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おきらく遍路旅 通算九周目 12番焼山寺~13番大日寺

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今回は焼山寺登山道へのスズメバチトラップ仕掛けと
大日寺金住職と息子の弘昴さんへ会いに行った旅です。


3月16日(金)
今日も今日とて仕事が終わるや否やJR大阪駅バス停1600発のバスに乗り込み
1900に徳島駅前に着きました。
いつもの洋食屋で美味しいハンバーグを堪能して、さっさと寝ましょう。


3月17日(土)
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まだ暗い0539始発の池田行き列車に乗り、「鴨島駅」を目指します。
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途中、白衣のお遍路さんも乗り込んできました。
どこまで行くのかな?彼も焼山寺かなあ?

「鴨島駅」で降りた時、彼も降りてきたので
「もし、わしは藤井寺までタクシーで行くのでご一緒しませぬか?」
「ここで朝食を食べるので・・・」
そうっすか。おじさんは地元の人のようです。
ではわしだけタクシーに乗ります。

0625
11番藤井寺駐車場に到着!
駐車場にはガイジンサンの若者が3人いますよ。
「Good Morning!Where are you from?」
「USA!」
「そうっすか、お気をつけて」
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藤井寺の御本尊、お大師さまに挨拶をして、出発です。
3人組は先に行きましたが、時々お地蔵様や石仏の写真を撮っていて
わしのほうが追い越して先になってしまいました。

年寄りのわしは、いずれ追いつかれて、抜かされるやろうなあ。
今日は晴れているが、寒い。
手袋を持ってこなかったので指先がかじかんできて、
特に親指の感覚がなくなってきますよ。
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季節はお彼岸の入り、歩き遍路さんの数も多くなって来ています。
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流れている清水で喉を潤す。
ここ焼山寺道にも歩き遍路さん達がちらほら見えます。
金剛杖を見ると、まだ新しい。
最初の遍路ころがしに挑戦しているのでしょう。
ノソノソ登るわしを追い越していきます。
どうかこの先ご安全に。
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0735
長戸庵着
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ここまでは問題なく到着できました。
途中追い越していった2人のお遍路さんもここで休息しています。

お大師様の前でお勤めをしたあと、
幔幕を見てみると、
「かも研究塾」ですと?
かも道に関係あるんかなあ。
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少しの休みで元気を取り戻すことができたので、次に行こう。
今日は調子がいいみたいっす。
いつもラジオを聴きながら歩くのですが、今日はオフにして
歩きのみに集中する事にします。

登り道、馬の背を順調に進むと、視界が開けました。
おお、絶景かな。
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沈下橋はあれかなあ・・・。
切幡寺はどのへんやろうかなあ。
山の上から下界を眺めると認識が少し広がったような気がします。

休憩所に座り、ふと足元を見たら
霜柱が立っていますよ。寒いはずですね。
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それに霜柱を見たのは何年ぶりでしょうか。
子供の頃のようにザクザクと踏んでみました。

比較的緩やかな登り道を
阿字観で教わった呼吸法で大日如来の真言を唱えながら歩く。
山登りの1歩は小さいので2歩毎に真言1回、
わしの2歩は大体1mなので、5km歩くと五千回唱えることができる。
阿字観のつもりが、徒歩禅に変化してきていますよ。
なんにせよ、呼吸が乱れてこない。

登りつめたら急に石畳の下り道になる。
この先には柳水庵があります。


0845
柳水庵着
柳の水は出ていない・・・凍っているからかな?
ここから100mくらい降りたところに今日の目的の遍路小屋があります。
地元の方々がお接待で建ててくださった寝泊りのできる施設です。
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数年前にここを訪れたとき、
「スズメバチが巣を作っているので注意」
と張り紙がされてあり、
それ以来スズメバチ捕獲用のトラップを管理者の方の許可を得て
仕掛けさせていただいています。

大きな巣を作りますが、スズメバチは女王蜂を除いては越冬できず、皆死にます。
木の中などで越冬した女王蜂は春になると独り巣作りを始め、
その際の餌は樹液です。その樹液に似た液を仕掛けて女王蜂を捕まえるのです。
ペットボトルで作った捕獲器の狭い入り口から入って液を舐めるのですが、
入り口に返しがついているので出られずにそのまま・・・

