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おきらくお遍路旅(通算7巡目)60番横峰寺、65番三角寺

おきらくお遍路旅(通算7巡目)60番横峰寺、65番三角寺

平成29年5月13日(土)、14日(日)

ご縁を沢山いただいた楽しい旅でした。


5月12日(金)
「ハービス大阪高速バスターミナル」を2250発の石鎚ライナーに乗りこみます。
連休あけなのでさほど混雑はしていませんね。
雨雲が西日本を覆っているので
夜半から雨が降り出して、明日午前中は雨の予報です。
ああ、どうなるんかいなあ。

5月13日(土)
0540「伊予西条駅前バスターミナル」着
さほど強くないのですが、雨が降っています。
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晴れていたら妙雲寺方面の横峰登山道入り口までタクシーで移動して
山登りしようと考えていたのですが、雨に濡れた岩場は危ないのでやめ!


横峰寺登山口~石鎚山ロープウエイ方面に行く西之川行き路線バスは
0745発の2番乗り場です。
コーヒーとお握りをコンビニで買ってきてバス乗り場でくつろいでいたら
三々五々お遍路さんや山登り装束の人達が集まってきます。
彼らは掲示された路線図と時刻表とにらめっこしているので
「横峰寺行きは、ここの乗り場、0745発で、610円です」
声をかけさせていただきました。
「『横峰寺登山口バス停』で登山バスに乗り換えるのです」
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北海道から来たおじさんと話が弾み、
バスの時間まで1時間くらい喋っていました。
なんでも奥さんと夫婦喧嘩した勢いで四国までお遍路に来たそうです。
う~~ん、そういうのもありなんですね。
半分くらい廻って一旦家に戻り、
その後再開して来ているそうです。
歩きはバスツアー遍路よりも割高だと言っていました。
そうでしょうね。
通しも区切りも歩きは金がかかる。
贅沢な旅です。

時間になってバスが来ました。
石鎚山登山者、お遍路さんたちがドヤドヤ乗り込む。
30分くらい山道を走り「横峰寺登山口バス停」でお遍路さんたちは降り
登山バスの往復券を買って横峰寺行のマイクロバスは出発!
雨降りの朝早くなので対向車はほとんどいない。
雨はあがったようなんですが霧が濃いねえ。
路面も濡れています。

30分ほどして0940山上駐車場に到着
「帰りの伊予西条行きバスが1037発なんで、
それに合わせるために1010に出発します」
「(全員)ええ~っ、それは無理ですよおおぉぉ」
バスのみんなは、奥之院星ヶ森参拝希望なんです。

北海道のおじさん、バス酔いしたらしく、顔色が悪い。

新緑美しい横峰寺までの道を下っていくと、
どこかで見た顔がいます。
facebook「四国八十八箇所グループ」の知り合いのM先達夫妻です。
奥様に記念撮影をしていただきました。
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0850
60番 横峰寺着
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お目当ては境内に広がるシャクナゲの花
運のいいことに満開です。これから散っていくんでしょうが
花の盛りに参詣できた事は幸せです。
晴天もいいでしょうが、雨上がりの靄がかかっている境内も幻想的です。
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ここは、手水場まで遠いのでチョンボして塗香を使わせていただきました。
去年ここで塗香を分けていただいた人のが、バニラの香りで
わしも甘い香りの塗香を買い求め、早速使ってみました。
全身いい香りで気持ちがいいね。
60番横峰寺


境内の霊気に触れたからでしょうか、
勤行の声の調子がいつもと違う。
腹の底から出ているようないい気分です。
何の鳥かなあ?さえずる声が引っ切りなしに聞こえてきますよ。


いい気持ちで、納経所の前を通り、山門から出て
山道を歩く事500m
60番奥之院星ヶ森遥拝所着
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残念ながら石鎚山は雲のかなたで拝む事は叶いませんでしたが
それでもあたりに漂う靄は、霊場に来たという感じがして、
パワーを分けてもらえるような気がします。

足取りも軽く山道を降りていると
お連れの人達も登ってきます。
北海道のおじさん、
「わし登るの遅いんだけども、バスに間に合うかな?」
「大丈夫です!お山の霊気で元気で登れます!」

納経所脇で、山道を歩きで登ってきた若者に
「山道どうでした?」
「濡れていて危なかったですね~」
「そうですか・・・」
また細かい雨が降り出してきました。
歩いて下山するのはよしておこう・・・・

納経所で
奥之院納経帳と先達納経帳、二冊にご朱印をいただき
元気に山上駐車場まで戻る。

駐車場には、行きに乗ってきたマイクロバスがいました。
1010に出発予定でしたが誰も戻ってこないので、そのままいたようです。
「4人とも星ヶ森まで行ったので、全員戻ってきます」
「では待ちます」
みんな揃うまで待ってくれるようです。
こういうファジーなとことがいいですね。

駐車場売店でアイスクリンを食べて待っていると
名物のヤマガラが来て、机に置かれたひまわりの種をついばみに来ています。
店の人に教えられて、わしも手に種を乗せて待っていましたが
隣の子供の掌には来るのですが
怖そうなオッサンのわしには来ず・・・・

心を空にしてじっと待っていたら、
ヤマガラがそばに来ました・・・
もうすぐや!

そのときスマホが鳴り出し、夢破れる。
着信の主は、先達同期のWさん。

伊予西条駅近くには三和会のH大先達様の治療院があり、
彼から昼食のお招きを受けているのです。
バス乗換え所までWさんが迎えに来てくれるということで、
その連絡です。

お連れが次々と戻ってきて、
4人揃ってマイクロバスに乗り込み、下界へ下ります。
そのうち女性の方が先達さんで、中折れ式の錫杖を使っていました。
わしもこれ、四天王寺門前で見つけて欲しかったんですが
接続部の金属のせいでかなり重く、
それに「お大師様(杖)を折ってはいけない」と言われていたので
列車などの持ち運びには便利やなあと思いつつ、買うのをためらっていたのです。

北海道のおじさん、もともと体調が悪かったのかな?
またも車の中で気分悪そうにしていました。
バス乗換え所にある「京屋」さんで座り込んでしまい
その後そこに宿泊したようです。
そう。無理して身体を壊してはどうしようもないので、
休息が必要なときは休むべきですね。

ちょうどWさんの迎えの車が来たのでわしは乗り込み
マイクロバスの皆さんとはお別れ。

まだ昼食時間まで間があるので
行きたかった61番香園寺奥之院白滝まで連れて行ってもらいました。
車が3台くらい停まっていて、今日はここで何かあるのかな?
という雰囲気でした。
お堂の扉が開けられていてお不動さまを拝む事ができます。
珍しい蝶がわしらの周りを舞っていました。
歓迎されているのでしょうか。
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ご朱印を頂いてから白滝まで行き、滝の上のお不動さまに真言でご挨拶します。
後姿を撮ってもらったのですが
太龍寺の手拭を巻いていた頭髪はペッタリ張り付いていて
お気に入りのモヒカンヘアーも形もなし・・・・
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Wさんの車で伊予西条駅前まで移動して、近くにある
H大先達の治療院まで行き、隣にある料理屋「かんもん」で
お昼をご馳走になりました。
「かんもん」の由来は、横峰寺は伊予の関所寺で、
麓にあるこの地で善根宿をやっていたからだとか・・・
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お遍路の匂いが色濃く漂う店内のカウンターには
地元の常連さんがおられる。
H大先達のお勧め魚料理を美味しくいただき、
それにそれに昼間からキンキンに冷えた麦泡般若湯を頂きました。
すきっ腹にしみわたる美味しさといったら
阿弥陀経に説かれている極楽浄土のようです。

気さくなH大先達の人柄に巻き込まれて
常連の方と一緒に出来上がってしまい、
ついつい、いい気分になってくだらない事ばっかりを
喋ってしまいました。
みなさん、すいません。

酒に弱いわしは普通1杯で出来上がってしまうのですが、
場の雰囲気に酔いしれ、3杯も呑んでしまいました。
こんな事初めてじゃないやろうか。
また伊予西条に来たときには精進潔斎しますので
ここの関所に寄らせてください。

それから、ご縁のあった人にあげるようにと、
H大先達から錦の札を託していただきました。
無駄にしないように大切に使わせていただきます。

真昼間から大酒くらって、
何故かそれでもベロベロにならずに駅まで送ってもらい
伊予三島行きの特急になだれ込む。

座席に座ったとたん意識が途切れ、

「まもなく、伊予三島~」

のアナウンスで目が覚めました。
誰が起こしてくれたのでしょうか。
何かの本で読んだのですが、これは守護霊様が起こしてくれるそうです。
ヨロヨロとホームに降り立つ。
階段を登る足もおぼつかない。あかんオヤジや。

今日は早く予定が終わったので
伊予三島に来たら必ず寄る、関行男中佐のお墓に参詣に行きます。
製紙工場に囲まれて立っている村松大師の隣にお墓はあります。
まだ足元がおぼつかないので、タクシーで行く事にしようかね。
「村松大師まで!」
「あ?ああ、工場の中にあるやつね」

まずお大師様にご挨拶します。
地元で大切にされている大師堂のようですね。

今日は向かいにある小さなお店が開いていたので
お供えのお菓子を買いましょう。
お酒は今朝コンビニで買った生絞り日本酒があります。
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墓前には新しい花が手向けられ、お供えも供えられています。
いつもお墓参りの人がきているのですね。
お菓子の袋を開け、お酒の蓋を開けて供えます。
墓前に座り般若心経をあげさせてもらいました。

神風特別攻撃隊敷島隊散華の10月25日にお参りしたいなあと思うのですが
こればっかりは如意にはいかず。今年は水曜日や・・・。

だいぶ酔いも醒めてきました。
工場の通りまで出てきてバス停を見たら3分後に三島駅までの便がくる。
おおっ

おかげで歩かずにお宿近くまで来たよ。

本日のお宿は「大成荘」
去年宿泊して以来のお気に入りとなりました。
建て替えられたばかりの綺麗な小さなお宿です。
定員3人なので、気配りも行き届いています。
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ここはなにより食事が美味しいんです。
今日は区切りの定年後のおじさん2人とわしの3人です。
宿の女将さんと4人で楽しく食事をしながら語り合う。
女将さんは西国三十三箇所巡礼を満願されたばかりで、
その話でも盛り上がりました。
わしの家の近くには西国29番松尾寺があり、
2月に行ったら雪が深くて大変だった、という話も。
H大先達から託された錦札を女将さんに貰っていただきました。

明日の朝食は0630だそうで、
さっさと部屋に引っ込んでお供え物の御下がりのお酒をいただき、
2000に寝ました。



5月14日(日)
0430に目が覚めました。ゴソゴソ身づくろいしていたら
0600頃に「朝食ができましたよ」
おおっ!30分早いなあ、ありがたい。
おじさんの1人は今日は雲辺寺を越えて、「民宿青空屋」泊だそうで
かなり早く朝食抜きで出発していました。
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わしはお宿の正面にある「三島口バス停」から0700発に乗るので
余裕で朝食を楽しみます。
ここは朝食も美味しい。
何よりもお味噌汁が美味しいよ。
それに厚焼きの卵焼きも絶品です。
朝から3杯お替りしてしまいました。
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0703にやってきたバスに乗り込みます。
女将さんが手を振って見送ってくれました。
ありがとうございます。また今度泊まらせてください。

「三島口バス停」~「三角寺口バス停」400円なり。
バスの中はチリンチリンと鈴の音がします。
お遍路さんが乗っているのですね。
0820「三角寺口バス停」で降りたのは登山姿の婦人2人
お遍路さんは降りません。椿堂方面に行くのかね?

さてここで、帰りの便を見る。
伊予三島駅行きは、0955ですって。
ここから三角寺まで2.6kmの登り道
どのくらいかかるんやったっけ??
まあいいや。間に合わないと思ったら、伊予三島駅まで歩いて降りよう。

歌を歌いながら三角寺までの道路を上がっていきます。
さすがに今年は筍が見られないなあ。
今年は不作か?

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道路にはモリアオガエルが二匹、
ひっついたまま。
「写真とっていいですか?」
撮影を許可していただきました。
やがてひっついたまま飛び跳ねて去って行きました。

途中イタドリを荷台一杯に括りつけたおじさんとすれ違いました。
イタドリって高知県でしか食べられないと聞いていたんですが
ここは土佐北街道なんで土佐文化の影響があるのかな?

