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お遍路さん(其の9)24最御崎寺~26金剛頂寺

24最御崎寺~26金剛頂寺

区切り遍路土佐の国 第1回

今年は記録的猛暑だそうな。
別に今行かなくても四国は逃げはしない。しかし、何かに突き動かされるような感じがする。
何もこんな暑いさなかに行くことないんじゃない??と自問自答しているうちに出発!
土佐の国は「修行の道場」と呼ばれる。札所と札所の間が長く、海岸線をひたすら歩く道が続く。
自分自身に問いかける旅なんでしょうな。

8月9日(金)0658
今回は裏京都市を朝早く出て、神戸三宮でバスを乗り継ぎ、徳島からはJRと阿佐海岸鉄道を使って
甲浦まで行く。
こんな暑い季節にはお遍路さんもいないだろうなあ・・・と思っていたら、車中には聾唖者かな?
年配の自転車遍路さんの二人連れ。途中から外人お遍路さんも乗ってくる。意外と居るなあ。
1353に終点到着
甲浦駅の待合室にはオヤジお遍路さんが二人暑そうに寝そべっている。
ここからみんな歩くのかなと思っていたら、全員室戸岬行きのバスに乗って行ってしまった。
歩き遍路は、わしだけ。
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今日はここから約3km先の民宿まで歩いて、そこで終わり。
峠の道の途中には観音様が立っている。誰かの慰霊碑のようです。
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本日のお宿は、東洋町にある「民宿みちしお」
ここの海岸はサーファーがたくさんいて、民宿がたくさんある。
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お宿もサーファー相手がメインですね。なんかお洒落っぽい。湘南の雰囲気と似ているね。
まだ早い時間に着いたのでちょっと海を見に行くと、いるいる。サーファーがたくさん。
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夕食は、部屋まで持ってきてくれた。カツオのたたきがついてくるのを見ると、土佐に入ったん
やなあと思います。
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特に何もすることがなあく、テレビを見ようかと思っても民放は2局、それもよさこい祭りの中継
ばっかりです。ああ、そうか。よさこいの季節かあ。それに徳島は阿波踊りの季節やねえ。
窓の外は・・・綺麗な夕焼け。ああ、明日も晴れですね。
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8月10日(土)0630
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朝食は和食にしてもらった。なにしろ米の飯を食べないと歩く力が湧いてこない。
さあ頑張って歩こう。
今日は20kmをひたすら歩く。札所もない。
ただひたすら自分自身と向き合いながら歩く。
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0730 野根にある番外札所の東洋大師(明徳寺)に到着
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門のところに大きな犬が寝そべっている。おっかなびっくり
「おはよう。今日も暑いね。お参りさせてもらって、いい?」
犬ちゃんは、ちらりとわしを見て「お好きに」という目で語っている。
なんかここの境内の雰囲気、好きです。
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通夜堂もあって、野宿遍路さんが安心して泊まれるようになっています。
わしもいつかここに泊まってみたいなあ。
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誰が書いたのでしょうか。素敵な水彩画が掛けてある。
じっくりとこういった絵を描きながらの旅もいいなあ。
こういう旅人を癒す雰囲気が漂っているお寺です。

室戸岬を目指す道の左側は波のしぶきが打ち寄せる海
右は山すそ、あるいは開けた場所にある田畑
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早稲の刈り入れが始まっている。このへんは米が二度獲れる地域だそうで、店先にも今年の新米が
並んでいました。

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今回は「室戸まであと○○km」という気持ちが主でした。
なにか目安がないと単調な旅に区切りがつかないんですよ。
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太平洋の海原と延々と続く海岸線・・・室戸岬はあの先だろうか?
と思ったらまだ先に延々と続く。そんな思いを延々と続け、おまけに暑い。
たしかに修行の道場やなあ。それに一番暑いこの季節に好き好んでこんな場所に来ている。
お大師様に呼ばれて来ている、としか言いようがないなあ。
海岸を見ると昨日の砂浜とは違い、石がゴロゴロと波に押されたり引かれたり、
ゴロゴロと鳴っている。「ごろごろ浜」と言って昔は難所だったらしい。
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このあたりは自販機も店もない道が延々と続く。
麦茶の600mlを3本持っているが、汗だらけの顔と手を洗いたい。
湧き水があると顔を洗わせてもらうついでに飲んでしまう。
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途中「法海上人堂」というのがある。谷の水とトイレもある。
ここで法海上人が即身成仏されたらしい。豊漁の守り神として地元ではお祭りされているそうな。
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わしもお参りさせていただこうと思ってお堂に近づいたら大きな蜂の接待を受けて
お堂には近づくことができませんでした。

