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お遍路さん(その42) 高野山奥の院

高野山奥の院

歩き遍路お礼参り高野山奥の院

5月24日(土)
諸説あるが、四国八十八ヶ所の巡礼を無事に終わったお礼を
お大師さまにするのに高野山詣でに行ってきました。

執拗に四国行きを勧めても頑として乗ってこなかった家内に
「こんど高野山に行くんやけども・・・」
「ああ、あの信長に焼き討ちされた所やね」
「・・・?」
「信長も思い切った事をやったもんやね」
「それは比叡山や!」
「ああ、そうかああ」
「それはさておき、車で行こうかと・・・」
「そんなら行く!」

今回は宿坊に泊まって1泊2日の予定です。
宿坊は高野山に沢山沢山あり、迷っちゃうよね。
で、ネット予約できるところにしました。

0700
裏京都市を出発、高速道路を走ること210km
高野山に入ると、さすがに曲がりくねった登り路が続く。
所々に町石が見える。ああ、歩いて登りたいなあ。

1130
大門が見えてきました。大きいなあ。
ここは標高900mの大地に立つ宗教都市です。
以外に広い街並みです。
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今日のお宿の「遍照尊院」に着く。
ここは先輩遍路さんの泊まったところで参考にさせていただきました。
車を置かせてもらい、
さて金剛峰寺はどこかな?
目の前にある大きな伽藍は・・・金堂でした。

先に昼食を食べておこう。
「こんにちは。食事できます?」
「すいませえええん、今日は金山寺味噌の仕込みの日で、食事ができないんです」
へええええええ、そんな日もあるんかいね。
隣の店で食べる。

街の地図はあちこちにあるのでわかりやすいね。
大型バスがたくさん集まっている駐車場がある。
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多分この地点が金剛峰寺やろうね。
お遍路さんの団体さんが説明を受けている。
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本堂は、たぶんここでしょう。
大日如来様にお経をあげる。

今日はいい天気なんですが、ちょっと暑いかな。
この標高でこれだけ暑いのだから、下界はもっと暑いんでしょうね。
路の両側には塔頭が立ち並び、
お土産屋さんも多い。
あちこちで高野槙を売っている。買いたいが、

「どこに植えるの!」

はい、やめておきます。

「あ、生麩が美味しそう」
「日持ちしないでしょ!」

じっくりとこの街を見物しようと思ったら何日もかかるでしょう。

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歩くこと30分あまり、奥の院の入り口に来ました。
いかにも奥の院、という雰囲気満々です。
杉並木の森閑とした雰囲気に厳かな気持ちになる。
さてここには歴代有名人の墓所があります。
来世の平安を願ったのでしょうか。
財力がないとこんなことは出来ないでしょうね。
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果たして有力大名の名が連なっている。
敵味方、主人と下克上を果たした臣下
来世では仲良くやっているでしょうか?

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このあたりは空気もひんやりとしていて風も気持ちがいい。
それにお墓を眺めながら歩くので退屈しない。
あちこちで団体さんがガイドの説明を受けています。

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武田信玄・勝頼の墓所は、他のと比べ
おそろしく質素です。
墓所の主の姿勢を現しているのでしょうか。

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やはり石田三成の墓所の前では誰もが立ち止まっている。
誰が建立したのでしょうね。
ちなみに後姿は家内です。

ついにこの旅の終着、奥の院が見えてきました。
橋の前で礼拝
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ここから撮影禁止です。
御廟の様子を眼に焼き付けておこう・・・と思ったが
必要以上にあがっている自分がいました。
なんのことはない
燈籠堂で線香に火をつけ、蝋燭を立て、納め札を入れる
そんな動作がモタモタしていて、うまくできない。

「あ、ちょっと待って。納め札入れがない。落としたかも」
「何あわてているのよ」
「ああ、あった。さんや袋の中に挟まっていた」
(なんか変だあああああ)

お姿にお経をあげて、順路に従っていったら
御廟前に来る。ここが御廟に1番近い場所だそうで
皆熱心にお経をあげている。
再度お経をあげようか?と思ったが
「南無大師遍照金剛」だけあげてきました。