三角寺参拝の車に、ひっきりなしに追い越されます。
今日は少し蒸し暑い。汗がダラダラ流れてきます。

0805
65番 三角寺着
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ここの階段は急ですね。
気をつけて上り下りしなくては足を滑らせてしまいます。
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トイレが新築されていますね。新しいトイレは気持ちいいね。
東屋に荷物を置いて本堂へ。

いい気持ちでお勤めを終えた頃、ダンタイサンもやって来ました。
僧侶の方が導師のようで、お勤めを聞かせていただこうと
全身を耳にしていましたが真言宗のお坊様ではないようで
静かな勤行次第でした。

納経所ではダンタイサンの納経の真っ最中で
しばらく待ちました。
納経を終えて東屋に戻ったら、
お宿で一緒で早立ちしたおじさんがいました。
わしはバスでショートカットしたんで、その分早く着いたのです。

今、この時点で0830
0855のバスに間に合うか??
下り道なのでやってみるか?
リュックのベルトをしっかり身体に固定して
駆け足開始!
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わっせわっせ、ジャランジャランと錫杖を揺らしながら走る。
駆け足したのは何年ぶりか。
無理したら足に悪いので途中で立ち止まりを繰り返しつつ
0850に「三角寺口バス停」に着きました!時間にして20分

行きは登りながら40分かかったので、単純にいうと半分の時間で駆け降りたのですね。
おお~、まだ5分あるよ。
バス停近くのタバコ屋前に自販機がある。
現代の御霊水、コーラで喉を潤す。
ああ~、甘露、甘露
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ローカルバスは、たいがい遅れてやってくるもんですが
0855時間通りにバスは来ました。乗客はわしひとり。
汗に濡れた身体で座席にへたり込む。

終点「伊予三島駅前」まで420円なり。
駅に着いたら、
ちょうど岡山行きの特急があったので切符を買って乗り込み
多度津で四国とお別れ!
四国よまた来月!

新幹線へのトランジットで岡山駅で降り、
かねてより食べたかった「ドミグラ丼」を食べに行きました。
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20年位前に食べたっきりで、懐かしい味ですねえ。
隣の人が「エビカツ丼」を食べていました。
気になるなあ~。今度食べよう。
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今日は三角寺までなので、無理せずに帰りました。
次回は三島川之江まで夜行バスで来て雲辺寺に登る予定です。

今回は歩きの時間が僅かだったのですが
多くの方とのご縁をいただき、楽しく有意義な旅ができました。
四国巡拝回数が増すごとに、有縁の皆様との出会いがあり、
益々お四国に来るのが楽しくなってきています。
今後もどんな出会いがあるか。
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おきらくお遍路旅(通算7巡目)54番延命寺~64番前神寺

おきらくお遍路旅(通算7巡目)54番延命寺~64番前神寺
平成29年5月3日(水)、4日(木)

世間は大型連休(GWとは表現されなくなったね)
わしは仕事の関係で2日間しか休みがありまへん。
しかしめげることなく、お四国に行きます。
だれか助けて~
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5月2日(火)
仕事が終わって汗を流し、南海電鉄~地下鉄御堂筋線を乗り継ぎ、梅田で降りて
「ハービス大阪高速バスターミナル」到着。夜行便なので余裕をもって行くことができます。
しかし眠いね。
なんばとか梅田の駅構内は連休後半に入るため、帰省や行楽の人達でごったがえしています。
高速バス乗り場には大きな荷物を持った人達が大勢いて、
次々に来るバスに吸い込まれていきます。
宇和島行きのバスが6両編成で、特に混んでいたのが印象的でした。
何か宇和島でイベントがあるのかな?

2250発「いしづちライナー」に乗って夜の道を一路今治へ。



5月3日(水)
0500「三島川之江IC」着アナウンスで目が覚める。
おしっこにいきたいが、今治まで我慢しよう。

0630
ちょっと早めに「今治駅前」に着きました。
早朝なのにジャージ姿の学生や、行楽客で賑わっています。
駅のコンビニで朝食とコーヒーを仕込み、ついでにトイレに行って身支度をします。

0700
駅前にお遍路仲間の先達同期、Wさんが迎えに来てくれました。
今回、時間の許す限り車でお接待してくださいます。

0710
54番 延命寺着
朝早くだというのに車遍路さんたちがたくさん来ていますね。
山門のツツジが美しいこと!
しかし・・・写真を撮るのを忘れてしまいました。
なぜか?
それは車の中にリュックを置いてきたのでカメラが手元にない!
だったらスマホで撮ればいいやんけ!
そうなんですけどもね~。

さて、2人とも新米先達
勤行の先達をどっちがやるか?
「どうぞ、やってください」
「いえいえ、いいです」
「いえいえ」
「いえいえ」
こんなこと言っていては埒があかないのでわしがします。
微妙に勤行次第が違うのに気づきます。
ああ、いちどどこかで勉強会に参加したいなあ。

という気持ちを抱きつつ、

次いこう!

車の少ない早朝の今治市内をスルスルと車で走り、

0730頃かな?
55番 南光坊着
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この絵の写真は桜満開の時にWさんに撮って送ってもらったのです。
季節の花の満開の時にドンピシャで遍路できるといいんですが、そうもいかん。

さてここではお目当てがありまして、
納経所の方に先達納経帳へ揮毫をいただくこと。

しかしながら

気に入った人にしか書いてくれないそうで、誰にでも書いてもらえないんですって。
そこで南光坊常連のWさんの口添えもあり、無事に書いていただけました。
京都府なんで山城の国なんですが、わしの家のある裏京都市は日本海側で
若狭とも丹後とも違う、面倒くさい土地なので、山城で妥当でしょうね。
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わしの描いた絵を奉納させていただいたら
なんと「握り観音様」と「ただいま遍路中」、それに「四国八十八霊場四季の花」という本まで頂きました。
ありがとうございます。絵を描くときの参考にさせていただきます。
御縁を結んでいただいたWさんに感謝です。

ちょうど納経所の混雑が済んで、
わしらがいるときだけほかの人がいなくて、気兼ねせずにお話ができました。

あっまたここも写真を撮り忘れている。
まあいいや。

今治を南に進み、

0815頃かな?
56番 泰山寺着

老若男女の集う本堂でお勤めし、
大師堂で納め札を入れようとしたら、納め札入れの上にラッピングされた錦札が置いてあるよ。
「錦の札が置いてあるね」
「中に入れてないから、御縁のある方持って行ってください、という意味ですよ」
「ですね」
「持っていきます?」
「どうしようかな・・・あ、裏に千手観音様がおられる」
わしの守護仏は千手観音様なのです。
観音様との御縁かな?ありがたくいただくことにします。
たとえ置いてあっても、
いままでこんなことはしなかったんですけどもね。

次行こう。
車中、いろいろ喋りました。
新米ながら先達になり、この世界に足を踏み入れると
色々な事がわかったり、教えてもらったりします。
それは嫌な事だったり、目からウロコのような事だったり。
先達とはいえ、所詮人間の世界をそのまま引きずっているので
必ずしも清らかではないですね。


0840
57番 栄福寺着
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車のお接待のおかげで、当初の計画よりもかなり早く予定をこなすことができました。
さてここのお寺の絵を描く際に、何を主題にしようかなあ。
花の季節、花の季節・・・
どんな花が咲いているのでしょうね。

花よりも、筍に目が行ってしまいます。
今年は筍があまり出ない年だと言われていますが、なかなかどうして。
駐車場向かいの竹林にはニョキニョキと出ていますよ。

ここでWさんの車お接待は終わり。
仙遊寺までの遍路道は歩いて行きたいんですよ。
Wさんは今日は横峰寺の花祭りに行かれるそうです。
ありがとうございました。

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栄福寺から仙遊寺までの遍路道も好きなんですよねえええええ。
今の季節は新緑も美しい。
のどかな里を歩いていると、向こうから大きなカメラを持ったおじさんが歩いてきました。
「おはようございます」
「おはようございます。すいません、写真を撮らせてもらっていいですか?」
「あ、こんなんでよければ」
「先達さんですか?雰囲気が全然違いますね」
「え?そそそうなんですか?」
彼の求めに応じて色々なポーズ・アングルで写真を撮っていただきました。
モデルになったのは初めての経験です。
松山のカメラマンで、いまや昔になってしまった銀塩の白黒写真で撮ってもらいました。
どんな写真になっているのか、見てみたいですねえええええええ。

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犬塚を過ぎて溜池を左に見ながら遍路道を歩む。
春のこの道は、歩き遍路にとっては至福のひと時を得られる道です。

コンクリートの階段を登ると自動車道に出る。
この先の遍路道沿いに内海源助の墓があるんですが、
彼の墓がもうひとつある、と聞いていたのでどこやろうか?と思い
わざと自動車道を通ったが見当たらない。
山門近くにあると聞いたんですが、誰か知りませんか?
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目に沁みいるような緑と光の中
ちらほらと歩き遍路さんとすれ違う。
車はひっきりなしに通る。四国ナンバーが大多数ですが、九州や関東ナンバーも結構いますね。

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山門が見えてきました。
ここも緑とのコントラストが美しいですね。
ここまで登ってくるとうっすらと汗ばんできました。
山門をくぐると、きれいな遊戯観音様が出迎えてくれます。

えっちらおっちら階段を登り
御加持水をありがたくいただいていると、女性遍路さんが降りてきました。
あれ?
崔象喜さんです。
西林寺の柴燈護摩に参加されていたと聞いていたので、
その流れで今治を廻っているのでしょうか。
一緒に記念撮影
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1010
58番仙遊寺着

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石段をあがりきると修行大師様の背中が出迎えてくれます。
「前へ進め」
と言ってくれているような気がします。

気持ちのいい境内の雰囲気を満喫しつつ、
本堂の千手観音様を拝みながらお勤めしていると気分がよくなってきますね。

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がけ崩れで壊れたお大師様は宝塔になっていました。
なにはともあれ、修復できてよかった。
もとのお大師様はどこかな?と境内をうろうろしていたら
駐車場の子安観音様が目に入り、そのお姿に見入ってしまいました。
仏様は見上げるお姿が美しいと思います。
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もときた道を戻り、東屋でちょっと早い昼食をいただきましょうかね。
今日は時間がたっぷりとあるので道草をたくさん食べられるので、幸せ。

この山は、作礼山ハイキングコースになっていて道がよく整備されています。
眼下には今治の街が一望でき、いい景色です。



この山は砂岩の山なんですかね?
坂道は砂が多く、滑りやすい。
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おっかなびっくり下っていたら、ついに足を滑らせ転倒してしまい
右足首を捻ってしまいました。こりゃヤバい!
しばらく座り込んで捻挫の様子をみていましたが、幸いにそれほどでもない。
しかし、リュックの中の救急用品の中には湿布を入れていなかった。
最近、筋肉痛や関節痛に縁がなかったので油断していました。
無理せずに歩いて宿まで行きつければいいのですが・・・。

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里山あたりでは、道の真ん中に筍がニョッキリ顔を出しています。
ああ、掘って食べたいなあ。
まだ今年は初物の筍を食べていません。食べて寿命を75日伸ばしたい。

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下界に降りてくると吉祥禅寺の花が目に飛び込んできました。
何の花かなあ。白が綺麗ですね。
臨済宗妙心寺派の、ツバキで有名な花の寺です。

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目につくのは、新しいデザインの遍路シールです。
誰が作って貼ってくれているんでしょうか?
どうしてもシールは日焼けして色褪せてしまうので、
定期的に貼りなおさねばなりません。
歩き遍路にはとてもありがたい道標です。

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気になる看板が立っています。
何の発掘なんでしょうかね?
しばらくそこに立って眺めてみましたが、それらしいものは見当たりません。
気になるなああああああ。

住宅街の面白くない道を進みます。
途中、お気に入りのパン屋さんがあるんで、パンを少々買いましょう。
お接待のチョコレートと飴をもらいました。
店先のベンチに座ってもういちど昼食を食べます。
これじゃ、汗かいて歩いても痩せないかなあ。

さらに歩いていると車が停まり、
「お昼食べましたか?これ、稲荷寿司なんですが」
とお接待をいただきました。
チラシ寿司入りの大きなお稲荷さんです。
ありがたく頂戴して、食べながら歩きます。

するとまた車が停まって
「国分寺まで、あと少しじゃ!」
と缶コーヒーをいただきました。

この道を「本日のお接待ストリート」と名付けようか。


1310
59番 伊予国分寺着
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隣の春日神社では幟が立ち、幔幕が張ってあります。何かあるのでしょうか?
こちらのほうが気になってしまいました。
相変わらず鳥居の外からの遥拝で許してもらいます。
順調にお勤めを終えて御朱印をいただき、階段を下りる・・・
あっしまった!
握手大師様と握手するのを忘れてしまった!
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ここから「伊予桜井駅」まで歩いて列車に乗り「伊予小松駅」まで移動します。
今日はまだ時間があるので焦らず慌てず、
ゆるゆると、いくぞなもし。

「伊予桜井駅」に着き、観音寺行を待っていると
どうも特急が遅れているようで、普通も発車番線も時間も表示通りではありません。
なんかJR四国の特急っていつも時間通りに運行していない印象が多いですね。

2番線でいつ来るかわからない列車を待っていたら、
駅舎のほうにお遍路さんがやってきて時刻表とにらめっこしています。
「どちらまでいくんですか?」
「岡山」
「それではこっちのホームです」
たぶん、次の列車まで30分くらいあるので、しばらく老遍路さんとお話ししました。

