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至誠に悖るなかりしか

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「自分は○○なので○○はできない」
こういった言葉をよく聞きます。
あなたは言ったことありますか?
わしもあります。

本当にそうでしょうか。
できないと思った瞬間から、歩みは止まってしまいます。
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どうすればできるのかを考えましょう。
自分で考えて答えが見つからなければ人の意見を聞きましょう。


「自分は○○なので○○はできない」
もしかして逃げてはいませんか?
病気?怪我?時間?仕事?居住環境?子育て?介護?
できない理由にすがりついて、言い訳にして、
楽な方向に流れていく。

その姿勢を指摘されるとムキになって反論する。
気分が悪くなる。傷ついたという。
攻撃的になる。根に持つ。
それは、うしろめたいと思う自分を知っているからです。
正面から見つめたくないからです。
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わしは勇気・気力を振り絞って
安易に走る心を戒めています。


最近出会った方の影響を大きく受けています。
出会うべくして出会ったのでしょうか。



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お遍路の話です。
「暇がない」
時間がなければ、通しが出来なければ
区切って歩いてもいいじゃない。
一年に一度だっていいじゃない。
そうやって、5年かけて結願をした年配の母娘と
志度行のバスで一緒になりました。
ゆっくりと自分のペースで歩いている老夫婦とも一緒になりました。


「身体が悪いから」
「医師に止められているから」
立って歩けないほどの重病人ですか?
好きなスポーツはできるなら、駐車場から歩くことができるなら、
区切って区切って少しずつ歩けるはずですよ。
そのうち、距離・時間が増えていきます。
人間の抵抗力を侮ったらいけません。


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健康管理の仕事を30年やっていました。
持久走の季節になると免除してもらおうとする人が沢山来ます。
「あのな、俺、膝が痛いんで持久走免除な・・・」
「病院に行っています?」
「行っとらん」
「じゃ、医官から診断書貰ってきてください」
「ええやんか、頼むわ」
「あなた、テニスやソフトボール一生懸命やってますよね?」
「・・・・」
「持久走やりましょうね」
「わし、死ぬでえ!」
(膝で死ぬか?)
こういう人達は必ず根に持ちます。
そんな人達を相手に働いていました。
どこの世界に行ってもこういう人種は山ほどいます。


歩くこと、規則正しい運動は、
人間の心肺機能を高め、免疫機能を高めてくれます。
札所に漂う霊気に触れることによって元気を分けてもらえます。

昔の四国遍路は、業病に冒された人達が、
不自由な身体で歩いていました。
「砂の器」とか「娘巡礼記」にその記述があります。
今は医療が発達しています。
よほどの重病でなければ歩いて廻ることは可能です。


わしは
38歳で柔道始めたので腰・膝・股関節を痛めてガタガタです。
でも後悔はしていません。
冬の久万高原では遂に膝が壊れてしまい、
テーピングとサポーターで三坂峠を降りました。

それと、喘息と糖尿病、高血圧の治療を受けています。
主治医は当然「行くな」とドクターストップをかけます。
でも、自分の身体と折り合いをつけながら、
無理をせずに歩いているうちに少しずつ健康になっているような気がします。
自分のペースで無理をせず折り合いをつけています。

「お四国病院」
精神的、肉体的、社会的な病を持っている人を治してくれる力が
あると思います。


ここまで言っても
「できないものはできないんだ」
「わたしはあなたほど強くはない」
大概の人はそう言うでしょう。

凡人ならば、凡人のまま一生を終えるのも、それでいいでしょう。
だったら大人しく黙っていましょう。
人を羨んだらあきません。
批判してはいけません。
黙って凡人の生活を全うしましょう。


しかし、人より優位に立ちたい、
お山の大将になりたい、
人に意見する者になりたい、
メッセージを発信する人間になりたい
そう思う人は安易な方向に逃げてはいけません。
お四国で修行をしているのですから。
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ネット社会になって、誰でも意見を発信できる世の中になりました。
インターネット以前は、
意見を発信する資格のある者が雑誌、テレビなどで論壇を張っていました。
彼らは自分の意見に責任を持って、自己研鑽を重ねながら
自分を磨いていました。

