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歩き遍路4周目(通算5周)38番金剛福寺~43番明石寺

歩き遍路4周目(通算5周)
38番金剛福寺~43番明石寺

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2月19日(金)
なんばOCATバスターミナルを2230に出る。
今夜は久々に夜行バスを使います。
夜行バスはお尻がゴワゴワしてきて、それにわしの盛大な鼾が
周りの迷惑になっているので気になるが・・・まあいいか。


2月20日(土)
0655
中村駅前バスターミナル着
よく眠れたような気がする。
周りの人はよく眠れたのかどうか・・・わからない。
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今日の土佐は雨
それも結構降っています。
今日はここから高知西南交通バスに乗って足摺岬まで行きます。
始発が0820なので、まだまだ時間があります。

足摺岬行きバス停に、
お遍路のおじいさんがやって来て時間を見ています。
「おはようございます。足摺岬までですか?」
「そうです。これに乗っていけばいいのですか?」
「そうです。0820発ですよ」
中村駅には広い待合室があり、
おじいさんとお話をしました。
(以下、「Oさん」と呼びます)
「今日のご予定は?」
「行ける所まで行こうと思うんですよ」
「するとお宿は?」
「まだ決めていないのです」

わしは
予定を綿密に立てて行動するのが長所で、
予定を綿密に立てないと行動できないのが短所です。
わしの予定表をお見せしたら、熱心にメモを取っておられました。

雨の中バスがやってきました。
もう一人、お遍路さんが乗ってきました。
白の地下足袋を履いた歩き5回目のベテランの方です。
途中からもう一人お遍路さんが乗ってきました。

バスの中はお遍路さんが4人、
時々地元のお年寄りが乗り降りするのみ。

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1005
「足摺岬バス停」着 1900円也
次の帰り便は1103です。
雨の中の金剛福寺に参拝しました。
濡れているので、今回は座ってのお勤めは、なし。

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大師堂でひとりの先達さんとすれ違い、目礼しました。
あとでfacebookの四国八十八箇所グループの方とわかり、
またしてもご縁にあずかることができました。

門前のお店は一軒を残して全て閉じられています。
そりゃ、2月の大雨の日やもんね。
お客さんも来ないやろうて。
一軒だけ開いているお土産やさんの2階の食堂に行きました。
「すいません、一番早く出来るものを!」
「今日はいいお魚もありますし、たたきやお刺身も早いですよ」
「・・・カレーを・・・!」
大至急で出来上がったカレーを5分で平らげましたがな。

そうしたら、バスの時間までまだ15分以上あるよ。
食堂にはわし独り。
お店の方が時間つぶしに付き合ってくれました。
なんでも作家の家田荘子さんもこのお店に来るそうで、
「そのオーラがすごい」だそうです。

彼女の標榜している「電車・バス『コラボ歩き遍路』」の
信奉者のわしです。
彼女は最初はガチの歩きだったようですが、
最近はコラボ歩き遍路をされているそうです。

雨の中やってきたバスの中は
行きと同じお遍路さん4人
わしはこのまま中村駅経由で、39番延光寺門前の「寺山口バス停」まで
行く予定です。

土佐清水で一人お遍路さんが降りました。

前の席ではOさんと
白地下足袋の威勢のいいオッチャン遍路が喋っています。
「わしはな、歩きなんでバスに乗ったのは初めてなんや!」
「そうですか。私は中村駅から電車で平田まで行こうと思うのです」
「大将!そんなん駅から遠いでえ!」
(このバスに乗っていたら延光寺門前まで行けるんやけどもなあ・・・)
「大将!あんたいくつや!」
「はあ、85歳になります」
「ええっ!わしより大先輩やないか!」
ちょっとだけ口調が丁寧になりました。
(年長者と知って態度改めるのなら、最初から人と喋るとき丁寧に喋れや・・)

「運ちゃん!わしは久百々で降りるんやからな!忘れんなや!」

威勢よく白地下足袋のおっちゃんは
民宿久百々の前で降りていきました。
今夜ここの民宿は賑やかでしょうね・・・・

おっちゃんがいなくなったので
わしはOさんにこのバスの行き先と、
その先の予定についてのお話ができました。
考えてみたら自分の父親と同じくらいの年齢の方です。
「よろしければ、この先ご一緒させていただけませんか?」
思わずそう口から出ていました。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
旅の道連れができました。

しかし、ここで問題発生
Oさんが、
「じ、実は中村駅で今朝、金剛杖を忘れてきてしまったのです」
「ああ、多分大丈夫です。中継地の中村駅で運転手の交代があるようなので、
時間はあるはずです。そのとき取りに行きましょうよ」
「そうですか!」

バスが中村駅に早めに着いたので、
5分くらい時間に余裕がある。
「よし!探しにいきましょう!」
ダッシュで今朝居た待合室に行ったら、ありましたよ。
杖が傘立てに立ててくれてありました。
「ありましたよ!」
すぐに見つかったおかげで、
Oさんはトイレとお弁当買いもできました。

心配事もなくなり、再びバスの中に戻る。
バスに揺られること30分、平田駅を過ぎて「寺山口バス停」着
2500円也
ここから歩いて15分、
歩く途中で、まだ宿を決めていなかったOさんに
40番観自在寺の宿坊をお勧めしました。

1400
39番延光寺着
境内には捻じれた幹の木があります。
これは何の木でしょうかね。
誰か由来を知りませんか?
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「寺山口バス停」から戻ること20分、
土佐くろしお鉄道「平田駅」に到着
途中コンビニによって食料を買い込みました。
宿毛行きローカル列車がくるまで1時間以上あるので
ホームの待合室で時間を潰す。
電話で観自在寺の宿坊に宿泊者追加1名をお願いしたら、
快く引き受けてくれました。

1558にやってきた1両編成の列車に乗り、
1607「宿毛駅」着 220円也
ここから宇和島行き1647発のバスに乗って
40番観自在寺門前を目指します。

宿毛駅の売店には三原村特産のどぶろくが並んでいる。
ああ、どぶろく。
飲みたい買いたい。
でも荷物になるからなあああああああああ。
実家に送ろうにも、家内はどぶろくがお好きではない。
生絞りがお好きだようです。
今回は我慢しようかね。

1647にバスが来たので乗り込み、1723に
「平城札所前バス停」で降りる。
そこから歩いて3分
40番観自在寺着
本堂は既に閉まっているので前でご挨拶のみしました。
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明るい従業員さんに迎えられて各々部屋に落ち着く。
今日の宿泊者はわしらを入れて4人です。
ここは素泊まりのみの宿なので食事は各自でなんとかします。

Oさんはお弁当を買ってきているので、
わしは宿坊の人に教えてもらった食堂「なかの」に行く。
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ここはお勧めのお店だそうで
魚料理が美味しいところだそうです。
アジのたたき定食とビールで疲れを癒しました。
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ほろ酔い加減で宿坊に戻り、
洗濯をしつつお風呂を使わせていただきました。


2月21日(日)
0700に宿坊を出て本堂、大師堂でお勤めをさせていただきました。
納経所のO塚さん(0さんとは違います)と
しばらく世間話をします。

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通夜堂を見せていただきました。新築したそうです。
実は今回は観自在寺の通夜堂を使わせてもらう予定だったのですが
大雨の予報と聞いて、温かい風呂が欲しかったために
急遽前日に宿坊に予約変更したのです。
寒くないときに通夜堂を使わせてもらおうかね。
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境内には梅の花が咲き、いい香りが漂ってきます。
桜の豪華なのも好きですが、梅の香りも好きです。
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大師堂でお勤めするOさんの背中を撮らせていただきました。

