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2017年おきらく歩き遍路ツア~その2 11番藤井寺、13番大日寺~17番井戸寺

2017年おきらく歩き遍路ツア~その2
11番藤井寺、13番大日寺~17番井戸寺

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春は桜と藤の花
歩き遍路するんですから、美しい景色を愛でながら歩きましょう。
11番藤井寺の藤を見て、17番井戸寺~13番大日寺を逆に歩いて山や田園地帯を楽しみ、
そして大日寺宿坊泊

今回の参加は、皆勤のAさん、東京は新宿バスタの職員です。
それと京都からのNさん。前回参加されて、今回はご主人を誘ってきてくれました。
ご主人は剣道七段の先生です。
おきらく新米先達のわしを含めて合計4人です。

さて今年の藤の開花状況は、どどどうでしょうか。
去年は連休明けに行ったら既に散っていました。
今年は万全を期して連休前に行ってみよう。
日本海側のわしの家の庭の藤の花も咲き始めています。
この分ならば咲いているでしょう。

例によって金曜の晩からバスに乗って徳島入りをしておきます。
お宿は定宿のサンルート徳島
明日に備えてさっさと寝ることにしようかね。


4月22日(土)0800
「鴨島駅」集合
みんな時間よりも早く集合してくれました。
それでは藤井寺目指して出発しましょう。
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今日のお天気の予報は上々のようです。
朝は少し肌寒いが、それすら肌に心地よい。

駅から真っ直ぐに進み、突き当りを右に曲がり、団地に出たら左に曲がり
道なりに歩くと、11番藤井寺です。
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シャガの花が美しい。
山寺にはシャガがよく似合う。シャガんで写真を撮ります。

ああ、藤の花が咲いていなかったらどうしようか
参加者に満足してもらえなかったらどうしよう

ああっ

心は千々に乱れつつ、
やがて11番藤井寺の山門が見えてきました。
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0917
11番 藤井寺着
紫の花は・・・
見えない。






ああっ





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咲き始めでした。
これから綺麗に咲くのですね。
ここで挫けてはいけない。

来年は連休の初日に企画しよう!

藤の花よ、それまで待っていてください。
参加者の皆には、そのかわりと言っては何ですが、
わしの描いた藤の花の絵を配る・・・
せめて絵でご勘弁ください。


本堂横の焼山寺登り口ではロケをやっていました。
タレントが2名、「ここが焼山寺への登り道です!」
な~んて喋りながらビデオカメラに収まっています。
本当に最後まで登るんかいね?

次に
境内にアメリカ人らしきダンタイサンがやってきました。
50台くらいの年齢かな?
これから焼山寺目指してのトレッキングツアーだそうです。
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本堂では、ローマ字で書かれたハンニャシンギョウを皆で読んでいました。
結構統制の取れたダンタイサンでした。

Aさんが、わしの描いた藤井寺の絵を彼らにプレゼントしに行きました。
引っ込み思案のわしには真似が出来ない。
さすが新宿バスタの職員、行動力とコミュニケーション力は抜群ですね。

門前のお店には
鳴門金時芋を蒸かしたのが売っていますよ。
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みんなで一袋ずつ買って食べながら歩く。
わしのお芋がコロンと地面に落ちた!
「3秒ルール」発動で素早く拾って口に入れましたがな。
ちょっとジャリジャリしたが気にならない。


藤井寺を後にして
1020発徳島行きのワンマンカーに乗り、「国府(こう)駅」に向かいます。
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車窓からは駅に植えられた藤の花が満開なのが見えます。
藤井寺は山間の谷間なので日当たりが悪いのでしょうかね?

「国府駅」から17番井戸寺まで1.5km
歩き遍路ツアーの始まりです。
Nさん夫婦は、車でお遍路をしているのですが
歩けるところは歩いていて、従って13番から17番までは歩いているそうです。
でも逆に歩くのは初めてで、
順と逆では景色も違います。
ともすれば遍路シールも見落としてしまいます。
やはり逆打ちは難しいね。

1100
17番 井戸寺着
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Nさん夫妻は、京都からここまで車で来て、駐車場に車を置かせてもらい、
今日の歩き遍路をします。
もちろん、井戸寺には話を通しています。

さて

先達としての勤行は2度目です。
まだまだ慣れないのでキンチョーしますねええええ。
お鈴と木魚のタイミングはこれでいいのか
般若心経の唱え方は間違っていまいか?
煩悩まみれですがな。

大金剛輪陀羅尼でお許しを願います。


山門におられる仁王様は、ご本尊の秘書の役割をされています。
ですからまず山門を入るとき、右の阿仁王さまに
「○○から来ました○○と申します。ご本尊さまへのお取次ぎをお願いします」
とお願いし、
「うむ」
と許された人はご本尊さまに会いにいけます。

で、
参拝を終えて山門を出るときに
左の吽仁王さまに
「お取次ぎありがとうございました」
「うむ」
とご挨拶をして出ます。

お寺によっては山門がないところもあります。
また、遍路道によっては山門を入らずに境内に入ってしまうところもあります。
なので、ご本尊さまへのご挨拶の気持ちを持っていれば
それほどうるさく拘る必要はないと考えます。

井戸を覗き、自分の姿が写っているのを確認して
さあ次に行きましょう。

田圃の中の遍路道を逆に進むと
見事に咲いた藤の花が目に飛び込んできました。
まさに満開!
綺麗に手入れされているのが分ります。
思わず立ち止まり、みんなで記念撮影
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そろそろお昼の時間ですねええええ。
どこかで昼食を・・・
Nさんによると、16番観音寺の近くにお遍路さん休息所があって
お接待をしてくれるいい場所があるというのです。
わしもいつも横目で見て通り過ぎていたのですが
お声がかからないので入ったことなかったのです。

で、
お接待所の前に行ってみると・・・
どうもお留守のようです。
母屋にも人の気配がない。残念!
また今度

昼食は後に回して、


1212
16番 観音寺着

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「かんおんじ」と「かんのんじ」
どっちがどっち?
先達経典を調べてみたら
16番は「かんおんじ」
69番は「かんのんじ」のようです。

ここの本堂でお勤めしていたら、蝶がひらひらと飛んできました。
また、大師堂でも同じく蝶が来て・・・
歓迎してくださっているんでしょうね。ありがたや。

この寺には弘法大師の筆跡を刻印したと伝えられる
光明真言の印版を宝蔵してあり、
白衣の襟に光明真言を押していただけます。
「どうですか?しますか?」わしが説明していたら、納経所の人が
「判ですか。住職しか光明真言の判を押せないので、呼びます」
「おいくらですか?」
「1枚1500円です」
「2人で3000円・・・1人分でいいです」
住職(副住職か?)が出てきて判を押してくれたんですが、
ロンゲで今風の若者が袈裟を着ているといった風情でした。

この判、ダンタイサンにはお勧めではないやろうなあ。
だってだって、まず白衣を脱がなくてはならん。
そして判を押して乾かす。
バス1台分の人が我も我もと希望したらすごく時間がかかるので、
紹介されていないんじゃないやろうか。
ですからこの光明真言の判、知る人ぞ知るといったお勧めですよ。
ご利益は、巡拝に着用している白衣の場合は道中を守っていただける。
納経用の白衣の場合は納棺すると無事冥土に辿りつけるといわれます。

備え付けのドライヤーで乾かすが
すぐにリュックを背負うと追い紐に摺れて滲む恐れこれあり。
ですから杖に引っ掛けて持って歩きます。
田圃を渡る風にひらひらと白衣が舞う。
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国分寺までは、大屋根が遠望できるのでそれを目印にしながら
細い道や用水路沿いの道を歩いて行くと、
修理中の本堂が見えてきました。
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1315
15番 阿波国分寺着

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ここの本堂は修理中で、ご本尊様は烏瑟沙摩明王堂におられます。
戦国の頃、長宗我部元親の兵火で伽藍を焼かれた際に、
ご本尊は焼け残った烏瑟沙摩明王堂に
長いこと安置されていそうです。

いままたご本尊は烏瑟沙摩明王堂におられます。

ここは江戸時代に蜂須賀家が復興した際に曹洞宗寺院になっていますが
どうも禅寺の匂いがしない。
たとえば11番藤井寺とか33番雪蹊寺は臨済宗寺院で
境内とか住職からは禅寺の匂いがプンプンしてくるんですけども、ね。

境内の石に座って昼食をいただきましょうかね。
天気もよくなってきて暑いくらいです。
Nさんの様子を見てみると、ちょっと疲れてきているみたいです。
でも行程は半分以上は消化しています。
ボチボチ行きましょう。

14番常楽寺の手前に奥之院慈眼寺があります。
ちょっとここに寄っていきたいのです。
「ちょっとだけ登りますからね」
「・・・・」
「ほんと、この階段を登るだけですから」
「・・・・・」
ほんとすぐに着きました。
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わしが本堂で勤行している間、他の人達は境内を見物しています。
般若心経も佳境にはいったとき、
大師堂奥で
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「ダダダダダダッ」
と音がして白い何かが飛び出して来ました。
「おわ~っ」
「ギャ~~ッ!」
突然の事にみんなは驚いていますが、
不思議とわしの心は揺らぎませんでした。
ネコのようですね。板の上を走ったので大きな音が出たのでしょう。

奥之院から常楽寺まではすぐでしたが、
うっかりわしは見落としてしまい、
別の道を行ってしまう所でしたがな。
「ドンマイです!」


1413
14番 常楽寺着
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「ここのデコボコ、低くなっていると思いません?」
「う~~~ん、どうかなあ?」
「言われてみると、そんな気もするが・・・」
「初めて見た時はもっと隆起があったような気がするが」
結局、どうなんでしょうね?
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1匹のネコが大師堂の横から現れた。
「あ!さっきのネコや!」
奥之院からやってきたのでしょうか?
それとも別のネコか?

「あっネコちゃんや~!」
小さな子供が走って追っかけたのでどこかに行ってしまったが、
果たしてあのネコ様は奥之院からきていたのか?
兎にも角にも、ご本尊さまの眷属の出迎えをうけたことになるのでしょうね。
アララギ大師 のコピー
わしの好きなアララギ大師
お大師様が糖尿病患者をこのイチイ(アララギ)の木で救ったとか。
しかしアルカロイドを含むので素人治療は厳禁ですね。

さあ元気を出して最後の札所に向かいましょう。
Aさんが、疲れの色が濃くなってきたNさんの話し相手になってくれて
マシンガントークで盛り上げてくれています。
わしはNさんのご主人と剣道の修行についてのお話をする。
居合いのお話も聴くことができましたよ。
稽古方法について教えてくれました。
早速やってみましょう。
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ガヤガヤ喋りながら歩いていたら


1525
13番 大日寺着
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おお~、計画よりも早めに到着できましたがな。
早速しあわせ観音様の前で記念撮影!
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バスツアーのテンジョウインサンにシャッターを押してもらいました。
境内には
引敷を腰につけた修験者風の茶髪の権大先達さんが
仲間を率いて朗々と勤行されていました。
「あの腰に巻いている毛皮は魔よけのためだろうか?」
「あれは引敷(ひっしき)といって山中で腰を降ろしたとき汚れないためのものです」
「ああ~、前回あなたが腰に巻いていた・・・」
「そうです。わしは布で引敷の替わりを作っているんですよ」


納経所には、参拝者が列を成しています。
1人でこなしているので時間がかかっているようです。
金住職はおられないのかな?

納経が終わり、
Aさんはここから徳島まで戻り、そこからバスで新宿まで帰るという
ハードなスケジュールです。
Nさん夫妻は、井戸寺に置いた車を取りに行くので、
タクシーを呼んでAさんを駅に送りがてら、一緒に行きました。

わしは納経所が一段落するまで待って、
宿坊のチェックインをして、
Nさん夫妻の荷物を部屋まで運んでからお茶を飲んで一息ついていると
金住職が部屋までやってきました。
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ハグをされてどぎまぎ・・・
でも嬉しいなあ。


先日、金住職の息子さんが高野山の専修学院に入学されたのですが
インフルエンザが発生し、学級閉鎖となったらしい。
で、息子さんが再び戻ってきて5日間の母子の時間になったのです。
あとから息子さんも部屋に来てくれたのですが
僅かの時間ですが、高野山での日々は
すっかり彼の面差しを変えていて、修行僧の雰囲気を醸しだして
いい顔になっていました。

明日、学級閉鎖も終わり高野山に再び登るというので
今夜は母子で神山温泉に行って水いらず・・・。
ゆっくりしてきてくださいね!

汗で汚れた衣服を洗濯していたら、Nさん夫妻も戻ってきたので
部屋に落ち着いてもらい
お風呂を頂き、しばらく寝っ転がって寛いでいました。

1750に食事の案内があり、
食堂に行くと、今夜の同宿人は、
おきらく遍路御一行さまの3人と、オランダからのカップル、歩きのおじさんの
計6人です。
わしが音頭を取り、食前の言葉を唱え始めたら
みんなも一緒になって唱えてくださいました。

オランダ人にこの意味を聞かれちまった。
「Thanks for the food・・・(汗)」
「Oh! very nice!」

あっ彼女、ユカタの袷が逆や・・・
どうやって説明するか
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「Wear with left side up・・・Kimono's rule(でいいのか?)」
「OK!」
ああっ自分の英語能力が低い!

なにはともあれ
楽しく皆で夕食をいただき、部屋に戻ります。
しかしまだ7時前です。
なにもすることがない。

お隣の夫婦の部屋に押しかけて
いろんなことを喋ったり教わったりしました。

お四国に来る人は何故来るのか?
それは皆呼ばれて来るのです。
呼ばれていない人は、誘われても来ない。
行きたいと思っていても行かない。

お四国には昔からの人々の祈りが満ち満ちていて
人を癒すエネルギーがあるのです。

こういったことについては意見の一致したところです。

それから興味深かったのは
伊勢神宮では、自分の事をお願いしてはいけないということ。
大きな事をお願いしなくてはならない。
世界平和や国家安康とか・・・
自分自身のことは、別の場所があるのでそこでしなさいと。

21時までこういったお話に付き合っていただき、
では寝ましょう!




4月23日(日)
夜明けとともに目が覚める。
玄関の戸をそっと開けて外に出て、境内の空気を楽しむ。
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まだ日の昇る前の東の空は茜色に染まっています。
ひんやりとした朝の気配が漂い、心地よい。
向かいの一宮神社にも行くが、喪中の身なれば、
鳥居の前で遥拝だけさせていただきました。

0545に宿坊内に鐘の音が鳴り、朝のお勤めの始まりを告げます。
装束を整えて本堂に向かいます。
正座の苦手なわしは椅子を使うと、皆それに習います。
オランダ人も来るかな?
おお、来た来た。椅子を勧めます。
副住職、住職が入室して、厳かに朝の勤行が始まります。
勤行次第は宿坊によって色々ありますが、
ここはお遍路さんの行う勤行次第でやってくれるので
お遍路さんにとっては唱和しやすい。

さて金住職の講話
なぜ韓国からここに来て住職をしているか、
なぜ息子さんがアメリカに行っているのか、
今年から高野山に登ってること、
それまでの事をお話してくださいました。
わしは何度も聞いているお話ですが、住職のご苦労を思うと
聞く前から目頭が熱くなってきます。
ただ惜しむらくは、オランダ人にはこの話が通じなかったことです。

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お勤めの後は恒例、住職を囲んでの記念撮影
facebookに毎日アップされているのですが、
不特定多数の方が見るブログなれば顔写真はモザイクを入れさせてもらいました。

今日のわしの予定はバス、列車を乗り継ぎ
86番志度寺まで行く予定なのです。
土日月と3日間休みをいただいていて、残りの2日はどこいこうか?
色々悩んだ末に、86番~84番を廻っておこうと計画を立てました。
以前のフェリー遍路で83番と80番を打っていたので
高松近辺は87、88番を残して廻っておく事にしたのです。
あ、あと五色山も残っていますよね。

「一宮札所前バス停」0727発のバスの時間が気になり
朝食をゆっくり食べる心の余裕がありません。
時間は充分にあるはずなんですが、
このへんがわしの心の限界なんでしょうね。
でも2杯お替りをしました。

Nさん夫妻は、今日は12番焼山寺に行くそうです。
杖杉庵まで車で行って、そこから歩いて往復する予定です。
これでも曲がりなりにも「焼山寺を歩いて登る」事になるのです。
「11番から歩かねばならん!」な~んて固いこと言わずに
心を自由にしてお遍路しましょ!

心に余裕のないわしは、金住職に慌しくご挨拶をして
大日寺宿坊を後にしてバス停へ。
結局しばらくバス停で佇んでいました。

0727にやってきたバスに乗るが、
どうもこの時間に来た路線は、国府駅廻りではないようです。

ああっ

でもなんら問題はなし。
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「蔵本駅」から乗ればいいんですがな。
「医学部前バス停」で降りて、「蔵本駅」まですぐです。
この駅も無人駅なんですね。
四国で気をつけなくてはいけないのは、無人駅が多く、
それにICカードを使えない駅も存在することなんです。
列車での移動がわかっているときには
あらかじめ切符を買っておくようにしていて、
昨日鴨島駅で「国府駅」~「志度駅」を買っておいたのです。

「蔵本駅」~「佐古駅」で高松行きに乗り換えて
1時間ばかり車窓の新緑の景色を楽しんでいたら、
いつのまにかウトウト
しかし乗り過ごすこともなく、東かがわ市の「造田駅」で降ります。
時間があるので先の「志度駅」まで行かず、
86番奥之院の玉泉寺に行きたいのです。

ここも藤棚があって綺麗なので楽しみです。

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86番奥之院玉泉寺着
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俗称「日切地蔵」
こじんまりとして、しかしまとまった風情の心落ち着く札所です。

しかし

ああっ

藤の花は咲き始めです。

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長尾寺の住職が隠居したらここに入るといった隠居寺だそうな。
また、長尾寺と志度寺の山号が同じ補陀落山なので、
広大な志度寺の一院が玉泉寺として独立した、と民俗学者の五来重が考察しています。

住職は他出されていて不在で、お参りに見えていた婦人が
納経所に書いて置いてあるご朱印を出してくださいました。
また、近所のお爺さんが境内の補修をしていました。
ここは地元の人達に大切にされているお寺なんでしょうな。
とても気持ちのいい空間です。

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更に海岸方向に向かい北上すると
途中、地蔵堂お遍路休息所があります。
今日はまだ歩き遍路さんとは出会わないなあ。

1207
86番 志度寺着
青い空に甍がよく映えて札所の雰囲気がよく出ています。
境内の新緑が美しい。
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春の日曜日ですが、あまりお遍路さんの姿がないね。
今の季節は徳島あたりが混雑しているんでしょうか。

本堂では高齢の権大先達の女性二人がお参りしています。

志度寺を出て、どこかで食事を・・・と思うのですが
遍路道沿いには触手が伸びるような食べ物屋さんはない。
そのうち「琴電志度駅」に着いたので
ちょうどやってきた列車が来たので
車窓の海の景色を楽しみながらしばらく乗り、
「塩釜駅」で降ります。

この駅近くにあるうどん屋さんはお気に入りの店です。

安いしコシがあって、それにタルタルソース無料なんで、
わしはかき揚げにタルタルソースたっぷりかけて食べるのが好きなんです。

ちょっと食べ過ぎたかな?
お腹が重い。
重いお腹を引きずりながら、八栗寺を目指して海沿いの村を歩く。
今日は逆に歩いているので、街並みの記憶とか遍路シールを頼りに
目の前にそびえる五剣山を目指して歩きます。

新緑の季節のいま、
広葉樹の多い山々はうるうると盛り上がり、
生命の息吹が溢れんばかりに満ち満ちています。
青い空とのコントラストと相まって実に気持ちがいい。
いつもながらここは好きな道です。
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坂道を汗かきながら歩いていると
歩き遍路さんが次々と降りてきます。
やはり定年後の方が多い。
「こんにちは!」
「いやあ~、登りもきついが下りもきついね~」
「がんばってください!」
おいじさんは痛む膝をかばいながらジグザグに降りていきます。


1400
85番 八栗寺着
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まだここは裏口なんですがね。
ふと五剣山のひとつの頂を見上げると、小屋がある。
あれは社かな?
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あそこまで登ってみたいという誘惑が頭をよぎるが、
そうとう険しい山道を登らなくてはいけんやろうなあ。

ま、そのうち。

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今日は本当に新緑が青空に映えて美しい。目に沁みるようです。

申し訳ないが、先に大師堂でお勤めさせていただきます。
そして本堂まで行ってお勤めします。
なぜ?
なぜなんでしょうね?
すまんこってす。

あまりに暑くなってきたので、
門前の店でアイスクリンを食べよう・・・と思ったら
今日は閉まっています。
ああ・・・残念!

今日も旧遍路道「七曲り道」を通りましょう。
下りには少し傾斜がきついかもしれませんが、石仏に挨拶しながら
楽しく下っていたら、あっというまにロープウェイ駅に出ました。
駅前の茶店で何か飲もうかな?
と思ったのですが、
ここの駅前には長く居たくなかったので早々に下界まで降ります。

「琴電八栗駅」から列車に乗って「琴電屋島駅」に行き
そこから屋島山頂行きのバスに乗ります。
次のバスまでしばらく時間があったので
待合ベンチにボ~ッと座って時間を潰しました。
お遍路中は、せっかちなわしでも待ち時間にボ~~ッとできるんですよ。

やってきたバスには10人くらいのお客が乗り込んできました。
お遍路は、わしだけかな?
サイクリングヘルメットを被った人も乗ってきました。
中国人も乗ってきて、発車間際なのに運転手に延々と何か尋ね始めたので
少し発車時間が遅れました。
普通の日本人ならばこういったことはしないやろうなあ。


1555
84番 屋島寺着
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駐車場からお寺までは観光客が沢山いますね。
しかし本堂大師堂はほとんど人はいない。

84屋島寺 のコピー
本堂で勤行していたら、隣の三十台くらいの男性が拍手を打って
お祈りを始めた。
勤行中ながら、彼のお祈りの終わりを待って
「すいません、お寺では拍手はうたないのですよ」
「え?そ、そうなんですか?すいません」
何度も言うのですがこれは彼の責任ではなく、親、そのまた親の責任です。
最近は団塊の世代もきちんとした作法ができない。
きちんと教えるのが親の、年寄りの義務なのです。

実はわしもきちんとした作法を親から教えてもらっていない。
自分で全部勉強してきたのです。
どうもわしの父親は神仏にはあまり興味がなかったようです。
唯物論者なのでしょうかね。神頼みもしなかった。
正月に孫が大集合したとき、みんなで近所の鎮守に初詣に行っても
独りいつも留守番していたなあ。

なにはともあれ、
先達の位をいただいたのですから、札所にあっては観光客と言えど
間違った作法を見た場合には、そっと教えてあげなくてはいかんと
考えるのです。


錫杖を突く突かんとか、作務衣を着る着てはいかんとか
偉い先達たちが基本的なことで喧嘩腰で、あるいは無責任に
喋りあっているのを見ると疑問を感じてきます。
やはり人間は煩悩の滓からは逃れられないのでしょうか。


閑話休題


バス乗り場に戻ってきて
最終バスまであと1時間、またしてもボ~ッとしていると
先ほどのサイクリングヘルメットの人が声をかけてきました。
「今日はどこまでですか?」
彼は自転車遍路さんだったのです。
遍路装束は上から下まで見当たらないので、
お遍路さんには見えなかったのは当然ですね。

関東から長期休暇をもらい、2週目を自転車で逆打ちで廻るそうです。
テント野宿がメインだそうで、わしもやってみたいなあ。
スペインのサンチャゴ巡礼経験者で、
facebookをしているので友達申請を交わして
お遍路話をしていたらバスの時間になりました。

「琴電屋島駅」で彼と別れてホームで列車を待っていたら
外人さんの若者が寄ってきて
高松に行きたいが、切符はいくらか?
と聞いてきた。
あと2分で列車が来る!彼をつれて切符販売機まで走り
高松までの切符を代わりに買う。

やってきた列車に乗るが、「瓦町駅」での乗換えがある。
ちょうどわしも同じルートなので一緒に行くことにします。
「Where are you from?」
「Itary」
おおっイタリア人かあ。わし、イタリア人と会うのははじめてですがな。
海外旅行をする欧米人は英語は一通りできるようですね。
言葉が近いせいでしょうか。
たとえば英語とドイツ語フランス語は、
鹿児島弁、大阪弁と標準語ほどは違わないと聞きました。


Youは何しにニッポンに?
山登りに来たそうです。世界中の山に登るのが趣味だそうで
明日、剣山に登るそうです。
高松駅前のホテルに宿泊していて、JR伊予富田駅まで行くのに
チケットを買いたいんですって。

またしても自分の語彙の少なさを嘆く。
でも今はスマホという便利グッズがあるので、単語はなんとかなります。

「瓦町駅」で高松築港行きに乗り換えて、終点の「高松築港駅」で降り、
JR「高松駅」まで行き、インフォメーションセンターまで彼を送り
そこで別れました。
彼はカルロスという名前です。

あとは在来線、新幹線に乗って快調に堺まで帰ってきましたがな。

今回の旅は日本人以外の人とのコミュニケーションに
四苦八苦したような経験をしました。
オヘンロ文化も世界遺産を目指すのならば
少なくとも英語くらいはできたほうが便利やなあと思いました。


今回のおきらく歩き遍路ツアーはこれで終了!
たとえ参加者が1人であってもこの企画は続けて行きます。
車遍路の方々に、歩き遍路の楽しさを知ってもらいたいと考えています。
歩くことによって体感できる事って多いじゃありませんか。

次回は多分秋
三坂峠下りから松山市内、あるいは
今治市内歩きを企画したいなあと
考えています。
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金剛山登山

金剛山登山
平成29年4月18日(火)

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南海天下茶屋駅構内には、わしを誘惑する看板が多い。
「高野山」「金剛山」「水間観音」

高野山はお遍路の結願毎に行かせていただいております。
水間観音を訪れた勢いで新西国巡礼が始まりました。
あとは金剛山のみ。

関西ではなじみ深い山だけに、一年を通じて登山者でにぎわい、
その数は富士山についで多いとか。

ええっ

関東にいた頃に、富士登山後の勢いで高尾山に行ってみたら
その人出の多さに辟易したものです。

行ってみたいが、人ごみの中を登る趣味はない。
さて、どうするか。

土日の仕事が入ると翌火曜日は休みになります。
では、平日に行ってみようかね。
前日まで低気圧の関係で風雨が吹き荒れていたんですが
どうやら関西から去って行ってくれたみたいです。

0600に荷物を背負って出かけましょう。
新調したばかりのトレッキングシューズの履き初めです。
ちょっとばっかり奮発したこの靴、防水機能はどうでしょうか。

南海「天下茶屋駅」で高野線に乗換え、「河内長野駅」で降ります。
駅前の南海バスの3番乗り場で「金剛山ロープウェイ駅行き」に乗ります。
乗り場にはリュックを背負った団塊の世代おやじさんたちがいますよ。
金剛山行きなんでしょうね。

新西国巡礼で、観心寺に行った時に乗った路線ですね。
観心寺を横目で見ながら、さらにバスは山の中の道を進む。
30分ばかりか。

0735
「金剛山登山口バス停」で降りる。
団塊の世代たちは降りないよ。
更に先の「ロープウェイ前バス停」まで行き、
ロープウェイに乗って金剛山山頂まで行くのでしょうね。
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すでにここは標高が高いので、まだ桜の花も満開です。
それに少し寒い。
山登りには、少し寒いくらいが好きですね。
登山口には茶店が数軒あり、ついつい覗いてみたくなるのですが
やめておきます。

たくさんの登山者がいると思いきや、目の前には誰もいない。
鈴の音がして、後ろには2人くらいいました。
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ここからが登山口だ!
という看板もなく、ここでいいんかいなあ?
と思いつつ山道を登っていくと、
「千早城跡」
の分岐案内板があって、階段が続いています。
ちょっと急な階段なんですが、ここを行けばいいんでしょう。
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後ろから来た人はまっすぐ道を歩いていきますね。
持ってきた地図を見ると、ルートは2つあるみたいです。

途中から石段に変わり、それも自分の歩幅に合っていないので
登りづらいなあ。
なんてボヤきながら登っていくと

0757
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神社の境内に出ました。
おお、ここが千早城跡かあああ
生憎天候がいまひとつなので、眼下の眺望は望めません。

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本丸跡に千早神社があり、
八幡大菩薩を祀って鎮守として創建したものであったが、
後に楠木正成、楠木正行を合祀されたそうです。

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喪中の身なれば、鳥居の外で遥拝のみでお許しいただきます。

神社脇の山道を進んでいくと
正成の三男の正儀の墓があり、
1680年建立ながら、菊水の紋章がはっきりと見えます。
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楠公首塚の説もありますが、
わしとしては観心寺にある首塚のほうが納得いくような気がします。

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登山道には江戸時代に作られた十三仏が
町石として登山者を見守っております。
黙って通り過ぎることはできません。
それぞれの御真言を唱えつつ進みます。

有名な登山道は、道が整備されているんですが、
階段になっていると、かえって登りにくいものですね。
前述したように、自分の歩幅に合っていない。
かえって疲れるような気がします。
こんな道が延々と続きます。
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この頃になると軽装の老人たちがすたすたと登ってきたり、
降りてきたりします。
金剛山登山を日課にしているような風情であります。

のそのそと登っているわしは、
道の脇によけて休みながらやり過ごします。

登山道の中間地点の尾根にはトイレと
登山道保全のための杉の材木が置かれています。
それに町石の番外もあるよ・・・
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今日は天候は回復してくるとの予報なんですが
霧が深くなってきて、時折パラパラと雨も降ってきました。
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雨着を着ようか着まいか・・・
本降りになったら着ることにして、そのまま歩きます。

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九合目の立て札が見えてきて、もうすぐでゴール!
「近道」と「楽な道」
どっちを行こうか。
どっちを行ってもゴールだから「楽な道」をいこうかね。

0915
ゴールはいきなりやってきました。
平坦な場所に建物の屋根が見えてきました。
転法輪寺、葛城神社社務所、売店などがあります。
雨が降っているので広場の屋根の下でパンを出して食べていたら
ハトが2羽やってきて足元をうろうろし始めました。
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ああ、多分登山客が餌付けをしているんやろうなあ、
と思いながらパンをちぎって投げてやったら
取り合いしながらつついています。
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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
転法輪寺は
葛城修験道の根本道場でもあり、
修験道の開祖役小角が祖神一言主大神を鎮守とし、
法起大菩薩を祀る金剛山寺(転法輪寺)を建立して
神仏習合の霊山としたのが開創と伝承される。
明治の神仏分離により一言主大神を祭神とする葛木神社のみが残され、
金剛山寺(転法輪寺)は廃寺となったが、地元の金剛山講によって
転法輪寺の復興が強力に要望され、真言宗醍醐派に属する葛城修験道
大本山として昭和36年に転法輪寺が再興された。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

いつも思うのですが、
明治の廃仏毀釈令は古来の日本人の神仏混淆を切り捨ててしまい、
それによって途絶えてしまった日本人の祈りの文化も多いと思います。
明治維新とか大東亜戦争のような時代の変わり目を境に
古いものを悪、新しいものを善と
極端に考えを変えようとする日本人の悪い所があると思うのです。

閑話休題

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社務所では、登山回数を証明するところがあり
百回以上登山する人はざらにいるようですね。
登りに出会った老人たちはそういった人達なのでしょうか。
そして売店においてある八角の金剛杖、
触手が伸びて仕方なかったのですが、これ以上金剛杖が増えてもなあ・・・
買うのをやめました。

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少し上にある葛城神社が金剛山の最高点(1125m)だそうで
喪中のわしは鳥居の外から遥拝させていただきました。

ここから下り坂です。
「ロープウェイ金剛山駅」まで行って、
気分が乗れば乗って降りようかな、と思ってたのですが、
「本日強風のため運休」
だそうです。
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あっそうなの。

そんなに強い風が吹いているとは思わんけどもね。
安全規定に従って運休しているんでしょう。
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山のかなたを見れば青空が見えてきています。
多分昼過ぎには運行できるでしょう。

金剛山キャンプ場を横切り、かなり急な道を降ります。
今朝バスで一緒だった団塊のおやじさんたちは
ロープウェイが運休なのでどうしたんやろうか?
こんな急な坂道を登ってきたんやろうかねえ。
途中すれ違いもしなかったので、登ってこなかったんでしょうか。

「念仏坂」というらしいです。
なにか出るのかな?
この坂を登るには、かなり大変なことと思います。
爪先に負荷を感じながらストックを長めに持って降りていくと
ちらほら登山の人達とすれ違うようになってきました。

平日だけあって団塊の世代が多い。
御刀自様の団体が道一杯になってえっちらおちら登ってきます。
多分ロープウェイを当てにしてきたんでしょうね。
頑張って最後まで登ってチョーダイね。

急な下りって、登りよりも体力を使いますよね。
30分くらいでしょうか。結構疲れました。

1050
「ロープウェイ前バス停」到着
広いロータリーには
富田林行きの金剛バスと
河内長野行きの南海バスがあります。
南海バスは1044にタッチの差で出ました。
次の便は1144です。
でも急ぐ必要もない。いいお天気になってきて、日差しが暑いくらい。

トイレの外には靴を洗う場所があり、たわしも置いてあります。
わしも靴の泥を洗わせていただきました。
新品の靴は見事に水をはじいてくれました。
これならば雨の中のお遍路でも大丈夫です。

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汗に濡れた手拭を洗って干しながら昼食をいただいて
ボ~ッと春の山里を楽しみます。

1140にやってきた南海バス、何かガラガラと音がする。
運転手さんが降りてきて、
「すいません、故障したようです。代わりの便を呼んだんで少し待ってください・・・」

ええっ!

でもまあいいや。
急ぐ旅でもなし。

ゆっくりトイレに行って着替えていたら運転手さんが走ってきて
「すいません、行ける所まで行って乗り換えてもらいます・・」
「はいはい」

故障の警報音が鳴り響くバスに揺られて山道を降ります。
ゆっくりゆっくり走っていたら警報音も収まり
このまま終点の河内長野駅まで行くことになりました。

無事に南海なんば行きに乗り、
座席に座って疲れでうとうとしていたら、
列車が停まりました。
「この先の踏み切りで人が入り込み、危険物を置いた恐れがあるので警察の検証を受けています・・・」

ええっ!

列車はゆっくり動いたり停止したり
延々と続くかと思いきや、事件は解決したようで順調に動き始めました。
ロープウェイ運休、バスの故障、列車の事件といい
今日は何かあるんかいね?

と思わずにはおられませんでしたがな。

でも金剛山登山自体は極めて快調絶好調でした。
感想としては、登りやすい山ですね。
レジャーとしては最適の山だと思います。ですから登山者も多いのでしょうね。
有意義な休日を過ごすことができて金剛山に感謝です。



おきらくお遍路旅(通算7巡目) 44番大宝寺~53番円明寺

おきらくお遍路旅(通算7巡目)
44番大宝寺~53番円明寺
平成29年4月1日(土)~3日(月)

今回は土日に加え、月曜に休みをいただきまして、3日間歩けます。
金曜の晩、2300発の夜行バスで松山を目指します。
相変わらずわしの座席の周辺の方々、申し訳ありません。
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4月1日(土)
0530「松山駅前バス停」着
春だというのにこの寒さはどうでしょう。
これだと松山の桜の満開はまだ先になるかもしれん。
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久万高原行きのバス停にはお遍路さんたちがちらほら集まってきます。
「おはようございます」
「おはようございます」
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バスの車内で「久万高原線1日乗り放題切符」1200円を買い、
0630にバスは発車します。
昨夜の寝不足(?)のせいで眠たい。
うつらうつらするが、カーブで車体が左右に揺れると膝に乗せた荷物が
落ちそうになるし錫杖が転がりそうになり
熟睡はできませんがな。

0735
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「久万営業所バス停」で、お遍路さん達はドヤドヤ降りる。
久万の街は、現在「くままちひな祭り」の真っ最中です。
年々賑やかになっているようで
道すがら綺麗にお雛さまが飾られております。
しみじみ見ながら歩いたのは初めてですがな。

0754
44番 大宝寺着
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寺域が発する波動のせいか、石柱の写真がブレてしまいました。
境内には誰もいません。
大師堂で結願の紐を握り、今回の旅の安全と、
個人的祈願を一心にお祈りしていたら
身体がふわふわしてきてお大師様に引いていただくことができました。

参拝後、門前の「すごうさんの店」でひとやすみ。
柚子種黒焼きの「ゆずっ粉」と「やいと饅頭」を買いました。
お接待のコーヒーをいただき、女将さんとしばらく喋る。

さてそろそろ出発しましょうかね。
久万高原は下界よりも気温が低く、朝の空気もひんやりしていますが
歩くには丁度いいんですよ。
12号線に沿って約9kmを登っていきます。
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途中の峠御堂トンネルは歩道の幅が狭いので
ちょっと怖いね。通る車も怖いでしょう。

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ふるさと村の先から石畳のある遍路道へ入り、お不動さまを拝んでから
古岩屋荘へ出てきます。
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前回はここでバス待ちをして岩屋寺まで行ったのですが
今回はどんどん前に進みましょう。

1120
45番 岩屋寺着
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割と早く着いてしまったよ。
「久万営業所バス停」から「岩屋寺口バス停」へ行くのは1100発の
便があるんですが、それを待つよりも歩いていった方が断然いい。
次回からはひたすら歩くことにしましょう。
しかし、八丁坂ルートをとる時にはもう少し時間を見ておくべきでしょうね。

長い石段も苦にならない。
鼻歌歌いながら登ります。

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山門の外に一旦出て、わざわざ山門くぐって境内に入ります。
境内から法螺貝の音が朗々と響いてきました。
周りの空気がピンと張りつめたような雰囲気です。
景色と空気と音が一体になった瞬間です。
これがヘタな法螺貝だとこうはいきません。

誰が吹いているのか・・・
地下足袋を履いた大先達さんです。
勤行の様子もキリッとされていて、見ほれてしまいます。
思わず合掌して御礼をしました。
「ありがとうございました」

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錦のお札を頂き
「私も最初は先達初心者でした。これからも頑張ってください」
という言葉までいただきました。やはりオーラを持った方は
人格も練れているようです。

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ほっこりしたところで
休憩所で昼食をいただきましょう。
今朝買ってきたお握りと、やいと饅頭です。
日差しがポカポカと暖かい。

隣のベンチには八丁坂を越えてきた歩き遍路さん。
どうやら膝をやらかしたようで、
階段を降りる様子が辛そうです。
今日は46番門前の長珍屋さん泊だそうで
バスに乗り三坂峠の「塩ヶ森バス停」で降りて46番へ行くことをお勧めしました。

「岩屋寺口バス停」から1245発のバスに乗って
「久万営業所バス停」に戻ります。500円なり。
この区間は乗り放題切符は使えないそうです・・・

今日のお宿は三坂峠入り口近くの「桃李庵」
ここから約6kmの登り勾配の道程です。
時間的に余裕があるので、のそのそ歩いて行きますか!

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ふと見ると、ラーメン屋があります。
ちょうど頭の中には(ラーメン食べたい)思考が渦巻いていたので
躊躇なく店に入ります。
お昼時のピークを過ぎていたのか、案外空いていましたよ。
「どの味がお勧めですか?」
「味噌ラーメンが売りです」
「では味噌ラーメンと餃子!」
食べすぎではないの?と頭の隅で声が聞こえましたが、無視

コップの水を一気飲みし、水差しから3杯ついで飲む。
結構汗をかいていたんですね。

やってきた味噌ラーメン、徳島ラーメン風かな?
それに餃子がおいしい!

ズルズルとラーメンをむさぼっていたら
お客さんが続々と入ってきて、やがて店内は満員になりました。
いつもの事なんですが、わしが入るとその店は満員になるのです。
食事時以外の時間でもです。
誰かに言われたのですが、こういう客を引く人間がいるんですって。
本当にわし?
よくわからん。

おいしいラーメンを食べて
気分は上々、軽い足取りで歩いていたら、

1450「桃李庵」着
ちょっと早く着きすぎたかなあ。
ここはお遍路初心者の時にお世話になったお宿で、
歩き遍路以外は宿泊させないという徹底したお遍路宿です。
歩き遍路の親父さんと可愛らしい奥さんの2人でやっています。

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玄関をくぐるとストーブの炎が暖かい。
ほっとするような優しい気分になれます。
早速お洗濯をさせてもらい、しばらく親父さんと喋ります。
親父さんの好きな国防の話題がわしとよく合うので
小気味のいい会話を楽しむことができます。

今夜の宿泊はわしと定年後のオジさん遍路2人
あまり多くを語る方々ではなく、
夕食のとき喋っているのはわしと親父さんだけ。
食事を終えたらさっさと部屋に引っ込んでしまったので
わしと親父さんの2人してお酒を飲みながら楽しく喋りました。

わしは既にビール一本飲んでいたので
お接待の茶碗二杯のお酒でも飲みすぎた・・・

ヨロヨロと部屋に帰り、布団に倒れこむ。
盛大にイビキをかいただろうなあ。
隣の部屋のオジさん、すいません。



4月2日(日)
0600食事です。
今日は三坂峠の接待所「坂本屋」の開店時間に合わせての出発なので
ちょっとだけゆったりした朝なのです。
玄関のストーブの前に座って同宿者の出発を見送り、
0700出発
霜の降りている道路を三坂峠の降り口まで約30分
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松山駅からの久万高原行きのバスの停留所が、
去年までは「三坂峠バス停」があったのですがルート変更により
桃李庵近くの「横道バス停」からになってしまいました。
松山駅からバスに乗って三坂峠下りをしようとすると、
30分余計に歩かねばなりません。


閑話休題


いつもの急な山道を降ります。
ちょっとぬかるんでいる場所もありますが、
よく手入れされている道で歩きやすいですね。

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眼下には松山の街並みを望むことができます。
今日はお天気がよく、いつも見える山の霞もない。

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里山の風景が濃くなってきた頃
早咲きの桜とか椿の花々が迎えてくれます。

0820坂本屋着
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まだ開店していないかな?と思ったら既に開いていますよ。
ちょうど「門前の小僧さん」も到着されて、再開を喜びます。
今日の坂本屋さんのお目当ては、
お雛祭りです。
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古式ゆかしい内裏雛と屏風、古民家の坂本屋と雰囲気がぴったりと
あっています。
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屏風には達筆で何と書いてあるのでしょう?

三々五々当番の方々も集まってこられて
坂本屋名物の大判焼きと草餅も到着しました。
ありがたく頂戴します。まだ温かいよ。
おいしいなあ。
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元気を分けていただき、後ろ髪引かれる思いを振り切り先を目指します。
緩い下り道を歩いていくと、網掛け大師さまに出ました。
四国はこうした小規模な札所があちこちにあって楽しいですね。
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1004 
45番 浄瑠璃寺着
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まだここの境内の花は咲いていない。
このあたりから、5人の歩き遍路グループと前後するようになりました。
1日だけの歩きかな?それとも数日間のツアーかな?
先達さんはいますが個々で銘々お勤めをしていました。

勤行中、ご本尊さまとわしの間を鳥がサッと横切りました。
歓迎されていたのかな?

納経所で御朱印をいただいた後、
本堂裏の「鎮魂の皿」供養塔にお参りに行ってきました。
憂いを帯びたるり観音さまのお顔が印象的です。
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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「鎮魂の皿」について、
「門前の小僧さん」のブログより引用を許していただきました。
http://jh5swz.exblog.jp/24222472/

 太平洋戦争で亡くなった地元久谷出身者の慰霊のため、郷土史家相原熊太郎が
遺族の家を一軒一軒訪ねて巡り、戦死者の人となりを四行詩にまとめ、それを皿
に焼付け、準備は整ったが多額の建設費用が集まらず計画は頓挫、300枚の皿
は寺の床下に入れ置かれ、爾来25年、人々の記憶から忘れ去られていた・・・
 昭和49年、NHKの遍路番組取材班が床下から皿を発見し、撮影、編集し全
国放送され大きな反響を呼んだ。放映を見た地元の診療所三好かつみ先生が寺と
諮り、この慰霊塔建設に尽力された。
 仏教の六道にヒントを得て、六角の塔の六面の壁面に300枚の皿をはめ込む
ことに苦労を重ね完成させた。地元の石材彫刻店 相原誠一さんは、るり観音を
刻み塔の上部に安置した。       
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

みなさん、浄瑠璃寺に参拝の際には、是非この場所にお立ち寄りください。



1040
46番 八坂寺着

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今日は名物の寺ニャンコちゃんたちはいません。
彼らは御本尊様の眷属なのでしょうか。

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駐車場の桜が満開で、それは見事な眺めでしたがな。
これはソメイヨシノではないやろうなあああ。

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途中、別格文殊院に寄ったけれども
境内がダンタイサンのツアーに占拠されていたので遥拝のみに。

八つ塚への標識を左に見つつ、
札始め大師堂でトイレ休憩をします。
ほんと、ここのトイレは素晴らしい。

大師堂の中で勤行させていただきました。途中、外が賑やかになってきて
ガラッと戸が開き、そしてすぐに閉じられ声が遠ざかっていきました。
歩きツアーの人たちかな?

そろそろお昼です。お腹もすいてきたので西林寺手前の
ホカ弁屋さんに寄ります。確か去年のおきらくツアー三坂峠下りの時も
ここで買ったなあ。
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今日もステーキ弁当を買いました。
安くて美味しいんですよ!

弁当ぶらさげて西林寺へ。
両脇を支えられておばあさんがゆっくりゆっくり橋を渡っていくのが見えます。
桜が二分咲きくらいなのが残念ですねええぇ。


1230
47番 西林寺着
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お勤めを終えて納経所に向かうと
テンジョウインっぽいおじさんが駐車場から直接納経所に急いでいます。
納経帳とお軸、判衣の大荷物を見て、納経は少し待つのを覚悟していたら、
「お1人ですか?先にどうぞ」

おおっ
ありがとうございます!

境内にダンタイサンの姿が見えないので
「納経所係専用車」で本隊から離れてご朱印貰う人なんでしょうね。
多分、文殊院で見たダンタイサンの関係者にやかあらん。

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境内の休息所で買ってきたお弁当をいただき、
ほっと一息。
さてこのゴミをどうしようか?
どこかにゴミ箱があったら捨てさせていただこうと、
リュックにぶら下げて歩く。

丈の淵にある奥の院にも行ってみたかったんですが
また今度にしましょう。
なんか空模様が怪しくなってきました。
風も冷たくなってきたし。
先を急ごう。

遍路橋を渡り、道なりに歩いたつもりでも、
ちょっと横にずれてしまい、
八幡神社正面に出てしまったので100m戻って

1345
49番 浄土寺着
桃李庵で一緒だったオヤジさんがいて、電話で今夜のお宿の確保をしていました。
やがて賑やかに歩き遍路の一団もやってきました。
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この頃からポツリポツリと雨が降ってきたので、
雨具を着ようか着まいか悩ましい所です。
歩き遍路が集まって
「雨が降ってきましたね」
「雨着を着ようかどうしようか?」
「着たらやむので、おまじないに着ようか?」
結局ポンチョを引っ張り出して着込み、次へ。

八幡神社を過ぎた頃に雨はやんでしまいました。
道端で雨着を脱いでリュックに結んでおこう。

49番浄土寺から50番繁多寺までの道程は
歩道のない車道の遍路道しかないので
歩行者も自動車も気を使って歩かなくてはなりません。

でも去年の11月にここを通ったとき、
地元の方が脇道を作ってくれていて、大いに助かりました。
そのときは作りはじめで、標識もまだなかったのですが
半年たった今、立派に標識や、ペイントで矢印が描かれていて
とても解りやすくなっています。
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矢印に沿って歩いていると、自転車のお爺さんが停まって
「この先は、そこの倉庫を左じゃよ」
と親切に教えてくれました。ありがとうございます。

1415
50番 繁多寺着
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更に寒くなってきました。駐車場にはアイスクリン屋さんもいない。
境内には桜が見事に咲いています。
この桜を見物するために親子連れが来ていますよ。
親子でお花見、いいですね。
わしもそのうち孫を連れて・・・・
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納経所を出たあたりから再び雨が降ってきて
段々激しくなってきました。
仕方なく、山門でポンチョを着込みます。

冷たい雨風に打たれて歩くと気持ちもトーンダウンしてきました。
靴から雨が染み込んでくるのが分るので気持ちが悪いことこの上なし!
正面の山にお大師様が見えてきたので
本日のゴール近しです。気力を振り絞り歩く。
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と、スマホにメール着信音が続けて2通
雨着を着込んでいるので、
奥の奥に仕舞いこんでいるスマホを取り出す気もおきない。
通話着信音が鳴り出した。
軒下に移動し、雨着をまくって寒さでかじかんだ手でスマホを取り出した時点で
着信音がとまる。
どうやらクルマヘンロの知人からです。
松山参りに来ているので会いたい、というのです。

石手寺前駐車場で落ち合うことを約束する。


1515
51番 石手寺着
朝0700から歩き始めて20kmを8時間ちょっと
下り勾配の道中だったんで、
道草食いながら、ゆるゆる歩いてもこの時間に着く事ができました。
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相変わらず境内は観光客で賑やかですがな。
ただちょっと残念なのは
白人観光客が大師堂でわしの所作をビデオで撮影し始めた事です。
カメラに気づき、ちょっと嫌だったわしは、
その場から逃げだしました。
他人を撮影するときには、必ず被写体に許可を得るのが
万国共通のマナーだと考えます。

納経所で通夜堂の宿泊を頼み、宿帳に記入したら
先客が1名
いま、道後温泉に入りにいっているようです。
わしもお風呂に行きたいのですが、友人との待ち合わせがあるので
時間まで布団の上で写真の整理とかfacebookへの投稿をしていました。

スマホいじりに飽きて
石手寺正面コンビニに行ってコーヒーを飲んで時間を潰す。
やがて車でやってきた友人から
お土産に、と日本酒を手渡されました。
(ああっ荷物が重くなるなぁ)

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道後温泉の「椿の湯」まで車に乗せていってもらい
今日の疲れと汗を流しました。
特に足の疲れが結構溜まっていたので
半身浴を念入りにして、風呂上りにはマッサージ機で凝りをほぐしました。

椿の湯正面にあるお店の看板に目を奪われ、そこに入る。
「鯛めし」を食べようと思ったのですがメニューに
「宇和島さつま汁」というものがありますよ。
これを食べてみましょう。
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おろした魚をあぶって味噌と混ぜて更にあぶり、だし汁でのばしたものを
麦飯にかけて食べる、薩摩とは関係ない宇和島の料理だそうです。
味噌の味がちょっと強いかな?
めずらしい料理をいただきました。

バスに乗って石出寺まで帰ろうかね。「石手寺前バス停」で降りる。
いい気持ちで通夜堂に戻ったら、同室の人も帰っていました。
名古屋からの区切り打ちのオジさん遍路
挨拶と、出身地を交換し合った後は、話が続かない。
広い部屋のあっちとこっちに離れて、話すこともなく日が落ちてきた。
これじゃ、お酒を酌み交わすという雰囲気ではないね。

通夜堂の布団は不潔な宿泊者のもたらす南京虫がいるよ・・・と
某民宿の人が言っていたので少し気になっていたが
布団にもぐりこんでみてもなんともない。
もしかしたらわしのことを南京虫が避けているのかもしれない。

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お供に持ってきたニッカウ井スキーの小瓶
ひとくち含んで喉に流し込むとお腹が熱くなる。
身体も熱くなってくる。
瞼が自然と閉じてきて高いびき・・・

2000
満タンの膀胱に夢を破られる。
頭にライトをつけて屋外のトイレまでヨロヨロ行く。
通夜堂外のトイレは古めかしすぎて落下の恐れこれあり。
本坊の庭を横切って水洗トイレまで行く。
昔は夜のお寺が怖かったのだが
お遍路始めてからは不思議と怖くない。
仏さまの近くに居るという安堵感だろうか。

トイレの中をよく観察してみたら
シャワールームがありました。
それもお湯が出そうな感じです。

おおっ

これはいい。でも道後温泉に入りに行く時間があればそちらを
選択したいなあ。

部屋に帰って布団にもぐりこむが今夜は特に寒く、
酔いの醒めた身体を毛布でしっかりとくるんでいなければ寒さで目が覚めそうだ。

0010
ふと目覚めると、屋根裏からか、階下からか
トタトタトタトタ・・・・
何かが走る音がする。
誰かが玄関の戸を閉め忘れたため、猫が入ってきたのか

それとも


少しおしっこがしたかったが我慢して目をつむったら
また寝込んでいたようだ。

次に目が覚めたのは夜明け間近
膀胱は満タン
頭にライトをつけてゆっくりゆっくり階下に下りる。
玄関の戸が少し開いていた。
同室者が開けっ放しにしたのか

それとも




4月3日(月)
窓の外が明るくなってきたので身支度をはじめ、
通夜堂を後にします。
早朝の境内には地元の方がちらほら。
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近くのコンビニで朝食とコーヒーをいただきましょう。
イートインコーナー、0700からしか開店しないそうなのですが
わざわざ開けてくれました。
ありがとうございます。

朝の道後温泉本館の前には浴衣姿の人が溢れているかと思いきや、
あんまりいませんね。
そうか、今日は平日なんですね。

土産物屋街を通り抜けて路面電車の駅まで行き、
電車に乗って「JR松山駅」まで行きます。
ついでにJR窓口で帰りの切符も買っておこうかね。

路面バスの「運転免許センター」行きのバスは0745発
バス待ちをしていたら
昨日見かけた歩き遍路さんのグループの方が来ました。
「おはようございます」
「おはようございます」
彼らは千葉から来られた方だそうで、
先達さんは地元で歩き遍路の講演会をされて、
それに応募した人達が
数日間の交通機関利用の歩き遍路ツアーをされていて、
今回は33番雪蹊寺からだそうです。
わしも小規模ながら歩き遍路ツアーをしているので
相通じるものがあります。

今日は平日なので、免許センターに行く人や
通勤の人達でバスは満員です。
ただでさえ大荷物の歩き遍路さんたちが乗ると、もうバスの中は
身動きできない状態です。

「片廻バス停」でドヤドヤとお遍路軍団が降ります。470円なり。
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ここから太山寺まで1km少し。
わしも彼らにくっついて歩いていきます。
「あの~、みなさんの後姿をブログに載せてもらっていいですか?」
「はい、どうぞ」
一の門前の菜の花が綺麗ですね。
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0826
52番 太山寺着
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今日は抜けるような青空が広がり、朝の空気が気持ちいい。
自然と頬が緩んできます。
ここから本堂までは更に坂道を登っていかねばなりません。
沿道の家の人達が参道を綺麗に掃除してくれています。

「おはようございます」
「おはようございます。今日は晴れてよかったですね」
「そうですね」

使い慣れた線香蝋燭入れの中で、お線香が少なからず折れてしまっています。
頭陀袋に入れて歩いていると
歩く振動で折れてしまうのは仕方のないことですね。
比較的長いものを3本集めて火を灯す。

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納経所を出て、駐車場トイレを使わせてもらったあとに
入り口の輪袈裟掛けを見ると
置いてきぼりを食った輪袈裟がひとつ・・・
十夜ヶ橋のバッチが着いています。
持ち主にとっては思い出が詰まっているだろうになあ。

独りで歩くほうが身軽で納経もサクサク済み、先のグループよりも先に次を目指しますが
わしの歩みはのそのそしているので、やがて追いつかれてしまいました。
先達さんによると、ツアーの1人が風邪気味で松山で受診してから
列車で追いついてくるため、
53番近くの「伊予和気駅」0943着に合わせて急いでいるらしい。
そして今治から54番延命寺~57番仙遊寺宿坊泊です。
ああ、できればご一緒したいという気になります。

0935
53番 円明寺着
歩きのツアーの方々は風のように参拝しご朱印を貰い、
あっという間に去って行きました。
電車に間に合うといいですね!
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わしは自分のペースで参拝し、大師堂で今回の旅の無事を
お大師様に感謝しました。


さて帰りましょうか。
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「伊予和気駅」に着いたら、お遍路さんの姿はない。
間に合ったのですね。よかったよかった。

1041発の高松行きを待つ間に
お遍路装束を納めて整理します。
今日はいいお天気で暖かいですね~。
ローカル駅で呑気に列車を待つ気分は最高ですねええええ。
ずいぶんと贅沢な気分です。

やってきた列車の中は学生さんたちがいます。
まだ春休みなんでしょうね。
このあと新学期、昔の自分はこの季節、何をしていたんでしたっけ?
どんな気持ちで過していたんでしたでしょう。
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「今治駅」で降りて、特急へのトランジットの時間があります。
売店で駅弁を買ってきて食べました。
やはり、鯛めしでしょう。
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特急しおかぜ16号に乗り、岡山~新大阪と順調に帰ってきました。



今回、ちょっと気づいたことなんですが
錫杖を突いて歩いてみると、他の歩き遍路さんたちとの距離感が
少し開いているような気がしました。
わしはそんな気はないのですが、
宿でも道中でも、向こうからはあんまり語りかけてきません。
たまたま人付き合いが苦手な遍路さんたちだったのかもしれませんが、
やはり何か違和感を感じました。

自分が先達になる前は、
歩きの先達さんには会ったことがなかったので
何も知らずに車やバスツアーの「赤錫杖」を嫌っていました。

歩いていても車でもツアーでも、
一般のお遍路さんから見たら同じ「赤錫杖」なんでしょうか。

自分自身まだこの立場について整理ができていないので
もう少し歩いてみて考えてみようと思います。
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2017年 第2回 おきらく歩き遍路ツアー

2017年 第2回
おきらく歩き遍路ツアー
4月22日(土)

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「一度は歩いてみたい」

と思われている方は多いと思います。

「でも体力が・・・」
「ひとりじゃ不安・・・」

二の足を踏む方も多いでしょう。
そんな方々に、
半日程度で歩き遍路を楽しくできる日程を組みました。

参加費用は無料
宿坊宿泊費と、おやつ(500円)だけ自分持ちです。

これを見て興味のある方、
書き込みまたはメールください。
mint0790★yahoo.co.jp (★を@に変えて)

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山道みたいでも平地です。
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西国薬師四十九霊場巡礼 1番薬師寺、15番家原寺

1薬師寺15家原寺
平成29年3月28日(火)
今日は土日勤務の振り替え休みなので、病院に定期受診に行ってきました。
この歳になると病気の一つや二つ引き連れて、
一病息災でやっていきたいと考えています。

昨年冬から痛んでいた古傷の左足付け根の関節痛
春が来たと同時にピタリとおさまりました。
「先生、足の痛みがなくなりました」
「そうですか、季節・気圧の影響でしょうね」
「四国遍路しているときは不思議と痛まないのです」
「それはお大師様のおかげでしょう」
「私もそう思います!」

受診が早く終わったし、お天気もいい。
どこか行こうか。
抜け目なくリュックには参拝用具一式が入っています。

南海電車に飛び乗り、まずは「南海なんば駅」まで行きます。
そこから近鉄に乗り換えて急行で「大和西大寺駅」まで行き、そこから
ローカル線に乗り換えて「西ノ京駅」で降ります。
01薬師寺01
おお、ホームに「薬師寺」の石柱が建っていますよ。
石柱のあった所に駅ができたのでしょうか。

01薬師寺02
改札をくぐると参道が始まります。
すでに梅の花は散ってしまっていますが、
それでもほのかに梅の香りがしますよ。

1番 薬師寺
01薬師寺03
薬師寺は広大な寺域を持ち、地図を見ておかなくては何処に行ったらいいか
分らなくなりますよ。

薬師寺はわしにとって特別な思い入れがあるお寺です。
「中1コース」を読んでいた頃に、
当時の薬師寺館長の高田好胤師が、
般若心経について連載をしていて毎月楽しみに読んでいたもんです。
思えば仏教に親しんだ初めての機会であったともいえます。
ですから常々薬師寺に一度行ってみたいなあ、と思っていました。

足の痛みもあり、
四国遍路以外にあちこち歩き廻ることは控えていたのですが、
お大師様のおかげで調子もよくなり、
遠出も億劫ではなくなってきて、最初の場所が薬師寺です。

01薬師寺04
「おお、あれが西塔か」
朱も鮮やかな裳階をつけた三重塔、凍れる音楽とも呼ばれるのも
納得できる造形美です。
01薬師寺05
残念ながら国宝東塔は解体修理中です。
後々の世まで伝えるためには必要な作業でしょうね。

本堂の薬師如来様にご挨拶し、大講堂でご朱印を頂戴します。
売店で吉野葛のお菓子を試食して、血糖値を少し上げておきましょうかね。

玄奘三蔵院伽藍のほうで、シルクロードの絵画展をやっているんで、観ておきたい。
絵画展見学込みの拝観料を払っていたので、中に入ると、
藍銅鉱絵の具を用いた碧の色がすごい。
引き込まれるような空の色です。

眼の保養をして外に出ると、ニャンコが芝生に横たわっていて
ニャイ~ンと愛想をふりまいています。
この猫はお寺のネコのようで
仏さま、眷属におつかえしているネコなんでしょうね。

薬師寺の空気を十二分に身体に染み渡らせて
「西ノ京駅」から「大和西大寺駅」まで戻ります。
朝から何も食べていなかったなあ。どこかで何か食べようか。
血液検査のため、昨夜から何も食べていなかったのです。
吉野葛のお菓子のかけらだけでは持ちません。

大和西大寺駅構内には、ちょっとした食料品街があり、
乗換えのための人の流れの多さがわかります。
何を食べようか、散々迷った挙句
お握り屋さんで握りたてお握りをいただきました。

さて、帰ろうかね。
「大和西大寺駅」から急行、地下鉄を乗り継いで南海「天下茶屋駅」まで来て
そこから住んでいるところに帰ってきても、まだ日は高い。
まだまだどこかに行きたいなあ。
それでは、近所にある札所に行きましょう。

自転車で3kmくらいのところに
15番家原寺(えばらじ)があります。
あまりに近所なので、そのうちそのうち、と思っていると
結局行かないことになってしまう。それではいけんので、
行くことにします。

15家原寺01
ここ家原寺は、西国薬師霊場巡礼を知る前に
何度か参拝に来ていた真言宗寺院です。
写真は最初にここに来た頃に撮ったもので、
ご本尊が文書菩薩様なので、学業成就のお寺として有名な所です。
受験生は願いを書いたハンカチをピンで留めるのです。

ここは704年(慶雲元年)に行基菩薩が生まれた場所で
生家を寺に改めたのに始まるとされます。

15家原寺02
本堂の横に薬師堂があり、薬師巡礼はここで参拝します。
ご朱印を頂き、バインダーに留めてこれで終了!


最近仏旗について色々ご縁があり、
いささか勉強させていただきました。
これは薬師寺境内に掲げられている旧仏旗です。
仏旗01

去年四国88番大窪寺で、
五色幕の色について先達さんが説明していたのを聴き
それをブログに乗せたら
「それは違う!」
といった意見を貰いました。
調べてみたら仏旗には2種類あり、
それぞれ色の持つ意味も違っていたのです。
仏旗03

指摘した人の不勉強と、わしの不勉強の両方だったのです。
世の中のことには何にでも意味があり、
何も考えることをせずに受け入れていることのなんと多いことか。

仏旗02
お遍路をしていく中でいつも見かける五色幕や仏旗
その色に込められた意味を知ることが、
今後の修行の役に立ってくれることと考えます。
仏旗04

おきらく遍路旅 通算7巡目 24番最御崎寺~37番岩本寺

おきらく遍路旅 通算7巡目
24番最御崎寺~37番岩本寺
平成29年3月11、12日

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土佐は歩き遍路中に御縁によって知り合いになった方が
車でお接待をしてくださいます。
「それはいかん!」
と言われる方もいますが、
わしは基本的になんでもありのお遍路修行をしています。

土佐では、ご縁をいただいている方々の教示・交流を通し
自分の精神性がより高次元に進むことができ、
なんと言われようが省略するわけにはいかないからです。
まさに「修行の道場」です。

「自分にも興味ある!紹介してください!」
「いっしょに連れて行って!」
と言われる事もあるんですが、
申し訳ありません。これは私自身の修行で、
今は自分の事でいっぱいいっぱいなんですよ。

確かな御縁があれば必ずお誘いがあるはずです。
興味本位の方、ごめんなさい。御遠慮願います。



今回、かなり毒を吐いている記述が多く
それについて不愉快になる方もおられるとは思いますが
これは自分が勉強し、思索した結果であり
ご意見のある方はメールを頂戴できれば幸甚です。




3月10日(金)
今日も仕事を終えて駅まですっ飛んで行きます。
足取りはルンルン状態で宙を飛んでいるような気分ですがな。

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明日から3連休だけあって新幹線の駅は大賑わいです。
切符売り場は長蛇の列で、前もって買っておけばよかったなあ。
新幹線、特急南風を乗り継ぎ、
2130に高知駅前に降り立ちます。
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発泡スチロール製の土佐三傑が出迎えてくれました。
さすがに夜は寒いね。
駅前の「高知ホテル」にチェックインして、惰眠をむさぼります。



3月11日(土)
0400起床、
0500迎えの車がホテル前に来てくれました。
まだ暗い高知の街を出発し、室戸目指してひたすら走り、
0645
きらメッセでちょっと休憩
キリッとするような冷たい気持ちのいい風が吹いてきます。
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0730
24番 最御崎寺着

今日の室戸の海は静かで、波の音が聴こえてきません。
こんな静かな室戸岬は初めてです。

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札所には、御本尊様やお大師様との結縁の紐が付けられているところがあります。
いままでわしは、単に握ってそれでおしまい!でした。
今回、
「周りに誰もいないときに、一心に念じてしばらく握ってみてください」
と教えられ、

大師堂で結縁の紐を握って
「南無大師遍照金剛南無大師遍照金剛南無大師遍照金剛・・・」
静かに唱えます。
周りには誰もいない。静寂のなか数刻
ホワ~ッとした、ふわふわとした気分になってきて
紐が上から曳かれるような感覚になってきました。
気がついたら前かがみになってきて紐が額に引っ付いていました。

おお、これか!

「ようきたな」と、お大師様との有難い御縁を頂戴しました。


0820
25番 津照寺着
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誰もいない石段を延々登り、息切れしたころに
本堂に着きます。
ここも眺望絶佳
土佐の海を見渡すことができます。

それに、桜の蕾の薫がしてきました。
これって、わしだけが感じているのでしょうか?
誰に言っても「そんな匂いはしない!」
と言われてしまいます。
でもね、もうすぐ桜が咲くころ、ほんわかと漂ってくるんですよ。
うす~い下肥のような薫りです。

大師堂に降りてきて、結縁の紐を握って・・・・
何も起きません。
(まだか、まだか!)
雑念だらけではいかんなあ・・・。

一心にお願いをしなくてはいけないそうです。
ああ、まだまだわしは煩悩まみれやなあ。
結局この日は、結縁の奇瑞は起きませんでした。


0900
26番 金剛頂寺着
山門脇から懐かしい香りが漂ってきました。
それは、薪を燃やす煙の香りで、子供のころの冬の風景が思い出されます。
「プルースト効果」ですね。
お接待のふかし芋を作っているそうです。
残念ながらまだふかしあがっていません。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
プルースト効果とは、
ある特定の香りから、それにまつわる過去の記憶が呼び覚まされる心理現象です。
フランスの文豪マルセル・プルーストの代表作『失われた時を求めて』の
主人公が作中で同様の体験をすることから、こう呼ばれます。

嗅覚は脳のなかでも原始的な感情を司る大脳辺縁系に直接つながっているので、
より本能的な情動と結びつきやすいんです。
そういった意味で、情緒的な思い出ほど匂いと密接な関係があります。
鼻→嗅上皮→嗅細胞(嗅毛)→嗅球→大脳辺縁系
大脳辺縁系は食欲などの本能的な行動や、喜怒哀楽などの感情を司る所です。
嗅覚はこの大脳辺縁系と直接結びついており、
これは五感の中で嗅覚だけが持つ特徴です。
つまり、香りは本能的な行動や感情に直接作用する、と言い換える事が出来ます。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

お寺の線香の香りも、子供のころ楽しみだった初詣の記憶を
呼び覚まさせてくれます。
ですから四国遍路の最中は、
いつも初詣の時のうきうきした気持ちなのです。


閑話休題


今日は3連休だけあって
国道を走る車の量も多いよね。
しかし、この車はいったいどこに行くのでしょうか?
観光地?ショッピング?里帰り?


1020
27番 神峯寺着
真っ縦も、車で登ればあっという間ですがな。
上の神峯神社にも行きたかったが
喪中なので遠慮しておきます。

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いつ来てもここの空気は気持ちがいいですね。
特に大師堂
空に近づいたような気がします。

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本堂の裏にはピンク色の花が咲いています。
ボケの花かな?山桜かな?



安芸で昼食をしましょうかね。
有名なうどん屋さんがあり、いつも混雑しているそうですが
お昼前に行けば席は空いているでしょう。
空いていましたよ。

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わしは冷のぶっかけを頼みました。
コシが強くておいしいねえ。
ユズのタレをかけると尚おいしい。

お腹も出来たところで次行こう。


1315
28番 大日寺着
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土日は本堂の中に入れるそうなので
靴を脱いであがらせていただきます。
ここの御本尊様も力が強いそうなのですが、わしにはとんとわかりません。
うう~む、まだまだ修行が足りません。

ここから国分寺まで、車遍路さんはナビがなければ難しい道程です。
歩きだと遍路シールがあるのでわかりやすいが
ちょっと複雑な道路なので迷いやすい。

わしは遍路地図を見ながらナビゲートするんですが
目標物と実際の距離感が判りづらいのです。

艱難辛苦の上

1410 
29番 土佐国分寺着
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山門の脇にも駐車場があり、今回はここを使わせていただきます。
「ほら、あそこに『酒絶ち地蔵』があります」
「えっ!そんなのがあるんかいな?」
そういった会話をしていると、賑やかな集団がやってきて
酒絶ち地蔵堂の前で、ひとしきり盛り上がっています。
「なんて読むのかな?」
「酒やめられるかな?」
「無理や!」
「お参りしてこい」

今日の旅の目的の一つに
門前の「扇屋」で謹製の納め札を買うこと。
7周目残りの緑札と、8周目の赤札です。
先達経典には7周目から赤札、と書かれているのですが
ここに至っては赤とか緑とか、別に気にならなくなりました。
これ見よがしに赤札を切っている車遍路さんを見ると
人に見せるためにお遍路やっているのかなぁ?と考えてしまいます。

またまた次への道程もわかりにくい。
助手席で地図をにらみ続けていると、気持ち悪くなってきますがな。
こりゃいかん。

1450
30番 善楽寺着
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駐車場が混んでいる割には境内には人影がない。
何かな?と思ったらお彼岸のお墓参りだ!
札所も檀家さんを多く持つ所はお墓も大きい。
従って今の季節はお墓参りの人が多く訪れているんですね。

ここの納経所で売っている輪袈裟止めを買うのも目的のひとつです。
金色の三鈷杵型で、3500円

高知の街中を通り過ぎ、五台山が目の前に見えてきます。
植物園に行く家族連れも多いですね。


1530
31番 竹林寺着
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明日、高知港に豪華客船が入港するそうで、
その前に竹林寺を参拝できてよかったああああ
去年は大陸からの観光客が大挙して押し寄せて
お勤めの邪魔だったからなあ。

そういえば、31番奥之院船岡堂が五重塔近くにある。
しまった、奥之院納経帳を持ってきていない。
まあいいや、今度にしましょう。


海に向かって車は走り
1615
32番 禅師峰寺着
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ここは1630以降は蝋燭線香は灯す事ができんので、
何とか間に合いました。
32番禅師峰寺 のコピー

そろそろ時間が気になってきました。
今日のお宿は種間寺の通夜堂
少しくらいは歩いて通夜堂にたどりつきたい。
小細工と言えば小細工、こだわりと言えばこだわり。

車を降りて、荷物を背負って歩きはじめます。
「純粋な歩き遍路でなければ通夜堂は使ってはいかん!」
本当にダメだと解釈されておられる方、お叱りの御意見をください。
謹んでお受けいたします。


1730
34番 種間寺着
種間寺の門におられるお大師様に
「すいません。純粋の歩き遍路ではありませんが、いいですか?」
「おう、ゆっくり休めや」
と、言われたか言われなかったか・・・・

もし断られたときにはテントを張らせてもらおうと
ツェルトとシート、寝袋を持ってきているので荷物が重い。

豈図らんや(あにはからんや)

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今日の宿泊はわしひとり
ありがたや。
温水シャワーで今日の汗を流し、
夕食の食パンをジュースで流し込みました。
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今日買った納め札と輪袈裟止めです。
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なんやかんやでお金が飛んでいきますがな。

荷物の整理をしたら、
することもないので1900に寝ました。


3月19日(日)
0400に眼が覚めます。それでも9時間眠っていましたがな。
明日の春分の日は朝から仕事なので
今日中に帰らなくてはいけません。

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朝の空気はすがすがしいよね。
通夜堂を念入りに掃除します。

夜明けの境内で独りお勤めさせていただき、
そのあとしばらく境内を散策
0700に納経所が開いて、早速ご朱印をいただきます。
「昨夜はお世話になりました」
「いえいえ」
「温かいシャワーと、清潔なシーツの布団は最高です!」
「いえいえ」

お迎えが来たので
そのまま雪蹊寺に戻ります。

0750
33番 雪蹊寺着
朝早い境内には、すでに車遍路さんがちらほら。
本堂でお勤めしていたら、後ろでおじさん遍路さんが
大きな声で、不思議な節回しでお経を唱え始めたので
テンポが少し乱れてしまいました。
う~~ん、不動心はまだ得られていないなあ。

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今まで気づかなかったが
入り口の脇に
山本玄峰老師の胸像がありました。

ここは臨済宗妙心寺派の寺院で
前にも書いたが、妙心寺開基の無相大師関山慧玄さまは
京の大徳寺で大悟したあと、美濃の伊深に草庵を結んで隠棲しています。
そこはわしの産まれ故郷の近くで、子供の頃「エゲン坊」の物語が
何故か大好きで何度も何度も読んでいました。

ですからお遍路でありながら、浄土真宗門徒でありながら
禅宗、それも臨済宗が好きなんですよ。

わしの傾倒する一休宗純(とんち一休ではない)も臨済宗ですよね。


閑話休題

さて次は高岡の町に進み、清滝寺に行きます。
相変わらず山を登る車道は狭く、
「南無大師遍照金剛、どうか無事の通行をお願いします」
と唱えて道に入ります。
離合ポイントを確認しつつおっかなびっくり進むと
向こうから白いクラウンが来た!
大概年寄り車遍路は大きな車に乗っています。
それに離合ポイントは考慮に入れておらず、
「お前がゆずれ」
と言わんばかりの顔をしています。
一台だけならなんとかなるが、後ろに車が続いていると
こおりゃ、やっかいです。

もう一本道があるので、登りと降りを一方通行にしてもらえんやろうか?
だめかなあ。

歩いて登ればこんなことで悩まなくてもいい。


0845
35番 清滝寺着

今日もいいお天気で気持ちがいい。
山桜の花も咲いていますよ。
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山上の駐車場は車で一杯ですね。
お彼岸なので、本堂で何かの行事が行われているようです。
納経所にも、行事に参加される信者の方が沢山並んでいます。
ですので、ここでの納経はいささか時間がかかりました。
しかし、今日はいいお天気
全然気になりません。
わしの後ろに並んでいたおじいさんの納経帳は真っ赤
徳島の方で、特に阿波の札所は隙間なく赤です。

下りの山道は・・・割と順調でした。
高岡の町を横切り、海の方へいく。

1000
36番 青龍寺着
まだ桜は咲いていない。
長い石段をえっちらおっちら登ります。
さすがに本堂は空気が違いますね。

納経を終えて山門から出たら、犬連れの家族遍路が来ました。
「ペット禁止」の立て札が大きく建てられているので
留守番の人が犬を連れて大人しく待っています。
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「○○ちゃんは、家族同様だ!」
「参拝につれてきて何処が悪い!」

と言ってペットを神社仏閣に連れてくる人がいますが、

申し訳ない、

あくまでペットは畜生で、人間ではなく穢れの対象なのです。
眷属である神獣は、畜生が嫌いなのですよ。
これはどうすることもできない決まりなのです。

勉強すればするほど、
神社仏閣には古来からの決まりごとやしきたりが厳然と存在し、
何百年も続いた決まりごとを、
たかだか戦後生まれの人が変えていいわけありません。

この頃神社仏閣は時代に迎合して「ペットOKですよ~」
という所もあるにはありますが
やはりだめです。

ある札所で、ペットが石段や建物におしっこをかけ、
注意したお寺の人に逆切れした参拝者がいて、
そのせいで「ペット禁止」とわざわざ表示せざるを得なくなった札所がありました。


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帰りに恵果大阿闍梨堂にもご挨拶し、青龍寺を後にします。

さて

高岡の町まで戻り、須崎から高速道路に乗って四万十町まで行きます。
さすがに三連休だけあり、上り下りの車線には車が多く見られます。


1145
37番 岩本寺着
駐車場は門前の「お遍路さんの駅」正面だけでなく、
道路を少し奥に行けばバスが何台も駐車できる広い駐車場があり、
そこに停めて、少し歩いて岩本寺に行けばいいのです。
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山門の階段には、雛祭りに描かれたのでしょうか、
可愛らしい絵が飾られていて眼を楽しませてくれます。
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境内の奥を列車が通り過ぎる音がします。
境内はまずまずの賑わいです。

先ほどの青龍寺で述べた犬の話
ここはペット禁止と書かれていないからかな?
結構犬連れの遍路が多い。

横浜ナンバーの赤いスポーツカーから中年の夫婦が小型犬を連れて
境内に入ってきました。
わしは気づかなかったが、
手水場で、柄杓から水を犬に飲ませていたそうです。
なんだこりゃ?
常識を疑うなあ。

もしもよその犬が使った柄杓、
自分だったら使うかい?

こんな遍路を続けるためにはるばる横浜から来ているのでしょうか。
見たくない遍路を見てしまいました。
この先犬を連れて堂々と境内に入り、手水場で水を飲ませるのか?
何も教えてもらっていないのか?勉強していないのか?


これは後日談なのですが
いつも行く美容室のスタイリストさんがお遍路をしていて、
お遍路話で盛り上がりました。
彼女は最初バスツアーに参加し
勤行次第とかお作法を一通り学んでいます。
その後、車遍路から始めた友達と一緒に車で廻ることになったのですが、
その人は最初から車で始めたので
勤行次第も糞もあったもんではなく、
何も唱えないそうです。

我流で何も知らないまま行程を重ねていると、
自分なりのやり方で凝り固まってしまい
人のいう事を素直に聞けなくなってしまうらしい。

そしてそして恐ろしいのは、そんな人が4回廻って先達になること。
お遍路さんに正しいお作法を教えることができないのです。

なぜ暗記していても教本を見ながらお経を唱えるのか?
ご朱印の本当のの意味は?
白衣の、菅笠の、金剛杖に込められた意味は?
般若心経が教える「こだわらない心」とは?

自分自身のステイタス向上のみのために四国を廻り
誰も導かない、導けないダイセンダツさんができてしまう。

誰かに注意されたら逆ギレすることなく、
望むらくは謙虚な心に戻って
勤行次第やお作法、
マナーやルールをきちんと学んで
きちんと実践してもらいたいものです。


色々ありましたが
帰り道はきわめてスムーズです。
高速道路を通って高知ICまで行き、高知駅に帰ってきたのは1350
おおっ
これは1413発の特急南風18号に乗れるぞ!
早速切符売り場で購入済みの1713発南風24号の切符を
変更してもらいます。続いて岡山からの新幹線指定席も・・・

南風号は高知発なので、
指定席は買う必要はない。
自由席の方がガラガラですがな。
1641岡山着、
1738新大阪着
無事に帰り着くことができました。
翌日は朝から仕事
もう一日休みがあったら、もっとゆったりした行程で廻れたかもしれませんね。
奥之院参拝も・・・
またそれはいずれ行くことにしましょう。

前述したように土佐遍路は
本来の自分の歩き遍路からは外れているのですが
導師の導きもあり、スピリチュアルな体験、成長ができる
得がたい行程となっています。

また、自分自身の思索について間違っている所もあるので
それを指摘してくださることもあり、
とても有難いのです。

わしの土佐車遍路について
色々御批判とか御意見とか言われることもあるのですが
これはわしにとってはずすことの出来ないのです。

悪しからずご了承ください。

次回は4月の初めに久万高原~三坂峠~松山市内を「歩き」ます。
桜の花は綺麗に咲いているかなあ。
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ツアーや車遍路の方で、歩きに興味のある方
誰でも無理なく歩くことのできる行程ですので
4月の新年度の予定が決まりましたら万障繰り合わせてメールにてご連絡ください。

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柳水庵遍路休息所スズメバチトラップ設置

柳水庵遍路休息所スズメバチトラップ設置
13番奥之院建治寺


龍門窟

歩き遍路さんが焼山寺へんろころがしを半分終わって
柳水庵近くの休息所でひとやすみ、あるいはそこで宿泊する人にとって
スズメバチの存在は厄介なものです。
一昨年にスズメバチの巣ができて危険!という貼紙がありました。

お節介なわしは、歩き遍路さんが無事に休むことが出来るように、
去年からスズメバチトラップを仕掛けています。

「鯖街道キャンプウオーク」に関わってから
山小屋に巣食うスズメバチの駆除作業をしていたので、
その知識と経験が役に立ちました。
http://okirakudojyo.blog93.fc2.com/blog-entry-141.html
一度お節介をしたからには、
途中で日和ってはいけません。毎年やります。

このトラップを設置するタイミングは、
一匹だけ越冬した女王蜂が巣作りを始める初春です。
なぜこの季節にトラップを仕掛けるか、
スズメバチの生態を楽しく学習できる小説に
百田 尚樹の「風の中のマリア」を読むとよくわかります。
興味のある方、是非読んみてください。面白いですよ!

さて、徳島へは前日の夜に「南海なんば高速バスターミナル」
1820発のバスに乗り、徳島入りをしておきます。
車中、旅の期待感でワクワクですね。
2100に「徳島駅前バス停」に着いて、
定宿の「サンルート徳島」で温泉に浸る。


平成29年3月15日
今朝はゆっくりできるので、ホテルの朝食バイキングを楽しみます。
昼食分も食べたのかもしれません。お腹一杯!

駅前のバスチケットセンターで帰りのバスチケットを確保し
0900に駅レンタカーに行き、予約しておいた車を受け取ります。
ここで注意しなくてはいけないことは、
飛び込みで行くと、車がないことがあります。
事実わしのあとに来店した人は、車がないと言われていました。

今日の車は「スズキワゴンR」
小回りの効く、このくらいが丁度いいのです。
カーナビに柳水庵の住所をブチ込んで、出発!
ラジオを聴きながら鮎喰川に沿って走っていると、
右手に13番大日寺が見えます。
「帰りに寄らせていただきます~!」
と叫びながら通り過ぎます。

どんどんどんどん道は山道になってきます。
菅笠をかぶったお遍路さんの姿がちらほら見えてきました。
焼山寺越えをしてきた歩き遍路さんなんですね。
(おつかれさま)と目礼をします。
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神山町の阿川梅の里は、梅の花が綺麗に咲いていますね。
ついつい脇見運転をしてしまいますが
狭い山道、いきなり現れる対向車にも注意しなくてはなりません。

どんどんどんどん標高があがり
急な坂道もあり、ワゴンRも大変そうです。

走ること1時間と少し
1015
柳水庵下の遍路休息所に到着!
赤錫杖をついた歩き遍路さんも来ました。
「こんにちは」
「こんにちは」

さてさて、去年仕掛けたスズメバチトラップの様子は・・・
女王蜂は捕れていませんねえええええ。
誘引口あたりに小さな巣が引っ付いていました。
これはドロバチの巣かな?
空になっている巣を取り除き、誘引液を出してボトルを洗い、
持ってきた新しい誘引液を入れました。
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その様子を見ていた先達さんから
「それはなんですか?」
と声がかかりました。
「ああ、これはスズメバチ駆除用のトラップです」
「えっ、ここにスズメバチの巣があるのですか?」
いきなり彼の腰が引けました。
「ああ、今の季節にはないですよ。女王蜂を今のうちに捕えておけば巣はできません」
「ああ、そうなんですか(ホッ)」
スズメバチの生態を説明して
このトラップの設置理由を説明しました。
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彼は広島県の方で、銀の納め札をいただきました。
いままで車遍路だけだったのですが、60歳になったので
歩き遍路を始めたそうです。
ああ、羨ましい。わしも早く定年になって思う様遍路したいなあ。

こう喋っている間も、歩き遍路さんたちが柳水庵から降りてきます。
春ですねえええええ。お遍路さんの季節ですねええええええ。
ああ、わしも歩きたい!
うずうずしてきましたがな。

「では、この先お気をつけて!」

もと来た道を下ります。

今回、時間があれば寄ってみたかった札所があります。
13番奥之院建治寺です。
ちょうど帰り道の途中にあるのです。
奥之院参拝を、ぼちぼちやっていますので今回はここに行こうかね。

道路脇に大きな看板が建っているのでわかりやすい。
細い山道をくねくね登り、
1109
13番奥之院建治寺着
駐車場には誰もいません。貸切ですがな。
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役行者開基で、金剛蔵王権現さまがご本尊で、
四国三十六不動霊場の札所にもなっています。
本堂は、中に自由に入れるので靴を脱いであがらせていただき、
ご真言の「おんばざらくしゃあらんじゃうん」を
つっかえつっかえ唱えます。
拙いお勤めを、
最後の大金剛輪陀羅尼でお許し願いました。
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大師堂の脇に龍門窟への歩道が続いています。
ロープを掴んでおっかなびっくり登ってみると
岩窟の入り口があります。
懐中電灯を納経所で貸していただけるとのことで、
引き返して納経所へ。
「あの~、懐中電灯をお貸し願えませんでしょうか?」
「はい。ですがその白衣が汚れますがいいですか?」
「はい!」
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岩窟の入り口まで戻り、懐中電灯を片手におっかなびっくり入る。
ここは行者が3年近くかけて独りで彫った修行場だそうです。
入り口近くは天井が低い。
しゃがんだ姿勢でそろそろ進む。
向こう側が明るいですね。
中ごろから天井が少し高くなってきますが、
暗くて狭い空間は不安です。
自分にとって洞窟探検は苦手なんだなあと感じ始めてきました。
この分だと慈眼寺の穴禅定は無理かなあ・・・
30mくらい進むと、そこに祭壇があり、
しかし何様が祀られているのか
迂闊にもわかりませんでした・・・
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案に相違して白衣は汚れていませんでした。
もし汚れても、
汚れたまま、ずっと着ていようと思っていたんですが。

鎖場のある滝行場へは、歩き遍路道を下っていかねばならないので、
今回はやめておいて、またいつか来ることにします。

建治寺を後にして、国道に出ます。
しばらく走ったら13番大日寺の駐車場が見えてきました。
車を停めて、すごい風が強く吹く中を歩いて大日寺へ。
納経所を覗いて見たら金住職はいないなあ。
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まあいいやと本堂に行ったら、
大きな覆いがかけられていて屋根の修理中でした。
そういえば去年末に住職から屋根の修理の話を聞いていたなあ。

大師堂でのお勤めを終えて納経所に行ったら
丁度金住職が交代の時間で出てこられました。
おおっ!大ラッキー!
わしも金住職も大喜び。
後から納経所に来られた方に写真を撮っていただけました!
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大満足な日程を終えて徳島駅まで戻り、
レンタカーを返して1500発のバスでなんばに戻りました。

徳島駅前で、ちょっと残念な事がありました。
それは去年からアジア系の女性が駅前で
「アジアの子供たちのための募金」
をしています。結構しつこい。
警察からの許可証を見せてくれたのですが、
警察ってそんなことへの許可証を出したっけ?
募金の様子を写真に撮らせてもらってもいいですか?と聞いたら
とたんに「NO!」と顔を隠して怒りはじめました。
え?いいことしているのに何故?

変ですね。

ググッて調べてみたら、どうも怪しい人達でした。
間違いだったらいいんですが・・・

わし思うんですが、募金活動全体に言える事。
一日中街頭に立って声をからしているよりも
同じ時間を使って一生懸命働き、
そのお金をチャリティーすればいいんでないの?
募金活動をすることに自己陶酔していない?
そう思っていました。

閑話休題

予定通り高速バスに乗り、
なんばの駅前に着たら道路が渋滞しています。
窓の外からは太鼓の音が聞こえてきました。
「?」
たくさんの華やかな幟が林立しています。
ああ、大相撲かあ。
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南海難波駅前の大阪府立体育館では大相撲三月場所が開催されているんですね。
18時過ぎなんで、丁度終わった頃ですね。
稀勢の里フィーバーですごい人出です。
ま、これも春の大阪の風物詩でしょうか。

今日は色々とあって充実した一日でした。
自分としては休日はボ~ッとするよりも
忙しい方がいいですね。

さて今週末は土日と土佐遍路を楽しんできます!



おきらく歩き遍路 通算7巡目 20番鶴林寺~21番太龍寺

おきらく歩き遍路 通算7巡目
20番鶴林寺~21番太龍寺
阿波遍路道のへんろころがし2連発の旅です。
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平成29年2月25日(土)
今日は朝から
0630「南海なんば1F高速バス停」から出発して
0930「徳島駅前バス停」に到着

ここから徳島市バス勝浦線で鶴林寺ふもとまで一直線
朝食がいい加減だったので、駅前コンビニでお握りを買い込んで
バス停脇のベンチで貪り食う。
と、同時にお遍路装束に着替え
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1010に来たバスに乗り、約1時間揺られ、
1106道の駅「ひなの里勝浦」前で降りると、
駐車場の車が多い。720円なり。
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雛人形のイベントをやっているようですね。
わしは、あんまり興味がないので食堂に行って、また何か食べようかね。
食べてばっかしや。
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ここにも由緒ありそうな雛人形が飾られています。
買うといくらくらいするんやろうね。

ランチを食べてひといき。
さてここから星の岩屋に行こうか、鶴林寺に行こうか。
実は星の岩屋は奥之院ではないのですね。
奥之院の納経帳を持ってきていたのですが、今回は出番がなさそう。
星の岩屋はやめておいて、
19番立江寺の奥の院星取寺は、今度の予定に入れましょう。

「生名バス停」まで歩き、さあ鶴林寺登りの始まり。
今日もストックを持ってきました。
錫杖とあわせてダブルストックです。
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去年の夏に、おきらく歩き遍路ツアー中級編をここでやって
泡吹いた思い出があります。
やはり山歩きは自分のペースで、が鉄則ですね。
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登り口には、金剛杖が置いてあります。
地元の方たちが作ってくれているのですね。
いかにも製材所で作ったっぽい仕上がりがいい。
大概歩き遍路さんは自分の杖を持っているので
これはトレッカー用でしょうか。

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いつも目に入るのは
舗装道路に刻まれた犬の足跡
これは犬でしょうね、うん。
何処から来て何処へ行ったのでしょうか・・・

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一歩一歩山道を踏みしめつつ登る。
まだ鶯の鳴き声は聞こえない。
聞こえるのはわしの荒い息づかいと錫杖の音
6つの遊環は六道を現わし、煩悩を払うために鳴らすそうな。
錫杖経

山登りのときはいいけども、下りの時はどういう按配になるか
7巡目は錫杖の使い勝手を自分なりに検証をしてみます。

鶴林寺の標高570m登りの道は、
水呑み大師とか、休憩所が所々にあり、
自分のペースで登るのにはそれほどきつくはない。

通夜堂跡が見えたらもうすぐ到着です。駐車場が見えてきました。
1300
20番 鶴林寺着
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約1時間半といったところでしょうか。
車遍路さんが二組いるのみ。
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本道の裏には伝説のご本尊が降臨された杉の巨木があります。
鶴林寺境内をしみじみ見るのは初めてですね。
本堂の周辺あちこちうろつき回ってみました。

大師堂では何かの法要をしているらしく、
お勤めをしていたら
いきなり正面の扉が開いて人々が出てきてびっくり。

歩きの下り道には
相変わらず「かも道は危険です・・・」
の看板が立ったままです。早く撤去してくれへんかなぁ。

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下り道は急なのですが、階段の木をこのように配置してくれると
膝への負担が軽減されていいですね。
今日は気候もよくなってきているので
左足付け根の具合は絶好調です。
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下り勾配が急な箇所は、杖の先端を持って長く使わなくてはいけないのですが
杖頭部の塔の部分が少し危険な感じがします。
長い長い下り道に飽きてきた頃
大井の集落に出てきましたがな。

1434
東屋に到着
今日はここまで!
東屋のソファーに座ったら、もう動く気がしなくなり
今日のお宿「碧」に連絡しました。
このお宿は送り迎えが手厚くて有難いです。
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迎えの車を待つこと10分少々
ソファーを日の当たる場所に移動させて、引っくり返っていたら
日差しがポカポカ暖かくって気持ちがいいねえええぇぇ
ちょっと眠りこけてしまいました。

やってきた車に起こされ、いざ!

ちょっとその前に
気になっていた「お松大権現」へ寄ってもらいます。
割と近くにあるんですよね。
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日本三大怪猫伝
(肥前佐賀藩の鍋島化け猫騒動、岡崎の化け猫、阿波のお松大権現)
のひとつだそうで、
境内のしだれ梅が満開なので見たくて連れて来てもらいました。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
お松大権現

江戸時代、奉行の不当な裁きを不服として直訴処刑された「お松」という
女性の愛猫が妖怪変化となり、奉行の家を代々崇り続け仇を討ったとの伝
説が残されています。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

境内はネコ、ネコ、ネコ
鳥居の下の敷石にもネコの足跡がありますよ。
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これはコンクリに印されたものではないはず。
ネコ不動さまもいました。

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おお、噂に違わぬ見事なしだれ梅です。
絵馬の奉納された下にはネコが寝そべり、親子連れが触りたがっています。

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お松大権現の化け猫の由来の書かれた建物の中に飾ってあるのは
宮田雅之画伯の切り絵
化け猫の由来よりも、この妖しくも色気のある切り絵に見入ってしまいます。

おネコ様たちが立ち並ぶ境内を後にして
今日のお宿の「碧」に到着!
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ちょっと早かったかな?
まあいいや。
歩き遍路は4時前にはお宿に着いてその日の疲れを癒すべし、
とお遍路本に書かれてありました。

今はいろんな意味でシーズンオフなので
宿泊は、わしひとりです。
部屋に備え付けのユニットバスに満々とお湯を張り
ゆっくり湯に浸かると、極楽極楽

湯上りの火照った身体をベッドに横たえると
眠気が・・・
6時前まで眠りこけていました。

食堂に下りていくといい香りがしてきます。
今夜は「蕎麦米汁」です。
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つみれの入ったけんちん汁みたいなのに、蕎麦の実が入っています。
昔ここら辺は米が取れなかったので、蕎麦の実を米代わりに煮込んだ雑炊です。
これ、美味しいんですよね~。
掬っては食べ掬っては食べ、何杯も食べてしまいます。
それに冷酒とよく合う。
フキノトウの天麩羅も、かすかにほろ苦い味わいが春を感じさせてくれます。
そのあとに出てきたご飯もお腹に入らないほどです。
でも2杯お替りしました。

他のお遍路仲間がいないのが残念でしたが、
今夜は女将さんがお酒とお話の相手をしてくれましたよ。
彼女はわしと先達同期で、善通寺で一緒に研修を受けたんですよ。

同期の気軽さで、
お遍路にまつわる色々な話を楽しくさせていただきました。



2月26日(日)
碧の朝は、庭の犬の声で目が覚めました。
「あさごはんちょうだい~」か
「かまって~」
なのか、何か甘えたような声でした。

0600
朝食は、味噌汁とサンマの干物
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シンプルなメニューがたまらなく美味しい。
それにそれに、愛知県の本場赤味噌に柚子を入れたもの。
これだけでご飯が何杯も食べられますよ。
甘さ加減もちょうどいい。
これで五平餅を作ったらいいんでないの?

囲炉裏の左側にあるのは今日の昼食
大きなお握りです。

0700
今日はかも道を辿って太龍寺に行くので
一宿寺まで送ってくれます。

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いざ出発!の後姿を撮ってもらいました。
若干ガニ股ですね・・・。

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一宿寺では、おやすみ大師さまがまだ眠っておられるので、
そっと参拝をします。

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熊笹の生い茂る山道の入り口は、山登りの気分満点
蛇はまだいないが、獣よけに錫杖をゆすって登ります。
錫杖1本だけならシャン・・・・・シャン・・・・・シャン
の調子ですが、左手にはストックを持っているので
シャン・ドス・シャン・ドスになる。
どうでもいいか。

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かも道を保存する方々によって
道が安全に、綺麗に整備されています。
一口に整備といっても、わざわざ機材を背負って登らなくてはいけません。
ハードなボランテイアですね。ありがとうございます。

そうそう、今日は
「遍路とおもてなしのネットワーク」主催の
「おもてなし遍路道ウォーク」が四国の遍路道で一斉に開催され、
遍路道を歩いて道の状況を点検するのが目的だそうです。

ここ太龍寺の界隈は
水井橋から太龍寺へのグループと、太龍寺からいわや道~大根峠~平等寺の
2つのグループが歩くんですって。かも道はないのですね。
碧の女将さんは、後者のルートをロープウエー山麓駅9時集合で
歩くと言っていました。
わしが太龍寺までたどり着いた頃に山頂で会えるかな?

最初は急坂なので、息がはずんで身体が温まってきます。
やはり夏に歩くもんじゃあないなあ。山は冬がいちば一番!

いつもながら、かも道は観音様を安置してあった石室とか
最古の丁石、お大師様由来の史跡が沢山あって楽しい道です。
できれば歩き遍路の方々、ここを辿って太龍寺に行ってください。

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弘法大師がここから鶴林寺に飛んでいったという伝説が残る。
う~~ん、幽体離脱の類やろうか
物理的には無理、でも「天の浮舟」ってのもあったなあ。
なんて想いを巡らせるのも楽しい。

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へんろみち保存協会謹製の新しい道標が建てられていました。
この道も徐々にメジャーになってきているのですね。

ガレ場を越えると、尾根道に出る。
もうここに至ったら気分は最高潮!
わけのわからない歌を大声で歌いながら歩きます。

かも道最高!
カモ~ン、カモラー、イエィ!


と、


目の前に何か落ちている。
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これは何のうんこかな?

鹿のはポロポロとしているし、熊のはもっと太い・・・

錫杖をひときわ大きく鳴らしながら進む。


0856
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太龍寺への道と合流しました。
登り始めて約2時間
これくらいのペースが自分の身の丈に合っていますね。

さらにここから400m自動車道を登ると

0906
21番 太龍寺着
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(これはロープウエー駅からの展望です)
山門をくぐったら、トレッカーのおじさんたちが5~6人いました。
どこから登ってきたのかな?これから何処まで行くのかな?

広い境内を本堂方面に行くと、
ロープウエー駅方面から賑やかな声が聞こえてきました。
遍路とおもてなしのネットワークの面々かな?
お揃いの上着を着ています。
あ、碧の女将さんもいました!
「写真をば、撮らせてください」
「はい!」
本人の許可を頂いて写真を掲載させていただきました。
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納経を済ませ、早速お目当ての龍天井デザインの手拭いを買う。
これ、去年製造中止と聞いてショックだったんですよ。
この手拭いが気に入っていて、
雨の日も風の日も暑い日も寒い日もずっとずっと頭に巻いて一緒でした。
そのおかげで汗が染み付き、洗っても匂うようになってしまい、
替えが必要だったのです。

今年になって龍天井手拭い復活と聞いて勇んでやってきたのです。
4枚大人買いしました。1400円なり。

今まで旅の安全を守ってくれた古い手拭い、
ゴミ箱に捨てるのはあまりに失礼と考え、
「あ、あの~、今まで使っていたやつ、御焚きあげとかしていただけるのでしょうか」
「はいはい、しますよ」
「おおっ、お願いします!おいくらですか?」
「お金は要りませんよ」
「おおっ」
先日碧で洗濯し、今日は別の手拭を巻いていたので、
包んでいた龍手拭を恭しく差し出しました。

目的を達成できて気分は上々!
早速新しい龍を頭に巻き、足取りも軽く南の捨身への道を歩みます。

おもてなしネットワーク御一行様は、既に出発していて影もない。

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結構急な坂道もあるが、八十八体の石仏の並ぶいい景色です。
15分ほど歩くと、岩の上に求聞持修行大師像がおられます。
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お膝元に行くには鎖を掴んで行かなくてはならん。
足に力が入らないときが時々あるので、
やはり無理はしません。
後姿の遥拝のみでお許しください。

降りは「いわや道」を辿ります。
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この道も古い丁石のある由緒ある遍路道で、
地元の保存会の方々により、わかりやすい道標が立てられています。

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しかし、このような恐ろしげな看板もあります。
物見遊山の気持ちでは辿れないのでしょうか。
気持ちを引き締めて行きましょうかね。

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苔むした丁石が歴史を感じさせてくれます。
自分のほかには誰もなし。
先行したおもてなしネットワーク隊の足跡は確認できます。

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後半あたりは急な坂道が続き、落ち葉の堆積が滑りやすくて危険ですが
ロープが張ってあるのでいざとなればこれを掴んでいけばいい。
相変わらず錫杖を突いて急坂を下るのは危険かなあ。

1120
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下界に出てきました。この棚田の風景、
山と渓谷社の「四国八十八ヶ所を歩く」に掲載されている風景やなあ、
と感慨深く見ながら歩く。

1130
阿瀬比遍路小屋着
近くの「阿瀬比バス停」から徳島行きは1220です。
それまで遍路小屋で昼食を食べましょう。
お宿で貰った大きなお握りにかぶりつく。
日向は暖かいが、小屋の中は寒い、寒い。

まだ時間があるので
ちょっとその辺を探索してみたら
「道の駅わじき」で、
先行していたおもてなしネットワーク御一行様が昼食をしていました。
結構近くを歩いていたんですね。

1220に来たバスに乗り、
1400頃に「徳島駅前バス停」に着きました。
1800発の高速バスを予約していましたが、1500発の便に変更してもらい
いつもの「びざんの湯」に入り、餃子を食べてビールを飲み
いい気分で高速バスに乗り込み、今回の旅はこれで終わり。

今回は阿波遍路道のへんろころがしを2日に分けて歩きました。
このくらいの山歩き計画の方が疲労感も心地よいですね。
そしてそして太龍寺の手拭のストックもできました。
やれうれしや。

次回は3月半ばに土佐一国巡りをします!
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それから告知です。
2017年おきらく歩き遍路ツアーⅡ
藤井寺の藤見物&大日寺宿坊宿泊ツアーです。
参加ご希望の方はメールください。
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おきらく歩き遍路 通算7巡目 38番金剛福寺~43番明石寺

おきらく歩き遍路 
通算7巡目 38番金剛福寺~43番明石寺


平成29年2月17日(金)
前日16日の深夜宿毛行きの高速バスに揺られて中村まで。
ああ~、よく眠れたあぁぁ・・・周りの人ごめんなさい。

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0705
今朝の中村駅前は、明け方の雨に濡れています。
いまは・・・ほとんど降っていませんね。
それよりも気温が高い。
3月下旬くらいの暖かさではないかね。
今日は平日なので、待合室はバスや列車で通学する高校生たちの
ざわめきで賑やかであります。

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0820にやってきた「足摺岬行き」に乗る。
きょうは平日だからか、お遍路さんの姿はない。
そのかわり、足摺岬観光らしき初老の男性が2人います。
そして、土佐清水界隈では通院&買い物のお年寄りたち。
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♪岬巡りのバスは走る~
足摺岬行きのバスに乗っていると、
いつも「岬めぐり」の歌詞が口から出てきます。
わしの青春ソングやね。
若い頃の気持ちが蘇ってきて切なくなります。

この歌は恋人に死に別れた歌やろうね。
「悲しみ深く胸に沈めたら」「もっと愛したかった」
単に別れたのならば、
この歌詞は未練たらしすぎるじゃあないですか。

同じ時期ヒットした「精霊流し」は夜の風がしっとりと香ってきますが、
「岬めぐり」はそれでも春間近の風が吹いてきそうな雰囲気です。
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閑話休題


1005
「足摺岬バス停」着 1900円なり。
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38番 金剛福寺着
2月の平日の足摺岬は観光客もまばらです。
海からは寒い風が吹いてきます。
ここのご本尊千手観音様からは「力」が出ていると時々聞きますが、
修行の足りないわしには何も感じられません。
いつか感じられる日が来るでしょうか。

ご朱印をいただき、
門前の食堂で早めの昼食をいただきましょうかね。
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まえから気になっていた食堂のメニュー
「清水サバの漁師漬け定食」1350円
わしサバが好きなんですよね~。
焼くよりも生か酢〆が好きです。

最初に味噌汁をひとくち。おいしい。
口の中一杯にうまみが広がります。
続いてサバの漁師漬けをいただく。
今朝清水で取れて活け締めした新鮮なサバだそうです。
濃すぎず薄すぎずのタレがよく絡んでいますし、
歯ざわりもプリプリしていておいしい。
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気になったのは2切れ添えられていたカツオ
竜田揚げのようですが、一口食べたらこれまたおいしい!
なんだこのおいしさは?只事ではない。
これだけでひとつの定食ができますよ。

あんまりおいしいおいしいと食べていたら
女将さんが作り方を教えてくれました。
カツオの切り身に塩コショウを振り、
そのあとニンニクをおろしたものを刷り込むのが要だそうです。

ああ、おいしい。
自分でも作ってみよう。

1103のバス時間を気にして急いで食べたのが心残りですねえ。
次のバスは1303なので、次回はもっとゆっくりした計画にして
ここの料理を楽しみたいです。

一緒に乗った足摺岬観光の初老の男性は
中浜万次郎の里で降りて行きました。
彼のゆったりとした表情から、
旅をのんびり楽しんでいるなあ、という気持ちがわかります。
わしもそういう旅がしたい。

1155「中村駅前バス停」着、出発まで10分あるので
トイレに行き、駅の売店で今夜の夕食を買いました。
平日だけあってお弁当の種類も数も多い。
鯛めし弁当とパンを買いました。
バスに戻ってリュックの底に押し込んだんですが、潰れないかなあ?

同じバスでしばらく揺られ
1340「寺山口バス停」で降りる。2500円なり。
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空は曇り空、雨はないが風が冷たく感じられてきます。
門前に昔あった民宿「へんくつ屋」跡には
花壇が作られてあり、柘植の木が亀の形に整えられていますよ。
面白いなあ~。
「こんにちは。いい枝振りの木ですね」
「あ、ああ。はははは」
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1400
39番 延光寺着
本堂の前には歩きのおじさんが一人
杖立てには使い込んで短くなった杖がひとつ。
握りには紐が巻いてあり、自分もこうしていたなあ・・・と感慨深い。
39番延光寺 のコピー

本堂でお勤め済んだとき、
「すいません、自分の読経姿の写真を撮ってもらえませんか?」
「あ、はい。いいですよ」
自分のお勤めの姿の写真なんてめったに撮らないもんですよね。
わしは「おきらく遍路隊」の時に、
自分の写真を沢山撮ってもらいました。
でも自分の姿を見るのはあまり趣味ではないです。

大師堂から納経所へ行くとき、ふと見たら杖立てに杖が残っています。
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あれ?

さっきの人のじゃない?
忘れていったのかなあ?もう門の外にも姿が見えない。
あれだけ使い込んだ杖だのに、忘れたら困るのになあ・・・
それとも関係ない別の人の杖でしょうか?

納経所でご朱印をいただき、赤亀さんの写真を撮っていたら
先ほどの彼があわてて戻ってきました。
ああ、やっぱり彼の杖だったんですね。
よかったよかった。

わしはここから「平田駅」まで行きます。
天気は晴れたり曇ったり。
1時間くらい歩いて、駅の近くのコンビニでコーヒー買って休憩です。
それから千円札が不足してきたのでATMで9千円おろしました。
手数料は若干取られましたが、まあいいか。

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ここのコンビニの休憩所は、夏季には冷房の風がふいてくるのです。
でもこの場所は日差しを遮るものがないので、
暑かったり涼しかったり・・・
冬季の今は揚げ物の匂いが吹いてきます。

「平田駅」の待合室で、
1558分の列車が来るまで本を読んで暮らします。
列車とかバスの待ち時間に、わしには本は必需品ですね。
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やがてやって来た1両編成のローカル列車には高校生が満載です。
受験の季節、あるいはもうすぐ春休み、
彼らには今の季節がいちばん色々あるのかもね。

2駅揺られて
1607「宿毛駅」着
駅舎の売店には地元の特産品が売ってあります。お目当ては三原のどぶろく。
日によって残っていたり売り切れていたり。
今日はありました!
醸造元によって色々な銘柄がありますが、試飲できんので
適当に2本選んで実家に送りました。
リュックに入れて自分で飲みたいんですが、重いですからね。
実家に帰ってみると空瓶が転がっているのは、いつものことです。


1652の宇和島行きバスに乗るんですが、まだ時間があります。
近くのうどん屋さんに行ってみたら、
揚げ物も冷めていて少なく、ご飯物も売り切れ。
なんかやる気のなさそうな品揃えです。
おまけに「従業員用食事」と表示された豪華な食事が
隣の卓に並べられています。
なんじゃこれは?

もうここでは食べないことにしましょうかね。

バス停で待っていたらやってきたお年寄りから
「ああ、お遍路さんや。ご苦労様です。どこから?」
「はあ、大阪からです」
「わしも昔堺にいたんじゃ」
「はあ、そうですか。近くですね」
といった会話をしていたら、バスが来ました。

1652発の宇和島行きバスに乗り、
1727「平城札所前バス停」降りる。
明日の朝のバス時間の確認をしておこうかね。
おお、明日は土曜日なので0711発の便がある!
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1730
40番 観自在寺着
今夜はここの宿坊のお世話になります。
もう納経所も本堂も閉まっている時間なので
本堂を遥拝し「本日のお宿をお借りします」

何度も泊まっているので勝手知ったる、といったところでしょうか。
素泊まりのみ4000円
優しそうな奥さんが出てきて色々お世話してくれました。

前回と変わっているところ
セルフコーナーにインスタント味噌汁がある!100円
これで味気ない弁当の夕食にも花が添えられるものです。

潰れていないか心配だった鯛めし弁当とパンは
ほぼ原型をとどめていました。
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今日の宿泊は、わしとご婦人の2人。
ご婦人は区切りで走って廻っているそうです。
すすすごいね~。
そんなにわしと歳はかわらないんですが、元気ですね。
旦那さんはどうしているんでしょうね。
おっと、これは余計なお世話です。


2月18日(土)
ちょっと固くなったお握りとパンで朝食を済ませ
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0640に本堂大師堂でお勤めをします。
梅の季節なんですね~。観音様と梅
いい景色です。
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納経所が開いて職員のOさんがやって来ました。
「あ、糖尿病やったっけ?」
「いやいや、ちゃんと薬でコントロールしています!」
お接待のチョコレートを有難くいただきました。

同宿のマラソン遍路さんもやってきました。
お互い記念撮影をして・・・
「今日は何処まで?」
「明石寺までです!」
「わしはバスを使うので先に着いてしまうでしょうね」
「どこかで追いつくかもしれませんね」
「そうですね」
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本当に最小限度の装備しかないようなリュックですね。
断捨離の極地ですねえ。
わしは削っても削っても物が増えてきてしまいます。

「荷物が多いのは欲が多いからである」
確かにそうでしょうね。

多くの欲を抱えたまま
0711発のバスに乗ります。

昨夜はよく寝たと思ったんですが、バスに揺られていると
つい、うとうととしてしまいますね。
0815
「宇和島駅前バス停」着
さて、ここから「務田駅」まで行きたいのですが
列車は0939の便しかない。バス便も土日の休校日はこの時間運休です。
時間が余るなあ~~。

今日の主眼は歯長峠越えなんです。
足の具合を考慮して、時間的余裕を多く確保しておきたい。
多少の予算をケチってもしかたがないので、タクシーに乗ります。
「龍光寺まで!」
「あいよっ!」

0900
41番 龍光寺着
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いつもながら、ここの札所では身なりを整えてお勤めに臨みます。
そして礼儀正しく納経帳を差し出す・・・

あにはからんや

納経所には優しそうな奥様
おまけにここでは、ひとつ教えていただきました。
去年頂いた公認先達専用の納経帳
紙の質のせいか、筆にたっぷりと墨を含んで墨書すると
裏に染みる事があるようです。
いままで使っていた納経帳ではそんなことはなかったんですが。



袋とじになっている間に新聞紙を挟んでおいたらいい、
と言われて、他のページにも挟んでいただけました。

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納経もらう側としては、下からの僅かな滲みも気にならんのですが
書く方からすれば、綺麗に書こうとするとき
滲みは気になるのです。

いい事を教えていただきました。

鐘楼脇のベンチで装備を身に着けていたら
奥様が出て来て有難いお菓子のお接待をいただきました。
ありがとうございます。
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わしの天女の絵を差し上げたら
「まあ~、綺麗。今風の女の子天女様ですね」
「い、いや、ははは。わしの頭に住んでいる女性が絵になって顕れてくるのです」
「まあ~、ほほほ」
(赤面)

龍光寺から仏木寺までの道は山合いの風が吹きっさらす道程です。
強くあるいは弱く、常に風が吹いているような気がします。
お供の携帯ラジオを聴くのですが、昼間のAMは、いまいち受信状態が悪い。
風と、通り過ぎる車の爆音も加わって途切れがちなんですが
それでも興味深い内容だったので一生懸命聴いていました。
スタジオジブリの鈴木プロデューサーのインタビューだったんですよ・・・

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歩道には、地元の人が植えたチューリップが芽を出しています。
いつ頃満開になるんでしょうね。

1005
41番 仏木寺着
当初の予定より2時間近く早く着くことができました。
バスとタクシーのおかげです。
こうなると気持ちに余裕のあること、あること。

門前には大型バスが停まり、ダンタイサンがお参りを終えて戻ってくる所です。
やれ、ありがたや。

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境内には、やはり梅の花が上品に咲いています。
それに、本堂の奥からご詠歌のような声が聞こえてきました。
御詠歌講の集まりでもあるんかいな?

お勤めが終わってからお寺の人に聞いてみたら
一里先から毎日やってきて
裏の神社さんに参拝に来て謡を納めておられる方だそうです。
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お接待でいただいたチョコレートを食べていっぷく。


1032
さて、今日のハイライトの歯長峠にとりかかりましょう。
今までは暗く長いトンネルを通って歩き、
山のほうは歩いていないんです。
バス電車歩き遍路をするようになってからは尚更
今日は気合入れて計画しました。

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やはり里山の道はいいよね~。
梅の花も咲いています。
一枝頂戴して、錫杖に結んで、独り悦に浸る。
前にもこんなことやったなあ。確か横峰寺を下るとき。
錫錫と鳴る遊環の音と、ほのかに漂ってくる梅の香り。

錫杖の6つの遊環は六道を現わし、
人間の煩悩の夢を醒ますために撞き鳴らす。
確かにこんなとき一瞬だけ煩悩から解き放たれているような気になります。
いいなあ、これだからお遍路はやめられません。
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石畳の敷かれた遍路道に入る。
人の気配はもちろんなし。
漂ってくるのはお山の霊気のみですがな。
霊気にさらされているおかげで、左足の付け根の痛みはほとんどない。

自動車道と交わった所に四駆車が停まっていて
わしが遍路標識に従って山道に入ろうとすると、声がかかりました。
「おへんろさん、そっちの山道を行くと、30分くらい遠回りになるよ」
「ありがとうございます。でも、歯長峠のまだ歩いたことがないので、こちらにいきます」
「そうかね」


「苦をとるか楽をとるか、胸先三寸の分れ道」



この山道は高圧電線の鉄塔の保守整備の道も兼ねているようです。
しかし

ああっ

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ど、どうしようか。
確か横峰寺下りのときもこんな表示があり、
通ってみたらさほどでもなかった記憶があるよ。
でもどういう状況かはわからん。
ま、行ってみて無理だったら引き返しましょう。

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鎖が張ってある急坂を登ること10分弱
ああ、ここかあ。
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確かに崖道が大規模に崩落していますよ。
でも道は半分くらい無事そうです。

行くぞ!

でもリスクは自分持ちです。
何かあっても自己責任です。
他者に責任転嫁せざる覚悟のある者のみ、渡るべし。

ここ越えたらあとは馬の背とか、なだらかな登り道で
気分は上々!

1200
歯長峠着
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ベテラン歩き遍路さんたちにとっては、単なる峠なんですが
初めて来たわしにとっては、感慨深い場所ですね。
足も痛くないよ。

ちょうどお昼です。
宇和島駅前で買ってきたお弁当を食べることにしましょう。
風はちと寒いが、眺望絶佳
気分よすぎます。
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子供の頃、家族で村の鉄塔のある山に山登りに連れて行ってもらいました。
昔見た景色と同じような、鉄塔のある風景を見ると、
飯盒で炊いたご飯や缶詰の味、香りなどが
フラッシュバックのように蘇ります。
ああ、この場所に呼ばれたのかな・・・
そんな気がしました。

見送り大師さまのおられるここは、
パワースポットなのではないだろうか。
しばらくボ~ッツと座っていました。

足取りも軽く下界へと降ります。
今日も山道のためにストックを1本余分に持ってきたのですが
急な坂道を下る時には錫杖は不便だと思います。
それに輪頂の部分が危険だと感じました。

下界の道に入ると、一気に景色は味気なく感じます。
道のところどころに安置されてある見守り大師さまが救いですね。


1400
43番奥之院 白王権現
小さな祠がひっそりと建っていました。
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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
『宇和旧記』に「十八、九の娘が、軽々と大石を両腕に抱き歩いていたが、
当所まで来たとき夜が明けてしまったので、そのまま置き去ってしまった。
その女は観音の化身か龍女か、その石を白王権現と崇め、祠を奉った」
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


1425
43番 明石寺着
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境内から「ドン ドン」という太鼓の音が聞こえてきました。
何かな?と思って行ってみると何もないよ。
建物の中で鳴らしていたんでしょうか?

納経所で奥之院のご朱印を頂こうと思ったのですが
ここではやっていないそうです。残念


さあさあ、ここで今回の旅は終了です。
もう1日廻れば?と思うのですが余裕を持って行動したい。


「卯之町駅」まで歩いて行き、
駅前のレストラン「ステーション」で美味しいランチをいただきましょう・・・
と思ったら休憩時間でした。

残念!

では松山に行こうかね。
1516発の特急宇和海20号にちょうど乗れます。
あいかわらず自由席はガラガラ・・・快適な旅です。
疲れも出たのか本も読まずにウトウト

1622
特急は4分遅れで松山に着きました。
同じホームに停車している
1628発の岡山行き特急しおかぜ26号に乗ります。

自由席の乗車口には列が出来ています。
扉が開いて乗り込み、自分の席を確保してから、
お弁当を買いに車外に出る。
しおかぜ号は車内販売がないからです。
喉が渇いているし、お腹も減っているんですよ。

駅弁屋さんは、完売で何もなし。
キオスクのコンビニに入って適当なものを掴んでレジに行ったら
時間がかかっちまった。

列車に戻ったら、

ああっ

扉が閉まっている。

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ミゼラブルにも列車は出て行きました。


ああっ
ぐるぐるといろんな想いが駆け巡る


え~え~、そうですとも。
たとえ特急宇和海の松山到着が4分遅れて連絡時間が無くなってしまった事や、
特急しおかぜには車内販売&飲み物がないとか、
駅の売店では学生とサラリーマンがノロノロと支払いをしていたとか
あ~、それはすべていい訳
自分が列車の発車時刻をきちんと把握しておかなかったためです。

乗り遅れたのは通行止めの歯長峠越えをしたバチをかぶったからでしょうか。


突っ立っていても仕方がない。
早急に自分を建て直し、駅員さんに事情を話しました。
早速列車に連絡を取ってくれ、
結果と対処方法を携帯に電話するから待っててくれ、というので
駅から出てまずはコーヒー飲んで気を落ち着ける。

手に持っていたお弁当を食べて、一息
更に駅前のカレーショップでハヤシ&カレーを食べて一息
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携帯に連絡があって駅事務室に呼ばれました。
うまくいったようです。荷物も車掌さんが確保してくれていました。
次の1737発しおかぜ28号に乗り、
荷物は宇多津でしおかぜといしづちを切り離す時に
ホームで駅員が持っているから受け取って欲しい
ということでした。

おおっ

日本の国鉄、もといJRはすごい。
世界一と言っても過言ではないでしょう。

1737発の列車に乗って気分は軽く東へと進みます。
日の暮れた宇多津の駅ホームには荷物を持った駅員さんの姿が見えます。
「ありがとうございます!」
駅員さんに握手を求めて再び車内の人になりました。
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無事に帰ってきたわしの荷物
ねぐらに帰り着いたのは2300を回ってから。
でも翌日は日曜なのでゆっくりできます。
すべてがうまくいきました。


この旅での出来事には
何か意味があるのだろうか?

起きたトラブルは、
あらかじめ決まっていたことなのか。
余裕を1日分取っておいたことが幸いしました。
最悪の場合、翌日に対応できるからです。
それも予定されていた?

自分を振り返ってみると、
毎週毎週暇さえあればお遍路三昧のわし。
行程を急ぐあまり無理な計画を立てがちになっています。

車遍路さんはあっというまに数多く廻る事ができ、
どうしても歩きだと水をあけられてしまいます。
それに対抗して焦る気持ちもあったのかもしれませんね。
人は人、自分は自分じゃないか。

それにもっと自分の家族、親の所にも行きなさい、
というお告げかもしれませんね。


これに懲りて、ガツガツ四国遍路せず、
親孝行家族孝行をしたいと考えます。




とは言いつつも・・・
次はね、2月25,26日に鶴林寺・太龍寺に行きます!
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おきらく歩き遍路 通算7巡目 80番讃岐国分寺、83番一宮寺

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四国以外のお遍路さんが四国に来るために
大鳴門橋、明石海峡大橋の開通により容易になりました。
更にはLCCを使えば関東などから来るお遍路さんには
更に便利になっています。

江戸時代は、お遍路さん達は大阪から船に乗って淡路島に渡り、
鳴門海峡を越えて、鳴門の撫養港に上陸して一番札所に向かいました。

瀬戸内といえど船旅はいつも快適、というわけではなかったでしょう。


ここんところ仕事のない土日は四国に来ています。
自分の性でしょうか、
何をすることもなく土日をダラダラ過ごすことが苦痛になってきました。
難儀な性格やなあ。

お遍路年間計画の中で、2月4・5日が空白になってしまい、
★高野山に行こうか
★金剛山に行こうか
★当麻寺で写佛をしようか
★岐阜の実家に行こうか
★裏京都市の家に帰ろうか
★(四国に行こうか)
紙に書き出して、それぞれの実行の可否を書き出して悩んでいました。

あまりグズグズと悩んでいると宿泊先の確保とか
チケットの確保にも支障が出てきます。

悩みに悩んで
えい!四国に行こう!
結局四国やね。

でも、ただ行くのでは面白くない。
色々な実験を兼ねての四国行き計画を立てました。
前々から海路を辿りたかった。
フェリーで四国に上陸、なんて素敵じゃないですか。

もともと海の男(!)
だったので船乗りの血が騒ぐときがあります。
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2月4日(土)
南海本線に2時間弱乗って0738「和歌山市駅」に到着
和歌山港線に乗り換えて0815に「和歌山港駅」に着くんですが
0830にフェリーが出航するんです。
チケットもまだ買っていないし、フェリー乗り場の地理もわからん。
地理不案内なわしにとって、この時間がギリギリに感じます。

待ち時間の不安に耐え切れず、「和歌山市駅」で降りてタクシーに乗りました。
「フェリー乗り場まで!」
普通の人は、慌てず騒がず0815着の
列車に乗るでしょうね。
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努力(?)の甲斐あって8時前に「和歌山港フェリー乗り場」に着きました。
チケットは自販機があって徳島まで片道2000円、すぐに買えました。
まだまだ時間があるので、ちょっと南海「和歌山港駅」を探検してこよう。

ああ、すぐ近くにあったよ。
「和歌山港駅」出口から専用の通路があり
ぐんぐん進むとフェリー乗り場まで一直線です。
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そこにも乗船チケットの自販機がありました。
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よし!

次は慌てず騒がず行けるぞ。

出航15分前までは乗船できないので
待合室のテレビを眺めて暮らす。
NHKの朝ドラ「べっぴんさん」を観ます。
最近朝ドラを観ているんですよ。
ちょうどさくらが失恋した回でした。
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やがて乗船の時間になり、船上の人となりにけり。
ひとわたり船内を巡視したのち、椅子席に落ち着く。
足元からは細かな振動が伝わってきて心地よいですねえぇぇぇ。
そういえばまだ朝食を食べていなかった。
早速売店で「南海弁当」を買ってきて食べました。
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窓の外には青い海と空が見える。
デッキに上がって心地よい風を楽しんでいると、
海の男だったときの血が身体の芯でワサワサと騒いできました。

視界に入るのは空と海
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南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛

海の旅はいいなあぁぁぁ。
心と身体がジャブジャブと洗われます。


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1035
やがてフェリーはすべるように徳島港に入港しました。
両舷微速・・・停止 後進一杯!
もやい取り作業を見ていました。

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桟橋の前には徳島駅行きのバスが待っています。
バス停を探すまでもなかったねえ。
「徳島駅」まで約20分、210円なり。

「徳島駅」からはJRで高松まで行きます。
1131発特急うずしお12号の指定席切符を買って・・・
「窓際の席を」
「窓際は売り切れました・・・」
「で、では通路側を」
発車まで20分あるので
駅構内の蕎麦屋「れもん」に行きますかね。
ここの十割蕎麦は美味しいんですよ。
そこに鮎の甘露煮を入れる。これまたおいしい。
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時間より早く特急うずしおは1番ホームに2両編成で入ってきました。
1両は自由席、もう1両は半分指定席、残りは自由席
乗車してみたら、自由席はガラガラですよ。
却って指定席の方が混んでいます。
では自由席に座ろうかね。
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特急の指定席買って、自由席に座ってやったぜぇ~
ワイルドだろぉ~。
と、独りごちる。
検札の時に何か言われないかと怯える小さいわし。

2両編成特急は板野を過ぎ、大阪のトンネルを抜けて北を目指す。
窓からの日差しがポカポカ暖かい。半分寝ていましたが、
志度を過ぎたあたりから五剣山が見えてきました。

1234「高松駅」着
さあああああ、こっからどこ行こうか?
実は特に予定を決めていないんです。
決めてあるのは今夜のお宿、高松駅の近くです。

巡拝用品一式は持って来ているので、何処へとなりと。

ぢゃあ、国分寺へ行こう。
隣のホームの坂出行き普通に乗る。
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見慣れた景色を眺めながら、「国分駅」で降ります。
しっかし、今日は暖かいねえ。それよりも暑いくらいです。
コートを着てきたんですが汗が出る。

1315
80番 讃岐国分寺着
なんだろうか、境内には参詣者の影がない。
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2月の土曜日、完全なるお遍路シーズンオフですね。
リュックから白衣とさんや袋を引っ張り出して着る。

自由なお遍路旅なんで、時間にも余裕があります。
前々から行きたかった国分寺跡の公園に行ってみました。
いつもなら先を急ぐため、見に行く心の余裕がなかったのです。
国分寺の敷地の裏は広い公園になっています。
お寺の模型が見えてきました。
おお、これか!
かなり広大な規模のお寺だったんですね。
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わしとしては礎石が残っている今の様態の方が
昔を偲ぶことができて趣き深いです。

「国分駅」から「高松駅」に戻り、ちょっと歩いて
「高松築港駅」に行き、琴電に乗って「一宮駅」まで行きます。
そこから1kmくらい歩いて

1500
83番 一宮寺着
ここには親父さん遍路がひとり。
軽装なので車かな?
「すいません、写真とってもらえますか?」
「いいですよ」
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一宮寺で何が印象に残るかというと、
手水舎のお大師様
両手の中から湧いてくるお水を頂戴するのは
ありがたくて、もったいなくて・・・
なかなかいいアングルが決まりませんでした。


もと来た道を戻り、「一宮駅」~「高松築港駅」
いま、1540
ここから屋島寺へ行こうか、行くまいか。
たとえ行ったにせよ納経時間には間に合わない可能性大

よし!
今日はここまで。

国分寺と一宮寺を打っておくと、
次回は天皇寺から五色台を経て屋島寺まで一気に行くことができます。

明日の朝、ジャンボフェリー乗り場までのシャトルバスがあるという。
駅前のバス停8番だそうで、そこまで確認に行ってみます。
たしかに、ここが乗り場ですね。
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駅の脇にある食料品店で、今夜の食事をたんと買い込み、ホテルに。
今夜のお宿は
「ビジネスホテル・パレス高松」です。
何のことはないビジネスホテルです。安いです。4300円なり。

お弁当を食べてビールを流し込んだら
もう極楽ですがな。
おやすみなさい。

2月5日(日)
今日は朝から天気予報どおり雨です。
0500に起床して身支度を整えます。
0530にお宿を出て、
雨の降る暗い高松駅前バスターミナル目指して歩く。

高松駅の7○レブンでコーヒーを、
と思ったらまだ開いていません。
ここは0630からしか開店せんようです。

0530に8番バス乗り場に行ってみたら
もうシャトルバスが待っていましたよ。
早速乗り込む。これは無料だそうです。ありがたや~。
0600にバスは出発しました。
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フェリーの出航時間は0615
ああっ、バスはちゃんと時間前に到着するやろうか
チケットを買わなければならん・・・そんな時間あるか?
0610にジャンボフェリー乗り場に到着しました。
飛び降りてチケット売り場を探す。
ああ、あったよ。
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1990円なり。急いで買い、乗り場に急ぐ。
やれやれ、船上の人となることが出来ました。
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でもね、他の人達も沢山いたんですが、
わしのようにあたふたしていないような気がします。


そこで思い出しました。

般若心経の一節

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凡人は先々に起こるだろうことを心配して、
余計な取り越し苦労をして恐れる。
心にこだわりがなければ恐れることはない。

わしはいつも時間が気になってハラハラ、ビクビクしています。
ついつい時間よりも早く早くと行動し
時間ギリギリだと気持ちに余裕がなくなり、落ち着きをなくしてしまう。

フェリー会社は、間に合わないような時間設定をするわけないやんけ。
最悪、間に合わなければ、それでもいいやんけ。
どーんと構えていればいいのです。

いつもこういう心境にならねば。
自己改革の道は険しいねえええ。


さてジャンボフェリー
「ジャンボ」と名がついているだけあって
キャビンは広いですねえええ。
4階あるよ。
子供連れにも楽しめるようなキッズスペースもある。
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売店の横に軽食コーナーがあったので
きつねうどんを食べました。
うどん県のうどんと銘打ってあるだけに、なかなかの味です。
七味とうがらしを沢山ブチ込んで食べたので汗が出てきました。

食べ終わってキャビンの椅子に座っても暑い、暑い。
汗を拭き拭き、本でも読んで暮らします。

出航して1時間くらいかな?
「ジャンボフェリーの歌」が流れてきました。
あれ?もう神戸?
と思ったら小豆島でした。
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デッキに出て雨に煙る小豆島の山並みを眺めていたら
そうや、ここは小豆島八十八箇所があるんやあああああ。
小豆島霊場が、おいでおいでと誘っているような気がします。
ここ歩いてみたいなあ。
いつになることか。

ここでも乗客の昇降が結構ありました。

約4時間のクルーズの間中、外は雨なので視界も悪いし、
オープンデッキにも出られません。
本を読んでいたんですが、いつの間にか寝ていました。

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1045神戸港入港
今回の旅の上がりはここです。
ここのフェリー乗り場は大きな規模ですね。
なにやら社会実験をしているようで、ビブスをつけた人達が
あちこちにいました。

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やはり入り口前にはバス停があり、
神戸三宮行きのバスが待っていましたが
フェリーからの乗客で満員になってしまいました。
「神戸三宮バス停」まで約20分で210円なり。
今日は軽装なんですが、
大きなリュックと杖を抱えていたら満員のバスは辛いなあ。

バス停のすぐ傍は、阪神三宮駅への入り口があります。
阪神電鉄に乗ってなんばまで帰りました。

今回の旅はフェリーを楽しむ旅でした。
列車の駅とフェリー乗り場、連絡バスの位置関係などを確認でき、
今後の旅の役に立つと考えられます。
効率を考えると、やはり高速バス、あるいは列車のほうが推奨されます。

でも旅は楽しむもの
退職して時間的余裕ができたら
船旅を楽しみつつお遍路をしていきたいと考えています。
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おきらく歩き遍路 通算7巡目 12番焼山寺

おきらく歩き遍路 通算7巡目 
12番焼山寺

平成29年1月28日(土)
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今は春節なんですねぇ
日本では旧暦が廃れてしまったが、お隣の韓国、中国では
重要な旧正月で、7日間の休みがあります。

日本への観光客が倍増!
色々と関わりました。


1月27日(金)
仕事が終わって荷物を担いで「南海なんば1Fバスターミナル」へ。
今夜は徳島行き1820発なので、少し時間があります。
食事にでも行こうかね。
千日前通りの回転寿司「赤垣屋」に行きます。
ここはネタがいいので好きです。

鱈の白子などを堪能していたら8人さんのダンタイサンがカウンターにドドッと
入ってきました。
お店が彼らにガイコクジン専用のメニュー表を出していたので
「ああ、今夜は春節イブ・・・」と独りごちていました。
どうやら半島の人達のようです。三世代で日本旅行なんですね。
寿司を食べるのは初めてのようで、なかなか生魚には手が出ません。
わしの隣に座った夫人は、湯飲みに湯を入れてそのまま。

お節介なわしは、
「この粉末茶を入れるんですよ」
とゼスチャーで教えてあげたら、そのお作法が
燎原の火のように8人に伝わっていきました。

別に対馬の仏像盗難や釜山の少女像には腹が立つが
個人としては日本のいいところを、日本人のいいところを
感じてもらって旅行を楽しんでもらいたいじゃあないですか。
それが相互理解に役立ってほしい。

調理されている煮アナゴや卵焼きばかり食べているので
美味しいネタを教えてあげようかなと思ったが
そこまでは、お節介が過ぎますね。

バスの時間が来たので乗り場に行き、一路徳島に。
お宿は定宿になっている「ルートイン徳島」
11階の「びざんの湯」に早速行きます。
宿泊者は入湯無料なんですよ。

エレベーターホールに賑やかな集団がいます。
ああ、あれは大陸の人達やな。子供が1人だから・・・
ピッチュピッチュと鳥のさえずるような
賑やかな声が温泉にも入ってきました。
(ちゃんと入湯できるんかいな)
湯に浸かりながら観察していました。
親子連れはちゃんと身体を洗ってから入るようです。
(おお、ちゃんとできるやんけ)
でもお父さんが腰にタオルを巻いたまま入ろうとしました。
「タオルを湯に入れたらダメよ。こう、頭に載せると粋です」
とゼスチャーで教えたら
「サンキュー!」
と返事が返ってきました。

今夜のお節介はこれまでにして、部屋に帰って寝ようかね。
早く寝ようと思っていたんですが、今夜はジブリの「耳をすませば」を
やっているんで、ついつい観てしまいます。

1月28日(土)
さて今日の焼山寺は、どうやって登ろうか?
寒いしなあ、左足の付け根もまだちょっと痛い。
へんろころがし6/6は、無理かな?
では2/6の裏から登って裏から降りるコースでいこう!

お握りで朝食の際に「ロキソプロフェン(ロキソニンのゾロゾロ品)」を
飲むのを忘れないように!

「徳島駅前バス停」4番乗り場から「神山高校」行きに乗り、
「寄井中バス停」で降りて、「すだち館」~「杖杉庵」を経て
焼山寺へ至る行程です。
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4番乗り場でバスを待っていると
笈摺を着て杖を持った男性がいる。
「おはようございます。どちらまで?」
「?? I'm from BEIJING」
(ああ、春節)

あまり会話が弾まないので別々に座って待っていたら
老婦人が来て
「阿南の勝浦行きに乗りたいのじゃが、どこかいのう?」
「ええっ?わし、徳島の人じゃないんですよ」
といいつつも、一緒にバス乗り場を探す。彼女は目が悪いらしく
バス停の文字がよく見えないらしい。

あちこち走り回った挙句、
自分たちの乗る4番乗り場の隣の5番というのがわかりました。
兄弟の四十九日法要に参列するそうで、
バスが来るまで彼女の身の上話を聞きます。

0710に来たバスの車中の人になり神山を目指します。
車窓には見慣れた大日寺や鮎喰川の景色が見えます。
1時間近く乗って「寄井中バス停」着1000円なり。

さきほどの大陸の人も降りましたが、
彼は風景の写真を撮り撮りゆっくり歩いているので
わしは先にさっさと行きます。
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本当に今日はお天気がよくて暖かいねえ。
日陰は寒いのですが日向はぽかぽかしています。
気持ちがいいねえ。

山を歩くときには金剛杖につけた鈴を盛大に鳴らして
蛇・動物よけにしているのですが、
今回は錫杖の遊環をシャクシャク鳴らして歩きます。
今朝もラジオを聴きながら歩いているのですが
アナウンサーの声に混じって
なにやら鳴き声が混じっています。
「?」
猿だ!
一瞬彼と目が合いました。

去る者は、追わず・・・
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ゆるやかな山間の舗装道路を登っていくと、やがて「すだち館」のある
「お遍路駅」に着きました。0907
トイレ休憩をして、一枚Tシャツを脱ぎます。結構汗をかいていますね。
ヒートテックの長袖と、白衣のみになります。
1月とは思えない薄着ですね。

谷間のカーブにある
昔はおへんろさん休息所だった食堂から
「おへんろさ~ん!」
声がかかり、
おばあさんからアメちゃんを沢山もらいました。
ありがとうございます。
「これから山を越えて行きなさるんやろう、ご苦労様です」
「あ、いえ。足が痛くなったら戻ろうかと・・・」
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ここから勾配は急になります。
舗装道路は好きじゃないですね。
旧遍路道があれば、迷わずそこを選びます。
裏から登るといえども、やはりそこは焼山寺、へんろころがしですね。
でも山歩きが大好きなので目に入る風景全てが心地よい。

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足関節の痛みはほとんどない。
ロキソプロフェンのお世話になっているのも併せて
山の霊気にさらされているせいでしょうか。
それに気分が高揚している。
これだったら11番から登っても大丈夫だったかな?
な~んて軽い気持ちになるが、
人生折り返しを過ぎた身体は大事にしましょう。
完全によくなったらへんろころがし6/6をきっちりやります。

0950
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急坂の先に杖杉庵が見えてきました。
この辺は雪が降ったんですね。しかしそれほどではないようです。

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衛門三郎とお大師様のショット
今日はこんなアングルから撮ってみました。
51番石手寺でもらった衛門三郎石手寺解釈物語を読んでいると
この両者の関係もまた違った感慨を覚えます。

ちょっとだけ休憩して、更に登ります。
舗装道路の横に旧遍路道がありますが
迷わず遍路道の山道を歩みます。
斜面に白いものが・・・何かな?
近寄ってみたら氷ですよ。ここだけ何故かな?
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空が近くなってきて焼山寺の雰囲気が近づいてきました。
いつもの道に道路工事中の看板が立っているので、
焼山寺駐車場方面の道を行きます。
迂回したため、
ちょっとだけ時間を食ったかな?(5分くらい・・・)

1035
12番 焼山寺着
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ああ~、空が青いなあ。
境内には人の影がない。
「おおっ焼山寺貸し切りか!」
とぬか喜びしていたら続々と車遍路さんたちがやってきました。
お勤め、納経を終え、自販機でお馴染みコーラを買ってきて
ベンチでパンを齧っていたら
5~6人のダンタイサンがやってきて
記念写真を頼まれましたがな。
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さて、帰ろうか
山門できらびやかな作務衣を着たダイセンダツサンと
挨拶を交わしました。

最近某SNSで作務衣を着る着ないの論争があったんですが
昔からわしは部屋着とか寝巻きに作務衣を着ていました。
それ来てどこかに行こうとしたら、家内に
「それはお寺での作業服で、外出のときの服ではないよ」
と言われていて、一応着用についての基礎知識を持っていたんです。

最初から結論を持っていたわしは、
偉い方々が着用について論争していたのを
(えっ?そんなことも知らなかったの?)と
醒めた目で見ていたんですよ。
確かにお遍路さんが綺麗な作務衣を着ていたらベテランらしく
格好よく見えるんですが
(それは作業服ですよ・・・)
と思っていました。

わしはというと、まだまだ遍路経験も少ないヒヨッコですが
白の上下で歩くように務めています。
これ、昔バドミントンの試合用に買ったナイキの白です。
素材・縫製がしっかりしていて20年前のなんですが、
ゴムの入れ替えとかをして重宝して着ています。

閑話休題

歩き遍路の標識に従って山門から右の方に歩いていきます。
すると、登りの時に工事中の看板のあった道に出ます。
どうやら舗装工事をするようですね。
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ユンボが道をふさいでいて、横でおじさんが一服していました。
「こんにちは。お疲れさまです」

降りの道はサクサクと。
降雪もないし凍結もない。足元はすこぶる安全です。

1200
すだち館着
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帰りはここの近くの神山町営バス「焼山寺バス停」から1315発に乗ります。
まだ1時間以上あるので今日もすだち館に寄らせてもらいます。
「こんにちは~!なにか温かい物をください」
葛湯をいただきました。
それから美味しそうな干し柿も・・・

1時間ばかり女将さんとお喋りをしました。
日頃から人の話の聞き役ばかりしているのでしょうね、
彼女は、わしが聞き役に回ると、
ずっと色んなことを喋ってくれました。

ここは女将さんの人柄を慕う人達が集まってくる
居心地のいい善根宿のようです。
しかし、仏さまのような女将さんの親切につけ込んで
長逗留する不心得者もいるようですね。
それでも邪険に出来ない人柄は、やはり仏さまのような人なんでしょう。

ここでとてもいいことを教えてもらいました。
「柿ヘタ虫」の害について。
わしの家の庭には、娘が子供の頃柿の苗を貰ってきたのを植えたら
大きな木になり、干し柿用の大きな実が成るようになったのですが
ここ数年熟れる前に全部落ちてしまうのです。
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すだち館には美味しそうな干し柿が沢山吊ってあるので
そのことについて聞いてみたら
「ああ、それは柿ヘタ虫のせいやね。農協で農薬を買ったらいい」
と、たちどころに答えが返ってきました。

南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛

早速家に帰ったらやってみます。8月に噴霧するといいそうです。
こういう人との出会いが歩き遍路の魅力ですねえええええええ。

また寄らしていただきます。
いつまでもお元気で。

1315に来たバスに乗って終点「神山町役場前バス停」で降ります。250円なり。
徳島行きのバスまで1時間以上あるので
しばらく鮎喰川に沿って歩くことにします。
道の駅「温泉の里神山」を越えた所に気になっていた番外札所があるのです。

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鍬持大師総本坊 吉祥院
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伝説によると、ここは山々の中の大きな湖のせいで土地が狭く、僅かな土地を耕
して暮らしていた。
この地を巡錫された弘法大師が湖の水を抜いて干拓することを発願されて庵を建
て般若菩薩を刻み、安置したのがここの始まりだそうです。
その後朽ち果てていたのを阿波上人が再建され、聖法法親王により吉祥院の院号
を賜ったそうです。
その後長宗家部氏の兵火に焼かれ廃絶していたたのを、平成14年に復興し、未
だ再建途上だそうです。

大同元年に弘法大師が安芸の宮島で灯された霊火が、分火を許され、本堂内陣の
金燈篭に安置されてあるそうです。
午前8時から午後5時まで拝観できるのですが、住職不在時は庫裏にて保管され
ているそうで、この日は生憎不在で観る事かないませんでした。

また納経も版のものがあり、住職不在時は本堂前に置いてあるという事ですが、
この日は置いてなかった・・・。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
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吉祥院への参詣の念願かなって足取りも軽く「青井夫バス停」まで歩き
バス停前のベンチで帰りの装束に着替えます。
今日は錫杖の先にキャップをかぶせてきたのです。
直径3cmに合うゴムキャップを探すのは大変でしたが、いい塩梅です。
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1438にやって来たバスに乗って「徳島駅前バス停」まで。930円なり。

1800発のバスで大阪に帰るので、2時間くらいあるよ。
目の前にある「びざんの湯」に行こう!
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1時間くらいゆったりと湯に浸かり、サウナを楽しみ
そのあとはビールを堪能しました。

そのおかげで帰りのバスの車中では意識が飛んでいて
目が覚めたら大阪市内でした。

いやあ~、今日はなんて充実した1日だったことでしょうか。
足の調子もよく、お四国は病を癒してくれますねええええ。

「焼山寺に裏から登って裏から降りる、へんろころがし2/6」コース
これおきらく歩き遍路ツアーでできるかもね。

さて、次回は鶴林寺、太龍寺をやらねば。
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おきらく歩き遍路 通算7巡目 18番恩山寺~23番薬王寺

おきらく歩き遍路 通算7巡目 18番恩山寺~23番薬王寺

平成29年1月14日(土)

急に思い立ってのお遍路行です。
もはや休日に何もなさずにはおられなくなってしまいました。

今期一番の寒波がやってきているというのというのですが
まあ四国地方は温かいので大丈夫でしょう。
わしの家のある裏京都市は日本海側なので冬は寒く雪も多い。
太平洋側で少し雪が降ると
「雪が3cm積もった!」「交通機関が麻痺!」
なんて騒いでいるのを鼻で笑っています。

しかし大鳴門橋や明石海峡大橋の交通規制を考慮に入れて
一日で切り上げる計画を急遽立てました。
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1月13日(金)
今日も仕事が終わったら
用意しておいた荷物を担いで「南海なんば駅1Fバスターミナル」
から1830発の徳島行きに飛び乗ります。
まだ今は低気圧の影響もなく、バスは快調に進みます。
相変わらずバス内では爆睡のわし。

2030に徳島着、コンビニで翌朝の朝食を買い込んで
今夜はAPAホテルに宿泊です。
素泊まり5100円
フロントでWifiのID、パスワードを渡されますが
今のところ必要はない。

部屋に落ち着いて風呂を使い、
テレビを眺めていたら、明日の朝食分を食べてしまっていました。
つくづく、口卑しいわしですなあああ。
六根清浄


1月14日(土)
まだ夜も明けやらぬ0530
ホテルを出ます。冬の冷気が肌を刺す。
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駅前のコンビニで熱いコーヒーとお握りを買い、
掌で温もりを感じながら駅に入る。
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0540発の阿南行きに乗り、「南小松島駅」で降ります。
ああ~、寒いなあ。
なるべく荷物がかさばらないよう、
衣服は色々考えています。
ヒートテックのアンダーウエアーにジャージを着込んで
下にはパッチ、
手袋をして歩いていると次第に温かくなってきます。
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やがて空が白んできました。
暁~曙~東雲と、だんだん空が明るくなって・・・
あれ?
歩く方角の左が東なのかな?
逆なんでないの?
暗い中を歩いているので、
もしや道の方角を間違えているんかなあ?
いまいち東西南北と遍路道を把握できていないなあ。

しかし
見慣れた道を確認した時に
自分の方角認識がいい加減なことを確認できました。
目指す恩山寺は、北東の方向なんです。


-方角の間違い-

お先達同期の歩き遍路Oさんから適切なるご指摘を頂きました。

南小松島駅から見て恩山寺は南南西になるので
今の季節の日の出は東南東の方から。
歩いている左方向から日が登ります。
北東に進むと小松島港方向に行ってしまいます。

そのとおり!
Oさん、ありがとうございました。
わしの頭のジャイロコンパスが狂っていました。
あすこはジャイロが狂う磁場が発生しているのか?

ジャイロ

遍路道を確認できた途端に歩みは軽くなります。
今日も錫杖を突いて歩くのですが
早朝の家並みをシャンシャン音をさせて歩くのは迷惑なので
輪っかの部分を蛍光紐で固定しておきます。
これは、金剛杖を突いているときでも鈴は街中では鳴らさなかったのと同じです。
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恩山寺への参道近くなって
山間の道になってきたら、道路が凍結していました。
おお~、この辺は日照とか風の関係で気温が低いんでしょうね。
何も考えずに歩いていたらツルッと滑ります。
おお、危うし、危うし。

0700
18番 恩山寺着
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糜爛樹の写真を撮ろうと思ったのですが、
まだ暗く、露出不足の写真しか撮れません。
いつかこの樹を主題にした絵を描いてみたいと思うのです。

寒い早朝の境内はまだ参詣者もいない。
賑やかな声が聞こえてくるのは本坊の方からです。
家族の方でしょうか。

梵鐘を撞かせてもらいましょうかね。
静謐な空気の中に殷々たる音が響き渡ります。

納経所に行ったら
「寒いのに、早くから大変ですね」
「は、はぁ。でも気持ちが引き締まっていいですね」
「暗い中を歩いていましたね」
「えっ?見ていたんですか?」
「出勤途中車から・・・」
「ああ、そうだったのですか」
「お気をつけて」
「ありがとうございます」

今日は牛舎のほうから遍路道に入ります。
弦巻坂の遍路道は竹林のなかの美しい道です。
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山と渓谷社の遍路本にもこの構図があったなあ。
やはりプロの写真家はいいアングル知っていますね。

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弦巻坂から里に降りると道は凍っています。
気づかなかったけれどもこの道は秋になると
彼岸花が咲き乱れる道になるんですね。

だんだんと温かくなってきたような気がします。
でも風がふくと体感温度が低下します。
「NHKラジオ文芸館」を聴きながら歩いていたら
立江寺へ左折する道を見落としてしまいました。

目の前には「立江寺奥之院」への看板が建っています。
あれ?
こんなのあったっけ?
行き過ぎていたのです。

やれやれ。
戻って赤い欄干が綺麗な白鷺橋を渡ります。
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幸いに白鷺は現れませんね。
罪多きわしは仏罰を恐れています。

もしや、
行き過ぎたのは奥之院を参拝しなさいというお告げか?


0830
19番 立江寺着
門前の「立江餅」を買おうかな?と思ったんですが
まだ朝早いので開店していません。残念ですねええええええ。

山門脇のベンチに荷物をよっこらしょと置いて
トイレに行っている間に
にわかに境内が賑やかになってきました。
ああっ
ダンタイサンだ・・・

手水場には白衣を着た善男善女が満ち溢れ
順番を待ってごった返していますがな。
わしは大人しくその後ろで待っていると
権大先達さんが
「あ、ごめんなさいね。待っててくれるんですか」
「いえいえ、どうぞお先に」
こういうのは気持ちの問題ですね。
ちょっとした配慮でいい気持ちになります。

先達さんは、列の後ろの人達に塗香を配りはじめました。
なるほど。こういう使い方は見習わねば。

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本堂は混雑しているので
わしは大師堂へ先に行くことにします。
こういう要領もいいと思います。
いたずらに勤行の声をかぶらせないための方便です。

大師堂脇の売店も、あわてて開店準備をしていますよ。
ダンタイサン達の購買力の高さにあわせたのでしょう。

本堂に行くとまだ勤行の最中なので
先達さんの勤行次第を勉強させていただきます。
携帯用お鈴と木魚を使っているので
わしにとってはとても参考になります。

納経所では納経帳の山は既に片付けられており
きわめて円滑にご朱印を頂戴できました。

ここから「立江駅」まで500mくらい歩いて行きます。
駅が近づいたとき、ローカル列車らしきものが走るのが見えました。
嫌な予感がするなあ・・・・
駅舎で時刻表を見てみたら、まさに自分の乗りたい便が出た後でした。

ああっ

まあいいや。
過ぎたことを考えても仕方がない。
次の列車まで1時間ほどありますが、楽しく待ちましょう。
しかし、寒いね~。
ホームは日が当たっているんですが風が吹きっさらしで余計寒い。
寒さに縮こまってスマホをいじくっていたら
後からきた老人が開いていた駅舎の扉を閉めました。
そうか、扉を閉めれば風が吹き抜けないなあ。
案外簡単なことに気づきませんでした。

デジカメで撮った写真をスマホに移してfacebookに投稿すると、
結構レスポンスがあって
それに書き込みしていたら暇つぶしになりました。
やがて列車の時刻になりました。
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「立江」~「阿南」~「日和佐」と乗換え
1045
「日和佐駅」に到着
今日は寒いながらもいいお天気で
気持ちのいい青空です。

1055
23番 薬王寺着
薬王寺は厄除けで有名なので、参詣者がたくさんいますよ。
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おまけに門前の屋台
いいですねえええええ。
神社仏閣と門前の屋台って、なんかワクワクしません?

わし、子供の頃の初詣は西国三十三番の谷汲山華厳寺でした。
多くの店が立ち並び、賑やかな門前の景色と
食べ物の匂いとお線香の香りが
強烈に脳の海馬付近に刻みつけられているのです。
ですからこういう景色を見ると妙に切なくて、楽しい。
(これを「プルースト効果」といいます)


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本堂へと至る石段には一円玉が置かれてあり、
踏まないように登るのが大変です。
「おかあさん、おかねがいっぱい!」
「拾うんじゃありません!」
こんな会話も聞こえてきます。

帰りにりんごあめ買ったよ~!
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参詣を終えて、今1110
次の列車は1208
昼食でも食べましょうか!
道路向かい側にあるセルフうどんの店に入ります。
ここは自分でゆがいて温めるシステムですね。
「大」のうどんをゆがき、アジフライとメンチカツ、いなりずし・・・
多いかなあ?
ついついたくさん取ってしまいます。

大はうどん玉何個分なのかなあ?
結構食べでがあります。

でも全部平気で食べてしまいにけり。
う~~~ん、お腹一杯

「日和佐駅」のホームに行ってみたら、貸し切り列車が停車して
ぞろぞろと老若男女が出てきました。
厄除けの参詣者なんでしょうが、
お父さんたちは既に出来上がっていて千鳥足
大声で騒ぎながら移動しています。平和やね~。

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ホームは寒いので道の駅にある足湯に入ってのんびり・・・
と思ったら先ほどの出来上がったお父さんのうち二人が
「おおっおおっおっおっ、足湯がある!」

「こりゃ、ぜひ入ろう!みんなも来い!」

「いや、まずはお参りが先でしょう!行きますよ!」

「わしはお参りよりも足湯のほうがいいわい!」

行きましょう、わしは行かんの押し問答がうるさいなあ。
多分酔っ払っているから階段を上がるのが嫌だったんでしょう。

「あ゛~、気持ちがいいなあ゛」
「ちょっとぬるくないかい?」

道行く他人にもやたらと声をかけています。
隣のわし・・・には声がかかりません。
多分無精ひげをはやした人相の悪いお遍路さんが
機嫌悪そうな顔で睨んでいるからでしょう。
酔っていても剣呑な雰囲気に気づいたのか?
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閑話休題


列車の時間になったので足を拭いて
駅のホームに行きました。
足がふわふわして気持ちがいいね。

徳島行きの列車に乗って20分少し
「新野駅」で降ります。
2km少し歩いて
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1300
22番 平等寺着
境内は、ほぼ貸切状態です。
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あとから来た初老の車遍路さん、
キャップを被ったまま
お賽銭をチャリンと放り投げて
口の中でモゴモゴ数秒唱えてから
大師堂へ足早に去って行きました。

自分は勤行中なんで途中でやめられず、
というて走って追っかけて注意するタイミングもないまま
さっさと納経所でご朱印貰って行ってしまいました。

彼はこのまま結願するんでしょうか?
それとも誰かが教えてくれるのでしょうか?
本人のプライドを傷つけないようにそっと教えてあげるのが
先達さんのお仕事なんでしょうね。


納経所で、
「再興第二回 平等寺本尊初会式」のパンフを頂きました。
1月22日(日)
ああ~、この日は仕事なんですよねええええええええええ。
なんとかならんか、といわれても
なんともならんのですよ。

そういえば納経所に
平等寺謹製の輪袈裟と麻の白衣が売ってありました。
先日おきらく歩き遍路ツアーで参加者の方が着ていたやつ。

値段を見てびっくり。
諭吉さんが1人だけでは足りないよ。
わしも欲しいと思っていたんですが
きっぱりとその未練はなくなりました。

午後になると段々風が強くなり、寒くなってきました。
「新野駅」まで戻り
1444の徳島行きに乗り、1605「徳島駅」着
その間爆睡していたようです。
列車を降りる際にボ~ッとしていましたよ。

1800発の南海なんば行き高速バスに乗るので
時間はたっぷりあります。

駅前の「びざんの湯」に直行!
あ゛~~、生き返るうううううう。
錆色に濁ったお湯が身体に染み渡ります。
目にも沁みる。

次はサウナです。
汗をかきかき
勤行次第を唱えていると3分くらい、
ちょうどいい。
ほてった身体は屋外に出て寒風に身をさらします。
ホテルの11階にあるので風がすごいよ。
おまけに雪が舞ってきました。
帰りのバスの運行は大丈夫かな?

サウナに3回入ったら水分がだいぶ出てしまいました。
さて出ようか。

お風呂のあとはビールを飲もう!
その前に、高速バスセンターに行き
「あの~、天候によるバス便の欠航とかはないですか?」
「速度規制はありますが、欠航はないですよ」
「そうですか!」

徳島駅前の「ひら井」で
いつもの骨付き鶏を食べます。
ビールによく合うねええええ。
グイグイいけますよ。
あ~、生きててよかったあ。
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バスは予定通り発車しました。
さぞかし高いびきで寝ると思っていたら、
列車で寝ていたので眠くはなく、ずっと起きていました。
車内の照明が暗く、スポットライトもつかないので本を読めない。
結構退屈していました。
大鳴門橋や明石海峡大橋ではさぞかし風が強いと思ったら
それほど強風ではなくて
雪も降っていませんでした。

それよりも南海電車の駅からねぐらに戻る道程が寒くて寒くて
芯まで冷えてしまいました。


さて、1月はこれで2週連続でお遍路してしまいました。
翌週の土日は仕事
月末は・・・どうしようかなあ。
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2017おきらく歩き遍路ツアーその1(通算7巡目)1番霊山寺~11番藤井寺

2017おきらく歩き遍路ツアーその1(通算7巡目)

1番霊山寺~11番藤井寺

平成29年1月7日(土)、8日(日)

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喪中なので慶賀のご挨拶はできませんが、
本年も旧年同様よろしくお願い申し上げます。

昨年末に先達の資格も頂いたことですし、
新年早速のおきらく歩き遍路ツアーを開催しました。

車やバス遍路をされている方とお話をすると、
「一度は歩いてみたい」
という言葉をしばしば聞きます。
「じゃあ歩けば?」
「そ、それは・・・・」
色々な理由を並べ立てて一歩を踏み出しません。

そんな方々の一歩を手助けするために
当企画を去年から立ち上げました。
ありがたいことに毎回参加者に恵まれ、順調であります。
参加者の中には歩きの楽しさを知ってもらい、
歩き遍路を始めてくれた人もいます。

今回の参加者は5人(リピーター3人、初参加2人)
リピーター3人は
東京からのAさん。皆勤賞で、すっかりわしの右腕です。新宿バスタ勤務
地元徳島のKさん。病院勤務者のOTの方です。
東かがわ市のTさん。地域のイベント関連勤務だそうな。

初参加2人は
京都からのNさん。
奈良からのMさん。
お二人はバスツアーで知り合ったそうです。

Nさんとの御縁は、以前大興寺門前でお接待を受けたのです。その際に
拙ブログのアドレスをお伝えしていて、
歩き遍路ツアーの告知に応じてくれたのです。


1月6日(金)いつものとおり仕事を終えたらバスに飛び乗り
徳島市内に侵入しました。
「サンルート徳島」にチェックインして11階の「びざんの湯」に浸ります。
錆色に濁るお湯に浸かっているとなんだか身体にいいような気がします。

実はいまだに左股関節痛が治らず、
湿布と痛み止めのお世話になっています。
半身浴を集中的に行い、下半身を労わります。
ちょっとはよくなったかな??


1月7日(土)

早朝の徳島駅前コンビニでコーヒーを買っていたら
夜行バスで東京から到着したAさんがやってきました。
「おはようございます!」
「おはようございます!」
「よく眠れましたか?」

「徳島駅」0640発のローカル線に乗り込む。
発車間際にご婦人が2人乗り込んできました。
「あの~、おきらくツアーですか・・・?」
NさんとMさんでした。わしよりちょっとだけ年上かな??

「板東駅」まで列車に揺られ約20分、
駅に降り立つと、まだ暗い。
駅前のお好み焼き屋さんを覗くと、親父さんが出てきました。
板東駅から降りたお遍路さんが初めてお接待を受ける所です。
ゆっくりしていけないけれども、親父さんに挨拶が出来てよかった。

0730
1番霊山寺着
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集合時間は0800なので、必要な物のお買い物をします。
Nさんはお杖を買いたいということで、門前街の遍路用品店へ案内します。
「え?ここにもお遍路用品店があったの?知らなかった!」
バスツアーや車遍路さんたちは
駐車場からいきなり向かいの売店に直行してしまうので
そこで買い込んでしまいます。
それはそれでいいのですが、
杖袋などは自分の好みの物を買いたいじゃありませんか。

0745
駐車場に折りたたみ自転車に乗ったお遍路さんがやって来ました。
「おはようございます!」
「おはようございます!」
地元のKさん到着
6番安楽寺の駐車場に車を置いて、搭載の自転車で12kmを走ってきたそうです。
「いやぁ~、思ったよりしんどかった~!」

0800
最後のTさんがまだ来ていないのですが、
先にお勤めだけしておきましょうかね。
皆さん、お遍路初心者はいないので勤行もいつものとおりサクサクと・・・

じじ実はわし、お先達初心者、
今日が先達デビューなんですよおおぉぉぉぉ
勤行次第や数珠の繰りかたなど、13番大日寺で教えていただき
練習は何度かしてきたんですが
人の前で、それも境内でやるのは全くの初めて

ああ

間違えずに出来るやろうか。
真言は出てくるやろうか。
足が痛くなってきたらどうしよう・・・

心は千々に乱れます。

でも、本堂脇に塗香があるよ、と教えてもらい
押し頂いて身体に塗ると少し落ち着いてきました。

「では皆さん、よろしくお願いします」
普礼真言から始まり、お鈴を2回鳴らす・・・

香炉から漂う香りが硬くなった身体と心をほぐしてくれます。


なんとか、なんとかできました。
この気持ちをずっとずっと持ち続けていきたいです。

大師堂ではさっきよりは幾分落ち着いてできました。
この日のために用意しておいた
携帯用お鈴と木魚
多人数で勤行をする時に調子をとるために必須品です。
拍子木(音木)でもいいのですが、
わしはお鈴の済んだ音色が好きなんです。

お勤めが済んだ頃、境内に最後の参加者のTさんが駆け込んできました。
集合時間を30分間違えていたそうな。
「おはようございます!遅れちゃった~!」
「おはようございます!Tさんの分までお勤めしておきましたよ」
みんなで納経所へ靴を脱いで行きました。
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参加者全員揃ったところで、門前で記念撮影
境内の整備をされている方にシャッターを押してもらいます。

では歩き遍路を始めましょう。
今日は1番から6番まで歩き、宿泊者は6番宿坊に泊まります。
初めて歩く方は不安一杯なのですが、
みんなで楽しく歩いていきましょう。

最初は国道に沿って1.2km歩きます。
今日の空はあくまで青い。
朝の空気はキリッとしていて深呼吸したくなります。

お互いに自己紹介しながらの歩きです。
途中、映画「バルトの楽園」のロケ村があり、
わしここ大好きなんですが去年閉館されたそうです。
残念!

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山門が見えてきました。
あっという間の到着です。

0846
2番 極楽寺着
「門をくぐるときに合掌するのはご存知かと思いますが、
両脇の仁王さまはご本尊の秘書です。右側の阿仁王さまに
ご本尊さまへのお取次ぎをお願いし、
帰りは左の吽仁王さまにお取次ぎのお礼をするのです」
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これ、須崎の地蔵堂に置いてあったパンフに書かれてあり
自分としてはとても腑に落ちたので、ずっとこうしています。

では仁王門がなかったり、脇から入ってしまう札所は?
そこはそれ、その気持ちがあれば大丈夫だと思います。

境内の知っている限りの案内をしますが、どこか怪しい。
「右手はお大師様のお杖、左手は自分自身でお数珠を持ち」
仏足石は数珠を持った左手で触ります。
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お大師様お手植えの杉は、直接触れないようになっていますね。
幹に廻された紅白紐を触るようになっています。
あまりに沢山の人が念をこめて幹の瘤を撫でるので
古木が影響を受けるのを避けたのでしょうか?
桜師の親方も同じ事を言っていたなあ。

門を出て、歩き遍路は右の小路に入っていきます。
車、ツアー遍路さんたちにとって未体験ゾーンの始まりです。

田圃の中の小路を歩いて行くと林に入り
忽然とお寺の屋根が見えてきます。
遍路道を辿ると寺域の横から山門を通らずに境内に入るのです。
ですからここから、と思う所で立ち止まりご挨拶をするのです。


1020
3番 金泉寺着
奥にある多宝塔の朱が鮮やかで綺麗ですね。
歩きで境内に入るとまずこれが目に入るのです。
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1番門前の遍路用品店で般若心経入りお杖を買ったNさん
気に入った杖袋がなかったので買いませんでした。
そのかわり、手袋を杖袋代わりに・・・・
そのうちどこかで気に入った杖袋と出会えますよ。
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お馴染みの井戸に行き、自分の姿が写るのを確認します。
みなさん、写ったでしょうか。
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「弁慶の力石があるんですよね」
「え?どこどこ?」
「多宝塔のふもと・・・」
「あれ?ここじゃないよ」
「納経所の前にありますよ」
「見てみたい!」
「おお、これですか。何キロあるんかな?」

帰りは山門を通って出ます。
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田圃の道から、山道のような遍路道に入ります。
1番から6番への遍路道は、田圃道あり山道ありの
お遍路気分を味わうことが出来るいいコースだと思います。

峠を越えると
お寺の屋根が見えてきました。

1140
4番奥ノ院愛染院着
せっかく来たんですから、門まで廻って入りましょう。
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今日はネコちゃんがいませんね。
小さいながら掃除が行き届いた境内で、
ご本尊の不動明王様とお大師様にご挨拶をします。
「納経されますか?」
ご住職が出て見えて、名物の刷毛で書いてくれました。
わざわざ写真を撮るためにガラス戸を開けてくれました。
ここは納経所の写真撮影は可なんですね。
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お接待のお茶をいただいている間に、
重要なミッションを遂行しておきます。
「もしもし、お遍路さん6人分のわかめうどんをお願いします!」
うどん屋さんに注文の電話をしました。

このあたりは見事な桜の木が多いですね。
今は葉のない木ですが、春には見事な桜の景色を楽しむことができます。
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1210
遍路道沿いにある
うどん屋「萌月(ほうつき)」
歩き遍路でなくては出会えない隠れた名店です。
最近はマスコミで宣伝されているので、
わざわざ車で食べに来る人もいるようです。
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ここは注文を受けてから茹で始めるので少々時間がいります。
なので、事前に電話で注文をしておきます。
うどんのみの店で
きつね、わかめ、釜あげ、かまたまなど500円です。
うどん県のTさんも、
「ここはおいしい!」
と絶賛していました。
店員のネコちゃんがお客さんの足元をすり抜けていく。

お腹ができたところで、後半戦にまいりましょうか。

山道を通る。
竹やぶの山道で「ドタッ」と音がした。
Mさんが竹の根っこにつまづいて転んだ音です。
なぜかみんなで大爆笑、転んだ本人も大笑い。
Mさん大丈夫ですか??
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皆すっかり打ち解けてワイワイ喋りながら
山間の緩い傾斜道を騒がしく歩いていきます。
独りよりも皆で喋りながら歩くとあっという間に到着しますね。

ご一行を追い抜きざまに車が停まり、見慣れた顔が見えます。
昨年の夏にお気らく歩き遍路3で
鶴林寺~太龍寺でお世話になった十八女集落のIさんです。
温泉巡りの途中に足を伸ばして来てくれたのですって。
お接待にあま~いミカンをくださいました。

1330
4番 大日寺着he7-1a-16.jpg
この時間帯になると境内には
車遍路さんたちが結構来ています。
新米先達も、この頃になると大分と慣れてきて
勤行もスムーズに行くようになって来ました。
そんな気の緩みか、携帯用お鈴の握り手に結んでいた紐が緩み
勤行中にボトッと落ちてしまいました。
「あ、落ちた」
独り言を言いながらあわてて拾い・・・・

参列の皆様は、さすがに動じることもなく
黙ってわしの失態を見逃してくれました。

Iさんがわしら一行の写真を色々な角度から撮影してくれていたので
俯瞰した構図の絵が沢山できました。
ありがとうございます。
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納経所は少し混んできました。
バスツアーだと自分でご朱印を頂戴する機会はないので
並んで記帳してもらうのは貴重な経験と思います。
たとえこの先バスツアーを続けていても、
個人遍路さんや歩き遍路さんたちに対する気持ちや態度が
変わるのではないでしょうか。

駐車場にはいつものお土産売りのおばあちゃんがいます。
ここで干し芋を買うのが楽しみなんです。
「250円のをふたつ!」
みんなで食べながら歩くのも楽しいね~。

干し芋を、
クチャクチャ食べながら、
ペチャクチャ喋りながら歩いていたら
あっという間に
5番奥之院 五百羅漢堂に着きました。
奥之院納経帳を持ってきていましたが、今日は予定も押しているので
次回にしましょう。

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階段を下って・・・

1410
5番 地蔵寺着he7-1a-19.jpg
今日初めてダンタイサンを見ました。かなりの人数ですが
白衣を着ているのは半分くらいです。
寒いので上着を着ているのでしょう。
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丁度彼らの勤行が終わったので、おきらくツアーご一行様も
続けてお勤めします。
境内の大銀杏も葉を皆落とし、寒々とした風情ですね。
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今日中に東京に戻るAさんは、ここでお別れです。
1番近くの「鳴門西バス停」まで戻らなくてはいけないのですが
先ほどの十八女集落のIさんが五百羅漢を見たあと地蔵寺に来ていて、
彼を高速バス停まで送っていってくれると言ってくれました。

南無大師遍照金剛

彼女はお大師様のお遣いなのでしょう。
門でAさんとお別れ。
また参加してくださいね!


おきらくご一行さまは最後の札所目指して歩きます。
「ここからはですね、ひたすら街の中を歩くんです」
「ええ~っ?もっと楽しい山道かと思ってました」
「はははは、山道なら焼山寺道を嫌というほど歩きますか?」

途中遍路小屋がありました。
壁と床を畳で覆っている所で、野宿遍路さんが寝ることができるようにと
地権者の人(畳屋さん)がたくさんの畳を持ち込んでくれています。
畳に座ると、感触が心地よい。


歩き遍路ツアーも朝8時から歩き続けて7時間弱
初めての人の疲れが見え始めてきました。
単調な道ですので
喋っていなくては疲れが出てきます。

「ああ~、まだぁ?」
なんてセリフも飛び出してきます。
道の向こうに山門が見えてきました。
歩いて歩いて、はるかかなたに目的の札所が見えてくる
これが歩き遍路の醍醐味です。
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1610
6番 安楽寺着
「やった~!」
「ゴールです。お疲れさま!」
「楽しかったわぁ~」
「あ~、疲れたぁぁぁ」
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みんな充実した顔をしています。
最後の勤行もきっちりやりましょうかね。
大師堂では今回のツアーの無事をお大師様にお礼をします。

安楽寺前の駐車場に車を置いていた徳島のKさん、
車から自分の錫杖を持ってきました。
実はKさん、去年12月の善通寺先達講習会で一緒だった先達同期なんです・・・
交互に新米先達の練習をするつもりでしたのになあ。
次回はよろしくお願いします。

地元徳島のKさんと東かがわ市のTさんはここで終わりで、帰ります。
Kさんは1番に置いて来た自転車を取りに1番まで戻るので
1番駐車場に車を置いてあるTさんを乗せて戻ります。

お疲れさまでした。
また参加してください。


初参加のNさん、Mさんとわしは
6番安楽寺宿坊に向かいます。
「入り口の水でお杖の先を洗います。お杖を水の中に漬けないように」
「え?どうして?」
「後の人のために水を汚さないためです」
「なるほど」

チェックインしたら
お風呂に入れるとの事、早速浴衣に着替えてGO!
天然温泉「弘法大師の湯」に浸かると
今日の疲れがとれるような心地よさです。

心配していた足関節の痛みも
痛み止め、それと札所や遍路道を覆う霊気のお陰で
さほど気にもならず、元気で歩くことが出来ました。
本当にお四国は病を癒す霊気に溢れた場所なんですね。

今日の宿坊の宿泊者は16人
これでも多いそうです。
完全なるシーズンオフですね。

1800夕食
お遍路安楽寺宿坊をお勧めするわけは
食事の際に、
食前の言葉を唱えさせてくれるからです。
何もお遍路中に限ったことではありません。
日常生活の中でも食事に対する感謝の言葉を思い起こさせてくれる大切な言葉だと
思うのですよ。
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1900から
夜のお勤めが始まります。
いつも宿泊するときは、多くの宿泊者が居て
華やかなお勤めだったので、今夜もそうかな?と思っていたら
勤行の後、いつもの本堂の奥へ導かれ
そこにある曼陀羅とか壁に刻まれたお大師様の書についての
説明を受けました。
いつもなら見落としている所だったのですが
あらためてひとつひとつの持つ意味について
詳しく説明されて、
蝋燭を立てた舟を流す華やかなイベントもいいんですが
これもまたとても意義深いものでした。

今日は皆さんお疲れさまでした。
ぐっすりお休みください。



1月8日(日)
窓をたたく雨の音がします。
ああ、今日は予報どおり雨なんですね。
今日は独りで11番まで歩く予定です。


0600
朝食のお時間です。
おきらくツアーご一行さま3人で食卓を囲み
食前のお言葉を唱えます。

今日はNさんMさんの婦人2人はバスに乗って鳴門の
「大塚美術館」見学に行かれるそうです。
あすこは、世界の名画を実物大陶版で展示してある所だそうで
わし、行った事がないのですよ。
是非時間を作って行ってみたいっす。

0700
雨具を着込んで出発です。
寒いかな?と思いきや
案外雨が温かい。手袋も必要ありません。

ではトボトボ独りで歩きましょうかね。

1kmちょっと歩き
7番 十楽寺着
雨が降っているので軒下に居るときにしか写真を撮れません。
安楽寺宿坊で一緒だった車センダツサン夫婦も境内に居ました。
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13期海軍予備学生の慰霊碑に寄り、
今の日本の平和を感謝します。

雨が降っていると気分が落ち込みがちですね~。
景気づけにラジオを聴く事にしましたが
生憎この朝は各党党首へのインタビュー特集を延々やっています。
NHK以外受信状況もよくない。
楽しく聴きながら歩く気分にもなれませんねえ。

8番 熊谷寺
山門の下から参道を登ります。
駐車場には車が3~4台
1月の雨の日曜の朝、まあこんなもんかね。
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雨に濡れた靴の中が気持ち悪くなってきました。
身体は暑いくらいなんですが、足元が冷えると身体も冷えてくる。
身体が冷えると心も冷えてくる。

ああ、いかんいかん。
こんなんじゃいかん。

9番法輪寺までも1kmちょいと。
田圃の中の道をひたすら南下します。
平野の向かいに遥か見えるのは焼山寺のある山でしょうか。

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この札所の景色の特徴は、田圃の中にぽつんと見えるお寺と森
昔の札所は皆こんな風景だったのでしょうかね。

9番法輪寺着
境内には木の香も新しい休息所が出来ていて、
そこで雨着とリュックを置いて本堂に向かいます。
歩きの人も2人いて、やはり濡れながらお勤めをしています。
今日はどこまで歩くのかな?

門前の茶店で、名物草もちをいただきます。
ストーブで暖められた店内は心地よいね。
お接待のコーヒーをいただきながら店内を見ると、
焼き芋もあるよ。
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石焼き芋だそうで、さっそくいただきます。うん、甘い。
今日は店を覗くお客さんもいないそうで、
暇なお母さんとしばらく四方山話をして身体を温めました。

さて次まで約5km
雨の中を歩きます。雨は強くなったり、弱くなったり・・・
気分のせいか、気圧が下がっているせいか、
足の関節がジクジクと痛み始めました。
痛み止めを飲んでいるのですが
一旦気になり始めたら、とことん気になります。

ああ~、この先最後まで歩いて行けられるやろうか・・・
ヒッチハイクしようか、どうしようか・・・
10番門前のタクシーの看板が気になって仕方がない。

門前の道を登って行きました。
相変わらずこの道は狭いなあ。
車の離合が難しい道なのに、大型の自家用車が多い。
年配の車遍路さんは高い確立で白の3ナンバー車が多いですね。

333段の石段は、無事に登ることができるでしょうか。
錫杖と手摺の力を借りて、ゆっくりゆっくりと確実に登る。


ああ、やっと着いた・・・
10番切幡寺着そういえばまだここの絵は描いていないなあ。
描くのならば、はたきり観音様を描こうか。
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さて
弱気になった心は千々に乱れ
さっきからタクシーの看板ばかり目に入る。
それにしても気にしているからかタクシーの看板多いなあ。

仕方ない!呼ぶか。
タクシー呼んで遍路用品店の前のベンチに座り
雨具を脱いで待つこと数分、やってきました。
「藤井寺まで」

約10km、料金は3000円弱でした。
まあいいか。


11番 藤井寺着
少し雨が弱まってきたので
雨具をつけずにそのまま境内に歩きます。
ここの藤の花の満開のときにまた来よう。
今回はここで打ち止めなのです。
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ここは臨済宗の寺院です。
納経所におられる住職も、
心なしか真言宗の僧侶とは違う雰囲気を纏っておられるような気がします。
わし、お遍路をしていますが心は禅宗のほうに惹かれているんですよ。

子供の頃、岐阜県美濃地方に住んでいたので
臨済宗妙心寺派開祖の関山慧玄さまの伝説をよく聞いて好きだったのです。
あと大徳寺派の一休宗純のファンですしね。
最近は山本玄峰さまが好きです。

大分今日の予定が早く終わりました。
今日のお宿は、門前の吉野屋さんです。
「あ、あの~、ちょっと早いんですが、今から行っていいですか?」
「はい、いいですよ」
「よろしくお願いします」

濡れた身体でお宿に着き、
脱いだ靴に新聞紙を入れて乾かします。
錫杖は洗って部屋にもって行きます。
わずか2日でこれだけ磨り減りました。
錫杖自体軽いと感じたので、軟らかい材質の木を使っているのでしょうか。
杖カバーをつけなくてはいけないなあああああ。
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しばらくしたらお風呂を入れるようにしてくれたので
ありがたく入らせていただきます。
あ゛~、冷えた身体に熱いお湯が心地よい~。

お洗濯や濡れた荷物の手入れなどをして
あとはテレビを眺めて暮らしていました。

1800に夕食
今夜は7人
車の老夫婦、
歩きはギャクウチらしき若い夫婦
わしを含めたおっさん3人
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おっさん3人でわいわいやっていました。
わしもいいかげん大飯喰らいなんですが、
向かいの人はわしよりも大飯なので安心(?)しましたよ。

最近わしはラストの日、お宿でビールを飲むようになり、
それでご飯のお代わりが少なくなったのかなあ?

食べて飲んで語って、
酔っ払って部屋に戻って早々に寝ました。


1月9日(月祝)
今日はどうやら晴れのようです。
でも今日は帰らねばなりません。
足がよくなったら焼山寺をやりに戻ってきます。
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0600に朝食をいただき、身づくろいをしてから
お宿の人が「鴨島駅」まで送ってくださいました。
ありがとうございます。

0705発の阿南行きに乗る事が出来ました。
「鴨島駅」から「徳島駅」までの車窓は
抜けるような青空
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ああ~、いいなあ。もう一日歩けたらいいなあと思うのですが
あまりギチギチの計画だと身も心も磨り減ってしまうので
最近はゆったりした予定を心がけています。

「徳島駅前バス停」から、0845発のなんば行きのバスチケットを買い
しばらくの待ち時間は
近くのコーヒーショップで朝のコーヒーを頂きました。
あとは予定通りバスでなんばに無事帰り着きました。

今回はここまで!


次回の「2017おきらく歩き遍路ツアー2」
は、11番藤井寺の藤の花を見ることができる日を選びます。
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なかなか難しいんですが
4月の連休前の土日あたりがいいんではないか?
と、地元の方もいわれていたので、そのあたりにしようかな?
また早いうちに告知させていただきます。


自分の歩き遍路は、次の土日です。
ちょっと乱れ打ちですが18・19、22・23を
歩きと列車で1日で行こうと考えております。

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十三番大日寺へ先達推薦御礼言上

平成28年12月24日(土)

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世の中はクリスマスイブ!
難波の街はあっち向いてもこっち向いても
立ち止まっても歩いても
クリスマスソングと人出の波です。

わしはそんな波に溺れそうになりつつ
高島屋でお供え物の菓子を買って
「南海なんば1F高速バスターミナル」を目指すが、
ここは場外馬券売り場と隣り合っているために
競馬に行く人達が輪をかけて集まっています。
馬券売り場周辺に集うオヤジさん達は、
何故か皆同じ雰囲気を纏っています。

1100「南海なんば1F高速バスターミナル」を出発
シートに腰掛けて本でも読もうかなと数ページ読んだら
眠りこけてしまいました。
目が覚めたのは鳴門
おお、あっという間だなあああぁぁぁぁぁ

1430「徳島駅前バスターミナル」着
ここもクリスマスの雰囲気で浮き足立っているような感じです。
徳島市民にとって駅前はポップな場所なんでしょうか
着飾ったカップルが手をつないで歩いています。
女の子同士も手をつないで歩いています。
男の子・・・は、カップルの片割れ以外はあまり見かけない。
家でクリボッチなんだろうか。

クリスマスの真の意味はともかく、
日本人にとってこの日は楽しい時間と空間になっているのでしょうね。
キリスト教よりも500年前に成立した仏教は
少なからず影響を与えているものと思われ、
近年になってその研究も進んでいます。

キリストが12月25日に産まれたとは
聖書のどこにもに書いていないのに何故か?
わしがこれについて語りだすと長くなるのでここでは述べません。

一方、八百万の神がおわしますこの国では、
キリスト様もその中のひとつになってるのかもしれません。
日本人の宗教観の寛容さは古代からなのかもしれませんね。


閑話休題

少し時間があったので、駅前のそごうとか駅ビルを覗いてみる。
家族連れやカップルでいっぱいです。
華やかにデコレーションされた店先を親子連れが楽しそうに眺めています。
ああ、わしにも昔こんな時期があったんやなあ。
これからは孫を連れて・・・ヨボヨボ

1500
徳島駅前で手を振っている女性を発見!
金住職と息子の弘昴さんが迎えに来てくれています。
いつもの法衣ではなく、お洒落なドレス姿です。
有名な舞踊家といった雰囲気と、
愛する息子と一緒のお母さんという雰囲気が同居していますね。

ここから30分弱のドライブをして大日寺まで行きます。
鮎喰川に沿いの冬の雰囲気の濃い一宮町の景色と香りは
子供の頃育った田舎の村の晩冬の景色と重なり、
年末の頃の浮き浮きした気持ちを思い出させてくれます。
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午後の大日寺境内にはお遍路さんがちらほら。
歩きや自転車の方もいます。
寒い中、大変ですね。

本堂に通していただき、ご本尊さまの十一面観世音菩薩に
お供えのお菓子とお礼をおそなえし、
ご縁を繋いでいただいたお礼と、今後の修行の成就を
お願いしてきました。

じじ実はこのとき境内には、
先達研修会でご一緒したOさんがおられて
廊下を緊張して歩いて行くわしの姿を目撃していたそうです。

おおおお

一声お声をかけてくださればよかったんですが
緊張の極みにあるわしは気づく余裕もありませんでした。
様々な事でご縁のあったOさんと
この場所でニアミスしたのは意味があることなのでしょうか。
お大師様の掌で転がっているわしです。


そのあとお茶を頂いていたら副住職が帰ってこられ
ご挨拶をしました。
その際の会話で、自分はあくまで在家のままで、自分の出来る修行をする
といった形式の方が自分らしいという事を認識しました。
絵を描く事と山登りです。
行住坐臥、山川草木悉有仏性の心で
一瞬でも空の気持ちを感じてみたい。
捉われない心を養っていきたいです。

さて、そのあとはお待ちかね
食事タ~~イム!
金住職が徳島の街へ食事会に連れていってくれました。
この晩のメンバーは金住職と息子の弘昴さん、お弟子のユナさん、それにわし。
美味しい中華料理と美味しいお酒
フカヒレって、実は初めて食べるのです。
舌にとろける美味しさですね。
お肌にもいいそうです。
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楽しい雰囲気に、だらしなく酔っ払ってしまい、
後半の料理は食べられなくなってしまいました・・・。
申し訳ないことです。
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息子さんの弘昴さんと初めてお話ができました。
彼は18歳なんですが、年齢よりも上に見えます。
母のために早く大人にならなければ、という気持ちと
8歳の時からたった一人で異邦で苦労してきた経験が
彼の内面と外面を年齢以上に見せているのでしょう。
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飛び級をしてアメリカ西海岸の有名大学に今年から通っています。
来年は帰国して種智院大学で僧侶との修行をされます。
お母さんのため、亡くなったお父さんのため、大日寺・国中寺のために
着々と道を歩んでいます。
世界の文化を研究されているそうで、
将来グローバルな僧侶になってくれるでしょう。
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韓国舞踊の金住職の弟子であるユナさん、10年間大日寺に住み込み、
住職を支えるためにあらゆる仕事を頑張っているんです。
彼女は年齢よりもとても若く見えますね。
美人なのと、苦労を表に見せない姿勢が若さを保っているのでしょう。
弘昴さんとユナさんが二人で歩くと恋人同士に見えるそうです。
たしかに、わしもそう見えます。
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前住職が亡くなる前には多くの従業員がいた大日寺も、
今は人数が減って大掃除もままならないそうです。
目下の課題はお寺を支える人達でしょう。
お遍路繁忙期には、
住職の高齢のお父上が韓国から来て納経所を手伝ってくれています。
しかしそれもそんなには長くは続けられないでしょう。
この先をなんとかしなければ。

目先の小欲よりも将来の大欲は、
人のため、後世のためになります。
金住職の持つ大欲のために将来お手伝いをしたいという気持ちが湧いてきて
自分にも手伝えることはないだろうか、
そんなことを酩酊しながら考え続けていました。
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食事の後は新町川水際公園に行き、
水面に浮かぶ神秘的なイルミネーションを見ながら記念撮影会です。
楽しいね~。
多くの人達が見物に来ていました。
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その晩は大日寺に泊めていただき
おだやかな気分でぐっすりと眠ることができました。



12月25日(日)
翌朝は6時前に目が覚めました。
朝の澄み切った空気の中でお勤めしようかね、と
装束を整えて、
さて靴は、あれ?玄関にないよ。

ああっ

そうか!昨夜は裏口から入ったんやった!
裏口へと向かう扉には施錠されているので開かない。

まあいいや。
食事をした後にお勤めしよう。
本を読んで時間を潰します。

0800
家族の食堂で朝食です。
ユナさんが早くから食事の支度をしてくれています。
彼女がここの生活を支えているんですね。

すっぴんの彼女もまた美しい。見とれてしまいます。
うれしいことに本場のキムチを出してくれました。
家庭で漬ける、本物のキムチです。
ちょっぴり辛いが、味に深みがあって本当においしい。
こんなの売っていませんよ。

これだけでご飯が何杯も食べられますよ。
全部食べてしまいたかったが、
かなり遠慮して半分くらい食べました。

弘昴さんと副住職も食卓を共にしましたが
彼らはキムチが嫌いだそうです。
こんな旨い物、もったいないなあ~。
でも納経所とかで勤務する際には
匂う食べ物は避けるべきなんでしょうか。

「葷酒山門に入るを許さず」という言葉もあるのですが、
今の日本の生活仏教のお寺は昔ほど厳しくありませんしね。
いいじゃん。
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食事の後に、白衣を着こんで本堂、大師堂でお勤めしました。
先達の姿では初めてです。
納経所で金住職に先達納経帳に最初のご朱印をいただきました。
ここが先達修行のスタート地点です。
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その後金住職に徳島駅まで送っていただきました。
ありがたいことです。
途中、奥ノ院である国中寺も寄っていただきました。
次回はここにも参拝しなければ。

1100のバス便があったので
それに乗ってなんばに帰りました。

今年一年はお遍路三昧でしたが、
後半になって息子の結婚式、父親の死、孫の誕生があり、
更に先達研修会とずいぶん濃縮した年でした。
それらの出来事が自分にとってどういう意味があるのか
色々考えさせてくれました。


わしには
今日と明日しかありません。
過去を振り返る暇はないのですから。
今後は更に、1年先、5年先、10年先を考えて行動する事を
心がけていかねばならないと考える次第です。

今年縁あって知り合いになっていただけた皆さん
大変お世話になりました。
また今後ともよろしくお付き合いください。

またこれからご縁を繋いでいただく方々
その時を楽しみにまちつつ、
またお遍路を続けていきたいと考えております。
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第50回 四国八十八ヶ所霊場会 公認先達研修会

四国八十八ヶ所霊場会公認先達研修会

平成28年12月7日(水)
善通寺遍照閣

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53歳の4月にお遍路を始めてから3年、ここまで来てしまいました。
まさか自分が先達になる、などとは思いもしませんでしたが
お大師様に呼ばれてお四国を廻っているうちに
なんの作意も顕示欲もなく、あるがままに遍路修行をしているうちに
自然とこうなりました。

この先どこまでいくか、どうなるかは
自然の成り行きに任せていこうと思います。

さて、研修会
平日に行われるんですよね~。
ですから、2ヶ月前から休みの日を調整してきました。
父親の葬儀などもあり、
四十九日法要とかが影響あるかなと心配もしましたが
うまくいきました。

南無大師遍照金剛

12月6日(火)
仕事が5時に終わってダッシュで電車に飛び乗り
いつもの日帰り遍路の行程を一路善通寺に。
2030に「善通寺駅」に到着しました。
今夜のお宿は「善通寺グランドホテル」
暗くて寒いので駅前のタクシーで行きました。ワンメーターと少しかな?
ホテルの隣にあるショッピングセンターで翌朝の食事を買い、チェックイン

わしの遍路仲間で千葉から来ているOさんも同じホテルに泊まっているそうで
早速電話で呼び出し、ホテル隣の居酒屋で乾杯!
前夜祭をしました。
深酒はなしです・・・

12月7日(水)
固くなったお握りを部屋でボソボソと食べて
0730、ロビーでOさんと待ち合わせて出発!
食堂には今日の研修会参加者らしきひとたちが沢山います。

人通りの少ない善通寺の町を二人で歩きます。
12月ともなれば朝の空気は冷たいですね。
このくらいの寒さの方が歩いていて気持ちがいいです。

10分くらい歩いたかな?
あっという間に善通寺到着
まだ早いので御影堂でお勤めをします。もう参詣者がたくさん来ていますね。
赤錫杖を持った団体さんたちも来ています。

今日の会場遍照閣は、御影堂の右奥の建物です。
受付は0800からと書いてあったのですが、
行ってみるとすでに沢山の参加者が来ていて、
受付も始まっているようです。

遅いよりも早いほうがいい!
早速受付をして、納経帳とか先達経典が入った袋をもらい、
玄関をくぐると関西先達会が会員の勧誘をしていました。
評価は人によって様々なのですが、
今後のために入会しました。
2000円の入会金を払い、輪袈裟につける印を頂きました。


建物の2階の会場に行くと、
すでに5~60名くらいの人が座布団敷いて陣取っていました。
さすがに後ろの壁際は占領されていていましたが、
前の方は空いています。
せっかく研修を受けにうきたんだから、前に行こう!
ずんずん前の方に行ったら知った顔がいました。
民宿「碧」の女将さんです。
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「おはようございます!」
「おはようございます!」
「あなたも先達になられるのですね・・・知りませんでした」
その後ろにはお気楽歩き遍路ツアー2で一緒に歩いた徳島のKさん
心強いなあ。
みんなで前列に陣取ります。
ここならば居眠りはできませんねええええ。
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次第に参加者が集まってきて会場は賑やかになってきます。
まだまだ時間があるのでちょっと外にある遍路用品店の出店を冷やかしに行きましょう。
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77番の門前にある「サン○イ」
新任先達さんが欲しがるような品物が揃えてあります。
錫杖入れとか、輪袈裟カバー、作務衣などなど・・・
わしは輪袈裟カバーを買いました。
歩き遍路はどうしても汗まみれになり、
お勤めの時だけ輪袈裟をかけるにしても汚れてしまうのです。

0900
霊場会の役員の方々が正面の席に着かれ、いよいよ開会式です。
お鈴の音と共に善通寺館長が登壇されて、ご挨拶

本日の研修会式次第は
「勤行次第について」 55番南光坊 板脇俊匡住職
「先達経典について」 36番青龍寺 田中良岳副住職
「弘法大師の伝説」  14番常楽寺 磐根光隆住職

昼食をはさんで

「真言密教の二十一世紀」 慶応義塾大学講師 宗教学者 正木彰先生

1430までみっちりと講義を聞きます。
椅子ではなく、座布団に座っての長時間の聴講は初めてですね。
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休憩時間は10分間あるのですが、
なにしろ300名の人がいるので、出入りだけでも一苦労です。
トイレに行きたくなっても遍照閣内のだけでは
待っていると10分はすぐに過ぎてしまいます。
ですのでわしは納経所隣のトイレまでダッシュで行き、ダッシュで戻ってきました。
おかげさまで汗だくになりましたがな。

この会場で先達研修を受ける際には、出入り口近くに陣取ったほうがいいでしょうかね。
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講義の内容は、それぞれに大変興味深い内容でしたが
時間の制約があり、内容を端折らざるを得なく、
もう少し突っ込んで聞きたいなあ、と思いました。

先達さんの実際に行う勤行しだいとか作法については
項目のみで、詳しくは教えてもらえず
あとは自分で学んでくれ、という感じですね。
よいお師匠様につかねばなりませんねええええ。
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お尻と足が疲れてきた頃、念願の昼食ターイムです!