今は、そういった覚悟のない烏合の衆まで、
安易に、責任感のない意見(意見と言えるかも怪しい)を垂れ流している。
はっきりいうと、意見する資格のない物まで物が言えるようになっています。

これは、人を批判したり、意見をする事によって
自分を優位に立っている、という勘違いです。
愚かな者は、そうすることで自分自身を保っているのです。

また、他人の意見・言葉を引用を多用して意見する者のなんと多いことか。
自分の考えを言葉にすることで「智慧」になる。
「知識」の羅列しかしないもののなんと多いことか。
自分で考えた「智慧」は自分のものです。
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江田島で教育を受けた
「五省」を規範にしていきたいと考えています。

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歩き遍路3巡目 43番明石寺~45番岩屋寺

歩き遍路3巡目 43番明石寺~45番岩屋寺


お大師様の御縁により、先日
真言宗の阿闍梨様にお目にかかる機会を得ました。
苦行を詰まれ、とても力の強いお方で、
お話をさせていただいているうちに
自分の足りないところ、間違っているところ、伸ばすところなどについて
多くの御教示を賜りました。
これからの自分の成すべきことの片鱗が垣間見えたような気がします。
自分の得意分野である絵を描くことを通して
益々精進を重ねます。


今回は、久万高原への旅です。
その中で、有難い納め札を頂戴する機会を得ました。
大宝寺門前で頂いた巡拝200回を越す方の錦札
先の阿闍梨様から頂いた、他に例を見ないような有難いお札
岩屋寺で出会った方から頂いた金札、赤札
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現代は車であっという間に50回、100回と巡拝を重ねる事ができ、
従って錦のお札には中務茂兵衛さんのように歩いて廻られた人のような
功徳はないのではなかろうか?
そう考えてきました。
でも、阿闍梨様によると、
錦札を貰った人の幸せを考えなさい。
車で廻って得た錦札であっても、貰った人は幸せなのだから功徳はある。
と言われ、それもありかな、と思うようになりました。

でも、自分の威を示すために錦札を得ようとして、
車で散々廻って回数を稼いでいるような人の心根は
お大師様はちゃあああんと見ておられると思います。

車は便利です。
楽して廻れます。
歩きでも車でも本人の心がけ次第とは思いますが、
先達になるための資格を得るためには、
錦札を得るためには、
やっぱり歩いて廻りましょうよ。
そう思います。

その意味で、今わしがやっている「コラボ遍路」は
どこまで遍路の心に沿っているんでしょう。
これも悩みです。



8月15日(土)
今日は終戦記念日です。そしてお盆の中日です。
こんな日にお遍路をしているわしは、どうなんかな?
そう思うのですが、祈りはどこにいてもできる。
その気持ちが大切なのではないかと考えます。

難波OCATを高速バスは0720に出発します。
お盆で高速は渋滞している・・・と
思いきや、意外と空いています。移動日ではなかったんですね。

バスはスイスイと鳴門を渡り、四国の道をこれまたスイスイと走り
定刻よりも少し早く1230に「松山駅前バス停」に着きました。

JR「松山駅」から「卯之町駅」まで
1324発の特急宇和海15号に乗って卯之町まで行きます。
車内も空いています。
お盆の移動は、案外正解だったかな??
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1427「卯之町駅」着
そこから43番明石寺までは約3km
わしの足では1時間くらいか?
古い街並みを歩くと、山に入る。
あれ?どの道だったかなあ?卯之町駅から明石寺を目指すと
逆打ちの経路になるから分かりにくい。

まあ、こっちでいいやろうと登った山道には
「新四国」の標識と石仏群が並んでいる。
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「よし、この道でいいやろう」
山道をくねくね登る。
(あれ?この道は通ったことないなあ・・・)
迷いが生じたが、道に立っている新四国のお大師様や御本尊様の石仏を
信じてひたすら登る・・・登る。
次第に道に生えている雑草が増えてきて・・・
道がなくなった。
あう~
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でも新四国の石仏は立っている。
そこに道はあるはずである。
元気出して歩こう!