今年70の、もと中学校の体育(水泳)の先生で
姫路の近くにお住まいだそうです。(すいません、はっきり住所を覚えていませんでした)
定年後に始めたお遍路は、身体を壊されたり、仕事などで忙しくて
1番霊山寺からここまでの道程が長かったようです。
そして土日祝以外は孫の保育園の送迎などで忙しいそうです。

わしもそのうち孫の面倒を見させてもらえるのかなあ、とちょっぴり楽しみです。

彼は今日はここでいったん家に帰り、次回は横峰寺へ行く予定なのですが
どうやって行こうか、思案中だったので
わしのいつもの登山バスを使うルートをお勧めしました。

10分ほど遅れてやってきた普通列車に乗ってわしは「伊予小松駅」まで
老遍路さんは「壬生川駅」で特急に乗り換えて岡山まで。

1508
「伊予小松駅」で降りるのは初めてで、駅前から右に進むと
宝寿寺門前の道が真っ直ぐに続いています。
この景色は初めてですね。
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1512
61番 宝寿寺着
さて当節問題となっている霊場会と宝寿寺の関係
お遍路さんにとっては、どっちかに帰結してもらいたいんですが

過去四国八十八か所の札所は時代の流れに翻弄されて変遷を繰り返していました。
長曽我部の兵火によって焼かれ廃寺になったり、明治の廃仏毀釈によって分離されたり、
財政難で版木を売ったり、本当に色々あります。
平成になって解決した札所もありますね。

ここの納経所問題では
色々な人が色々な立場で意見を開陳しているので、
わしもかなり悩みました。
まっさらな先達納経帳にどちらの御朱印をいただくか、です。
結局自分の意志で決めなくてはいけません。

お遍路さんにとって札所はあくまで札所なんです。
人々の祈りが積み重なったお寺にやってきて祈りを捧げたいのです。、
住職に会いに来ているわけではないのです。
そんな意味で、わしは今、祈りの場所としての宝寿寺にやってきました。

納経所では数冊の納経帳を持ってきているテンジョウインサンかな?が
61番にある納経所と62番の話を納経所の人と声高に喋っていました。

お勤めを終えて御朱印をいただきに納経所へ。
わしは今までここで皆が言っているような不愉快な思いをした経験はありません。
ですから今日もごく普通に御朱印をいただきました。
御朱印300円、御影は有料で200円です。

ここに来る前に、知り合いのお遍路さんからの情報で
御朱印は500円だ!という話を聞いていたのですが
おそらく御朱印代金と御影代金あわせて500円だということですね。
話のもとになった人がお遍路ビギナーだったので、よく知らずに噂を流してしまったのでしょう。
百聞は一見にしかず、です。

なにはともあれ
御朱印をいただきました。

ここから今日のお宿の「ビジネス旅館小松」まですぐです。
道沿いに薬局はないか・・・湿布を買いたいよ。
あっあった!

ああっ

閉まっている。

しゃーないなあ~。
まあいいや。
ビジネス旅館小松は、最近改装されたようで、古いほうの玄関に道順の貼り紙がしてありました。
角を曲がってすぐ。
店先におじさんが座っていて、笑顔で迎えてくれました。
フロントにはかわいい女の子がいて、思い切って
「あの~、足を捻ってしまい、湿布があったらわけてもらえんかのう?」
「あ、はい。ちょっと待っててくださいね」
「おおっ!ありがとうございます」

新築間もないようで綺麗な室内で部屋数も多い。
早めに着いたおかげでお風呂、洗濯も早々と済ます事ができまして、
部屋で足に湿布を貼ってからしばらく寝転がっていました。

1800に夕食
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広い食堂には食事が沢山並んでいます。盛況ですね。15人くらいでしょうか。
ここは肉屋さんだそうで、すき焼きが有名と聞いていましたが
今日はシャブシャブです。

わしのテーブルは千葉からの通し打ちおじさん
区切りのおじさん3人、それとわし。
区切りのうち、横浜からのおじさんは
先輩顔で皆さんにあれこれレクチャーしています。
区切りの2周目のようで、
今回は逆に歩いていてそれが自慢のようです。



「宿に荷物を預けて『かおんじ』の裏から登って横峰寺まで2~3時間ってとこだね。
それから同じ道を降りてきて『かおんじ』まで出てくるんだよ。
遍路道と違って面白くない道だけどね」

(え?「こうおんじ」の事か?)

「62番の『おかげ』だったっけ?僕はもういらないので断っているんだ。
だってもう沢山持っているからね」
(え?御影「おすがた」のことか?88枚貰っているから、もういらないってか?)

突っ込みどころ満載の会話でしたが黙って聞いていました。


まさに
1周目は夢中で
2周目は得意になり
3周目は少し分ってくる
ですな。

どこの宿でも2周目の人は同じような傾向にあるのが興味深い。
わしも2周目は得意になっていたんでしょうね。
それ思うと少し恥ずかしい。
ですから横浜のおじさんには突っ込まずに聞いていました。
時々わしが適時適切にアドバイスを入れるので
(あれ?この若造、だいぶ廻っているのかな?)
という感じになってきたところで、わしは食事を切り上げて
部屋に帰りました。

5月4日(木)
残念ながら今日はもう帰らねばなりません。
0430起床、トイレが込み合う前にさっさと用を済ませ、
洗濯物を取り込んで、
0600朝食
昨日の横浜のおじさん、幾分か丁寧な口調でわしに話しかけてきます。
それをサラッと受け流し、
大飯2杯を10分で掻き込み、ごちそうさま!
0615に出発しました。
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宿の前の讃岐街道を西に1.6kmくらい歩いて

0637
61番 香園寺着
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駐車場にはスタンプラリーのおじさんが2人来ていました。
建物前の巨大香炉に灯明と線香を供え、階段を上がってみたら
本堂の扉が開いていたので靴を脱いで入らせていただき、
たったひとり、御本尊様の前で正座して勤行する。
開けられた扉からは鶯の声が聞こえてきます。

0700に納経所が開いたので早速ご朱印をいただきますが、
その際に62番納経所についての説明を丁寧に受けました。

スタンプラリーのおじさん、納経所の人に
「おまいりはされましたか?」
「お、おぉ、おぉ」
嘘つけ!

問題の62番礼拝所に行ってみました。
プレハブの建物で、
中には真新しい十一面観世音菩薩さまがお大師様とおられました。
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「62番にはもう行かれましたか?」
「はい。先日貰いました」
ご朱印を半紙に書いたのを頂き、
「これを上から貼ってください」
「はははい」
ご朱印と御影、記念の名刺ケースをいただきました。
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この納経所問題、なんとかならないかなあ~。

讃岐街道を東に進み、次の吉祥寺を目指します。
吉祥寺へ向かう道の途中に番外霊場「水大師堂」がありました。
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地元の人達の水場として、昔から大切にされている所のようです。
伊予三芳にある「臼井のご来迎」と同じような雰囲気ですね。
わしもお水を1杯頂きました。

0830
63番 吉祥寺着
s-63番吉祥寺

だいぶんと予定よりも早いなあ。
この分だと時間が余るなあ・・・と考えつつ
お勤めします。
早くも境内には車遍路さんや歩き遍路さんが集まってきています。
本堂でスマホを見ながらお勤めしている人がいました。
スマホの画面に般若心経が表示されているようです。

なあああるほどおおおお。
こういうのもありかもね。
昔は木簡、そして紙、いまは電子媒体
将来はどうなるんでしょうね。

今回最後の札所、前神寺に向かう途中、
バス停のベンチにこんなのがありました。面白いね~。
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いかにもお四国らしいです。

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石鎚神社の大きな鳥居が見えてきました。
あと少し。
喪中の身なれば、遥拝だけで勘弁させていただきましょう。
「お遍路さん、持っていきんさい」
おばあさんから声がかかりました。
「これは何ですか?」
「甘夏やよ。お大師様へのお供えやからたんと持って行き」
「あ、いえ。ふたつで結構です。ありがとうございます!」
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大きな甘夏をかかえて歩いて行くと、

0923
64番 前神寺着
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門前の紫蘭(シラン)の花が綺麗ですね。
お墓の入り口には職業遍路の老人が座り込んで喜捨を求めています。

前神寺の境内に入ったら、車椅子の子がいました。
子といいながらも、20代くらいかな?
(ああ、あの子に錦の札を・・・)
とっさにそう頭に浮かびましたが、すぐには行動できませんでした。

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今の季節、わしの好きなシャガの花が咲いています。
シャガんで撮るといいアングルで写真が撮れます。

本堂へ行ってお勤めしようとしたら
親子三代の参拝者の方がいて、皆お賽銭を投げ入れています。
お婆ちゃんも、お父さんお母さんもです。
高校生くらいの男の子に、そっと
「お賽銭はね、投げずにそっと差し入れるんですよ。お金を投げつけられたら嫌でしょ?」
「あ?ああ、うん」
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大師堂では、さっきの車椅子の子が待っていました。
先ほどの子のお兄ちゃんのようで、肢体が不自由のようです。
そう思ったら、迷わず錦の札を取り出して、
傍にいるおばあちゃんに
「これ、私が貰った錦札なんですけど、この子に貰ってもらえませんか?」
「あ、ありがとうございます。いいんですか?」
「ええ。わしなんかが持っているよりも、功徳があると思うんです」
本人の手に握らせてあげました。
彼の目がありがとうと言いました。

昨日泰山寺大師堂で貰った錦のお札は、わしの手の中で前神寺大師堂まで運ばれ
車椅子の子に渡りました。
おそらくお大師様が導いてくださったと考えます。
わしは普通ならば、納め札入れの上に置いてあれど錦札は取らないんです。
それに誰かに貰った錦札をあげる事もないんです。

大師堂ではさっきの高校生くらいの子が
お賽銭を、賽銭箱にそっと差し入れていました。
「よくできました!」
彼と目が合うとニコッと笑いました。

いつかわしも貰った人が有難いと思う、
幸せになるような錦札を持ちたいと願うのですが
このペースでお遍路しているとあと40年以上はかかるやろうなあ。

納経所を出たら、先ほどの職業遍路の事が気になる。
これまた無意識に、お接待で貰った缶コーヒー、甘夏、
それにお宿で貰った昼食をひとまとめにして、
そっくりあげてしまいました。

物乞いをしている職業遍路は普段は無視しているんやけどもなあ・・・


今日の前神寺は、わしにとって不思議な空間でした。


気分は上々!
足も痛まないし、「石鎚山駅」まで足取りも軽く行けました。
丁度7分後に観音寺行きが来ます。
5月の風を楽しみながら無人駅のホームで待ちます。
のんびりと列車がやってきます。
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次の「伊予西条駅」で特急に乗り換えるのですが
1時間くらいあります。
しばらく駅前で時間を潰します。
世間は連休の真っ最中、駅前は家族連れで大賑わい。
何処に行くんでしょうね?
おまけに大陸の人達も沢山いて、ピッチュピッチュと賑やかです。

駅舎のパン屋さんでパンを買いこんできて
ホームでのんびりと食べましょうかね。
いい風がホームを渡る。ああ、旅情満点

今までにないほどゆったりとした旅ができたのは
前半車のお接待があったからです。
今治のWさん、ありがとうございました。


それに今回も素敵な出会いがありました。
お大師様ありがとうございました。

IMG_1112 のコピー

2017年おきらく歩き遍路ツア~その2 11番藤井寺、13番大日寺~17番井戸寺

2017年おきらく歩き遍路ツア~その2
11番藤井寺、13番大日寺~17番井戸寺

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春は桜と藤の花
歩き遍路するんですから、美しい景色を愛でながら歩きましょう。
11番藤井寺の藤を見て、17番井戸寺~13番大日寺を逆に歩いて山や田園地帯を楽しみ、
そして大日寺宿坊泊

今回の参加は、皆勤のAさん、東京は新宿バスタの職員です。
それと京都からのNさん。前回参加されて、今回はご主人を誘ってきてくれました。
ご主人は剣道七段の先生です。
おきらく新米先達のわしを含めて合計4人です。

さて今年の藤の開花状況は、どどどうでしょうか。
去年は連休明けに行ったら既に散っていました。
今年は万全を期して連休前に行ってみよう。
日本海側のわしの家の庭の藤の花も咲き始めています。
この分ならば咲いているでしょう。

例によって金曜の晩からバスに乗って徳島入りをしておきます。
お宿は定宿のサンルート徳島
明日に備えてさっさと寝ることにしようかね。


4月22日(土)0800
「鴨島駅」集合
みんな時間よりも早く集合してくれました。
それでは藤井寺目指して出発しましょう。
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今日のお天気の予報は上々のようです。
朝は少し肌寒いが、それすら肌に心地よい。

駅から真っ直ぐに進み、突き当りを右に曲がり、団地に出たら左に曲がり
道なりに歩くと、11番藤井寺です。
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シャガの花が美しい。
山寺にはシャガがよく似合う。シャガんで写真を撮ります。

ああ、藤の花が咲いていなかったらどうしようか
参加者に満足してもらえなかったらどうしよう

ああっ

心は千々に乱れつつ、
やがて11番藤井寺の山門が見えてきました。
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0917
11番 藤井寺着
紫の花は・・・
見えない。






ああっ





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咲き始めでした。
これから綺麗に咲くのですね。
ここで挫けてはいけない。

来年は連休の初日に企画しよう!