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それから、日本遺産認定記念散華の添付場所の参考資料を
いただきました。
どこにどうやって貼ってもいいそうなんですが、
色とりどりの散華の配色を考えると、
やはり参考になるものがあるとありがたいです。

門前の「平城札所前バス停」から、
0747発の特急宇和島行きに乗る。
0848にJR宇和島駅着 1400円也
ここから窪川行きのローカル線に乗って「務田駅」まで行きます。
0954「務田駅」着、田圃の中の道を1.8km30分歩きます。

去年、自分の母親と同じ年代のご婦人と歩いたとき
自分のペースで歩かないように気をつけていたのですが
納経の時の手際とか、
静から動に移るときの動作が違うことに配慮しなくてはならん、
ということを学びました。
年配の方を焦らせてはいかんということです。
でも、Oさんも登山をかなりされてきている方なので
足腰はしっかりしておられます。
かえってわしの歩みよりも早いくらい・・・

1030
41番龍光寺着
「ここの納経所では、色々と注意されることがあるので、お気をつけください」
「え?何を?」
「それはですね・・・」

気合を入れて臨んだおかげで、
特にお小言は頂戴しませんでした。

「遍路標識の案内どおり進んだら、時に迷うので国道の方を進みます」
今日は太陽は出ているのですが風が冷たい。
時折突風のような風に傘を飛ばされそうになる。

今日の予定について、昨日のうちにミーティングしておきました。
Oさんは、いまだ現役で週に2回ほど勤めに出ておられるそうで
区切り遍路を去年の10月から始められたそうです。
ですので、札所間の離れている場所まで廻りたいそうです。

今日のうちに松山から夜行で東京に帰る予定なのですが、
この予定で廻ると41番龍光寺、42番仏木寺までがギリギリなのです。
仏木寺から明石寺までは直通のバス便がない。
いったん宇和島まで戻ってJRを使っていると
タイムオーバーになります。

「もし、よかったら仏木寺でヒッチハイクしてもいいんですけどね」
「う~~ん、そうですか・・・」
Oさんは歩きながら行動予定を色々考えておられたようで、

「仏木寺からタクシーを使って明石寺まで行きませんか?」
と言い出しました。
「え?ええ、いいですが。それなら私も今回明石寺まで廻れますから」
「では、それでいきましょう」


1130
42番仏木寺着
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ここの大師堂で、facebookの友達のNさんとお会いしました。
わしの着ている白衣を見て
「あ、恵峰さんの白衣・・・」
かなりレアな白衣のようですね、これ。
ご一緒に記念撮影
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1205
タクシーが明石寺のある卯之町から来てくれました。
運ちゃんは観光バスの運転手をしていたこともあり、
西国札所とか、あちこちの札所の話をしてくれました。

1220
43番明石寺着
タクシーに駐車場で待っていてもらい、
本堂・大師堂でお参りをして納経所を出たとき
先ほど仏木寺で会ったNさんが来られました。
「おや、参拝ですか?」
「いえ、せっかく写真を撮るのだから正装でと思い・・・」
おおっなんと有難いことか。
それに納め札もきちんと書いてきてくれました。
今回は大師堂での出会いが多いなあ。
お大師様が引き合わせてくれるのでしょうか。
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「Oさん、お杖は・・・」
「あ、また忘れた!取ってきます」

待っていたタクシーで「卯之町駅」まで行き、
1419発の特急宇和海16号に乗って松山まで帰ります。
タクシー代はOさんが持ってくれました。ありがとうございます。

1時間以上時間があるので、
食事に行くことにしました。
駅前は寂れていて食堂は軒並み閉まっています。
駅まで戻り、ふと見たら小さなレストランがあります。
入ってみたら、そこは雛にも稀なフレンチレストランでした。
ランチは800円とお手ごろですが、
味は本格的で、堪能できました。

1419に到着した特急ですが、席はガラガラです。
1520松山着までしばらくまどろむ。
Oさんは、次の旅の計画を立てておられるようです。
次回は松山から久万高原を目指すことができそうです。

1520に松山駅に着いたら、
高速バスは1530発なのです。
時間はわずか。あわただしくOさんとお別れして
走るように駅前バス乗り場に急ぐ。
ちょうどバスが到着していたので、駆け込みセーフ。
もし列車が遅れでもしたら帰れなくなるなあ。
こういうギリギリの予定は立てるべきではないなあと
いつも思うのですが
こうなってしまいます。

今回の旅はここまで。
43番明石寺を思いがけず廻ることができたので
次回は余裕を持って行動できるでしょう。
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歩き遍路4巡目(通算5巡) 20番鶴林寺~21太龍寺

歩き遍路4巡目(通算5巡) 20番鶴林寺~21太龍寺

今回は野宿体験がメインです。

2月12日(金)

前日の祝日は夜中までの勤務だったので
12日の朝0630「南海なんばバスターミナル」発に乗り、
0930「徳島駅前バスターミナル」着
1010徳島バスの勝浦線に乗って鶴林寺麓を目指す。
乗ること56分、「生名(いくな)バス停」着

ここから星の岩屋を目指す。
途中、背広をきちんと着た初老の紳士から
「亡くなった方に会いたいと思いませんか?」
「ヴえ?・・・ああ、エホバの方ですか」
「そうです。お話させてくれませんか」
「うちは禅寺なんです。失礼します」
「ああ、そうですか」
こんな田舎の土地でも布教をしているんやね。
ご苦労様なことです。

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自動車道と、山道がある。
自然に山道に足が向くのですが、入る道を見失い、
仕方なく舗装された車道をえっちらおっちら登る。

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なんだと!
ツツツチノコ・・・・
ここのお山にツチノコが住んでいるのか。
神の使いか。

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山の中の道を歩いていると
いい香りが漂ってきました。
はや梅の花が咲いています。
春はもうすぐですねええええ。

山の斜面は一面ミカン畑です。
ひとつ欲しいなあ・・・と思うが不偸盗戒を守らねば!
と、思っていたら声がかかった。
「こんにちは」
「こんにちは」
「ミカン食べていかんかね」
「ありがとうございます」
収穫したミカンの仕分けをしていたお母さんです。
「たんと持っていき」
「ありがとうございます」
山ほどくれました。
お礼に自作の納札を貰ってもらいました。
「あれまあ、こんな綺麗なやつ貰ったの初めて」
貰った方に喜んでもらえると励みになります。

よく冷えているミカンを食べながら
更に山道を登る。
喉も渇いていたし、
甘くて美味しいので、全部食べてしまいました。


1230
19番札所、立江寺の奥の院星谷寺着
ここはお遍路始めてから是非来たかった所です。
納経は鶴林寺でやってくれるそうです。
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奥之院の場所案内と、奥之院納経帳を発行されている方が
高松におられ、今度高松に行ったときに
分けてもらう予定であります。

裏見の滝は、岩の中をくぐって滝の裏から見る。
空気がひんやりして身が引き締まります。
迂闊な事に、岩に刻まれたお不動様には気がつきませんでした。
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その下には洗心之滝とお不動様がおられ、
このお不動様の表情には心を惹かれました。
しばらくボ~ッと滝とお不動様を見ていました。

帰り際、大きなカメラを持った御刀自様が
わしの方にレンズを向けています。
「すいませ~ん、写真撮っていいですか?」
「ああ、ええですよ。こんなんで絵になりますか?」
「お遍路の正装をしている人がめったに来ないもんで」
「なるほど。ではお好きに撮ってください」
確かに札所にはお遍路さんの姿がよく合います。
画面が引き締まりますよね。


