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歩き遍路3巡目 60番横峯寺~86番志度寺

歩き遍路3巡目 60番横峯寺~86番志度寺

今年の秋はシルバーウイークです。
でも、わしは関係ない。土日月と仕事・・・・
その分、木金と休みを申請してみたら通ったよ!
南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛
22日(火)から27日(日)まで6日間の休みをいただきました。
やることはただひとつ!



9月22日(火)
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前夜の勤務明けの眠い目をこすりながら
大阪駅前ハービス大阪バス停を0800にバスは出る。
行き先は、伊予西条駅です。

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1300に「伊予西条駅前バス停」到着
1333発のせとうちバス西之川行に乗り、
「横峯寺登山口バス停」で降りる。

すぐ上の「上ノ原乗換え所」で登山バスに乗り換え。
マイクロバスに、ある程度乗客が乗ったら随時発車なのです。
ちょうど大型バスからダンタイさんが乗り込んでいて、
それに乗せてもらえるかな?
と思ったら次のバスに1人だけ乗せてくれました。

おおっ、貸切やああああ。

往復1750円
登山道を無線を使いながら順調にバスは登る。
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「下から軽自動車2台上がります」
「りょう~かい」
「12番、白のワゴン車下ります」
「りょう~かい」
「18番バイク下る、早い」

この無線を傍受すれば車遍路の人は安全に走行できるでしょうね。
業務用だから150Mhzあたりの周波数でしょう。

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1425に「横峯寺参拝口バス停」に到着
停まっているマイクロは3台
「あの~、帰りは空いている車にのればいいんでしょうか?」
「1510までに帰ってきたらこれに乗ってよ」
「はははい」
時間を区切られると、気持ちがそれに捕らわれてしまう。
わしの因果な性格です。

横峯寺までの山道をダッシュで駆け下り、
手水場までいく手間を惜しみ、塗香を身体に塗りたくる。
手前の大師堂からお勤めをし、次いで本堂へ急ぎ、
最後に納経所への階段を駆け下りる。
ああ、こんな余裕のない参拝はいかんなああああ。
心配していたダンタイさんの納経は既に済んでいるようで
ひと安心

全て済んで駐車場への坂道を駆け上がる。汗だくになっちまったよ。
努力の甲斐あって予定時刻の10分前の1500に帰り着いた。
(お、もう帰ったの?)というような顔の運転手さん。

1500にわし一人を乗せてバスは発進!
1520に「上ノ原乗換え所」に戻ってきました。

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この時間だと、1544発の「伊予西条駅前バス停」に間に合うよ。
予定では次の1749発の便まで時間を潰す予定だったのです。

1610「伊予西条駅前バス停」に到着
時間に余裕があるのはいいねええええ。
駅前のコンビニで今日の夕食、明日の朝食と昼食をごっそり買い込み
今日のお宿である「にぎたつ旅館」に向かう。
ここは素泊まりのみなのです。3100円



9月23日(水)
まだ暗い「伊予西条駅」から、
0540発の高松行きに乗り、
0622「伊予三島駅」に到着

「伊予三島駅前バス停」から、
せとうちバス天日行き0657発に乗る。
バス停標識のないわかりにくいところなのですが、
座って待っていると目の前をお遍路さんの二人連れが歩いて行くよ。
三角寺まで歩いていくんでしょうね。
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しばらくしたら、一人の婦人遍路が駅の階段から降りてきた。
「おはようございます。バスですか?」
「はい、三角寺まで。あなたも?」
「はははい。そうです。57分発です」
愛知県からの76歳の区切りのご婦人です。
バスが来るまでしばらく世間話をしました。
わしと同じく交通機関と歩きで廻っていて、
この旅の間、彼女とはあちこちで出会いましたがな。

やがて来たバスに乗り、「三角寺口バス停」で降りる。
三角寺口とは言いながら、三角寺まで2.5kmとあり
45分かかる。
「私は遅いから、先に行って・・・」
「はい、ではお気をつけて」
彼岸花の綺麗な山道を登る。
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0755三角寺着
ここで、今回は新浜のTさんと一緒に歩く予定にしていました。
Facebookの友達で、今年から車遍路を始めて4周廻り、
先達さんになりたい、
それに歩き遍路さんのために善根宿をしたい、
という願いを持っている人です。

でもわしは、
「え?今年から始めて車で高速遍路しただけで先達?そりゃ無理でないかい?」
と思いました。
多分Facebookの方々も同じ気持ちを抱かれたのではないでしょうか。
聞けば足指の怪我を理由に歩いたことは一度もないらしい。

別にバスツアーだけで先達になっている人達は沢山いるし
あまた存在する先達の先生たちは車遍路がほとんどです。

それでもいいんですが
彼の志は、
自分だけのために先達になりたいわけではないようです。
歩き遍路さんのために善根宿を作りたいということです。
ですから、
「一度歩いてみません?」
とお誘いをしました。
お遍路は札所だけを訪れるスタンプラリーではありません。
札所と札所を結ぶ遍路路にこそ
お遍路の風景・風情が満ち満ちているのです。
それを少しでも経験してもらいたかった。
お接待に触れて、有難さを感じてもらいたかった。

三角寺駐車場で待っていた彼の姿をひと目見て、
普通の車遍路ではない雰囲気を感じました。

地下足袋が格好いいねえ。
お祭り用の純白のカーゴパンツも決まっている。
白衣の背中の刺繍の「南無大師遍照金剛」も粋です。
むしろ「御意見無用」の方が格好いいかも?