スズメバチの生態については百田尚樹著の「風の中のマリア」という小説を読むと
よくわかりますよ。
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捕獲器には沢山のスズメバチが捕まっています。
遍路小屋には巣が作られたような痕跡もない。
役に立ってくれたようで、嬉しいなあ。
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中身を出して確認してみると、スズメバチが20匹以上確認できます。
これは女王蜂なんでしょうか?それとも?
容器を洗って持参の誘引液を取替えようとしたら、
水鉢が凍っていますよ。寒いはずだ。
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氷を割って水を汲み、
容器を綺麗に洗って新しい液を入れ、軒下につるしたら完了!
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捨てた蜂の死骸を見ていたら、
自分が殺生をしている事に気づく。
人間さまの都合で命を落とした蜂の供養をすることにします。
灯明と線香を立て、般若心経を唱えました。
短い灯明はすぐに燃え尽きたのですが線香はまだ半分くらい燃え残っていたので
水をかけて消す・・・。

今年も無事に作業が終わりました。
毎年3月には焼山寺を登らなくてはいかんなあ。

さあ後半の遍路ころがし目指して出発
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息つく登り坂を登ったら、浄蓮庵のお大師様が迎えてくださいます。
いつも午前中にここに着くので大杉と日の光を背負ったお大師様に出会える。

一休みしてふと目の前を見ると
凍った地面が日の光で溶けて湯気が立っていますよ。これも春の風景か。
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まだ寒いので、汗はかくが水分が欲しいとは思わない。
でも、気づかずに脱水状態になってはいかんので麦茶をひと口飲む。

ここからは下り道
左右内集落を降りて、降りて、谷川の傍まで降りる。
梅の花が咲き誇り、いい香りがしてきます。
それに、桜の蕾の香りもしてくる。
なんとも形容しがたい香りなんですが、人に言っても信じてもらえん。
でもこの香りがした後には桜が咲いているんですよ・・・


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「へんろころがし6/6」
さ、ここからが最後です。
今回は足の調子もいい。息もあがっていない。徒歩禅の呼吸法のせいかな?
山歩きを楽しむ事ができるのは幸せなことですねえええええええ。
一体何歳まで達者で登る事ができるやろうねえ。

延々と続く登り道、休み休み登ります。
走って登る人がいますが、そんな離れ業、わしにはできん。

木立から見える空が近くなってきて、目的地間近です。
木の間からキラキラ光るものが見え隠れします。
駐車場の自動車ですね。
ガヤガヤと賑やかな声も聞こえてきます。

ここまで来ればもう脚の疲れも感じないよ。


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12番 焼山寺着
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登り始めて5時間、
「健脚5時間、 平均6時間、弱足8時間」だそうですが、へぇ~。
ちょっと健康になれたのかな?
新しい職場は階段を登る運動量が多いので、そのおかげでしょう。
それと、呼吸法の効果も大きい。
ありがたやありがたや。
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境内は日差しがポカポカしていて暖かい。
ベンチに座りこみ、しばしボ~ッとする。いい気持ち・・・
境内には車遍路さんたちが行きつ戻りつ賑やかです。

喉が渇いてお腹もすいていたが、先にお参りするのが常識です。
本堂に上がってふと上を見ると、樋から下がっている鎖樋に氷が張り付いていますよ。
こういった景色を見るのは初めてです。
なかなか綺麗ですねえええええええええ。
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いい気分でお勤めを終了!
自販機で御加持水を買って一気に飲む。
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山の上ながら平地並みの価格設定はありがたい。
強炭酸なのでゲップが止まらないよ。

納経所でご朱印を頂いて、御影を頂いたら、カラーですよ。
「あ、あの~、これは有料ですか?」
「いえ、無料ですよ。今年3月からカラーになったのです」
「おおっ、ありがとうございます!」
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さてさて何か食べようか。
売店を覗いてみたら・・・お握りがあります。
それを持って店内に入り「うどんください!」
うどんとお握りで昼食にしましょう。
ここのうどん、おつゆがおいしいんですよ。

夢中で麺と汁をすすりこみ、お握りをほおばる。
「ああ~、美味しかった。ところで出汁は何でとっているんですか?」
「ありがとうございます。煮干と、鰹節ですよ」
そおおおかあ。煮干でうどんの出汁を取ったことがなかったので、今度やってみよう。

降り道は一気に降りる。
調子に乗って駆け下ると膝を痛めてしまうので要注意です。
杖杉庵下の梅林は梅の花が満開で、いい香りが満ちています。
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「すだち館」まで降りてきました。
干し柿を買おうと手にとって店内に入ったんですが、
中には女将さんはいません。
地元の常連のおじさん2人、話に夢中なんで買うのをやめて、外に出ます。

今1245
ここから出る神山町営バスは1315発
どうしようかな、バスに乗って麓の寄井まで行っても
徳島行きのバス便の連絡までかなりの時間があるよ。
それならば歩いて寄井まで行こうかね。

鼻歌歌いながらフンフンフ~ンと初春の山間の道路を歩く。
なんて気持ちがいいんでしょう。
1時間で麓まで降りてきました。
寄井の食料品店の前にある瓶コーラの自動販売機
ここで瓶コーラを買おう!