1330
道の駅「ひなの里かつうら」まで降りてきて昼食を食べます。
道の駅定食700円です。
揚げたてのかき揚げがおいしいよ。

お腹もできました。
では鶴林寺へ行くとしますか!
登り口には新しい金剛杖が置いてありますよ。
地元の方たちは、本当にこのお山を大切にいるんですね。
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自分としては結構山登りして
体力もついていると思うのですが、
何度登ってもキツいのには変わりない。
歳を重ねることによる衰えか・・・あう~。
休み休み、自分のペースで登ればいいか。

それに荷物が重いのもキツい原因か。
寝袋・ツェルト・シートが加わったせいでしょうね。
なんやかんやと持ってくるのがわしの悪い癖です。
もっとスリム化せねばならん。


1525
20番鶴林寺着
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汗をかきかき登ってきたので
急激に体が冷えて寒くなってきます。
納経を済ませたら、さっさと降りにかかります。

下り道の階段の勾配が急で、膝にきますね。
長めの金剛杖が役に立ちます。

1715
山を下って大井小学校跡地に到着
今夜はここに野営します。
最初お宿に泊まるつもりでしたが、
講演会があって満杯だったり、
この時期にお遍路さん満杯だったり・・・?
まあいいや。
旅は自分の思うようにはいかないのが当たり前です。

しかし
念願の野宿遍路ができるので
そっちのほうがワクワクします。
小学校敷地に入ってみたら、先客がいました。
演歌が聞こえてきました。
「?」
聞こえてくる方を見てみたら、
校舎の間に寝袋を敷いてオジサンが寝ていました。

わしは体育館の玄関に行き、
ここで寝ることにします。
有難いことに水洗トイレ、水飲み場もあります。
今日は思ったよりも寒くない。
渡り廊下をあわせてその上に寝床を作りました。
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寒さしのぎに持ってきたニッカウ井スキーを飲んで
アンパンとメロンパンを食べる。
体が温まったところで暗くなってきたので
寝ますかね。
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山里の夜は気になるといえば気になるが、
福井の山奥で散々野営をしていたので、
さほど怖いということもない。

1930頃だったろうか、
車が校庭に入ってきた音がした。
誰か降りてきてこっちに向かってくる。誰?
すると
「食事はあるのか?」
と声がかかった。
「は、はい。あります」
「そうか」
そのまま去っていった。
地元の方なんでしょうね。
こうやって野宿者の巡回をしてくれているのでしょう。
心強いなあ。

鶴林寺は、山ごと有難い場所なんですね。

夜中に何度か目が覚めたが、ぐっすりと眠れました。


2月12日(土)
目覚めたら、雨の音がする。
それに、ツェルトの内側がぐっしょりと濡れています。
それに寝袋も濡れてました。
これは、締め切って寝ていたため、
自分の呼気の湿気が篭ったせいです。
外気温、湿度など諸々の影響で結露が出来たのでしょう。
これは初めての経験です。
この問題にどうやって向き合うか、今後の課題です。

背中に敷いた銀マットは塩梅いいです。
渡り廊下のおかげもありますが、
コンクリート床面の冷気を反射してくれます。
軽量コンパクト、これはいい。

朝食は乾パンです。それを水で流し込む。
ま、こんなもんでしょう。

さて今日はどのルートで太龍寺に登ろう・・・
雨の山道は足元悪くて危ないし、濡れると体力奪われる。

ロープウエイを使うか!
とはいってもここから駅まで山の麓を迂回して7km歩きます。

0630ポンチョ着て出発
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雨が降ったりやんだりする中を、ひたすら歩く。
結構自動車の往来が多い。
みな太龍寺参拝の車か?
と独りよがりな考えが浮かぶ。

0830太龍寺ロープウエイ山麓駅に到着
乗客はわし一人です。
それに本日最初だそうです。
来る途中で会った車は参拝者ではなかったようです・・・
0840発、ガイドさんと世間話をしながら
0850に山頂駅に到着


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21番太龍寺着
ロープウエイ駅から本堂を見上げた絵はいいですね。
歩いて登ると、こっちの景色とは縁がありません。
この構図で絵を描きたいのですが、木々の緑が冬景色で寂しいので
夏なんかいいかもしれません。その季節にまた来よう。

本堂、大師堂は貸切です。
いったんやんでいた雨がまた降ってきました。
どうもここ太龍寺も、雨の確立が高いような気がする。
龍神様がお出ましになったのでしょうか?

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納経所では、お気に入り龍神様の手ぬぐいを2本買いました。
最初に買ったやつは、いつもいつも頭に巻いていたので
汗が沁みこみ、洗っても匂ってくるようになってきているのです。

帰りのロープウエイも貸切で
行きと違うガイドさんと10分間の世間話を楽しみました。



今回の旅はここまで!
天気予報によるとこれから四国地方は天気は大荒れになるそうで
無理して廻ることもなし。
たまには余裕のある旅もいいんでない?

「和喰東バス停」を1045の徳島行きに乗る予定です。
現在1000
よし、ステーキカレーを食べに行こう。
バス停から100mくらい先にある「カントリーロード」
前にここでお勧めステーキカレーとコーヒーを頼んだら
バスの時間が来てしまい
コーヒーを全部飲めなかったんです。
お店にも失礼だし、自分自身心残りでした。
今回はコーヒーとカレーを同時に出してもらいました。
うう~~ん、コーヒー美味しいねええええ。
カレーもいいねええええ。
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最初にステーキを食べてしまい、そのあとカレーをいただきます。
なんて贅沢なカレーなんでしょう。
満足して店を後にする。

1045にやってきたバスに乗り、徳島駅へ。
1230「徳島駅前バス停」着1150円です。

1800発のバスチケットを買っていたのですが
チケットセンターで1545発に変更してもらい、
それまで「びざんの湯」で疲れと垢を落としました。

帰りの途中、雨脚が激しくなり、
鳴門大橋では横風も激しく吹いていました。
ここで旅を切り上げたのは正解でした。

今回は野宿をするのが目的だったので
初期の目的を達成できて大満足です。
まだまだ改善点もありますので、
ボチボチやっていこうと思います。
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歩き遍路4周目(通算5周) 24番最御崎寺~37番岩本寺

歩き遍路4周目(通算5周)
24番最御崎寺~37番岩本寺

富士の観音
今回はお接待の車遍路であります。
「それはいかん!」
と憤る方々には言い訳とお詫び申し上げます。
お遍路でのお接待は基本断ってはいけないからです。
徹頭徹尾歩きに徹するお方にとっては何とも軟弱に映るでしょうが、
なんでもありでいいんじゃない?
と開き直ります。


1月29日(金)

「大阪なんばOCAT」を1807発、
「高知駅前」に1100に着きました。
この晩のお宿は駅前の高知ホテルです。素泊まり4400円なり。


1月30日(土)
0400に起きてシャワーを浴びたり朝食を食べたり
身支度を済ませ、ホテルのロビーで待つ。
まだ暗く、しかしそれほど寒くない空気の中
0500に迎えの車が来ました。

土佐遍路ではここ数回は、コードネーム「弁天様」が
お接待で連れて行ってくれるので
サクサク進みます。
しかし、いつもいつも甘えてはいられません。
歩くべきところは歩かにゃならんと考えております。

なぜに「弁天様」かというと、
弁天信仰に篤いお方だからです。
霊感のあるお方で、不動明王様、歓喜天様、大黒天様などにも
信仰を持っておられます。
霊感のまったくないわしは、羨ましい限りで
お側に置いてもらうことで御利益にあずかれたらなあ、
といつも思うのです。

