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区切り歩き遍路2周目 第6回 40番観自在寺~十夜ヶ橋

区切り歩き遍路2周目
第6回 40番観自在寺~十夜ヶ橋


1月23日(金)の夜
大阪市内の高速バスは鉄道会社の本拠地を基準に分散しており、
大阪駅周辺では、JR大阪駅バス乗り場、阪急梅田バス乗り場、
今回乗る阪神バス乗り場は少し離れたハービス大阪にある。
間違うと大変!
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バスチケットには単に「梅田」と書いてあったので
いつもの阪急梅田バスターミナルに行ったのが間違いの元でした。
「あ、あの~、2230の宇和島行きは・・・」
「あ、ここからは出んよ。ハービスやない?」
「ええっ!」
あわててタクシーに飛び乗り
「ハービスまで!」
「ハービスの、どこ?」
「え?バスターミナルなんやけど・・・」
「ハービスちゅうてもいろいろあるしなあ」
ハービスのバス乗り場は、見覚えがあるんですが、
さてどうやって行けばいいのかわからん。
なんやかんやいってあちこち大阪駅周辺を走りました。
やっとたどり着いたと思ってタクシーを降りたら
そこはJRバスの乗り場

「ああっ・・・」

近くに停まっているタクシーに聞いたら
「そこの斜め向こうの通りの先」
100mくらい先には見慣れたハービスの乗り場があった!
あと10分、急げ!
夜の梅田をお遍路さんが走る。
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蛇足ながら大阪難波のバス乗り場は「OCAT(おーきゃっと)」が代表的なんですが
同じ所なのに呼び名が違う。「OCAT」「湊町バスターミナル」「なんば」などなど。
更に近くの南海難波駅にもなんばバスターミナルがあり、ややこしいね。

艱難辛苦の上バスに間に合いました。
やっぱりバス会社と乗り場を調べておかねばいかんねえ。
冬の夜中なのに汗をかきました。


1月24日(土)
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0730城辺(じょうへん)着
「え?城辺にも高速バスが着くの?」
松山の人に言われました。そんなに知られていないの?
バス停の建物で洗面とトイレを使わせてもらい・・・
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ここから宇和島行きのバスに乗り、観自在寺前の平成札所バス停まで行く。
150円の区間なので、すぐに着きました。

0750
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40番札所 観自在寺着
わしのお気に入りの門前の松の木・・・あれ?
短くなっているなあ。
思いを残しつつ、山門へ。

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朝の空気が清々しいです。
何故かは知らないが、わしこのお寺が好きです。
事前にfacebookのマイフレさんからここの納経所のOさんを
紹介して頂いていました。

「あの~、大阪の先達さんの○○さんから、腱鞘炎は大丈夫かとの伝言を頂きました」
「・・・・ああ!黄色の旗は?立てていないの?」
「えっわしをご存知で?」
「○○さんから聞いていますよ!」
「そおおおおですかあ」

納経所の方は親しみやすい人柄の人で
何故か初対面ながら掛け合い漫才ができましたがな。
おまけに、羊羹をはじめとしてお接待を沢山いただきました。
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「糖尿病ながら羊羹大好きなんっすよ。ありがとうございます」
「えっ、じゃ食べちゃだめでしょ」
「大丈夫です。食前の薬を飲んでから食べますから」
「・・・・」
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「それはそうと門前の枝ぶりのいい松の木、半分から切ったのですね」
「その理由は、これ」

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「えっ・・・(しばし絶句)な、なんと?」
「親指は男でしょ?小指は?」
「・・・・・・」

禅問答で「禅とは?」に対し、
親指を立てて「これです!」と答えたのを読んだことがある。
うう~む。深い、深いなあ。

すいません。Oさん、この公案の答えはまだ出ていません。
気になって気になって旅館ではその晩は眠れませんでした。


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心を残しつつ、門前の「平成札所バス停」から宇和島行きのバスに乗る。
バス停には定年後くらいのお遍路さんもいた。
歩き始めて20日くらい、もう今何月何日かわからなくなっているそうです。
羨ましい・・・わしも通しで歩くことができるのはいつの日か。

0856
来たバスに乗り、南予の山や谷を越えていく。
車窓に見える山
ああ、柏坂・・・あえぎながら登った思い出がよみがえる。
峠で見た「つわな奥」の絶景を再び眺めたい。でもそのためには歩かなきゃ!
更にバスは進む。

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車窓からわしの好きな町、津島の街並みが見える。
川向こうには枝ぶりの見事な松がある屋敷が見える。
ここをゆっくり訪問すると誓ったあの気持ち・・・来年こそは来よう。

1008
宇和島駅前着 1400円なり
今回は別格札所の納経帳を新調しました。
「別格も廻れ」とお大師さまのお声がかかったのでしょうか。

1017
別格第6番札所 龍光院着
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このお寺は広いし立派ですね。
今日は天気も良くて本当に暖かい。参拝日和です。
納経所で「湯上り足袋」をお接待に頂きました。
今日は札所のお世話になることが多い。ありがたいことです。
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「宇和島駅」から1137発の予土線に乗って「務田駅」まで行く。
この日、自転車をそのまま列車に乗せるサイクルトレイン実験が行われており
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駅構内でインタビューをしているのでそれが終わるまで改札が閉じられていたり
列車に乗り込んできたマスコミや広報関係者や自転車たちが
傍若無人(?)に振舞っていたのが気になりました。
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マスコミに協力するのが務めとばかり、一生懸命協力する乗客たち。
テレビに映るのが嬉しくて喜色満面の善男善女が多かったが
わしは天邪鬼なので
(マスコミってそんなに偉いの?)
と不機嫌でした。
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1153
「務田(むでん)」着
あれ?どっちに行けばよかったかな?
ちょうど駅にいたご婦人お遍路さんに龍光寺までの道を教えてもらいました。
列車遍路は遍路道とは離れた地点からスタートするので
方位をきちんと掴んでおかなくては最初迷ってしまうね。

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踏切を越えたら、おお、確かに見慣れた景色が目の前に広がった。
冬とは思えないうららかな日差しを浴びながら一本道を札所目指して進む。


1214 
第41番札所 龍光寺着
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ここのお寺にはお遍路さんたちの守らなければならない決まり(あるいはマナー)について
きちんと示されている。

「人の邪魔にならないようにお参りしなさい」
「他人の納め札を持っていかない」
「持鈴をやたらと鳴らさない」
「納経は団体であろうと個人であろうと順番です」
あたりまえの事ながら、これをきちんと伝えている札所は少ない。

車遍路の時、わしは納経所の住職から
「納経帳に御影の入った袋をはさんでおかないこと!」
「最初に言わないから1200年記念スタンプを重ねて押してしまったでしょ!」
と言われたことがあります。

ので

今日は服装容儀をきちんとし、納経帳もクリアーにして
いざ、納経所へ。

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納経所におられたのは奥様か?優しいご婦人でしたがな。
それに「記念スタンプの重ね印できます」
と貼り紙・・・・?
でも記念スタンプ重ね印は
ご遠慮申し上げておきました・・・・・・・・・・・・

次の佛木寺まで2.6km
ここは歩こう。
雲で日が陰ると風が冷たく感じるが
日が出てくると暖かくなる。
田園地帯の道をテクテク歩いていく。

すると小型車が停まり、ご婦人から声がかかった。
「黄色い旗のお遍路さんでしょ!Facebookの!」
「えっ・・そ、そうです!」
「私、この付近に住んでいるんです。今仕事中なんで、また後で書き込みますね!」
「ありがとうございます!」

Facebookの力はすごいなあああああ。
いま、「四国八十八か所」のコミュに入れていただいているんですが
ここへきて知り合いがぐんと増えたような感じです。
お大師様のお導きか。
いや、お大師様の時代にはネットもSNSもなかったなあ。
深く考えるのは、やめ!
人と人とのご縁を結んでいただいているのです。

1333
42番札所 佛木寺着
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ここの本堂の水煙が遠くからきらめいていて美しい。
納経所が本堂と大師堂の近くに移転してきているので、納経の際には便利ですがな。

さてここから次の明石寺へ行くためには歯長峠を越えていく10km歩きか
一旦宇和島までバスで戻り、そこから列車に乗って卯之町まで行き、明石寺まで行くか・・・
それともそれとも
ヒッチハイクをするか・・・・・
門前の休憩所で逡巡していたら
歩き遍路の若者がいた。

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「こんにちは!」
「こんにちは!ずっと歩きですか?」
「そうです!」
「今日は何処までいくんですか?」
「歯長峠を越えたところに東屋があるらしいんで、そこで野宿です」
「ええっ!この寒いのに・・・大丈夫?」
「寝袋あるから・・・それに多少寒くっても平気ですよ」

おおおおおおおおおお、若いっていいねえ。
彼は東大阪から来たそうです。
都会で顔を合わせても、こんな風に会話することなんてないやろうな。
お遍路さん同士では容易にこういったコミュニケーションが取れる。
四国の人たちの暖かいお接待を受け、感謝の気持ちを持つことができる。
若いうちにこういった経験をしておくといいやろうなあ。

「では、またどこかで会いましょう!」

若者は颯爽と去っていきました。

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オジサンのわしは来たバスに乗って宇和島駅に戻る。
そこから松山行の列車に乗り込む。
構内には変わった列車がある。
「?」
新幹線のようで、そうでないような・・・
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列車マニアのようなオニイサンが写真を撮りまくり、やがて乗り込むと満足そうに
シートに座っていましたがな。
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わしの乗る列車は一両編成の単なるキハです。
1521宇和島発~1556卯之町着
卯之町駅から明石寺までは約3km
わしの足では1時間くらいかかるよ。それでは納経所が閉まってしまう。
しゃああああない、タクシーを使うか!
あっという間にタクシーは卯之町を走り、

1605
43番札所 明石寺着
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やれ、これで今日の予定をこなすことができましたがな。

そういえばシーズンオフの札所では赤い錫杖の先達さんたちが巡拝しているのを
よく見かける。
彼らは昇任するためには、
決められた期間の間に決められた回数を廻らなくてはならないのですって。
先達さんも大変ですね。