思っても、草むらに潜む生き物
目に見えない物におびえながら杖で闇雲に草むらをつつきながら進むこと
数十分
やっと整備された、見慣れた山道に出た。
おお、ここぞ間違うかたなき明石寺への山道である!
結構時間をロスしたような気がするが、気にしない。


1530
第43番札所 明石寺着
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さてここで、引敷に使っている菅笠入れを座布団にする。
膝にあたる部分に畳んだ手ぬぐいを入れて・・・
縁側の段差を利用して、低くなっているところに靴を履いたまま座る。
おお、こおりゃ、按配ええわい。
あくまで正座しているから足は痛いが、足首は楽です。
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お盆の真っ最中なので参拝者は、わし一人
誰に気兼ねすることなく縁側を使ってお勤めできました。

松山に行く帰りの便は1622発特急宇和海20号
ギリギリかな?と思ったが
思いのほか足がスイスイ進んで
かなり早く駅に着きました。
天狗様が助けてくれたかな??

1726
「松山駅」着
今日のお宿は駅前の「松山スカイホテル」
ここにはランドリーの設備はなく、
少し離れたところのランドリーを紹介された。
お遍路さんやビジネスマン達にとって、
ホテル内にランドリーがあると便利なんですけどもね・・・・
洗濯は風呂場ですることにして、
まだ明るいので、ちょこっと路面電車に乗って道後温泉に行ってみる。
今日はお盆の土曜日
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道後温泉本館界隈は、すごい人出でした。
おそらく温泉も芋の子を洗うような混雑だろうなあ・・・
温泉に入るのをやめにしてに
土産物屋で「雪雀」の濁り酒を買って家内に送りました。


8月16日(日)
今日は朝早くからバスに乗って久万高原にいきます。
0630「松山駅前バス停」から久万高原行きに乗る。
途中、お遍路さんらしき人が二人乗り込んできた。

0740「久万中学校前バス停」に着いて、
そこから約1km歩いて大宝寺に行く。
待合室のトイレを使っていると、先ほどのバスで一緒だった人も来た。
山歩きのスタイルですね。
「今日は、どこまで行くの?」
「は、はあ。岩屋寺まで。バスの便がいいので大宝寺からバスで行きます」
それはいかん!山を歩かねば!」
(え?)
「私、四周目なんで最近はバス電車歩きのコラボなんですよ・・・
失礼ですが何周も廻っておられるんですか?」
「松山に住んでいて、市内は歩いて廻っている」
「ずいぶん前から歩いておられるのですか」
「い、いや・・・むにゃむにゃ」
山道を初めて歩きに来た人の自慢らしいので、
それ以上突っ込むのをやめました。

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御久万大師堂に朝のご挨拶をして・・・

0800
第44番札所 大宝寺着

山門にいたる道の森閑とした雰囲気が好きです。
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ここでも座るときに、縁側の段差を利用して正座する。
しかし大師堂では段差がないので
靴を脱いで板の間に座りました。

帰りに、門前のお土産やさん「すごうさん」に寄る。
ここ、朝早すぎたり夕方遅くに通りかかり
お店に入ったことはないのです。
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念願の店内をあれこれ物色して、名物「やいと饅頭」を買いました。
なぜにやいとか?
蓬の葉を皮に練りこんであるからです。
すると
お店のお母さんから、
「先達さんですか?」
「い、いえ違います」
「お坊さんですか?」
「い、いえ只の優婆塞です」
「ええ?お寺の方かと思いましたよ」
へえええええええ、自分ではそんな気持ちは微塵もなかったっす。
雰囲気でそう見えたそうです。

巡礼者が多く訪れる門前の店の方にそういわれて
自分自身の修行が進んできたのかなあ?とも
思いますが、ここで得意になるような狭量な心根はない。
むしろ、阿闍梨様から示された教えを守り
優婆塞としての修行を更に進めなくてはならない。
なにしろ、まだとっかかりにたどり着いたに過ぎないから。

おかあさんから有難い錦の納め札を分けていただきました。
200回以上のベテラン遍路さんがいつもこの店に寄るので
錦札がたくさんあるそうです。
阿闍梨様から錦札についての教えを賜っていた後なので、
有難く頂戴しました。


ついでに関節の痛みによく効く「ゆずっ粉」を買いました。
ゆずの種を炒って粉にした薬だそうで、かなり苦い。
良薬、口に苦し!
膝の痛みにも効くかな?