高知駅前から
室戸岬までの道程は約2時間ですかね。
夜が明け始めた土佐路を東に進む。
夜が明けてきて朝日がまぶしい。

室戸岬まであと一歩という室津港で、
国道202号線をそのまま直進してしまいました。
本来ならば分岐を右に進まなければなりません。
山を越えたら半島の対岸の三津漁港に出てしまいました。
それにも気づかずしばらく進んでいたら
「?」「?」「あれ?夫婦岩?」
民宿徳増が見えてきて、ようやく間違いに気づきましたがな。

あわてて引き返して岬の方角へ。
こんなとき車は迅速に移動できて便利ですね。
歩きだったら大変・・・

0725
24番最御崎寺着
降っていた雨もやんだ。しかし寒い。
風が冷たいね。
本堂の横では梅の花が咲いています。
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引き結ばれたお御籤の白といいコントラストですがな。
ここにも先日の寒波の影響か、
クワズイモの葉が萎れています。
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この日一番のまっさらの香炉に線香を「プス」と立てる。
気持ちいいねえ~。
納経所で御朱印と散華を頂きました。
なんでも散華の台紙は、8のつく札所の納経所で売っているとか。

眺望絶佳のスカイラインを一気に降りて、次は室津の
25番津照寺へ。

朝早いので参拝者もまだいない。
ここの納経所脇に掲げられている
子供たちの描いた津照寺の絵が素直な表現で観ていて楽しい。
作為の一切ない絵っていいよね。

26番金剛頂寺へは、
車で登る道が狭くて危なかったような記憶があったので
注意喚起したのですが
案に相違して登りやすい道でした。
このあたりから
白衣を着た小規模のダンタイサン二組と前後するようになりました。
ドライバー兼テンジョウインさんは納経帳を抱えて
ダッシュしています。
しかし、重ね印を貰う方の多いツアーのようで
納経所ではさほど待たされませんでしたがな。

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27番神峰寺へは、
ひたすら急勾配の道を登る。
雨も上がったのですが、境内には厳かな霧がかかってきましたがな。
これを幽玄とよぶのでしょうか。
神峰神社へ行きたかったが、先を急ぐのでまた今度!

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28番大日寺は、
弁天様は過去バスツアーで一度だけしか
訪れていなかったそうです。
本堂は、中に入ることができるので、
失礼して靴を脱いで上がらせてもらいました。

ここで喜瑞にあいました。
弁天様が、ご本尊の大日如来様の力を感じられたようです。
ご本尊の上辺りにホワホワしたとか、光のような力を
感じたのだそうです。
わしは何も感じませんでした・・・・

でもわしの理屈で考えると、さもありなん、です。
納経所の先に奥の院の「爪彫り薬師」様があり
そこから湧き出る御加持水には霊験あらたかで
いつも多くの人が汲みに来ています。

たぶんこのあたりにはパワーが噴出していて
それを御本尊の大日如来様のあたりに集約しているのではないか、
そう思います。
また、自分の信仰心が神仏の形を取って
顕れるものだと思います。
それはとても解りやすい。
信仰とは、大衆に膾炙しなければ広がりません。


弁天様が菅笠を買いたいと門前の店に入っていきましたが
手ぶらで帰ってきました。
店員さんが居なかったそうです。
昼休みだったのでしょう。

ここから29番国分寺までは
スマホのカーナビを使って行きます。
結構あっち曲がったり、ここを曲がったりで大変でした。
遍路道ならば遍路標識を使えばいいのですが
車はそうはいきません。
いまはカーナビという便利なものがあるのですが
それのない時代は自分で地図と首っ引きで廻ったんでしょうね。


29番土佐国分寺では、
門前の「扇屋」が閉まっていました。
大日寺門前で菅笠を買えなかったが、ここでも買えませんでした。
今日の御縁がなかったのでしょう。
弁天様は今年の「閏年逆打ちバスツアー」に参加されているので、
それに使うものでしょうか。
わしは閏年の逆打ちには今のところ興味はありません・・・

納経所から白装束の男女が歩いてきました。
おや?どこかで見たような女性
「もももしかしてお京さんですか?」
Facebookの「四国八十八箇所」グループの知り合いの方です。
どこの札所も参拝者の少ない中で
知った人に出会うとは!
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この写真は
お連れの方の菅笠に挟まれた紅葉の葉が綺麗で
お京さんが説明をされているところです。
決して何かをお説教しているものではありません。

30番善楽寺では
折悪しく雨がパラついてきました。
今日の天気予報は生憎曇り時々雨
いつ雨が降ってくるかわかりません。
幸いどこの札所でも参拝の時には雨があがっていたのです。

この時点で時間は1530
あとひとつくらい廻れるか。

31番竹林寺では
展望台の方面から境内に入りました。
五重塔の脇からですね。
実はこの道、前にも歩いて登ったことがあります。
いずれにせよ納経所に行くには名所の石段を降りなくてはなりません。
ここには一見お遍路さんには見えないダンタイさんがいて
声高に賑やかにお喋りしながらお参りしていました。

さてここから桂浜に沿って西へ進み
種間寺奥の院の近く、甲殿で降ろしてもらいました。
今夜は種間寺の通夜堂に泊めてもらうからです。
少しでも歩かねばならん。
通夜堂は純粋の歩き遍路さんしか泊めていただけないのでしょうか。
だとしたら大変申し訳ないことです。
そんな小人の小細工を、
お大師様はちゃんと見透かされているのでしょうね。

寒くなってきた農村地帯を歩くこと1時間
ヒートテックを着こんでいるので汗ばんできました。

1720
34番種間寺に到着
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納経所は閉まっていたのでインターホンを押す。
「あ、あの~、一夜のお宿をお借りしたいのですが・・・」
「はい。ではここに記帳してください」
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ガレージの奥に通夜堂があります。
ここは布団・シャワーのある大変ありがたいところです。
冷水を浴びるつもりでしたが
赤いお湯を示す蛇口もある。
ひねってみたら、しばらくして温水が出てきましたがな!
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南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛
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お寺の向かい側に自動販売機がある。
簡単なスナックやパン、飲み物があります。
そこでアンパンを買い、
昨夜買っておいたお握りとで簡単な夕食を摂りました。

さて何もすることがない。
同宿者がいれば語り合うこともできるが
1月の初旬に1人泊まったきりです。

1900電気を消して寝ました。



1月31日(日)
目が覚めたら窓の外が明るい。
0655
ひえっ!
もうそんな時間か!
あわてて布団を片付け、シーツを剥がして畳む。
ご本尊様とお大師様に昨夜の御礼をし、
納経所でも慌しくお礼をしましたがな。

0715
駐車場にやってきた弁天様の車に乗り込み、
昨日の道を戻って32番禅師峰寺へ。

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港が一望できる小高い山の頂上にこじんまりと
まとまっているこの札所の境内、好きですねえ。
早朝ということもあるのですが
空気がすがすがしい。

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初めて気がついたのですが
お寺に掲げられている五色の幔幕(?)に近づいて見てみたら
錦のような模様なんですね。
その模様にしばらく見とれていましたがな。

納経所にはめずらしいコインが展示されています。
なんでも日本の都道府県記念コインだそうです。
納経に訪れる人が置いていくそうな。

ここでも五円玉への両替をしてくれます。


33番雪渓寺の駐車場を見ると立派な桜の木がある。
桜の季節には、さぞ綺麗やろうなあ。
いっそ、4月に車で撮影にだけ来ようかなあ。
あちこちピンポイントで廻るのもいいかもしれん。