明石寺から卯之町へは小山の中を通る遍路道を辿っていく。
ちょっと日が暮れてきて暗い山道を歩くのは気味が悪いね。
足早にお宿を目指します。

ようやっと街に出て一安心
ここは古い建物が残っているところです。
おお、シーボルトの娘のイネさんが医学の修行をされたところがあるんですね。
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国道沿いの歩道を歩いていると
向こうから金髪の女性が歩いてきた。派手なオバハンかと思いきや、
エリーさんだった。
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あああありがとうございます。
飴を口の中で転がしながら更に歩き、駅前通りの近くに本日のお宿の「西廼家」に到着
ここは前回の歩きの時に泊まったお宿で、おいしい料理と古い作りが気に入っていたお宿です。
今回のお部屋は・・・前回よりも狭いな。まあいいか。
今夜は団体さんの宴会が入っているようで、忙しそうだ。
「あいすいません、今日はちょっと立て込んでいまして、夕食は6時過ぎになると思うのですが・・」
「ああ、いいっすよ」
お風呂に入り、洗濯を済ませておく。
ちょうどテレビでは錦織圭の全豪オープンがやっていたのでそれを見ながら夕食を待つ。
6時を回った。まだ忙しいやろうなあ。廊下の向こうではバタバタ、ガヤガヤ団体さんで忙しそうだ。
6時30分・・・まだかなあ。ちょっとお腹が減ってきましたがな。
ついに7時を超えたよ。まあああだかなああああああ。
ちょとイライラしてきた。ああ、こんなんじゃいかん。

7時過ぎ、果たしてドアがノックされて、女将が入ってきた。三つ指ついて
「大変遅くなって申し訳ありません」
こんなに丁重に謝罪されたら何も言えん・・・・
無言で彼女の後について食堂に行く。
机の上に並べられた料理は前回と同じく豪華絢爛
空腹のあまり御飯のお櫃をお替りしてしまいました。
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腹ふくるらば心安らか
お腹いっぱい美味しい物を詰め込んだら、
あとは寝るだけです。
2030
おやすみなさい。


1月25日(日)
今朝の朝食には「大寒卵」の目玉焼きがついていた。
なんでも風水によると金運にも恵まれるとか・・・
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0715松廼屋旅館を後にする。

今日は八幡浜駅前に松山在住の遍路友達の
「門前の小僧」さん(以下「小僧さん」と記す)が迎えに来ています。


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卯之町駅の待合室には豆炭の囲炉裏がある。
懐かしい匂いやね。
ホームには昨日「務田駅」にいたご婦人お遍路さんがいた。
「どちらからですか?」
「京都からです」
踊りの先生をしているらしく、忙しいスケジュールを縫って
区切りのお遍路に来ているそうです。
お歳を聞いたら、80歳近いそうで、びっくり。
普通、夫人たちはお連れがいないとお遍路にもよう行かん人達ばかりです。
その反面、一人でお遍路されている夫人は老若いずれも芯の強そうな人です。
毅然としていて美しいですね。

0743「卯之町駅」発~0806「八幡浜駅」着の予定
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列車の車内で隣り合わせに座らせていただき、色々なお話をしました。
お話が楽しく、八幡浜駅にあっという間に着いてしまいました。


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八幡浜駅前には小僧さんがベンツで待っていました。
彼とは歳が一回り以上離れているのですが
不思議な御縁で親しいお付き合いをさせていただいています。
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ここ八幡浜市は小僧さんが若い頃通った高校のあるところで、
抜け道、小道に到るまでとても詳しい。
そんなんで、本日のお目当ての大黒町にある「吉蔵寺」には
迷うことなく到着できました。


0817
大黒山吉蔵寺着

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大黒山吉蔵寺、曹洞宗の寺院です。
この八幡浜を埋め立て、
港と街の発展に寄与した豪商の大黒屋吉兵衛の菩提寺として
建立されたのですが、明治20年頃、
衰退していた37番札所の本尊と納経の版とを
3500円(現在の価格にすると1000万円以上だろうか)で買いとり、
昭和の初め頃まで50年以上37番札所として存在していたそうです。
その証拠として、高群逸枝の「娘巡礼記」にそれが記されています。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

娘巡礼記より抜粋


三十三 八幡浜へ
(前文略)
 早速この地の大黒山吉蔵寺わ訪ねる。名刺を出すと、痛み入るほど丁寧に遇なして
下さる。
 ちょうど金田禅師は御留守中であったが、不思議な事にはこの寺の皆様すべて熊本
県人というので何となく懐かしく思われた。この寺は四国三十七番所の札所である。
でもこの事は世人に多く知られていない。即ち三十七番札所は高知県の窪川にある藤
井山岩本寺・・・いかにもこれが大師の旧蹟には違いない。でも古来の本尊や御納経
の版は吉蔵寺に伝わっている。そこで四国には三十七番が両立している形になってい
るとの事、その由来についてお話を承るとこうである。一体大黒山吉蔵寺という寺号
は、大黒屋吉蔵という人の名から取ったもので、大黒屋といえば現にこの地での多額
納税者として誰知らぬ者なき素封家であるが、今から三十幾年前この吉蔵なる人、夜
臥床にありて時ならぬ鐘の音を聞き、不審とは思いしもそのままにすて置いて翌朝例
の如く早く目を覚ますと、家内の者が仏間にこんな物があったといって持ってきたの
を見ると八十八ヶ所の納め札で、住所氏名は書いてなくその枚数三十七。ここにおい
て、さては三十七番の札所をどうかせよとの仏の思召しかと考え先にいった岩本寺を
調べてみると、見る影もなく衰微しているので三千五百円を以て本尊と納経の版を買
いとる事に相談をつけ須臾にして建立したのがこの寺である。その後裁判沙汰まで起
ったけれど中止され、とにかく、札所としての権利は完全に維持しつつ今日に及んだ
次第である。

三十四 月夜の野宿
 巡礼するのに逆と順がある。私たちは逆をする事にした。先ず四十三番の明石山
(源光山明石寺)に出なければならぬ。

五十一 可憐なる少女
(前文略)
 きょうはいよいよ三十七番藤井山岩本寺へ-この寺は高知県高岡郡窪川町に建てら
れ歌に曰く、
「六つのちり五つの社あらはして深き仁井田の神の楽み」
けだし阿弥陀如来、薬師如来、地蔵菩薩、観世音菩薩、不動明王の五尊を以て本地仏
五体を祀らる。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


これによると、三十七番はこの時点で二箇所あり、彼女は三十七番を二つ廻ったとい
うことになります。しかし窪川での納経についての記載はありません。
この辺はどうだったんでしょうね?
「娘巡礼記」は大正七年五月から十一月までの遍路記録です。二十四歳の若い娘の感
じたままの瑞々しい文体で書かれ、九州日日新聞に掲載されたものです。
「お遍路」は、その後編纂し直して綴ったものです。読みやすくなっていますが、先
の本のような瑞々しさは無くなっているような気がします。


その後裁判で岩本寺が勝訴し、本尊と版木は元に戻ったそうですが、
昭和39年くらいまでは吉蔵寺に三十七番札所の札がかかっていたそうです。
この辺の詳細は、門前の小僧さんのブログをご覧下さい。

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禅寺ながら大師堂があり、正面脇に掛けられた八十八ヶ所巡拝のさんや袋や
八十八カ所巡拝に関する碑(明治23年と読める)が
確かにここに札所があったことを語ってくれます。
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残念ながら吉蔵寺としての納経は今はやっていないということなので
大師堂で納経だけさせていただきました。

長くなってしまいました。
遍路記に戻ります。


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八幡浜港を撮影する小僧さん

この後、小僧さんの歩き遍路仲間のお宅を訪問し、
伊予柑のお接待を頂きました。
その後、先導してくれて山道の近道を通り、予定より早く目的地に着きました。

1000
別格第7番札所 出石寺着
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ここは「いずしさん」とも呼ばれている。わしの地元の近くの丹後にも
「出石(いずし)」という古い街があり、皿蕎麦が名物です。
どちらがこの呼び名の起源かな?と考えました。

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創建は養老二年六月十七日というそうな。
これほど確かな記録を残している寺院は珍しい、と案内本に書いてありました。
本堂脇には雪が残り、標高の高さを物語っている。
ここ出石寺は、別格霊場の中でも特に遍路道から遠いところです。
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大洲からここを訪れるには、1日をかけなくてはいけない。
はるか下界には、先程までいた八幡浜の街並みが見える。
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水鉢には氷が張っている。
そうだよね、今は一番寒い時期なんですから・・・

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護摩堂には藤堂高虎が朝鮮出兵の際に持ち帰った高麗様式の鐘がある。
重要文化財とはいうが、これほど縁起が明らかなのだから
返還要求があったら返さなきゃいかんのかなあ・・・・?

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下界に降りて、次の目的地に向けてベンツは走る。
途中、極めて珍しい跳ね橋を見せてもらいました。
なんでも戦争中に敵艦載機の機銃掃射の跡が残っているらしいんですが
残念ながら確認できず・・・。

人の運転で助手席に乗っていると、その気楽さから
いまどこを走っているのか、方位すら分からなくなってくる。
いきなり十夜ヶ橋永徳寺に着いたといった感じでした。


1153
別格第8番札所 十夜ヶ橋(永徳寺)着
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昨日の野宿青年、今夜はここの通夜堂で泊まる予定と言っていたなあ。
橋の下でも茣蓙を借りて修行できるんですが、この寒い中
とても無理でしょう。せめて本堂脇の通夜堂で眠りたいものです。

冬なので団体遍路さんは来ないと思いきや、
ワゴン車に乗った小規模ツアーは来ている。

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橋の上を高速道路が走る。
お大師さまが見たらどう思うでしょうね。
橋の下に降りて、野宿大師像にもお勤めをする。
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爆睡中のお大師さまと小僧さん
橋の下に降りた時から、四方からただならぬ視線と気配を感じる。

それは、鳩です。

本来鯉にやるべき餌の上前を鳩がさらっていくみたいです。
ここにいれば餌には困らないでしょうね。丸々太っているよ。

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どれわしも鯉の餌を、と餌箱の蓋を開けたとたん、
ヒッチコックの鳥のように鳩が群がってきましたがな。
鳩に溺れながら鯉に餌をやっていたら
先ほどの団体の先達さんの御刀自様がやってきて
「ちょっと、餌入れをいつまでも持っているの!よこしなさい!」
「あ、は、はい。でも餌入れはそこにもありますよ・・・」
「あ、あら、そうなの。フンッ!」
何故御刀自様の先達様はこう威張る人が多いのでしょうか・・・
家田荘子さんも時々そのことについて触れていましたね。

さてさて、ここで今回の予定は終了!
小僧さんのお陰を持ちまして、随分とサクサクと巡拝することができました。
おまけに、前・三十七番札所まで・・・
ありがとうございました。