「今日はここからどこまで行きますか?」
「雲辺寺まで登ります」
「おおっ、でも無理しないでくださいね」

彼は道中、私の背中をたくさん撮ってくれました。
普段は見られない自分の後姿
腰につけた自作の引敷(ひっしき)の様子とか、
正座してお勤めする様子も客観的に見ることができます。
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今回は草履を持ってきました。
靴と荷物をベンチで降ろして草履に履き替えてお勤めするのです。
これだと足が痛くない・・・はず。

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二人でのどかな山道を色々喋りながら歩きました。
途中に何箇所かある善根宿の様子を見ながら、
野の花を愛でつつ初秋の景色を堪能しました。

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別格椿堂では、
描いてきた絵を奉納させていただきましたがな。
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トイレに行ったらこんなところに蛙が・・・
ここではできないなあ。隣のを使う。

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途中の遍路小屋で昼食にしました。
お互いに写真を撮りあい、それぞれfacebookに投稿・・・
二人してなにやってんだ?と思われたことでしょう。

1300
いよいよここから雲辺寺への登り口です。
「足は大丈夫ですか?」
「意外に大丈夫です!」
地下足袋が調子いいみたいです。
日本人の山歩きには地下足袋が適しているのかもしれん。
新田次郎の小説「孤高の人」の主人公「地下足袋の文太郎」も
地下足袋を履いて六甲山系を歩いていたっけなあ。

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むしろ問題あるのはわしのほうですがな。
もともと山登りは自分のペースで、
のそのそ登っているので
人とペースをあわせて登るのは苦手です。
彼はわしより7歳若く、体重は20kg近く少ない。
ああ、ハンデやああああ。

持病の高血圧や喘息をだましだまし登っているが、
やはり彼と差が開き始めた。
「さ、先に行ってください」
見得も臆面もないわし。
格好つけたって仕方ないもんね。
立ち止まって休むと眩暈がしてくる。まずい。
足の筋肉が痙攣してきた。更にまずい。
汗をかきすぎてミネラル不足になっているんやろうなあ。
塩分と糖分、水分を緊急補給する。
なんとか足も動くようになってきました。

こんなヨタヨタな太ったおっさんでも
山や野を歩いて遍路しているのですから、
自分の意思さえあれば誰でも歩き遍路はできます!
全部歩かなくてもいいじゃん!
そう思いますよ。
高速車遍路しなくっても、楽しいことは歩きのほうが多い。


「ドクターストップかかっているから」
「ギックリ腰だから」
「膝が悪いから」
「そんな元気ないから」
「時間がないから」
「遠いから」
「子供が小さいから」
「主人が心配だから」
「動物の世話があるから」
「植木の世話があるから」

色々な理由をつけて
行かなかったり、
安易な車遍路に走る人達のなんと多いことか。


言い訳する前に
歩く楽しさ、景色を見るゆとり、風を感じて
遍路道すがらお接待に触れる有難さを味わってもらいたい。

坂本屋のお接待、道隆寺の前で貰う手作り地蔵さん、
通りすがりの人から差し出されるみかん等々・・・


彼に力を貸してやりたいと更に思ったのは
彼の信仰心の篤さです。
遍路路沿いのお地蔵様には、
きちんと立ち止まって手を合わせていました。
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前掛けが外れて落ちていたら、
いちいちしゃがみ込んで直していました。
修理不能だったら
「すいません、また今度来て直します」
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おおおおお、すごいねえええ。
わしもお地蔵様や祠では手を合わせるが、
ここまではしない。できない。

それにすれ違う人達に
ごく自然に「こんにちは」と挨拶をしている。
これ、簡単に見えてなかなか難しいですよ。

きっとお大師様が、わしの口と身体を使って
彼に歩き遍路をさせるように
仕向けたのかもしれませんて。

でもね、もう少し現実的な計画を立ててから行動を起こしてくださいね。
家族を養う義務もまだあるのですから・・・
それに先達推薦してもらうお寺も決めていないみたいだし。
お四国は逃げはしない。
(新居浜の人に言うのはおこがましいが・・・)
じっくりと目の前の問題に取り組んでもらいたいと思いました。
そのためのお手伝いはします。
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結局雲辺寺の麓まで一緒に降りてきました。
わしは民宿「青空屋」に泊まるのでここでお別れ。
新居浜から家族が迎えに来るのだそうです。
また一緒に歩きましょう。


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「青空屋」さんは、歩き遍路さんの間でも評判のお宿です。
普通の農家の離れを増築したような造りの気持ちのいい建物です。
今夜の同宿者は
大学の先生をしていたテント泊のおじさん
香川はテントを張る場所がないと言い、ここで家に送り返すそうです。
通夜堂や善根宿は防犯の関係上、使わなかったそうです。
色々自分の持論を硬く持っていて、曲げそうにない人でした。
もう一人は二十台の若者で、結願したら何をするんでしょうね。

今日はなぜか食欲がなく、
熱々の骨付き鶏を食べたらお腹がいっぱいになってしまいました。
宿のご主人と香川県のうどん屋の話をしたら、
わしが食べた店を全部否定されました。
香川県人はそれぞれ自分の好みのうどん屋さんがあるようです。
ではどこの店がいいのか?
聞いても明確な答えは返ってきませんでした・・・





9月24日(木)
昨夜から雨が降り始めていて、今朝は本降りです。
0630に朝食をいただいて早めに出発する。
今日の予定は、まず67番大興寺へ行ってから、70番本山寺に行く。
ポンチョを着ると蒸れて中も外もしっとりと濡れてくる。
過去、ここを訪れたとき75%の確立で雨です。
雨不足の香川県において、
わしは龍神様とお連れになっているのでしょうか。
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0728
大興寺門前でお地蔵様と彼岸花が出迎えてくれる。
雨にぬれそぼるこの景色もまた一興です。
このアングルは田圃の中の方に行って撮りました。
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とかく雨の日はテンションが下がり気味で持て余します。
「もう帰ろうかな・・・」
なんていう弱気の虫も出てきますね。
同時期、徳島の阿南でも大雨で、鶴林寺・太龍寺あたりでは
心が折れて帰りたがるお遍路さんたちがいるとfacebookに書かれていました。

