。
まず外宮を参詣する。
ku-4-02.jpg
式年遷宮を終えたあとで、まだ木が新しいね。
朝早いせいか、訪れる人もまばらです。

そこから5kmほど車で移動すると、内宮に着く。
さすがに参詣の車も増えてきています。
ku-4-03.jpg
休みの日だったらもっと混んでいるでしょうね。
間違いない、ここはパワースポットです。
信仰心のない人がここを訪れても、
何かしらの「気」を感じるかもしれません。
ku-4-04.jpg
家内が見学しているのは、
更にパワーを発する石なんだそうです・・・。

皇太子殿下が参詣されるとかで、
参道のあちこちでは整備をしていました。
この暑いのに大変ですねえ。

ku-4-05.jpg
お伊勢参りを終えたら、「おかげ横丁」です。
す~さんに教えてもらった「赤福氷」を早速食べる。
赤福餅が二つ入っていて、上品なお味でございます。
ku-4-06.jpg

今回車のトリップメーターは800kmを超えていました。
紀伊半島をぐるっと一周した感じになりましたか。
熊野古道は前から歩いてみたかったので、
部分的でも歩くことができて満足です。
家内は「全部歩きたい」なんて言っているが
高野山への道も含まれているのを知っていて言うのか?
行きたいなら連れて行っちゃろか?

そそそれより四国に行こうなあ。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

熊野古道

熊野古道巡りの記事を写真入りで初めて読みました。
お四国参りとは一味違った「古道」がいいですね~
奥さ~ん、また四国も来てくださ~い。

>やみくもに我も我もと登録を目指すのはどうかな?と思う。
 まったく同感です!
 霊場会内でも環境保全対策を危惧する声があるのだそうです・・・
 

No title

パワーを感じた古道歩きでした。
是非奥様とご一緒に古道&温泉&美味しいものを堪能してください。

大阪堺からの四国巡りの構想も着々と進んでいます。
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード