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区切り遍路の総括

区切り遍路の総括

1年を通して歩きの区切り遍路をしました。
思いつくままの事を
お気に入りの写真と共に記してみました。
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「一番霊山寺までの道程が一番長い」と言われている。
確かにそうです。
「行きたい、けど○○だから行けない」
「いつか行きたい」
こう言い訳しているうちにあっという間に時は流れ
歳をとって身体が動かなくなる。
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四国には、お大師様に呼ばれて行くのだと思いました。
来るのを許された人なのでしょう。
どんな状況でも行くときは行くんだ。
これはわしの結論です。
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いつも登る地元の山道の落ち葉掃除をしている時、
路沿いに居る八十八人のお大師様はじっと見ておられた。
そしてある日
「お前はそろそろ四国に来い」
とお誘いを受けたのではないかと考えます。
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長年関わってきた「鯖街道キャンプウオーク」が終わり、
鯖親父さんから「次は四国ウオークをしよう」と
誘われたのがきっかけで、四国に来た。
しかし鯖親父さんが途中からこの企画を投げ出してしまい、
取り残されたわしが、独りで四国を歩き始めたのも
お大師様が「おまえは一人で歩け」
というメッセージだったのでしょうね。
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山道を登っている時には、ひたすら登ることのみに神経が集中しある意味禅定の気分になってくる。
しかし、長い道を歩いていると、実にくだらないことばかり頭に浮かんでくる。
煩悩の塊である自分に気づき、唖然とする。
一体何週四国を廻ったらこの煩悩から解き放たれるのか。
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★お大師さまを感じた(と、勝手に思った)こと。he-all-05.jpg

☆困ったとき、路を外れそうになったとき、お大師さまが地元の人達の身体を借りて
 助けてくれます。
 それも絶妙なタイミングです。
 昔、人が自分に忠告するとき、
 自分の指導霊が人の口を借りて教えてくれているんだよ、
 と言われたことがありました。
 まさにこのことはお大師様のお導きですがな。
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☆お接待を受けると、荷物が軽く感じることがよくあった。
 不思議なんですが、肩に担っている負担がなくなるんです。
 しかし数キロ歩いていくと、また重くなるんですけどもね。
 お接待の功徳のおこぼれを頂戴しているのだろうか。
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★考えが足りなかったこと。ああ、いかん。
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☆靴の調整に苦しんだ。
 ワンサイズ大きいものを選んだが、自分の足の特性に合った特注のものを
 買う、または作るべきだと思う。
 自分用の登山靴を作ってきた通し遍路がいた。
 多少高くとも自分用のを作るべきだと思うな。
 わしは足の人差し指と中指が若干長いため、爪が圧迫されがちで、
 山越えの後、何度も爪が内出血した挙句はがれた。
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☆春から夏に向けては通気性のよいジョギングシューズを使い、
 秋から冬はトレッキングシューズを使ったが、初期は足が慣れず
 靴擦れに悩みました。特に雨が降る日は靴下が濡れて悲惨になりました。
 そしてそして重要なのは靴の中敷きということに気づいた。
 これだけは値段をケチるといけない。
 靴の中敷にもお金をかけるべきでしょうね。
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☆雨着は最初、15年前にスキーのときに買ったポンチョを使用しましたが
 防水機能は既になく、防水スプレーも効果なくリュックの中身までもずぶ濡れになりました。
 そこでビニールポンチョを買ったのですが強度に問題ありで、
 脱ぎ着するときに引っかかって敗れてしまいました。
 最後にたどり着いたのはモンベルの登山用ポンチョです。
 値段はそれなりにしたのですが、やはり値段の分だけ信頼できる性能です。
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☆お接待を期待してしまいました。
 某お接待所が夏季に閉鎖されていた。
 勝手に期待していたわしは、閉鎖されていることに腹を立ててしまった。
 毒づいてしまった。
 ああ、なんと浅ましい自分だろうか・・・。
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★お四国はわしを包んでくれる
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☆雲辺寺から観音寺まで一緒に歩いたご婦人が
 「歩きながら物を食べるなんて、地元にいたら絶対にできないね」
 と言っていました。
 確かに地元では見苦しいと言われるような事ができる。
 でも旅の恥はかき捨てとも違う。
 心が縛られない。開放される。
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☆素のままの自分になれるのかもしれない。
 それって楽しいよね。
 社会での肩書きなんて一切通用しない。
 親としての務めも必要ない。
 ただ自分と向き合うことのみ。
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☆三島川之江IC付近で、お婆さんから冷たいドクダミ茶のお接待を受けました。
 「なんでお遍路をはじめたの?あ、聞いちゃいけないんだっけ」
 「いや、ただ・・・お大師様に呼ばれたから?」
 「えらい!」
 いや、別に偉いと言われるような自分ではありません。
 凡俗です。煩悩まみれの自分があなたのお接待をうけていいものか。
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☆出会った人とのお付き合いは、一瞬です。
 一緒に峠を昇り降りしたり、お酒を飲みながら語り合ったり
 もうこの先この人とは出会わないと思うと、
 寂しい気持ちや名残しい気持ちもあるが
 別れの潔さを楽しむ術も覚えました。
 却ってそのほうが思い出が鮮明になって残ります。
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一年を通して歩いたことにより
四国の四季を楽しむことができました。
春・初夏の阿波路、風が気持ちよかった。梅雨明けは蒸し暑くて参った。
盛夏・初秋の土佐路、台風に二度も見舞われたり、40℃の中脱水状態になりながら歩いた。
晩秋・冬の伊予路、紅葉を楽しんだのかどうか覚えがない。
冬・初春の讃岐路、雪の峠越えを断念したり、冷たい海風を受けながら歩いた。
いずれの季節もわしを黙って受け止めてくれた。
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「お遍路さん いまやスマホの 道しるべ」
ラジオで聞いた俳句です。
なるほど。わしもスマホのナビに助けられましたがな。
へんろ地図に自分の現在地を入れることができ、
正確な位置と道程を知ることが出来ました。
しかし、磁石を持っていなかったので方位違いをしたこともありました。
太陽が見えるときには天測ができたので大体の方位がわかったんですが
曇りの日に東西が逆になってしまいました・・・