近くの老舗のうどん屋さんで昼食をとり、
高速道路を通って松山まで戻り、そこから今日は昼間のバスに乗って
その日のうちに堺に帰る予定です。


松山までの道中、小僧さんから色々な事を教えてもらったり、
自分の気持ちを聞いてもらったり話をしました。

わしが四国巡礼のきっかけともなったのは、
青少年四国ウオーク」なんです。
十年以上前から、
鯖街道キャンプウオーク」や「障害者アメリカ西海岸ツアー」などで障害者や
子どもたちの旅のお世話を沢山させて頂きました。
その中で、自分の役割というものを考え、
自分は人のお世話がしたいのだということを実感していました。
鯖街道キャンプウオークも大団円を迎え、
じゃ次は四国をみんなで歩こう!という企画が持ち上げり、
わしも四国に行きたかったので大いに賛同し、計画していました。

残念ながら青少年四国ウオーク計画は頓挫しましたが、
その後一人で四国巡礼をしていく中で、
四国に行ってみたいけども、きっかけがない。
ツアーは参加しにくい、でもひとりではよう行けん・・・
などという潜在的需要のたくさんあるのに気づきました。

それなら彼ら彼女らを四国に連れて行ってあげよう・・・
そのためには自分がまず歩こう、旅をしよう。
ツアーを連れて行くならば先達の資格も必要だろう。
こういったところが目的であり、目標です。

先達の補任をうけるには霊場会の推薦が必要だとか。
こればっかりはいくら自分が力んでいても無理があるでしょうね。
「おまえは先達となり、遍路に行きたい人たちを導け」
というお大師さまのご縁を頂戴できれば、
この夢は叶うでしょう。

お大師さまのご縁を頂戴して
様々な人たちとのご縁を結ぶことができました。
この先もまた様々な人たちに助けられて四国の道を歩みたいと思います。

区切り歩き遍路2周目 第5回 31番竹林寺~39番延光寺

区切り歩き遍路2周目
第5回 31番竹林寺~39番延光寺

12月13日(土)
0525夜明け前の高知駅に高速バスが到着する。
よく眠れたのか眠れないのかはわからない。
しかし朝の冷気が身を引き締めてくれますがな。

まず、とさでんの路面電車に乗って五台山の麓まで行く。
始発まで1時間あるので、しばらく駅構内で時間を潰す。
思ったよりも寒くないのが救いです。

昨夜コンビニで買っておいた、
「赤飯のおにぎり」「根昆布のおにぎり」
を食べる。不思議といつもこの取り合わせです。

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0625
始発の路面電車に乗る。市街地は200円均一です。
「はりまや橋電停」で後免行きに乗り換える。
東の空が、ほの赤い。
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そこから約10分揺られて「県立美術館電停」で降りる。
ここから竹林寺のある五台山まで一直線の道を南下するんですが、
どうも2つ前の「葛島橋東詰電停」で降りて川沿いに行ったほうが
早く着くようだ。
後でこの時間ロスに泣かされるのです・・・・。

「五台山橋バス停」のある所から、自動車用参道を登る。
ところが、歩き遍路道が途中から現れてきたので、
躊躇なくそちらを登る。
登っていくと展望台に出たよ。
そこからさらに進むと、竹林寺境内の五重塔横に出ました。

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0737
31番札所 竹林寺着
朝早い境内には参詣者の姿もない。
五重塔の修理工事の作業員の人たちがちらほらやってきました。
売店を覗いてみたかったが、まだ閉まっています。

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納経所へ至る階段は紅葉に彩られてとても美しい。
灯篭も設置されている。夜はどんな景色なんやろうかね。

五台山麓の「三ツ石バス停」から、次の札所行きのバスが
0817に出る。今0810
走れ!五台山頂から下りの自動車道を駆け下る!
足がつるか?まだ大丈夫だ!
ドッカドッカドッカドッカお遍路さんが走る。
すれ違う車からは「何事か?」という顔が見える。
汗が背中を伝うのがわかる。

艱難辛苦の上、バス停に到着!まだ2分あるぞ!

「おや?」
バス停には「0814」と書いてある。
ああっ
ここは「三ツ石バス停」ではなく、何個か前の「五台山橋バス停」や!
いまは0815・・・・
あ~あ。

まあいいや。
お遍路さんの基本は歩きです。
たったの9.5km、歩いて行こうぞ。
歩きのお供のラジオを聴きながら・・・

NHKラジオ文芸館
「その日の吉良上野介」
これ面白かった。文句なく。
「すべては行き違いだったのだ」上野介がそう思い当たったのは
12月13日、赤穂浪士が吉良邸への討ち入りを果たす前日であった。
誰も悪くはなかった。
池宮彰一郎描くところの秀逸な短編でした。
この本、帰って速攻注文しました。

時々この番組で良い小説に出会えることがあります。

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ラジオを聞いて歩いていたら、
「下田川へんろ橋」というのがあり、それを超えて県道まで来ました。
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ここから海まで山超えて真っ直ぐ南下する。
この道でヒッチハイクやってみようかね。
道の広くなったところで立ち止まり、
車に向かって親指立ててにっこり。

にっこり。

にっこり・・・・

にっこり・・・・・・

止まってくれないよ。

土佐のドライバーさんはシャイなんかね。
しばらくこの地点で粘ってみたが、やめ!
後ろを振り返ると、
「武市半平太旧宅」がある。
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ここは前回、通り過ぎるだけでしたので
今回はちょっと見に行ってみよう。
ここ、人の家の敷地内みたいです。
「ワンワンワンワン!ワンワンワンワン!」
(そんなに吠えないでよ。ちょっと見るだけ!)
本来は茅葺きの家のようです。

この先に瑞山神社があるようなんですが、そこは次回に・・・

峠を越えてしばらく歩いたら山への上り道に着きました。


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1009
32番札所 禅師峰寺着
相変わらずここからの太平洋の眺めは素晴らしい。
海とお寺と山の組み合わせが絶妙なので素晴らしいと感じるのでしょうね。

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ここの納経所で、24金の開創1200年記念バッチを買った。1.5kです。
「うちのは他のとこより安いんよ!」
「ここに来る前にブログで見て安い!と書かれていたんです」
「そうなんか!」
「わしもブログで宣伝しておきます!」
お接待に1200年記念タオル(土佐バージョン)をもらいました。
去年から記念グッズを各札所で販売している。
いちいち買っていては財布が持たないが、つい買ってしまいますがな!

さて駐車場でヒッチハイクをしてみる。
中年の夫婦連れに・・・
「もし、次の雪渓寺まで行きなさるかのう?」
「竹林寺です」

あきらめない。

婦人の独り遍路さんに・・・
「もし、雪渓寺まで・・・」
「竹林寺!」

あうあう。

赤い錫杖の無愛想な先達さんが一人で車で廻っている。
これには声をかけない。

初老の夫婦連れに・・・
「もし、雪蹊寺まで行きなさるか・・・」
「そうですよ」
(おおっ)
「まことにすまんが、雪渓寺まで乗せていってくださらぬかのう・・・」
「いいですよ」
「ありがとうござります!」

伊予三島から日帰りで区切り遍路しているご夫婦です。
奥さんが詳しい車遍路地図を見てナビゲーターをして
旦那さんがそのとおり運転している。

6.5kmをスイスイと車は進む。
種崎の渡船にも乗りたかったが、そんな贅沢は言わない。
橋を渡って、あっという間に着いたよ。


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1100
32番札所 雪蹊寺着
雪蹊寺境内は、銀杏の落葉の黄色と、
お地蔵様の前掛けのとりどりの色合いが綺麗でした。
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境内の露店には、季節の柑橘類やクジラ肉の加工品が並べられ
団体の婦人たちが賑やかにお買い物に興じていました。
こういった光景も札所というか観光地の雰囲気を盛り上げてくれています。

通夜堂はどこかな?
探したが見つからなかった。単にわしが認識できなかっただけなんでしょう。

さて「雪蹊寺前バス停」から次の札所に、
と思って時刻表をよく見てみたら
「土日は運休」ですって!あう~。
ま、いいでしょ。歩きましょう。たった6.5kmです。
冬の風景を楽しみながら種間寺までの道程を歩く。
黄色い旗をパタパタ風にはためかせながら歩く。
日が照っている間は暖かくて汗ばむくらいですが、雲に隠れてしまうと急に寒くなり
風も吹いてくるような気がする。


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1256
33番札所 種間寺着
ここにも通夜堂があるはずなんですが、どこかな?
やっぱり見つけることができない。
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通夜堂に対する認識が足りないので見つけられないのでしょう、きっと。
門前の店でパンを買って食べる。

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さてここからは春野町役場の先の「ネギ谷口バス停」から
高岡行きのバスに乗ると案内に書いてあったので、
そちらの方向に向かって歩いて行くと、道すがらお婆さんが
「どっちに行くんかいのう?」と聞いてくる。
「ネギ谷口のバス停・・・」
「遠回りやけどのう」
「そうですか?」

また先に行くとおじさんが
「そっちに行ったら遠回りがぜよ!」
「え?そそそうですか?バス停はこの先なんっすけど」
「バスに乗りゆうがなら、仁淀大橋の方へ行った方がバスもこじゃんと走っちゅうし、近道ぜよ!」
「は、はははい。そうします」
地元の人二人から言われたら、それが正しいのでしょう。
元来た道を引き返して種間寺からまっすぐ仁淀川方面へ歩く。

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収穫された大根が干してあります。
これはタクアンになるんでしょうね。
田圃の方からかすかに野焼きの匂いがしてくる。
この匂いは子供の頃を思い出させてくれる懐かしい匂いです。

歩くこと2時間弱、仁淀川のたもとまで来る。
橋近くのバス停で運行本数を見てみたら、そんなに多くないよ!

「高岡高校通バス停」までバスで行き、そこから清滝寺まで歩いて30分
しかし、バスの時間まで30分以上あり、
バス停で待つにも川風が寒いので先へ歩いていくことにする。
仁淀大橋を渡り切り、「中島バス停」でバスに乗ることにした。

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あと1分でバスが来る時間になった時、
突如お大師様が現れた(?)
1台の車が止まり、中のから声がかかりました。
「どこまで行くんですか?」
バス停にいるお遍路さんなんで、お接待で声を掛けてみてくれたそうです。
地元の人だそうです。

「34番清滝寺まで行きたいのです」
「乗っていきます?」
「は、はははい。ありがとうございます!」
ヒッチハイクの合図を出しても全く相手にされないかと思えば、
バス停に立っているだけでも声を掛けてくれる。
これはお大師様のお導きなのでしょう。

「これからお不動様の所に行く」と言い、ついでに清滝寺まで
送ってくれることになりました。
しかし「お不動様」・・・
清滝寺の先に地元の人のみが知っているお不動尊があるのかな?
と思っていました。

清滝寺までスイスイと車は走り、
車遍路の難所の一つ、清滝寺への山の登り道も対向車なく、
あっという間に着きました。


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1508 
34番札所 清滝寺着

こんなに順調に行くとは思いませんでした。
お勤めも無事すみました。
「胎内くぐり、入ったことあります?」
「いえ。では入ってみます」
ここの高さ15mのお薬師様は大好きなんですが、
中に入れるのも最近まで知らなかったんっすよ。

いざ中へ入ってみると

「せまいよ~!くらいよ~!こわいよ~!」

頭や肩をゴチゴチぶつけながら108段の階段を手探りで進む。
本当はご真言を唱えながら進むのだそうですが
そんな余裕はなかった。
厄除けの御利益は、果たして成就しただろうか?