靴も防水とは言え、最初から水浸しです。
靴下が濡れると靴擦れの原因となってしまうんだけどなあ。


歩くこと2時間、
0939に70番本山寺の五重の塔が見えてきました。
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この風景、奈良で見かける景色とよく似ているので好きなんです。
少し雨も小止みになってきたのでポンチョを脱いで
本堂から大師堂、納経所まで小走りで移動する。
今日は正座してのお勤めは無理です。
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ここから68番神恵院、69番観音寺まで「本山駅」から「観音寺駅」
まで移動する予定だった・・・んですが
タクシーの宣伝看板が目に入り、雨で気弱になっていたわしは
躊躇なく呼んでしまいました。

1016
観音寺・神恵院境内は、しっぽりと雨に濡れています。
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傘をかぶったままお勤めするのですが
うつむくと雫が盛大に手元に落ちてきて
線香や蝋燭、経本などが濡れてしまいます。
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わしが二箇所のお勤めを終えた頃、
民宿で一緒だった青年が濡れ鼠でやってきた。
テント泊のおじさんは、わしと同じく本山寺から廻るようでした。

歩いて「観音寺駅」に移動し、高松行きの普通列車に乗る。
「みの駅」で降りて、
去年お世話になった駅横の「みのタクシー」で71番弥谷寺まで行く。

1230頃に到着
門前の「俳句茶屋」は閉まっていました。
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シルバーウイークが忙しかったし、雨だし今日はお休みなんかな?
俳句をひねってきたんだけどなあ。残念
その頃になると雨もかなり小降りになり、青空さえ見えてきた。
これで雨も上がってくれたかな??

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大師堂の納経所では濡れた靴下も脱いで上がり、
きちんと座ってお勤めができました。
納経所ではわしの描いた絵を納めさせていただきました。

ここから山道を下り、次の曼荼羅寺へ向かう。
草ぼうぼうの山道は
長い、あの生き物の出現しそうな雰囲気で怖い。
杖でやたら草をかき回しながら急いで降りる。

「右73番出釈迦寺 左72番曼荼羅寺」
の標識があり、なぜか出釈迦寺のほうへ足を向けました。
別に深い意味はない。
雨がやんでいたから・・・かな?
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ここでは草履に履き替えてお勤めしたのですが
靴下も濡れていたし、引敷も濡れていたので気にする必要もないが、
唯一濡れていなかったお尻の部分が濡れてしまいました。

曼荼羅寺の裏手にあるうどん屋さん。
歩き遍路さんにのみ、うどんをお接待で食べさせてくれるところで
徳光さんのお遍路さんを見て、
一度入ってみたかったんですよ。
「こんにちは~・・・あの~、うどん食べさせてもらえますか?」
「お参りしてきました?」
「いえ、まだなんです」
「じゃ、先にしてき。その間に茹でておくから」
「は、はははい」

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曼荼羅寺の境内には無花果が1パック200円で売っていたので
今夜のおやつに買いました。

お勤めを終えてうどん屋さんにダッシュ!
しばらく世間話をしているうちにうどんが茹で上がりました。
ここは製造、卸専門のお店のようで
うどん食べさせるのはお接待のようです。
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お接待のお礼に自作の納め札と
札所の絵を貰ってもらいました。
とてもとても絵を喜んでもらい、ううう嬉しいなあ。
話好きのおかみさんと、しばらく楽しくお話をしましたがな。

食べ終わったらまた雨が降ってきました。
ここから74番甲山寺まで濡れながら歩く。
するとまた雨がやむ。
ポンチョを着たり脱いだり、忙しいなあ。
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75番善通寺まであと少し
このまま濡れずにたどり着くことができるか?
残念・・・雨が激しく降ってきました。
駐車場側から境内に入ったので、最初に大師堂に参拝する。
この時点で1645・・・
本堂まで行って帰ってくると時間ぎりぎりやなああああ
仕方がない。
心苦しいが先に納経所に行こう。

ご朱印を貰い、本堂の方面に歩いて行くと、
同宿だった青年がちょうど着いたところでした。
わしはタクシーでチョンボしたんですが、彼は歩いてきたんでしょうね。
わしに比べてかなり速足のようです。
わしが遅いだけなんでしょうが・・・・
本堂でお勤めを果たしたのは1655
ギリギリでした。

善通寺を後にして、今日のお宿は善通寺グランドホテル
頭から足の先までしっぽりと濡れていたので気持ちが悪い。
早く部屋に入って濡れた服を脱ぎたい。
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素泊まりなので
今夜の夕食はホテルの隣にあるスーパーマーケットで調達する。
温かい夕食が食べたいのですが
出来合いのお弁当で我慢するしかない。



9月25日(金)
0733「善通寺赤門前バス停」から琴参バスに乗って
0738「金倉寺立場バス停」で降りる。
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別に朝早く歩きはじめたら余裕で金倉寺まで行けるんですけどもね・・・

0751
76番金倉寺に着く。今日は雨降っていないが草履が濡れている。
せっかく乾いた靴下を履いてきたが、草履を履いたら濡れてしまいました。
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「お砂踏み道場」ここ入ってみたかったんです。
初めて入りました。
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各札所の御本尊のご真言を唱えながら巡っていくと・・・
金倉寺と長尾寺の御本尊を描いた掛け軸の紐が取れていて
斜めになっていました。
ああっ勿体ない。
お寺の人に教えに行きました。

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田圃の中の道を通り、
神社の彼岸花の群生を楽しみながら歩く。
ここの道、好きな道のひとつです。
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77番道隆寺の直前の家で、いつもお爺さんから
「おへんろさ~ん!」
とお接待の声がかかるのだが、今日に限って声がかからない。
杖に着けた鈴をひときわうるさく鳴らして、
ゆっくり歩くのだが声はかからない。
留守なんかなあ?