思ったら、売り切れてないよ・・・
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ああっ、涙で曇って前が見えない

今1345、
徳島方面行きのバスは1439です。
まだ時間があるなあ。
食料品店を覗いてみると・・・美味しそうなカツ丼弁当があります。
さっきうどんとお握りを食べたのに・・・買ってしまいました。
これじゃ、せっかく山登りでカロリー消費したのに、おじゃんです。

店の前のベンチに座っておいしく食べ、お腹がくちてくると眠くなってきました。
日差しもポカポカしていて気持ちがいい。
しばらくまどろんでいました。
ちょうどいい時間つぶしです。

1439にやってきたバスに乗り、一路13番大日寺まで。
「一ノ宮札所前バス停」で降ります。
今日は大日寺にご厄介になります。

金住職は、息子さんの弘昴さんの高野山専修学院の卒業式参列のために
先日から高野山に行っていて、まだ帰ってきていません。
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それまで時間があるので大日寺に参拝して、
それから駐車場隣にある「持正院」に行くことにしました。
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ここの御本尊様は、歓喜天様です。
最近歓喜天様にご縁があります。
お勤めの仕方もちょっと変わっていますね。天部の神様だからでしょうか。

そのあと、讃岐一ノ宮様にも参拝します。

今日は本当にお天気もよく、日の当たる場所はポカポカと暖かいので
しばらく境内でボ~ッとしていましたがな。

1600
チェックインして部屋で疲れた身体を横たえると、眠りこけていました。
今日の宿坊の宿泊は、わしひとりです。

1800
部屋の外から賑やかな声がしてきて、
金住職ご一行さまが帰られたようです。
「アダチさん、いらっしゃい~」
「弘昴さん、おめでとうございます」

そのあと食堂に通して頂き、
金住職と副住職、踊りのお弟子さんたちとで
楽しい夕食をご一緒させていただきました。
韓国語が飛び交い、賑やかにお喋りしています。
言葉はわかりませんが楽しそうな雰囲気はわかります。
副住職をはじめ、
皆が弘昴さんの専修学院卒業を心から喜んでいるのがわかります。

ありあわせですが白菜チヂミとか辛ラーメンとかが出てきて
お腹がいっぱいになります。
それに麦泡般若湯も・・・おいしいなあ

主役の弘昴さんは?

実は弘昴さんは
清浄な高野山から俗世間に降りてきたので「時差ぼけ」を起こして
休んでいるそうです。
なるほど~、聖地ボケですかああああ。
解るような気がします。

明日の朝のお勤めは弘昴さんのお勤めデビューです。
早く寝る事にしましょう。



3月18日(日)

早く起きて身を清め、お勤めに備えます。
今日もいいお天気のようです。

先に本堂に入り、ご本尊さまに五体投地礼をしていたら
踊りのお弟子さんも入ってこられてわしと並んで座り、待ちます。
やがて本日のメインの大栗弘昴阿闍梨が金住職と一緒に入堂されました。
おお、お父上の法衣を着ているよ。
なんて男前なんでしょう。
お勤めが始まりました。

経頭を弘昴さんが勤めます。
親子の声が本堂内に調和して響き渡り、亡きお父さんの声も聞こえてくるような気がしました。
理趣経から始まり、般若心経に。
わしも読経に混ぜていただきました。
やがて朝日が格子からさし込み始め、親子を照らします。
皆の読経の声が堂内に高く低く響き渡り、胸がいっぱいになってきました。
わしのような人間でも感激しているので、
金住職親子の気持ちはいかほどでしょうか。

荘厳な雰囲気のままお勤めが終わりました。
ああ、この場に立ち会わせていただいてよかった。
法楽です。
この日を迎えるために金住職と弘昴さんは遠く離れ
長い歳月を苦労に苦労を重ね、耐えてきました。