この岩屋の奥に未だ弘法大師様がおわします。
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頭がボ~ッとしたような状態で参拝を終え、
納経所で最後の納経と白衣に判をいただきました。
別にスタンプラリーじゃないんですが、
全部埋まると、また格別な気分ですね。

帰りはまた来た路を戻る。
もう一度見落としたような墓所などを見ながら帰る。

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1375年に作られた石碑
ある尼僧のもので、
石碑に耳を当てると、
極楽の声に似た音がするという。
「聞こえた!ピ~~~ンという音が聞こえてくるよ!」
「ほんまか!」
わしもやってみたが
自分の心臓の音しか聞こえてこない・・・。
(この写真は撮らなかったので観光用のを参照させていただきました)

ほっと一息、しかし暑い
「かき氷食べていこうか?」
「うん!」
(お、食べるのは反対しないな)
「あ、豆乳プリン美味しそう!」
(おいおい、かき氷じゃないのね)
わしは宇治金時を食べる。
he-16-10.jpg
季節的に早いかと思ったら、案外いける。
この分だと下界はもっと暑いやろうねええええ。

さて今回の目的のひとつである、
大師教会での「お受戒」
これも先輩遍路さんのブログで知りました。
在家の信者がお大師さまの弟子にさせていただく儀式です。 
he-16-11.jpg

受付で500円払って、しばらく待つ。
「あ、あの~、私膝を壊していて、正座が出来ないのですが・・・」
「あ、椅子がありますよ」
「まことですか!」
結構人が集まってきました。
時間になり、お受戒を受ける部屋に通され、扉が閉められると、
そこは闇の中

蝋燭の光だけと、ほのかに浮かび上がる御姿の荘厳な雰囲気です。
持鈴と共に阿闍梨様(真言宗の高僧)が着座され、
南無大師遍照金剛から始まる。

この日は10人以上の団体さんが二つ、個人がひとつ、二人が二つでした。
わしは、二人のうちの代表者・・・・
壇上に上がり、阿闍梨様から菩薩開帳のお札を貰いに行かねばならん。
しかし、満を持して椅子に座っていたので大丈夫でした!
暗闇の中、そろりそろりと壇上に上がり、無事授与されました。

そのあと十善戒と、
光明真言についてのお話がありましたが、
それについての具体的な話はありませんでした。

光明真言については、三田誠広著「空海」で勉強をしておきました。

ओं अमोघ वैरोचन महामुद्रा मणि पद्म ज्वाल प्रवर्त्तय हूं
オン 【腌】 オーム (帰命の宣言) 
アボキャ  【阿謨伽】 アモーガ (不空成就如来よ) 
ベイロシャノウ【尾盧左曩】 ヴァイローチャナ (毘盧遮那仏(大日如来)よ)
マカボダラ 【摩阿母捺囉】マハームドラー (偉大なる印を有する阿閦如来よ) 
マニ   【麼抳】 マニ (宝生如来よ) 
ハンドマ 【鉢納麼】 パドマ (蓮華(阿弥陀如来)よ)
ジンバラ 【入嚩囉】 ジヴァラ (光明を) 
ハラバリタヤ 【鉢囉韈哆野】プラヴァールタヤ (放ち給え) 
ウン 【吽】 フーム (畏敬の宣言)

密教ではその神秘性を保つ為に梵字や陀羅尼を翻訳せずに、
そのまま梵音を読誦するのだそうですが、
漢訳は当て字もあるので
サンスクリット語のほうがいいのではないか?
と思っています。