バス営業所まで戻って
さて、次の岩屋寺行きの便は・・・
0930に出るとあるが、
「あの~、次の便は岩屋寺に行きますか?」
「行かないよ。次は1100だよ」

「それはいかん!」

ここで2時間待つか、途中まで歩くか
悩むまでもない。
歩いていこう。

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久万高原は下界よりも2℃くらい気温が低いのではなかろうか。
それに爽やかな風も吹いてくる。
高原の道を楽しんで歩く。気持ちいいなあ~。
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おお、高野口かああああああ。
ありがたい地名です。
気分よく歩いて行く・・・・
と、

道の端に何かいる!
「キャ~ッ!」
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動かない。
死んでいる。
つくづく心臓に悪いなあ。

更に歩く。
「ふるさと旅行村バス停」に来た時点で1100
ここでバスが来るのを待つか。
ちょうど半分くらいの地点です。
やいと饅頭を食べながら待つ。

やがて来たバスには、
朝一緒だったお遍路さんが乗っていた。
彼は2時間バス停で待っていたんですね。
「それはいかん!」のおじさんは山道を歩いているんでしょうか。

1124「岩屋寺口バス停」に到着
ここから参道を皆歩く。
高度が上がるに従い、更に涼しくなるよ。


1140
第45番札所 岩屋寺着
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山門は、山道を降りてきた所にあるため、一旦門の外に出てから
再び入りなおす。
こだわるなあ、おい。

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ここって大師堂の方が本堂よりも立派ですよね。
わかっているはずなのに
大師堂の方で間違えてお不動様の真言を唱えてしまいました。

本堂の横にある法華仙人堂跡への梯子・・・
過去来た時には、膝が痛かったり
せり割り禅定のところで体力を使い果たしていたり
濡れていたり・・・・
結局登りませんでした。
色々言い訳したけども、高いところ怖いんですよ。

でも今回は言い訳なし。
荷物と杖・菅笠をベンチにおいて、登ろうかね。
ああっ
でも怖いなあ。
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梯子の段が握るには太すぎる。
それにガタガタいっているよ。
下を見ないように、見ないようにしているがチラ見してしまう。
ああっ怖い
早くてっぺんに着かないかなあ。
でも降りる時どうしよう・・・
次から次へと雑念が湧いてくる。
やっとてっぺんまで着いて欄干を握ったら
ギシギシいう。

やっと登って撮った写真が、これ。
高いところ怖い、という気持ちが写真に現れてしまいました。
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降りるときには更にへっぴり腰で。

ドッと疲れたなああああああ。
こう書くと、「わしは全然怖くなかったよ!」と
得意げに言う人がいるが、それは言わせておこう。

だれでも人よりも優位に立ちたいものです。
でも自分の弱さをさらけ出せる人になりたい。

納経を終えて休憩所で休んでいると
汗をかきながら参道を登ってきたご婦人と挨拶を交わした。
「こんにちは。歩きですか?」
「いえ、バス・電車・歩きの区切りです。どちらから?」
「そうですか。松山からです」
「今日は松山からの人によく出会いますが、何かあるんでしょうかね?」
「今日はお盆の送りの日なんですよ。だからここに来たのです」
「なるほどおおおおおお」

帰りのバスは1310に「岩屋寺口バス停」発なので
バス停に座り込んで本を読んで待っていたら
目の前にお大師様の車が停まった。
「下まで行くの?乗って行かない?」
「いいんですか?お願いします!」
70がらみの大柄なおじさんで、車の中にお遍路道具一式が積まれている。
松山の人で、久万高原に墓参りに来たそうです。
お遍路さんを見かけると車の接待をしていると言っていました。