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お勤め後の記念撮影はみんなで大騒ぎ。
入れ替わり立ち替わりでスターですね。

そのあとみんなで楽しい朝食です。
わし、ここの食卓に出てくるキムチが大好きです。
だって、店で売っているものとぜんぜん違うんですもん。
味の深み、辛さの質が違う。
これだけでご飯が何杯も食べられそうな気がします。
一人で全部食べたら悪いので遠慮の塊・・・

法衣を脱いだ彼は、パーカーを被り、ピアスもしている。
すっかり街のあんちゃんに戻っていますが、やはり雰囲気は僧侶のそれですな。

この先9月にアメリカの大学に復学して勉強を続けなくてはいけません。
まだまだこの先は長いのですが、大きな山を越えたような気がして、
もう安心です。
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弘昴さんはこのあと大日寺の跡取りを待っていた檀家さんたちなどと
法要や行事を通して忙しい毎日を過されるそうです。


韓国から嫁いできた女性が四国八十八箇所札所の住職である事に、
何も知らずに悪口を言う人は尽きません。
そんな事を言うなよ・・・
それらからの盾になるのがわしの仕事です。

わしは過去の歴史認識問題などで日本の悪口を言う韓国は大嫌いです。
いつまでしつこく日本に憎しみを向けるのか?
なぜ剽窃ばかりするのか?

しかし、そんな事を言う輩とは別に
お遍路を通して知り合いになった韓国人は皆楽しくていい人ばかりです。
日本のことをよく理解していて、しようとしていて
友好の架け橋になろうと努力しています。

結局政治が絡んだ声の大きい人の意見ばかりが目立つのです。
どうか、それ以外の人の声も聞いてください。

これからも大日寺のために微力ながら力を尽くすつもりです。
異議、異論のある方はメールをください。
匿名でこそこそ悪口を書く人言う人は、
お大師さま、仏さまが見ておられます。

この先自分にできることを考えながら
修行を続けて行きたいと考えています。
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歓喜天(聖天)様

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歓喜天様についていささか勉強させていただきました。

四国八十八箇所の札所を廻っていると、歓喜天様をお祀りしている札所を時々見かけます。
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31番竹林寺

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37番岩本寺

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50番繁多寺

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85番八栗寺

「歓喜天はいいかげんな気持ちで祈ると祟りがある」
「一生祈らねば子孫にまで祟る」
なんていう言葉を見聞きしたため、怖くてこの神様を避けていました。

しかし、土佐遍路をご一緒する人は
必ず歓喜天様に詣でますし、大根を買ってきてお供えしています。
その様を遠くから眺めていましたがな。

こんなわしを、仏さまが黙って見ていてご縁をくださいました。


2月に箕面温泉に入りに行ったとき
温泉の向かい側に「関西七福神巡り」の案内がありました。
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心惹かれたわしは、温泉に行かず無意識にその日のうちに七箇所満願してしまいました。
その後にも「大阪七福神」も巡ってしまいましたがな。
突然に天部の七福神様たちとご縁ができてしまいました。
これは偶然ではないのでしょう。

箕面にある関西七福神聖天宮西江寺(本尊歓喜天)で大黒様のご朱印を頂いた際に
納経所におられた副住職から
「歓喜天様は怖くないですよ。感謝の気持ちが大切なのです」
と言われ、はっと思いました。

その後四国遍路をしていても歓喜天様のことが気になり、
31番竹林寺、37番岩本寺などでも気になっていたんです。

お遍路から帰ってきて、歓喜天様の話をもっと詳しく聴きたくて
もういちど聖天宮西江寺へ行って来ました。

納経所で歓喜天さまのご朱印を頂き、納経所のご婦人に
「歓喜天様についてお話を聴きたい」とお願いすると
境内の掃除をされていた副住職を呼んでくださり、
「では、歓喜天さまのお傍に行きましょう」
と、鳥居をくぐって本堂の前に連れてきてくださいました。

「あの~、歓喜天様はいいかげんに信仰すると祟る、と聞かされて怖いのです」

「それは俗信です。歓喜天様の前に立つと怖い、と感じるのは自分自身に何か
やましい気持ちがあるのではないでしょうか」


「な、なるほど」

「歓喜天様のような天部の神様は、菩薩様や如来様といった高次元の仏さまと違い、
人間の気持ちにより近い存在で、人間の俗な気持ちが理解できます」


「はは~、そういわれてみれば、そうですね」

「高次元の仏様は『修行の導師を与えてください』、とか
『瞑想のためのお力をお貸しください』という願いに対してお答えくださりますが
現世利益のためのお願いは、ちょっと・・・というのです」