1150 「佛海庵」に到着
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いいかげんヘバってきた。
ここは昔遍路聖の佛海上人がお遍路さんの難渋を救うために庵を建てた所だそうです。
ここに水道があり、頭から水をかぶって人心地つく。

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堤防の道を延々と歩く。風が海から吹いてくるのが救いです。
それにあまり湿度が高くないのでかいた汗が蒸発してくれて熱中症にならなくてすむ。
が、やはり暑い。
佐喜浜集落にスーパーマーケットがあったのでパンとアイスキャンデーを買って
店先のベンチで食べる。
暑いときはアイスキャンデーが一番やね!
ところでお遍路さんのときには昼食はいつもパンを食べる。それもアンパンとメロンパン
なぜのこの二種類?と自分でも考えてしまうんですが、無意識に買ってしまう。
身体が求めるの??

集落も何もない海岸線を歩くのは辛いね。
いったい何を考えて歩いていたのか、思いだせない。
無心ではなかったことは間違いない。
般若心経を暗記しようと唱えていたこともあった。
でも暑くて頭がボ~ッとしてきて思考力が減退してきて、やめた。
そのせいか、まだ半分も暗記できていない。

1400 本日のお宿「徳増」に到着 スタートから20km
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ここから室戸岬まで15kmあるので、ここでの宿泊が無理なくていいと思う。
お遍路は無理のない計画で歩かなくては体力が続かない。
早速シャワーを使わせてもらう。汗と埃が体中にこびりついて気持ち悪いので本当に
水をかぶると気持ちいいね。
全裸の上に浴衣だけ引っかけて洗濯をする。
お遍路さん相手の民宿は洗濯の設備が必ず整っていて有難いですね。
洗濯機や乾燥機、洗剤が有料であったり全て無料であったり、物干しの有無もある。
いろんな状況を想定して、小銭を用意したり、洗剤や物干し紐を用意しておくのも必要
ですね。今回のお宿は全て無料だったんで洗剤や小銭、紐は不要でした。

夕食まで時間があったのでどうしようかな?と思っていたらロビーに漫画の本が
沢山あった。さいとうたかをの「サバイバル」を読んで退屈しませんでした。

1800夕食
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地元で獲れたキンメダイの煮つけが最高においしい。もちろんカツオのたたきもある。
刺身も新鮮で歯ごたえもいい。
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まだ天ぷらも出てきた。近くで獲ってきたカワエビのから揚げです。
民宿のいいところは地元と密着していて市場とかを通さずに新鮮な食材を安価に提供
できることですね。
飯は自分でよそえるので大盛りで三杯食べました。
おいしい夕食ですっかり満足で部屋に帰り、くつろいでいるとき、ふと自分の足を
見ると、太平洋の日差しと照り返しですっかり焦げていました。
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顔は、菅笠のおかげでそんなに焦げていなかったなあ。
テレビを見るのですが、相変わらず民放はよさこいの生中継オンリーでした。
それからニュースでは高知の四万十市では日中の気温40℃を超えたとさかんに
言っていました。室戸付近はそんなに、といっても35℃くらいかな?
2030就寝

8月11日(日)
0400くらいに目が覚めてしまう。
まだ外はうす暗い。窓の外を見ると、何か鈴の音が聞こえてくる。
何かと思ったら薄暗い海岸線を、お遍路さんが室戸岬を目指して歩いている。
夏は暑い日中を避けて夜中に歩くというのを聞いたことはあるが、実際に見るのは
初めて。野宿遍路さんやろうなあ。どこに泊まったのかなあ。

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そんなこと考えていたら夜が明けてきた。
太平洋からの日の出は綺麗ですな。熱帯植物とのコントラストが南国気分満点
電線が邪魔!と思って写真を撮っていたが、海岸線まで歩いて行ったら綺麗な日の出の
写真が撮れたのかもしれん。

0630朝食
お宿の若主人の説明によると、この卵はブランド品だそうな。有精卵で味も濃い。
ご飯にかけて食べるのが一番ですね。
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それにお茶がおいしい。紫蘇の香りがするので聞いてみたら、自家製のお茶だそうで
ドクダミに、赤紫蘇を入れてあるらしい。それと弘法大師が唐から持ち帰った豆の
入ったものだそうです。
冷やしたやつをくれるというので、ペットボトルに入れさせてもらう。