この人の赤札と、親類の人の金札を頂きました。

松山市駅まで送ってくれました。
これにより大幅に時間が出来ましたがな。
この勢いで浄瑠璃寺まで・・・・と思ったのですが
次回は松山市内の善根宿のご主人と松山市内巡礼をしなくてはいかん。
楽しみはとっておこう。

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坊ちゃん列車を横目で見ながら
本日のお宿、「ホテルサンルート松山」に行く。
やはりランドリーが整備されていないお宿です。
あああ、こんなんだったら民宿を予約すればよかったなあ。
駅前の便利さに目がくらんで、かえって不便な思いをしてしまう。

ランドリーは500mくらい歩いたところにあり
「キスケの湯」の正面です。
こりゃいいや。温泉に入っていこうかね。
道後温泉は多分混んでいるでしょうから、ここで十分です。

翌17日(月)は、0620発のバスで帰りました。
すでにお盆のUターンラッシュは過ぎており
すこぶる快調にバスは走り、予定よりも早く大阪に帰りつくことが出来ました。

今回の旅もいい出会いにめぐり合えて
貴重な納め札も頂くことができ、
充実した旅でした。

次回は9月のシルバーウイークに6日間の長期休暇を取ることができたので
一気に廻りたいと考えております。

歩き遍路3巡目 38番金剛福寺~42番仏木寺

歩き遍路3巡目 38番金剛福寺~42番仏木寺

7月31日(金)
久しぶりに夜行バスを使います。
なんばOCATを2230に出発なんですが
連日の猛暑で疲れ気味なので、かなり眠い。
夜空にはブルームーンが見送ってくれます。
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8月1日(土)
夜行バスは0600窪川の「道の駅あぐり」で休憩する。
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早朝ですが、もう暑いです。
秋の日にここで食べた肉まんが美味しかったなあ。

0655中村駅前バス停に到着
足摺岬行のバスは0820なので、しばらく時間がある。
乾パンとお茶の朝食を食べながら、本を読んで時間を潰す。
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読むのは最近お気に入りの「神様の御用人」
ライトノベルっぽいけども、神様のあり方について考えさせられる
いい本だと思うよ。

やがてやってきた清水経由足摺岬行のバスに乗る。
お遍路さんらしき若者も乗り込んでいる。
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路線バスは半島の西側を海岸沿いにうねうねした道を進む。
もともと狭い道だったのでしょうね。
車一台しか通れないような道の部分もある。
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走ること1時間45分、

1005
38番札所金剛福寺着
今日もお大師様が出迎えてくれる。
「ようきたな」
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土佐を弁天様と廻った時、
本堂大師堂のお勤めの際に、座布団に正座してお勤めされていた。
その姿に感銘を受けたわしは、
早速真似しようと思いました。
しかし、余計な荷物は持ちたくない。
そこで、菅笠入れと引敷(ひしき)、座布団兼用のものを作りました。
なんば千日前の布地店に行って買ってきた布で
自分でミシンを踏んで作ったのです。
出来上がって独り悦に浸っていました。

実際に座ってお勤めをしました。

足首が痛い・・・

なぜ?
登山靴を履いたまま正座をしたからです。
クッションの入っていない布を石畳の上に敷いて
座ったので、実際には石畳の上に直接座ったと同じ事なんです。
(こおりゃ、キツいぞおおおお)
でもこれも修行と思い、痛さに我慢しながらお勤めをしました。
幸い夏の暑い盛り、他の参拝者もあまりいない。
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納経所の脇には
ジョン万次郎の物語を大河ドラマにしよう!
との署名帳が置いてあったのでわしも一口乗らせてもらいました。
この物語、大河ドラマになったら面白そうやもんね。
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正座第1回目の札所を打ち終えて、

ちょっと早いが昼食にしよう。
バス停前の食堂に入り、ミックスフライ定食を頼む。
1103発のバスの時間が気になるなあ・・・・
1055に出来上がった定食を4分で食べて、バス停に向かう。
朝一緒だった若者もバス停にやってきた。
彼も食事をダッシュで食べたようです。