「ああ、思い当たる事が自分にもあります」

「天部の神様は人間の願いをよくかなえてくださいますが、
そのあと感謝の気持ちを持って御礼をするのは当たり前な事ですが、
それを疎かにすることがよくないのです」


「お礼をすることは当たり前の事ですね」

「特に天部の神様は人間に近いので、感謝の気持ちを忘れた人間に対して相手にしない、
と思われる事もあるのでしょうね」


「仏さまよりも人間臭いのですね。願いをかなえてもらってお礼をするのは当たり前ですね」

「なによりも感謝の気持ちを持ってください」

「ありがとうございました」

「歓喜天様の縁日は16日です。その日にお酒を供えるといいでしょう」



歓喜天様が人間を祟る神だという発想自体が、歓喜天様とは縁を持てない人間の
意識だと言えるのではないでしょうか。

歓喜天様にお願いし、救って頂いた後に
お礼を怠るといった行為をしたら、二度と振り向いてくれなくなり、
その後に悪いことが起きても救っていただけないということでしょうか。

それを逆恨みした不徳な人間から責任転嫁され「祟り神」と言われたのが、
まことしやかに伝えられるのです。
非常に残念な事です。
今回それを歓喜天様から教えていただく縁を頂戴しました。

一生信仰しなければ祟る、なんてことはないです。
断ち物をして願掛けする覚悟のある人はやればよろしい。
それを適当にやったり、途中でやめたりするからいかんのです。
中途半端は何よりいけない。その姿勢を天部の神様は嫌うのです。

我ら凡俗は、歓喜天様の前では素直な気持ちでお参りすればいいのです。
そして感謝の気持ちを忘れずに。



歓喜天様へのお供えは
「大根」「甘いもの」「お酒」などがあります。
なぜ大根?

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この大根は蘿蔔根(らふくこん)と呼ばれ、歓喜天様の住む象鼻山に多いとされています。
大根の白色は息災を意味し、食べることにより体内の毒や煩悩を消す作用があるとされています。
大根を供え、そのお下がりを頂戴することにより、毒や煩悩を消すのです。

幔幕や提灯の紋所が大根の図案になり、
和合の象徴として二本の大根が絡み合っています。
更に二股大根で強調もされています。

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甘いものとは、「歓喜おだん」のことで、
奈良時代に中国から入り、平安時代以降は密教関係の寺院がつくり伝えてきたお供え物で、
菓子としてはもっとも古典に属し、形は巾着形で八つのひだがあり、
福徳円満と繁盛を象徴しているそうです。
歓喜天様が巾着袋(砂金袋)を手にしているため、それを模したものといわれ、
この巾着も紋章として表されています。

でもこのお菓子は簡単に手に入らないので甘いものであれば構わないそうです。

ちなみに、お酒を供えるのは天部の神様以下です。
明王様、菩薩様や如来様はお酒を召し上がりません。




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大聖歓喜自在天
大聖歓喜天、聖天(しょうてん)とも称される。
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仏教の守護神で、ガナパティあるいはビナーヤカの訳で、
大聖歓喜自在天、聖天(しょうでん)ともいう。
もとはインド神話のヒンドゥー教のシバ神とその妃パールバティーの子で
象頭人身の神ガネーシャに相当し、智慧と財福の神とされる。

ガナパティまたはガネーシャとは、シバ神の眷属の長という意味
象頭人身の単身像と立像で抱擁している象頭人身の双身像の2つの姿の形像が多いが、
稀に人頭人身の形像も見られる。

多くは厨子などに安置され、秘仏として扱われており一般に公開されることは少ない。

元来人間に障害をなす鬼類であったが、観音菩薩が女身をとって近づいて夫婦となり、
そのかわりに以後は人間の障害を除く神に転ぜしめたといい、
それが双身像の由来とされる。
今日でも財宝、夫婦和合の神とされ、
浴油して智慧や財富や地位の獲得を祈る聖天供または聖天法が修される。

しばしば、「天部の神様は怖い」と言われる。
この聖天さんは、その代表とでも言うべきもので、今でもお寺の住職などは、
この聖天が祭られているお堂の側を通る時、これを直視せず顔をそむけて通ると言う。
しかし、「密教事相大系」などをひもといてみると、そのような話しは俗信に過ぎず、
聖天さんを恐れる理由など何処にも無いとも言う。