0645 民宿発
いよいよ今日は室戸岬まで行く。でも今日も暑いなあ。
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2kmくらい行ったら「夫婦岩」というところがある。日本各地には二つの岩が寄り
添った形の夫婦岩が沢山なあるが、ここのは最大規模だそうです。
注連縄が張ってある。逆光気味でうまく撮れているかあなあ?
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今日も延々と海岸に沿って歩く。
所々に小さな漁港があり、必ず海に向かって社がある。昔から漁の安全を守っている
のでしょうね。ここで民宿でいただいたドクダミシソ茶を飲む。うまいねえ。
家に帰ったらわしも作ってみよう。
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1010頃
室戸岬方向から風が吹いてき始めた。冷たくはないが気持ちいい~!
やがて正面に大きな青年大師像が見えてきた。
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「おお、青年大師さま!」
疲れが吹っ飛ぶような感激。足が速まる。近づくとでかいねえ。
台座5m、像高16mもあるそうです。結構近くのお膝元まで行けるので近づくと
その威容に圧倒され、有難くて有難くて言葉を無くして見上げる。
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お遍路さんやってなかったらこういった気持ちにはならなかったでしょうね。
拝観料が必要だそうで、ここから失礼します。

その先に、若い頃のお大師さまが籠って求聞持法の修行をされた「御蔵人窟」がある。
真夏でもひんやりとした空気に包まれる。
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中から入り口を見ると、空と海が見え、ここから「空海」という名の由来とも言われて
いるらしい。ひざまずき、「南無大師遍照金剛」を唱える。
ここにも納経所があったんですが、納経帳の番外札所用のスペースがなくなって
しまったので、やめておくことにした。
汗で気持ち悪かったので納経所の横の水道で顔と手ぬぐいを洗わせてもらう。
納経所のおばさんから、室戸名物「塩飴」のお接待をいただく。

岬から二十四番札所の最御崎寺(ほつみさきじ)へは旧遍路道を標高165mまで登る。
亜熱帯植物が鬱蒼と茂る山道を、大汗かきながら登る。ヘビが出ないことを祈りつつ。
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道には「くわずいも」が茂っている。おお、これがくわずいもか!
この植物とお大師さまの伝説が全国に散らばっているのが興味深い。
昔お大師様が室戸岬近くを通りかかったとき、おばあさんが川で芋を洗っていたので
「ひとつわけてくれないか」と頼んだら「これは堅うてたべられん」と断った。
おばあさんは家に帰って芋を煮たら本当に堅くて食べられなくなり、それから
おばあさんの作った芋はみんな堅くて食べられなくなった、という話
相変わらず厳しいねえ。
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これまたお大師さまゆかりの「捻り岩」
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しかし、暑い。これしきの山道、なんてことはないはずなんですが
暑さのせいで辛いったらありゃしなあい。
汗が顔をだらだら流れる。
ハーハー、フーフーと山門に着いた。
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二十四番最御崎寺着 1130 スタートから17.0km

門では車遍路の夫婦がいて、奥さんがカメラで門を
バックに旦那を写そうとしているが、なかなか写すことができない。
わしは遠慮してハーハーと写真撮れるのを待っている。
そのうち奥さんが「わからへん・・・」と言い出した。
旦那の機嫌悪くなる。
「もういい!」
あ~あ、記念写真なしっすか?
境内には「鐘石」というのがあって、くぼみに置かれた小石でたたくと金属音がするよ。
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前回、真言宗のお坊さんのあげる読経の声に影響されてか、
わしの読経の声も大きくなってきた。
一番霊山寺のときは恥ずかしくてボソボソとしかあげていなかったのが、結構進歩した。
それにしてもこの暑さじゃ、歩き遍路はいないかなあ、と思う。

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室戸岬灯台に行ってみた。周囲は全部海
はるばると、よくも来たもんだなあと感慨にふける。
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スカイラインを通って下山するが、景色が抜群にいい。こんな高いところまで登ってきたん
やなあ。疲れるはずです。風が気持ちいい。

室津の集落にお店があったので昼食用のパンを買う。
ほんと、お遍路中のお昼はシンプルになったもんだ。
お店の人に牛乳のお接待をうけました。
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いや、意外とこの冷たい牛乳がお腹に沁みました。牛乳って必要なんですね。
このへんの集落では時々こういった碑を見かける。
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「昭和九年海嘯襲来地」昭和九年の大津波の記憶を後世に残すためのものでしょうね。
沿岸部のあちこちには避難所の指定とか、海抜何mの印がある。
もしお遍路中に津波に遭遇したらどうしようか、と考えることもある。