1日中家の前を通るお遍路さんを見張っているわけにはいかない。
まあいいや。
今回は手作りお地蔵様はあきらめよう。
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道隆寺から「多度津駅」まで1km歩いて高松行き列車に乗り、
丸亀市内を通り越して「宇多津駅」で降りる。
1km歩いて78番郷照寺に着く。
門前で三角寺への途中で一緒のバスに乗ったご婦人遍路が
出てくるのに出くわした。
「ありゃ、またお会いしましたね」
彼女は変則打ちをしているので、
わしとは同じ道程にはならないようです。
でも時々出会う。ご縁なんでしょうね。

郷照寺の納経所では美人の奥さんからご朱印を頂く。
いつもながら愛想のいい笑顔が綺麗です。
デレデレしながら描いてきた郷照寺の絵を納めさせていただく。
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また「宇多津駅」まで戻って高松行きに乗り、「八十場駅」に
行くのですが、駅でまた先程のご婦人遍路と一緒になった。
列車が来るまでベンチに座りお話をしました。
自分の母親くらいの歳なんですが
独りで元気でお遍路しているだけあって見かけ若いね。

このあたりの大きな駅の発車ベルは「瀬戸の花嫁」です。
わし以上の年代にはとても懐かしい曲なんですが
最近の世代にとってはどうなんでしょうかね?

「八十場駅」に着くと、79番高照院天皇寺にはすぐです。
連れだって歩いていると、数珠持ったおじさんが
「こっちが近道やよ」
と教えてくれました。
「わしはな、西国の大(先達)でな、この間表彰されたんや」
へえええええ、でも思いっきり普段着ですよ。
それに数珠はどう見ても浄土真宗のやつ・・・
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79番天皇寺にはダンタイさんがいました・・・
隅っこに座らせてもらい、お勤めを果たして納経所に行ったら・・・
テンジョウインさんが納経帳とお軸、判衣を山のように
積み上げていました。
待つのも修行です。
でもね、テンジョウインさんたちの立場になって考えてみたら、
彼らはいつも納経所で個人の遍路さんたちから鬱陶しがられて
肩身の狭い思いをしているんでしょうかね。


全てを終えてふと見まわしたら、
先程のダイセンダツのオジサンの姿がない。
納経所でも見なかったなあ。
我々よりも早く全てを終えて次に行ってしまったのでしょうかね?

「八十場駅」に戻り、やってきた列車に乗り「国分駅」で
降りて500m歩くと、80番国分寺に着く。
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この時点で1330
まだここで今日の予定を終わるには早い。

ご婦人は今日はこの先の「鬼無」駅まで行き、
「せと国民旅館(だったっけ?)」に泊まるそうです。
駅まで車で迎えに来てくれるそうです。

わしは83番一宮寺に行くことにする。
でも、歩くには時間がかかりすぎるし、
電車を乗り継ぐと
「国分駅」⇒「高松駅」徒歩「高松築港駅」⇒「琴電瓦町駅」乗換え「一宮駅」
という具合になり、往復する事を考えると不便です。
ですからタクシーを呼びました。
ちょっと高かったが、予定をこなすためには仕方がないかな。
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一宮寺で参拝を済ませ、
帰りは多少時間に余裕ができたので
琴電とJRを乗り継いで「国分駅」に戻ってきました。

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今日のお宿は国分寺門前の「えびす屋」
愛想のいい奥さんに出迎えられて一息つきました。
お洗濯はお接待でやってくれるそうで、
ありがたいですねえええええええ。

今日も汗を沢山かいて喉が渇いていたので
飲み物を買いに外に出かけたら、問題発生

門前の自販機も、近くの商店の自販機もお釣り不足で千円札を
受け付けてくれなかった!
店の人に言ったら、「ああ、そう。困ったなあ・・・」
と考え込み始めたので、買うのをあきらめましたがな。

えびすや旅館の玄関には、1本100円でお茶と水が置いてあった。
宿泊者の要望を受け入れて置いてくれているのだそうです。
ありがたいですねえええええええ。
早速お茶を買いました。支払いは宿代の清算のときだそうです。

今夜は関東からのオジサンと二人
夕食は何が美味しかったというと、まず新米
水加減と炊き加減が最高で
ご飯だけで何杯も食べられますよ。
それにハマチの煮付がおいしい。
おかずを全部食べてしまい、それでもご飯を食べたかったので
煮汁をごはんにかけて食べたらこれがびっくり。
鰻丼のタレに近いが、それよりも美味しかったなあ。
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おいしい食事とお洗濯のお礼に
手製の納め札と国分寺の絵を差し出したら
飛び上がって喜んでいただけました。
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曼荼羅寺裏のうどん屋さんのおかみさんといい、
こんなにわしの描いた絵を喜んでもらえると描いた甲斐があり、
とても励みになります。



9月26日(土)

この宿は、雲辺寺と同様に、山登りの麓の宿だというので
朝食は早めに出してくれます。
0550に準備ができていて、大飯3杯食べて
0600に出発することができました。

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若者がわしを追い越し、ズンズン先を歩いて行く。
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昨夜少し雨が降ったみたいなのですが、今朝は上がっています。
雲に霞む五色台は480m弱の山なので、さほど高くはない山ですが
後半の登りは急な丸太の階段で、激しく体力を消耗します。
それもそう長い時間ではなく、やがて頂上の県道に出ました。
曇り空ながらいい風が吹いてきます。

県道から自衛隊演習場沿いの遍路道に入ると
じめじめしたぬかるんだ道をしばらく歩く。
しかしながら緩やかな降り道なので、案外歩みは早く、
白峯寺へは早く着いたような気がします。


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81番白峯寺の門前には
新しいトイレができていました。
長い階段を登って本堂・大師堂の前で座ってお勤めをしていたら
ダンタイさんがやってきました。
何かよくない予感がする・・・
納経所ではその予感があたってしまいました。

天を衝くばかりの高さにうず高く積み上げられた納経帳
建築現場のパイプのごときお軸
ちりめん問屋の倉庫の如く重ねられた判衣

ここで待つのも修行です・・・・修行です!