ここの境内の銀杏の木もいいですね。紅葉の季節に
是非訪れてみたいっす。

途中のコンビニに寄り遅い朝食を買って車の中で
食べながら進みます。
四国にセブンイレブンが進出してきたことが
四国の若者の間でトピックスになっていたんですね。

高岡の町に入り
35番清滝寺へ向かいます。
ここの道は車遍路の難所のひとつで
まず入り口で道中の無事をお大師様にお願いし、
離合ポイントを確認しながらおっかなびっくり登ります。
幸い対向車もなく、無事駐車場に到着

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最初に目に飛び込んでくるのは
大きな薬師如来様の立像です。
いつもこのお薬師様に見とれてしまいます。
いつかこのお姿を正面から描いてみたい。
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納経所には猫がいて
「ニャ~」と声をかけてきたので
「こんにちは。おねがいします」とご挨拶しました。
納経が終わって出ようとすると猫が戸のところにきて
こっちを見ているので開けて欲しいのかな?と思い
「戸を開けて猫を出していいですか?」
「ああ、いいですよ」
外に出た猫は日なたでゴロンと横になり
こっちを見ているので、納経所の人に
「さわってもいいですか?」
「いいですよ」
しばらく猫に遊んでもらいました。

わしは、猫と遊ぶときには最初に猫に
「こんにちは。さわってもいいですか?」
と、聞いてみることにしています。
「ニャ~」と答えたら
(おまえと遊んでやってもいいぞ)
ということなので、まず首をコチョコチョします。
ゴロゴロいいながら触って欲しいところに
身体をずらしてくるので
そこをコチョコチョします。
あくまでも過干渉はしません。


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36番青龍寺は
弁天様の大好きな弁天様が
本堂へ至る長い石段の途中に祀ってあります。
どうぞごゆっくり参拝してください、と
わしは先に本堂に登ってお参りする。

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納経所の横にある本坊への入り口に掲げてある扁額
文字がいかにも青龍寺ですね。面白い。

参道には八十八箇所の石仏が配置されていて、
桜の季節には綺麗だろうなあと思う。
山と渓谷社の「四国八十八ヶ所を歩く」には桜が美しい写真が多く
歩き遍路を始めた頃のわしは、
こんな季節を歩いてみたいなあと思いつつ、
日程の関係でついぞ桜の綺麗な札所を歩いていない。
因果なことやなああ。

次は高速に乗って一路窪川へ。
さすが車遍路はサクサク進みます。
37番岩本寺へ着いたのは1300頃
ここに歓喜天をお祀りするお堂があり
弁天様は大根をお供えしていました。

奥の院矢負い地蔵尊の無料御開帳は
まだやっているようです。
期間限定ではないのでしょうかね。

ここで今回の旅は終了
大師堂で旅の無事の御礼をする。

もと来た道をブッ飛んで高知駅まで戻りました。
帰りのバスは高知駅前バス停を1540発なのですが
その前にもうひとつ御用があります。

「いの町」でアメゴ(アマゴ)の養殖をされている方から
PRのためのイラストを描いてほしい、
と依頼を受けているのです。
その調整を高知駅前の喫茶店でしました。
まだ最初なので基本のイメージなどを確認をして、
次の機会に現地に行くことになりました。

高知県とはいっても、いの町は反対側の愛媛県から行ったほうが
近いそうです。
伊予西条駅から30分くらいの所だそうで
4月頃にお遍路行程は伊予西条に到達するのでその機会に
現地を訪ねようと思います。
ついでにお隣の大川村に行けたらいいなあ。

お四国を廻るうちに人との繋がりが増えてきて
とても濃厚な時間を過ごすことができるようになってきています。
これもみなお大師様のお引き合わせでしょうか。

弁天様から、
「そんなに急いでお遍路をしないで余裕を持ってやったら?」
と言われました。
確かにその通りです。

土佐は弁天様の、伊予は門前の小僧様のおかげで
日程を大幅に短縮できるのです。
その余裕を活かして、
ゆるゆると廻りたい、と思うぞなもし。
アコーデオン天女陀羅尼


歩き遍路4巡目(通算5巡目)12番焼山寺

歩き遍路4巡目(通算5巡目)12番焼山寺



平成28年
1月8日(金)

徳島県内を歩く際には、
いつも前日の晩に徳島に入っておきます。
「なんばOCAT」1750発の徳島駅行きに乗るので
仕事が終わってダッシュ!で電車に飛び乗る。
なんばタウンを速足で急ぎ、バスの時間に間に合ったが
夕食を食べる暇がなかった。

2020徳島駅に着く。
車窓から「つけ麺」の看板が見える。
(降りたら行ってみよう・・・)

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「三八製麺所」つけ麺780円、
「大盛りは無料ですが、どうされますか?」
むろん大盛りです。

麺にスダチが乗っているが、
わし、この取り合わせは苦手なので
ちょいと脇によけておく。
こってりした海鮮濃厚スープに太い麺がよく絡む。
こんな時間に満腹していいのか?
おっと、食べログになっちまった。

夜中に食事するもんじゃないけども、
明日は盛大にカロリー消費するからいいか。
徳島の定宿、「サンルート徳島」にチェックインし、
11階の温泉に入ってから寝ました。



1月9日(土)
0540「徳島駅」から始発に乗って「鴨島駅」に着く。
夜明け前の駅前にはタクシーが1台停まっている。
「藤井寺まで!」
「あいよっ」
いつもこの時間に都合よくタクシーがいるね。

焼山寺登山者がこの時間帯に降りてくるのを
駅前で張っているのだろうか?

0630
11番藤井寺境内もまだ暗い。
わしのヘッドライトが足元を照らす。
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誰もいない境内にわし1人。
夜のお寺は、神社ほど怖くないのはなぜか?

今回も無理せず、
「普通の人」の速度でのんびりいきましょう。

暗い山道を登るのは富士登山以来です。
何度も通っている山道なので迷いはしないが
初めての人には夜道は少々危険かも・・・・

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次第に東の稜線が白み始めてきました。
朝日を写真に収めようと考えているんですが
東の方角は山にさえぎられていて無理かな?
今日もいい天気のようです。

日の出を撮るタイミングを逃したまま、
冬の焼山寺登山道を登ると、
あたりはすっかり明るくなりました。
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そういえば、
「四国に熊はいない」
と、前回ご一緒したアルピニストの婦人から聞きました。
ふ~~~ん。知らなかったなあ。
絶滅したんかなあ。ほんとかなぁ。
それでも
イノシシ、ニホンオオカミの生き残り除けの為、
杖の鈴を盛大に鳴らしながら歩く。

高野山登山の際に、金剛杖に加えて登山用ストックを
使ったら、すこぶる按配よかったので、
今回もダブルストックです。

いつも緑の濃い時期に焼山寺に登っていたので
冬枯れの山道は風景が違い、
「あれ?この道だったっけ?」
と戸惑う事が度々ありました。
そういえば、
鯖街道でも冬に歩いた時、道を間違えてしまいました。


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0800
長戸庵に着きました。
ここまではほんの小手調べ程度の山道で、楽しく歩けます。
ここの大師堂と登り旗の対比が好きです。
焼山寺道にはわししかいない・・・ような気がする。

尾根道を鼻歌うたいながら歩き、
柳水庵に至るまではまだ元気です。
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急な石段も、湿っていなくて滑らずに安全です。
もし雪が積もっていたらかなり危険ですね。
今日のお水は冷たくて美味しいねえ。