気温はどんどん高くなってくる。いまの時間が一番辛い。
それに、室戸岬を廻ると海風が背中から吹くようになってきて
追い風状態、歩く速度と風の速度が同じだと、無風状態になる。これはつらいなああ。
ところでののあたりは津呂という地名で、山本一力の小説に津呂のくじら漁が描かれている。
いまはくじら漁は行われていないでしょうが、街のいたるところにその名残があるような
気がする。
へんろ標識のとおりに歩くと、やがて二十五番に到着

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二十五番津照寺着 1420 スタートから23.8km
石段が120段あるよ・・・
ですが、札所に到着するといままでの疲れが吹っ飛び、元気で石段を登ることができる。
岐阜県からの車遍路さんの夫婦もわしの後ろをついて登っている。
登りきると眺望絶下、海と集落が一望の下です。
汗がたらたら目に入るが、元気よくお経をあげることができた。

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1550 本日の宿「民宿うらしま」に到着 スタートから26.6km
ここは典型的なお遍路宿です。
洗濯場も、干し場もしっかりしている。
2階のベランダに物干しがあるので、今日は外に洗濯を干すことにする。
この暑さでは夕食までには乾くことでしょう。

夕食を食べていたら男性の外人さんがお宿に来た。こんな暑い時期にも来るんやねえ。
お連れの女性は・・・日本人かな?
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夕食は、やはり金目鯛の煮付けです。この辺でよく獲れるんでしょうね。
それに甘辛く炊いたゴーヤーと豚肉。これはおいしい。
夕食後にいい海風がふいてきているので玄関のベンチでしばらく涼むことにする。

8月12日(月)
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今朝もいいお天気です。連続して暑い日なあんだろうなああああ。
ニュースでは四万十市は40℃の日が続いていると伝えている。
朝食は0630からだというので外に出てベンチで涼んでいたら、
一人旅の女の子が早めの朝食をお願いしていたのかな?もう食べている。
ま、今日は強行軍ではないので0630の時間通り朝食を食べることにする。
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0645出発
今日は土佐くろしお鉄道の来ている奈半利まで行って、そこからバスで帰る。
民宿の人に今日の山道の様子を聞いてみたら、たいしたことはないよと言うので
それを信じて二十六番の金剛頂寺に向かう。
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しかしやはり山道は辛い。そんなに急ではないのに辛いと感じるのは気温のせいか?
一歩毎に息を吸い、吐くといった呼吸で小股で登ると疲れにくいそうだ。
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この山道も昔のへんろ道のままで趣がある。
しかし阿波の国と土佐の国では亜熱帯植物が多いから、
へんろ道の風景が違うような気がする。

0715 二十六番金剛頂寺着 スタートから1.2km
だいたい30分で到着した。
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厄坂を登ると、そこが本堂です。車遍路のおじさんから声をかけられる。
今回5回目だそうです。車遍路ばかりだそうで、いつか歩いてみたいと言っていました。
バスや車、自転車の人たちも異句同音に「一度は歩いて廻りたい」と言う。
行ける時、行きたい時に行ける手段で廻ればいいと思います。
そう思うようになってきました。四国は逃げはしない。
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大師堂の前にある「一粒万倍の釜」
お大師さまがこの釜にお米を入れて炊いたら万倍に増えたという伝説があります。
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その隣には「がん封じの椿の木」がある。
以前は大きい木だったようですが、枯れたのかな?瘤の付いた幹が飾ってあり、その横に
苗が植わっている。
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お大師さまに今回の旅の終わりを報告して、山を下る。
海岸に降ると「不動岩」というお大師さまゆかりの場所があるそうだ。
そこに寄ると少し遠回りになるんですが、行ってみたい。

0819 急な山道を下ると、海岸に綺麗なお堂がある。
お大師さまが海に向かって修行された岩がある。
周辺は綺麗に掃除されていて、地元の人たちが大切にしているのがよくわかる。
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暑くなりはじめた集落の中を歩いていると地元の人たちが声をかけてくれる。
「この先に休憩所があるよ。無理せずに歩きんさいよ」
トイレつきの休憩所がある。
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ここは水が出るので汗だらけの身体と手ぬぐいを洗う。
お遍路の時にはタオルを持たずに手ぬぐいを使っている。
乾きやすいし、かさばらないからです。札所でオリジナルのやつを売っているので記念にもなる。