艱難辛苦のうえに次の82番根香寺への山道をゆく。
ぬかるんだ緩い坂道は、行きと違って歩きにくい。
それに気温も上がってきました。
休日の五色台は、ハイカーもちらほらいます。
丁度いい規模の山なんでしょうね。

今日は国道沿いにあるお接待所はお休みのようです。
その先には食堂もあるのですが、昼食にはまだ早い。
自販機で飲み物だけ買って休憩します。
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最後の山道に入り、去年出来たばかりのロフトつき遍路小屋で、
またしても先日のご婦人遍路に出会いました。
よくよく彼女とは縁がありますねええええ。
「また会うかもしれないので、またねと言っておきます」
「はい、またね」

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82番根香寺では、
座ってのお勤めにも慣れてきて、さっさと空いている隅っこを見つけて
テキパキとすることができるようになりました。
やはり一番足に優しいのは板の間ですね。

ここから山を降りて「鬼無駅」に至ります。
5km、1時間半ってとこかな?
ところが降りる道を間違えたみたいです。

別格香西寺行きのほうの道で、お遍路もあまり通らないようで
草ぼうぼう、倒木に道を阻まれ、苦労して降りてきたら
「鬼無駅」から西に大きく離れてしまっている。
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ヘビの子供をからかって遊んだバチがあたったかな?

日が照ってきて暑い中を1時間歩いたが、
これからの予定が頭の中でグルグル廻り、香西の街中で
目の前に停まったタクシーを捕まえてしまいました。

この地点から、「高松築港駅」か「瓦町駅」のどちらが近いか?
運ちゃんによると「瓦町駅」に行った方が同じ距離で無駄がないそうです。
「ではそこにお願いします」
今回はタクシー利用率高いなあ。

琴電「瓦町駅」から志度線に乗り「琴電屋島駅」で降りる。
ここの駅前から屋島山上行きバスが出ていて、
わしがバス停に着いたら、ちょうどバスがやってきた。
なあああんて、運がいいんでしょう。

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屋島は観光地だけあって
84番屋島寺では、参拝者以外の人たちもたくさんいます。
仏前で柏手を打つ女の子たちもいます。
彼女らは納経所へ行き、いま流行の「御朱印」を貰っています。
「御影は、いりますか?」
「・・・?え?それなんですか?」

今日は乗り継ぎがうまくいき、時間がたくさん余りました。
では、スケッチブックを取り出して
お絵かきをしようかね。
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1時間ばかりお絵かきを堪能してから、下りのバスに乗る。
おっと、その前に実家のカーチャンにお酒を買って送ろうかね。
駐車場のお土産屋さんに讃岐の地酒の生酒があったので2本買いました。

今日のお宿は琴電屋島駅前の「広瀬旅館」
食堂兼旅館で、素泊まりのみです。
「あの~、ここで何か食べさせてもらえますかいのう?」
「いやあ、碌なもの無いから、買ってきて食べた方がええですよ」
「ではお店はどこに?」
「歩いて行く?30分くらい。自転車なら10分」
「自転車は持っていないんっすよ」
「貸します」
「貸して!」
結構遠いところにあるショッピングセンターに行き、
今日の夕食と明日の朝食・昼食を買い込んで来た。

でもね、どうしても食堂で瓶ビールを飲みたかったので
お風呂と洗濯を終えて、食堂に行き
「ビールと何か食べるのものを頂戴」
「ここに書いてあるものだけなんですよ」
「けっこうあるやんけ。ではチキンライスをば・・・」
ビールを喉に流し込むと、五臓六腑に沁み渡りますがな。
この食堂は、奥がすぐ母屋のようで生活感が店に溢れ出している。
家の男の子が店の内外を走り回り、
「おなかすいた~」
チキンライスが出来上がり、男の子が命じられて持ってきた。
自分の持ってきた食べ物を食い入るように見つめているので
ひと口あげたら、
厨房で御主人に怒られ、べそをかいていました。
ごめんね。


9月27日(日)
今日は最終日です。
午前中に85番八栗寺と86番志度寺を廻り、
「高速志度バスストップ」から帰ります。

「琴電屋島駅」から「八栗駅」で降りて、山に向かって歩いて行く。
五剣山が目印なので迷わないよ。
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85番八栗寺では、描いてきた絵を納めさせていただきました。

遍路標識に従い、裏からの下り道を通る。
この道、自動車道ですが緩やかな降り道で
木陰が気持ちのいい道で、好きな道のひとつです。

「塩屋駅」まで歩いて来て、ここから琴電に乗っていこうと切符を買ったら
うどんのいい香りがしてきたよ。
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目の前にセルフうどん店があった。
ふらふらと引き寄せられ、店内に入る。
he3-6f-03.jpg

いやあああ、満足しました。
やっぱりうどんは讃岐やね。

「琴電志度駅」で降りて86番志度寺まではすぐです。

he3-6f-04.jpg
あいかわらずここの境内は緑の木々に覆われていて
林の中に入り込んだような気がします。
草履はすっかり乾燥しているので
ここの境内ではずっと履き替えてお勤めしました。
大師堂の横では、老人会がお接待所を賑やかにやっていて、
さかんに呼び込む声が聞こえてくる。
わしもお接待を受けたら、
納経所に納める予定の札所の絵を差し上げようかな?
と思い、手に持って用意していました。

しかし
自分たちのお喋りと、車遍路の人たちとのお喋りに夢中で
結局わしには声はかかりませんでした。
声がかからないのも、縁です。

渡そうと思って持っていた札所の絵も
納経所に納めてきました。

バスの時間までがかなりあるので
本堂前のベンチに座ってスケッチをすることにしました。
描いているとお接待の人たちがわしに気づき、
入れ代わり立ち代わり誘いに来ました。
でもね、一度無視されたので、ほいほいついて行くのもなあ・・・
最後まで丁重にお断りしました。
それで神経使ってしまいました。
he3-6f-05.jpg