え?スマホに磁石機能があったの?
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1年の区切り遍路を歩いて結願したが
自分が劇的に変わったなあ、と思うことはない。
まだ修行が足りないのやろうか。
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今後の展望
真念石の拓本を取ってみたい。
水彩画で札所のスケッチ旅行をしてみたい。
バスや電車なんかを楽しみながら歩いてみたい。
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お遍路さん(その42) 高野山奥の院

高野山奥の院

歩き遍路お礼参り高野山奥の院

5月24日(土)
諸説あるが、四国八十八ヶ所の巡礼を無事に終わったお礼を
お大師さまにするのに高野山詣でに行ってきました。

執拗に四国行きを勧めても頑として乗ってこなかった家内に
「こんど高野山に行くんやけども・・・」
「ああ、あの信長に焼き討ちされた所やね」
「・・・?」
「信長も思い切った事をやったもんやね」
「それは比叡山や!」
「ああ、そうかああ」
「それはさておき、車で行こうかと・・・」
「そんなら行く!」

今回は宿坊に泊まって1泊2日の予定です。
宿坊は高野山に沢山沢山あり、迷っちゃうよね。
で、ネット予約できるところにしました。

0700
裏京都市を出発、高速道路を走ること210km
高野山に入ると、さすがに曲がりくねった登り路が続く。
所々に町石が見える。ああ、歩いて登りたいなあ。

1130
大門が見えてきました。大きいなあ。
ここは標高900mの大地に立つ宗教都市です。
以外に広い街並みです。
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今日のお宿の「遍照尊院」に着く。
ここは先輩遍路さんの泊まったところで参考にさせていただきました。
車を置かせてもらい、
さて金剛峰寺はどこかな?
目の前にある大きな伽藍は・・・金堂でした。

先に昼食を食べておこう。
「こんにちは。食事できます?」
「すいませえええん、今日は金山寺味噌の仕込みの日で、食事ができないんです」
へええええええ、そんな日もあるんかいね。
隣の店で食べる。

街の地図はあちこちにあるのでわかりやすいね。
大型バスがたくさん集まっている駐車場がある。
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多分この地点が金剛峰寺やろうね。
お遍路さんの団体さんが説明を受けている。
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本堂は、たぶんここでしょう。
大日如来様にお経をあげる。

今日はいい天気なんですが、ちょっと暑いかな。
この標高でこれだけ暑いのだから、下界はもっと暑いんでしょうね。
路の両側には塔頭が立ち並び、
お土産屋さんも多い。
あちこちで高野槙を売っている。買いたいが、

「どこに植えるの!」

はい、やめておきます。

「あ、生麩が美味しそう」
「日持ちしないでしょ!」

じっくりとこの街を見物しようと思ったら何日もかかるでしょう。

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歩くこと30分あまり、奥の院の入り口に来ました。
いかにも奥の院、という雰囲気満々です。
杉並木の森閑とした雰囲気に厳かな気持ちになる。
さてここには歴代有名人の墓所があります。
来世の平安を願ったのでしょうか。
財力がないとこんなことは出来ないでしょうね。
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果たして有力大名の名が連なっている。
敵味方、主人と下克上を果たした臣下
来世では仲良くやっているでしょうか?

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このあたりは空気もひんやりとしていて風も気持ちがいい。
それにお墓を眺めながら歩くので退屈しない。
あちこちで団体さんがガイドの説明を受けています。

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武田信玄・勝頼の墓所は、他のと比べ
おそろしく質素です。
墓所の主の姿勢を現しているのでしょうか。

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やはり石田三成の墓所の前では誰もが立ち止まっている。
誰が建立したのでしょうね。
ちなみに後姿は家内です。

ついにこの旅の終着、奥の院が見えてきました。
橋の前で礼拝
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ここから撮影禁止です。
御廟の様子を眼に焼き付けておこう・・・と思ったが
必要以上にあがっている自分がいました。
なんのことはない
燈籠堂で線香に火をつけ、蝋燭を立て、納め札を入れる
そんな動作がモタモタしていて、うまくできない。

「あ、ちょっと待って。納め札入れがない。落としたかも」
「何あわてているのよ」
「ああ、あった。さんや袋の中に挟まっていた」
(なんか変だあああああ)

お姿にお経をあげて、順路に従っていったら
御廟前に来る。ここが御廟に1番近い場所だそうで
皆熱心にお経をあげている。
再度お経をあげようか?と思ったが
「南無大師遍照金剛」だけあげてきました。