実際、江戸時代に、この大聖歓喜天の信仰が流行し、いわゆる「聖天さん」として
民衆に親しまれるようになった。

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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
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おきらく遍路旅 通算九周目 27番神峰寺~37番岩本寺

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春はそこまで来ている・・・そんな気分の土佐遍路です。
土佐の「蝮酒」さんの車お接待でサクサクいきました。
今回は蝮酒さんの導師様もご一緒してくださいました。

3月2日(金)
仕事が終わって阪急電車を乗り継ぎ、新大阪駅から1500に新幹線に乗ります。
ホームでふと見ると、「ドクターイエロー」がいますよ。
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おおっ、走っている姿を見るのもレアなのに、停車している姿をじっくり見ることができるとは!
幸先いいなあ。
列車旅は楽しすぎて、新大阪駅と岡山駅で駅弁買って食べてしまいました。
駅弁って、ちょっと量が少ないと思いません??
思うのはわしだけか・・・

1945に高知駅に着き、駅前の「高知ホテル」にチェックインして爆睡



3月3日(土)
ああ、今日は雛祭りなんやなあ。
子供が小さい頃は一生懸命料理作ったり雛飾り飾ったりしていたなあ。
孫にそれをやってあげるのはいつの日か。

閑話休題

0615
迎えの車に乗って出発!実は0530迎えに変更になっていたのを
0630に間違えてしまい、蝮酒さんを待たせてしまいました。
すまんこってす。

導師様を迎えに行き、高速道路に乗って一路窪川へ。

0948
37番 岩本寺着
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門前の土産物屋さんには、
歓喜天さまにお供えする大根は売っていないかな・・・ない。
ブンタン、デコポン、ポンカンなどが店頭を彩っています。
「カツオ飯コロッケ」が気になるが、お腹がすいていないのでやめておきます。

山門をはじめ、大師堂などには子供たちが作ったのでしょう、
雛祭りの絵馬が飾ってありますよ。
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気分満点ですがな。
列車の通る音が響く境内でお勤めをすまし、さて次に行こう。

高速道路を戻り、
高岡で降りて清瀧寺に向かいます。
ここの山道は車にとって八十八箇所屈指の難コースです。
「南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛
どうか無事で上までたどりつけますように・・・」

お大師様が願いを聞いてくださったのか、そうでなかったのか
降りてくる車にも出会わず、

1124
35番 清瀧寺着
梅の花が境内を飾っていますよ。
いい香りもしてくる。

御本尊、お大師さまへご挨拶を終えて、
本堂横のお地蔵さまがおられる小さな滝に行く。
ここはいつ来ても空気感が違うよ。
それに、流れ落ちた水が水面上で玉になっています。

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ご朱印を頂いた頃、駐車場が賑やかになってきました。
ダンタイサンを乗せたジャンボタクシーが2台
ピストンで上り下りし始めたのです。
おお、少し遅かったらこの車とすれ違いをしたんやなああああああ。

南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛

高岡の町を南下して、宇佐の町へ出て、宇佐大橋を渡って

1220
36番 青龍寺着
高齢の導師様は今日は階段を上がるのはしんどいので駐車場で待ちます。

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そこはかとなく、いい香りが境内に漂っています。
いいお線香の香りかなあ?
ダンタイサンが沢山上がってきたので、そのうちのどれかかなあ?
バスツアーは御刀自様たちが多いので、長い石段を登る速度も違う。
早く来る人遅れてくる人
で、本堂大師堂でのお勤めは2回に分けて行っています。
先達さんも大変やねえええ。

わしと先達さんは挨拶を交わしました。
隣にいた御刀自様がわしの先達輪袈裟を見て
刀自「あらまぁ~、いっぱいつけているねぇ」
わし「いえいえ、まだ駆け出しですよ」
先達「そうね、私と同じくらいかしら」
わし「そう。先達大会はお互い1回しか行っていませんしね」
刀自「そのバッチはなに?」
わし「歩き遍路バッチと、88トイレの会・・・」
刀自「え?(笑)トイレぇ?」
わし「札所のトイレを整備する先達の会です」
先達さんは(?)ながら「先達の会」という語句に反応して無言でしたが
御刀自様は「トイレ」の語句だけに反応し、笑いながら去って行きました。