それから本堂右奥に滝があり、そこに連れて行ってもらった。
そこだけ空気が違う。
なんか違う。
霊気というものはこういうものなんでしょうか。
ここで滝行が行われるんでしょうが、
素人は中途半端な気分ではやらないほうがいいんでしょうね。

今日の予定はここで終了!
あとは高岡市内の「白石屋」さんに宿泊の予定です。

ここからお不動様へ会いに行く、というので
お供をしてお不動様を拝ませていただこうと思いました。
車は高岡の街を通り過ぎて南へ向かっている。
塚地トンネルを通り・・・

ん?

青龍寺の方向やねえ。
あれ?ひょっとしたら「波切り不動様」のおられる青龍寺かあああ!
お不動様って、ここの事なんやね。なるほど。
ってえことは、明日予定していた35番青龍寺もクリアってか?
ありがたやあああああ。

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1618
35番札所 青龍寺着
長い長い階段の途中に弁財天様の社があります。
ここの弁財天様と、本堂におわすお不動様に会いに来たそうです。
邪魔しちゃ悪いので、
わしは本堂と大師堂でお勤めして、納経所で自分の用事を済ませてきました。
自分の信じる、お世話になる仏様が居るというのは羨ましいですね。
わしにも自分の仏様と出会えるご縁がそのうち訪れるでしょうか。

帰りの車の中で色々なお話をしました。
神峯寺の上にある神峯神社は、霊気のとても強いところだそうです。
時々その話は聞いて訪れたいと思うのですが、残念ながらまだなのです。
まだお前が来るのは早い、と言われているのかもしれません。

それから金剛福寺の千手観音様からは強い力が出ているということ・・・

石鎚神社にも神様が今もおられるそうですね。

霊感があるようです。
見えないもの、聞こえないものを感じる力があるようです。
わしにはそういう能力がないので羨ましいです。

昔、霊感を持つ人と知り合いになったことがあり、
そうすると芋づる式にその手の人たちと次々に知り合いになったことがありました。
出会いは必然、
しかし出会うための行動は自ら起こす必要はあると思うのです。

この高岡での邂逅はお大師様の引き合わせでしょうか。

結局「白石屋」さんまで送って行ってもらい、
すっかりお世話になってしまいました。
ありがとうございました。
こういった出会いがあるのでお遍路旅はやめられませんね。

白石屋さんは、昨年台風の中ずぶ濡れの中歩いた末にお世話になったお宿です。
2食付き7000円
今夜は宿泊はわし一人だそうです。冬場はお遍路さんは少ないね。
夕食の寄せ鍋が最高においしかったなあああああ。
ここのお料理好きです。
それに2槽式の洗濯機も懐かしくていいですね。
これが使えない人達には不評のようですが・・・・
宿のおばさんによると、
使えないのは若い人達ばかりかと思っていたら、
いい年したオヤジ達も使えなかったそうです。
自分で洗濯していなかった人かな?



12月14日(日)
さて今日は、予定だった35番青龍寺が終わっているので、いきなり36番岩本寺の
窪川を目指すことにします。

JR波川駅か、伊野駅まで行ってそこから窪川駅まで一気に行く、という予定
さて高岡から伊野駅行バスがあり、お宿で時刻表を調べたら
0657発の便がある!
今0650、あわてて宿を走り出る。
早朝散歩のお婆さんたちにバス停を聞きながら、なんとかバス停を見つけた。
ひと安心やあああああ。

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0657、まだバスは来ない。
いやいや、大概バスって遅れてくるもんです。
0700、まだ来ない。あれ?もしかしたら早めに来て過ぎ去ったんかな??
0705・・・あれ?
時刻表をよく見たら0657の前に小さい「○」印があるよ。
「○」のある時間は、土日は運休ですと!
ガ~~~ン

近い方の波川駅までも7kmあるよ・・・・どうしよう。
タクシーで行くか?
いやいや、タクシーは歩き電車バスヒッチハイク遍路には含まれていない。
これ今回のわしのルールです。

歩いて駅まで行くぞ、えいえいおー!

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歩いていると、途中面白い物も見ることができました。
「鍾乳洞トンネル」
石灰岩の山を掘って作ったトンネルのようです。
トンネル内部に石筍はないでしょうね・・・

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祠にはマリア像らしきものが居る。
ここは隠れキリシタンの村なのか!
わけないか。

ここでヒッチハイクをやってみたよ。
親指立ててにっこり笑ってみるが・・・・
だめですねえええ。
軽自動車トラックワゴン車RVセダン・・・・20台くらい全部だめ。
ヒッチハイクはひたすら忍耐と根気が大事なんですね。

あきらめて更に進む。
地道に歩いていけば必ず目的地には着くものです。
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波川駅に到着
山間の田圃に中にあるような駅です。
駅前の道には2~3台の車が停まっていて、
リュックを背負ったお年寄りたちが喋っています。
ウオーキングイベントがあるようですね。
やがて一両編成のヂーゼルカーがやってきました。
そこからもウオーキングスタイルのお年寄りがたくさん降りてきましたがな。
彼らはどこまで歩くのかな?

のどかに列車は山間を進み、やがて須崎駅に着く。
窪川駅までの特急はここで乗り継ぎ。
40分くらいの時間があるので途中下車して
「二つ石大師」のある大善寺まで行ってみようかと歩いたが、
往復の時間を考えるとちょっと無理なんで途中で引き返してきました。
ここで見つけたあやしいラーメン屋の看板
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定刻になっても特急はやってこない。
今日は15分くらい遅れているそうです。
ヨーロッパなんかはこのくらいの遅れは日常的らしいんですが
日本では15分の遅れは致命的・・・です。

なんとか窪川駅までたどりつきました。
そこから20分くらい歩き、

1119
36番札所 岩本寺着

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蝋燭が切れたので売店のある宿坊へ入ると、
尼様から
「奥ノ院の矢負地蔵様の御開帳をしていますよ。どうですか?」
導かれるままに奥座敷へ・・・
そこには綺麗に彩色された白い地蔵尊がおわします。
しばしその御姿に見とれ、自然に般若心経を唱えていました。
「どう、きれいな御姿でしょう」
突然横から尼様のお声がかかり、お経が乱れてしまい、後半がうやむやになってしまいました。
ああ、こんなんじゃいかん。修行が足りんぞ!わし・・・

窪川駅まで歩いて戻り、今度は土佐くろしお鉄道で中村駅まで行く。
1249発予定の特急南風1号です。相変わらず遅れている。
ここで問題発生

中村駅から乗り継ぐ足摺岬までのバス便の事です。
「中村駅バス停」を1334発なんです。
このままいくと間に合わない・・・・
次のバス便は1541です。1時間45分かかるんで、納経所が閉まってしまう。

やきもきしながら待つほどに
1300特急列車が遅れて到着する。
とりあえず乗ろう。
検札に来た車掌のおねえちゃんに
「あ、あ、あ、あの何時に中村につくんかいのう?」
「そうですね、信号機の故障で20分くらい遅れています。1340くらいですか」
「あうあう~~~~!」
わしの顔色が変わったのを見て
「あの~、中村駅に電話してバスを5分くらいなら待ってもらいますから・・・」
「えっ?そんなことできるの?でもバスのお客さんに迷惑じゃない?」

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中村に着くまでの車中は、景色を楽しむような心のゆとりなかったよ。
間に合わなかったら、金剛福寺参拝は朝イチで・・・
色々考えていました。
時間が限られている区切り遍路は、予定が少しでも狂うと大変ですね。

中村駅到着直前、車掌のおねえちゃんが来て
「中村駅前でバスに待ってもらっています」
「ありがとう・・・間に合うといいね」

1340
中村駅に到着
半信半疑で改札から出たら、本当にバスが待っててくれたよ!
カンゲキー
土佐くろしお鉄道のみなさん、ありがとう。
つれない態度とってしまって、ごめんなさいね。
急いでいてお礼もきちんとしていなかった。

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バスに飛び乗り、運転手さんと一人乗っていたおじいさんに「ごめんなさい!」
「足摺岬バス停」まで1時間45分、1900円です。
路線バスは海岸線に沿って走るので景色に退屈しない。
時々狭すぎる道もあるが、
運転手さんは巧みに走り抜けていく。

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1527
38晩札所 金剛福寺着
「よう来たな」
お大師さまが出迎えてくれました。
今日無事にここまでたどり着けたのは、
四国の人たちとお大師さまのお導きです。

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ご本尊の千手観音菩薩様からは、
強い力が出ていると色々なところで言われています。
凡俗のワシには残念ながらその力を感じることができませんでした。

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門前にはコロコロした猫が寝そべっている。
「触ってもいいかな?」
「ニャイ~ン」
撫で回してやると、コロンコロンとひっくり返って
ゴロゴロゴロゴロ言っている。
しばらく猫に遊んでもらいました。
「あ、猫がいる。車に轢かれたのかしら」
団体のおばはん達が見当違いの事を言いながら通り過ぎる。

門前の土産屋さんで、土佐の銘酒「司牡丹」を2本買って家に送る。
これは年賀用のやつです。

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金剛福寺を出て右の方向に「万次郎の足湯」がある。
前回は足の裏のマメがひどい状態で
足湯を楽しむ余裕も時間もなかった。
今回は大丈夫だし、時間もたっぷりある。
ここの足湯は無料ですが、立派な施設です。
足湯に浸りながら太平洋を眺めることができます。
夕焼けを見ながら入ると綺麗でしょうね。

本日のお宿は「みさきホテル」
突撃車遍路の時に婆ちゃんと泊まったところです。
10000円と、ちょっと高めですが源泉温泉の大浴場があるので
ま、いいかな。
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部屋からはちょうど夕日が真正面に見えます。
コンパクトカメラでは、やはりこの程度の写真しか撮れないのが残念です。



12月15日(月)
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今朝の日の出は0702
朝食後に屋上に出て朝日を眺めていました。

今日は0850発の中村行きのバスに乗って39番延光寺と、途中の真念庵に行く。
しばらく時間があったので、足摺岬展望台まで行ってみようかね。
団体の婦人たちの「きれい~」「わああ~!」という声が
聞こえてくる。
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確かに展望台からの大パノラマは見飽きない雄大な風景です。
補陀落渡海してみたくなる。

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アメリカの方角を見つめるジョン万次郎さんの頭には鳥が止まり、
どちらの方角を見つめているのだろうか。

バスに乗る前に気がついた。
真念庵のある市野瀬バス停で降りて真念庵に行き、
1時間後の次の便に乗れば効率いいんじゃない?
そして、次の便は中村駅から宿毛まで行く便だそうです。
ずっと乗っていれば39番延光寺まで行けるよ。
これしかない!