この岩屋の奥に未だ弘法大師様がおわします。
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頭がボ~ッとしたような状態で参拝を終え、
納経所で最後の納経と白衣に判をいただきました。
別にスタンプラリーじゃないんですが、
全部埋まると、また格別な気分ですね。

帰りはまた来た路を戻る。
もう一度見落としたような墓所などを見ながら帰る。

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1375年に作られた石碑
ある尼僧のもので、
石碑に耳を当てると、
極楽の声に似た音がするという。
「聞こえた!ピ~~~ンという音が聞こえてくるよ!」
「ほんまか!」
わしもやってみたが
自分の心臓の音しか聞こえてこない・・・。
(この写真は撮らなかったので観光用のを参照させていただきました)

ほっと一息、しかし暑い
「かき氷食べていこうか?」
「うん!」
(お、食べるのは反対しないな)
「あ、豆乳プリン美味しそう!」
(おいおい、かき氷じゃないのね)
わしは宇治金時を食べる。
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季節的に早いかと思ったら、案外いける。
この分だと下界はもっと暑いやろうねええええ。

さて今回の目的のひとつである、
大師教会での「お受戒」
これも先輩遍路さんのブログで知りました。
在家の信者がお大師さまの弟子にさせていただく儀式です。 
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受付で500円払って、しばらく待つ。
「あ、あの~、私膝を壊していて、正座が出来ないのですが・・・」
「あ、椅子がありますよ」
「まことですか!」
結構人が集まってきました。
時間になり、お受戒を受ける部屋に通され、扉が閉められると、
そこは闇の中

蝋燭の光だけと、ほのかに浮かび上がる御姿の荘厳な雰囲気です。
持鈴と共に阿闍梨様(真言宗の高僧)が着座され、
南無大師遍照金剛から始まる。

この日は10人以上の団体さんが二つ、個人がひとつ、二人が二つでした。
わしは、二人のうちの代表者・・・・
壇上に上がり、阿闍梨様から菩薩開帳のお札を貰いに行かねばならん。
しかし、満を持して椅子に座っていたので大丈夫でした!
暗闇の中、そろりそろりと壇上に上がり、無事授与されました。

そのあと十善戒と、
光明真言についてのお話がありましたが、
それについての具体的な話はありませんでした。

光明真言については、三田誠広著「空海」で勉強をしておきました。

ओं अमोघ वैरोचन महामुद्रा मणि पद्म ज्वाल प्रवर्त्तय हूं
オン 【腌】 オーム (帰命の宣言) 
アボキャ  【阿謨伽】 アモーガ (不空成就如来よ) 
ベイロシャノウ【尾盧左曩】 ヴァイローチャナ (毘盧遮那仏(大日如来)よ)
マカボダラ 【摩阿母捺囉】マハームドラー (偉大なる印を有する阿閦如来よ) 
マニ   【麼抳】 マニ (宝生如来よ) 
ハンドマ 【鉢納麼】 パドマ (蓮華(阿弥陀如来)よ)
ジンバラ 【入嚩囉】 ジヴァラ (光明を) 
ハラバリタヤ 【鉢囉韈哆野】プラヴァールタヤ (放ち給え) 
ウン 【吽】 フーム (畏敬の宣言)

密教ではその神秘性を保つ為に梵字や陀羅尼を翻訳せずに、
そのまま梵音を読誦するのだそうですが、
漢訳は当て字もあるので
サンスクリット語のほうがいいのではないか?
と思っています。

家内に
「どんな意味があるの?」
と訊ねられたとき、なんとか答えることができました。

大師教会でお授けしていただける十箇条の戒めである「菩薩十善戒」

★不殺生(ふせっしょう)
「生きとし生けるものを殺さない」
 生きるために殺生して食べる、ということを意識することはできます。

★不偸盗(ふちゅうとう)
「盗んではいけない」
 単に盗むという行為はしていませんが、
 もう少し高い次元(精神)での盗まないことは難しい。

★不邪淫(ふじゃいん)
「不倫な関係をしてはいけない」
 これは難しいなあああ。愛のない関係のことでしょうね。愛があれば・・・

★不妄語(ふもうご)
「嘘をついてはいけない」
 せめて騙すよりも騙される人のほうがいい、と思います。

★不綺語(ふきご)
「お世辞など、無益なことを言わない」
 人のうわさ話に眼を輝かせることはしないのですが、
 つい聞いてしまうことがあある。

★不悪口(ふあっく)
「悪罵しない」
 感情のままに悪口を言ってしまう。
 なんとかこういうことをしないように務めているのですが、難しいなあ。

★不両舌(ふりょうぜつ)
「二枚舌を使わない」
 真実はぶれない、という事を意識して使えるようになってきました。

★不慳貪(ふけんどん)
「むさぼらない」
 欲しい物が多すぎる。まだまだ物欲に囚われている自分があります。

★不瞋恚(ふしんに)
「怒らない」
 怒らないように務めているんですが、なかなか難しいなあ・・・。

★不邪見(ふじゃけん)
「間違ったものの見方」
 人を推し量るとき、自分が基準になっています。
 自分は常に正しいのだ!とは思っていないが、
 自分とつい比較してしまう。

当たり前のことなんですが、実践は難しいですね。
常に意識して生きていくことが出来ればいいんですが・・・・
修行します。




さて理屈っぽいのは終わりにして
遍照尊院にチェックインする。
早速大浴場にGO!
ここのお風呂はいいねえええええ
貸切状態で楽しむことが出来ました。
それに薬湯風呂も最高!
ああ・・・疲れがとれる。

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風呂から上がり、
自分の白衣をしみじみ眺める。
高野山奥の院の印を一番上に戴き、完成です。

夕食は精進料理
ここの料理人の腕前は、かなりのものであると拝察します。
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家内は
「おいしいね、おいしいね!」を連発
ご飯を五杯も食べました。
お櫃ごとお替りしてもらうこと三度
他のテーブルを遥かに凌駕していました。
しかしここの精進料理は美味しい。この値段でこの水準はすごい。
美味しい美味しいと、食べ過ぎた家内はもう動けない。

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夜の高野山見物は1人で行ってきました。
夕闇迫る遍照尊院の玄関
庭も美しい。

大門(だいもん)まで歩く。
寒いかなと思い、重ね着をしてきたら、結構暑くなってきた。
緩やかな登り坂になっているからでしょう。
犬に盛んに吠えられつつも大門に到着する。
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大きな門です。
ライトアップされていて、おデートのカップルもいる。

次は根本大塔を見に行く。
ここは赤と白がライトアップされていて、必見です。
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徐々に高野山の夜は更けてきて、ふくろうの声も聞こえる。
ああああ、深山やねえ。
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夜の高野山を堪能して帰ってきたら、
家内は既に寝ていましたがな。
歩き詰めで疲れたのと満腹で眠たくなったのでしょう。

翌朝
0600に朝のお勤めがありました。
ここにも椅子があり、楽です。
札所の宿坊とは違い、参加者がお経を唱えることはなく
ひたすら坊さんのよく通るお経の声を聞いていました。
今回参加者の中でお遍路さんはわしひとり
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お経が終わると
地階にある「八十八箇所のお砂踏み」に導かれ
ぐるりとひとまわり。
家内にも八十八箇所のご利益ありか。

そのあとお待ちかねの朝食
ここでもご飯をお替りしました。
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甘夏がど~んとついていましたが、
ここでは食べられないなあ。お土産にしよう。

これで高野山へのお礼参りが終わりました。
終わりは始まり、また明日へ向かって進むことにしましょう。

なにしろ、
家内の母親連れて車遍路が翌週から始まるのです。

お遍路さん(その41)打戻り 地蔵寺~霊山寺

打戻り 地蔵寺~霊山寺

歩き遍路讃岐の国 結願への道程 10・11日目 地蔵寺~霊山寺

5月5日(月)
さていよいよ1年間に渡った区切り遍路の最終日ですがな。
心して歩こうと思う。
安楽寺宿坊の朝は、お勤めもなく食事時間もきっちりと指定されていないので
0630の食事開始時間に食べに行く。
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ひとりで食前のお言葉を唱える。
「一滴の水にも大地の恵みを感じ、一粒の米にも万人の労苦を想い、
ありがたくいただきます」
この言葉もあちこちで細部は異なるが、唱える心は同じです。

0715宿坊発
今朝は目一杯遅く出かけました。
なぜって・・・今日も14kmくらいしか歩かないし、
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それに玄関は荷物の多い小規模団体さんでごった返していたから。
「○○教会」で、多分お不動様の教会やろうね。
昨夜のお勤めで、お不動様の真言を流暢に唱えていたからなあ。
かなりキッツい団体のようです。
昨夜も大部屋の前で信者さんのひとりが床に頭つけた土下座状態で
指導者(お刀自様)にお説教されていました。それも30分以上も(((((( ;゚Д゚)))))
この団体とは関わらないようにしよう・・・。

やはり逆打ちは難しいなあ、と感じた日でした。
6番安楽寺から5番地蔵寺まで逆に行くのですが
路の分岐点では、どっちの方向に行ったらいいのか判らなくなる。
テキトーに行ったら標識がなくなってしまう。
まあいいや。1番の方向に行けば・・・・

わしのスマホにはナビのアプリを入れているので、
お遍路地図と照らし合わせていけば間違いがないはず。
ここで大失敗!磁石をもっていないので方位がわからん・・・
今日は生憎太陽が出ていないので天測ができない。
その結果、東西を逆に捉えてしまった。

国道かな?バイパスかな?大きな道を延々進んでいくと
「安楽寺はこちら」という標識に当たった。あれ?
どこかで逆行したみたいだ。
この時点で4km・・・往復8km無駄になった。
まあいいや。時間はたっぷりある。
足の調子もいい。どこまでも歩こう。

こんどこそ5番地蔵寺への正しい路を歩んでいくと、
1100 
おお、うどん屋があった。それに開店している。
名物「ゲソ天」の店だそうです。「さざなみUdon徳島店」
躊躇なく入る。
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さっそくゲソ天を取る。うどんには色々入っているよ。うまそう。
これはうまいうどん屋さんです。ゲソ天も食べ応え満点でお腹いっぱいになりまっした。
家内にメールで
「うどんおいしいよ!」
「おいしそう」
「今度一緒に徳島に食べに行こう!」
「いや!」

1159地蔵寺
艱難辛苦(?)のうえ、地蔵寺に到着しました。
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子供の日だけあって、車遍路さんたちが多い。
観光バスの団体さんシーズンは過ぎたようです。
板野町の中を進むと、以前通りかかって気になっていた床屋さんがあった。
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「決意の丸坊主」の店です。菅直人もここで・・・
彼の爪跡が良きにつけ悪しきにつけ四国中に残っている。

金泉寺、極楽寺も遥拝だけで勘弁させていただきます。
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1429
坂東の町に入ると、わしのお目当て、
映画「バルトの楽園」のロケセットがある「バルトの庭」に着く。
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第一次大戦で青島守備のドイツ兵の捕虜収容所がここ坂東にあり、
所長松江中佐の強い意志により、地元の人とドイツ兵との交流が行われた地です。
高校の頃にこの物語を読み、いたく感銘を受けました。
それが映画化され、そのセットがある・・・!
でも先を急ぐので観られない!

そんな去年のジレンマを解消してきました。

道端の看板をじっと見つめていたら、職員らしき女性から挨拶され、
入り口まで親切に道案内をしてくれました。
きっと、看板を見つめていたわしの顔つきが真剣だったんでしょうね。

入り口の券売所で荷物を預かってくれました。
「重いですね~、本当に歩いて廻っているんですね」
「は、はははい。区切りですけどもね」

案内の人は当時の陸軍の軍服を着用している。
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階級章は・・・おお、中佐だ。
各セット内を丁寧に説明してくれているが、せっかちなわしは勝手に
あちこち観て回る。

酒保(売店)の建物に入ったら、わしの目が
展示してあるものに釘付けになった。
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第一次大戦時の日本軍、ドイツ軍の軍服が展示されている。
コスプレもしていいそうです。

それよりなにより壁に架けてある小銃
ドイツのKar98kと、日本の38式です。
「さ・さ・さわってもいいんですか?」
「どうぞ、どうぞ!」
(ヒャッホ~!)

槓桿(こうかん)をガチャガチャさせたり
立ち打ちの姿勢をとったり、捧げ銃(ささげつつ)や立て銃(たてつつ)
などの執銃動作をキビキビしていたので、わしの正体がバレてしまいました。
こうなったら最後まで。
サーベルもあったので刀礼動作もサービスしておきました。
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ここは先を急ぐお遍路さんが素通りしてしまうので
職員の人達はお遍路さん向けのお土産とか集客方法について
わしの意見をほしかったようです・・・・。

明日は鳴戸西ICの高速バス停から帰るので
ちょこっと場所の確認をば・・・
おお、こっちにもドイツさんの記念となる所がある。
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もともとの捕虜収容所の跡地とか、
ドイツ兵捕虜の慰霊碑がある。
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南無大師遍照金剛

1539 
一番札所 霊山寺
ついに一番までたどりつきました。
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想いは1年前の自分です。
お大師さまに導かれ
毎回夜行バスに乗って四国に来て寝不足で歩いたなあ。
夏の暑い日も台風の日も、雪の舞う冬の日も
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歩き遍路にこだわったこの道程は、わしの中で何かを変えてくれたのだろうか。
無事に巡ることのできたお礼をする。

霊山寺を後にして今夜のお宿はすぐそこなんですが、その前に
どうしても寄って行きたい所がありました。

それは坂東駅前のお好み焼き屋さん。
ここの大将に会いたかった。

去年のちょうど今頃、
お遍路を始める朝に板東駅に降り立ち、霊山寺に向かって歩いていると
店の中からおじさんが手招きしてくれて、
お茶とお菓子のお接待を受けました。

お遍路装束を着る前から、早速お接待を受け、
戸惑いながらも嬉しかった思い出がありました。

あの店はどこだっけな?と駅前に歩いていくと、
あったよ。
大将もいました!
相変わらずの笑顔にほっとします。
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結願の報告と、お接待のお礼をしました。
ここの店は、これからお遍路を始める人が板東駅で降りて
1番霊山寺へ向かう前の、いわば「前札所」でしょうね。
何人のお遍路さんがここで暖かいお接待を受けたのでしょうか。

しばらく大将とお話をしました。
歩いて廻った人は、歩く前よりオーラが0.1mm大きくなっているそうです。
ワシのオーラも0.1mm大きくなっているとか。
なんか嬉しい。
ビールのお接待ありがとうございました。
これからも、お元気でいてください。

1600
今夜のお宿「かどや椿荘」着
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ここはご夫婦が芸術家のお宿で
ご主人の書いた油絵、水彩画、水墨画、陶器
ご婦人の書いた書があちこちに展示してあり、眼福であります。
休憩室には美術書がたくさん置いてあるよ。
食後に見させていただこう。
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この夜は休憩室から借りてきた八十八箇所の写真集を見ながら
今までの旅の思い出に浸っていましたがな。


5月6日(火)
今日は純粋に帰るだけの日です。
朝食も7時にいただき、ゆっくり旅館を出る。
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バス停までの道筋にドイツ館があるんですが、
まだ朝早いので閉まっています。でも昨日ロケセットで堪能したので
心残りではない。

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併設されている売店は昔の収容所(Die Baracke)を使っている。
駐車場には、連休を使って車中泊の人達が朝食を作っているよ。