藤の花よ、それまで待っていてください。
参加者の皆には、そのかわりと言っては何ですが、
わしの描いた藤の花の絵を配る・・・
せめて絵でご勘弁ください。


本堂横の焼山寺登り口ではロケをやっていました。
タレントが2名、「ここが焼山寺への登り道です!」
な~んて喋りながらビデオカメラに収まっています。
本当に最後まで登るんかいね?

次に
境内にアメリカ人らしきダンタイサンがやってきました。
50台くらいの年齢かな?
これから焼山寺目指してのトレッキングツアーだそうです。
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本堂では、ローマ字で書かれたハンニャシンギョウを皆で読んでいました。
結構統制の取れたダンタイサンでした。

Aさんが、わしの描いた藤井寺の絵を彼らにプレゼントしに行きました。
引っ込み思案のわしには真似が出来ない。
さすが新宿バスタの職員、行動力とコミュニケーション力は抜群ですね。

門前のお店には
鳴門金時芋を蒸かしたのが売っていますよ。
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みんなで一袋ずつ買って食べながら歩く。
わしのお芋がコロンと地面に落ちた!
「3秒ルール」発動で素早く拾って口に入れましたがな。
ちょっとジャリジャリしたが気にならない。


藤井寺を後にして
1020発徳島行きのワンマンカーに乗り、「国府(こう)駅」に向かいます。
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車窓からは駅に植えられた藤の花が満開なのが見えます。
藤井寺は山間の谷間なので日当たりが悪いのでしょうかね?

「国府駅」から17番井戸寺まで1.5km
歩き遍路ツアーの始まりです。
Nさん夫婦は、車でお遍路をしているのですが
歩けるところは歩いていて、従って13番から17番までは歩いているそうです。
でも逆に歩くのは初めてで、
順と逆では景色も違います。
ともすれば遍路シールも見落としてしまいます。
やはり逆打ちは難しいね。

1100
17番 井戸寺着
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Nさん夫妻は、京都からここまで車で来て、駐車場に車を置かせてもらい、
今日の歩き遍路をします。
もちろん、井戸寺には話を通しています。

さて

先達としての勤行は2度目です。
まだまだ慣れないのでキンチョーしますねええええ。
お鈴と木魚のタイミングはこれでいいのか
般若心経の唱え方は間違っていまいか?
煩悩まみれですがな。

大金剛輪陀羅尼でお許しを願います。


山門におられる仁王様は、ご本尊の秘書の役割をされています。
ですからまず山門を入るとき、右の阿仁王さまに
「○○から来ました○○と申します。ご本尊さまへのお取次ぎをお願いします」
とお願いし、
「うむ」
と許された人はご本尊さまに会いにいけます。

で、
参拝を終えて山門を出るときに
左の吽仁王さまに
「お取次ぎありがとうございました」
「うむ」
とご挨拶をして出ます。

お寺によっては山門がないところもあります。
また、遍路道によっては山門を入らずに境内に入ってしまうところもあります。
なので、ご本尊さまへのご挨拶の気持ちを持っていれば
それほどうるさく拘る必要はないと考えます。

井戸を覗き、自分の姿が写っているのを確認して
さあ次に行きましょう。

田圃の中の遍路道を逆に進むと
見事に咲いた藤の花が目に飛び込んできました。
まさに満開!
綺麗に手入れされているのが分ります。
思わず立ち止まり、みんなで記念撮影
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そろそろお昼の時間ですねええええ。
どこかで昼食を・・・
Nさんによると、16番観音寺の近くにお遍路さん休息所があって
お接待をしてくれるいい場所があるというのです。
わしもいつも横目で見て通り過ぎていたのですが
お声がかからないので入ったことなかったのです。

で、
お接待所の前に行ってみると・・・
どうもお留守のようです。
母屋にも人の気配がない。残念!
また今度

昼食は後に回して、


1212
16番 観音寺着

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「かんおんじ」と「かんのんじ」
どっちがどっち?
先達経典を調べてみたら
16番は「かんおんじ」
69番は「かんのんじ」のようです。

ここの本堂でお勤めしていたら、蝶がひらひらと飛んできました。
また、大師堂でも同じく蝶が来て・・・
歓迎してくださっているんでしょうね。ありがたや。

この寺には弘法大師の筆跡を刻印したと伝えられる
光明真言の印版を宝蔵してあり、
白衣の襟に光明真言を押していただけます。
「どうですか?しますか?」わしが説明していたら、納経所の人が
「判ですか。住職しか光明真言の判を押せないので、呼びます」
「おいくらですか?」
「1枚1500円です」
「2人で3000円・・・1人分でいいです」
住職(副住職か?)が出てきて判を押してくれたんですが、
ロンゲで今風の若者が袈裟を着ているといった風情でした。

この判、ダンタイサンにはお勧めではないやろうなあ。
だってだって、まず白衣を脱がなくてはならん。
そして判を押して乾かす。
バス1台分の人が我も我もと希望したらすごく時間がかかるので、
紹介されていないんじゃないやろうか。
ですからこの光明真言の判、知る人ぞ知るといったお勧めですよ。
ご利益は、巡拝に着用している白衣の場合は道中を守っていただける。
納経用の白衣の場合は納棺すると無事冥土に辿りつけるといわれます。

備え付けのドライヤーで乾かすが
すぐにリュックを背負うと追い紐に摺れて滲む恐れこれあり。
ですから杖に引っ掛けて持って歩きます。
田圃を渡る風にひらひらと白衣が舞う。
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国分寺までは、大屋根が遠望できるのでそれを目印にしながら
細い道や用水路沿いの道を歩いて行くと、
修理中の本堂が見えてきました。
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1315
15番 阿波国分寺着

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ここの本堂は修理中で、ご本尊様は烏瑟沙摩明王堂におられます。
戦国の頃、長宗我部元親の兵火で伽藍を焼かれた際に、
ご本尊は焼け残った烏瑟沙摩明王堂に
長いこと安置されていそうです。

いままたご本尊は烏瑟沙摩明王堂におられます。

ここは江戸時代に蜂須賀家が復興した際に曹洞宗寺院になっていますが
どうも禅寺の匂いがしない。
たとえば11番藤井寺とか33番雪蹊寺は臨済宗寺院で
境内とか住職からは禅寺の匂いがプンプンしてくるんですけども、ね。

境内の石に座って昼食をいただきましょうかね。
天気もよくなってきて暑いくらいです。
Nさんの様子を見てみると、ちょっと疲れてきているみたいです。
でも行程は半分以上は消化しています。
ボチボチ行きましょう。

14番常楽寺の手前に奥之院慈眼寺があります。
ちょっとここに寄っていきたいのです。
「ちょっとだけ登りますからね」
「・・・・」
「ほんと、この階段を登るだけですから」
「・・・・・」
ほんとすぐに着きました。
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わしが本堂で勤行している間、他の人達は境内を見物しています。
般若心経も佳境にはいったとき、
大師堂奥で
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「ダダダダダダッ」
と音がして白い何かが飛び出して来ました。
「おわ~っ」
「ギャ~~ッ!」
突然の事にみんなは驚いていますが、
不思議とわしの心は揺らぎませんでした。
ネコのようですね。板の上を走ったので大きな音が出たのでしょう。

奥之院から常楽寺まではすぐでしたが、
うっかりわしは見落としてしまい、
別の道を行ってしまう所でしたがな。
「ドンマイです!」


1413
14番 常楽寺着
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「ここのデコボコ、低くなっていると思いません?」
「う~~~ん、どうかなあ?」
「言われてみると、そんな気もするが・・・」
「初めて見た時はもっと隆起があったような気がするが」
結局、どうなんでしょうね?
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1匹のネコが大師堂の横から現れた。
「あ!さっきのネコや!」
奥之院からやってきたのでしょうか?
それとも別のネコか?

「あっネコちゃんや~!」
小さな子供が走って追っかけたのでどこかに行ってしまったが、
果たしてあのネコ様は奥之院からきていたのか?
兎にも角にも、ご本尊さまの眷属の出迎えをうけたことになるのでしょうね。
アララギ大師 のコピー
わしの好きなアララギ大師
お大師様が糖尿病患者をこのイチイ(アララギ)の木で救ったとか。
しかしアルカロイドを含むので素人治療は厳禁ですね。

さあ元気を出して最後の札所に向かいましょう。
Aさんが、疲れの色が濃くなってきたNさんの話し相手になってくれて
マシンガントークで盛り上げてくれています。
わしはNさんのご主人と剣道の修行についてのお話をする。
居合いのお話も聴くことができましたよ。
稽古方法について教えてくれました。
早速やってみましょう。
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ガヤガヤ喋りながら歩いていたら


1525
13番 大日寺着
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おお~、計画よりも早めに到着できましたがな。
早速しあわせ観音様の前で記念撮影!
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バスツアーのテンジョウインサンにシャッターを押してもらいました。
境内には
引敷を腰につけた修験者風の茶髪の権大先達さんが
仲間を率いて朗々と勤行されていました。
「あの腰に巻いている毛皮は魔よけのためだろうか?」
「あれは引敷(ひっしき)といって山中で腰を降ろしたとき汚れないためのものです」
「ああ~、前回あなたが腰に巻いていた・・・」
「そうです。わしは布で引敷の替わりを作っているんですよ」


納経所には、参拝者が列を成しています。
1人でこなしているので時間がかかっているようです。
金住職はおられないのかな?

納経が終わり、
Aさんはここから徳島まで戻り、そこからバスで新宿まで帰るという
ハードなスケジュールです。
Nさん夫妻は、井戸寺に置いた車を取りに行くので、
タクシーを呼んでAさんを駅に送りがてら、一緒に行きました。

わしは納経所が一段落するまで待って、
宿坊のチェックインをして、
Nさん夫妻の荷物を部屋まで運んでからお茶を飲んで一息ついていると
金住職が部屋までやってきました。
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ハグをされてどぎまぎ・・・
でも嬉しいなあ。


先日、金住職の息子さんが高野山の専修学院に入学されたのですが
インフルエンザが発生し、学級閉鎖となったらしい。
で、息子さんが再び戻ってきて5日間の母子の時間になったのです。
あとから息子さんも部屋に来てくれたのですが
僅かの時間ですが、高野山での日々は
すっかり彼の面差しを変えていて、修行僧の雰囲気を醸しだして
いい顔になっていました。

明日、学級閉鎖も終わり高野山に再び登るというので
今夜は母子で神山温泉に行って水いらず・・・。
ゆっくりしてきてくださいね!

汗で汚れた衣服を洗濯していたら、Nさん夫妻も戻ってきたので
部屋に落ち着いてもらい
お風呂を頂き、しばらく寝っ転がって寛いでいました。

1750に食事の案内があり、
食堂に行くと、今夜の同宿人は、
おきらく遍路御一行さまの3人と、オランダからのカップル、歩きのおじさんの
計6人です。
わしが音頭を取り、食前の言葉を唱え始めたら
みんなも一緒になって唱えてくださいました。

オランダ人にこの意味を聞かれちまった。
「Thanks for the food・・・(汗)」
「Oh! very nice!」

あっ彼女、ユカタの袷が逆や・・・
どうやって説明するか
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「Wear with left side up・・・Kimono's rule(でいいのか?)」
「OK!」
ああっ自分の英語能力が低い!

なにはともあれ
楽しく皆で夕食をいただき、部屋に戻ります。
しかしまだ7時前です。
なにもすることがない。

お隣の夫婦の部屋に押しかけて
いろんなことを喋ったり教わったりしました。

お四国に来る人は何故来るのか?
それは皆呼ばれて来るのです。
呼ばれていない人は、誘われても来ない。
行きたいと思っていても行かない。

お四国には昔からの人々の祈りが満ち満ちていて
人を癒すエネルギーがあるのです。

こういったことについては意見の一致したところです。

それから興味深かったのは
伊勢神宮では、自分の事をお願いしてはいけないということ。
大きな事をお願いしなくてはならない。
世界平和や国家安康とか・・・
自分自身のことは、別の場所があるのでそこでしなさいと。

21時までこういったお話に付き合っていただき、
では寝ましょう!