家内に
「どんな意味があるの?」
と訊ねられたとき、なんとか答えることができました。

大師教会でお授けしていただける十箇条の戒めである「菩薩十善戒」

★不殺生(ふせっしょう)
「生きとし生けるものを殺さない」
 生きるために殺生して食べる、ということを意識することはできます。

★不偸盗(ふちゅうとう)
「盗んではいけない」
 単に盗むという行為はしていませんが、
 もう少し高い次元(精神)での盗まないことは難しい。

★不邪淫(ふじゃいん)
「不倫な関係をしてはいけない」
 これは難しいなあああ。愛のない関係のことでしょうね。愛があれば・・・

★不妄語(ふもうご)
「嘘をついてはいけない」
 せめて騙すよりも騙される人のほうがいい、と思います。

★不綺語(ふきご)
「お世辞など、無益なことを言わない」
 人のうわさ話に眼を輝かせることはしないのですが、
 つい聞いてしまうことがあある。

★不悪口(ふあっく)
「悪罵しない」
 感情のままに悪口を言ってしまう。
 なんとかこういうことをしないように務めているのですが、難しいなあ。

★不両舌(ふりょうぜつ)
「二枚舌を使わない」
 真実はぶれない、という事を意識して使えるようになってきました。

★不慳貪(ふけんどん)
「むさぼらない」
 欲しい物が多すぎる。まだまだ物欲に囚われている自分があります。

★不瞋恚(ふしんに)
「怒らない」
 怒らないように務めているんですが、なかなか難しいなあ・・・。

★不邪見(ふじゃけん)
「間違ったものの見方」
 人を推し量るとき、自分が基準になっています。
 自分は常に正しいのだ!とは思っていないが、
 自分とつい比較してしまう。

当たり前のことなんですが、実践は難しいですね。
常に意識して生きていくことが出来ればいいんですが・・・・
修行します。




さて理屈っぽいのは終わりにして
遍照尊院にチェックインする。
早速大浴場にGO!
ここのお風呂はいいねえええええ
貸切状態で楽しむことが出来ました。
それに薬湯風呂も最高!
ああ・・・疲れがとれる。

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風呂から上がり、
自分の白衣をしみじみ眺める。
高野山奥の院の印を一番上に戴き、完成です。

夕食は精進料理
ここの料理人の腕前は、かなりのものであると拝察します。
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家内は
「おいしいね、おいしいね!」を連発
ご飯を五杯も食べました。
お櫃ごとお替りしてもらうこと三度
他のテーブルを遥かに凌駕していました。
しかしここの精進料理は美味しい。この値段でこの水準はすごい。
美味しい美味しいと、食べ過ぎた家内はもう動けない。

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夜の高野山見物は1人で行ってきました。
夕闇迫る遍照尊院の玄関
庭も美しい。

大門(だいもん)まで歩く。
寒いかなと思い、重ね着をしてきたら、結構暑くなってきた。
緩やかな登り坂になっているからでしょう。
犬に盛んに吠えられつつも大門に到着する。
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大きな門です。
ライトアップされていて、おデートのカップルもいる。

次は根本大塔を見に行く。
ここは赤と白がライトアップされていて、必見です。
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徐々に高野山の夜は更けてきて、ふくろうの声も聞こえる。
ああああ、深山やねえ。
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夜の高野山を堪能して帰ってきたら、
家内は既に寝ていましたがな。
歩き詰めで疲れたのと満腹で眠たくなったのでしょう。

翌朝
0600に朝のお勤めがありました。
ここにも椅子があり、楽です。
札所の宿坊とは違い、参加者がお経を唱えることはなく
ひたすら坊さんのよく通るお経の声を聞いていました。
今回参加者の中でお遍路さんはわしひとり
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お経が終わると
地階にある「八十八箇所のお砂踏み」に導かれ
ぐるりとひとまわり。
家内にも八十八箇所のご利益ありか。

そのあとお待ちかねの朝食
ここでもご飯をお替りしました。
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甘夏がど~んとついていましたが、
ここでは食べられないなあ。お土産にしよう。

これで高野山へのお礼参りが終わりました。
終わりは始まり、また明日へ向かって進むことにしましょう。

なにしろ、
家内の母親連れて車遍路が翌週から始まるのです。

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高野山

お~~懐かしや、遍照尊院!
風呂、精進料理、朝食すべて☆☆☆でよかったです。

「お受戒」。
椅子が有ってなによりでした、私も格好つけて正座なんかしないで、お尋ねすればよかった・・・

まだまだジックリ読ませていただきます。

No title

すいません。「遍照尊院」を「遍照光院」と間違えてお知らせしていました。
ここはいい宿坊でしたね。
家内もまた行きたいと言っていました。近々行く必要ができるかもしれません・・・・・・。

No title

遍照尊院でしたか(笑)。
お気に召してよかった!

白衣のご朱印もばっちりですね~

それにしても、
お受戒のシビレ事件を思い出して冷汗三斗・・・。
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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