しかしここでも一筋縄ではいきません。
お弁当は玄関外で配布されるのです。
講堂の参加者が一斉に昼食券を握りしめて
玄関に向かうので、それはそれは大混雑です。まさに昼食サバイバル
列に割り込みをする婦人たちもいますが、
せっかく先達になったんですから、他の規範となるような行動をとりましょうよ。
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そんなに焦らなくても、無事にお弁当は貰えました。
今日はいいお天気で暖かいので、外に座って食べましょう。
知った顔を探しながらお弁当を持ってウロウロ
自然と知った顔が集まってきます。
今日のお弁当は稲荷寿司御膳です。量も味も申し分ありません。
外で食べると美味しいね。
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食べ終わったゴミは、昼食を配布されたところにゴミ箱があり、
ゴミ捨ての手間を考えると外で食べる方が合理的ですね。

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今日は平日なので境内は参詣者で賑わっているわけでもない。
ただ、参詣者は沢山たむろしている先達講習会の人たちを見て
「あの人たちは何かな?」
と思ったでしょうねえええ。

昼からの講義は食事をしたあとなので眠くなるかなあ?
と心配でしたが、内容がわしの興味のある宗教がテーマでしたので、
とても興味深く聴講することができました。
特に現在未来の仏教のあり方と真言宗の可能性については
他の宗派との比較をしてみたことがなかったので勉強になりました。

でもわし個人としては禅宗のほうがしっくりくるんですよねええええ。
わしの実家は浄土真宗なんですが
もともとそちらにはあまり興味がなかった。
そろそろ自分の進む方向性を考えてみる必要があるのかもしれません。

色々なことを考えながら聴いていたら終了の時間になりました。
長いようで、短い今日の研修会でした。

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修了証書を一人一人貰い、玄関に降りて赤錫杖を貰い
外に出たら関係者の方々が並んで拍手で祝ってくれました。
ああ、こんなこと何十年ぶりでしょうね。

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わしの先達申請でお世話になった13番大日寺の金住職が来てくれていました。
カンゲキー
それにプレゼントもいただき、更にカンゲキ
記念写真を撮っていただきました。
facebook四国八十八ヶ所グループ仲間が揃うのを待って、
みんなで記念撮影をしましょう。
みんないい顔をしていますね。
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今日がゴールではなく、ここからが始まりなのです。

歩きをしているベテラン遍路さんたちは
歩かない先達さんや先達業務をしない先達さんを「赤錫杖」と揶揄しています。
この言葉は
せめて赤錫杖を持つならば、それらしくしてもらいたい、
と願う気持ちからの言葉だと思います。
わしもお遍路する中で、
眉をひそめるような赤錫杖たちをよく見かけてきました。

ただ批判するだけではなく、反面教師として
自分はそうならないようにしよう、と考えています。

お大師様はすべて見ておられます。
自分を、人を誤魔化そうともちゃあああんと見ておられるのです。

この先、歩けるうちは歩いて行きたいと思います。
「一度は歩きたい」という車遍路さんを歩きに引き込んでいきたい。
更に、「行きたいけど行くきっかけのない人」たちを一人でも多く
お四国に連れて行ってあげたいと思うのです。

皆様のご指導をよろしくお願いいたします。
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おきらく歩き遍路5巡目(通算6巡目)結願 87番長尾寺~88番大窪寺

おきらく歩き遍路5巡目(通算6巡目)結願
87番長尾寺~88番大窪寺
平成28年11月26日


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おきらくなお遍路も車1回を含めて通算6巡目を結願いたしました。
車遍路はともかく、
歩きで10回、20回廻られておられる方々からは
何を偉そうに言っているんだ、とお叱りを受けそうですが
とにもかくにもお遍路を始めた当初、
ここまでやるとは考えていませんでした。
なぜ?と聞かれても明確な答えは出てきません。
お大師さまに呼ばれたからか?

ただひとつ言える事は、
歩ける限りは歩いていこうという想いです。


「歩々到着」

禅門に歩々到着という言葉があります。
一歩一歩がそのまま到着であり、
一歩は一歩の脱落であることを意味します。

一歩一歩そのものが全てであり、
古今無く東西なしと感得すれば、
すなわち一歩即一切と感じることができます。

一切の修行が一歩ごとに完結できているのであれば、
他人に自分の修行の成果を示すなどというような
半端な気持ちを顕示する必要などない。

一寸坐れば一寸の仏という語句とも
相通ずるものがあるようです。
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
私は歩いた、歩きつづけた、歩きたかったから、
いや歩かなければならなかったから、
いやいや歩かずにはいられなかったから、歩いたのである、
歩きつづけているのである。
きのうも歩いた、きょうも歩いた、
あすも歩かなければならない、
あさってもまた。

木の芽草の芽歩きつづける
はてもない旅のつくつくぼうし
けふはけふの道のたんぽぽさいた
どうしようもないワタシが歩いてをる

-自由律句の俳人、種田山頭火-
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

歩くとはいえ、歩きに拘泥するつもりはありません。
風の向くまま気の向くまま、
何処からか声が降ってくるのに従い
歩き、バスに乗り、列車に乗り、善根の車に乗り
気張らず楽しく、
そして厳しく在家の修行をしていきたいと考えています。

わしには今日と明日しかない。
更に修行を積んでいけば今日も明日もなく、
只今を完結できるようになるだろうか。
それが「歩々到着」の境地だと考えています。



平成28年11月26日(土)
0508
始発で出発、なんばから地下鉄、新幹線を新大阪~岡山~宇多津と順調に乗り継ぎ
高松~高松築港~長尾に着きました。

0945「長尾駅」着
ここから歩いてすぐです。
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0950
87番 長尾寺着
今日は天気もいい土曜日なので
車遍路さんたちが沢山来ていました。
子供連れの家族も来ていて、
お父さんの唱える般若心経に神妙に合わせています。
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手水場わきのベンチで休んでいたら
夫婦連れの歩き遍路さんが来ました。
「おはようございます」
「あっ!おはようございます!」
旦那さんは
「おお、どうもどうも!」
「? おはようございます」
妙に親近感たっぷりに挨拶を返してくれました。
誰かと勘違いしているのかな?

ここから大窪寺まで15kmの歩きです。
天気もいい。
心地よい寒さが肌をさします。

いつもながら
調子の悪い古傷の左足の付け根
でもお遍路歩きになると調子がいい。
気持ちの問題なのか遍路道の場の気に当てられているせいか。
たぶん両方なんでしょう。

ここのところ急に寒くなり
紅葉が急速に進んできています。
さぞかし大窪寺のあたりは紅葉が綺麗なんでしょうね。
期待が膨らみます。

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前山ダム湖のあたりの紅葉・・・は
まあこんなもんかね。
お遍路交流サロンの前には
「お接待中」の看板があるテントが張られていますが
みんな内側を向いていてワイワイやっている。
まあいいや。

館内に入ると歩きのおじさんが1人いて、
お遍路大使の記入事項を書いています。
わしはというと、
純粋の歩き遍路ではないので、これは遠慮しておきました。
虚偽の申告してバッチを貰っても
お大師様がちゃああああんと見ておられます。

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企画展示では、中務茂兵衛コーナーありました。
ここまで歩きとおすのにはどんな心境だったのでしょうか。
また、奥の部屋には都道府県別の地図が表示してあり
そこには納札入れがあります。
わしも在所の京都府に納札を入れさせてもらいました。
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ここから大窪寺までは、
女体山越えもいいのですが、足の調子が心配なので
丁石のある花折峠ルートを辿ります。
次回は車遍路さんの辿る国道3号線コースも辿ってみようかね。

残土処理場へ行き交いするダンプカーの数は多いが
登り勾配の山道は比較的歩きやすい。
鼻歌も飛び出す楽しさですが、期待していた紅葉の景色は
いまひとつですなあ。

道の脇に溜まった落ち葉を蹴散らしながら歩いて行くと
行く手に何か長いものが横たわっている。
枝かなあ?紐かなあ?
近づくにつれて・・・光沢があるよ。

ああっ

寒いのか動きが鈍く、
じっと留まっているような気がします。
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「こんにちは。寒いねえ」
「・・・・・・」
「写真とっていいですか?」
「・・・・・」
写真を撮ったら反転して叢に消えていきました。

まだここは神域ではない。
彼は神仏の眷属だろうか?
それとも只の蛇か?
最近神域で見る蛇は、怖いと思わないようになってきました。
神仏の眷属だと考えるようになってきたからでしょうか。

峠を越える手前に遍路休息所があり、
ここでお昼をいただきましょうかね。
お昼といってもカロリーメイトとお茶だけ・・・
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血糖値のみをあげておきましょう。
大窪寺門前で結願の打ち込みうどんを食べるのが楽しみなんですよ。

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丁石のある峠には落ち葉が厚く積もっていて
晩秋の雰囲気が濃く漂っています。
このあたりは標高が高いので紅葉の季節も早かったんですね。

ここからは降り勾配の道を辿るのですが
紅葉の様子も少しずつ変化してきます。
緑も増えてきます。

行き交う車の音が聞こえてきて、国道3号線と合流した付近には
「旧へんろ道」
の道標が見えてきます。
こういう標識を見ると無意識にそちらに足が向くのは性ですね。

でもね、へんろ道と記したからには道の整備をある程度は
してもらいたいですねえええええ。
まず、分岐点の標識がない。あるいは倒れたか?
山の中の道を登って行ったら墓地に出て、そこで道は終わっていました。
分岐点に戻り、これは道か?というような所を歩く。
草ボウボウ、道は崩れていて
夏にこの道を歩くのは色々な意味で危険です。

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道を見失いかけて
このシールを見つけたときには
ほっと安堵のため息がこぼれましたがな。
道はやがて国道に戻ります。
ズボンに「ひっつき虫」が沢山ついてしまいました。

国道から分かれて県道に入り、
歩いていくとまだ紅葉の美しいポイントもあります。
上と下が黄色で綺麗ですねえ。
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道すがら、
地元の保存会が丁石がある場所を示してくれていて
前々から気になっていたんです。
そのひとつを辿ってみましょう。
標識のすぐそばにあるかと思っていたのですが・・・

またしてもわけのわからない叢に導かれていきました。
あれ?ここでいいんかいなあ・・・
まあいいや。
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道らしきところを進むと、標識がありました。
崖の下を覗いてみると、おお、たしかに丁石の後姿が見えました。
なるほど、これか。
下まで降りては行きませんでしたけどもね。

去年食べた渋柿は既に木からすべて落ちていました。
木守り柿もありません。
もしもまだ実がなっていたら・・・食べるかもしれません。
美味しそうだったんですよ、これ。

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ゴールが近い雰囲気が漂ってきました。
緩やかな坂の向こうに青屋根が見えてきます。
この景色は結願のムードを高めてくれるのですよ。
ああ、やっぱり歩きはいいなああああああ。

歩々到着ですがな。


1430
88番 大窪寺着
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通算6巡目の結願です。
来月12月の行事に備え、11月中に結願したかったので
10月・11月は少し無理をした行程でした。
兎にも角にも6巡目終了です。

今日の大窪寺境内はお遍路さんよりも観光客の方が多いような気がします。
紅葉のスポットなんでしょうね。
ガイコクジンのダンタイサンも沢山います。
でも残念ながら先週に紅葉の盛りは終わったようでした。
ああ、桜の季節といい紅葉といい、タイミングが難しいなあ。

本堂前境内で
「さあ、あっちでパンパンするのよ」
な~んて怪しげな声が聞こえてきます。

案の定ご本尊の前で
子供たちが盛大に拍手を打っていたので
「お寺ではね、パンパンはしないんやよ」
と教えてあげたら
三十台くらいの母親が赤面していました。

物を知らない母親のせいではなく、
きちんと教えなかったお爺ちゃんお婆ちゃんが悪い。
ちゃんと文化は継承しなくてはいけません。

杖が奉納されている所の前で
男性2人連れに声をかけられました。
「あの~、杖って奉納するんですか?」
「歩きですか?車ですか?」
「車です」
「歩いていると杖が自分の大切な連れになってしまい、奉納する気にはなれないのですよ」
「そんなもんですか」
「奉納したいと思う人はしてもいいんです」
「はあ」
「身内のお葬式のとき、お棺に杖を入れてあげると死出の旅立ちに役立ちますよ。その白衣も」
「なるほど!」
その後彼らは杖を持ったまま駐車場に向かっていきました。

納経所で、最後のご朱印を頂きました。
この納経帳にも長いことお世話になりました。
雨の中風の中、暑い日も寒い日もわしに付き合ってくれました。
雨の染みとか少しゆがんだ様にも思い出が沢山詰まっています。
最初に頂いた当て紙も、朱や墨でお化粧されて貫禄一杯です。

気が抜けたら急に足の関節が痛くなってきました。
あわててロキソニンを飲んで、休憩に行きましょう。

おなじみ門前の飛猿閣

「こんにちは~!」

80過ぎのおかあさんが店番をしていました。
「おでんを食べさせてください」
ストーブの前で熱々のおでんを食べます。
毎回ここでゆったりさせていただくのが楽しみ。
おかあさんとの世間話も楽しい。
わしの描いた新作の札所の絵を貰ってもらいました。

記念散華
札所で今年いただける日本遺産記念散華の台紙、
ここのお店にはオリジナル台紙があります。
霊場会発行の台紙は、綺麗やけど少し大型なので飾るのが大変なんですよ。
ここのは丁度いい大きさで、額縁に入れて飾りやすい。
半年前にここでこれ見つけたときに買おうか買うまいかと悩みましたが
今日は迷わず買いです。
散華も2周分揃っているので丁度いい。

お茶を飲みながらお話している間にも参拝を終えた人達が
お店にやってきて、記念散華の台紙を見て
「ああ、こっちのほうが小さくていいわあ~」
と買おうか買うまいか悩んでいました。

それ見ていてわしは、「買いなよ!」なんて
余計なことを言うまいと黙っていました。
わしはお客であって店員ではないからです。

足の痛みも落ち着いてきたことだし、
さてお宿に行きましょう。
おかあさん、また半年後に来ますのでそれまでお元気で・・・


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門前は今日も賑やかです。
わし、門前町の賑わいって大好きなんです。
心がウキウキしてきますよね。

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残念ながら鮮やかな紅葉見物はできませんでした。
「あ!こっちはまだ綺麗やよ!」
「ほんとや!」
紅葉狩りの家族の歓声が聞こえてきます。

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さっきおでんを食べてしまったので夕食に備え
今回は打ち込みうどんは控えておきましょうか。


1530
民宿「八十窪」着
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宿泊5回目の定宿になってきました。
大窪寺門前にはここしかないので、早めに予約を取っておいたのです。
でも常連ぶるのは野暮です。

「こんにちは~!お世話になります!」

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お風呂が沸いているので早速お洗濯とお風呂を済ませます。
まだまだ夕食までには時間があるので
お酒を飲んでひっくり返りながら、
今日撮った写真をスマホに移しました。

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本当はwifi転送できるデジカメが欲しかったのですが
高いので原始的な方法でSDカードからスマホに移し、そこから
facebookへ今日の記事をUPしました。
それやっていたら、酔いに疲れも加わって、いつのまにか爆睡状態

1740
「食事ですよ~!」
の声に目が覚めました。
寝ぼけまなこでヨロヨロと食堂に行ったら
待っているのは名物の結願お赤飯
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同宿者は
おじさん遍路2人、御刀自様遍路1人、夫婦遍路1組それにわしの6人で
久々に賑やかな夕餉です。
みなさん区切りの歩き遍路さんで
結願の喜びを賑やかに語り合っています。

わしは自分の事をひけらかす趣味はないので
話しかけられる他はニコニコみんなの話を聞いていました。
時々お礼参りとか高野山へのルートを尋ねられる分だけ教えましたが
インターネットで予習をしてきた人もいて詳しそうだったので、
自分からは余計なことは言いませんでした。

教えたがりの偉そうに語る人は敬遠されがちなのは
今までの自分の旅の中で経験済みなのです。

1周目は夢中で、
2周目は得意になり
3周目には少し解ってくる。

わしも少しは解ってきたかなあ?自分の事はよくわからん。


夕食を終えて2000に寝ましたが
少し早かったか?夜中に何度も目が覚めてしまいました。
夜中の0時に窓の外を見たら、まだ雨は降っていません。


11月27日(日)
0600に朝食です。
冷たい雨が降っているので気分は高揚しません。
でもこれから歩いてお礼参りに行く人もいるのですよ。

今日の予定としては
門前のバス停から1000発のコミュニテイバスで高速バス停まで行き
1130発の高速バスに乗ってなんばに帰る予定で
チケットも買っていたのですが、気持ちが変わりました。

予定を変えて「JR志度駅」から
岡山廻りで帰ることにしましょう。
前回、志度からも高速バスをキャンセルしてJRで帰ったっけ。

0640発で民宿の車が途中のバス停まで送ってくれるので
それに乗って帰ることにします。
車で10分少々、始発のバス車庫まで送ってもらえました。
0700発、0745「JR志度駅」に着きました。
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高松まで普通列車に乗り、宇多津経由で岡山まで。
そこから新幹線で新大阪に着いたのは1105
昼過ぎに寝ぐらに到着しました。


来週の12月7日は善通寺で研修会
引き続き父親の49日法要と忙しい日々が続きます。
むしろ忙しい方が日常生活の張りとなって時間が充実していますね。
こんなんで、今年もあと僅か。

12月も充実して過ごしましょう。
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おきらく歩き遍路(通算6巡目)81番白峯寺~86番志度寺

おきらく歩き遍路(通算6巡目)81番白峯寺~86番志度寺



平成28年11月12日(土)
今日は0508始発の列車に乗り、
新大阪~岡山~宇多津~八十場と順調に列車旅を楽しみ、
四国に侵入しました。
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0812
「八十場駅」着
ここから白峯寺まで歩きます。

今日は天気も上々、それに寒くないです。
ヒートテックのアンダーシャツを着てきたんですが、汗をかきそう。
天皇寺から白峯寺のある白峰山への遍路道は、標識も少なく
ここ歩いていて正しい道なのか?
と心配になってしまいます。

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電柱に見つけた遍路シールの痕跡を
じっと目を凝らせば矢印の跡が見える。ここだ!
今度油性のマーカーを持ってきて塗りましょうかね。

艱難辛苦の上
見覚えのある高野町界隈にたどり着きました。

ここには番外札所 松浦寺があります。
いつも気になっていたところです。
行こうか・・・行くまいか
迷ったら進めです!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
番外札所 松浦寺遍照院
弘法大師が42歳のときこの地を訪れた際、西の方角より阿弥陀如来が現れ、
まばゆい光を放って辺りを照らしたという。
そこで大師は阿弥陀如来を刻んで本尊とし、堂宇を建立した。
この時、大地が鳴動して大きな丸い石が湧出したので、大師はその石の上で
求聞持法を修し、自像を刻んで安置した。
厄年の者がこれを拝して厄除けとしたことから、『厄除大師』と呼ばれるよう
になった。

またここの地名は「高屋」という。
今は衰退しているという雰囲気が漂うが、由緒正しい寺院である。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

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山門の荒れ果てようが痛々しいが
朽ちかけた古寺、という雰囲気も妙にいい味です。
不謹慎である!と怒られるかもしれませんね。
すすすいません。

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ここから山道の車道を通って白峰山に登ります。
わし、こっちの道のほうが好きなんですよ。

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「血の宮」と、別当寺の曼陀羅霊場14番観音寺
忌中のわしは鳥居をくぐることは出来ないので
眷属様に怒られないよう遠くから遥拝のみします。

スカイラインをグネグネ歩くと、
崇徳天皇陵墓へと至る参道に出ます。
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ここから白峯寺まで1.0kmと表示がありますが
どっこい、なかなか骨の折れる参道なんです。
延々と続く石段に、心が折れそうになった事がありました。

五色台はハイカーの登山道として人気の
トレッキングコースなんでしょうね。
お年寄りの夫婦や、夫人達のグループとすれ違ったり
追い越したり。
若者たちが石段を駆け上ってトレーニングをしています。

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今日はなんだか調子がいい。
ダブルストックのお陰か、気候のせいか、お山の霊気か
石段を登るのがそんなに辛くはないよ。

割とすぐに崇徳天皇陵にたどりつきました。
ここでも遥拝のみにします。
今日は上空にカラス様はいないなあ。
やはり眷属はわしから遠ざかっているのでしょうか。


1030
81番 白峯寺着
駐車場は車で一杯です。
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門から出てくる婦人たちはミカンの袋を抱えていますよ。
ああ、納経所前の参道でミカンを売っているんですね。
わしも欲しかったんですが、一袋の量が多すぎる。
御接待で少し置いてないかなあ・・・ない。
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山奥のお寺の紅葉の美しさは言葉に表せません。
もう少し季節がさがればもっと美しくなっているのでしょうね。

大師堂前でオートフォーカスで記念写真を撮ろうと
一生懸命セットしているお父さんがいたので
「もし、シャッターを押して進ぜようかの?」
ついお節介を・・・

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紅葉の美しい境内を歩いていると
目に入る景色すべてが心地よく、
気持ちがゆったりしてきます。
ああ、日本は美しい国やなあああああ。

この気持ちを持ったまま、次に行きます。
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ちょっとこの看板が気になりますが、
今日はハイカーたちが沢山山道を歩いているので
獣たちは寄ってこないでしょう。
それでも金剛杖につけた鈴をボリューム全開で鳴らしながら歩きます。

白峯寺から500mほど山道を歩くと左に灯篭があります。
前々から気になっていたんですが、
この奥に白峯寺奥ノ院があるのです。


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石畳の道を100mくらい下っていくと、
崖のわずかな空間にお堂が建てられていて、
その中に毘沙門天の石仏が安置されていました。
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白峯寺奥ノ院毘沙門窟着
火気厳禁なのでお賽銭、読経のみをします。
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民俗学者の五来重氏によると、瀬戸内の海上に光を放つ流木があったので
引き上げて千手観音を刻んで白峯寺ご本尊とした、という話があり
流木を引き上げたという伝承の場所が白峯寺の海の辺路で、
そこが奥ノ院だそうな。
たしかにここから海が見える(気がする)が、
先の伝承の奥ノ院は相模坊天狗を祀っているので、
ここの奥ノ院とは違うのかな?


今日は本当に調子がいい。
古傷の足の関節は痛み止めも効いていてそんなに痛まない。
登り勾配の道もあるが、あえぎあえぎ登る道でもない。
調子よく歩く。山はいいなあ。

お腹もすいてきたことですし、
閼伽井のベンチでお昼にしましょうかね。
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これは昨夜自分で作ってきた炊き込みご飯のお握りです。
巨大なんで1個食べたら結構お腹に来ます。

登り道を登りきったら車道に出ました。
すぐのところにある接待所には今日は誰もいませんね。
その先にある茶店にフラフラと入ってしまいます。
さっきお握りを食べたばっかりなのに、
頭の中は「何を食べようかな?」で一杯なんです。
親子丼とおでんを頼んでしまいました。

親子丼を待つ間に、ふと目に付いたのは
「八十八ヶ所を徒歩で百回参拝した方の納札」
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おおおおお、すごいですねええええ。
なんでも高知県の農家の方だそうで、すごい早さで歩いて廻るそうな。
何年かかって百回廻ったのかなあ。
わしには到底出来ないよ。

でも歩くことが出来る限りは歩いていきたいと思います。
車だけで百回廻って錦札切るような真似はしたくないなあ。
20回くらいは歩きで廻りたいと願う凡俗のわしです。

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車道から遍路道へと下ると宿泊できる遍路小屋があります。
お茶接待用の屋根の下にはオジサン遍路が2人占拠していて
騒々しくお喋りしていたので、寄るのは遠慮しておきました。


1320
82番 根香寺着
ここの駐車場も満杯で、空き待ちの車が車道を塞いでいたり
混雑しています。いまが秋遍路の真っ最中なのでしょうか。
幸いダンタイサンのバスはいない。
ここの紅葉も来週にはもっと綺麗になっているでしょうね。
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小型犬を連れた婦人がショルダーバッグに犬を入れていて、
大人しく顔だけ出して参拝に付き合っていました。
納経所で並んでいるとき、知らずにいた別の婦人が
顔だけ出している犬に気づき、大層驚いていました。

さて今日のお宿は80番国分寺門前のえびす屋さんです。
白峰台の稜線を歩き、国分寺へ降りる道を降りようか、
このまま鬼無に降りようか、ちょっと迷いましたが
景色もよさそうなので鬼無への車道を降りることにしました。

実はこれが間違いでした。

この道は83番一宮寺への道なので、むしろ80番国分寺から
遠ざかっていくのです。
途中から気が付いたのですがもう遅い。

結構時間をロスしてしまったので
「鬼無駅」から下り列車に乗って「国分駅」まで行きました。
国分寺前を素通りするのは失礼なので
本堂まで行ってご本尊にご挨拶をしてから
本日のお宿の「えびす屋」に到着!
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玄関には、去年わしが差し上げた国分寺の絵が飾られていました。
なんか気恥ずかしいよね・・・
洗濯・乾燥はお接待、お風呂に入ってゆったりしていると、
階下から魚を煮るいい香りが漂ってきて、すきっ腹に沁みます。

今日の同宿者は定年後のおじさんたちが4人です。
通しが1人、あとは区切りです。

区切りの1人は、わしの住む裏京都市の方でした。
世間は狭いですね~。
それから、わしのブログを読んでくださっている方もいて
ちょっと恥ずかしかったんですが、
少しすこしでもわしの記事がお遍路さんたちの情報源となれば・・・と
考えます。
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あいかわらずここの魚の煮付けはタレが絶品で
魚を食べた後もタレをご飯に絡めて食べると
またそれだけでご飯一杯分食べられます。

お遍路仲間の評判では、ここのお宿は
『遍路の予定を無視した予定を押し付ける』
なんて書かれていますが、
それは大きな間違いです。

80番国分寺は開門が0700で、
それ以前には境内には入れないのです。
ですから早立ちのお遍路さんが納経所が開く0700以前に
お勤めして、御朱印を貰おうとしても、無理なのです。

この理由から、女将さんは前日1700までに国分寺を打つことを
お勧めしているのです。
決して遍路予定の押し付けではないのです。

お遍路宿や、札所の評判というのはお遍路さん個人の主観に
基づいた事なので、あくまで本人が経験して評価を決めるべきです。
後述する志度のお宿の件に関しても、わしの経験からの主観です。
今書いた事と矛盾するかもしれませんが
お宿を決めるのは、あくまで本人次第です。

部屋に戻って荷物を整理していて、あっとおどろき。
遍路地図がない!
荷物を全部ひっくり返しても、ない。
きっと根香寺の大師堂脇で下山ルートを検討する際に
遍路地図を引っ張り出して
リュックに入れ忘れてしまったのか。

ああ~

色々考えてみました。
6周目も終わりに近づいて
そろそろ遍路地図も頭に入っていることだし、
もう遍路地図に頼るな、というお告げなのかしらん。

そう考えてはみたものの、やっぱり気になる。
たしか先日おきらく歩き遍路で一緒に歩いた今治のWさんが、
明日87番から車で逆に廻る、と言っていたなあ。
メールでお願いしておこう。
すみませんです。



11月13日(日)
0550
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朝から大飯をいただいて、早めに出発しましょうかね。
通し打ちのお父さんは4時頃出たそうです。
何でも一日4~50kmは歩くと言っていました。
わしにはそんな真似はできませんて。
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まだ国分寺の門は開いていません。

「国分駅」~「高松駅」まで移動して
駅前でコーヒーブレイク
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琴電「高松築港駅」~「瓦町駅」~「琴電屋島駅」まで移動します。
今日は日曜の朝なので観光客らしい人しか乗っておらず、
車内は空いていますね。

「琴電屋島駅」前にある屋島山上シャトルバスの駅でしばらく待ち、
0845発のバスで屋島山上を目指します。100円なり。

0900
84番 屋島寺着
さすがにここは観光地だけあって参拝以外の観光客も多い。
ひときわ賑やかなのは韓国人のダンタイサンです。
わしが参拝している姿を写真に撮ろうと追っかけてくるが
なんの断りもなく人を撮影するんはマナー違反じゃない?
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わしが嫌がって身をひるがえしたら
(サツエイ ダメナノ?)
という身振りをしました。
あたりまえじゃん!
ちゃんと被写体の許可を得るのは万国共通のマナーです。
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納経所ではわしの新作屋島寺の絵を納めさせていただきました。
「これ、シルクスクリーンですか?」
「い、いえ。パソコンで色塗ったのです」
「?」
「下絵を描いて、パソコンで取り込んで色塗るのです」


駐車場売店に寄ってみると・・・
今年もありました。
金陵酒造の純米新酒「ひやおろし」
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これ、カーチャンが好きなんですよおおおおお。
お遍路三昧の罪滅ぼしに、四国の美味しいお酒を送っています。
2本送りました。
これでよし。

今日は秋晴れのいいお天気なので
色々なイベントをやっていますよ。
屋島ウオークの御刀自さまたちが集まっています。
「○○ちゃん、ほらいくよ」
「わたしは膝が痛いんで、ここで待ってるよ」
「そんなの、せっかく来たのに~」
「そんなに大変じゃない路だって言ってるよ~」
「やっぱりここに居るわ」
姦しくも賑やかです。

シャトルバスで「琴電屋島駅」まで降りてきて
琴電に乗り、2駅先の「琴電八栗駅」まで移動します。
そこから五剣山を眼前に見ながら歩いて行きます。
八栗ケーブルカーに乗ろうか乗ろまいか・・・

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悩んだ末、歩いて登ることにしました。
登山道には大きな鳥居がある。
脇をくぐって・・・
名物草もちの店を横目で見ながら、
更にまた鳥居の脇をくぐり、

おや?