石段途中の弁天堂には今日は水が流れていたので
そこでお金を洗わせていただきました。
コインはジャブジャブと、お札は端の方を洗い、
お金についている穢れを落とします。
洗ったお金の扱いについて導師様に聞いてみたら
飾っておくといいそうな。
また、穢れの落ちたお金を使ってもいいそうな。

ご朱印を頂き、山門脇をふと見れば、
沈丁花の花が咲きかけています。
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おお、この香りだったんだ!
満開の頃とは違い、咲きかけなので控えめの香りをあたりに漂わせていますよ。
ひっそりと香る沈丁花、いいっすねええええええええ。

山に囲まれた春野の里を東に進み

1400
34番 種間寺着
駐車場のトイレを見ると、
おおっ
新しくなっていますよ。ありがたやありがたや。
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トイレの設置やその後の毎日の掃除などは
お寺の仕事になっています。
参拝者は当たり前のように何気なくトイレを使っていますが、
そこを管理する人の存在を思い、有難く使わせて頂くことが肝要です。

手水を使っていたら、高校生くらいの女の子が
「こんにちは!」
と元気に挨拶してくれました。
種間寺の孫娘さんのようです。
彼女を見ただけでここのお寺の人達の雰囲気がわかりますね。

通夜堂のシーツはいつも綺麗ですしね。

実はわしの家のある裏京都市の真言宗寺院の裏山には新四国があり
そこの種間寺石仏周辺は、猪の被害を受けて地面が酷く掘り返されているので
補修をさせてもらっているのです。
水仙や彼岸花の球根を植えて根付かせようとしています。
3年目にはなんとか根付き、猪の被害も少なくなりました。
http://okirakudojyo.blog93.fc2.com/blog-entry-90.html
そんなんで、わしは勝手ながら種間寺とはご縁があるのです。


1430
33番 雪蹊寺着
今日は駐車場にはマイカーが多く、春遍路の季節になってきたなあ。
大師堂前の梅の花も控えめに咲いています。
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今日はあと一箇所廻っておしまいにしましょう。


1520
31番 竹林寺着
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あっしまった!
奥之院納経帳を持ってこなかった。
船岡堂を見るといつも後悔しているような気がします。

本堂では法要が行われているらしく、喪服の人たちが行き交っていますよ。

さて今日はここでおしまい。
導師様を家まで送り、帰り道のスーパーで今夜の食事を買います。
前回「土佐巻き」を食べたので、もういちど食べようと思ったのですが
なかった・・・・

般若湯も買い込み、地蔵堂へ。
線香の煙の染み込んだ堂内へ入り、荷物を解く。
蝮酒さんは、明日は用事があって朝一番には迎えには来られません。
お迎えが来るまでゆっくり過しましょうかね。
明日の時間を約して蝮酒さんを見送ったら
雨が降ってきました。

まず、ご本尊のお地蔵さまと、お大師様へ挨拶をします。
畳敷きなので五体投地礼ができるよ。
ゆっくり、ゆっくりお勤めができます。

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そのあとは、夕食を頂きましょうかね。
「土佐鶴」のワンカップとお弁当でお腹が一杯
お腹がくち、酔いも加わって眠くなってきました。
何もする事がないので寝袋にもぐり込んで寝ましょう。

昔は地蔵堂で独りで夜を過す、なんて怖くてできなかったのですが
お遍路修行をしていると、平気で寝る事ができるようになってきました。
お地蔵さまとお大師様が守ってくださっている安心感に包まれるのです。

噂では怖い通夜堂も某所にあるという・・・

夜中二度ほどおしっこで目が覚めて、頭にライトをつけて屋外に出ます。
雨はあがっていて満月に近い月が下界を照らしています。
寝袋にもぐり込んだらまた眠くなってきて爆睡


3月4日(日)
窓の外が明るくなってきて目が覚めました。
10時間くらい寝ていたかなあ。気分は爽快です。
贅沢といえば贅沢なんですが、入浴をしたかったなあ。
銭湯はこの近くにはないか?調べてみます。

顔を洗って口をすすぎ、お地蔵さまとお大師様の前に座り、
朝のお勤めをします。

近くにコンビニがあるのでそこで用を足し、
コーヒーを買ってきて地蔵堂へ戻り、
朝食のパンを食べよう・・・と思ったが

あっそうだ、朝の瞑想をしよう!