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バスは昨日と逆の道のりを進む。
岬中央の山の上を走るスカイラインは広いが起伏があり、
くねくね曲がっていて車酔いしそうな道です。
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海岸沿いの道は狭いが起伏も少なく、景色もいいよ。
絶対こっちのほうがお勧めと思う。

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1010「市野瀬バス停」着
ここから真念庵まで遍路道を歩いて20分くらい。次の便は1105なので
往復して参拝しても十分に間に合うよ。

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ここの雰囲気も静かで好きですね。
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賑やかな札所もいいんですが、
こういった小庵の、静寂があたりを払う雰囲気がたまらなく好きです。
お遍路さんがこうして無事に四国を巡拝できるのも真念様のおかげです。
そのことを感謝しつつ、お勤めさせていただきました。
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納経所の大塚様のところで、珍しいものを見せていただきました。
昭和の初めころは真念庵は大きな建物があり、住職さんもいらしたそうです。
その頃の納経帳が発見されたそうで、その写真を見せていただきました。

1105
再びバスに乗り、中村を通って平田まで行く。
「寺山口バス停」で降りて歩くこと10分、
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1232
39番札所 延光寺着
冬の昼下がり、暖かい日差しがさしている。

大師堂で車遍路の初老の夫婦から声を掛けられた。
「歩きで廻っておられるんですか?」
「あ、はあ、一応・・・」
「1300kmを歩くんですね。すごいことですね!」
「あ、はあ、はあ。でも今回は3回目なんで気楽に電車バスも取り入れていますが・・・」
「すごい!3回目なんですか!是非ご利益をください」
一緒に記念撮影を頼まれてしまいました。
ああ、こんな大層な事をしている自分じゃないんですが・・・冷や汗

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今日は時間がたっぷりあったので境内を見物して回っていると
「新四国霊場」と記されている案内があった。
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裏の小山に八十八か所の写しが作られているようです。よし行ってみよう!
なだらかな山道には各札所の本尊様の石仏が間隔を置いて安置されており、
その風景はわしが毎朝登っていた裏京都市の八十八か所の写しと同じ雰囲気があり
懐かしい。
山を歩いていると汗ばんでくる。

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釣鐘を背負ったカメさんに見送られて山門を出る。

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歩き遍路の最初からお世話になっている杖
わしの大切なお守りです。
磨り減って使いづらくなるのが嫌で、
先っぽにテーブルの脚用キャップをホームセンターで買ってきて付けているが
磨り減って穴があいてきた。
付け替え時期ですね。

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土佐くろしお鉄道の「平田駅」から「中村駅」まで戻る。
今回の帰りの高速バスは、中村駅前を2115に出る予定です。
それまでかなり時間がある。
道の駅に行って、家内のためのお土産を買いますかね。

三原村産のどぶろくがあったよ!
それに、司牡丹の新酒もあった。これも買おう。
くじらハム、くじらジャーキーもある・・・
おっと、塩けんぴも忘れちゃいけない。
なんやかや買ったら10000円近くなっちまったよ。
足摺岬で買ったのを合わせると、酒ばっかりのような気がする。

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中村駅から15分くらい歩いたところにある
「平和な湯」に行く。
ここはスパリゾートみたいな施設で
露天風呂やジャグジー、サウナ、それに休息所もあり
低料金で楽しむことが出来るいい施設だと思います。

バスの時間ギリギリまでここで粘って
高速バスで無事に帰りましたがな。

これで土佐区切り打ち完了!


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今回、リュックの背に人工芝を取り付けて蒸れ防止&汗の浸透防止を試みた。
陸上自衛隊のレンジャー部隊の隊員もこのようにしているそうです。

お遍路コミュで、エアーメッシュパネルというのを紹介してもらい
それも買ってみたんですが、これは汗が浸透してしまう構造です。
これではリュックの背に汗臭さが染み付いてしまい、白衣にも臭いが移り、
悪臭のもとになる。
これが防水ならばいいんやけどもなあ・・・・

結局、今回の実験では
人工芝の装着は、蒸れは完全に防止できないが、汗を全く通さなかったので
汗臭さの防止は完璧でした。

今後の課題は、リュックに装着する方法をもう少し検討してみようと思います。

区切り歩き遍路2周目 第4回 24番~30番

区切り歩き遍路2周目
第4回 24番~30番
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11月28日(金)
2230に大阪なんばOCATから夜行バスで高知市に向かいました。
わしの席は最前席の右側
気持ちよく寝ていると・・・背中に「ドン」という衝撃で目が覚める。
「???」
しばらくしたらまた眠くなり、寝る。
「ドン」
「???」起きる。
(ああ、きっとわしの鼾がうるさいんやろうなあ・・・すまんのう)
よく眠れたのか寝不足なのかわからない。
朝5時30分、高知駅に到着する。
(どれ、わしの後ろに座っていた人の顔を拝ませてもらおうか)
と、最前席に座ったまま降りる人の流れを目で追う。
しかし、わしの気配を感じたのか、後ろの人はなかなか席を立とうとしない。
全員降りてしまった頃、ようやく覚悟を決めたらしく
わしから遠い左側をわざわざ廻って降りようとする。
わしが立ちあがったら、ギクッとしたように慌てて逃げ出すように走って降りて行ったよ。
若いあんちゃんでした。
そんなにわしの人相悪いかなあ・・・???
ごめんね。

11月29日(土)
今日はバスと列車を乗り継いで、目的地は室戸岬

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JR高知駅0547発
土讃線で後免駅まで行きます。260円
こんな朝早くなのに、スポーツウエアの婦人たちがいる。
婦人が二人以上いれば姦しいのは世の常です。
四人いるので(姦しい)の四乗です。
しかしそのマシンガントークのおかげで、彼女らの目的がわかった。
ゴルフの観戦のようです。「カシオワールドオープン」ですって。

0604「後免駅」着
土佐くろしお鉄道に乗り換え、
0621発奈半利行きに乗る。1070円
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車窓から眺める太平洋の夜明けは雄大なんですが、昨夜の寝不足(?)で
自然に瞼がひっついてくるよ・・・・
奈半利は終点なので乗り越しの心配がない。

0728「奈半利駅」着
次は高知東部バスに乗り換えて足摺岬まで行く。
約45分の道程です。
去年からだっけ?奈半利発着の高速バスが運休になってしまった。
何か事故の影響らしいんですが、残念なことです。

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0742「奈半利駅バス停」発
早朝のバス乗客はわしともう一人の旅行者風だけ。
バス乗り場にたむろしていた2人のおじさんたちは動く気配もない。
煙草をふかしながらお喋りしている。

最前席に座り、海と山、集落といった車窓の景色を眺める。
列車とバスからでは同じ景色なのになぜか雰囲気が違うね。
列車で居眠りしたおかげで眠くはならない。

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0841「室戸岬バス停」着 1200円だったかな?
おお、なつかしや。室戸岬は風の音と波の音が聞こえてくる。
最御崎寺への登山道入口にあるトイレの前で遍路装束を改める。

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最御崎寺の奥の院、一夜建立の岩屋(観音窟)にお参りして、
更に登る。
朝なので今はさほど暑くないが、今日は気温が上がるそうだ。
また汗をかくのかなあ。
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相変わらず食わず芋が元気よく繁茂している。
この食わず芋を日本海側のわしの家の庭に植えてみたら
冬を越せずに枯れてしまいましたがな。

0906
24番札所 最御崎寺着
メイドまで響くと言われる鐘石の窪みには
水が溜まっていて
思うように音が出ず、悪戦苦闘している婦人たちがいました。
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へんろ会館の方向からは僧侶に先導された団体もやってきたよ。
僧侶のあげるお経に合わせてお勤めさせていただきました。

しかし

納経所に行ったら
団体さんの納経帳とかお軸が山積みになっていて
それに納経所のお爺さんが丁寧に丁寧に書いておられるんで
思わず時間を食ってしまいましたがな。

さてここで次の津照寺まで7km、歩くと90分かかる。
バスで行こうか歩いていこうか
それともヒッチハイクでいくか・・・
最御崎寺の駐車場であれこれ考えていたが、
今日は車遍路さんたちの姿が少ない。
まさか団体さんのバスをヒッチハイクすることはない。

歩いていくか!
歩きがお遍路の基本です。

雄大な眺めのスカイラインを下っていると、珍しい風景が。
紅葉した葉っぱとハイビスカスの花が並んでいますよ。
さすが南国高知
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くじら漁港の町並みを楽しみながら歩いていく。
そろそろお腹がすいてきた。
もう11時を回っています。
津寺まであと少しの所にあるコンビニで
肉まん餡まんピザまんを買って食べていたら
窓にお宿の案内が達筆で書かれているよ。
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「善根宿ではありませんお気持ちで結構です」
「女性優先」
う~~ん、気になるなああああ。

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1119 25晩札所 津照寺着
相変わらず急な階段が天まで届く勢いで伸びています。
札所の階段を登るのは不思議と疲れないよ。
多分霊場はパワースポットなんでしょう。

25番から26番までは5km
ここは景色を楽しみながら歩く。
しばらく歩くと見覚えのある看板が目に入った。
「弘真宿」
おお、さっきのコンビニにあった宿ですか!
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ご主人からご挨拶を受ける。
なんでも自分がお遍路をされていたとき受けたお接待の
お返しのために始められたとか。
ああ、予定が詰まっていなければお世話になりたいなあああ。

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この季節にまだコスモスが咲いているんやね。

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金剛頂寺に向かう道の途中に
苔むした道標があった。
文字が読みづらいが確かに「へんろ」の文字が読める。
これ、拓本を取ってみたいです。

1310
26番札所 金剛頂寺着
しかし暑いなあああああ。20℃はあるんとちゃいますか?
駐車場の茶店でアイスクリンを買いました。
実はお四国でアイスクリンを食べるのは初めてです。
シャーベットのような感じですね。
こんな暑い日は美味しいです。

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ここのお大師さまは、まさに歩んでいるといった風情です。
「おまえも歩め!」
と言われているようです。

今回、お遍路友達と語らい
「黄色い旗」を立てて歩いてみました。
ヒッチハイク遍路の印です。
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ガチガチの歩き遍路もいいけれど、疲れたときやタイムアップの時なんか
素直に「乗せてください」というのもありかもしれません。
四国の方々の無償の好意に甘えるわけですが、当然双方にリスクが生じる事もある。
批判も反対意見もあるでしょうが、とりあえずやってみます。
リュックの黄色い旗を見た方、よろしくお願いします。

金剛頂寺を降りる道は二つあり、ひとつは海岸の不動岩に至る道
もうひとつは道の駅きらめきメッセ正面に出る道
前回は不動岩への道を下ったが、
今回はもうひとつの道を行く。
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急な下り道が続く。途中、急傾斜の石畳道があり、
「こんな急傾斜、安全に降れないよ!」
とつぶやいたら、脇に安全な迂回路があった。

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ふもとにはみかん畑がある。
みかん畑の終わりごろに『黒耳大師堂』というのがあった。
なぜに黒耳??
お大師さまの耳が黒い??
・・・・・「黒耳」とは地名でした。
小窓が小さすぎて中の様子が伺えませんでしたがな。

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海岸沿いの道の駅きらめきメッセにある「平尾第一バス停」から今日のお宿のある
唐浜(とうのはま)の「東谷入口バス停」まで移動する。

27番神峯寺のふもとにはお宿が3つあり、「きんしょう宿」は休業中とか。
「ドライブイン27」に予約をいれておいた。
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ここは食事はドライブインの食堂で採り、宿泊は少し離れた家です。
お店のお婆さんが案内してくれる。歩いて2分くらいか。
普通の古民家をそのまま使っているお宿ですね。
古い民家は子供の頃の昔を思い出して懐かしい。
家屋の匂いも懐かしい。
障子の古さもほっとする。
でも、壁の落書きが気味悪いなあああああああ。
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それはともかく、1700の夕食のために歩いてドライブインに向かう。
水平線の向こうに沈む夕日が綺麗やなああああ。
太平洋はいいね。
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夕食はドライブインだけあって美味しい。
特にご飯が美味しい。
わしがあんまりうまそうにお米を食べているのを見て
お店の人が「お米美味しいでしょ?うちの自慢なのよ」
でしょうねえ。確かに美味しい。大盛りのお代わりを頼みましたがな。
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この晩は久しぶりの山登りと歩きで疲れ果てていたし、昨夜の寝不足もあり、
1930には爆睡してしまいました。
もちろん、壁の落書き君からは何もありませんでした。

11月30日(日)
今日のお天気は・・・夕方から100%の雨だそうです。
壁の落書きくんに
「おはよう。よく眠れましたよ!」

0630
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荷物を背負って朝食を食べに行く。
冷たい潮風が心地よい。今日の天気はどうだろうか。
やっぱりお米が美味しいねえ。

0645
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神峯寺上り口です。「真っ縦」の神峯寺への参道を登るときは
麓のお宿に荷物を預けて登るのですが、わしは山を降りてから
土佐くろしお鉄道「唐浜駅」に真っ直ぐ向かうので自分の荷物は背負っていく。

この「真っ縦」も遍路ころがしの難所と言われるが、そう大変とは感じない。
休日の楽しいトレッキングという感じです。
アスファルトの道が、旧遍路道を所々で分断している。

0755
第27番札所 神峯寺着
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いつも思うのですが、神峯寺の上に神峯神社がある。
ここにも是非行ってみたい。しかしながら今回は列車の運行時間に縛られている。
ああ、いつになったら気ままな余裕のある旅ができるようになるのだろうか。

境内には婦人の三人連れが居た。
高齢のお婆さんと、その娘らしい二人の婦人が両脇を支えながら歩いている。
歩くのがやっとのようで、
本堂・大師堂までの階段はとても無理そうなので納経所前の休息所で
婦人二人がお勤めしてくるのを待っている。
こういった年配の親子遍路孝行はいいねえ。
自分の突撃車遍路の時の
ガチャガチャ、せわしなさ、お小言連発が反省されます。

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紅葉の季節なので境内には綺麗な色の落ち葉が散っている。
これ見るぶんにはとってもいいんですが
掃除する人にとっては大変なんでしょうな。特に砂利が敷き詰めてある所は
大変です。

真っ縦を下り、広域農道の分岐点に近づいたら
「こっちのほうが近道じゃよ」
と、お婆さんが教えてくれました。
登ってきた道を戻るよりも広域農道を通ったほうが行程に無駄がないようです。
「唐浜駅に行きたいのですが・・・」
「ああ、それならこっちのほうのが駅の前にちゃっちゃと着く」
この言葉は土佐弁なんでしょうか。

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道すがら、「化石体験遊歩道」の看板が目に入る。
興味あるなああああああ
化石掘ってみたいなあああああああ
やはり神峯寺付近では一日かけないといけないなあ。

0920
土佐くろしお鉄道「唐浜(とうのはま)駅」着
後免方面の列車は0958なので、しばらく駅周辺を探検する。
気になっていた「唐浜化石(食わず貝)」の看板を見に行く。
そおおおおかあ。ここが食わず貝のお大師霊跡ですか。
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ちょっとスマホで調べてみました。

●食わずの貝「唐浜化石」(村上護訳「四国遍礼霊場記」より)
 土州安喜郡 神峰寺のふもと、とうの浜という所に漁人あり。
 昔遍礼人、その多く貝をとるを見てその漁人に、貝を乞うけるに。
 その漁人この貝はくわず貝とゆうて やらざりしかばおいはらうなり
 こののち この貝みな石となりて、くわれざる物になりけり
 漁人も驚き いまの僧は大使なると、恐れやむみ貝を谷にすて
 皆同時に発心しける。

いやいやいやいや、これは貝の化石でっせ、お大師さまぁぁぁ・・
いくらなんでも貝の化石は食べられませんでしょうに。
独り突っ込むわしでした。
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0958
定刻通り一両編成の列車がコトンゴトンやってきました。
う~む。いい風景です。「遠くへ行きたい」のひとコマのようです。
土佐くろしお鉄道ごめんなはり線の各駅には
やなせたかしさんのマスコットキャラクターがある。
唐浜駅は「へんろくん」
おおっ、お遍路さんのわしはこのグッズ欲しいなああああ。
でもここは無人駅です。
残念

1046 「のいち駅」に到着
ここから大日寺まで約2kmです。
駅の売店で昼食用のパンを買っていたら・・・
あった!「へんろくん」のピンバッチ
その他にも各駅のマスコットキャラクターのピンバッチがずらりと並んでいて
楽しいね。
店員さんによると、お遍路さんは「へんろくん」を好んで買うそうです。
そうだろうねええええ~~~~。
駅から大日寺まで行く道は遍路道とは少し違うので
一回目とは違った風景が見られるよ。
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この「四国自動車博物館」どんな車が展示してあるんでしょうね。
車好きの人だったらたまらん!
やろうね。

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国道22号線を北上していくと、山の上にお城がある。
ヨーロッパの古城風です。
もしもですよ、ヨーロッパに日本のお城が作ってあったら日本人は
どう思うかな?と考えてしまう。
外国の「○○村」というのが日本人は好きなんやね。

1119
28番札所 大日寺着
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ここの門前の巡拝用品店の傘、書かれている文字が味があって好きですね。
つい買いたくなってしまうが、これ以上傘ばっかり増えても仕方がない。
やめておこう・・・・

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奥の院の「爪彫り薬師」に行ったら
たくさんの人がいる。
今日は何かの行事かな?と思って聞いてみたら
水を汲みに来ている人たちでした。こんなにいるのを見るのは初めてです。
ここの霊水は首から上の病に霊験あらたかだそうで、
みんな大きなポリタンクを一杯持ってきて汲んでいる。
ここのお水を戴こうかとおもったが、あきらめました。

空模様がなんだか怪しくなってきましたがな。
ここから国分寺まで9km歩く計画だったんですが
雨が来ないうちに先を急ごう。
と、いうわけで、「のいち駅」まで戻る。
列車の出る時間まで1時間あるので、駅構内で昼食を食べる。
もう11月も終わりだというのに暖かいねえ。

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1300
「のいち駅」~「後免駅」まで列車で移動する。
ところで少なからず歩くのでリュックの背中に汗をかく。
一応旅を終えたらリュックも洗うのですが
背中に当たる部分は厚いので汗が染み付いてなんか臭くなってくる。
発酵臭みたい・・・・
汗をかいて列車に乗り、リュックを下ろすと白衣とリュックが臭うなあ・・・
なるべく空いているところに一人で座る。
臭ってたら、ごめんなさいね。

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1310
「後免駅」に着く。ここから100mくらい離れたところに「後免駅前バス停」がある。
1315発のバスに乗って「国分寺通バス停」で降りて
国分寺まで300m
車遍路さんもちらほらいるよ。
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行基堂の前の桜の花が咲いている。
昨日までの暑さで狂い咲きしたんだろうか。
思いがけずいい景色を拝ませていただきました。

山門を出たところで、今日時々出会うお遍路さんと合う。
「早いですねえ。近道があるんですか?」
「い、いや、ショートカットしたんっすよ」

門前の扇屋さんで、オリジナルの納札を買う。
この御札、裏に般若心経が書かれているので写経とはいかなくても
それらしいお勤めもできるのかも?

あ、雨が降ってきたあああ。
バス停に急げ!あと4分しかない!
雨に打たれながらフル装備のお遍路さんがガサガサリンリン走る。
途中の小洒落たレストランのテラスからお客さんたちが何事?と見ているよ。
いやあああああ、300mをほぼ全速力で走ったのは何年ぶりかなああ。
ガチガチの歩き遍路よりもある意味キツいかもしれへん。

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1354になんとか間に合った。
向こうから来るバスは、行きに乗った車両が折り返してきたやつで
運転手さんが「ようまにあったなあ」という目で見てくれた。
もと来た行程を折り返し、
「後免駅前バス停」から土佐くろしお鉄道「後免駅」まで戻り
同じ構内のJRで「土佐一宮」まで行く。
複線の駅だったので、案内のとおり1番ホームで待っていたら
来た高知行き電車は2番ホームにするすると入っていく。うわあああああ。
2番ホームまでは陸橋を超えなくてはいかん。

またまた走る。
同じく出張サラリーマン氏2人も走る。
先に列車に着いて、わしのために扉を確保してくれていた。
ありがとう!