4月23日(日)
夜明けとともに目が覚める。
玄関の戸をそっと開けて外に出て、境内の空気を楽しむ。
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まだ日の昇る前の東の空は茜色に染まっています。
ひんやりとした朝の気配が漂い、心地よい。
向かいの一宮神社にも行くが、喪中の身なれば、
鳥居の前で遥拝だけさせていただきました。

0545に宿坊内に鐘の音が鳴り、朝のお勤めの始まりを告げます。
装束を整えて本堂に向かいます。
正座の苦手なわしは椅子を使うと、皆それに習います。
オランダ人も来るかな?
おお、来た来た。椅子を勧めます。
副住職、住職が入室して、厳かに朝の勤行が始まります。
勤行次第は宿坊によって色々ありますが、
ここはお遍路さんの行う勤行次第でやってくれるので
お遍路さんにとっては唱和しやすい。

さて金住職の講話
なぜ韓国からここに来て住職をしているか、
なぜ息子さんがアメリカに行っているのか、
今年から高野山に登ってること、
それまでの事をお話してくださいました。
わしは何度も聞いているお話ですが、住職のご苦労を思うと
聞く前から目頭が熱くなってきます。
ただ惜しむらくは、オランダ人にはこの話が通じなかったことです。

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お勤めの後は恒例、住職を囲んでの記念撮影
facebookに毎日アップされているのですが、
不特定多数の方が見るブログなれば顔写真はモザイクを入れさせてもらいました。

今日のわしの予定はバス、列車を乗り継ぎ
86番志度寺まで行く予定なのです。
土日月と3日間休みをいただいていて、残りの2日はどこいこうか?
色々悩んだ末に、86番~84番を廻っておこうと計画を立てました。
以前のフェリー遍路で83番と80番を打っていたので
高松近辺は87、88番を残して廻っておく事にしたのです。
あ、あと五色山も残っていますよね。

「一宮札所前バス停」0727発のバスの時間が気になり
朝食をゆっくり食べる心の余裕がありません。
時間は充分にあるはずなんですが、
このへんがわしの心の限界なんでしょうね。
でも2杯お替りをしました。

Nさん夫妻は、今日は12番焼山寺に行くそうです。
杖杉庵まで車で行って、そこから歩いて往復する予定です。
これでも曲がりなりにも「焼山寺を歩いて登る」事になるのです。
「11番から歩かねばならん!」な~んて固いこと言わずに
心を自由にしてお遍路しましょ!

心に余裕のないわしは、金住職に慌しくご挨拶をして
大日寺宿坊を後にしてバス停へ。
結局しばらくバス停で佇んでいました。

0727にやってきたバスに乗るが、
どうもこの時間に来た路線は、国府駅廻りではないようです。

ああっ

でもなんら問題はなし。
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「蔵本駅」から乗ればいいんですがな。
「医学部前バス停」で降りて、「蔵本駅」まですぐです。
この駅も無人駅なんですね。
四国で気をつけなくてはいけないのは、無人駅が多く、
それにICカードを使えない駅も存在することなんです。
列車での移動がわかっているときには
あらかじめ切符を買っておくようにしていて、
昨日鴨島駅で「国府駅」~「志度駅」を買っておいたのです。

「蔵本駅」~「佐古駅」で高松行きに乗り換えて
1時間ばかり車窓の新緑の景色を楽しんでいたら、
いつのまにかウトウト
しかし乗り過ごすこともなく、東かがわ市の「造田駅」で降ります。
時間があるので先の「志度駅」まで行かず、
86番奥之院の玉泉寺に行きたいのです。

ここも藤棚があって綺麗なので楽しみです。

1056
86番奥之院玉泉寺着
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俗称「日切地蔵」
こじんまりとして、しかしまとまった風情の心落ち着く札所です。

しかし

ああっ

藤の花は咲き始めです。

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長尾寺の住職が隠居したらここに入るといった隠居寺だそうな。
また、長尾寺と志度寺の山号が同じ補陀落山なので、
広大な志度寺の一院が玉泉寺として独立した、と民俗学者の五来重が考察しています。

住職は他出されていて不在で、お参りに見えていた婦人が
納経所に書いて置いてあるご朱印を出してくださいました。
また、近所のお爺さんが境内の補修をしていました。
ここは地元の人達に大切にされているお寺なんでしょうな。
とても気持ちのいい空間です。

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更に海岸方向に向かい北上すると
途中、地蔵堂お遍路休息所があります。
今日はまだ歩き遍路さんとは出会わないなあ。

1207
86番 志度寺着
青い空に甍がよく映えて札所の雰囲気がよく出ています。
境内の新緑が美しい。
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春の日曜日ですが、あまりお遍路さんの姿がないね。
今の季節は徳島あたりが混雑しているんでしょうか。

本堂では高齢の権大先達の女性二人がお参りしています。

志度寺を出て、どこかで食事を・・・と思うのですが
遍路道沿いには触手が伸びるような食べ物屋さんはない。
そのうち「琴電志度駅」に着いたので
ちょうどやってきた列車が来たので
車窓の海の景色を楽しみながらしばらく乗り、
「塩釜駅」で降ります。

この駅近くにあるうどん屋さんはお気に入りの店です。

安いしコシがあって、それにタルタルソース無料なんで、
わしはかき揚げにタルタルソースたっぷりかけて食べるのが好きなんです。

ちょっと食べ過ぎたかな?
お腹が重い。
重いお腹を引きずりながら、八栗寺を目指して海沿いの村を歩く。
今日は逆に歩いているので、街並みの記憶とか遍路シールを頼りに
目の前にそびえる五剣山を目指して歩きます。

新緑の季節のいま、
広葉樹の多い山々はうるうると盛り上がり、
生命の息吹が溢れんばかりに満ち満ちています。
青い空とのコントラストと相まって実に気持ちがいい。
いつもながらここは好きな道です。
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坂道を汗かきながら歩いていると
歩き遍路さんが次々と降りてきます。
やはり定年後の方が多い。
「こんにちは!」
「いやあ~、登りもきついが下りもきついね~」
「がんばってください!」
おいじさんは痛む膝をかばいながらジグザグに降りていきます。


1400
85番 八栗寺着
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まだここは裏口なんですがね。
ふと五剣山のひとつの頂を見上げると、小屋がある。
あれは社かな?
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あそこまで登ってみたいという誘惑が頭をよぎるが、
そうとう険しい山道を登らなくてはいけんやろうなあ。

ま、そのうち。

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今日は本当に新緑が青空に映えて美しい。目に沁みるようです。

申し訳ないが、先に大師堂でお勤めさせていただきます。
そして本堂まで行ってお勤めします。
なぜ?
なぜなんでしょうね?
すまんこってす。

あまりに暑くなってきたので、
門前の店でアイスクリンを食べよう・・・と思ったら
今日は閉まっています。
ああ・・・残念!

今日も旧遍路道「七曲り道」を通りましょう。
下りには少し傾斜がきついかもしれませんが、石仏に挨拶しながら
楽しく下っていたら、あっというまにロープウェイ駅に出ました。
駅前の茶店で何か飲もうかな?
と思ったのですが、
ここの駅前には長く居たくなかったので早々に下界まで降ります。

「琴電八栗駅」から列車に乗って「琴電屋島駅」に行き
そこから屋島山頂行きのバスに乗ります。
次のバスまでしばらく時間があったので
待合ベンチにボ~ッと座って時間を潰しました。
お遍路中は、せっかちなわしでも待ち時間にボ~~ッとできるんですよ。

やってきたバスには10人くらいのお客が乗り込んできました。
お遍路は、わしだけかな?
サイクリングヘルメットを被った人も乗ってきました。
中国人も乗ってきて、発車間際なのに運転手に延々と何か尋ね始めたので
少し発車時間が遅れました。
普通の日本人ならばこういったことはしないやろうなあ。


1555
84番 屋島寺着
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駐車場からお寺までは観光客が沢山いますね。
しかし本堂大師堂はほとんど人はいない。

84屋島寺 のコピー
本堂で勤行していたら、隣の三十台くらいの男性が拍手を打って
お祈りを始めた。
勤行中ながら、彼のお祈りの終わりを待って
「すいません、お寺では拍手はうたないのですよ」
「え?そ、そうなんですか?すいません」
何度も言うのですがこれは彼の責任ではなく、親、そのまた親の責任です。
最近は団塊の世代もきちんとした作法ができない。
きちんと教えるのが親の、年寄りの義務なのです。

実はわしもきちんとした作法を親から教えてもらっていない。
自分で全部勉強してきたのです。
どうもわしの父親は神仏にはあまり興味がなかったようです。
唯物論者なのでしょうかね。神頼みもしなかった。
正月に孫が大集合したとき、みんなで近所の鎮守に初詣に行っても
独りいつも留守番していたなあ。

なにはともあれ、
先達の位をいただいたのですから、札所にあっては観光客と言えど
間違った作法を見た場合には、そっと教えてあげなくてはいかんと
考えるのです。


錫杖を突く突かんとか、作務衣を着る着てはいかんとか
偉い先達たちが基本的なことで喧嘩腰で、あるいは無責任に
喋りあっているのを見ると疑問を感じてきます。
やはり人間は煩悩の滓からは逃れられないのでしょうか。


閑話休題


バス乗り場に戻ってきて
最終バスまであと1時間、またしてもボ~ッとしていると
先ほどのサイクリングヘルメットの人が声をかけてきました。
「今日はどこまでですか?」
彼は自転車遍路さんだったのです。
遍路装束は上から下まで見当たらないので、
お遍路さんには見えなかったのは当然ですね。

関東から長期休暇をもらい、2週目を自転車で逆打ちで廻るそうです。
テント野宿がメインだそうで、わしもやってみたいなあ。
スペインのサンチャゴ巡礼経験者で、
facebookをしているので友達申請を交わして
お遍路話をしていたらバスの時間になりました。

「琴電屋島駅」で彼と別れてホームで列車を待っていたら
外人さんの若者が寄ってきて
高松に行きたいが、切符はいくらか?
と聞いてきた。
あと2分で列車が来る!彼をつれて切符販売機まで走り
高松までの切符を代わりに買う。

やってきた列車に乗るが、「瓦町駅」での乗換えがある。
ちょうどわしも同じルートなので一緒に行くことにします。
「Where are you from?」
「Itary」
おおっイタリア人かあ。わし、イタリア人と会うのははじめてですがな。
海外旅行をする欧米人は英語は一通りできるようですね。
言葉が近いせいでしょうか。
たとえば英語とドイツ語フランス語は、
鹿児島弁、大阪弁と標準語ほどは違わないと聞きました。


Youは何しにニッポンに?
山登りに来たそうです。世界中の山に登るのが趣味だそうで
明日、剣山に登るそうです。
高松駅前のホテルに宿泊していて、JR伊予富田駅まで行くのに
チケットを買いたいんですって。

またしても自分の語彙の少なさを嘆く。
でも今はスマホという便利グッズがあるので、単語はなんとかなります。

「瓦町駅」で高松築港行きに乗り換えて、終点の「高松築港駅」で降り、
JR「高松駅」まで行き、インフォメーションセンターまで彼を送り
そこで別れました。
彼はカルロスという名前です。

あとは在来線、新幹線に乗って快調に堺まで帰ってきましたがな。

今回の旅は日本人以外の人とのコミュニケーションに
四苦八苦したような経験をしました。
オヘンロ文化も世界遺産を目指すのならば
少なくとも英語くらいはできたほうが便利やなあと思いました。


今回のおきらく歩き遍路ツアーはこれで終了!
たとえ参加者が1人であってもこの企画は続けて行きます。
車遍路の方々に、歩き遍路の楽しさを知ってもらいたいと考えています。
歩くことによって体感できる事って多いじゃありませんか。

次回は多分秋
三坂峠下りから松山市内、あるいは
今治市内歩きを企画したいなあと
考えています。
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おきらくお遍路旅(通算7巡目) 44番大宝寺~53番円明寺

おきらくお遍路旅(通算7巡目)
44番大宝寺~53番円明寺
平成29年4月1日(土)~3日(月)

今回は土日に加え、月曜に休みをいただきまして、3日間歩けます。
金曜の晩、2300発の夜行バスで松山を目指します。
相変わらずわしの座席の周辺の方々、申し訳ありません。
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4月1日(土)
0530「松山駅前バス停」着
春だというのにこの寒さはどうでしょう。
これだと松山の桜の満開はまだ先になるかもしれん。
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久万高原行きのバス停にはお遍路さんたちがちらほら集まってきます。
「おはようございます」
「おはようございます」
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バスの車内で「久万高原線1日乗り放題切符」1200円を買い、
0630にバスは発車します。
昨夜の寝不足(?)のせいで眠たい。
うつらうつらするが、カーブで車体が左右に揺れると膝に乗せた荷物が
落ちそうになるし錫杖が転がりそうになり
熟睡はできませんがな。

0735
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「久万営業所バス停」で、お遍路さん達はドヤドヤ降りる。
久万の街は、現在「くままちひな祭り」の真っ最中です。
年々賑やかになっているようで
道すがら綺麗にお雛さまが飾られております。
しみじみ見ながら歩いたのは初めてですがな。

0754
44番 大宝寺着
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寺域が発する波動のせいか、石柱の写真がブレてしまいました。
境内には誰もいません。
大師堂で結願の紐を握り、今回の旅の安全と、
個人的祈願を一心にお祈りしていたら
身体がふわふわしてきてお大師様に引いていただくことができました。

参拝後、門前の「すごうさんの店」でひとやすみ。
柚子種黒焼きの「ゆずっ粉」と「やいと饅頭」を買いました。
お接待のコーヒーをいただき、女将さんとしばらく喋る。

さてそろそろ出発しましょうかね。
久万高原は下界よりも気温が低く、朝の空気もひんやりしていますが
歩くには丁度いいんですよ。
12号線に沿って約9kmを登っていきます。
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途中の峠御堂トンネルは歩道の幅が狭いので
ちょっと怖いね。通る車も怖いでしょう。