「どちらまで?」
「今日は宿毛で泊まる予定です」

バスがやってきて、車中でいろいろ話をしました。
彼は司法書士を受験中で、勉強にダレてきた自分に
活を入れるためにお遍路さんに来たそうです。
なるほど。自分に活を入れる。
真似のできないことやねええええええ。

彼は歩き遍路のバイブル「四国遍路ひとり歩き同行二人」を持たずに
歩いているようです。
早速購入を強く勧めました。
宿泊するのもホテルが多く、他のお遍路さんとの交流がなく、
従って情報交換もできていないようです。
歩き遍路の醍醐味は、食後のお遍路さん同士の交流なんですよね。
宿坊にも泊まったことはあるらしいんですが、
交流はしていないみたいでした。

今後のお宿と見所を若干紹介しました。
久万高原では桃李庵を強くおすすめしておきました。
ここで色々なアドバイスをいただけるはずです。

中村駅から同じバスで宿毛まで直結なので、そのまま乗っている。
三原村あたりから話が途切れ、お互いに居眠りを始めました・・・・

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「寺山口バス停」で降りて500mくらい並んで歩く。
お連れで歩くのは久しぶりです。
ついつい、色々なお世話を焼きたくなるのですが
あまりあれこれ言うとくどいと思われるので、やめ。

後継者がいなくて廃業した民宿「へんくつ屋」跡地に
草がぼうぼう生えていました。
一度泊まってみたかったなあ。


1400
39番延光寺着
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独りで遍路を始めると、自己流になってしまい、
誰にも教わらないとそのままになってしまう。

これは、うるさいと思われても、きちんと教えるのが義務だと思います。
手水の使い方
口を漱ぐ際には直接口をつけないこと。
最後には柄を流すこと。
丁寧に伝えました。

また、蝋燭の火を、
他人の灯してあるものから点けようとしていたので

「他人の業を貰ってしまいますよ」
「ええっ!そうだったんですか!」

いちいちお作法とか、タブーについては
縁起を担ぐことも多く、「なぜ?」と思うのもあるが
せっかくお四国を廻っているので、廻る以上
その中のお作法は守るべきだと思います。

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何度も言いましたが
バスツアー遍路は先達さんや、よく勉強している添乗員さんが
きちんとお作法を教えてくれるのでいいのではないかと思います。

逆に車遍路を自分たちだけで始めたような人達は
自分で勉強するならいいのですが
自分たちの持つ「常識(非常識?)」でやっている人達は
眉をひそめるような振る舞いをする人達が多いような気がします。

歩き遍路さんは、時間をかけて歩いて行くうちに
周りのやり方を真似てみたり、
民宿の同宿者に教えてもらったり、人と接する機会が多いので
その中から学んでいって欲しいと願います。

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「目洗いの井戸ってどこですか?」
「本堂の横に・・ほら、あれです」
「洗ったら目がよくなりますかね?」
「信じるものには効果ありですがな」
「あ・・・濁っている。これじゃだめだ。やめようかな」
「閉じた瞼のうえから洗ってみれば?」
「やってみます。目よ、よくなれ!」

参拝が終わり、
わしは平田駅まで1km歩いてそこから宿毛駅まで行く。
彼は目的地まで20km以上ある場所の場合は、
交通機関を使うルールを作っているので
ここから宿毛まで8km、門前脇からの遍路路を行きました。

「では、ありがとうございました」
「お道、よろしゅう」

一期一会の出会いを楽しみました。

「JR平田駅」から宿毛行きは1558です。
じっとしていても肌が焼け付くような日差し。
40℃くらいあるんやなかろうか。
どこで涼もうか・・・駅傍のコンビニでアイスを買って
「お遍路さん休憩用」と書いた椅子に座ると、
上から冷風が出ている。ありがたやああああ、と思うが
さえぎるのもののない日差しの方が強すぎて、あまり冷風の恩恵がない。
アイスの棒を捨てに行ったら、
お遍路さんらしき女の子が
「コッチノアズマヤノホウガスズシイデスヨ」
と声をかけてきてくれた。