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鳴戸西IC高速バス停の建物も
なんかバラッケ風やね。面白い。
この日は特に高速も混雑せず神戸三宮まで進み、
そこで裏京都市行きのトランジットでしばらく過ごし
無事その日のうちに渋滞にも会わず帰りつきました。

さて次は
高野山へのお礼参りです。

お遍路さん(その40)打戻り 切幡寺~安楽寺

打戻り 切幡寺~安楽寺

歩き遍路讃岐の国 結願への道程 9日目 

5月4日(日)

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八栗寺ロープウエー乗り場で、草餅をくれた遍路先輩から
「大窪寺から切幡寺までは25kmあるよ!」
と言われ、しかし遍路地図には19.3kmある。
記載の間違いかなあ?と心配していたら、
八十窪の女将さんが「朝6時にここを出たら1番まで行けるよ」
なんですと?

やっぱり遍路地図に間違いはなかった。

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0615民宿発
今日もいいお天気です。
道程は、緩やかな歩きやすい降り道が続きます。
振り返ると、大窪寺が見える。
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さすがに感慨深い。
ここから遍路道にいったん入る。
竹林の静かな山道を歩く。タケノコは・・・でている。
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すれ違った大窪寺行の車が停まり、缶コーヒーのお接待をいただきました。
わしのことを結願者として見ていただいているのでしょうか。
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退屈を紛らわせてくれるのは、やはりラジオ。今日は香川放送です。
わしのお気に入りの番組の一つに、
「四国八十八カ所音の便り」があります。四国ならではの番組ですね。
今回は竹林寺です。札所を廻っている時は、景色を眼で見がちなんですが
札所札所には、音も確実に存在する。音の景色もいいなあ。

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そろそろ坂道も終わりに近づき、平地になってきた。
犬墓大師堂があり、ここから600m・・・どうしようかなあ。
行ってみたいが、やめておきます。
ああ、まだ自分の心には余裕がない。

山と山の間に平野部が見えてきた。高速道路の高架も見えてきました。
やった!四国の道がつながったぞ!
ただ本当に巡礼の道がつながるのは十番切幡寺に行ってから。
遍路標識も、大窪寺からの打戻り用のがきちんと貼ってあり、
迷う一ことなく進むことができます。ありがたや。
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道沿いの民家にはサクランボが鈴なり。
おいしそうやなああああああ
盗ったらいかん。下に落ちていないかなあ。
あったよ。甘い。

やがて

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1051切幡寺前に到着
これでわしの中では四国の巡礼路はつながりました。
門前のお土産屋さんにフラフラと入って行くと、わしの欲しいものが。
竹製の傘です。てっぺんの尖っていないやつで、これが欲しいなあ。
それヒ柿渋塗の傘もある。あれもほしいなあああああ。
もう一度歩いて廻る時があったら、あれ買おう。
おや、錫杖もあるよ。先達さんの持っている赤いやつではない。
ベテラン歩き遍路さんでこれ持っている人がいた。
納め札が赤札くらいになったら一度持ってみたいなあ。

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季節は5月、歩き遍路さんの姿も多い。
向かい側から来る
まっさらな白衣と杖をついたお遍路さんとすれ違うことが多くなった。
1年前のわしの姿です。
「こんにちは!」
「・・・・あ、こんにちは」
照れたように返事を返してくる。
たった1年で心の持ちようが変わってきているんですねえ。

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1年前に、初めて休憩させてもらったお接待所がある。
お遍路さんにとってはここは一回きりのことが多いが、
ここの人達にとっては、一生続く行為なんでしょうな。

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小豆洗い大師堂です。
ここの清水にも、眼病に効果ありの伝承が伝えられている。
ここも含ホウ酸泉かな?

法輪寺手前の道で、3人のお遍路さんと近所の人たちが空を見上げている。
なんだ?
わしも空を見上げたら五色の雲がかかっている。
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おお、瑞兆だ!
更に太陽を見たら、周りに虹の輪がかかっています。
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あとで調べてみたらこの現象は日暈(にちうん、ひがさ)」というそうです。
空中の氷晶の存在により、
太陽光線が回折、散乱してこういった現象が現れるそうです。

南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛

わしの満願を祝ってくれる・・・わけではないが瑞兆とみて嬉しい。
そこにいた老人2人と御婦人1人の遍路さんたちのうち、
1人のご老人はアルピニストで、剣岳でブロッケン現象を見たそうな。

ちょっと立ち話をしましたが、
気の強そうなご婦人はわしが88番から1番までの打戻り、
という行為が理解できないようでした。
何度説明しても白分の知っている「逆うち」としか解釈してもらえませんでした。

これだけは実際に体験してみないとわからないやろうなあああああ、
と思いました。

1150法輪寺着
ちょうどいい時間なので、ここの門前でうどんを食べることにする。
名物の草餅も美味しそうなので、それも食べる。
ここの店はカーチャンのカーチャンを連れて車遍路に行った時に入り、
彼女のうどん嫌いが克服された霊験あらたかな店です。

店内には、お洒落な格好をしたお遍路さんの女性が二人います。
メイクを直すのに余念がない。
歩き遍路を始めたらしいんですが、あの恰好では焼山寺の山越えはできないだろうなあ、
と思いました。
この先お遍路をやめるか、実用的な格好に変えるか、どうでしょうね。

そういえぱ八十八ヶ所で一番収益が多いのは1番霊山寺で、
愛媛、讃岐の札所に至ると収益が少なくなってくるそうです。

何故か?

それは途中でくじけて帰る人が少なからずいるからだそうです。

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所々打戻り用の遍路標識がある。ありがたや。
でもこの意味を知らない初心遍路は「まぎらわしい!」と
思うんでしょうか。

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向こうから来た軽トラから、お接待が手渡されました。
ありがたや。

後ろから来た燃料やさんの軽トラから
「十楽寺まで行くんやけど、乗っていく?」
お接待に感謝し、丁寧にお断りする。

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熊谷寺、十楽寺は遥拝だけで勘弁していただく。


1422
本日のお宿、6番札所安楽寺宿坊着
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宿坊にお世話になる前に、
ご本尊とお大師さまにご挨拶をする。
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去年は気づきもしなかった杖立ての山頭火の句
「もりもり もりああがる 雲へあゆむ」
夏の室戸岬めぐりではこういった気分になったかなあ。

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夕食時、わしの卓には中国人(台湾か?)がいました。
日本語を理解できていないようで、
夕食前のお勤めや、夜のお勤めの案内を宿坊の人がしていましたが、
彼には通じていたか?そんなことの心配をしていました。

夜は安楽寺名物のお勤めをしっかりして、そのあともう一度お風呂をいただき
早めに休みました。

お遍路さん(その39)  おへんろ交流サロン~88大窪寺

おへんろ交流サロン~88大窪寺

歩き遍路讃岐の国 結願への道程 8日目 おへんろ交流サロン~88大窪寺

5月3日(土)
今朝の朝食は6時半と聞いていたが、6時に用意できましたとアナウンスがあった。
望むところです。
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今朝はみんな口数も少なく、黙々と食事を口に運んでいる。
今日の結願に向けて気合が入っているのかな?

0615
出かけることにする。
「若い人たちは早いねえ」
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わしと、30歳の会杜員、そのお連れのオヤジが女将さんに見送られて出発
それぞれ別のぺ一スで歩くことは言うまでもない。
朝の空気は冷たくて気持ちがいいが、今日も暑くなりそうです。
道に沿って南に歩けぱ前山ダムがある。

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道標が結願近いということを実感させてくれます。
同宿の人達はさっさと先を歩いて行きます。
わしは意識的にゆっくり歩く。
ゆっくり歩いてもお昼過ぎに大窪寺に着くからです。
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さっきから道の左側が騒がしい。何の音かな?
農家のおかみさんに
「すいません、あの聞こえてくる音は何でしょうか?」
「え?ウグイスやろ?」
「いえ、ちがうんです。あっちの方から聞こえてくる・・・」
「ああ、あれはニワトリ」
ああああ、養鶏場かあああ。

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途中石像群の並ぶ蔵がある。
ヒンズーとかギリシャとか古今東西のあやしげな石像が見送ってくれます。

道は傾斜を増して山の中に入って行く。
するとダムが見えてきました。
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めざす「おへんろ交流サロン」はダム湖のほとりにある。
ネットで調べたら9時開館だそうですが、実際には8時には歩き遍路さんたちの
ために開けてくれているそうです。なるほど、開いていた。
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サロンには先行していた昨夜の同宿者たちがテーブルで
お接待を受けつつアンケート用紙に記入していました。
さらに必要事項を記入した用紙を提出したら
「四国八十八ヶ所遍路大使任命書」と、お遍路バッチを頂くことができます。
この七宝バッチ、歩き遍路さんにしかくれない貴重なものだそうです。
ここ数年予算不足で授与されていなかったのですが、霊場開創1200年記念で
復活したそうです。

どうして歩きとそうでないかを見分けるかは、
これまでもたびたび言われてきた事なんですが、発するオーラから、
というような大層なもんじゃなく、背負っている荷物の大きさと
着ている装束のヨレ具合と汗などだそうです。
ここの施設の維持は、市の予算とロータリークラブなどの篤志団体だそうです。
先の人達は、大窪寺からバスに乗って志度まで帰るので、
先を急ぐと言ってさっさと出発していきましたが
時間のあるわしは、交流サロン内に展示してあるお遍路さんの資料を
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興味深く見学する事ができました。

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なかでもわしが心惹かれたのは、88枚の水彩画です。アマチュアの絵描きお遍路さんが
描いた札所の絵だそうで、わしもこういった絵を描くような余裕を持って
札所を巡りたいなあ、と思うのです。
トイレを使わせていただき、さあ行こうかね。


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国道の脇から遍路道に入る。
女体山越えのルートを選択する。
八十八番へは4つのルートがあるのですが、
どうせなら一番険しい女体山(763m)越えルートを選ぶ人が多い。
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今日は天気もいいし、最高の山越え日和になるでしょう。
山道では、路傍の花が出迎えてくれる。
この花の名前ってなんだっけなあ?
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ゆるやかな勾配が続き、やがて本格的山道の雰囲気になってくる。
先行した人たちは、とっくに先を進んでいるのでしょう
山道はわし一人しかいない。
今日もラジオを聴きながら歩く。今日は祝日なので特番をやっていた。
「未希、あなたの声が。亡き娘と生きる両親の3年」
3年前、津波に襲われた宮城県南三陸町で、最後まで防災無線で避難を呼びかけ続け
24歳の命を散らした遠藤未希さん、今でも残るその声と向き合い生きてきた
両親の3年間の物語です。
それを聴きながら号泣しながら山道を歩いていました。
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あたりには誰もいなかったので、誰はばかることなく涙で頬をぬらしながら
歩いていたんですが、結願の山を歩いているんだ、という気持ちが
どこかに飛んで行ってしまいました。