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やがて列車は走り出したが
またまた問題発生
汗かいて身体が温まってきたら、またまた臭いが・・・
端っこの方に立っていました。
それからそれから
どこかで切符を落としてしまいました。
仕方ないのでもう一度250円払いました。
ドタバタ派手に後免駅から乗ってきたので車掌さんも
わしがどこから乗ったのか判っているのが幸いなんですけどね。

「土佐一宮(とさいっく)駅」で降りて、そこから北へ1.5km
雨は振り続けるのでポンチョを着て歩く。
途中傘をさした歩き遍路さんとすれ違う。
彼らはわしを逆打ちと勘違いしていないだろうか・・・。
それとも歩きのオーラの薄くなっているわしを(?)と見ているだろうか。

1436 
第30番札所 善楽寺着
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境内に入ると雨は小降りになってきた。
この間にお勤めしよう。
本堂から大師堂に移る頃には一時的に雨がやんでいる。
ありがたやああ。

さてここで今回の区切り打ちは終了です。
実は高知駅の先にある奥の院の安楽寺にもいってみようと
計画していたんですが、
雨は心を折りますね~。
行く気力が失せてしまいました。今度はきっと、きっとお訪ねします。

帰りの高知発高速バスは2230発です。
かなり時間があるので
はりまや橋の先にある「スパリゾート・ルーマプラザ」で
休息をとることにしました。
ちょっと料金は高いのですが
各種浴槽、サウナ、休憩室があり、リクライニングシートに個人用テレビ
がついています。食事もできるのでゆったり過ごすことができました。

2200
夜の高知は雨が激しく降っている。
JR高知駅北口にあるバスの待合室に入ったら
長椅子がホームレスらしき人たちに占拠されていた。
それにむっとするような匂いが部屋に籠っている。
どこかで嗅いだような・・・・
ああ、自分の汗が発酵した匂いと同じ臭いやあああああああ。

気になったらとことん気になる匂いです。
どうにかせにゃならんなあ。
今使っているリュックは、
陸上自衛隊御用達の「アサルトザック」で使い勝手いいことこの上ない。
背にあたる部分だけ付け替えようかなあ。

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今回の旅は、黄色い旗のデビューの旅でした。
でも誰も知らない。あたりまえ。
これから普及させていくか、立ち消えになるのか、
お大師さまの御心のままです。
お大師さまに食わず貝で突っ込んでしまったからなあ・・・
罪深いわしには荷の重いことです。

区切り歩き遍路2周目 第3回 20番~21番

区切り歩き遍路2周目
第3回 20番~21番

前回、台風の接近で中止したお鶴、太龍の遍路ころがしを
歩いてきました。

しかしですな、この日は3連休だというのに
梅雨前線が西日本に張り出してきて徳島県は連日雨・・・・
しかし迷っている暇はない。

いつものことなんですが
区切り遍路に出発する時は
「なんか億劫やなあ」
「行くのやめよかなあ」
なんていう気持ちが一瞬よぎる。
でも歩いていると「お遍路ハイ」状態に陥り、
帰りの時には、もう次の予定に思いを馳せている。

四国病やあああああ


10月31日(金)
いつもの南海なんば駅高速バスステーションに行く。
エレベーターを降りたら、目の前に魔女が二人いる。

「?????」

ああ、ハロウィンか。

相変わらず宗教観の節操のなさやね。
ハロウィンは、キリスト教の行事ではなく、ケルト人の土俗信仰なんで
アメリカでは禁止する所もあるそうな。

宗教観に関して寛容なのは四国霊場も同じか・・・・

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今夜のお宿は
東横イン徳島です。
「お遍路さん接待プラン」を使う。今度は抜かりなくネットではなく、
直接ホテルに予約を入れたので素泊まり4500円です。
フロントで何かお遍路さんの証明を提示、というのが条件なので
金襴の杖袋を手に持って行ったら、フロントのあんちゃんが
「あの、何か白衣・納経帳とか・・・」
(ん?杖袋ではダメなの?一目瞭然なのになあ)
【白衣・納経帳等の提示】といったマニュアル主義の賜物なんかな?
菅笠をくくりつけたリュックをドンとフロントに置いたら
「あ、は、はい。結構です」
納得してくれましたがな。
わしの容貌がお遍路さんらしくなかったのかな?
まあいいや。
夜通し雨が窓を叩いていました。

11月1日(日)
天気は雨模様です。でも、傘をさすほどでもない。幸先いいよ。
ホテルの朝食は0700からなので、バスに間に合わない。
用意のお握りで朝食を済ます。

さて今朝は徳島駅前バス停から、
0710発の勝浦行きに乗る。

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土曜の早朝なので、乗客はわしとご婦人の2人です。
ここから鶴林寺登山口の「生名(いくな)」まで行く。

馴染みのない土地の、馴染みのない停留所名をチェックしつつ約1時間、
相変わらず車窓を雨がたたいている。
(こりゃ、雨の山登りやなあ)

山間部に入ると、
次第に見慣れた道路が見えてくる。自分が歩いた道だ。
雨着を着たお遍路さんたちが歩いているよ。
(すまんのう・・・頑張って歩いておくれ)

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0808生名バス停着
鶴林寺登山口専用のバス停です。
車内のアナウンスでもそう言っていたもんね。

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眼下の小川では鴨がネギしょって泳いでいる・・・
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目指すお山は厚い雲に覆われています。
きっと雨が降っているんやろうなあ。
悩んでいてもしょうがないやん!行こう!

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間違いやすい道には親切にこんな看板が建っています。
少なからず道を間違える人もいるんでしょうね。

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空からは雨がポツポツと落ちてくる。
沿道のミカンの木には、色づいたミカンが重そうについている。
お接待木ではないので、勝手に取っては不偸盗戒に触れる。
で、地面に落ちている奴を拾って食べてみた。
店で売っているものほど甘くはないが、新鮮な酸味が野趣を感じる。

次第に雨足が強くなってきたような気がするので
途中の茅葺休憩所でポンチョを引っ張り出して着る。
前回はここは外から見ただけで通り過ぎたんですが、
中に入ってみると、ここはお通夜できそうな所ですね。
下界の眺望も抜群です。雨雲がいい雰囲気を出しています。
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そんなんで、しばらく時間を休息所で過ごしていたら
雨がやんでいる。
せっかく着たポンチョなんでそのまま着て山道を登っていたら
暑くなってきたので脱ぐことにしましたがな。
菅笠があるからいいか。
自分で柿渋を厚く塗った傘も防水効果を発揮してくれているよ。
昔の人の知恵はすごいね。

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誰もがここの階段かスロープか、どちらを登ろうか悩むみたいです。
この階段、自分の歩幅にピッタリ合っているので登りやすいが
今回はスロープを登ってみよう。
雨が降っていたら滑るので階段にしたかも。

水呑大師さまです。
力をつけるために手で掬って飲ませていただきます。
あ~、生き返る。
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昭和三十六年に記された碑文の文面です。
雨降っていないけども湿度が高く、それに気温も少し高めなので、
汗がダラダラ流れて困りものです。

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心配な蛇は、秋なので出会わないだろうと安心していましたが、
異様に大きなミミズが山ほどいて時々ドキッとさせられます。
七色に変化するような不思議なミミズです。
でもいきなり足元に現れるので困りものです。

山道を進むほどに階段・傾斜がキツくなってきまして
息も上がってきます。
やがて自動車の通る音が聞こえてきて
目的地が近づいてくるのを感じます。

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通夜堂跡
鶴林寺が昔お遍路さんたちのために建てた宿泊所跡です。
ここに泊まるところがあったら便利やろうなあ。
鶴林寺さん、再建してくれないやろうか。

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0927
そんなことを考えていたら、山門に到着しました。
山道3kmを1時間20分、まあこんなもんでしょうね。
結構休み休み歩いた。体力の低下を痛切に感じます。
体重減らさにゃ・・・。

本堂で視線を感じ、ふと奥を見ると
どこかで会ったような表情をしたお地蔵様がわしを見ておられる。
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2順目の歩き旅は、何故かお地蔵さまに目が行く。
ひょっとしてこのお地蔵さまたちから呼ばれたのかしらん。

境内には車遍路さんや歩き遍路さんたちがちらほら。
カナダから来たカップル遍路さんもいたよ。
汗ビッショリの若者が、納経所のドライヤーで白衣を乾かしていました。
白衣の背中に鶴林寺の鶴の印を押してもらうためです。

大師堂では檀家さんの法事があるのか、
黒服を着た人たちがたくさん集まっていました。

相変わらず雨は降ってこない。
ありがたや。お大師さまとお地蔵さまのご利益です。

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「気をつけて降りなさいよ」
丁石のお地蔵さまが語りかけてくれます。

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ここの下りも急で膝が笑うのですが、
部分的にこういった作りになっていて安全に降りることができます。

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下界に近づくと雲の中に入り、幻想的な雰囲気になります。
この写真、年賀状に使えるかな?

he2-3-18.jpg
1031
急な階段を下りきったところで集落に入る。
目の前の太龍寺のある山は、やはり雲に覆われている。
ご利益を信じて雨が降らない事を信じます。

ここの廃校は頼めば宿泊させてもらえるそうですが、
どこかわからないまま通りすぎてしまいました。
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家の庭先を通るような道の脇には立派な地蔵堂がある。
管理が行き届いていて、大切にされている様子が良くわかります。

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道路沿いにある休息所には、地元で採れたみかんのお接待がある。
箱に書かれた「くまもと」がご愛嬌です。
3ついただきました。
疲れている時の酸味というのはいいですね。
リフレッシュできるような気がします。

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那賀川は、ダムの放流中だそうで、
洪水後のような勢いで緑色の水が流れています。
この川の色を見ると子供の頃の洪水の思い出が蘇り、落ち着かなくなります。
橋を渡りきったところで自転車に乗った地元の女子中学生に
挨拶される。部活に行くのかな?
若い子にされると元気をもらえるねえ。
こんな山奥から学校に通うのは大変やなあ。

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峠にはお大師さまとお地蔵さまがおられる。
これまで幾多の旅人を見守ってこられてきたのだろうか。

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山道の入口に太龍寺までの道が示されている。
実は、最近ネットの動画で、
古くからの遍路道の「かも道」というのがある事を知った。
お大師さまも修行のために通った道だそうで、真念遍路指南にも
この道のことが記されていたそうな。
行きたい、と思ったが、帰りのバスの時間を考え、
次回に回しました。
今度はもう少し時間的余裕を持って計画します。

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太龍寺への道は、最初はなだらかな坂を徐々に登っていくのですが、
後半のクライマックスは心が折れそうな階段が
延々と続きます。
あまりに段差がキツくて、十段登っては休み休み
息を切らせて登りました。
鶴林寺を超えて来ただけにこの階段には泣かされます。