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「旧へんろ道整備復旧」ですと?
そおおおおおおかあ、わしはこれに呼ばれたんやね。

平成28年4月に地元の保存会が整備してくれたそうな。
ありがたや。
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「七曲り道」という名がついていて、
たしかに羊腸の小徑は苔滑らかです(苔はない)
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わしの地元の四国八十八箇所写しがある山に雰囲気がよく似ていて、
自然と顔がほころんできました。
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ああ、いいなあ。この路。
今日のお遍路はこの路を歩くためにきたんやなあ。

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やがて「お迎え大師」さまの下に出てきました。

門前の茶店にはアイスクリンがある!
前回、松山でアイスクリンを食べられなかった思い出が蘇り
参拝前ながら、店先にドッカと腰掛けてアイスクリンをいただきました。
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店の女将さんに七曲り道のことを話したら
小学生の頃には毎日その道を上り下りして通学していたのだそうな。
さぞかし足腰が鍛えられたでしょうねええええええ。

さて門の前にはまたしても鳥居があります。
右の脇を通ろうか、左の脇を通ろうか・・・


1120
85番八栗寺着
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寺域にある神社の眷属様たちに遠慮しながら境内を足早に過ぎる。
蝶々も鳥も虫も来ない。

境内には焼き栗の屋台がありました。
なるほど、八栗寺の縁起にちなんで焼き栗かああ。
鳥居の脇をくぐって大師堂へ急ぐ。

聖天様のご機嫌も気にしつつ、
さっさと納経を済ませ、
八栗寺を後にしました。

ここからまた車道の山道を下り、下界へと出てきます。
今日は車遍路さんたちがひっきりなしに通ります。

琴電「塩屋駅」の前にあるうどんやさんで昼食にしましょう。
最近はいつもここでうどんをいただきます。
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これだけで620円ですよ。
うどんを食べていたら、Wさんからメールが届き
「遍路地図ありましたよ!」

おおっ

南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛 南無大師遍照金剛

ありがたいことです。
12月の善通寺研修会で会った時に渡してもらうことにします。
ありがとうございました。

お腹も出来た事だし
お遍路地図も見つかって
心安らかに志度の町を歩いて行くと
平賀源内の生家や資料館が見えてきます。


1330
志度寺奥ノ院地蔵寺着
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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
志度寺を開いた薗子尼が住んでいたので「薗子屋敷」といい、
また「文殊屋敷」とも呼ばれ、志度寺よりも古い寺である。
景行天皇の頃、土佐の海に大魚が居て、舟を襲い人を喰い横暴の限りを尽くした。
日本武尊の子、霊子が悪魚退治を命じられた。
霊子は五百の軍船を造り千数百の兵士を集めて出発したが、
悪魚に舟も兵士も一飲みにされてしまった。勇敢な霊子は体内の軍船に火をつけ、
悪魚を退治したので、褒美に讃岐の国を貰い、国司として善政をしいた。
里人は讃留霊王(さるれおう)と呼び尊敬した。
悪魚のたたりを恐れてお堂を建ておまつりしたのがこの地蔵寺と伝えられている。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

お勤めを済ませて納経所を見ると、閉まっています。
本坊の方に行ってチャイムを鳴らしたら住職が出てきて納経所を開けてくれました。
とても人当たりのいい住職で、
自分自身も歩いてお遍路をしたそうです。

「このあたりに来るお遍路さんは皆、満ち足りた顔をしてにこにこしているので
そんなにお遍路は楽しいのか、と自分も歩いてみましたが、楽しいどころか何て
しんどいものかと実感しました。
ここまで来ると結願近いお遍路さんの顔は、皆満足そうな顔になるのか、と自分で
歩いてみて解った」

大変興味深い話です。
なるほど、結願近くの宿で一緒になるお遍路さんは、もうすぐこの旅も終わりか、
といった安堵感と、旅を振り返り、感慨深い気持ちが入り混じっていることを
感じたものです。
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御接待にお茶をいただきました。

ここからまっすぐ進めば、もう志度寺です。


1359
86番 志度寺着
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鬱蒼とした寺域は紅葉が鮮やか、と思いきや
意外と緑が多いですね。
門の脇では、お寺の方がピンセットで小さな雑草を抜いていました。
なるほど、ここの木々はこういう方々の努力で美しく保たれているのですね。
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それにしても、蚊が多い。
まだまだ温かいからでしょう。
本堂の周りは線香の煙で蚊が近寄ってこないのですが
一歩離れたらたちまち寄って来ます。

案外早く今日の予定が終わってしまいました。
いまから宿に行くのは早すぎるなあ。
本堂脇のベンチに腰掛けてちょっと休憩しましょう。
ここならば蚊が寄ってこない。
温かい日差しでうつらうつら・・・昼寝してしまいました。


1500
そろそろお宿に行こうか。

今日のお宿は志度寺から歩いて3分、「栄荘」
夕食が豪華というので楽しみにしていました。
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洗濯はお接待、乾燥は200円だそうです。
お風呂に入り、本を読んで時間を潰していると、

1720頃
腰の曲がったお婆さんが夕食を知らせに来ました。
今日のお泊りはお遍路さんはわし独り。
4人は工事関係の長期滞在者で、食事はもっと後の時間です。
ここは「海鮮料理いせだ」から料理を持ってくるそうで、美味しそう。
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でも

ご飯がないよ。
ビールを頼んだから、後で持ってきてくれるんでしょうか。
この蕎麦はどうやって食べるんかなあ。

わしとしてはかなりゆっくりと食べたのですが、
最後までご飯は来ませんでした。

お婆さんが忘れてしまったのでしょうか・・・

食事を終えて帳場に行き、
「あの~、ご飯は・・・」
女将さんが出てきて
「あっ!」
不具合に気づいたようです。

お婆さんは少し耄碌しているのだろうか。
「お蕎麦のつゆが来なかったんですが・・・」
「お鍋に入れるのです。お婆ちゃん、教えてあげなきゃだめじゃない!」
「£БдЖ・・・」
お婆さんによると、蕎麦は鍋に入れるのが普通だそうだ。

ええ~~~~っ!

一見のお客さんはそんなこと知りませんよ。
女将さんが
「お握りを・・・」
「今頃それだけ食べてもしゃ~ないやんけ!」

とってもとっても残念な夕食でした。


そのほか細々と不具合な事件が続いたが、
もう書くのはやめておいて、
お遍路さんは早寝早立ちなのでもう寝ます。

途中何度かメールの着信やSNSの書き込み連絡で眠りを破られましたが
21時前には高鼾でした。


11月14日(月)
0430に目が覚めました。
身支度などをして時間を潰し、
0630に朝食
またしても色々あったが、書くのはやめておきます。

さっさと朝食を済ませて
宿泊代を払いに行きました。
昨夜の夕食の件もあったが正規の料金を請求されたので
言われるままに払いましたが、
もうここの栄荘に泊まるのはは遠慮したいなあ。

徹底的に御縁がなかったと思うしかない。

御接待らしきお握りを出されましたが、
敢えて遠慮しておきました。
御接待をお断りしたのは3年前の車接待以来です。

そのままJRの駅まで歩いて行き、普通~快速を乗り継いで岡山まで行き
新幹線で新大阪まで帰ってきました。

どうも志度ではいいことがないなあ。
なにかわしの訪問を妨げている何かがあるのかしらん。

気を取り直して
次は11月26日(土)に87番長尾寺、88番大窪寺を打って
6巡目の結願となります。
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おきらく歩き遍路ツアー第4回 46番浄瑠璃寺~51番石手寺 三坂峠下り

おきらく歩き遍路ツアー4
46番浄瑠璃寺~51番石手寺 三坂峠下り

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平成28年11月5日
今年最後のおきらく歩き遍路ツアーは三坂峠を下り、
快晴の松山市内を楽しく歩きました。

今回の参加者は皆勤賞の東京からのAさん、
今治からのWさん。

Wさんは車で9巡廻っているのですが歩きは初めて。
勇気を振り絞って歩きに参加してくれました。
その一歩を踏み出すのって、
大変なエネルギーが要るものです。
おきらく歩き遍路が歩く契機になってもらいたいと考えています。

皆勤賞のAさんには行動中、
色々至らない点をサポートをしていただきました。
ありがとうございます。


11月5日(土)
0550
夜行バスは「JR松山駅前バス停」に着きます。
まだ夜は明けていない。
身支度をしてコーヒー飲んで落ち着いていると
リュックを背負ったAさんが来ました。
前日飛行機で松山入りしていたそうです。
すごい。
彼もまた重度のお四国病に感染しているのですね。

「おはようございます」
「おはようございます」
「寒いね~」

0630
久万高原行きのバスに乗り込み、三坂峠を目指します。
途中ジャージ姿の学生さんたちが大量に乗り込んできましたが
運動公園でドッと降りて行きました。
バスの車内は久万高原に行く人が数人
杖を持ったお遍路さんもちらほらいます。

Aさんとお遍路の四方山話をしているうちに
あっという間に「三坂峠バス停」に着きました。

0730
下界よりも気温が3~4℃は低いなあ。
Aさんのお握りを持つ手がガタガタ震えています。
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お腹もできたことだし、
装備を再点検して、さあ出発!
ここから坂本屋まで約1時間
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三坂峠の道は綺麗に整備されていて、とても歩きやすいです。
地元の人達が大切にしているのですね。
岩が露出している場所は滑りやすくて危ないのですが
今日は苔が湿っていないので安全です。
雪が積もっているときは危なかったなあ。

こんなに順調でいいの?
と思うほど快調に下り道は続きます。
あっという間に王子社跡の東屋に着くと、
もう少しで坂本屋さんです。
向こうから逆打ちのお遍路さんが上がってきました。
御刀自様の一人旅です。
「おはようございます!」
「おはようございます!」
この坂を登るのは大変でしょうね。

里の匂いが濃くなってきました。
秋はまだ深まっていないのですが、
秋の山里はいい景色ですねええええ。

0828
坂本屋着
まだ開いていないかなあ・・・・
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おおっ
開店準備中です!
長老のFおかあさんが雨戸を開けていましたよ。
「おはようございます!」
「おはようございます。休んでいきませんか?」
「はい、ぜひ!」
お茶とお茶菓子をいただきました。
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いつきてもここは、ほっとする場所です。
いつまでもいつまでもここにいたいなあ。

でも浄瑠璃寺でもう1人の参加者が待っているので、
後ろ髪引かれる思いで旅立ちます。

棚田を縫うような道を降りて行くと
網掛け石と大師堂が見えてきました。
さっそく本日最初のお参りをしましょう。
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網掛け石、よく見ると溝に一円玉がたくさん供えてありますよ。
この岩は火山弾なのでしょうね。

1003
46番 浄瑠璃寺着
本日のもう1人の参加者、Wさんが今治から車で来て
待っているはず・・・
今日は久々に黄色い旗をリュックにくくりつけて目印にしています。
どこにいるかな?
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本堂でのお勤めの後、お声がかかりました。
「こんにちは。はじめまして」
「今日はよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」
ここからおきらく3人旅の始まりです。
Wさんは車をここに置いて、夕方のバスで戻って来る予定です。

最初から車でお遍路すると
いつかは歩いてみたいと思ってはいても
なかなか一歩を踏み出す勇気が湧かないものです。
わしのおきらく歩き遍路ツアーは、
そういった方たちのお力になれれば、と始めたのです。

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独りで黙々と歩くのもいいのですが、
みんなでワイワイ楽しく歩くのもいいもんです。
1km弱を歩くと


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47番 八坂寺着
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「あっというまですね~!」
「楽しく歩いているからですよ」
今日は門前にニャンコはいるでしょうか?
いないなあ。
あ、納経所前で銀ネコちゃんが寝そべっていますよ。

まずはお勤めです。
9周廻っているWさんは家が真言宗で、勤行次第も滑らかです。
また、優れた先達さんから教えを得ていて
普礼真言から始めています。
わしはその姿にいたく感銘を受け、お教えを請うことに。

日帰り列車遍路の際に70番本山寺で見かけた先達さんの唱える
普礼真言に聞きほれていて、自分も唱えたいなあと思っていました。
今日ここで教えていただけたのはお大師様のお導きでしょうか。

また、今日は父親の二七日、義父の十三回忌なのです。
不埒なわしは参列せずお遍路に・・・
でもね、形ばかりの法要に参列するよりも
お遍路をすることが供養になりますよ、とも聞いたので
それを拠り代にして念入りに勤行します。

ご朱印を貰って出てくると、さっきの銀ネコちゃんがいました。
「こんにちは。お参りさせていただきました」
「ニャイ~ン」
わしの足元に擦り寄ってきました。
おお、眷属様は歓迎してくれているのですね。
「ありがとうございます」
「ニャイ~ン(ようお参りでしたニャ)」

門を出て遍路看板に沿って歩こうとしたら
もう1匹白ネコが来ました。
「こんにちは」
「ニャイ~ン」
またもわしの足元に擦り寄って来ました。
「ありがとうございます」
「ニャイ~ン(道中安全にニャ!)」
眷属様のお見送りを受けました。


1135
別格9番 文殊院着
おや、見慣れたお顔が見える・・・おお、
坂本屋メンバーの「門前の小僧」さん!
わざわざ御接待に来てくれています。
ありがとうございます!
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お勤めが済んで、
鐘楼脇でお茶と坊ちゃん団子の御接待をいただきました。
車遍路のWさんにとっては
遍路道での御接待初体験です。
喜んでいただき、わしも嬉しい。
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身も心もほっこりして、出発
途中には衛門三郎の8人の子供たちを祀った
「八つ塚」の標識があります。

「ちょっとこっちへ行って見ます?」
「遠くないですか?」
「いえいえ、すぐそこです」

やがてお地蔵さんを頂いた小ぶりの塚が見えてきました。
もともと古墳だったのが衛門三郎伝説と結びついたのでしょう。
車やバス遍路ではここまで来るのは稀でしょうね。

「わ~、すごい。初めて来ました!」
Wさんは興奮気味で、次々に現れる塚を数えています。

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家と家との隙間にも塚があります。
わし、ここは知らなかったなあ。

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田圃の中に塚が並ぶ景色は
一種独特の和みの雰囲気を醸しだしていて
いつまでもここにいたいという気持ちになります。


札始大師堂着
「ここの中で泊まる事ができるのですよ」
「え?お布団は?畳は?」
「いえいえ、この長いすの上で寝袋で寝るのです」
「へえええええ~」
「それに、ここのトイレが素晴らしいのですよ」



「歩きって楽しい~」

Wさんは歩きの楽しさに目覚めてくれました。
もともと石鎚山登山をされていたそうで、
歩き遍路をしないなんてもったいない!

出発前に子供さんに反対されていたんですって。
このペースならば1日に30kmは軽く歩けるでしょうね。
歩きの楽しさをお友達にも伝えてください。

そろそろお昼時になってきました。
どこかで食べましょうか。
うどん屋がありますよ。覗いてみたら・・・
行列が出来ている。ああ、こおりゃあかん。

ほか弁があるよ。
あそこでお弁当買って次の札所で食べましょうかね。
Wさんはお弁当を持ってきているので
わしとAさんはステーキ弁当と空揚げ弁当の大を頼みます。


1252
48番 西林寺着
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「本当に川より低い所にあるんやねえ」
「無間地獄に落ちるか、落ちないか・・・」

ここでの勤行先達はWさんにやってもらいました。
Wさんも12月に先達研修会に出られるとか。
わしと同期ですね。
それに子年も一緒で千手観音様の御加護を頂いています。
でも彼女はお不動信仰に篤い方で、
不動霊場巡りをしているそうです。

そういえば、
お勤めの最中蝶々やカマキリ、それに鳥などが次々と顕れます。
どなたの御縁でしょうか?

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ご朱印貰って休憩所でお昼にしましょう。
遠足みたいで楽しいですね。
「おやつは500円までです」
Wさんから善通寺のかたパンを頂きました。
硬くて腹持ちのいい携帯食ですね。

バリバリボリボリ
「え?こんなに硬いのにもう食べたの?」

浄土寺方向へ歩くと「遍路橋」があり、
その先に、先ほどの門前の小僧さんが待っていて、
文殊院で撮った記念写真でカレンダーを作ってくれていました。

さすがの早業ですねえ。
それに坂本屋の守り札も頂きました。
重ね重ねありがとうございます。
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遍路道は街中に入り、交通量も多く危険度も増します。
横一列に並んで歩くことはできません。
踏み切りを越えたら山門が見えてきました。


1423
49番 浄土寺着
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旅も後半になってくると疲れが出てきました。
「大丈夫、わしらも疲れてきていますよ」
「ああ、そうなんですか。私だけだと思った」
安心してください。
独りだと疲れても独りですが、
みんなで歩くと疲れは気になりません。
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後半はわしが勤行の先達見習いです。
一生懸命覚えた普礼真言が、いざというときに出てきません(汗)
なんとかWさんのフォローで乗り切ることができました。

「さあ、あと2ヶ寺です」
「ああ、三坂峠から参加すればよかったわ」
「またの機会に!お四国は逃げはしません」
今治の人に四国は逃げない、とは言えませんね。


1506
50番 繁多寺着
「駐車場にアイスクリンの屋台があったら食べるぞ!」
「ええっ、いまの季節、そりゃないでしょう」
「あったら食べたい」
「そうですね」

駐車場には自家用車しかいませんでした。
残念!

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本堂では、
またしても怪しい勤行次第を汗流しながらやりました。
拙い普礼真言は、大金剛輪陀羅尼でお詫びします。

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ゴールまであと少し。
51番までの道は、歩道のほとんどない危険な道なのですが、
ふと見るとテプラで「遍路道」と貼ってあり、脇の路地へと導いています。
それも新しいよ。

細い路地を通リ抜け、この先はどこに行くのか迷っていたら
近くの家から、おじさんがミカンを持って出てきました。
「この先の二階建ての家の裏を左に曲がるといいよ」
彼は危険な遍路道を憂いて、安全な回り道をテプラで
示してくれている人でした。

まだ貼ったばかりなので、この先の案内表示はこれからです。
なんにせよありがたいことです。
松山市内でお大師様にであえました。

小高い墓地を通り過ぎたら51番石手寺まではもうすぐです。
山の上には大師像が見えてきました。

Wさんは「石手寺前バス停」から浄瑠璃時方面のバスに乗って
浄瑠璃寺駐車場に停めてある車で今治に帰ります。
バスは一日数本しかないので時間に余裕がなくなってきた・・・


1557
51番 石手寺着
やった~!ゴールです!
境内では、崔象喜(チェ・サンヒ)さんが待っていてくれました。
彼女が韓国で出版したお遍路本に、
わしがイラストを書いたご縁で今回ここでお会いして、
出版した本をいただきました。

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今回最後のお勤めを万感の思いで、
しかし少し急ぎながら終えました。

Wさんに歩き遍路を楽しんでいただき、
やってよかったと自画自賛です。
バスに間に合うよう、Wさんは急いでバス停に向かいました。

わしはこの晩は石手寺の通夜堂のご厄介になります。
Aさんはこれから徳島まで移動して、
加茂谷のイベントに参加します。すごいエネルギーやね。

通夜堂を見てみたいというAさんと崔さんを連れて通夜堂へ。
あまりに奥まった古い建物なのに興味津々のようです。

彼らと別れ、ここからはわし独りの世界です。
今夜はここで寝るのですが、前回ほど怖くはないね。
札所の有名寺院に妖しいものはいないからです。

納経所の今日の宿泊名簿には外人さんのサインがありました。
そういえば入るときにすれ違ったなあ。風呂に行くのかな?
通夜堂内には外人さんの体臭が残り香として漂っていました。

布団を引っ張り出してきて、自分の陣地を作ったら
もう動きたくなくなってきましたよ。
外は暗い。
汗もかいたんですが、さほど気にならない。
えい、風呂は明日の朝にしましょう。

そうと決めたら買ってきたお弁当を広げ、
ウイスキーの小瓶を飲んだら寝ましょうかね。
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1800
早すぎるかなあ・・・
布団にもぐりこんだら
前後不覚に眠りこけてしまいました。
夜中に外人さんが帰ってきた音がして、
衝立の向こうに行ったようです。
さぞわしのイビキの騒音に悩まされたでしょう。
合掌


11月6日(日)
やはり朝4時に目が覚めました。
まだ空は暗い。
おしっこに行きたい。
ヘッドライトを頭に付けて暗い階段をそろそろと降りてトイレに行きます。
でも気味が悪いとは感じませんね。

昨日汗をたくさんかいたし、
それにわしはお酒を飲むとトイレが遠くなるんですよ。
10時間ぶりの排泄です。爽快そのものですがな。

また暗い中を布団に戻って潜り込んでも
目が覚めてしまいにけり。
スマホの画面をながめながら5時半まで寝たり起きたり・・・
外が白んできた頃起き出して身支度を整え
布団を片付けて通夜堂から出ます。
お世話になりました。

道後温泉で朝風呂と洒落こみましょうかね。
途中のコンビニでコーヒーと肉まんを買って歩きながら食べる。

道後温泉本館は6時に開くんですが
観光客で一杯なので興ざめ・・・
ですからわしは椿湯に行くことにしています。
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ここは地元の人が楽しむところなのです。
6時30分の開店までまだ少しあり、
お年寄りたちが集まってきてお喋りしながら待っています。

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荷物は受付のフロアに置かせてもらえます。
お遍路さんや観光客のためですね。
でも貴重品は自分で持ちましょう。

みかん石鹸つき貸しタオルを借りて湯船に行くと、
さすがに空いています。
朝湯を楽しむお年寄りとしばし湯に浸かる・・・

湯から上がって脱衣場の体重計に乗ったら、
2kg減っていますよ!
果たしてこれは脱水状態なのか本当に減っているのか??

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風呂上りに飲むジュースは格別ですねえええええ。

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さっぱりした身体で歩く朝早い土産物街は人通りもまばらです。
路面電車の「道後温泉駅」のホームで
電車を待っていたら名前を呼ばれました。
おお、崔さんです。御縁があるなあ。

彼女は「JR松山駅」から高知県方面に行くそうです。
わしは大阪方面に帰ります。
路面電車の車内でも色々お話をしました。
「JR松山駅」に着いて切符を買うと、お互い30分以上時間があります。

「モーニングヲタベテイキマセンカ?」
「は、はははい」

ここでも色々とお話をしました。
やはり、面と向かってお話をしなければ人となりは分からないもんですね。
人づてに聞いた評判で判断してはならないと痛感しました。

0816発の特急で岡山まで行き、
新幹線に乗り換えて大阪に帰ってきました。
日曜日を移動だけに費やすのはもったいないなあ、
とは思うのですが、ゆったりとした気分で帰りの列車旅を楽しみたい。
1400に帰ってきて、お洗濯や後片付けをして過ごしました。


今回のおきらく歩き遍路ツアーも
小規模ながら大成功だったと考えます。
一人でもいいから歩き遍路の楽しさを体感してもらったから。
こういった事をこれからコツコツとやっていきたいと考えます。

この先更に、人間関係や企画段階で
色々な障害や問題も発生していくでしょうが
これすべてお大師様から与えられた仕事と考え
前向きにやっていきたいと考えております。
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おきらく鉄っちゃん遍路(通算6巡目)79番天皇寺、80番国分寺、83番一宮寺

おきらく鉄っちゃん遍路(通算6巡目)
79番天皇寺、80番国分寺、83番一宮寺


平成28年11月1日


実はいま忌中なのです。
父が10月末に90歳の大往生をしまして
12月初旬に49日法要を行います。
ですから忌中の間は神社の参拝が出来ません。

なぜか?
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昔から聞いて知っていたことと、文献などから勉強してみました。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
昔から喪中は神社の参拝は禁忌であると聞かされていました。
でも、調べてみたら忌中(49日)のことであり、死者を悼み、ひたすら精進
潔斎して供養に努めます。忌が明けてから13ヶ月間の喪中は慶事への参加を控
えて喪に服する。神社仏閣への参拝はかまわない。
だそうです。

神様にとって死は穢れで、仏様はそうではない。なぜ?と聞かれても、神様と
仏様は種類が違うからだとしか言えません。死者を仏弟子として迎えます。
高次元の精神世界には色々あるのです。

神様にとっては「血」⇒「死」⇒「黄泉の国」が穢れであり、黄泉の国が苦手で
あり、黄泉の国は波動が低いそうです。
昔は怪我=死であり、肉体の内部が露出する事態が死に繋がる事が多く、「血」
が死に直結し、女性の生理も穢れにつながるのだそうです。
「こんなの女性差別よ!」と言われるのですが、古代から言われてきた精神世界
の事は、たかだか100年くらいでは変革できないのでしょう。
将来神様のあり方も変わってくる可能性もあるかもしれません。しかし、人間が
神を変わらず敬っていけばの話ですが。

血のつながりの濃い肉親が亡くなると、人の周りに「喪」という物体が覆い、
背部には紐のようなパイプが付いていて、それは黄泉の国の入り口に繋がって
いるそうです。

神様にはそれが見えますので、とても嫌がり苦手とします。ですから喪を纏った
人が境内に来ると逃げていってしまいます。
また神様を守る眷族(けんぞく)達はとても怒り、
遠巻きにして怒っているのです。普段なら顕れる蛇や猫、蝶々などはいません。

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さて、79番天王寺高照院へ至る三輪鳥居をくぐる事ができるか?

前回、78番郷照寺のあと、天皇寺へ行く前に訃報が入り
急遽引き返したために行くことがかなわなかった札所を打つため
突撃日帰り鉄っちゃん遍路です。
これも定着してきたなあ。

こんなに慌しくお遍路をする必要はないとは思うのですが
どうしても11月中に6周目結願したいのです。
そう思い込んでいる自分なのです。

0508始発の列車に乗り、「なんば」~「新大阪」~「岡山」~「高松」
やってきました。
高松駅構内には「連絡船うどん」の店がある。
ああ、お腹すいた。食べようか食べまいか・・・

いやまず参拝が先です。
琴電「高松築港駅」まで歩いていき、
琴平行きに乗り「一宮駅」で降ります。
そこから歩いて700m
途中ご出家様に出会いました。
合掌してご挨拶
「おはようございます」
「おはようございます」
なんか縁起よさそう。

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0914
83番 一宮寺着
境内からは不動明王様の真言が朗々と響いてきます。
地元の人でしょうか。老人が一心不乱に唱えています。

その勢いにつられて
わしもいつもより大きめにお勤めしました。

忌中の気を纏っている自分を気にしながらの旅です。
さて、仏様はどう反応されるでしょうか・・・

案に相違して何もありません。
そもそもわしには霊感がないので尚更感じません。
しかし動物の姿をした眷属は顕れませんねええ。

もときた道を戻り「一宮駅」へ、そこから高松築港行きに乗り
「高松築港駅」へ、更に歩いて「JR高松駅」に行きます。
次乗る列車の時間まで15分ある。
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よし、気になっていた「連絡船うどん」を食べよう!
券売機で天ぷらうどん(並)500円を買い、
店内に入ると・・・
無愛想なオバハンが不機嫌そうな顔で無言で券を受け取り
無言で天ぷらうどんをドンと渡されました。
これじゃあ仮に味がよくっても美味しさ半減ですよ!
30秒で食べ終えて店を出ます。

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琴平行き普通列車は平日の昼だけあってガラガラです。
しばしの列車の旅を楽しむ。
クモハは素晴らしい・・・・。
車窓から見える松並木は国分寺でしょうか。

「国分駅」に到着
陸橋を渡って駅を出て道路沿いを歩くこと10分

1050
80番 讃岐国分寺着
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今日も境内の松の緑が鮮やかです。
駐車場には自家用車が溢れ、
お年寄りの車遍路さんたちが次々と境内に吸い込まれていきます。
広い境内には様々な仏さまが祀られており
ご挨拶に忙しいね。

線香の煙が染み付いている大師堂兼納経所で
お勤め、納経を済ませ、山門を出て駅へ。
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来るときに気になっていた沢山の幟は
11月5日に「讃岐国分寺史跡まつり」があるのですね。
たしかにここは史跡の宝庫のようです。
徳光さんのお遍路番組でも紹介されていましたよね。


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次の列車まで40分くらいあります。
季節はいきなり秋になってしまっています。
日陰に入ると寒い。
ホームのベンチで本を読みながら時間つぶしていると
向かいのホームに来たお遍路さんから
「すいません、坂出行きはどちらのホームですか?」
と声がかかりました。
「こちらですよ」
ここに限らず、どのホームが上りか下りか、
はっきり記載されていない所が多い。
松山や高知でも、あわてて陸橋を駆け上った経験が再三あります。

やって来たのは軽装の初老のお父さんです。
「どちらまで?」
「八十場までです」
もともと坂出出身の方で、いまは神戸に住んでいて
最近逆打ち区切り遍路を始めたそうで、
八十場からは昔を偲んで坂出まで歩いて行くそうです。

3駅目の「八十場駅」で降ります。
そこから5分歩くと鳥居が見えてきました。

1210
79番 天皇寺着
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さてこの三輪鳥居をくぐるべきか、脇から入るべきか。
一瞬逡巡した後、駐車場~納経所~本堂に行きました。
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白峯宮の方向を見ないように、足早に通り過ぎました。
霊感の全くないわしには何も感じられません。
これはいいことなのか、悪いことなのか。
いつも来る蝶々は顕れません。

慌てていたせいで、手水舎に行くのを忘れていて
蝋燭を着けかけで戻る。
さっさとお勤めを済ませて、さっさと納経所に行きます。
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どうも失礼しました。

これから八十場を経て坂出まで歩くおじさんと別れて
わしは「八十場駅」に行きます。
途中踏切の向こうから賑々しい持鈴の音が聞こえてきました。
ダンタイの御刀自様たちです。
センダツサンがいないなあ。
ノウキョウチョウの鞄を重そうに持つテンジョウインさんと
ガイドさんだけ。
テンジョウインさんがセンダツをするのかな?

30分駅で待ち、琴平行きに乗り込み、
「宇多津駅」で岡山行きに乗り換えて
「岡山駅」から新幹線で「新大阪駅」に帰りました。

天候にも恵まれ、順調に日帰り列車遍路は終わりました。
忌中の天皇寺参拝に際し、
突然の質問に対して丁寧に助言をくださった皆様
どうもありがとうございました。
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次は11月5日(土)
三坂峠下りで46番浄瑠璃寺~51番石手寺(通夜堂泊)の
おきらく歩き遍路ツアー4です。
当日参加も歓迎します。
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プロフィール

おきらく道場主

Author:おきらく道場主
柔道弐段剣道弐段腹参段のあやしい絵描きのおやじです。

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