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ふるさと村の先から石畳のある遍路道へ入り、お不動さまを拝んでから
古岩屋荘へ出てきます。
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前回はここでバス待ちをして岩屋寺まで行ったのですが
今回はどんどん前に進みましょう。

1120
45番 岩屋寺着
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割と早く着いてしまったよ。
「久万営業所バス停」から「岩屋寺口バス停」へ行くのは1100発の
便があるんですが、それを待つよりも歩いていった方が断然いい。
次回からはひたすら歩くことにしましょう。
しかし、八丁坂ルートをとる時にはもう少し時間を見ておくべきでしょうね。

長い石段も苦にならない。
鼻歌歌いながら登ります。

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山門の外に一旦出て、わざわざ山門くぐって境内に入ります。
境内から法螺貝の音が朗々と響いてきました。
周りの空気がピンと張りつめたような雰囲気です。
景色と空気と音が一体になった瞬間です。
これがヘタな法螺貝だとこうはいきません。

誰が吹いているのか・・・
地下足袋を履いた大先達さんです。
勤行の様子もキリッとされていて、見ほれてしまいます。
思わず合掌して御礼をしました。
「ありがとうございました」

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錦のお札を頂き
「私も最初は先達初心者でした。これからも頑張ってください」
という言葉までいただきました。やはりオーラを持った方は
人格も練れているようです。

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ほっこりしたところで
休憩所で昼食をいただきましょう。
今朝買ってきたお握りと、やいと饅頭です。
日差しがポカポカと暖かい。

隣のベンチには八丁坂を越えてきた歩き遍路さん。
どうやら膝をやらかしたようで、
階段を降りる様子が辛そうです。
今日は46番門前の長珍屋さん泊だそうで
バスに乗り三坂峠の「塩ヶ森バス停」で降りて46番へ行くことをお勧めしました。

「岩屋寺口バス停」から1245発のバスに乗って
「久万営業所バス停」に戻ります。500円なり。
この区間は乗り放題切符は使えないそうです・・・

今日のお宿は三坂峠入り口近くの「桃李庵」
ここから約6kmの登り勾配の道程です。
時間的に余裕があるので、のそのそ歩いて行きますか!

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ふと見ると、ラーメン屋があります。
ちょうど頭の中には(ラーメン食べたい)思考が渦巻いていたので
躊躇なく店に入ります。
お昼時のピークを過ぎていたのか、案外空いていましたよ。
「どの味がお勧めですか?」
「味噌ラーメンが売りです」
「では味噌ラーメンと餃子!」
食べすぎではないの?と頭の隅で声が聞こえましたが、無視

コップの水を一気飲みし、水差しから3杯ついで飲む。
結構汗をかいていたんですね。

やってきた味噌ラーメン、徳島ラーメン風かな?
それに餃子がおいしい!

ズルズルとラーメンをむさぼっていたら
お客さんが続々と入ってきて、やがて店内は満員になりました。
いつもの事なんですが、わしが入るとその店は満員になるのです。
食事時以外の時間でもです。
誰かに言われたのですが、こういう客を引く人間がいるんですって。
本当にわし?
よくわからん。

おいしいラーメンを食べて
気分は上々、軽い足取りで歩いていたら、

1450「桃李庵」着
ちょっと早く着きすぎたかなあ。
ここはお遍路初心者の時にお世話になったお宿で、
歩き遍路以外は宿泊させないという徹底したお遍路宿です。
歩き遍路の親父さんと可愛らしい奥さんの2人でやっています。

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玄関をくぐるとストーブの炎が暖かい。
ほっとするような優しい気分になれます。
早速お洗濯をさせてもらい、しばらく親父さんと喋ります。
親父さんの好きな国防の話題がわしとよく合うので
小気味のいい会話を楽しむことができます。

今夜の宿泊はわしと定年後のオジさん遍路2人
あまり多くを語る方々ではなく、
夕食のとき喋っているのはわしと親父さんだけ。
食事を終えたらさっさと部屋に引っ込んでしまったので
わしと親父さんの2人してお酒を飲みながら楽しく喋りました。

わしは既にビール一本飲んでいたので
お接待の茶碗二杯のお酒でも飲みすぎた・・・

ヨロヨロと部屋に帰り、布団に倒れこむ。
盛大にイビキをかいただろうなあ。
隣の部屋のオジさん、すいません。



4月2日(日)
0600食事です。
今日は三坂峠の接待所「坂本屋」の開店時間に合わせての出発なので
ちょっとだけゆったりした朝なのです。
玄関のストーブの前に座って同宿者の出発を見送り、
0700出発
霜の降りている道路を三坂峠の降り口まで約30分
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松山駅からの久万高原行きのバスの停留所が、
去年までは「三坂峠バス停」があったのですがルート変更により
桃李庵近くの「横道バス停」からになってしまいました。
松山駅からバスに乗って三坂峠下りをしようとすると、
30分余計に歩かねばなりません。


閑話休題


いつもの急な山道を降ります。
ちょっとぬかるんでいる場所もありますが、
よく手入れされている道で歩きやすいですね。

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眼下には松山の街並みを望むことができます。
今日はお天気がよく、いつも見える山の霞もない。

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里山の風景が濃くなってきた頃
早咲きの桜とか椿の花々が迎えてくれます。

0820坂本屋着
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まだ開店していないかな?と思ったら既に開いていますよ。
ちょうど「門前の小僧さん」も到着されて、再開を喜びます。
今日の坂本屋さんのお目当ては、
お雛祭りです。
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古式ゆかしい内裏雛と屏風、古民家の坂本屋と雰囲気がぴったりと
あっています。
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屏風には達筆で何と書いてあるのでしょう?

三々五々当番の方々も集まってこられて
坂本屋名物の大判焼きと草餅も到着しました。
ありがたく頂戴します。まだ温かいよ。
おいしいなあ。
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元気を分けていただき、後ろ髪引かれる思いを振り切り先を目指します。
緩い下り道を歩いていくと、網掛け大師さまに出ました。
四国はこうした小規模な札所があちこちにあって楽しいですね。
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1004 
45番 浄瑠璃寺着
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まだここの境内の花は咲いていない。
このあたりから、5人の歩き遍路グループと前後するようになりました。
1日だけの歩きかな?それとも数日間のツアーかな?
先達さんはいますが個々で銘々お勤めをしていました。

勤行中、ご本尊さまとわしの間を鳥がサッと横切りました。
歓迎されていたのかな?

納経所で御朱印をいただいた後、
本堂裏の「鎮魂の皿」供養塔にお参りに行ってきました。
憂いを帯びたるり観音さまのお顔が印象的です。
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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「鎮魂の皿」について、
「門前の小僧さん」のブログより引用を許していただきました。
http://jh5swz.exblog.jp/24222472/

 太平洋戦争で亡くなった地元久谷出身者の慰霊のため、郷土史家相原熊太郎が
遺族の家を一軒一軒訪ねて巡り、戦死者の人となりを四行詩にまとめ、それを皿
に焼付け、準備は整ったが多額の建設費用が集まらず計画は頓挫、300枚の皿
は寺の床下に入れ置かれ、爾来25年、人々の記憶から忘れ去られていた・・・
 昭和49年、NHKの遍路番組取材班が床下から皿を発見し、撮影、編集し全
国放送され大きな反響を呼んだ。放映を見た地元の診療所三好かつみ先生が寺と
諮り、この慰霊塔建設に尽力された。
 仏教の六道にヒントを得て、六角の塔の六面の壁面に300枚の皿をはめ込む
ことに苦労を重ね完成させた。地元の石材彫刻店 相原誠一さんは、るり観音を
刻み塔の上部に安置した。       
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

みなさん、浄瑠璃寺に参拝の際には、是非この場所にお立ち寄りください。



1040
46番 八坂寺着

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今日は名物の寺ニャンコちゃんたちはいません。
彼らは御本尊様の眷属なのでしょうか。

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駐車場の桜が満開で、それは見事な眺めでしたがな。
これはソメイヨシノではないやろうなあああ。

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途中、別格文殊院に寄ったけれども
境内がダンタイサンのツアーに占拠されていたので遥拝のみに。

八つ塚への標識を左に見つつ、
札始め大師堂でトイレ休憩をします。
ほんと、ここのトイレは素晴らしい。

大師堂の中で勤行させていただきました。途中、外が賑やかになってきて
ガラッと戸が開き、そしてすぐに閉じられ声が遠ざかっていきました。
歩きツアーの人たちかな?

そろそろお昼です。お腹もすいてきたので西林寺手前の
ホカ弁屋さんに寄ります。確か去年のおきらくツアー三坂峠下りの時も
ここで買ったなあ。
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今日もステーキ弁当を買いました。
安くて美味しいんですよ!

弁当ぶらさげて西林寺へ。
両脇を支えられておばあさんがゆっくりゆっくり橋を渡っていくのが見えます。
桜が二分咲きくらいなのが残念ですねええぇ。


1230
47番 西林寺着
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お勤めを終えて納経所に向かうと
テンジョウインっぽいおじさんが駐車場から直接納経所に急いでいます。
納経帳とお軸、判衣の大荷物を見て、納経は少し待つのを覚悟していたら、
「お1人ですか?先にどうぞ」

おおっ
ありがとうございます!

境内にダンタイサンの姿が見えないので
「納経所係専用車」で本隊から離れてご朱印貰う人なんでしょうね。
多分、文殊院で見たダンタイサンの関係者にやかあらん。

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境内の休息所で買ってきたお弁当をいただき、
ほっと一息。
さてこのゴミをどうしようか?
どこかにゴミ箱があったら捨てさせていただこうと、
リュックにぶら下げて歩く。

丈の淵にある奥の院にも行ってみたかったんですが
また今度にしましょう。
なんか空模様が怪しくなってきました。
風も冷たくなってきたし。
先を急ごう。

遍路橋を渡り、道なりに歩いたつもりでも、
ちょっと横にずれてしまい、
八幡神社正面に出てしまったので100m戻って

1345
49番 浄土寺着
桃李庵で一緒だったオヤジさんがいて、電話で今夜のお宿の確保をしていました。
やがて賑やかに歩き遍路の一団もやってきました。
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この頃からポツリポツリと雨が降ってきたので、
雨具を着ようか着まいか悩ましい所です。
歩き遍路が集まって
「雨が降ってきましたね」
「雨着を着ようかどうしようか?」
「着たらやむので、おまじないに着ようか?」
結局ポンチョを引っ張り出して着込み、次へ。

八幡神社を過ぎた頃に雨はやんでしまいました。
道端で雨着を脱いでリュックに結んでおこう。

49番浄土寺から50番繁多寺までの道程は
歩道のない車道の遍路道しかないので
歩行者も自動車も気を使って歩かなくてはなりません。

でも去年の11月にここを通ったとき、
地元の方が脇道を作ってくれていて、大いに助かりました。
そのときは作りはじめで、標識もまだなかったのですが
半年たった今、立派に標識や、ペイントで矢印が描かれていて
とても解りやすくなっています。
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矢印に沿って歩いていると、自転車のお爺さんが停まって
「この先は、そこの倉庫を左じゃよ」
と親切に教えてくれました。ありがとうございます。

1415
50番 繁多寺着
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更に寒くなってきました。駐車場にはアイスクリン屋さんもいない。
境内には桜が見事に咲いています。
この桜を見物するために親子連れが来ていますよ。
親子でお花見、いいですね。
わしもそのうち孫を連れて・・・・
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納経所を出たあたりから再び雨が降ってきて
段々激しくなってきました。
仕方なく、山門でポンチョを着込みます。

冷たい雨風に打たれて歩くと気持ちもトーンダウンしてきました。
靴から雨が染み込んでくるのが分るので気持ちが悪いことこの上なし!
正面の山にお大師様が見えてきたので
本日のゴール近しです。気力を振り絞り歩く。
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と、スマホにメール着信音が続けて2通
雨着を着込んでいるので、
奥の奥に仕舞いこんでいるスマホを取り出す気もおきない。
通話着信音が鳴り出した。
軒下に移動し、雨着をまくって寒さでかじかんだ手でスマホを取り出した時点で
着信音がとまる。
どうやらクルマヘンロの知人からです。
松山参りに来ているので会いたい、というのです。

石手寺前駐車場で落ち合うことを約束する。


1515
51番 石手寺着
朝0700から歩き始めて20kmを8時間ちょっと
下り勾配の道中だったんで、
道草食いながら、ゆるゆる歩いてもこの時間に着く事ができました。
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相変わらず境内は観光客で賑やかですがな。
ただちょっと残念なのは
白人観光客が大師堂でわしの所作をビデオで撮影し始めた事です。
カメラに気づき、ちょっと嫌だったわしは、
その場から逃げだしました。
他人を撮影するときには、必ず被写体に許可を得るのが
万国共通のマナーだと考えます。