先日ワークショップで阿字観を学んだのでやってみる。
阿字観というよりは座禅になっています。
畳んだ座布団を尻に敷き、結跏趺坐ができないので、
左足を右腿の上に乗せる半結跏趺坐をします。
窓を開けると水の音がチョロチョロと聞こえてきます。
おお、1/fの揺らめきや!
鳥のさえずりも聞こえてきます。
誰も来ない地蔵堂は静寂が満ち・・・
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吐く息のみに神経を集中して他の事を考えない・・・
どうしても色々なことが浮かぶ。
しかし落ち着いてくる。

15分くらい経っただろうか。
目が覚めた。
リラックスできたやろうか。

朝食をいただき、そのあとお堂の掃除を始めました。
狭いお堂なので念入りに箒を使って清める事ができました。

今日は蝮酒さんは10時過ぎに迎えに来るそうです。
持ってきた本でも読もうか、
いやいや、せっかくの機会です。瞑想をもう少しやっていよう。

瞑想を始めたばかりの自分にとって
まだ「瞑想をしている」という自分の意識が頭を占めています。
天地和合の境地に至るまでの道程は長いなあああああ。

だいたい15分瞑想して休憩し、また15分・・・
2時間くらい経ったやろうか。

蝮酒さんが迎えに来ました。
導師様は本日用事があるので来ません。

今日は時間が遅いので27番神峯寺~28番大日寺~32番禅師峰寺~29番国分寺
のコースを廻ります。

ではまず37番へ向けて・・・

1145
27番 神峯寺着
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意味不明(?)の石像の後ろには満開の梅の花がいい香りを放っています。
手水場では、名水が滔々と流れています。
ふと見ると、昨日の清瀧寺で見たような水滴が玉になっています。

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本堂までの長い階段を登り・・・本堂、大師堂、お不動さまにご挨拶して
納経所でご朱印をいただき、もういちど手水場の水を見てみます。
どこの水でもこうなっているわけではない・・・・
名水、霊水と言われている場所ではこうなっているのか?
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ちょっと調べてみました。
流れ落ちた水が水滴となって水面を転がる。
これを「液滴現象」というそうな。
伏流水などは水のクラスタ(結合)が小さく、
表面張力が高いのでそうなる・・・のか
表面電荷が大きいと水面と水球が反発しあうのか・・・
調べれば調べるほど訳解らんようになってきた。
しかし、
霊気漂う2箇所でこういった現象を見たので関連性あるのかも。
誰か知っている人、教えてください。


ここから、今日の最終目的地の高知駅を目指して時間内に廻れるだけ廻ろう。

1323
28番 大日寺着
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ここでも梅の花が丁度いい塩梅に咲いています。
しだれ梅が美しい。
本堂に上がることができるので、
蝮酒さんと中に入らせていただきます。
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今回は導師様が一緒にいないので喜瑞に出会う機会は少ないが
それでも堂内はいい香りに満ち満ちていて脳髄に染み入ります。
五体投地礼でお勤めをしたら、あとで蝮酒さんが

「ご本尊さまがニッと笑っておられたよ」
「えっ?そそそうなの?」
「あんたの五体投地を見て『おお、そういう礼をとってくれるのか』と言っておられた」
「あ、はぁ~」

へぇぇ~、そうなの。

ここはいつも不思議な体験のできる札所であります。

では次は海の方へ行こう。
空港の方向に進み、


1415 
32番 禅師峰寺着
山門脇にはしだれ梅が咲いています。
お不動さんとのツーショットを撮りたいが、どこがいいかなあ。
お不動さんに聞いてみたら、
「ここで撮るがよい」
と言われた・・・ような気がしました。
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石段脇の石仏には鮮やかな色の帽子が被せられています。
この写真のアングルのために、はいつくばって撮りました。
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さあさあ、次が最後となるかなあ。

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29番 土佐国分寺着
門前の扇屋さんは閉まっています。
まだお遍路シーズンではないのかしらん。

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本堂前には、やはり梅が咲き誇っています。
小規模のダンタイサンの読経と鈴の音が聞こえてきます。

今日は高知駅1613発の列車で帰るので
ここで終わりです。
残った24・25・26・30番は
またのお楽しみにしましょう。

毎回毎回車でお接待してくださる蝮酒さんに感謝感謝であります。
また導師様にも色々とお導きをいただき、
いささか修行が進んだように感じるのです。

また、瞑想については何処でもできるので
暇をみつけてはやりたいと思います。
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プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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