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今回お気に入りの氷は、これ。
このあたりの特産品の海洋深層水を使ったカキ氷です。
安いし、おいしい。頭がキ~~~ンとするくらい冷えるので
熱中症予防にもいいよ。
室戸周辺でしか売っていないのが残念ですね。

羽根岬を短絡する中山峠越えも結構暑くて疲れました。
峠から望む室戸岬は霞んでいて、遠くまできたなあと感慨深い。
峠を降りた海岸線にも大師堂があったんですが
腰を下ろして休むような影がない!
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だんだん歩く自分の影が短くなってくる。
休む木陰がないのは辛いね。

奈半利まで店がないので昼食が買えないが、自販機は所々にあるので水分補給はできる。
地図に書いてあるドライブインに入ってカキ氷を食べよう食べようと
ずっと考えながら歩いていたのですが、
ついてみたら「本日休業」ああっ
そうか今日は月曜日か。

1500 今回の終点奈半利着 スタートから18.4km
二十三志温泉というのがあるのでそこで汗を流させてもらう。
お~~~、昼間からのお湯は気持ちいいなあ。
コインランドリーで洗濯をする間、ちょっと周辺の観光をする。
なんでもここは土佐勤皇党の二十三志の墓あがあるところらしい。
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今回のお遍路はここで終わり。
もう少し頑張れば先まで行けるんですが、無理はしないことにする。
夜の2050にバスが出るので奈半利駅前で時間を潰す事になる。
3時間ほどベンチで本を読んでいると、やはりお遍路さんがうろうろしている。
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ここからバスで帰る人、鉄道に乗って高知市まで移動する人、色々なやりかたで四国を
廻っているのがわかる。
バスに乗って今夜は車中泊です。なかなか眠れない・・・と自分では思っているのですが
結構寝ているんでしょうね。イビキ注意!周りの皆さんごめんなさい。
朝0600に大阪なんばに着
0730発のバス待ちのときに、おばさんから声をかけられた。
「八十八箇所巡り?私も廻ったよ!」
歩きと列車で廻ったらしい。また行きたいそうだ。

今回は交通手段の不便な室戸岬周りだったので4泊5日の旅になりました。
本当に暑く、熱中症が心配だったのですが、どうやら無事に乗り切りました。
お大師さまに呼ばれてわざわざ暑い中歩いてきました。これも修行なのでしょうか。

次回は少し涼しくなってから行くことにします。









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お遍路さん(其の8)23薬王寺

23薬王寺

相変わらず毎日暑い。でもお四国はわしを呼ぶ。行く!
今回は前回の反省を踏まえ、雨の浸透しないポンチョと、ビーチサンダルを用意しました。それに荷
物は小分けにして全てジップロックで防水対策も万全です。夕立よどんとこいです。
7月20目の土曜日に仕事のため出勤したので、翌25目(金)が振り替え休目になり、ついでに29
日(月)も休みを取ってしまいました。今回は金~月の4日間の修行です。

7月24日(木)1908
いつものように仕事から帰ったらリュックを背負ってバスに乗り、神戸三宮で乗り換え、2300に
徳島に着く。このパターンはロスがないような気がする。

7月25日(金)0650
徳島駅前第一ホテルを出て、JR牟岐線に乗る。まだ乗客もまぱらな車内、夏休みに入ったのでしょ
うが、部活の学生さんたちがちらほら乗ってくる。
「今日は何するの?」「阿波踊りの練習」そうかああ。
阿波踊りが間近なんやねえ。
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0806
阿波福井駅に到着。先々週ここで終わった。今日はここからスタートです。
国道に沿って由岐坂峠を越えたら、こんな看板があった。アカテガニという山に住むカニが産卵のため
に海に向かうとき、車に轢かれてしまうそうだ。
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やがて由岐の海岸線が見えてくる。海が見えるとなんか嬉しい。何故だか知らねど、嬉しい。海水浴
場からは加山雄三の若大将ソングが流れてくる。.こういったひなびた海水浴場にはよく似合うね。
由岐の漁師町の路を歩く。今日は曇り空なんでカッと照るような暑さはないが、蒸し暑い。
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パラパラッと雨が降ってきた。早速かねてから用意のポンチョを取り出し、素足になってビーチサン
ダルを履き、さあ雨よどんと来いだい!と気負って歩いていたらすぐに雨も上がり、その分湿度も上
がってきた。おまけに道端の遍路シールの道案内も見えなくなってきたよ。(おや?)と思って歩いて
いたらお墓参りの途中の犬連れの人が「お遍路さん?この先はお遍路道じゃありませんよ?」
と教えてくださった。ああ~、ありがたやあ。このままいくと大きく遠回りするところでした。きっ
とお大師様のお導きでしょう。