納経所で通夜堂の宿泊を頼み、宿帳に記入したら
先客が1名
いま、道後温泉に入りにいっているようです。
わしもお風呂に行きたいのですが、友人との待ち合わせがあるので
時間まで布団の上で写真の整理とかfacebookへの投稿をしていました。

スマホいじりに飽きて
石手寺正面コンビニに行ってコーヒーを飲んで時間を潰す。
やがて車でやってきた友人から
お土産に、と日本酒を手渡されました。
(ああっ荷物が重くなるなぁ)

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道後温泉の「椿の湯」まで車に乗せていってもらい
今日の疲れと汗を流しました。
特に足の疲れが結構溜まっていたので
半身浴を念入りにして、風呂上りにはマッサージ機で凝りをほぐしました。

椿の湯正面にあるお店の看板に目を奪われ、そこに入る。
「鯛めし」を食べようと思ったのですがメニューに
「宇和島さつま汁」というものがありますよ。
これを食べてみましょう。
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おろした魚をあぶって味噌と混ぜて更にあぶり、だし汁でのばしたものを
麦飯にかけて食べる、薩摩とは関係ない宇和島の料理だそうです。
味噌の味がちょっと強いかな?
めずらしい料理をいただきました。

バスに乗って石出寺まで帰ろうかね。「石手寺前バス停」で降りる。
いい気持ちで通夜堂に戻ったら、同室の人も帰っていました。
名古屋からの区切り打ちのオジさん遍路
挨拶と、出身地を交換し合った後は、話が続かない。
広い部屋のあっちとこっちに離れて、話すこともなく日が落ちてきた。
これじゃ、お酒を酌み交わすという雰囲気ではないね。

通夜堂の布団は不潔な宿泊者のもたらす南京虫がいるよ・・・と
某民宿の人が言っていたので少し気になっていたが
布団にもぐりこんでみてもなんともない。
もしかしたらわしのことを南京虫が避けているのかもしれない。

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お供に持ってきたニッカウ井スキーの小瓶
ひとくち含んで喉に流し込むとお腹が熱くなる。
身体も熱くなってくる。
瞼が自然と閉じてきて高いびき・・・

2000
満タンの膀胱に夢を破られる。
頭にライトをつけて屋外のトイレまでヨロヨロ行く。
通夜堂外のトイレは古めかしすぎて落下の恐れこれあり。
本坊の庭を横切って水洗トイレまで行く。
昔は夜のお寺が怖かったのだが
お遍路始めてからは不思議と怖くない。
仏さまの近くに居るという安堵感だろうか。

トイレの中をよく観察してみたら
シャワールームがありました。
それもお湯が出そうな感じです。

おおっ

これはいい。でも道後温泉に入りに行く時間があればそちらを
選択したいなあ。

部屋に帰って布団にもぐりこむが今夜は特に寒く、
酔いの醒めた身体を毛布でしっかりとくるんでいなければ寒さで目が覚めそうだ。

0010
ふと目覚めると、屋根裏からか、階下からか
トタトタトタトタ・・・・
何かが走る音がする。
誰かが玄関の戸を閉め忘れたため、猫が入ってきたのか

それとも


少しおしっこがしたかったが我慢して目をつむったら
また寝込んでいたようだ。

次に目が覚めたのは夜明け間近
膀胱は満タン
頭にライトをつけてゆっくりゆっくり階下に下りる。
玄関の戸が少し開いていた。
同室者が開けっ放しにしたのか

それとも




4月3日(月)
窓の外が明るくなってきたので身支度をはじめ、
通夜堂を後にします。
早朝の境内には地元の方がちらほら。
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近くのコンビニで朝食とコーヒーをいただきましょう。
イートインコーナー、0700からしか開店しないそうなのですが
わざわざ開けてくれました。
ありがとうございます。

朝の道後温泉本館の前には浴衣姿の人が溢れているかと思いきや、
あんまりいませんね。
そうか、今日は平日なんですね。

土産物屋街を通り抜けて路面電車の駅まで行き、
電車に乗って「JR松山駅」まで行きます。
ついでにJR窓口で帰りの切符も買っておこうかね。

路面バスの「運転免許センター」行きのバスは0745発
バス待ちをしていたら
昨日見かけた歩き遍路さんのグループの方が来ました。
「おはようございます」
「おはようございます」
彼らは千葉から来られた方だそうで、
先達さんは地元で歩き遍路の講演会をされて、
それに応募した人達が
数日間の交通機関利用の歩き遍路ツアーをされていて、
今回は33番雪蹊寺からだそうです。
わしも小規模ながら歩き遍路ツアーをしているので
相通じるものがあります。

今日は平日なので、免許センターに行く人や
通勤の人達でバスは満員です。
ただでさえ大荷物の歩き遍路さんたちが乗ると、もうバスの中は
身動きできない状態です。

「片廻バス停」でドヤドヤとお遍路軍団が降ります。470円なり。
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ここから太山寺まで1km少し。
わしも彼らにくっついて歩いていきます。
「あの~、みなさんの後姿をブログに載せてもらっていいですか?」
「はい、どうぞ」
一の門前の菜の花が綺麗ですね。
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0826
52番 太山寺着
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今日は抜けるような青空が広がり、朝の空気が気持ちいい。
自然と頬が緩んできます。
ここから本堂までは更に坂道を登っていかねばなりません。
沿道の家の人達が参道を綺麗に掃除してくれています。

「おはようございます」
「おはようございます。今日は晴れてよかったですね」
「そうですね」

使い慣れた線香蝋燭入れの中で、お線香が少なからず折れてしまっています。
頭陀袋に入れて歩いていると
歩く振動で折れてしまうのは仕方のないことですね。
比較的長いものを3本集めて火を灯す。

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納経所を出て、駐車場トイレを使わせてもらったあとに
入り口の輪袈裟掛けを見ると
置いてきぼりを食った輪袈裟がひとつ・・・
十夜ヶ橋のバッチが着いています。
持ち主にとっては思い出が詰まっているだろうになあ。

独りで歩くほうが身軽で納経もサクサク済み、先のグループよりも先に次を目指しますが
わしの歩みはのそのそしているので、やがて追いつかれてしまいました。
先達さんによると、ツアーの1人が風邪気味で松山で受診してから
列車で追いついてくるため、
53番近くの「伊予和気駅」0943着に合わせて急いでいるらしい。
そして今治から54番延命寺~57番仙遊寺宿坊泊です。
ああ、できればご一緒したいという気になります。

0935
53番 円明寺着
歩きのツアーの方々は風のように参拝しご朱印を貰い、
あっという間に去って行きました。
電車に間に合うといいですね!
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わしは自分のペースで参拝し、大師堂で今回の旅の無事を
お大師様に感謝しました。


さて帰りましょうか。
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「伊予和気駅」に着いたら、お遍路さんの姿はない。
間に合ったのですね。よかったよかった。

1041発の高松行きを待つ間に
お遍路装束を納めて整理します。
今日はいいお天気で暖かいですね~。
ローカル駅で呑気に列車を待つ気分は最高ですねええええ。
ずいぶんと贅沢な気分です。

やってきた列車の中は学生さんたちがいます。
まだ春休みなんでしょうね。
このあと新学期、昔の自分はこの季節、何をしていたんでしたっけ?
どんな気持ちで過していたんでしたでしょう。
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「今治駅」で降りて、特急へのトランジットの時間があります。
売店で駅弁を買ってきて食べました。
やはり、鯛めしでしょう。
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特急しおかぜ16号に乗り、岡山~新大阪と順調に帰ってきました。



今回、ちょっと気づいたことなんですが
錫杖を突いて歩いてみると、他の歩き遍路さんたちとの距離感が
少し開いているような気がしました。
わしはそんな気はないのですが、
宿でも道中でも、向こうからはあんまり語りかけてきません。
たまたま人付き合いが苦手な遍路さんたちだったのかもしれませんが、
やはり何か違和感を感じました。

自分が先達になる前は、
歩きの先達さんには会ったことがなかったので
何も知らずに車やバスツアーの「赤錫杖」を嫌っていました。

歩いていても車でもツアーでも、
一般のお遍路さんから見たら同じ「赤錫杖」なんでしょうか。

自分自身まだこの立場について整理ができていないので
もう少し歩いてみて考えてみようと思います。
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おきらく遍路旅 通算7巡目 24番最御崎寺~37番岩本寺

おきらく遍路旅 通算7巡目
24番最御崎寺~37番岩本寺
平成29年3月11、12日

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土佐は歩き遍路中に御縁によって知り合いになった方が
車でお接待をしてくださいます。
「それはいかん!」
と言われる方もいますが、
わしは基本的になんでもありのお遍路修行をしています。

土佐では、ご縁をいただいている方々の教示・交流を通し
自分の精神性がより高次元に進むことができ、
なんと言われようが省略するわけにはいかないからです。
まさに「修行の道場」です。

「自分にも興味ある!紹介してください!」
「いっしょに連れて行って!」
と言われる事もあるんですが、
申し訳ありません。これは私自身の修行で、
今は自分の事でいっぱいいっぱいなんですよ。

確かな御縁があれば必ずお誘いがあるはずです。
興味本位の方、ごめんなさい。御遠慮願います。



今回、かなり毒を吐いている記述が多く
それについて不愉快になる方もおられるとは思いますが
これは自分が勉強し、思索した結果であり
ご意見のある方はメールを頂戴できれば幸甚です。




3月10日(金)
今日も仕事を終えて駅まですっ飛んで行きます。
足取りはルンルン状態で宙を飛んでいるような気分ですがな。

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明日から3連休だけあって新幹線の駅は大賑わいです。
切符売り場は長蛇の列で、前もって買っておけばよかったなあ。
新幹線、特急南風を乗り継ぎ、
2130に高知駅前に降り立ちます。
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発泡スチロール製の土佐三傑が出迎えてくれました。
さすがに夜は寒いね。
駅前の「高知ホテル」にチェックインして、惰眠をむさぼります。



3月11日(土)
0400起床、
0500迎えの車がホテル前に来てくれました。
まだ暗い高知の街を出発し、室戸目指してひたすら走り、
0645
きらメッセでちょっと休憩
キリッとするような冷たい気持ちのいい風が吹いてきます。
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0730
24番 最御崎寺着

今日の室戸の海は静かで、波の音が聴こえてきません。
こんな静かな室戸岬は初めてです。

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札所には、御本尊様やお大師様との結縁の紐が付けられているところがあります。
いままでわしは、単に握ってそれでおしまい!でした。
今回、
「周りに誰もいないときに、一心に念じてしばらく握ってみてください」
と教えられ、

大師堂で結縁の紐を握って
「南無大師遍照金剛南無大師遍照金剛南無大師遍照金剛・・・」
静かに唱えます。
周りには誰もいない。静寂のなか数刻
ホワ~ッとした、ふわふわとした気分になってきて
紐が上から曳かれるような感覚になってきました。
気がついたら前かがみになってきて紐が額に引っ付いていました。

おお、これか!

「ようきたな」と、お大師様との有難い御縁を頂戴しました。


0820
25番 津照寺着
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誰もいない石段を延々登り、息切れしたころに
本堂に着きます。
ここも眺望絶佳
土佐の海を見渡すことができます。

それに、桜の蕾の薫がしてきました。
これって、わしだけが感じているのでしょうか?
誰に言っても「そんな匂いはしない!」
と言われてしまいます。
でもね、もうすぐ桜が咲くころ、ほんわかと漂ってくるんですよ。
うす~い下肥のような薫りです。

大師堂に降りてきて、結縁の紐を握って・・・・
何も起きません。
(まだか、まだか!)
雑念だらけではいかんなあ・・・。

一心にお願いをしなくてはいけないそうです。
ああ、まだまだわしは煩悩まみれやなあ。
結局この日は、結縁の奇瑞は起きませんでした。


0900
26番 金剛頂寺着
山門脇から懐かしい香りが漂ってきました。
それは、薪を燃やす煙の香りで、子供のころの冬の風景が思い出されます。
「プルースト効果」ですね。
お接待のふかし芋を作っているそうです。
残念ながらまだふかしあがっていません。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
プルースト効果とは、
ある特定の香りから、それにまつわる過去の記憶が呼び覚まされる心理現象です。
フランスの文豪マルセル・プルーストの代表作『失われた時を求めて』の
主人公が作中で同様の体験をすることから、こう呼ばれます。

嗅覚は脳のなかでも原始的な感情を司る大脳辺縁系に直接つながっているので、
より本能的な情動と結びつきやすいんです。
そういった意味で、情緒的な思い出ほど匂いと密接な関係があります。
鼻→嗅上皮→嗅細胞(嗅毛)→嗅球→大脳辺縁系
大脳辺縁系は食欲などの本能的な行動や、喜怒哀楽などの感情を司る所です。
嗅覚はこの大脳辺縁系と直接結びついており、
これは五感の中で嗅覚だけが持つ特徴です。
つまり、香りは本能的な行動や感情に直接作用する、と言い換える事が出来ます。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

お寺の線香の香りも、子供のころ楽しみだった初詣の記憶を
呼び覚まさせてくれます。
ですから四国遍路の最中は、
いつも初詣の時のうきうきした気持ちなのです。


閑話休題


今日は3連休だけあって
国道を走る車の量も多いよね。
しかし、この車はいったいどこに行くのでしょうか?
観光地?ショッピング?里帰り?