このへんが今のわしの性格の限界みたいです。
いきさつはともかく、
人の行為は素直に受け取る度量の広さが必要だなあと考えました。

「高速志度バスストップ」まで歩いて1.5km
最終日はからりと晴れあがり、
夏日とも思われるほどの気温でした。
かんかんと日差しが照りつける高速バス停で、
日影を探してあちこちうろつきました。


帰りのバス内では、6日間の疲れが溜まっていたのか
爆睡してしまい、気づいたらバスは神戸を走っていました。



今回の旅は、
会うのを楽しみにしていた人達と会うことができませんでした。
でも、会うことを期待するのはこちらの勝手な思い込みで、
相手にとっては知ったことではない。

人との出会いは楽しみなんですが、
過度の期待を持ちすぎるとかえって逆の感情を持ってしまう。
邂逅(かいこう)と考えた方がいいんでしょうね。


次回は10月の連休
順番が激しく前後するのですが
浄瑠璃寺から始めて伊予西条の前神寺まで。
松山にお住いの
坂本屋の「門前の小僧」さんと突撃遍路を敢行したいと考えております。


そのあといよいよ4巡目の結願
11月初頭の連休で行きたいと思います。
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新西国霊場巡拝(その1)

新西国霊場巡拝(その1)


始まりは南海天下茶屋構内の看板
「高野山開創1200」
「金剛山登山」
「水間観音」
気になる表示ばかりです。
高野山には記念切符を買って行ってきました。
金剛山はこの秋に登ってきます。

さて、水間観音
どうも気になって仕方がない。観音様がわしを呼んでおられるのか。
気になったら行ってみようぞ。
南海の貝塚駅まで行き、そこから水間電鉄に乗り換えます。
わずか5kmの距離ながら、
地元の足として大いに利用されている電車会社であります。
04水間寺06
多宝塔を思わせる終点「水間観音駅」で降りて歩くこと20分
04水間寺05

やがて堂々とした境内が見えてきました。
おお、ここが水間観音か!
聖観世音菩薩さまに、天台宗勤行次第でお参りしていたら、
「新西国第四番」
という札が目に飛び込んできましたがな。
04水間寺03

おおっ

この時点で西国札所巡礼も折り返し点にかかっていて
次なる目標を模索していた時期に
ここで新西国に出会ったのは、やはり観音様のお導きか。
天下茶屋駅から観音様に手を引かれてここまで来ました。
04水間寺01

納経所で
「あ、あの~。新西国の納経帳は、あるでしょうか?」
「はい。1000円です」
「ください!」

早速御朱印を頂きましたがな。

この時点で新西国巡礼が始まりました。
やはり観音様に引かれたか。




それにしても、まず札所の位置を確認しなければならん。
書店ではあまり扱っていないようで、
amazonでポチッと買いました。
それによると、
昭和7年に京阪神の新聞社が一般読者からの人気投票で選定された
三十三箇所と、客番五箇所の三十八箇所です。
ですから、どのお寺も古くから多くの人達に親しまれてきた寺院
ということになります。
天台宗、真言宗が多く、それに聖徳太子開基というのが目立ちます。
東は延暦寺、西は赤穂、北は鞍馬、南は和歌山の道成寺まで
西国三十三箇所よりは若干狭いのですが
近畿一円に札所が点在しており
巡礼するのにちょうどいい場所です。

さて、この札所巡り、ボチボチと楽しんで行きたいと思います。



【天王寺編】
01四天王寺02

新西国第壱番 四天王寺
大阪に来たときから、四天王寺には早く行っておきたいと思っていました。
ここは聖徳太子が日本で初めて建立した寺院です。
たまたま訪れたのは弘法さんの縁日でした。
境内は店・店・店と集まった人でごった返し
どこになにがあるのやら
しかし、金堂と五重塔はその日は拝観料無料です。
さすがにこのエリアには人はあまりいない。
ここは八宗兼学の和宗総本山
「あの~、ここでは勤行次第は、どこのに従ったらよろしいんでしょうか?」
「お心のままでよろしんですよ」
なんでもいいっちゅーことですな。
般若心経をあげさせていただきました。
納経所に行ってみたら・・・


新西国観音霊場、近畿三十六不動尊霊場、河内飛鳥古寺霊場、
聖徳太子御遺跡めぐり、神仏百五十霊場、おおさか十三佛霊場、
法然上人二十五霊場、西国薬師四十九霊場、大阪七福神霊場、
なにわ七幸めぐり、摂津国八十八霊場、摂津三十三観音霊場、
西山国師十六霊場、役行者めぐり、四国八十八ヶ所霊場(番外)、
西国三十三観音霊場(番外)

おおっ

すごいですねえええええ。
さすが和宗の総本山です。
01四天王寺04




新西国客番 清水寺
客番の清水寺は、四天王寺から歩いてすぐの所にあります。
入り口はちょっとわかりにくいのですが
通天閣を遠望できる絶好のロケーションです。
本堂は改修工事を予定しているとか、
客番01清水寺02
ご本尊の十一面観世音菩薩様は納経所の2階に仮安置されています。
納経所を出ると、
大阪市内唯一の天然の滝である「玉出の滝」があり、
ここで滝行をする人が多いらしい。
なるほど、清浄な気が満ちているような感じです。
客番01清水寺01




【大阪北区界隈編】

新西国第二番 大融寺
ここはですね、梅田の駅近くにあるのです。
地下街のホワイティ泉の広場から出ると、すぐ近くです。
この近辺には何度も来ているのですが、
縁がなかったんですね。知りませんでした。
02太融寺01
大阪の街中なので、ちょっと遠慮気味に建っています。
真言宗の寺院で、お大師様の像が参拝者を見つめておられる。
「おお、ここにも来たか」
お大師様に言われたような気がしました。

02太融寺02
本堂横にはお一願不動堂があり、
なにやら清浄な気が満ち溢れています。
お不動様の背後には一筋の滝が流れており、
お百度を踏んでいるのでしょうか、熱心に拝んでいる婦人がいます。
わしもお不動様の真言を唱えさせてもらいました。
観光気分で訪れた夫婦も、この雰囲気に当てられたか、
神妙な顔つきで手を合わせていましたがな。
02太融寺03
淀殿の墓もありました。