1200 スタートから15.0km
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漁師町を過ぎると、海沿いの山道に入って行く。そこは地元の人たちの整備してくれた「俳句の道」
がある。お遍路さんに関わる俳句を刻んだ柱が道に沿って建ててあり、俳句を見ながら歩く数キロは
楽しかった。
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そこで思わず「蝉しぐれ背負うて歩む木岐の路」わし作
道端に咲く夏の花を眺めながら歩く。何を考えながら歩いていたんかなあ・・・きっとしょうもない
事ばっかり考えていたんだろうなあ。
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やがて本日の目的地、日和佐の海岸が見えて来る。この辺の海岸線は椅麗ですね。この眺めに暑さで
うだった気持ちが癒される気がしました。
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崖を覆うネットに蔓が上までからみついて登り、ヒルガオかなあ?椅麗な眺めです。
海岸を望む展望台には「恋人岬」とある。確かグアム島にも同名の有名なポイントがあったよなあ。
やがて目和佐の街に入る。

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1420 二十三番札所薬王寺に到着する。スタートから21km
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長い石段には厄年の人が厄払いに石設にお賓銭を置くらしい。お金を踏みそうになるほどあちこちに
置いてある。
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本堂では、若い僧侶の先達さんがご婦人二人を引率して巡拝していた。真言宗の僧侶だろうか、朗々
とした読経の声に聞きほれてしまう。続いて大師堂でも先に唱えておられていたので後ろでお声を聴
かせていただく。御詠歌もあげておられた。やっぱり本職のあげるお経は聞いていて引き込まれるね
え。
さて本日のお宿に向かう。さっき来た道を1kmくらい引き返して海岸近くまで戻る。
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その途中にかき氷の幟を見つけたよ!もう我慢ならん。かき氷を食べよう。
いや~、かき氷ってのは冷房のきいた部屋の中で食べるよりも暑い屋外で食べるのがいいね。頭が
キ~ンとしてきますがな。
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このあたりはウミガメの産卵地だそうで、監視員のもと、
産卵の観察ができるそうです。かなり興味がわいたが、産卵は夜中・・・
たぶん寝てしまうでしょう。
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本日のお宿「うみがめ荘」
チェックインして最初にする仕事は、洗濯です。大浴場の入り口に洗濯機があるので全部ブチ込んで
洗濯の最中に毎岸の見える展望風呂を楽しむ。
さて何キロ減ったかなあと体重計に乗ったら壊れていました。
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今回は洗濯干し用の紐を用意してきました。だんだん経験値が上がってきている…ような気がする。
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夕食はこんな感じ。家族連れ二組、老人二人組、ご婦人ひとり、おじさんひとり、それにわしでした。
この時期、やはりお遍路は少ないですね。食後に家宛にお中元用のお土産をしこたま買って宅急便で
送ってもらいました。
夜8時以降はウミガメの産卵の妨げとなるため、部屋のカーテンは閉鎖するのがここのルールだそう
です。厚い遮光カーテンを引いたら眠くなったので寝ました。今夜は産卵はあるのかなあ。

7月26日(土)
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0630朝食はバイキングです。お遍路さんの時は朝食はしっかり食べにゃ歩けないので、しこたま
食べたら気持ち悪くなってしまった。胃袋小さくなったのかなあ?
今日は快晴です。朝のうちはまだ涼しいんですが8時を越えてきたらじわじわと暑くなってきた。
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結構長い日和佐トンネルの中は涼しい。涼しい分、外に出た時の暑さがひどい。今目は水分が欲しく
て仕方ない。汗が滝のように流れて視界を塞いでくるよ。背中が暑いのでリュックを前にしてみたり、
背負い方を換えたりしてみても、暑い。
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ふと見ると崖から水が流れ落ちている。飲めるか!飲めないか?
気にせず飲んだ。うまい。