1020
27番 神峯寺着
真っ縦も、車で登ればあっという間ですがな。
上の神峯神社にも行きたかったが
喪中なので遠慮しておきます。

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いつ来てもここの空気は気持ちがいいですね。
特に大師堂
空に近づいたような気がします。

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本堂の裏にはピンク色の花が咲いています。
ボケの花かな?山桜かな?



安芸で昼食をしましょうかね。
有名なうどん屋さんがあり、いつも混雑しているそうですが
お昼前に行けば席は空いているでしょう。
空いていましたよ。

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わしは冷のぶっかけを頼みました。
コシが強くておいしいねえ。
ユズのタレをかけると尚おいしい。

お腹も出来たところで次行こう。


1315
28番 大日寺着
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土日は本堂の中に入れるそうなので
靴を脱いであがらせていただきます。
ここの御本尊様も力が強いそうなのですが、わしにはとんとわかりません。
うう~む、まだまだ修行が足りません。

ここから国分寺まで、車遍路さんはナビがなければ難しい道程です。
歩きだと遍路シールがあるのでわかりやすいが
ちょっと複雑な道路なので迷いやすい。

わしは遍路地図を見ながらナビゲートするんですが
目標物と実際の距離感が判りづらいのです。

艱難辛苦の上

1410 
29番 土佐国分寺着
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山門の脇にも駐車場があり、今回はここを使わせていただきます。
「ほら、あそこに『酒絶ち地蔵』があります」
「えっ!そんなのがあるんかいな?」
そういった会話をしていると、賑やかな集団がやってきて
酒絶ち地蔵堂の前で、ひとしきり盛り上がっています。
「なんて読むのかな?」
「酒やめられるかな?」
「無理や!」
「お参りしてこい」

今日の旅の目的の一つに
門前の「扇屋」で謹製の納め札を買うこと。
7周目残りの緑札と、8周目の赤札です。
先達経典には7周目から赤札、と書かれているのですが
ここに至っては赤とか緑とか、別に気にならなくなりました。
これ見よがしに赤札を切っている車遍路さんを見ると
人に見せるためにお遍路やっているのかなぁ?と考えてしまいます。

またまた次への道程もわかりにくい。
助手席で地図をにらみ続けていると、気持ち悪くなってきますがな。
こりゃいかん。

1450
30番 善楽寺着
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駐車場が混んでいる割には境内には人影がない。
何かな?と思ったらお彼岸のお墓参りだ!
札所も檀家さんを多く持つ所はお墓も大きい。
従って今の季節はお墓参りの人が多く訪れているんですね。

ここの納経所で売っている輪袈裟止めを買うのも目的のひとつです。
金色の三鈷杵型で、3500円

高知の街中を通り過ぎ、五台山が目の前に見えてきます。
植物園に行く家族連れも多いですね。


1530
31番 竹林寺着
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明日、高知港に豪華客船が入港するそうで、
その前に竹林寺を参拝できてよかったああああ
去年は大陸からの観光客が大挙して押し寄せて
お勤めの邪魔だったからなあ。

そういえば、31番奥之院船岡堂が五重塔近くにある。
しまった、奥之院納経帳を持ってきていない。
まあいいや、今度にしましょう。


海に向かって車は走り
1615
32番 禅師峰寺着
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ここは1630以降は蝋燭線香は灯す事ができんので、
何とか間に合いました。
32番禅師峰寺 のコピー

そろそろ時間が気になってきました。
今日のお宿は種間寺の通夜堂
少しくらいは歩いて通夜堂にたどりつきたい。
小細工と言えば小細工、こだわりと言えばこだわり。

車を降りて、荷物を背負って歩きはじめます。
「純粋な歩き遍路でなければ通夜堂は使ってはいかん!」
本当にダメだと解釈されておられる方、お叱りの御意見をください。
謹んでお受けいたします。


1730
34番 種間寺着
種間寺の門におられるお大師様に
「すいません。純粋の歩き遍路ではありませんが、いいですか?」
「おう、ゆっくり休めや」
と、言われたか言われなかったか・・・・

もし断られたときにはテントを張らせてもらおうと
ツェルトとシート、寝袋を持ってきているので荷物が重い。

豈図らんや(あにはからんや)

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今日の宿泊はわしひとり
ありがたや。
温水シャワーで今日の汗を流し、
夕食の食パンをジュースで流し込みました。
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今日買った納め札と輪袈裟止めです。
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なんやかんやでお金が飛んでいきますがな。

荷物の整理をしたら、
することもないので1900に寝ました。


3月19日(日)
0400に眼が覚めます。それでも9時間眠っていましたがな。
明日の春分の日は朝から仕事なので
今日中に帰らなくてはいけません。

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朝の空気はすがすがしいよね。
通夜堂を念入りに掃除します。

夜明けの境内で独りお勤めさせていただき、
そのあとしばらく境内を散策
0700に納経所が開いて、早速ご朱印をいただきます。
「昨夜はお世話になりました」
「いえいえ」
「温かいシャワーと、清潔なシーツの布団は最高です!」
「いえいえ」

お迎えが来たので
そのまま雪蹊寺に戻ります。

0750
33番 雪蹊寺着
朝早い境内には、すでに車遍路さんがちらほら。
本堂でお勤めしていたら、後ろでおじさん遍路さんが
大きな声で、不思議な節回しでお経を唱え始めたので
テンポが少し乱れてしまいました。
う~~ん、不動心はまだ得られていないなあ。

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今まで気づかなかったが
入り口の脇に
山本玄峰老師の胸像がありました。

ここは臨済宗妙心寺派の寺院で
前にも書いたが、妙心寺開基の無相大師関山慧玄さまは
京の大徳寺で大悟したあと、美濃の伊深に草庵を結んで隠棲しています。
そこはわしの産まれ故郷の近くで、子供の頃「エゲン坊」の物語が
何故か大好きで何度も何度も読んでいました。

ですからお遍路でありながら、浄土真宗門徒でありながら
禅宗、それも臨済宗が好きなんですよ。

わしの傾倒する一休宗純(とんち一休ではない)も臨済宗ですよね。


閑話休題

さて次は高岡の町に進み、清滝寺に行きます。
相変わらず山を登る車道は狭く、
「南無大師遍照金剛、どうか無事の通行をお願いします」
と唱えて道に入ります。
離合ポイントを確認しつつおっかなびっくり進むと
向こうから白いクラウンが来た!
大概年寄り車遍路は大きな車に乗っています。
それに離合ポイントは考慮に入れておらず、
「お前がゆずれ」
と言わんばかりの顔をしています。
一台だけならなんとかなるが、後ろに車が続いていると
こおりゃ、やっかいです。

もう一本道があるので、登りと降りを一方通行にしてもらえんやろうか?
だめかなあ。

歩いて登ればこんなことで悩まなくてもいい。


0845
35番 清滝寺着

今日もいいお天気で気持ちがいい。
山桜の花も咲いていますよ。
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山上の駐車場は車で一杯ですね。
お彼岸なので、本堂で何かの行事が行われているようです。
納経所にも、行事に参加される信者の方が沢山並んでいます。
ですので、ここでの納経はいささか時間がかかりました。
しかし、今日はいいお天気
全然気になりません。
わしの後ろに並んでいたおじいさんの納経帳は真っ赤
徳島の方で、特に阿波の札所は隙間なく赤です。

下りの山道は・・・割と順調でした。
高岡の町を横切り、海の方へいく。

1000
36番 青龍寺着
まだ桜は咲いていない。
長い石段をえっちらおっちら登ります。
さすがに本堂は空気が違いますね。

納経を終えて山門から出たら、犬連れの家族遍路が来ました。
「ペット禁止」の立て札が大きく建てられているので
留守番の人が犬を連れて大人しく待っています。
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「○○ちゃんは、家族同様だ!」
「参拝につれてきて何処が悪い!」

と言ってペットを神社仏閣に連れてくる人がいますが、

申し訳ない、

あくまでペットは畜生で、人間ではなく穢れの対象なのです。
眷属である神獣は、畜生が嫌いなのですよ。
これはどうすることもできない決まりなのです。

勉強すればするほど、
神社仏閣には古来からの決まりごとやしきたりが厳然と存在し、
何百年も続いた決まりごとを、
たかだか戦後生まれの人が変えていいわけありません。

この頃神社仏閣は時代に迎合して「ペットOKですよ~」
という所もあるにはありますが
やはりだめです。

ある札所で、ペットが石段や建物におしっこをかけ、
注意したお寺の人に逆切れした参拝者がいて、
そのせいで「ペット禁止」とわざわざ表示せざるを得なくなった札所がありました。


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帰りに恵果大阿闍梨堂にもご挨拶し、青龍寺を後にします。

さて

高岡の町まで戻り、須崎から高速道路に乗って四万十町まで行きます。
さすがに三連休だけあり、上り下りの車線には車が多く見られます。


1145
37番 岩本寺着
駐車場は門前の「お遍路さんの駅」正面だけでなく、
道路を少し奥に行けばバスが何台も駐車できる広い駐車場があり、
そこに停めて、少し歩いて岩本寺に行けばいいのです。
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山門の階段には、雛祭りに描かれたのでしょうか、
可愛らしい絵が飾られていて眼を楽しませてくれます。
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境内の奥を列車が通り過ぎる音がします。
境内はまずまずの賑わいです。

先ほどの青龍寺で述べた犬の話
ここはペット禁止と書かれていないからかな?
結構犬連れの遍路が多い。

横浜ナンバーの赤いスポーツカーから中年の夫婦が小型犬を連れて
境内に入ってきました。
わしは気づかなかったが、
手水場で、柄杓から水を犬に飲ませていたそうです。
なんだこりゃ?
常識を疑うなあ。

もしもよその犬が使った柄杓、
自分だったら使うかい?

こんな遍路を続けるためにはるばる横浜から来ているのでしょうか。
見たくない遍路を見てしまいました。
この先犬を連れて堂々と境内に入り、手水場で水を飲ませるのか?
何も教えてもらっていないのか?勉強していないのか?


これは後日談なのですが
いつも行く美容室のスタイリストさんがお遍路をしていて、
お遍路話で盛り上がりました。
彼女は最初バスツアーに参加し
勤行次第とかお作法を一通り学んでいます。
その後、車遍路から始めた友達と一緒に車で廻ることになったのですが、
その人は最初から車で始めたので
勤行次第も糞もあったもんではなく、
何も唱えないそうです。

我流で何も知らないまま行程を重ねていると、
自分なりのやり方で凝り固まってしまい
人のいう事を素直に聞けなくなってしまうらしい。

そしてそして恐ろしいのは、そんな人が4回廻って先達になること。
お遍路さんに正しいお作法を教えることができないのです。

なぜ暗記していても教本を見ながらお経を唱えるのか?
ご朱印の本当のの意味は?
白衣の、菅笠の、金剛杖に込められた意味は?
般若心経が教える「こだわらない心」とは?

自分自身のステイタス向上のみのために四国を廻り
誰も導かない、導けないダイセンダツさんができてしまう。

誰かに注意されたら逆ギレすることなく、
望むらくは謙虚な心に戻って
勤行次第やお作法、
マナーやルールをきちんと学んで
きちんと実践してもらいたいものです。


色々ありましたが
帰り道はきわめてスムーズです。
高速道路を通って高知ICまで行き、高知駅に帰ってきたのは1350
おおっ
これは1413発の特急南風18号に乗れるぞ!
早速切符売り場で購入済みの1713発南風24号の切符を
変更してもらいます。続いて岡山からの新幹線指定席も・・・

南風号は高知発なので、
指定席は買う必要はない。
自由席の方がガラガラですがな。
1641岡山着、
1738新大阪着
無事に帰り着くことができました。
翌日は朝から仕事
もう一日休みがあったら、もっとゆったりした行程で廻れたかもしれませんね。
奥之院参拝も・・・
またそれはいずれ行くことにしましょう。

前述したように土佐遍路は
本来の自分の歩き遍路からは外れているのですが
導師の導きもあり、スピリチュアルな体験、成長ができる
得がたい行程となっています。

また、自分自身の思索について間違っている所もあるので
それを指摘してくださることもあり、
とても有難いのです。

わしの土佐車遍路について
色々御批判とか御意見とか言われることもあるのですが
これはわしにとってはずすことの出来ないのです。

悪しからずご了承ください。

次回は4月の初めに久万高原~三坂峠~松山市内を「歩き」ます。
桜の花は綺麗に咲いているかなあ。
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ツアーや車遍路の方で、歩きに興味のある方
誰でも無理なく歩くことのできる行程ですので
4月の新年度の予定が決まりましたら万障繰り合わせてメールにてご連絡ください。

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プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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