その声に、荷物を持ってふらふらとついていった。
確かに、道路の向かい側に東屋があり、日陰になっている。
顔立ちが日本人ではない。
中国人?韓国人?マレーシア??
「どこからきたのですか?」
「タイワンデス」
22歳の大学生、チャンさんだそうです。
夏休みを使って野宿で歩いているそうです。
う~~ん、オヂサンは心配だなあ。
「どんなところでキャンプするの?」
「アズマヤトカデス」
「危険ではない?」
「テントヲハッテイルノデ、ダイジョウブデスヨ」
四国ならではの安心感でしょうね。
「写真を撮っていいですか?」
「ハイ、ドウゾ」
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彼女から氷の入った袋を貰いました。
この中にアイスを入れたのをお接待に貰ったそうです。
「では、お元気で気をつけて!」
「アリガトウゴザイマス」

今回もいい出会いができました。
お大師様のお引き合わせか。

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氷の入った袋を首筋に当てながら駅のホームで列車を待っていました。
やがてやってきたローカル列車に乗り、

1607「宿毛駅」に到着
今日は愛南町にある観自在寺宿坊に泊まります。
この宿坊は素泊まりのみのところなので、
駅前のレストランでちょっと早いが夕食を食べておく。
素麺がコシがあってとてもおいしい。
鰻丼の小鉢もあるよ。
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宇和島行きのバスは1645に出るのですが、
勘違いして一本乗り遅れてしまいましたがな。
次は1750です・・・宿坊に遅れて到着する旨伝えておきましたがな。

1時間のロスタイムを有効に使おう!
宿毛駅には地元の特産品を売るコーナーがあり
見たら三原村のどぶろくも売っているじゃありませんか。
それぞれの小さな蔵元がそれぞれの味のどぶろくを作っている。
どれにしようか・・・迷うなあ。
なんでもいいや。
2本買って宅急便で送ってもらいました。

明日の朝食のパンも買い込み、
本を読んでバスを待つ。
やがてやってきたバスに乗り込み、愛南町へ。
「平城札所前バス停」で降りてすぐ

1830
40番札所観自在寺着 
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絵に挿入されている言葉は、わしの想いを込めた言葉で
札所とその出来事とは全く関係ありません。

日の長い今の季節だからいいが、
冬にきたらとっぷり日が暮れていたでしょうね。
山門をくぐり、まずご本尊様とお大師様に一夜の宿の挨拶をする。
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今夜の宿坊の宿泊者は、わし一人かと思いきや、
歩きのおじさんがひとり先客でいました。
宿泊料4000円を前払いする。
ここは先にも触れたとおり宿泊のみなので
食事は門前町の食堂で摂ることになる。
従って門限は2030だそうです。
わしは食事は済ませていたので、まず入浴洗濯をする。
お遍路さんは、宿に着いたらまずそれですね。
浴衣100円、乾燥機200円、・・・・ビール200円

今日は暑かったなあああああ。汗もたくさんかいたなあああああ。
仕方ない、ビールを飲むか!
不飲酒戒は、有婆塞のわしには該当しないことにしておこう。

プシュッ!
ぐびぐびぐび
う~~~~、五臓六腑にしみるなあ。

というわけで洗濯・乾燥が終わる8時前に寝ました。
おやすみなさい。


8月2日(日)
0400に目が覚めてしまいました。
まだ外は暗い。しばらく布団の中でゴロゴロしていたら
夜が白々と明けてきました。
スケッチブック持ってくるの忘れた。
でも、リュックに入れたまま洗ってしまい、
ベコベコになってしまったので
買い直さにゃならんなあ。

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0630に身支度をすべて整えて宿坊を出る。
同宿のおじさんは、既に出発していていない。

本堂、大師堂で念入りにお勤めする。
今朝は靴を脱いで座ってみたら、かなり楽に座れました。これでいこう!
朝も早くから地元の人達が参拝に来ている。

「おはようございます!」

自分の挨拶の声が妙に力強いのに気がつく。
札所のパワーを分けてもらったのでしょうか。
0655に納経所のO塚さんがやってくる。
「おはようございます!」
「・・・?はてどこかで見たような・・・?」
「お久しぶりでございます」
「あなた、ちょっと痩せたんとちゃう?」
そうかな?自分ではあまり感じないが
去年の秋に会ったとき以来なので、そのときに比べたら
痩せたのかな?