この辺はあちこちに東屋風の休憩所があるのでそのたびにリュックを降ろして休憩する。今日は休憩
が多いなあ。でも無理をして歩いてブッ倒れたら酒落にならんので、こまめに休むことにしている。
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谷あいの田圃の中にある休息所には山水が引いてある。これはありがたい。飲むだけじゃなくって頭
から水をかぶることができる。山水は本当においしいね。
さて汗をかいたら水分補給は大事ですが、ミネラル分の補給もしなくてはいけない。今回もミネラル
たっぷりの麦茶を持ってきたんですが、それと梅干を持ってきました。これはコンビニで売ってある
種を取って平らにしたやつ。陸上自衛隊のレンジャー部隊は麦茶に塩を入れたやつと梅干で戦ってい
るそうです。それにリュックの背にあたるところに人工芝(尖っていないやつ)を貼っているそうです。

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さて、今回は「お接待」ということについて少しぱかり考えさせられた。
お遍路に出てから毎回心温まるお接待を受け、四国の方々の暖かい気持ちに触れることができた。
と同時に自分の中で「次はどんなお接待をうけられるだろう」という気持ちが芽生えてきてしまった。
歩く前にネットや雑誌、本で得た接待所の情報や体験談、写真を見て期待を膨らませつつ歩いた。
今回特に期待していたのは牟岐のお接待所だった。常設のテントの下、なんとも楽しそうなお接待の
場だったからだ。炎熱の中疲れ果てて訪れてみたら、椅子やテーブルはブルーシートで覆われており
『夏場は閉鎖します』『宿泊はしないでください』と張り紙がされていた。せめて顔だけでも洗わせ
てもらおうとしたら水道の水も出てこない。トイレも鍵ががかったまま。ああ、あまりの暑さに腹立
たしさも加わり、(こんなんだったらお接待所なんて作らなけりゃいいやん!)と毒づき、しばらく気
分が悪かった。コンビニでアイスキャンデーを買ってかじっていると、少し頭が冷えてきた。お接待
をあてにするのは自分本位の甘えであり、地元の方々にしてみれば何の見返りも求めていない善の行
為なのだ。従ってお接待所が閉鎖されていようが水道が閉じられていようが、それについて文句を言
うのは間違いだ。
施しを期待する乞食根性である。
阿波発心の道場の終わりにこのような考える機会をお大師様は与えてくださったのだろう。


旧お遍路道は国道沿いよりも少し遠回りになるそうだが、山道なんでそこを歩かせてもらう。「マム
シ注意!」の看板が不気味だが、結構山道は整備されている。それでもおっかなびっくり杖をトント
ンといてマムシさんへの警告をしながら歩くと、「海が見えますよ」という案内板がある。登ってみ
ると少し開けた所に座るものが置いてある。美しい太平洋を眺めていたら先ほどの自分の尖った気持
ちが反省させられた。何事も修行なんやなあ。
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この旧道を進むと「草鞋大師」に出会えるそうなんですが、い
つの間にか通り過ぎてしまったようだ。あとで調べてみたら旧道への入り口に少し大きいお地蔵様が
いた。それが草鞋大師様だったそうです。
さて国道から「旧土佐街道」へ入ると、別格霊場「鯖大師」へ至る路になる。ここも静かな山道で、
アスファルトの道を歩くよりも少しだけ涼しい。

1330鯖大師の境内に入る。スタートから19.7km
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ここは鯖街道キャンプウオークに関わってきた関係上、どうして
も訪れてみたかったところです。お大師様がこの地で塩鯖を運ぶ馬方に鯖を乞うたところ断られ、
さっさと行ってしまった。ところが馬が腹痛を起こして立ち止まる。困った馬方がお大師様にお願いし
て、手当しもらったら馬が治った。にお礼に塩鯖を差し上げたら、その塩鯖は生き返って海に泳ぎ去っ
てしまったそうな。
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この話には何かの比楡があると思います。四国各地に伝わる大師様に関わる伝承には何か背景がある
ような気がしてなりません。
昼下がりの境内は人の影もない。団体さんの姿もない。実はここは有名な宿坊なんで泊まりたくて事
前に予約を入れたんですが、あいにくこの日はお休みと言われて駄目でした。
規模の大きい宿坊にたった一人の宿泊者では採算が取れないんじゃなかろうか・・・
と思い諦めました。
宿坊経営も採算が取れなくては成り立ちませんもんね。
ちょっとだけわしの心境に変化が現れてきています。
ですからあと5kmだけ足を延ぱして海部まで行く計画にしました。
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峠には休息所があって水道があるじゃあないですか!嬉しい。ここで靴も靴下も脱いで足を開放して
洗いました。気持ちいい~。日も少しかげってきて、山からはヒグラシの声が聞こえてきます。
この声を聴くと、お盆過ぎて夏も終わりだなあ、という気持ちになるのはわしだけだろうか?