ああ、ここの宿坊がやっていたらなあ、と
いつもいつも思うのです。
誰か復活させてくれないかなあ?
誰かに頼らず自分でやればいいじゃん!と自分に突っ込む。

すぐ下に、綺麗な通夜堂があるんですが、
入口に不穏な貼り紙があるよ。
ススメバチかあ。

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毎年やっている、
鯖街道の山小屋のスズメバチ駆除のために
仕掛けているトラップ「スズメバチホイホイ」を
仕掛けに来ようかね。
3月頃に女王蜂が冬眠から目覚めて活動するので
仕掛けるとしたら、その頃かな。

これだったら自分にもできる。

さあここから後半にかかります。
気合入れていきます。
だんだん足がおかしくなってきました。
柔道やっている時に肉離れした左太ももの筋肉が
ピクピクしてきました。いかんなあああああ。

今年は暖かい冬ですね。
気温があまり低くないので汗がダラダラ流れる。
しかし休憩していると急速に汗が冷えて体温が奪われます。
なので、休憩はこまめに短めにしておきます。

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杉を背負うお大師様の姿を今回も拝むことができて
幸せだなあ。

さあ最後のへんろ転がし6/6に挑む。
でも足がつってきたよ。まずいなあ。

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足に気合入れながら登っていると
後ろから賑やかな声が聞こえてきました。
天狗様のような速さでトレッカーが登ってきました。
「あと少しです!がんばって!」
ピューッと抜き去って行きました。
すごいね~。

でも山登りは速さを競うもんでなし、
わしはわしの速度で登ります。

よれよれになって石だらけの山道を登ると
おお、焼山寺駐車場が見えてきました。
ここまで来れば境内までは、気分的にも楽になって
疲れも吹っ飛びます。

いつもいつも登っている時には
「もう二度と来るもんか!」
なんて毒づくのですが、登った後には
「また来よう!」
なんていう気分になり、
ネガティブな気持ちはお四国の空の向こうに飛んでいきます。

1200
12番 焼山寺着
5時間半かかりました。
まあこんなもんでしょう。

今年は帰省先でも単身赴任先でも
初詣をしていませんでした。
よって、ここ焼山寺が初詣の場所です。
正月早々大汗かいて山の上まで初詣にやって来ました。
「今年も精進しなさい」
というお大師様のお導きなのでしょうか。

he5-3a-10.jpg
これ、最近始めたインスタグラムで加工した写真です。
境内には人はいなく、貸し切り状態です。
清浄な空気を独り占めして、いい気持ちです。
ああ、来てよかった。

ところが

本堂でお勤めの際に
大金剛輪陀羅尼を忘れてしまいました。
あう~~・・・出てこない。
ええい、修行が足りんぞ!

慢心を反省しつつ大師堂でお勤めを始めたら
突如思い出して口からスラスラ出てきました。

慢心はいかんねええええ。

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ついでに「先生」と呼ばれて
得意になって喜んでいる人は
誰と誰かな?
「先生と呼ばれるほどの馬鹿でなし」

納経所では、閏年限定の散華を頂きました。
今年はこれ集めて歩くのが目標です。

降り道は、結構勾配がきつい。
そこで役に立つのは五尺の金剛杖です。
長く持って足先に突きながら安全に降ります。

沿道の風景で目につき、気になるのは
鮮やかなオレンジの実です。
ミカンかな?ユズかな?

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落ちているのを拾って食べてみたら・・・・
酸っぱくて、苦い。
なんじゃこれは?
わしの知らない柑橘類の種類なんでしょうね。
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あとで旅館で教えてもらったんですが、
これは熟したスダチだそうです。
熟す前の青いスダチを収穫したものを使うんですね。
ですから、熟したスダチはそのまま・・・。
何かに使えないんでしょうかね。

焼山寺から3.4km歩いて「すだち館」近くまで
降りてきたら梅の花が咲いていました。
早咲きの梅でしょうか。
暖冬の影響もあるのでしょうか。
いい香りが漂ってきます。
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「焼山寺バス停」で、
神山町営バスに間に合ったら
乗ろうかと思うんですが、
間に合わなかったら、その時はその時です。

バス停付近にお婆さんが座っている。
「おへんろさん、こんにちは」
「こんにちは。バス待っているんですか?」
「そうじゃよ」
「何時に出ますか?」
「1時15分。もうすぐ来るよ」
あっ本当だ。今1314・・・

おおっ
南無大師遍照金剛

1315
間もなく来た神山町営バスのワゴン車に乗り、
「寄井中バス停」まで行く。
おばあさんは食料品店へ買い物のため途中で降りました。
約10分で「寄井中バス停」到着
ここから徳島バスで大日寺方面へいく便は
1430発しかない。
まだ1時間以上あるよ。

では次のバス停まで歩くとしようかね。
30分くらい歩いて、「神山中学校バス停」まで行く。
考えてみたら次の「温泉の里神山道の駅」
までいけばよかったかな?

バス停脇に座り込み、疲れた足を労わる。
今日は疲れたなあああああ。
1434に来たバスに乗り約30分
「一宮札所前バス停」で降りて大日寺へ。

先達への推薦を快く受けていただいた金住職にご挨拶を
と思ったのですが
残念ながら14日まで不在です。
ああっ残念
各方面でお忙しい住職の予定をあらかじめ確認してから
大日寺に来なくてはいかん。

今日は16番観音寺近くの「栄タクシー」の善根宿に
宿泊する予定だったんですが
汗をかいた身体に冬の風が容赦なくあたり、
急に気力が萎えてきました。

ふと見ると目の前に「名西旅館」の看板が・・・
無意識に電話してしまいましたがな。
「あ、あの~、今日泊めてもらえませんか?」
「あ、いいですよ。もしかして今、前で電話している人ですか?」
「は、はははい」

ああっ意志の弱いわし・・・
いつになったら通夜堂、善根宿で宿泊できるんやろうか。

冬場はお遍路さんも少なく、
今日はお遍路さん3人と季節労働者さん3人だそうです。

さっそく汗に汚れた衣装を洗濯し、風呂に飛び込む。
ああ~~~、極楽、極楽
通夜堂、善根宿だとこうはいかないだろうなあ。
修行が足りないわしでした。

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夕食では、またしても大飯3杯食べてしまいました。
山盛りよそおってくれるので、がっついて食べてしまう。
今日の疲れが食欲をかきたててくれます。

食堂に集うのは
車遍路のオジサン、歩きの若い女性、わしの3人
連休を利用して神戸から来た女の子は健脚で、
朝9時に11番藤井寺から始めて
5時までに13番大日寺に着いたそうです。
焼山寺は4時間くらいで登ったとか・・・
すごいね。アスリートだったのか?
わしのお手製納札と札所の絵を貰ってもらいました。
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それにしても若いのっていいよね。
わしも高校のころは体重も標準以下だったので
御岳山は走るように登ったっけなあ・・・
でも今はボテボテのおっさん体型で、見る影もなし。
わしには今日と明日しかないので、
昔の自慢話は人にはしない。

今後の予定についてお宿のご主人を交えて
ワイワイ楽しく話したが、歩き遍路中心になってしまう。
やはり車遍路は情報量が少なく、ついてこれない。
時々口を挟もうとするが、歩きの本筋から離れてしまいがちで
オジサンは食事を終えたら早々に引き揚げて行きました。

宿の御主人が、13番から眉山の西側を通って18番までの
ショートカットの道程を地図を持ってきて教えてくれました。
眉山と負出山の間の県道208号を通って行けば
確かに眉山を大きく廻る必要なはい。
順打ちするときはこの道はお勧めではない。

最近わしはこの区間「府中駅」から17~13へと
逆に打っているのでこのルートはいいのかもしれんね。


1月10日(日)
今日は帰るだけの日です。
どこにも寄りません。
なぜって、わしは明日は祝日でなく仕事なんです・・・

朝食も大飯食べてから
0727「一宮札所前バス停」から徳島駅行に乗り
0755「徳島駅前バス停」着

あらかじめ買ったバスチケットは1000発
バスチケットセンターに行って
早い便に変更してもらおうと交渉したら
0800の便がありました。

おおっ、
南無大師遍照金剛

変更チケットを貰って、すぐにバスは出発しました。
そのおかげで
1100「南海なんばバスターミナル」着
そこから南海和歌山市駅行きに乗り
ねぐらに帰ってきたのは1145でした・・・

今回の旅は
焼山寺登山のみの行程でしたが
やはりキツいね。
足腰がミシミシいっています。

まだ鶴林寺と太龍寺が残っています。
いつにしようかな?