幸いなのは雨が降ってこないこと。

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1212
自分の思っていた予定よりも、かなり遅れて太龍寺到着
疲れてはいたけども、霧に覆われた「西の高野」は雰囲気満点です。
厳かな空気が境内を中心として山全体を覆っています。

本堂・大師堂への長い階段を登りきったとき、
目の前にシマヘビがいた!
「キャ~~~~!」
と叫ぶかと思ったら、案外冷静に蛇君を見つめることができた。
「蛇よ、もう寒いよ。冬眠しないのかい?」
寒いので動きが鈍い。

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大師堂の裏手には奥殿がありました。
高野山奥の院を模倣し拝殿、奥殿方式で配立されているそうな。
ここは高野山のような撮影禁止区域ではなく、
お大師さまに撮影の許可を頂いて撮りました。
納経所を出たところで、鶴林寺にいたカナダ人のカップルと
若者もやってきたようです。
彼は今日は麓の坂本屋で宿泊するそうです。

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今回はここからロープウエイで下界まで降りて
そこから徳島行きのバスで帰ります。
ロープウエイの外は一面の雲で、大師像も見えず、
美人のガイドさんが見えるのみ。
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麓のロープウエイ駅から500mくらい先に
「和喰東(わじきひがし)」バス停があり、そこから徳島行きに乗ります。
1400発車で、まだ30分くらいあるので
近くの小洒落た食堂に入り、
名物の「ステーキカレー」を頂きました。
これ、とっても美味しいんですが
やはりステーキとカレーは別々に食べたほうがいいなあ・・・と
勝手な感想を持ちました。
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和喰東から徳島駅前まで1時間40分くらい、1150円でした。
いつもの「ルートイン徳島」11階にある「びざんの湯」で
疲れを癒し、そのあと駅前の居酒屋で「骨付き鶏」をビールでいただき
1900発難波行きのバスで帰りました。

今回は雨の予報にも関わらず、
行動中は全くと言っていいほど雨に会いませんでした。
お大師さまとお地蔵さまに重ねて感謝です。

次回は室戸岬~高知市内の旅を計画しています。

区切り歩き遍路2周目 第2回 2日目 12番~17番

区切り歩き遍路2周目
第2回 2日目 12番~17番
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この頃連休になると台風が来るような気がする。
折しも19号が沖縄近海に近づいてきている。
明日は四国も暴風雨に見舞われるとか・・・・
仕方ないので今回の後半の予定は一部中止にする。
鶴林寺、太龍寺は山道なのでリスクは回避したいよね。
ですから今日は平地、列車を利用して廻ろうと思います。

とはいっても列車の連絡がうまくいくはずもない。



思ったら

札所と近くの駅、それにダイヤが奇跡的につながったよ!
う~~む。お大師さまの導きか・・・・。
(なんでもお大師さまのおかげ)
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今のところ風は多少強いが秋の青空が広がっています。
ニュースでは台風情報ばかり流していて、前途の不安をかきたててくれる。
そのなかで、ちょっとだけ面白かったニュースがひとつ。
高知駅前に鎮座している坂本龍馬、武市半平太、中岡慎太郎像が
強風による倒壊を避けるために一時撤去されるとか。
ん?あんな大きい物が飛ぶんかい?
実はあれ、発泡スチロール製なんだってね。
うっわ~、お手軽!
知らなければよかった、という事ってあると思いません??

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今朝はちょっと早めに行こう!
徳島駅を0547の始発で南小松島駅まで行く。
0604、まだ駅には誰もいない。最近朝の空気が冷たくなってきて
気持ちがいいね。

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ここから18番恩山寺までは3km、わしの足では1時間かかる。
納経所が開く7時前後には札所に着いているってえ訳です。
途中「弘法大師お杖の水」に行きたくて、少し寄り道をする。
前回、見落としてしまった所です。
お大師さまが杖で突いて湧き出した泉なんでしょうね。
ここには昔お接待所があったと看板に示されています。

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「恩山寺まで八町」の道標、前にもこの写真を撮った覚えがある。
確か、稲が青々と茂った田圃を背景にしていた。
気になる風景はいつも気になる、ということやろうか。

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0652 18番札所 恩山寺着
この山門は、もう廃されているんでしょうか?仁王様もいない。
屋根に生えた雑草を見ていると廃寺に来たような感じがします。

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この山門を通ると、歩き遍路道に自然と導かれる。
何も舗装された車道を通らなくても趣のある遍路道を登って行くことができる。
すると、お大師さまの背中が見えた。
お大師さまは車道の方を向いている、と思う。
これも時代の流れか・・・。

19番立江寺までは4km
ここは真面目に歩きます。
まだ台風の影響もない。強いて言えば少し風があるくらいかな。
なんとか今日中に薬王寺まで行きたい。
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「お今日塚」って、こんな感じだっけ??
奥には新しい遍路小屋が出来ている。25年10月竣工とあるので
わしが通り過ぎた後にできたんやね。

0819 19番札所 立江寺着
山門には自転車遍路の親父さんがいる。
自転車でも廻って見たいと思うが、坂道や山道の事を考えると
う~~~ん、躊躇してしまう。でもやってみたい。
本堂の方からは団体さんの先達さんが拍子を取る
拍子木(なのかな)の音だけが高く聞こえてくる。
みんなまだお経に慣れていないのかな?

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大師堂でお経をあげていてふと気づくと
ガラス戸にわしと背景が鮮やかに写っている。
おもしろいアングルなので上手く撮りたいと思うのですが
なかなかうまくいかん・・・・

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そして今回は、見逃していた「黒髪堂」を見に行った。
なるほど、確かに髪の毛が巻き付いているなあ。
写真じゃ上手く写っていない。

わし、ここの札所の境内って好きなんです。
札所の所々で、(あ、ここの雰囲気好きやな)と思う
所があります。阿波の関所寺のここは、
いつまでもここに居たいなあ、という雰囲気があります。
立江駅から0951の列車に乗ればいいので、しばらく時間がある。
鐘楼の横のベンチでボ~ッと空を見上げていました。

隣のベンチにはリュックが置いてありました。
戻ってきたのは60代の婦人
「こんにちは、歩きですか?」
彼女は神戸西宮から週末を利用して一人で区切って歩き、
6巡目だそうです。
彼女が言うには
「私らは、『四国病』に罹っているんやよ。そんで、今四国に入院しに来ている」
なるほど、確かに四国病やねえ。
なぜ四国に来たくなるのか訳わからんもんね。
色んな話をしました。
歩き旅は独りのほうが気が楽とか、次の旅が待ち遠しいとか・・・
「先達にはならないのですか?」
「いや、あんなの私には無理!人に合わせなきゃならんし」
彼女は台風が来るのでこのあとバスで鶴林寺麓まで行き、
そこ登ってから徳島駅に移動し帰るそうです。

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わしはそろそろ立江駅まで行こうかね。
その前に、門前のお菓子屋さんによって・・・・・
名物「たつえ餅」を買う。
古代米を使って撞いた餅は赤っぽい。
「粒餡ですか?」「こし餡です」
あああ、わし、粒餡が好きなんですよね。
駅のベンチに座って食べてみたら、餡がおいしいよ!
しっとりした食感の餡が舌の上で上品に溶ける。

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列車の旅は順調です。
阿南で特急に乗り換えて日和佐まで行く。
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1045日和佐駅に到着しました。
駅前には日和佐城がデンと座っています。いつかこのお城にも行きたいなあ。
帰りの列車は1208なんで、十分に時間はある。

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昼食を食べて行こう。
23番薬王寺門前のうどん屋に入る。
「やくよけうどん」
焼き餅、エビ天、ワカメが入っています。
お腹いっぱいになるね。

1120 23番札所 薬王寺着
厄除け坂には一円玉が置かれている。
中年の夫婦連れが
「お金がたくさん落ちているなあ」
「これは厄除けのおまじないなんやよ」
「なら、踏んだらいかんな。あ、踏んでもうた」

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本堂奥の瑜祇塔へ続く男女還暦厄坂61段があるのですが、
まだこの階段を登るのは早いな。

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大師堂の近くに「随求の鐘」があって書かれてある「大随求真言」を唱えながら、
歳の数だけたたいてならせば厄が鳴り落ちると言われます。
カンカンと(数えで)55回叩いてきました。厄が落ちたかな?

帰り道は
日和佐駅から新野(あらたの)駅まで列車で行き、そこから約2km歩いて22番平等寺
来た道を戻り、新野駅から徳島駅まで行きます。
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1208に新野駅着、次は1440発なので、かなり余裕を持って行動できます。
心にゆとりができると景色を楽しみながら旅ができますよね。
22番までの道のりも、鼻歌歌いながら・・・・・
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1305 22番札所 平等寺着
本当は太龍寺を降りてから大根峠超えをしたかった。
四国は逃げはしない。また次の機会に行こう。

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手水を使おうと思ったら何か沈んでいる。
よく見たら紅葉の葉です。趣のあることをしていますねええ~。

本堂に行ったら、若い歩き遍路さんが柏手を打ってお参りしている。
周囲の年寄りは何も言わない。あとでそっと教えてあげよう。

ここで今回の区切り遍路も終わり。
大師堂で今回の順調な旅のお礼をする。

新野駅では40分くらいの時間ができた。
待合室でボ~ッとしていると
婦人の二人組遍路さんがやってきた。
彼女らは北海道から来ているそうです。
なんでも先日大窪寺に結願したんですが
なぜか18~22番の本尊の御姿を貰うのを忘れたそうで
またここまで戻って来た、ということだそうだ。
遠い北海道から大変ですねえ。
それも何回かに分けて来ているので、
彼女らも四国病におかされているのでしょうね。
次回は高野山に行く予定だそうです。
彼女らも歩くところは歩き、列車を利用できるところは利用して
四国を廻ってきているようです。
焼山寺や立江寺で会った人といい、今回はバス列車歩き遍路の人たちと
ご縁ができました。
歩きオンリーの人たちとはまた違った雰囲気です。
極端に求道的ではなく、自分の歩みを自慢することもなく
こうでなければならない!という訳でなく
心が自由な旅人という感じがしました。

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徳島駅には1603に着きました。
高速バスは1800発車なので、それまで温泉に入って疲れを癒し
骨付き鶏とビールを楽しんできました。
それでもバス停で30分くらい時間ができたので
停留所でボ~ッとしていたら、
立江寺で出会った西宮の婦人とバッタリ会いました。
山頂の鶴林寺は風が強かったらしいです。
この時点では西の空がやや雲が多い状態で、今日帰る分には問題ありませんでした。
翌日、台風は四国に接近し、バス列車飛行機は皆運休になってしまいました・・・
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次回は、鶴林寺と太龍寺を一日で廻りたい。


プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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