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1630本目のお宿、「民宿かいふ」に到着。スタートから27.6km
海部駅のすぐ前です。やはり宿泊客は少なく、わし1人で2段ベッドの部屋を占領する。
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例によってすぐ汗臭い服をすべて洗濯して、今日はベッドにかけておく。
夕食は6時半なので、近くのスーパーに行って明日の昼食用パンと麦茶を買う。今日は30キロ以上
歩いたので、さすがに足が鉛のようです。ちょっとした段差が辛い。そう健脚でもなし、
1日30キロが限度かなあ。
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夕食は隣のスナックのカウンターで出してくれる。結構手の込んだお料理を出してくれたマスターは
なかなかイケメンの兄さんです。ご飯を3杯お代わりしてしまいました。
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この目も8時頃就寝。明目は最終日です。

7月27目(日)
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なんか早く寝すぎると夜中に一度起きてしまう。するとそのまま眠れないかうたた寝状態になり、
熟睡できていないような気になるが、実は睡眠時間は十分にとっている。その証拠に、足の疲れは
すっかり癒されており、足の裏の痛みも消えている。

0630に朝食を戴いたところで0645に出発!今朝は少し涼しく感じる。
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由緒ありそうな峠の地蔵堂がある。そこにはこんなのがありました。参拝の手順の意味について
わかりやすく書かれていました。
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参考になるなあ。今度からやらせていただきます。
水床トンネルを越えると高知県、土佐の国に入るわけですが、全然気づかずに県境を越えてしまい
ましたがな。ああ~、発心の国から修行の国に移ったのに感慨も何もあったもんじゃないなあ。
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朝の甲浦海岸は、誰もいない。このあたりの海岸は地元サーファーたちの大事にしているポイント
らしい。何も考えずに歩いていると、ふと路傍の花を見過ごしてしまうことが多い。
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この花も「ああ、きれいな百合の花やなあ」と思い通り過ぎてしぱらく経って、思い直して戻って
撮った写真です。歩き遍路は、歩くことで初めて目にとまるものを楽しみながら旅をするのが醍醐味
なのです。そうは思ってみても、暑さで頭がボケていたり、雨に打たれてカメラも取り出せないよう
な状況下だと、景色を愛でる余裕も生まれてこない。もう夏の暑いさなか、熱中症一歩手前になって
歩き続けるのはやめよう・・・せめて気侯のいい秋に歩こう、と弱気になろて歩くわしの目に
「室戸岬40km」の標識が入る。
あと少しやん、行こうよ!いやいや決して無理はしないと誓ったはずやろう・・・千々に乱れる心

歩き始めて3時間、本目の終点の甲浦駅に到着
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田圃の中に立つ椅麗な駅舎です。バスの停留所も兼ねているらしい。乗客もあまりいないし、職員の
おぱさんが二人いてずっとお喋りをしている。
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しきりに鳥の声がするので天井を見てみたらツバメが5羽たぶんここで艀化して大きく育った子供た
ちと親なんでしょうね。まだ飛び方が下手なのもいる。
次の列車まであと1時間ほどある。田圃を渡る風に吹かれながら駅前のベンチでボ~ッとして過ごす。
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やがて安佐毎岸鉄道のローカル電車が一両でやってきた。実にのどかな風景です。
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車内には風鈴が取り付けられており、車両が揺れるたびに涼しげな音楽を奏でてくれる。
終点の海部駅でJR」に乗り換え、2時間半くらいローカル線の旅を楽しみながら徳島につきました。
まだこの時点では本日のお宿のチェックインには早すぎる。
駅前ホテルの最上階の天然温泉「眉山の湯」に1時間ほど浸かって今回の旅の疲れを癒す。その後、
宿の近くのコインランドリーで洗濯をしてお宿に落ち着きました。
今回は阿波の国が終了して、もう徳島には泊まらないのでお土産を買うことにしました。
阿波名産の三盆糖の干菓子です。上品な甘さがいいんですよねええええ。
ついでにショボーン!のストラップも買いました。
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阿波発心の道場も終わり、次は土佐修行の道場に入ります。でも暑い時期に暑い国を廻るのはどうし
ようか・・・でも鉄道が来ていない室戸岬を廻るのには往復合わせて最低5日は必要だ。夏季休暇期
間を使うしかない。ああ、どうしようかと考えているうちに、次の土佐計画書が出来上がり、気がつ
いたら高速バスの予約、お宿の予約が完了してしまった。

恐るべし、お大師様の導き。
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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