歩き遍路4巡目 13番大日寺~23番薬王寺

歩き遍路4巡目 13番大日寺~23番薬王寺


平成27年のお遍路の終わりは
焼山寺登山で終わる予定でした。

しかしながら
直前に風邪をひいたようで
お腹の具合が、山陰線下りから、東海道新幹線のぞみ下りになり

こおりゃいかん。

熱はひいたものの、
山中でもしものことがあったら洒落にならん。
というわけで、
平地ならば体力的に無理も少ないであろうということで
急遽13番~17番、18番~23番を
歩き&バス&列車で廻ることにしました。

「歩かねばならん!」
という強迫観念は、すでになし。
自由な心でお大師様と向き合おう。


12月21日(月)
1820「南海なんばバスターミナル」を出て
2130「徳島駅前バスターミナル」に到着しました。
今夜のお宿は、徳島駅前の定宿「ルートイン徳島」
最上階の温泉に入って明日に備えます。
おっと、葛根湯と陀羅尼介丸を忘れずに飲もう。


12月22日(火)
今日は冬至だなあ。
0609「徳島駅」発~0620「府中駅」着
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ここの駅名、初めて見知った人は必ず
「さて、これは何と読むでしょう?」
という投稿をするんでしょうね。
特にお遍路を始めたばかりの人・・・

今回もこの区間は逆打ちです。
標識がないと歩きにくいね。
特に今日は冬至だけあって日の出前です。
暗く、わけわからない道を歩くのは心細いなあ。

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夜が明けてきました。
東の空の雲は、何に見えるんでしょうね?
2kmを40分かけて歩いて

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17番 井戸寺着
今日は平日なんですね。
登校前の小学生の姉妹が境内にいました。
ここの本堂・大師堂は一面石畳が敷かれていて、
久しぶりに正座をしてお勤めしたら
足のあちこちが痛くて痛くて
足の位置をもぞもぞ変えながら
落ち着きのないお勤めでした。許してチョ~。
大金剛輪陀羅尼を最後にしっかり唱えます。

ここからいったん元来た道を引き返して
16番観音寺へ向かいます。
通学の小中学生の姿が多くなってきました。
それに通勤の車も多い。

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遍路道から少し離れるが、
善根宿として有名な「栄タクシー」の位置を確認しておきました。
善根宿、通夜堂を使えば経費の削減ができる。
いつかここに泊めてもらおうと思います。

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16番 観音寺着
朝も早いのにダンタイサンがやって来ました。
ジャンボタクシーの小規模ダンタイです。
納経所ではセンダツさんが
納経帳をバーンと積んで受けていました。
その間、すでにお勤めは始まっています。
慣れた人に任せているのでしょう。
こんなんもありかな?

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納経所では、
わしの描いた観音寺の絵を納めさせていただきました。
納経が終わり、トイレに寄って出かけようとしたら
「お遍路さん・・・」
納経所から呼ばれました。
「お名前を教えていただけませんか」
「は、はははい」
納め札をお渡ししました。

今回も旅のお供は携帯ラジオ
NHKの番組が落着いていて、わしは好きですね。
毎日午後からの
「午後のまりやーじゅ」もNHKらしくなくて、
それでもどこかNHKらしい落ち着きもあり
山田まりやさんのトークと笑い声が楽しくて好きです。

15番 国分寺着
寺域に独り立つ本堂
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栄枯盛衰を顕わしているこの建物、好きですね。
大師堂は立替えられたばかりで、
木の色がまだ新しい。
本堂・大師堂の新旧の対比もまた面白い。
ここでも絵を納めさせていただきました。

ここから次まで歩いて20分あまり。
それにしても今日は暖かいねえ。
本当に12月なのかい?と思うくらいの気温です。
従って汗も流れてきます。
寒いと思って着て来たヒートテックのアンダーウエアー
1枚でも歩けるような気がします。

14番 常楽寺着
ここの境内の絵を描きたいのですが
いかんせんアングルが決まらないのです。
岩盤を基本にすると、かなり低い視線で見つめなくてはいけない。
したがって、はいつくばってカメラを構える。
みなさん、どうやってアングルを決めているんでしょうね?
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老夫婦がやってきた。
はいつくばるのをやめる。
「アララギ大師・・・?」
「これは何の木かな?」
「アララギ?」

「もし、これはイチイの木の事です。昔お大師様がこの木の葉から
糖尿病の薬を作ったのです。
ほら、この木の又に小さなお大師様がおられるでしょう」

「おお、本当や。イチイか・・・勉強になったなあ」

「お道よろしゅう」
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5周も廻ると、少しづつ札所に関する知識が増えてくるが
これはあくまで知識であって智慧ではない。
やたら知識を開陳したがる
教えたがりにならないように気を付けなければ。

(葉に含まれるタキシン・タキシニンが血糖降下作用があるが
アルカロイドなので投与には注意を要するようです)

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さてここから13番まで2.3km
のどかな里の景色を楽しみながら歩く。
暖かいのがなによりですね。

13番 大日寺着
金住職は今週は不在だそうです。
ちょっと残念でしたが、公私ともに超多忙な住職の都合に合わせて
訪ねたいものです。
年末の平日、貸切状態の境内には暖かい日差しが降り注ぐ。
ちょっとここでお昼を摂らせてもらいましょうかね。
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ここから「一宮札所前バス停」の
1225発の徳島行きバスに乗って「徳島駅前バス停」に移動する。
しかし・・・時間になってもバスは来ない。
15分くらい待って、次の便に乗ろうかと思い始めたころに
バスはやってきた。

30分程で徳島駅に着いたのですが
15分遅れだったので
1218発の牟岐行の列車に乗り遅れてしまいました。
まあいいや。
次まで30分くらいある。
ふと構内の食堂を見たら・・・
「十割蕎麦」の暖簾がある。

おおっ

今まで気がつかなかったなあ。
「麺家れもん」というお店です。
迷わず店内に入り、お品書きを見ると
「鮎の甘露煮入り蕎麦」
これしかない!
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「祖谷蕎麦」という名物だそうで、太くて短い麺です。
十割蕎麦の舌触りもさることながら、鮎の甘露煮がまたおいしい。
岐阜県の山奥育ちのわしとしては、「鮎」と聞けば
我慢が出来ないんっすよ。

1243初の牟岐行きの列車に乗って
「南小松島駅」まで行きます。
列車内は買い物かな?老人や婦人たちであふれている。
荷物で2人分の席を占拠してお喋りに夢中の婦人が
老婦人に席を譲らないので、わしが席を譲り、
出口付近で立っていたら
別のオバサンが話しかけてきました。

「あんた、四国八十八箇所廻っているんか!」
「・・・この格好ですから・・・」
「どこから来たんか!」
「大阪の堺からですよ」
「私の知り合いが岸和田にいるんやが、知ってるか!」
「ああ、泉南の方ですね」
「それから友達が御堂筋の◎×ЮШにも住んでいたことがあってな!」
「その辺は詳しくないのです」
「わたしも八十八箇所廻ってな!」
「歩きですか?車ですか?」
「それで今度は高野山にも行ってきてな!」
「わしもこの間歩いて登ってきました」
「誰それと、誰それがあそこに行ってきてな!」