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女体山の岩肌を危なっかしい足取りでよじ登りながらも、

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山頂からの絶景を眺めながらも

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奥の院を訪ねても、大窪寺方面から登ってくるハイカーたちを挨拶を交わしても
心そこにはあらず、感動も特に湧いてこなかった。
岩肌のむき出しになった急な坂道を降り、やがて終点に。

1113
88番札所 大窪寺着
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ついに結願の札所に到達しました。
女体山越えコースは本堂と大師堂の間から境内に入るので、
いったん山門に出てから再度境内に入る。
大きなお大師様に出迎えられ、境内へ。
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徳光さんがは遍路番組で感涙にむせびながら納経していましたが、
わしは淡々とお経をあげていました。
納経所で白衣の背に印形をもらい、結願証の申請をしたとき、
納経所の人の態度が実にそっけなく、不親切で
わしの隣の車遍路のおばあさんが納経所の態度にプンプン怒っていたのですが
わしは不思議と腹も立たず、どうでもいい気分でした。


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境内のベンチに座って結願証を眺めながら考えていました。
きっとお大師様が、結願したからといって慢心するなかれ。
もっと広い心、広い目をもってこの先、人のためになる事をしなさい、
と言われているような気がしました。
結願の日に、山越えの時にああいった番組を聴いたことは
やはり何か意味があったのだろう。

今日はGWの祭日なので、もっと混んでいるのだろうと
思っていたら、それほどでもない。
参詣客はいるが納経する人はその中の半分以下だ。
混んでいないおかげで境内を楽しむ事ができる。藤の花が満開で緒麗です。

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お杖が沢山奉納してある所には、たくさんの杖、杖、杖がある。
よくみると緒麗な杖が圧倒的に多い。
バスや車遍路の物でしょうね。
歩いてここまで来た人にとって、お杖はお大師様の分身であり、
苦楽を共に歩いてきたお杖を手放すことはできないやろうなあああああ。
わしも勿体なくて手放す気にはならない。

「お、たくさんの杖が納めてあるぞ!」
「杖を奉納するところかあ、これは是非奉納せにゃ!」

後ろでは車遍路さんたちの声がする。



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門前には「味噌煮込みうどん」の店がある。
これがあの有名な味噌煮込みうどんかあ、よし、昼食はここだ。
お店のご主人にも勧められたので、さっそく注文する。
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出たきたよ。おや、白味噌仕立てです。
わし、味噌煮込みうどんというと、赤味噌の濃厚な味を思っていました。
甘い。わしにとって、全く新しい味わいでした。
「どうです!これが名物味噌煮込みうどんです!おいしいでしょう」
「は、はあ。ものごっつう美味いっす」
食堂は坂の途中の2階になっていて、下に降りると土産物屋さんになっている。
家に土産をまだ送っていなかった。
ここで買い込んでおくか。

「いらっしゃい!宅急便で発送できますよ!」
「コテコテの結願土産はどれでしょうね?」
「それなら『結願饅頭』はどうですか?」
おお、コテコテやあああ。職場と御近所にしこたま買い込む。
そして宅急便で送る。先に到着しでいたお仲間も、
わしの買い物を見ていて、やはり職場にしこたま買い込みはじめました。

バス停留所には、志度行きバス待ちのお遍路さんたちが沢山たむろしていましたがな。
早いとは思いつつ、本日のお宿の「八十窪」に入る。
わしが一番乗りのようで、早速お洗濯と入浴を早めに済ませる。
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洗濯の時、白衣に押してもらった結願寺の印をしみじみ眺める。
やっと結願の気分が出てきましたがな。今度は高野山へのお礼参りです。
まだまだ午後の時間があるので、洗濯物が乾くまで旅行の記録を書いて時間を
過ごす。ジャージ上下も洗ってしまったので、部屋にいるしかない。
洗濯が乾いたところで、ちょっと門前街に出かけてきます。
やはり休日だけあって、お店の中は参詣客は多い。

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門前には、額装の店がある。覗いてみると他の場所で見た額装よりも安い。
コーヒーを飲みながら店のご主人と話した。
ここの店で、お寺とか他の土産物屋さんで扱っている額装、表装を
請け負っているから安いそうです。なるほど。
わしも御姿の額装を頼もう。
どうするって?多分、自分の親にあげるでしょう。

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6時から夕食です。
夕食には八十窪名物お赤飯がついています。白飯もあるが、ほとんど皆赤飯を
食べていますがな。そうでしょうねえええええええええ。
同じテーブルには区切りで歩いている中年夫婦です。羨ましいなあ。
わしのカーチャンは、いくら誘っても頑として乗ってきません。
ここで初めて民宿で、白分からビールを頼みました。
中瓶1本を一人で飲んでしまうのは久しぶりです。
五臓六腋に染み渡る美味さというのはこのことでしょうか。

明日は切幡寺に向けて歩きます。
プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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