新西国第三番 鶴満寺
ここは地下鉄堺筋線天神橋筋6丁目駅で降りてしばらく歩くと、
やはり遠慮がちに建っています。
03鶴満寺02
ここは保育園や老人ホームを経営しているところで、
道向かいの保育園からは保父さんの元気な声が聞こえてきます。
ここのご本尊は子安観音様です。

03鶴満寺01
納経所の老婦人としばらくお話をしました。
お友達が山歩きが好きで、元気で日本百名山を登っているそうです。
山に行かない日には毎日歩いているそうな・・・
いつまでもそうありたいものですね。




【河内長野市編】

新西国第7番 金剛寺
実は金剛山に登ろうと思い、その下見に来たついでに
金剛寺と客番の観心寺に行ってみようと思いました。


南海「河内長野駅」の西口には南海バスのバス乗り場があり、
各地へのバスが出ている。
光明池行きに乗り、山あいの道を進むこと40分、
「天野山バス停」で降りる。

07金剛寺01

生憎現在金堂が修理中なので
御本尊様が御影堂に引っ越されていて、
「障子の隙間からじっと目を凝らしてご覧ください」
と言われましたがな。
よく見えんかったがな。
07金剛寺02
河内長野駅に戻り、まだ時間があったので
金剛山行のバスに乗り、
「観心寺バス停」で降りる。




新西国客番 観心寺

客番02歓心寺01
ここは楠一族の菩提寺だそうで、門前に楠公の銅像が建っている。
受付で拝観料を払った時に納経帳も預かってくれたので
客番02歓心寺02
長い石段を登って本堂に行く。
客番02歓心寺04
本堂を右に行くと後村上天皇陵とか、楠正成首塚などがある。
じっくりとこのお寺を見て回りたいね。
客番02歓心寺05




【明日香村編】

新西国第九番 飛鳥寺
わが国初の金銅仏である、飛鳥大仏で有名なところです。
近鉄「橿原神宮駅」から、奈良交通「明日香周遊バス券」を買って
「飛鳥大仏前バス停」で降りる。
広い駐車場には観光バスも来ています。

09飛鳥寺02
蘇我馬子が建立した寺院で、境内の外には
蘇我入鹿首塚という、ちょっと怖い塚もありますが、遠くから望むだけで
御本尊の飛鳥大仏様を拝む。
中に入るには拝観料がいるので、建物の外から・・・



新西国第十番 橘寺
「飛鳥大仏前バス停」から「岡橋本バス停」で降りて・・・さて
どっちに行ったらええやろうか?
向こうからやってくるご婦人に
「あの~、橘寺へはどう行ったらええんでしょう?」
「反対側ですよ。ほら、あそこに見える屋根です」
「ありがとうございます」
10橘寺01
聖徳太子建立七ヶ寺のひとつで、
この付近一帯を覆う太古からの空気を嫌でも感じます。

飛鳥地方は聖徳太子ゆかりのお寺が多いですね。




【二上山麓・太子町編】

新西国第十一番 當麻寺
近鉄の吉野行きに乗り、「当麻寺駅」で降りて参道を1km歩く。
参道の家々の庭は見事に手入れされ、
楽しみながら歩くことが出来ます。

11當麻寺01
ここの御本尊は蓮糸大曼荼羅だそうです。
拝観料を払えば本堂の奥まで入れるのですが、
お勤めをした後なので遠慮しておきます。

11當麻寺03
ここの境内は「許可なくスケッチを禁ずる」そうです。
なぜかな?
山門の近くの中之坊の写佛道場では、写佛体験ができると書かれていました。
ああ、写佛・・・
心が動いたのですが、まだわしは仏様を描く勇気がない。
修行が進んだら描くことができるやろうか。



新西国客番 叡福寺
近鉄大阪線吉野行きに乗り、「上ノ太子駅」から循環バスに乗り、
「太子前バス停」で降りると右手に堂々たる山門が目に入ってきます。
客番03叡福寺01
今日は雨なのですが
かえって雨が幽玄さを引き立てているような感じです。
正面には聖徳太子の御廟がある。
当然宮内庁管轄です。
客番03叡福寺03
雨の平日に訪れる人もないのか、納経所はお留守で
しばらく待つ。
待つもまた一興です。
客番03叡福寺02



新西国第八番 西方院
ここは聖徳太子の乳母を務めた蘇我馬子の娘が太子の死後
太子廟の近くに尼寺を建てて菩提を弔ったそうです。
本邦最初の尼寺です。
08西方院
納経所で御朱印を頂いた尼様に尋ねた。
「あの~、ここは浄土宗のお寺なのですが、ご本尊様に般若心経をあげてもよろしいのでしょうか?」
「仏様は細かいことは気にされていませんよ」
「ありがとうございます」
西方寺

四国八十八ヶ所四周、西国三十三ヶ所結願
こういった気持ちが余計なお世話に結びついてしまっています。
お寺に来て、手を合わせることこそが大切なんだなあと
思うようになりました。

しかし、基本的な作法は次世代に伝える必要はあるんじゃないかと
思うのです。


【和歌山編】

新西国第五番 道成寺
南海「和歌山市駅」からJRに乗り換えて紀伊田辺行き鈍行で
70分ほど揺られて「道成寺駅」に降り立つ。
ここは無人駅なのでICカードは使えませんがな。
車内で車掌さんから切符を買いました。

ここは和歌山最古の寺院です。
建てられてから一度も火災に会ったことがない。
ですから国宝重要文化財が山ほどあります。

05道成寺01
「道成寺七不思議」
其の一は、山門までの階段
遠近法を逆手に取り、下から見ても階段脇の幅が狭くなっていない。
不思議ですねええええ。
あと六つは省略・・・・