微妙に話がかみ合わない。
自分が最近廻ってきたことだけを言いたいようです。
結構そういう人いるよね。
大概車か、バスですな。

「南小松島駅」で降りて、18番恩山寺まで3.0km歩きです。
ここは遍路道ではないので
地図を頼りに行く・・・が遍路地図にはこの地点は載っていない。
国道を南に向かって歩いて行くとおじさんに
「どこ行くの?」
「はあ、恩山寺まで・・・」
「この方角は違うよ」
「あ、そうですか」
「いつもこっちの方角に行こうとするお遍路さんがいるので教えているんやよ」
ありがたやあああ。

更に歩くと、郵便局近くで歩いてきたお爺さんが
わしに敬礼をしてきた。
わしも金剛杖で答礼をしましたがな。
お爺さんはわしの答礼に、にっこり。
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「どこからかのう?」
「大阪の堺からです」
「おつかれさま」
「ありがとうございます」
また敬礼を交わして別れました。
小松島に航空隊があるので、もしかして先輩かな?

またしばらくローカルな雰囲気な道を歩くと
「千羽ヶ嶽のお豊とお君の墓」
いまだにここの由来が分らない。
誰か教えて!

その先には
遍路小屋とお京塚もある。
すっかり見慣れた風景ですね。
しかし、積極的に遍路小屋で休もうという気にならないのは、なぜか。
お遍路を始めたときから違和感を感じていました。
居心地悪いというか、落ち着かない。
それはアバンギャルドな外観も原因のひとつかもしれない。

わしは芸術を理解できない人間なんやろうね。

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野宿の際、どちらで寝るかというと、
多分朽ちかけた地蔵堂を選ぶでしょうね。
昔、瞽女(ごぜ)がひっそりと泊まっているような・・・

18番 恩山寺着
朽ちかけた山門の脇にある遍路道を登ると
途中老人が杖をつきつき登っています。
地元の人でしょうね。こうやっていつも登っているのでしょう。

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境内は、まだ銀杏の黄色が残っています。
どんなアングルがいいのかな?
ダイセンダツさんの老夫婦が仲良く石段を登ってきたんですが
あっという間にお参りして先に去って行きました。
なにかな?

次の札所まで4.0km歩く。
ここは夏と秋に通った道で、両脇の田圃の風景もまた
違った顔を見せている。
夏は農業用水を思わず飲んでしまったなあ、とか
たわわに実った稲穂を触りながら歩いたなあ、とか。
今はすっかり刈り取られて
次の季節を待っています。
ほのかに漂ってくる煙の香りが、子供の頃の冬の記憶が蘇ります。

「プルースト効果」という言葉があります。
匂いと記憶の強い関連性です。
脳内の臭覚と記憶の場所が近いからだそうな。
視覚、聴覚記憶よりも臭覚による記憶の方が
より強くフラッシュバックする・・・
わしの場合、それは給食の匂いだったり
初詣の寺院に漂う線香の香りだったりする。
楽しかったり、切なかったり。

ですから、
わしはお遍路に出かけるたびに子供の頃の初詣の記憶が蘇るのです。

こんなことを考えながら歩いていたら

19番 立江寺着
ここで大きなミスに気づきました。
蝋燭が切れた!
確か立江寺大師堂の手前に雰囲気のいい売店があったなあ。
そこで買おう!
と思ったら今日は閉まっているよ!
ああっ
どうしようかと考えていたら
さんや袋の底に2本転がっていました。
おおっ南無大師遍照金剛
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ここでも納経所で絵を受け取ってもらい

今日はここまで。
200m歩いて「立江駅」まで行く。
1632発「立江駅」~1701「徳島駅」360円なり。

今夜のお宿も昨夜と同じく「サンルート徳島」

今日は20kmくらい歩いたかな?
チェックインしたらランドリースペースに汚れものを放り込んで
夕食に行くかね。
駅前のいつもの店で、骨付き鶏(雛鳥)を堪能します。
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この骨付き鶏、丸亀名物だったのですが
今や四国全般に伝播していますね。
それに大阪でも食べられる店もできています。

お腹もできたことだし、
ホテルに帰って今度は天然温泉を楽しむ。
ちょっとしょっぱくて、錆色に濁ったお湯に足を浸していると
今日の疲れも取れるような気がします。


12月23日(水)天皇誕生日
午後から雨の予報ですが、
今日の予定は午前中です。22番、23番です。
0547「徳島駅」~0710「日和佐駅」
昨夜よく寝たのですが、列車に揺られているとつい寝てしまいますね。

日和佐の駅で降りて、
いつも東側の正面から大回りして薬王寺まで歩いていったのですが
よく考えたら西側出口から道の駅を通ればすぐなんですね。
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やはり早朝の薬王寺には誰もいない。
落ち着いてお勤めをすることができていいね。
さて、蝋燭
本堂の蝋燭立ての横で売っていたのでそれを買いましょう。
願文入りのやつを買う。
ちょっと高めですがまあいいか。

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薬王寺の絵を描きたいんですが、ここの桜の木の枝ぶりを見ていると
春に描いた方がいいなあ、と思います。
瑜祇塔の朱と桜の色がよく合うと思うのです。

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本堂の裏手に「肺大師」があります。
すっごく気になる名前ですね。
なんでもラジウムを含んだ霊水(瑠璃の水)が湧出していて
肺病など諸病に効くといわれているそうです。
薬王寺温泉と関係あるのかしらん?

長い石段を降りていくと、お爺さんが
「南無大師遍照金剛、南無大師遍照金剛・・・」
と1歩1歩唱えながら登ってきました。
地元の人なんでしょうか、
彼らにとっては日常的な有難いお寺なんでしょうね。

まだ門前のお店も開かないまま、薬王寺を後にする。
0900「日和佐駅」発~0923「新野駅」着
2km歩いて22番平等寺まで40分
空模様が怪しくなってきました。
なんとか午前中は持ちこたえてもらいたいなあ。

22番 平等寺着
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手水鉢に活けられた南天が美しいね。
いつもながらセンスのいいお寺です。
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本堂は現在修理中で、
御本尊は仮本堂の不動堂に引っ越しています。
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納経所で、わしの描いた絵を納めさせていただき、
副住職さんと少しお話しました。
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平等寺も、花をもっと植えたい・・・
門前のコスモス畑は去年から地元の人が始めたそうな。
「コスモス=平等」を意味づけて植えたそうですが
仏教でいう平等とは意味合いが違うんやけどもなあ・・・
などと言われていました。
向日葵を植えたそうです。

この先副住職さんが平等寺をどう演出していくのか
楽しみです。

ここで今回の旅は終了
「新野駅」で1時間ほど列車を待つ間に雨が降り始めました。
乾パンとカロリーメイトで軽く食事をする。
「新野駅」~「徳島駅」で徳島に帰り
駅前「びざんの湯」で汗を流し、餃子の王将で食事をして
1600「徳島駅前バスターミナル」から
1900「南海なんばバスターミナル」着

堺のねぐらにたどり着いたのは20時過ぎでした。

今年もお遍路に明け、お遍路に暮れた1年でした。
とても充実していたなあ。
旅のための時間は、
日常の職務をしている中からひねり出して作る方が充実している事が
更に実感できました。
あと少なくとも5年はこういった区切り遍路を続けていきたいと
考えています。
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プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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