ちょっと世間話を交わして、バスの時間があったので
札所を出る。

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「平城札所前バス停」を0711発、と計画していたが
実は日祝日はこの便は運休だって!
ああ~。
では次の0747まで待つか・・・
すでに日差しが暑いので、観自在寺に戻り、境内の椅子で本を読む。
ふと思い出したのは、納経所横の売店には
「陀羅尼介丸」が売ってあったなあ。
役の行者が作られたお腹の薬です。

おみやげに買おうかなあ、と思い納経所に行ってみたが
席をはずしていていなかったので、引き返しました。
今度、金剛山に登山に行く計画なので、その時に買おう。

バスに乗って宇和島まで行く。
0905「宇和島駅前バス停」到着する。
駅舎にはおおきな笹飾りが飾ってあり、子供たちの願いを書いた短冊が揺れていました。
本来今の旧暦七夕の方が梅雨も明けているし、天の川も見れるんですよね。

0939「宇和島駅」~0954「務田駅」のローカル線に乗る。
乗る列車は「ホビートレイン」
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車内には模型がショーケースの中に展示されています。
鉄っちゃん&模型好きのわしは、大喜びですがな。
ここの路線は、色々頑張っていますね。
前に来たときは新幹線形の列車があったり、
畳まず自転車ごと乗れる「サイクルトレイン」の実験もやっていたなあ。
乗客は盛んに写真を撮りまくっていました。

「務田駅」から田圃の中の道を1.8km歩く。
むせ返る様な暑さの中、それも追い風なので全然涼しくない。
早くも汗が滝のように流れて落ちる。

1030
42番札所 龍光寺着
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暑い中、車遍路さんが2~3組いました。
本堂、大師堂前はガラガラで空いていたが、邪魔にならないように
階の脇に陣取ってお勤めしました。
大師堂では砂利の上に敷物を敷いて正座したら
次第に小石が足の甲に食い込んできて困りました。

納経所では住職様に小言を言われないように
服装容疑、態度を厳正に守って入室したら
またしても優しそうな奥様でした。

張り詰めた気持ちが拍子抜けしたんですが
どこの札所でも緊張感を持って礼儀正しくお勤めするのは
当たり前のことなんですよね。
ちゃああああんとお大師様は見ておられます。

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参拝を終えて石段を降りる門前の家の庭では
梅干を土用干ししているよ。
ああ、今年は梅干を漬けなかったなあ。
単身赴任しているから漬けられない、というのは言い訳にしかすぎない。
来年はきちんと堺でも漬けよう、と誓いました。

ここから次の仏木寺までは、たったの3.8km
歩き遍路を楽しむことにしよう。
でも暑いなあ。
旧遍路路ならば緑や土があって温度も違うが
ここは車の行きかう道路です。
ひたすら暑い。
汗をかきつつ歩くと、やがてかなたに宝珠が光って見える。
心に曇りがあるときは、宝珠が光って見えないような気がするのは
気のせいか?

1130
42番札所 仏木寺着
ここの大師堂脇は土です。
敷物を敷いて座ってみれば、おお、按配ええやんけ。
石>砂利>板>土の順番で痛さが違うね。
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なお、挿入されている言葉は札所とは全く関係ありません。

今回の旅は、ここまでです。
宇和島行きのバスを待つ間、汗まみれの白衣とシャツを東屋に干す。
温かいが風が吹いてきてくれるので
すぐに乾く。
「恵峰白衣&シャツ」は、すぐれものですよ!
お勧めします。
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今の季節の歩き遍路は
暑い暑い夏の盛りは熱中症に十分注意が必要です。
無理せず、自分の体調と折り合いをつけながら歩く必要があります。
途中で倒れて救急搬送なんて、地元の人達に迷惑がかかります。
「これもお接待!」なんて考えるのは間違いです。

次回はお盆の真っ最中に帰省もしないで
久万高原へ行きます。
ご先祖様ごめんなさい。
札所から供養させていただきます。



プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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