05道成寺03
歌舞伎の演目、娘道成寺でも有名なんですよね。
鐘楼は焼けてしまって、ない。
これも七不思議のひとつなんですけどもね。
05道成寺02

ご本尊の千手観音様のお姿に見ほれて
お勤めをしていたら、
団塊スタイルのおじさんが来て、いきなり撮影開始・・・
「おいこら!」
と言いたい気持ちを抑え、
観音様とのご縁によって、はるばるここまで来た
おじさんの所業を諌めるのは遠慮しておこう

納経所の建物は、宝物館にもなっており、
600円を志納して入らせていただく。
ここには国宝の仏様や眷属様たちがずらりと安置されていて
圧巻です。
一体一体に知っている限りの御真言を唱えさせていただきました。

真のご本尊様である千手観音様の前で
ボ~ッとなって見つめていたら、
カンボジア人かな?タイ人かな?男女のグループがいて、

「お線香を立てたいのだが、香炉はどこ?」

と尋ねられたので、一緒になって探しました。
観音様の前に小さな香炉を見つけて、やれ安心
と、彼らが観音様の前を空けてくれて、
ここで、お経をあげてくださいと言うのです。

おおっ・・わしは優婆塞なんですが・・・
でもいいや。
自分の子年の守護仏である千手観音様に惚れていますから
観音様の前で座り込み、般若心経をば。
彼ら、私の後ろで一緒になって手を合わせている気配がする。

道成寺
未熟ながら、一生懸命させていただきました。
お経がおわり、彼らに一礼をして宝物殿を後にしました。

なんか、いい気持ちが身体を包む。
祈るというのはこんなにもいい気持ちなんですね。

お四国遍路と、新西国巡礼
いずれも気持ちのいいものです。






悟りとは・・・?

仏教を信じている人は、
何に対して祈るのか?自分自身?絶対的真理?
仏教とは、苦しみの多い世の中を、
よりよく生きるための哲学なのです。

誰もが煩悩から脱して楽になりたい。
でも皆仏陀になれるわけではない。
高僧の方々が皆大悟しているのか?それは判らない。
出家しなければ悟りに至る事はできないのか。
凡下の私たちは一生悟りの境地には到達できないのだろうか?

日本人はとかく完璧さを求めすぎると思う。
英語が流暢に喋れなければ「英語はできない」と考える。
でもブロークンでも喋れるじゃない。


これと同じで
「悟りに近づく」
「悟りの率をあげる」
こういった事なら努力をすればできるんでないの?
少しでも「空の心」を感じればいいんでないの?


「空の心」すなわち「無を感じた瞬間」
だと思う。


bu-01.jpg
わしは、山登りが好きです。
山をあえぎあえぎ登っているとき、
山に登ることのみに精神が集中している。
心が研ぎ澄まされ、
登り始めの時にはつまらない考えが頭を占めているのに
登るに従い、前向きの考えしか浮かんでこない。
やがて頂上に上り、下界を俯瞰したときそれが頂点に達し
法悦の状態になる。
これは禅定ではないか。
bu-02.jpg

ああ、一瞬でも空の心を感じることが出来た。
でも下界に戻ったら、また元に戻ってしまう。
bu-03.jpg



また、絵を描いているときには描くことに神経が集中し
時間の観念がなくなる。
過ぎ行く時間は確かにあるけど、
絵を描いているわしには時間はない。
あるけどない。
これって「空の心」ではないか?
これも禅定だと思います。
bu-04.jpg

絵に関しては一切の邪念はない。




剣道の稽古を肉体の極限までしたあと
面をはずし、目を半眼にして印を結び結跏趺坐する。
「黙想!」
心がからっぽになる瞬間が訪れる。
今思えばこれが「空」か。
bu-05.jpg

わしはこの瞬間が一番好きだった。
そこにはなにもなく、しかしすべてがあった。
剣禅一如とはこのことか。

このとき、もっともっと剣について
修行しておけば精神が少しは高みに行けたかもしれない。



釈尊は瞑想により仏陀になった。
座禅はその瞑想状態になるための行です。
臍下丹田に気を落とすことによる呼吸法で
脳内にセロトニンが分泌されて
心身ともにリラックスし、トランス状態に陥る。

しかして

単に座禅だけでは悟りは開けない。
日常的に勉強し、思索を深める下地をしっかり作っている。
更に座禅でトランス状態を作る。
そしてあるとき突然悟りがやってくる。
それはいつのことか、個人差がある。
大してしなくても大悟できる人もいるし、
何年修行しても何も得られない人もいる。


一休宗純は、
闇夜に湖に船を浮かべて座禅しているとき鵺の鳴き声を聞いて大悟した。
鵺は黒いから見えない。でも声は聞こえる。
あるけどない。ないけどある。

ここに至るまでには血のにじむような修行があったはずです。


さて凡俗の我々は大悟できればいいが
なかなかできない。
ですから一瞬でもいい。
トランス状態を得て
空になる瞬間を持ちたいものです。


bu-06.jpg
夢中になれるもの、目の前にあることに真摯に向き合っているとき、
一瞬でもトランス状態になって
空の心境になるときがある。
その経験を繰り返していくうちに「道」に出会う。
それによって認識力があがる。
少しでも悟りの世界に近づくことができる。
在家の優婆塞はこういった修行形態でいいのではないか。


それは芸術と向き合ってもいいし
スポーツの世界に熱中してもいいし
武道を修行してもいいし
人のために一生懸命奉仕するのもいい
仕事を極めるのもいい



bu-07.jpg
小難しい仏教用語をもてあそんで
「わしはこれだけ知っている」と得々として威張る優婆塞がいる。
ただの威張りたがり、目立ちたがりです。
何度も言うがそれは「知識」であって「智慧」ではない。
「智慧」は自分で考えなければ得られない。
また、行を行うことによって更に得られるものです。


いまわしが真剣に向き合うことが出来ること
それは絵を描くこと
お遍路をすること

これを真摯に続けていけば
精神性もあがっていく、かし。

プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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